JPH0657294B2 - 気体流から搬送液分を除去するための装置 - Google Patents

気体流から搬送液分を除去するための装置

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JPH0657294B2
JPH0657294B2 JP60264697A JP26469785A JPH0657294B2 JP H0657294 B2 JPH0657294 B2 JP H0657294B2 JP 60264697 A JP60264697 A JP 60264697A JP 26469785 A JP26469785 A JP 26469785A JP H0657294 B2 JPH0657294 B2 JP H0657294B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ガス流から搬送液分を除去する装置に関する
ものである。
〔従来の技術〕
空気その他のガスの流れから、水分その他の液分を分離
するように設計された装置には、種々のものがある。
空気から水分を除く特定の分野では、流量の広い範囲に
亘つて、また水の混入率の高い場合も含めて、搬送され
る水滴と煙霧状に含まれる水分を共に除去しなければな
らない。例えば、大部分が直径10ミクロンを超える水滴
であれば、旋回式分離器が効果的であり、この場合、比
較的少ない圧力低下で高い効率が得られる。水滴が大き
い場合、効果のある分離器には、他に、衝突式分離器が
ある。これは、空気の流れを代える物理的障害を用いる
もので、これによつて流体を空気とは異なる流路に向わ
せることによつて分離するものである。
しかし、粒度の広い範囲に亘つて水滴と噴霧状水分を除
去する場合は、旋回式分離器でも衝突式分離器でも充分
ではない。
上述の従来技術による場合は、その他にも問題がある。
ガス流が、例えば、プロセスガス洗浄工程やプロセス排
ガス洗浄工程で見られるように、露、噴霧又は併の形で
多量の液分を搬送している場合、又は例えば、発酵工業
で見られように、多量の併を含む場合には、その処理は
困難である。
発生して搬送される液分が、限度を超えて増加すると、
プロセス機器から外部に洩れはじめる。従つて、大量の
液分は、なんとかしてガスから分離しなければならな
い。
ガスは、外気に排出する場合も、更に、次の工程に送ら
れる場合もあろうし、液分は、排液として捨てられる場
合も、プロセス機器に戻される場合もあろうが、何れに
しても、分離しなければならない。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、広い粒度範囲に亘つて効果的な分離が
達成され、液分の高い負荷レベルの場合でも、効果的な
分離が達成できるように設計された分離器を得ることに
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
問題を解決するための手段である本発明は、気体流から
搬送液分を除去する装置であって、実質的円筒状の内面
を有し、同筒軸が実質的垂直になるように取付けられる
よう設計したケーシングと、その上端付近にケーシング
に入る開口部と、その上端付近にケーシングから出るガ
ス出口開口部と、ケーシングの下端にあって、分離した
液を排出するためのドレイと、ケーシング内にその内面
と実質的に同軸に垂直に設置され、その上端から下方に
伸び、その上端ではガス出口開口部に通じるガス出口管
と、出口管の外表面のまわりの環状部に配置され入口開
口部の下流に位置し、進入ガス流に回転運動を与えるよ
うな形状を持った複数のバッフルと、バッフルの下流に
あって、バッフルを出るガス流を下方に移動させ、回転
を与える通路に対し横に広がる実質的に円錐台形状の上
面を有する衝突板とから成り;衝突板が、その外周端と
ケーシングの内面との間に環状の隙間を形成し、かつガ
ス流をケーシングの内面に向かわせるように配設され、
ガス出口管の下端が、衝突板の外周端とバッフルの最下
端部の間の垂直方向距離より大きい垂直距離だけ、衝突
板の外周端のレベルより下に、かつドレインより上に位
置していることを特徴とする気体流から搬送液分を除去
するための装置に関する。
