JPH0658078U - 仮設門扉等の潜戸の施錠装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】潜戸の開閉作業毎に煩わしい施錠状態の確認を
行うことなく、瞬時にしかも確実に潜戸の両面側から施
錠状態の確認を行なうことが出来るだけでなく、部材コ
ストの低減並びに取付けの為の作業をも簡単に行うこと
が出来る仮設門扉等の潜戸の施錠装置を提供する。 【構成】潜戸本体の縦框２ｂには、潜戸本体の回動方向
に回転自在な軸体５が挿通され、軸体の両端部には軸方
向と交差する方向に回動自在な取っ手部６が設けられ、
軸体には軸体の回転と共に縦框側から潜戸枠側へと回転
して突出する施錠板７が一体的に具備されてなり、潜戸
枠には回転して突出する施錠板の少なくとも一面側と当
接することによって潜戸本体の回動を阻止する施錠板当
接手段が設けられてなると共に縦框の両面側には縦框の
長手方向に回動した取っ手部を介して軸体の回転を阻止
する取っ手部回転阻止手段が設けられてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は仮設門扉等の潜戸の施錠装置、更に詳しくは、主として工事現場等に 一定の期間仮設される折畳み式の仮設門扉に取付けられる人の出入り専用の潜戸 の施錠装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、上記工事現場等に一定の期間仮設される折畳み式の仮設門扉に取付けら れる潜戸の施錠装置としては、例えば、潜戸枠と、該潜戸枠に一側部が軸支され て開閉自在に回動する潜戸本体との夫々の両面側に、横方向にスライド自在な棒 体と、該棒体が横方向へのスライド移動することによって該棒体が挿通可能で、 且つ所定の施錠具を取り付けることによって前記棒体のスライド移動を阻止する 棒体挿通受具とから構成された施錠装置が存在し、多くの仮設門扉に用いられて なる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

然しながら、上記構成からなる従来の仮設門扉等の潜戸の施錠装置に於いては 下記の様な問題点があった。

【０００４】 即ち、上記構成からなる施錠装置は、潜戸枠と、該潜戸枠に一側部が軸支され て開閉自在に回動する潜戸本体との夫々の両面側に、横方向にスライド自在な棒 体と、該棒体が挿通可能で、且つ所定の施錠具を取り付けることによって前記棒 体のスライド移動を阻止する棒体挿通受具の夫々を設けなければならないことか らその部材コストの向上並びにその取付けの為の作業が煩雑となる。

【０００５】 更に、上記施錠装置は、潜戸の両面側に於いて、夫々別個に作動させることが 出来る為に、潜戸の両面側、即ち仮設門扉が立設された工事現場の内側又は工事 現場の外側から見た施錠状態が必ずしも一致しているとは言えず、よって安易に 何れか一方から潜戸本体を開閉させた場合に、該潜戸本体が開かないこともあり その都度の開閉作業が非常に煩わしいものとなるだけでなく、非常に危険である という重大な問題をも生じていた。

【０００６】 即ち、本考案は上記問題を全て解決するものであり、前記構成からなる施錠装 置を仮設門扉の人の出入り専用の潜戸等に取り付けた場合に於いても、その都度 の開閉作業毎に煩わしい施錠状態の確認を行うことなく、瞬時にしかも確実に潜 戸の両面側から施錠状態の確認を行なうことが出来るだけでなく、部材コストの 低減並びに取付けの為の作業をも簡単に行うことが出来る極めて優れた仮設門扉 等の潜戸の施錠装置を提供することを課題とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の課題を解決するために、全く新しい仮設門扉等の潜戸の施錠 装置を考案し以下の手段を講じたものである。

【０００８】 即ち、本考案は、潜戸枠に一側部が軸支されて開閉自在に回動する潜戸本体を 有した仮設門扉等の潜戸の施錠装置であって、該潜戸本体の縦框には、該潜戸本 体の回動方向に回転自在な軸体が挿通され、且つ該軸体の両端部には、該軸体の 軸方向と交差する方向に回動自在な取っ手部が設けられてなると共に、前記軸体 には、該軸体の回転と共に前記縦框側から前記潜戸枠側へと回転して突出する施 錠板が一体的に具備されてなり、しかも前記潜戸枠には、回転して突出する施錠 板の少なくとも一面側と当接することによって前記潜戸本体の回動を阻止する施 錠板当接手段が設けられてなると共に、前記縦框の両面側には、該縦框当接すべ く縦框の長手方向に回動した上記取っ手部を介して前記軸体の回転を阻止する取 っ手部回転阻止手段が設けられた点にある。

