JPH0657847A

JPH0657847A - 結露防止耐火建材

Info

Publication number: JPH0657847A
Application number: JP22914992A
Authority: JP
Inventors: Sadanobu Ishikawa; 定信石川; Yukiko Ishikawa; 由起子石川
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1992-08-05
Filing date: 1992-08-05
Publication date: 1994-03-01

Abstract

(57)【要約】【目的】この発明は、耐火性と結露防止性を兼備させ
ることを目的とした結露防止耐火建材に関する。【構成】生明ばん石、粉末珪酸ソーダ及び珪弗化ソー
ダよりなる硬化剤と、セラミック類の粉末とに水を加え
た耐火物を、可燃板の両面又は一面に層着した結露防止
耐火建材。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、耐火性と結露防止性
を兼備させることを目的とした結露防止耐火建材に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、耐火建材としては、石膏板又はタ
イル或いは無機繊維板などが使用されていた。

【０００３】

【発明により解決すべき課題】従来使用されていた耐火
建材は、構成材が不燃性であり、吸湿性がない為に冷暖
房時には結露を生じる問題点があった。また耐水ベニヤ
板その他の木質建材は、結露防止機能を有する反面、耐
火性がない問題点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】然るにこの発明は、耐水
ベニヤ板その他の可燃性建材に、硬化剤とセラミックス
類とに水を加えた耐火物を層着することにより、耐火性
と耐水性及び結露防止性を備えた建材により、前記従来
の問題点を改善したのである。

【０００５】即ちこの発明は、生明ばん石、粉末珪酸ソ
ーダ及び珪弗化ソーダよりなる硬化剤と、セラミック類
の粉末とに水を加えた耐火物を、可燃板の両面又は一面
に層着したことを特徴とする結露防止耐火建材であり、
硬化剤は、生明ばん石４０％〜７０％（重量、以下同
じ）、粉末珪酸ソーダ３０％〜４０％及び珪弗化ソーダ
３％〜１０％としたものである。また硬化剤５５％〜６
５％に、セラミック類４５％〜３５％としたものであ
り、可燃板は、耐水ベニヤ板、ダンボール板又は成形有
機繊維板としたものである。

【０００６】前記において、硬化剤は５５％〜６５％が
好ましく、６０％前後が最も良好である。硬化剤が５５
％未満の場合には水練後、硬化が遅くなるのみならず、
長期に亘って未硬化状態を保つので、使用に耐えない。
また硬化剤が６５％を越えると、早急に硬化するのみな
らず、ひび割れその他靭性を欠くので好ましくない。

【０００７】この発明に用いる可燃板は、耐水ベニヤ、
ダンボール又は有機繊維板（例えば木毛板）に限定され
ることなく、従来建材に使用されている板材は全て使用
することができる。

【０００８】この発明においては、可燃板の両面又は一
面に耐火物を層着するのであるが、二枚の可燃板の間に
耐火物を挟着し、その外面（両外面、一面）に耐火物を
層着することもできる。

【０００９】前記における製造期間を早める為に、耐火
物塗布後、乾燥前に９０℃〜１５０℃で１５分〜３０分
間乾燥した後、１週間自然乾燥すれば、３０日間自然乾
燥と同様である。

【００１０】

【作用】この発明は、硬化剤とセラミックス類と水とを
混合してなる耐火物を可燃板の両面又は一面に層着した
ので、優れた耐火性能を表わすと共に、前記耐火物には
吸湿性があって、結露を防止することができる。

【００１１】

【実施例１】生明ばん石６０％、粉末珪酸ソーダ３５％
及び珪弗化ソーダ５％を混合して硬化剤を造る。

【００１２】次にアルミナ４５％、クレー１０％、シリ
カ１５％、パーライト１５％、及び寒水石１５％を混合
してセラミックス類とする。

【００１３】前記硬化剤６０％と、セラミックス類４０
％に水５０％（原材料全部に対する割合）を加えた耐火
物を、厚さ３mmの耐水ベニア板１の外面に耐火層２とし
て層着する（外層用）。

【００１４】またジルコニア１７％、マグネシアクリン
ガ７２％、白竜３％、寒水石８％を加えてセラミックス
類とする。前記セラミックス類４０％に、硬化剤６０％
及び原材料全量の５０％の水を加えて混練したものを、
前記耐水ベニア板１の内面に塗布する（内層用）。そし
て、内面塗層面に厚さ３mmの耐水ベニア板１ａを貼着す
れば耐火建材３が出来る。

【００１５】前記耐水ベニア板１ａの外面にも外層用耐
火物を厚さ０．５mmに層着し、耐火層２ｂとすれば、両
面耐火建材４が出来る。

【００１６】前記耐火建材３の耐火物側に１２００℃の
ガス炎を吹きつけた所、１０分間経過後に、反対側が焦
げ始めた。

【００１７】因に耐火物を挟着しない二枚層着の耐水ベ
ニア建材の一面に１２００℃のガス炎を吹きつけた所、
３０秒で反対側が焦げ始め、１分３０秒で反対側が発火
した。

【００１８】

【実施例２】前記実施例１の内層用に代えて次の配合を
用いる。

【００１９】即ちジルコニア１１％、マグネシアクリン
ガ５０％、白竜２％、寒水石５％、ロックウール３２％
を混合してセラミックス類とする。このセラミックス類
４０％に硬化剤６０％を加え、その全量の５５％の水を
加えて内層用の耐火物を作る。

【００２０】この内層用耐火物を、前記実施例１の内層
用耐火物に代えて使用した耐水ベニア積層材（２層）の
外層側に１２００℃のガス炎を吹きつけた所、約１０分
で反対側の焦げが開始された。

【００２１】

【発明の効果】即ちこの発明によれば、セラミックス類
と、硬化剤との混合物に水を入れて耐火物とし、これを
可燃性板の両面又は一面に塗布したので、可燃性板の耐
火性を著しく向上し得る効果がある。然してこの耐火物
は、塗付、吹着けにより、容易に層着できると共に、付
着力も大きく、加熱時に剥離するおそれはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例の一部断面拡大図。

【図２】同じく他の実施例の一部断面拡大図。

【符号の説明】

１、１ａベニア板２耐火層３、４耐火建材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】生明ばん石、粉末珪酸ソーダ及び珪弗化
ソーダよりなる硬化剤と、セラミック類の粉末とに水を
加えた耐火物を、可燃板の両面又は一面に層着したこと
を特徴とする結露防止耐火建材。
【請求項２】硬化剤は、生明ばん石４０％〜７０％
（重量、以下同じ）、粉末珪酸ソーダ３０％〜４０％及
び珪弗化ソーダ３％〜１０％とした請求項１記載の結露
防止耐火建材。
【請求項３】硬化剤５５％〜６５％に、セラミック類
４５％〜３５％とした請求項１記載の結露防止耐火建
材。
【請求項４】可燃板は、耐水ベニヤ板、ダンボール板
又は成形有機繊維板とした請求項１記載の結露防止耐火
建材。