本発明の基本的形成について言えば、ガス流から搬送液
分を除去する装置は、実質的に円形円筒状の内表面を有
し、その円筒軸が実質的に垂直になるように設置される
ケーシングと、その上端付近にあつて、ケーシングへの
入口となる入口開口部と、同じく上端付近にあつて、ケ
ーシングからのガス出口となるガス出口開口部と、ケー
シングの下端にあつて分離液を排出するドレイン手段
と、ケーシング内に実質的に垂直に取付けられ、ケーシ
ングの内表面と実質的に同軸でケーシングの上端から下
方に延び、その上端ではガス出口開口部に通じるガス出
口管と、ガス出口管の外表面のまわりの環状部に配置さ
れ、入口開口部の下流に位置し、進入ガス流に回転運動
を与えるような形状に作られた複数のバツフルと、バツ
フルの下流に位置し、その上面は、バツフルを出る空気
流の通路を横切つて横に広がる衝突板から構成され、ガ
ス出口管の下端は、衝突板のレベルより下に、またドレ
イン手段のレベルより上にある装置である。
このような装置は、旋回式分離器と衝突式分離器の両効
果を組合せたものである。進入ガスが先ず遭遇するの
は、バツフルであつて、これによつてガスは旋回運動を
与えられる。回転するガス流が衝突板に触れると、液分
は、遠心力と板に衝突した衝撃力により、ケーシングの
内表面に向つてはじきとばされる。出口管の下端が衝突
板より下に延びているので、ガスは、衝突板の下まで更
に下降をつづけ、その後はじめて、上方に向きを変え
る。この方向の逆転が起きるとき、液分は殆んどすべて
ドレン手段に向つて下降をつづけ、ガスのみが、上向き
に流れて出口管を通つて出口開口部に達する。
上述した装置は、液対ガス比が重量比で150 %を超える
ような条件においても、搬送液分の99%以上を分離でき
るように設計することが、以下に詳述するように、可能
でまることが分つた。
衝突板の上面は、実質的に円錐台の形状にして、水平に
対して10゜乃至30゜下向き外側へ傾むけるのが望まし
い。最適角度は、12゜乃至20゜であろう。また、衝突板
の外周端は、バツフルの最低部分から下へ、垂直距離に
して、20mm以下の範囲で離すことが望ましい。最適距離
は、1mm乃至6mmの範囲である。
衝突板の角度も、バッフル下の垂直距離も、その分離装
置の使用目的によつて経験的に定めるのが最善である
が、上記に与えられた数値は、これを定める上によい指
針となる筈である。
何れにしても、ガス流が衝突板に当たりこれを通過する
際、余り大きい圧力低下を起こさずに、ケーシングの内
面に向つて、比較的なめらかな旋回流を与えるのが目的
である。
出口管の下端の位置は、衝突板の外周端より下にあるも
のとし、その垂直距離は、前記外周端とバツフルの最低
部との間の垂直距離より大きくするのが望ましい。
ここでも、最適距離は経験的に定めるべきであるが、衝
突板の下かなりの距離下向きに流すようにする方がよ
い。
特に液分の多いガスを取扱う場合は、バツフルの最低部
から出口管の下端までの垂直距離を、出口管の下端から
ドレン手段までの垂直距離より小さくとることが望まし
い。この関係が保たれないと、分離した液分が、ケーシ
ングの底部で円錐形を呈して上方に吸引され、出口管を
登つて行く空気流に再びまき込まれて搬送されるおそれ
がある。
バツフルは、その最上部から最低部まで、障害なしに垂
直に通る通路が全くないように配置するのが望ましい。
これによつて、進入液の全部が確実に回転作用を受け、
直接垂直通路を通つて洩れる液がないことが保証され
る。各バツフルは、円筒軸に直角な平面に対して、約45
゜の角度で取付けられた板状のものとするのが便宜であ
る。この角度は、勿論、変えることができ、タービンブ
レード形のバッフルを用いることも、実際可能である。
衝突板の外周端とハウジングの内周の間に形成される環
状隙間は、衝突板の下流で出口管の外表面とハウジング
の内面との間に形成される環状隙間より小さくなつてい
るが、これは望ましい条件である。
このような条件により、衝突板を出る流れには圧力低下
が生じ、これによつて、ケーシングの内面に沿つて層流
が誘発され、層流は、ガスからの液の分離を容易にす
る。
層流を維持するためには、ケーシングの内面は、なめら
かにし、かつ表面の材料としては、分離液に対して大き