【０００９】

【作用】

上記構成からなる仮設門扉等の潜戸の施錠装置に於いては、潜戸本体2aの縦框 2bに、該潜戸本体2aの回動方向に回転自在な軸体５が挿通され、且つ該軸体５の 両端部には、該軸体５の軸方向と交差する方向に回動自在な取っ手部６が設けら れてなると共に、前記軸体５には、該軸体５の回転と共に前記縦框2b側から前記 潜戸枠３側へと回転して突出する施錠板７が一体的に具備されてなり、しかも前 記潜戸枠３には、回転して突出する施錠板７の少なくとも一面側と当接すること によって前記潜戸本体2aの回動を阻止する施錠板当接手段が設けられてなると共 に、前記縦框2bの両面側には、該縦框2bと当接すべく縦框2bの長手方向に回動し た上記取っ手部６を介して前記軸体５の回転を阻止する取っ手部回転阻止手段が 設けられてなることから、潜戸本体2aの両面側に設けられた取っ手部６を前記軸 体５を介して常に該潜戸本体2aの両面側の同じ箇所で位置決めさせることが出来 ると共に、該潜戸２の施錠を前記潜戸本体2aの縦框2bの両面側のみで行なうこと が出来る。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に従って説明する。

【００１１】 図１に於いて、１は一対の支柱11間に横仮設された支持梁12の案内軌条13内を 、転動するローラー14を介して複数の走行棒15がスライド自在に吊設され、且つ 該走行棒15の相互間に複数のパネル16が折畳み自在に取付けられて門扉本体1aを 形成する折畳み式の仮設門扉を示す。

【００１２】 ２は上記折畳み式の仮設門扉１の門扉本体1aを形成する一部材としてのパネル 16に取付けられた潜戸を示し、該パネル16内に嵌め込まれた矩形状の潜戸枠３と 、該潜戸枠３に蝶番2c等を介して開閉すべく回動自在に取付けられた潜戸本体2a とからなる。

【００１３】 ４は上記潜戸本体2aの縦框2bに設けられた施錠装置を示す。

【００１４】 尚、上記施錠装置４は、図２及び図３に示す様に、前記潜戸本体2aの回動方向 に挿通された回転自在な軸体５の両端部に、該軸体５の軸方向と交差する方向に 設けられた筒体6aに挿着された一対のボルト6b及びナット6cを介して回動自在な 略Ｕ字状の取っ手部６が設けられてなると共に、前記軸体５には、該軸体５の回 転と共に前記縦框2b内から前記潜戸枠３側へと回転して突出する矩形状の施錠板 ７が一体的に具備されてなり、しかも前記潜戸枠３には、回転して突出する施錠 板７の両面7aと当接することによって前記潜戸本体2aの回動を阻止するための壁 面部8a（施錠板当接手段）を形成した溝８が穿設されてなる。

【００１５】 更に、上記軸体５の両端部に、該軸体５の軸方向と交差する方向に設けられた 筒体6aに挿着された一対のボルト6b及びナット6cを介して設けられた回動自在な 略Ｕ字状の取っ手部６と、該取っ手部６が設けられた該軸体５の回転と共に前記 縦框2b内から前記潜戸枠３側へと回転して突出する施錠板７とは互いに直角とな るべく予め位置ずれしてなる。

【００１６】 ９は上記縦框2bの両面側に立設されると共に、該縦框2bと当接すべく縦框2bの 長手方向に回動する上記取っ手部６内に貫入されて該取っ手部６より突出すると 共に、該突出部に所定の施錠具10が取付け可能な貫通孔9aが設けられた施錠具取 付片９（取っ手部回転阻止手段）を示す。

【００１７】 本実施例に於ける潜戸の施錠装置は以上の構成からなるが、次にかかる施錠装 置を使用する場合について説明する。

【００１８】 先ず、図２に示す様に、潜戸本体2aの縦框2bの両面側には、該縦框2bに挿通さ れた軸体５の両端部に、該軸体５の軸方向と交差する方向に設けられた筒体6aに 挿着された一対のボルト6b及びナット6cを介して回動自在な略Ｕ字状の取っ手部 ６が設けられ、且つ該取っ手部６が設けられた前記軸体５には、該軸体５の回転 と共に前記縦框2b内から前記潜戸枠３側へと回転して突出する施錠板７が前記取 っ手部６と直角となるべく予め位置ずれして縦框2bに設けられてなることから、 自然状態に於いては、前記取っ手部６は常に自重によって下向きに垂れた状態を 維持すると共に、前記施錠板７は常に縦框2b内から前記潜戸枠３側へと突出した 状態を維持することとなる。

【００１９】 従って、前記潜戸本体2aの両面側に設けられた取っ手部６を、常に該潜戸本体 2aの両面側の同じ箇所で位置決めさせておくことが出来ると共に、該潜戸２の施 錠状態をも維持させることも出来るだけでなく、必要に応じての潜戸本体2aの開 閉をも該潜戸本体2aの両面側で確実に行なうことが出来るのである。

【００２０】 尚、上記実施例に於いて、施錠装置を有した潜戸は、一対の支柱間に横仮設さ れた支持梁の案内軌条内を、転動するローラーを介して複数の走行棒がスライド 自在に吊設され、且つ該走行棒の相互間に複数のパネルが折畳み自在に取付けら れて門扉本体を形成する折り畳み式の仮設門扉のパネルに取付けられてなるが、 必ずしも上記構成からなる折り畳み式の仮設門扉に限定されるものではなく、例 えば、一枚もののスライドゲートに取付けられていてもよく、又該施錠装置を有 する潜戸の数量、形状、取付け箇所、開閉機構等も決して限定されず、要は開閉 時に回動する構成の潜戸であればよい。

【００２１】 更に、上記実施例に於いて、施錠装置は、潜戸本体の回動方向に挿通された回 転自在な軸体の両端部に、該軸体の軸方向と交差する方向に設けられた筒体に挿 着された一対のボルト及びナットを介して回動自在な略Ｕ字状の取っ手部が設け られてなるが、必ずしも取っ手部の形状が略Ｕ字状で、且つ一対のボルト及びナ ットを介して回動自在に取付けられてなくともよく、該取っ手部が所定形状の穿 設孔を有した矩形状の板体（図示せず）等であってもよいのは言うまでもなく、 又該取っ手部が前記軸体にベアリング（図示せず）等を介して回動すべく取付け られていてもよい。

【００２２】 更に、上記実施例に於いて、軸体には、該軸体の回転と共に前記縦框内から前 記潜戸枠側へと回転して突出する矩形状の施錠板が一体的に具備され、しかも前 記潜戸枠には、回転して突出する施錠板の両面と当接することによって前記潜戸 本体の回動を阻止するための壁面部（施錠板当接手段）を形成した溝が穿設され てなるが、必ずしも施錠板が矩形状である必要はなく、円柱状又は角柱状であっ てもよく、該施錠板の形状、数量等も決して限定されず、更に前記潜戸枠に設け られた施錠板当接手段も該潜戸枠に穿設された溝に限定されず、例えば、該潜戸 枠を挾持すべく前記縦框から突出する一対の施錠板で該潜戸枠を挾持することに よって施錠板当接手段が形成されてもよく、要は潜戸枠に、前記縦框から回転し て突出する施錠板の少なくとも一面側と当接することによって潜戸本体の回動を 阻止することが出来るものであれば施錠板当接手段の具体的な構成も決して限定 されない。

【００２３】 更に、上記実施例に於いて、縦框の両面側には、該縦框と当接すべく縦框の長 手方向に回動する上記取っ手部内に貫入されて該取っ手部より突出すると共に、 該突出部に所定の施錠具が取付け可能な貫通孔が設けられた施錠具取付片（取っ 手部回転阻止手段）が立設されてなるが、要は前記縦框の両面側に、該縦框と当 接すべく縦框の長手方向に回動した上記取っ手部を介して前記軸体の回転を阻止 することが出来るものであれば、該取っ手部回転阻止手段の具体的な形状、数量 、取付け箇所等も限定されないのは言うまでもない。