い接触角を持つものが望ましい。これが、更に分離をた
すけるからである。
特に、多量の液分が予想される場合には、出口管の下端
より下のハウジングに、その内面に直角に配置した板を
設け、これによつて、出口管より下での旋回流を防止す
るのが望ましい。
このような板を設けていない場合、通常、出口管の下端
で見られるガス流の様相は、ガスが、その旋回方向を変
え逆方向の旋回流を形成し、これが上方に動いて、出口
管に入るというものである。特に、分離液の容積が大き
い場合、この逆方向の旋回流の形成は好ましくない。と
いうのは、その場合、逆旋回するガスがケーシングの下
部にある分離された液を再びとり込んで搬送する傾向が
あるからである。
入口開口部とバッフルの間にフィルタを便宜設けること
ができる。フイルタの種類も、種々考えられる。
最も単純な目的のものとしては、進入ガス流中の固体來
雑物を除去すもので、固体粒子が分離された液と共に沈
積し、ドレイ手段の目づまりを起すのを防ぐ目的のもの
である。別の目的のものとしては、ガス流に搬送される
微粒液を凝集する適当な凝集材を用いた縦深形フイルタ
がある。液粒を凝集して大きい粒子とすれば、旋回流や
衝突作用で、一層分離され易くなり、分離効率が増大す
る。
本発明のもう一つの形式は、凝集と衝突分離を組合せた
ものである。
この形式でガス流から搬送液分を除去する装置は、入口
開口部とガス出口開口部を持つケーシングと、ケーシン
グ内部に支持され、通気性のない壁を持つたハウジング
と、進入ガス流入口開口部からハウジング内へ導く入口
手段、(ハウジングはガス流中の液を凝集し得る凝集材
を含み、進入ガスを凝集材を通して実質的垂直下向きに
送り込むように形成・配置されている。)と、ハウジン
グの下端にあつて、ハウジングからでるガス流の方向を
大きす変えることによつて、ガスと凝集液との分離を起
させる偏向手段と、ガスを出口開口部に誘導する出口手
段と、分離した液を、便宜ケーシングから排出するドレ
ン手段とからなる。
液を搬送するガス流が凝集材を濾過する際、ガス流に含
まれる噴霧状の液粒は、凝集して大きい粒滴を形成す
る。これらの粒滴は、ガス流中にはじめからあつた大き
い粒粒と共に、空気流によつて、凝集材を通して下方に
運ばれる。
下向きの移動は、重力にもたすけられる。ハウジングの
最下部に達した時、液粒の平均粒径は、ハウジングの上
部入口でのそれよりもかなり大きくなつている。
ガス流がハウジングの下部を出ると、ガス及びこれによ
つて運ばれる比較的大きい液粒は偏向手段に衝突し、偏
向手段は、衝突式分離器として作用しガス流と液流を分
離させる。ガスと液体は、それぞれの出口に向つて流れ
る。
具体例の1つについて言えば、ケーシングは、断面が円
形であり、ハウジングは断面が環状でケーシングと同軸
に設置され、出口手段はハウジングと同軸の出口管で構
成され、これは、ハウジングの下端より更に下から、ハ
ウジングを通してハウジングの上に位置した出口開口部
まで延びており、また偏向手段は放射状に配置した複数
のバツフルからなり、これらは、ハウジングの仮想中心
軸線の回りをまわる旋回運動をガスに付与し、バツフル
を出る空気に外側下向きの旋回流と、管通路に向う内側
上向きの逆方向旋回流を生じさせる。
代案として、逆方向旋回流は、ケーシングの下部に適当
に配置した板によつて防止することもできる。
何れの具体例においても、バツフルに衝突させるのは、
その結果下方に向う旋回空気流を形成させ、これによつ
て、凝集液粒を遠心力で投げとばすためである。
液粒は、ケーシングの内壁に衝突し、壁を流れ下つて出
口に向う。ハウジングを出るとすぐ、空気に回転運動を
与えるのは、凝集液が再び噴霧化するのを防止し、旋回
空気流に入る液粒が充分大きく、効果的に分離されるこ
とを保証するためでもある。
本発明の具体例の代案として、偏向手段として、衝突分
離器として作用するが、空気の旋回流は生じない、1つ
以上の単純な衝突板を用いることができる。この場合
は、しかし一般に効率が劣ることになる。
〔実施例〕
本発明を一層よく理解して貰うため、特定の装置の具体
例を、例にすぎないが、添付の図面を参照しながら、更
に詳細に記述しようと思う。
第1図は、ガス流から流体の粒滴及び噴霧を除去するの