【００２４】

【考案の効果】

叙上の様に、本考案は、潜戸本体の縦框に、該潜戸本体の回動方向に回転自在 な軸体が挿通され、且つ該軸体の両端部には、該軸体の軸方向と交差する方向に 回動自在な取っ手部が設けられてなると共に、前記軸体には、該軸体の回転と共 に前記縦框側から前記潜戸枠側へと回転して突出する施錠板が一体的に具備され てなり、しかも前記潜戸枠には、回転して突出する施錠板の少なくとも一面側と 当接することによって前記潜戸本体の回動を阻止する施錠板当接手段が設けられ てなると共に、前記縦框の両面側には、該縦框と当接すべく縦框の長手方向に回 動した上記取っ手部を介して前記軸体の回転を阻止する取っ手部回転阻止手段が 設けられてなることから、潜戸本体の両面側に設けられた取っ手部を前記軸体を 介して常に該潜戸本体の両面側の同じ箇所で位置決めさせることが出来ると共に 、該潜戸の施錠を前記潜戸本体の縦框の両面側のみで行なうことが出来る。

【００２５】 更に、前記施錠板当接手段が、前記回転して突出する施錠板と対向する前記潜 戸枠の所定の箇所に設けられた溝の壁面部である場合には、潜戸枠に棒体挿通受 具等の余分な部材を設けなくても済むために施錠装置に係る部材コストを大幅に 低減することが出来る。

【００２６】 従って、本考案に於ける施錠装置を仮設門扉等の人の出入り専用の潜戸に取り 付けた場合には、その都度の開閉作業毎に煩わしい施錠状態の確認を行うことな く、瞬時にしかも確実に潜戸の両面側から施錠状態の確認を行なうことが出来る だけでなく、部材コストの低減並びに取付けの為の作業をも簡単に行うことが出 来るという格別な効果を有するに至った。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に於ける仮設門扉等の潜戸の施錠装置を
具備した折り畳み式の仮設門扉の正面図。

【図２】本考案の仮設門扉等の潜戸の施錠装置を示し、
同図（イ）は正面図、同図（ロ）は同図（イ）のＡ−Ａ
線断面図。

【図３】本考案の仮設門扉等の潜戸の施錠装置の施錠時
の状態を示す側面図。

【符号の説明】

１…折り畳み式の仮設門扉 1a…門扉本体 ２…潜戸 2a…潜戸本体 2b…縦框 2c…蝶番 ３…潜戸枠 ４…施錠装置 ５…軸体 ６…取っ手部 ７…施錠板

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 潜戸枠(3) に一側部が軸支されて開閉自
   在に回動する潜戸本体(2a)を有した仮設門扉(1) 等の潜
   戸(2) の施錠装置(4) であって、該潜戸本体(2a)の縦框
   (2b)には、該潜戸本体(2a)の回動方向に回転自在な軸体
   (5) が挿通され、且つ該軸体(5) の両端部には、該軸体
   (5) の軸方向と交差する方向に回動自在な取っ手部(6)
   が設けられてなると共に、前記軸体(5) には、該軸体
   (5) の回転と共に前記縦框(2b)側から前記潜戸枠(3) 側
   へと回転して突出する施錠板(7) が一体的に具備されて
   なり、しかも前記潜戸枠(3) には、回転して突出する施
   錠板(7) の少なくとも一面側と当接することによって前
   記潜戸本体(2a)の回動を阻止する施錠板当接手段が設け
   られてなると共に、前記縦框(2b)の両面側には、該縦框
   (2b)と当接すべく縦框(2b)の長手方向に回動した上記取
   っ手部(6) を介して前記軸体(5) の回転を阻止する取っ
   手部回転阻止手段が設けられてなることを特徴とする仮
   設門扉等の潜戸の施錠装置。
2. 【請求項２】 前記施錠板当接手段が、前記回転して突
   出する施錠板(7) と対向する前記潜戸枠(3) の所定の箇
   所に設けられた溝(8) の壁面部(8a)である請求項１記載
   の仮設門扉等の潜戸の施錠装置。
3. 【請求項３】 前記取っ手部回転阻止手段が、前記縦框
   (2b)の長手方向に回動する取っ手部(6) 内に貫入されて
   該取っ手部(6) より突出すると共に、該突出部に所定の
   施錠具(10)が取付け可能な貫通孔(9a)を有した施錠具取
   付片(9) である請求項１又は２記載の仮設門扉等の潜戸
   の施錠装置。