に適する装置を示している。
本装置は、アス入口開口部(2)及びガス出口開口部(3)を
備えた形状を持つたヘツド(1)を含む。入口開口部は、
ヘツド内の環状の部屋(4)に通じ、出口開口部は、ヘツ
ド内の中央の部屋(5)から外部へ開口している。ヘツド
の下部には、外側に切つたねじ部(6)が設けられてい
る。
円筒状ケーシング(7)は、ねじ部(6)と嵌合する内側に切
つたねじ部(9)を持つ止め輪(8)によつて、ヘツド(1)に
緊定されている。ケーシング(7)の上部フランジ(10)と
キヤツプの底部フランジ(11)の間にはさまれて、ねじ付
中央開口部(13)と、一連の通過口(14)を備えた板(12)が
ある。板(12)とケーシング及びキヤツプの間のシールと
して、O−リング(15)及び(16)が用いられている。
ケーシング(7)の内部には、ハウジング(17)がある。ハ
ウジングは、環状の断面を有し中央のガス出口管(18)の
外表面と、円筒形の非通気性壁(19)の内面によつて画定
されている。管(18)及び壁(19)は、共に、ケーシングと
同軸に設置されている。管(18)の上部には、外面に切つ
たねじ部(19b) があつて、板(14)のねじ部(13)とかみ合
つている。
ねじ部(19b) の上部には管(18)環状溝が設けてあり、こ
こに、シールリング(20)が用いられ、管上部とキヤツプ
の中央の部屋(5)の内壁との間を密封している。
ハウジング(17)の底は、放射状に配置した複数のバツフ
ル(21)と境を接しており、各バツフルは、装置の軸の直
角な平行に対し約45゜の角度をなし、その縁には、上下
とも丸みがつけられている。
相隣るバツフルの間には、ガス通路が形成されている。
ハウジング内には、適当な凝集材(23)が充填されてい
る。
管(18)の下部には、外面にねじ部(24)を切つてあり、こ
の上に、ケーシングの内壁(27)に向つて、下向きかつ外
側向きに角度をつけた円錐台の衝突表面(26)を持つた衝
突板(25)が、ねじ込みにより取付けられている。この角
度は、水平に対し約25゜が望ましい。
ケーシングの内表面には、一連の縦に延びるリブ(28)、
ケーシングの周上に間隔を置いて設けられている。衝突
板は、バツフル(21)の下5cm以内に、かつ管(18)の下端
からなり上に設けるのが望ましい。
装置を作る材料として、耐食性材料、例えばステンレス
鋼、又は適当な重合プラスチック材を用いることができ
る。また、耐食性を付与する処理の行い易い安価な材料
を用いてもよい。
無菌状態を必要とする用途の場合、装置は、定期的に行
う蒸木殺菌又は溶液殺菌に堪える材料と構造のものでな
ければならない。
凝集材(23)は、圧力低下を少なくするため、なるべく水
切りの早いガスの通過し易いものが望ましい。例えばポ
リエステル又はナイロンのような人造繊維、ステンレス
鋼ウール又は硝珪酸塩ガラス等の繊維構造の材料が好適
である。
運転中ガス流は、入口開口部(2)を経て、環状室(4)に入
る。そこから、ガスは、通過孔(14)通つて下降し凝集材
(23)を通過するが、通過孔(14)は均等に分布しているの
で、ガス流は、凝集材の利用面積の全体に亘つて実質的
均一に分散される。
ガスが凝集材を通過する際、ガスにより搬送される液の
凝集は、繊維状材料による直接の妨害、慣性による衝突
及び噴霧状液の繊維構造への分散等によつて達成され
る。凝集した粒滴は、重力により、またガス流にもたす
けられて、ハウジング(17)の底部に降下する。凝集作用
によつて、液の平均粒径は、進入前の直径に比して大幅
に増加する。
ハウジングの底から出た粒滴は、次にバツフル(21)に遭
遇し、ここで、ハウジング(17)から出るガスに再び搬送
される。バツフルは、ガス回転運動を与え、下向きに動
く旋回流が形成される。その構成は、液粒を再噴霧化す
ることなく、比較的大きい粒滴のまま、ガス流に搬送さ
せるものである。
旋回ガス流は、粒滴を乗せたまま、バツフル(21)の下流
に位置した衝突板(25)衝突面(26)に衝突する。衝突面(2
6)、部屋(7)の内壁に向つて下向き外向きに傾いてお
り、表面(26)に衝突した液は、ケーシングの内面に向つ
て投げつけられ、液は壁によつて捕集される。
実質的に液分の除去されたガス流は、旋回流を形成した
まま、ケーシング内を更にある距離まで下降を続けた
後、高速度で向きを変えて内側上方に向う旋回流を生
じ、この旋回流は、管(18)に入り、管によつて出口開口
部(3)に導かれる。
ケーシングの内面に捕集された液は、空気流の方向とリ
ブ(28)の存在にもたすけられて下へ流れ、ケーシング
(7)の底にたまり、適当に自動式又は手動式ドレンシス
テムによつて、ドレン出口(29)から適時排出される。
ケーシング(7)は、旋回流が向きを逆転して上昇運動に
移行するまで、ガス流がケーシングの底部に溜つた液の
上面に接触しないで済むだけの流さが与えられている。
以上により、分離作業は、まずはじめに、凝集段階によ
つて効果を発揮し、次に旋回流の発生と衝突によつて、
ガス流から凝集粒滴を分離することによつて達成される
こと分るであろう。
これに加えて、ガス流に固体粒子が混在していれば、こ
れらも分離され、凝集材(23)に捕集されるので、ドレが
固体粒子で目づまりを起こすことも防止される。
凝集材は、必要に応じて、交換できる構造にして置くの
が便利であること言うまでもない。
余り長い凝集材床を用いると、圧力低下が大きくなり、
用途によつて、不適当となる。
これを避けるために改良したフイルタを、第2図に示し
てある。図中の部品で、第1図に用いられたのと同じも
のは同じ番号にaを付加して示してある。
本具体例の場合、凝集材を収容したハウジングの代り
に、交換可能のフイルター(30)が用いられており、これ
は、板(12a) と管から突き出た支持台31)によつて支持
されている。
フイルターは、巻きつけ又はひだ付等、適当な構造と
し、フイルター材としては、ガラス繊維、金属製あみ又
はポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン等のポリマ
ー繊維を用いることができる。フイルターの細かさの等
級としては、5乃至100 ミクロンが適当である。
作動要領は、第1図の具体例と類似であるが、装置に入
つたガスは、バツフル(21a) によつて回転運動を生ずる
前に、フイルター(30)の内側から外側へ放射方向に通過
する。
フイルターの凝集効果は、第1図の例の場合ほど大きく
ないが、固体粒子はよく除去され、ドレイン出口(29a)
の目づまりが起る心配はない。ドレインには、適当な構
造の自動式ドレンシステム(32)が用いられている。
この例を改変して、流れがフイルターの外側から内側へ
通過するように、フイルター及びその取付方法を変更す
ることができる。
第3図は、進入ガスに対しフイルターを備えていない装
置を示す。装置は、ガス入口開口部(42)と、ガス出口開
口部(43)を持つヘツド(41)を含む。入口開口部は環状の
部屋(44)に通じ、出口開口部は中央室(45)から外部へ通
じている。
内面に長手に延びるリブ(46a) を備えるケーシング(4
6)、ねじ部(47)によつてヘツド(41)の下部に緊定され、
シールリング(48)で気密が保たれている。
放射状に配置した複数のバツフル(49)と、円錐台の形状
を持つた衝突板(50)と、ガス出口管(51)を含むユニツト
が、ヘツド(41)に取付けられている。衝突板(50)は、バ
ツフル(49)のすぐ傍にあり、出口管(51)は、衝突板(50)
よりかなりの距離下まで延びている。
ケーシング(46)に溜つた液は、ドレン口(52)から排出さ
れるが、排出は、フロート(54)を持つ排出装置(53)によ
つて自動制御される。排出装置は、よく知られた一般的
なタイプのものである。
出口管(51)の下端には突起(55)があつて、フロート(54)
が最高の位置まで上昇しても、管(51)の入口が完全に閉
塞されることがないようにしている。
運転中、進入ガスは、バツフル(49)を通過するとき回転
運動を与えられて、旋回流を形成し、衝突板(50)に衝突
し、ついで、旋回流は、更に下降するが出口管(51)の下
端を過ぎると、方向を逆転して内側上方に向う旋回流と
なり、管を通つて出口開口部(43)に向う。
ガス中の液分は、旋回流によつて遠心力で分離され、更
に板(50)に衝突することによつて分離される。
第4図に示す装置は、液分を特に多く含んだガスに適す
る分離装置である。例えば、醗酵装置等のプロセス機器
からでるプロセスガスの場合である。
ヘツド(61)は、液ガス混合物が入つてくる入口開口部(6
2)と、分離後のガスを排出する出口開口部(63)を備えて
いる。入口開口部は、ヘツド内の環状室(64)に通じ、出
口開口部はヘツドの中央の管状部(65)から外部へ通じて
いる。
ヘツドの下部には、外側に切つたねじ部(66)があつて、
ケーシング(67)が、止め輪(68)を介して、このねじ部(6
6)に緊定される。サポート(69)は、ケーシングの上部フ
ランジ(70)とヘツド(61)の底面に挾まれ、上下をシール
リング(71)でシールされている。
サポート(69)には、放射状に配置した複数のバツフル(7
2)の外縁が取付けられている。バツフルは、装置の軸の
直角な平面に対し約45゜傾いており、最適な分離効果を
得られる形状を備えている。
バツフルは、その最上部と最下部の間に垂直な自由通路
が生じないように配置されている。相隣るバツフル間の
通路は、ガスに回転運動を与えるように作られている。
放射型バツフルの内縁は、中空キヤリヤ(73)に緊定さ
れ、キヤリヤの上端は、管状部(65)の下端に接し、シー
ルリング(74)で気密にされている。
キヤリヤの下部は下方に延びて、ケーシング(67)と同軸
に設置した出口管(75)につづいている。
バツフル(72)の下で、キヤリヤ(73)は、円錐台の形状を
持つた衝突板(77)を形成している。これは、水平に対し
約15゜の角度で放射状に外側下向きに延びている。
衝突板の外周端とケーシング(67)内面の間に環状の通路
(78)が形成され、出口管(75)の外面は、衝突板の下部で
短かい距離の内側向テーパー部を経たのち、円筒部に続
く。
このように、出口管(75)の外面とケーシングの内面の間
に、ガス流の環状通路(79)が形成される。ケーシング(6
7)の下端にはドレン(80)があつて、適時開閉して分離液
を排出する。ドレン(80)の上部に、ケーシング(67)の内
面に数個の縦型バツフル板(81)が、周上に配置して取付
けられている。
運転に際して、液ガス混合体、例えば、空気と泡、又は
空気と油は入口(62)から装置に入る。ガス流の運転は、
部屋(64)によつて調節されバツフル(72)に向けられる。
ガス/液混合体は、バツフルを出た時点で、遠心力によ
り1部分離されるが、更に衝突板(77)に衝突し、ケーシ
ング(67)の内壁に向つて投げつけられる。
この為、泡があれば、泡は破壊され、液はガスから分離
される。分離されたガスと液は通路(79)を下降する。通
路の上部では、流れは明らかに乱流であるが、環状通路
が滑らかな表面で形成されていることと、断面積が一様
であることの為、ガス流はまもなく層流に変わり、乱流
による液の巻き込みは最少限に抑えられる。
ガス及び液は、軸方向に流下すると共に、通路の壁に沿
つて周方向にも流れ、液はガスより重いので、通路の外
壁、即ち、ケーシングの内面に乗つたまま流れる。
流れが環状通路下端に達すると、空気の旋回流は、バツ
フル板(81)によつて阻害され、空気は、出口管(75)に流
れ込んで出口開口部(3)に向う。一方、液は、慣性と重
力によつて、ケーシングの内面に乗つたまま流れつづ
け、バツフル板にもたすけられて、ケーシングの底部に
達する。
液は、間欠的又は連続的にドレンから排出されるか、プ
ロセス機器にリサイクルされる場合もあり、泡又は噴霧
の発生源である反応器等に戻されることもある。
第4図に示した装置の性能を最適にするために望ましい
いくつかの条件が判明した。
即ち、衝突板(77)から下の出口管の流さ、第4図の距離
L1を、出口管の下端より下のケーシングの長さ、第4図
の距離L2より小さくすること;水平に対する衝突板の角
度を約15゜とすること、バツフル(72)の下端と衝突板の
外周端の間に垂直距離Dを1〜6mmとすること、長さ
L1を衝突板の外周端の直径Dより大きくすること;環状
通路(79)の幅を環状通路(78)の幅より大きくすこと、出
来れば、1.25倍乃至1.75倍とすること、等がそ
れである。
その他、出口管(75)の外面とケーシング(67)内面は、出
来るだけ平滑な表面とし、乱流の発生を避けること、及
びケーシング(67)の内面を構成する材料は、分離された
液に対し、高い接触角を持つものであることが望まし
い。
設計が適正であれば、秀れた液/ガス分離性能が得られ
ることが、試験の結果分つた。
単位時間当りの液量の高い場合でも、100 %に近い分離
効率が得られている。液の含有量が、液/ガス重量比で
150 %のものでも、約12m/秒の流速で処理でき、同一
の効率を得るのに液分が少なければ、流速は更に早くで
きる。
以上本発明に関して詳述したが、本発明の効果を要約す
ると下記のとおりである: ガス出口管の下端が、衝突板の外周端とバッフルの最
下端部の間の垂直方向距離より大きい垂直距離だけ、衝
突板の外周端のレベルより下に、かつドレインより上に
位置しているので、層流が十分長く維持され、従って、
ガスと液体が急速に分離される。
衝突板が、その外周端とケーシングの内面との間に環
状の隙間を形成し、かつガス流をケーグの内面に向かわ
せるように配設されているので、バツフルをでたガス流
は、直ちにケーシングの内面に向き、衝突板の外周端と
ケーシングの内面との間の環状の隙間の最大速度を加速
させる。
本発明の装置は、取扱う流量に応じて、異なる寸法範囲
のものを作ることができる。大容積を扱う場合は、一つ
のヘツダーに複数の記述の装置を取付けた多段式フイル
タを作ることもできる。ヘツダーによつて空気流を個々
の装置に配分することによつて、大型の嵩ばつた分離器
を用いることなく、大量のガス流を処理できる。
特例で示したように、装置の詳細構造については、多種
類の変更が可能であることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本装置の第1具体例の縦断面である。 第2図は、本装置の第2具体例の縦断面である。 第3図は、本装置の第3具体例の縦断面を示し、また 第4図は、本装置の第4具体例の縦断面を示す。 (1)ヘツド、(2)(3)開口部 (4)(5)部屋、(6)(9)ねじ部 (7)ケーシング、(8)止め輪 (10)上部フランジ、(11)底部フランジ (12)(12a) 板、(13)ねじ付中央開口部 (14)通過口、(15)(16)O−リング (17)ハウジング、(18)ガス出口管 (19)非通気性壁、(19b)(24) ねじ部 (20)シールリング、(21)(21a) バツフル (23)凝集材、(25)衝突板 (26)衝突表面、(27)内壁 (28)リブ、(29)(29a) ドレン出口 (30)フイルター、(31)支持台 (32)自動式ドレンシステム、(41)ヘツド (42)ガス入口開口部、(43)ガス出口開口部 (44)部屋、(45)中央室 (46)ケーシング、(46a) リブ (47)ねじ部、(48)シールリング (49)バツフル、(50)衝突板 (51)ガス出口管、(52)ドレン口 (53)排出装置、(54)フロート (55)突起、(61)ヘツド (62)入口開口部、(63)出口開口部 (64)環状室、(65)管状部 (66)ねじ部、(67)ケーシング (68)止め輪、(69)サポート (70)上部フランジ、(71)(74)シールリング (72)バツフル、(73)キヤリヤ (75)出口管、(77)衝突板 (78)(79)環状通路、(80)ドレン (81)縦型バツフル板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 レスリー ブライアン スパーク イギリス国 エスピー10 3エイジー ハ ンプシヤー アンドーバー ウインターダ インミユーズ 16 (56)参考文献 実開 昭56−31828(JP,U)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気体流から搬送液分を除去する装置であっ
    て、実質的円筒状の内面を有し、内筒軸が実質的に垂直
    になるように取付けられるよう設計したケーシングと、
    その上端付近にケーシングに入る開口部と、その上端付
    近にケーシングから出るガス出口開口部と、ケーシング
    の下端にあって、分離した液を排出するためのドレイン
    と、ケーシング内にその内面と実質的に同軸に垂直に設
    置され、その上端から下方に伸び、その上端ではガス出
    口開口部に通じるガス出口管と、出口管の外表面のまわ
    りの環状部に配置され入口開口部の下流に位置し、進入
    ガス流に回転運動を与えるような形状を持った複数のバ
    ッフルと、バッフルの下流にあって、バッフルを出るガ
    ス流を下方に移動させ、回転を与える通路に対し横に広
    がる実質的に円錐台形状の上面を有する衝突板とから成
    り;衝突板が、その外周端とケーシングの内面との間に
    環状の隙間を形成し、かつガス流をケーシングの内面に
    向かわせるように配設され、ガス出口管の下端が、衝突
    板の外周端とバッフルの最下端部の間の垂直方向距離よ
    り大きい垂直距離だけ、衝突板の外周端のレベルより下
    に、かつドレインより上に位置していることを特徴とす
    る気体流から搬送液分を除去するための装置。
  2. 【請求項2】衝突板の上面は、実質的に円錐台の形状を
    有し、その傾斜部は、水平に対し下向き及び外向きに10
    度乃至30度の角度で傾いていることを特徴とする特許請
    求の範囲第(1)項に記載の気体流から搬送液分を除去す
    るための装置。
  3. 【請求項3】衝突板の外周端は、バッフルの最下端部か
    ら、垂直距離で20mm以内離れていることを特徴とする特
    許請求の範囲第(1)項または第(2)項のいずれかに記載
    の気体流から搬送液分を除去すための装置。
  4. 【請求項4】衝突板の外周端は、バッフルの最下端部か
    ら、垂直距離で1ないし6mm離れていることを特徴とす
    る特許請求の範囲第(3)項に記載の気体流から搬送液分
    を除去するための装置。
  5. 【請求項5】バッフルの最下端部と出口管の下端との間
    の垂直距離が、出口管の下端とドレインとの間の垂直距
    離より小さくなっていることを特徴とする特許請求の範
    囲第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の気体流から
    搬送液分を除去するための装置。
  6. 【請求項6】バッフルの最上部と最下端部との間には、
    障害物のない垂直通路が全くないようにバッフルが配置
    されていることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項乃
    至第(5)項のいずれかに記載の気体流から搬送液分を除
    去するための装置。
  7. 【請求項7】各バッフルは、円周軸に直角な平面に対し
    て約45度の角度で取付けらた板の形状になっていること
    を特徴とする特許請求の範囲第(1)項乃至第(6)項のい
    ずれかに記載の気体流から搬送液分を除去するための装
    置。
  8. 【請求項8】衝突板の外周端とケーシングの内面との間
    に形成される環状の隙間は、衝突板の下流側で、出口管
    の外表面とケーシングの内表面との間に形成される環状
    の隙間より小さくなっていることを特徴とする特許請求
    の範囲第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の気体流
    から搬送液分を除去するための装置。
  9. 【請求項9】出口管の下での旋回流を防ぐため、出口管
    の下端より下方においてケーシングに、その内面に垂直
    に板を取付けたことを特徴とする特許請求の範囲第(1)
    項乃至第(7)項のいずれかに記載の気体流から搬送液分
    を除去するための装置。
  10. 【請求項10】入口開口部からバッフルへの通路に、フ
    ィルターを設けたことを特徴とする特許請求の範囲第
    (1)項乃至第(9)項のいずれかに記載の気体流から搬送
    液分を除去するための装置。
  11. 【請求項11】フィルターは、凝集フィルターであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第(1)項乃至第(10)項の
    いずれかに記載の気体流から搬送液分を除去すための装
    置。
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