JPH0657224A - 構造接着剤 - Google Patents

構造接着剤

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JPH0657224A
JPH0657224A JP22922192A JP22922192A JPH0657224A JP H0657224 A JPH0657224 A JP H0657224A JP 22922192 A JP22922192 A JP 22922192A JP 22922192 A JP22922192 A JP 22922192A JP H0657224 A JPH0657224 A JP H0657224A
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JP
Japan
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adhesive
structural adhesive
metal member
filler
structural
Prior art date
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Application number
JP22922192A
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English (en)
Inventor
Shigeo Mori
茂雄 森
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被接着物においてヒケ等の外観不良を生じる
ことなく,接着強度に優れた,構造接着剤を提供するこ
と。 【構成】 構造接着剤1は,金属部材として,例えばア
ウタパネル8とインナパネル7とを接着するものであ
る。構造接着剤1は,熱膨張性フィラー11を含有して
なる。これにより,構造接着剤1の加熱硬化時に,構造
接着剤1内に空気層を生じる。そのため,接着部位に生
じる内部応力が緩和され,被接着物にヒケ等の外観不良
を生じなくなる。なお,熱膨張性フィラー11は,構造
接着剤100重量%に対して,0.1〜10重量%含有
することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,被接着物においてヒケ
等の外観不良を生じることなく,接着強度に優れた,構
造接着剤に関する。
【0002】
【従来技術】従来,例えば図4に示すごとく,自動車の
フード部等の金属部材相互の接着には,マスチック接着
剤9が用いられている。上記フード部は,アウタパネル
8に対して,折り曲げ部を有するインナパネル7を接着
した接合部である。上記マスチック接着剤としては,例
えばゴム質を含有する樹脂で,一般に瀝青物質又はこれ
と同様の樹脂をビヒクルとし,各種の充填剤を加えて練
り混ぜた粘質物が用いられる。
【0003】しかしながら,上記マスチック接着剤は,
引張りせん断接着強さが低い欠点を有する。ここで,引
張りせん断接着強さとは,JISK−6850に制定さ
れた,接着強度の測定値である。その結果,上記フード
部においては,接着強度を高めるためには,スポット溶
接により接合力を補強する必要がある。そこで,かかる
問題点を解決すべく,上記マスチック接着剤の代りに構
造接着剤を用いる試みがある(例えば後述する比較例
3)。構造接着剤としては,ウレタン系樹脂,エポキシ
系樹脂,アクリル系樹脂又はこれらのブレンド樹脂接着
剤が用いられる。
【0004】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記構造接着
剤を用いて金属部材を接着すると,金属部材であるアウ
タパネル8にヒケ81等の外観不良を生じる。上記ヒケ
とは,被接着物の表面に生じる凹状のへこみである。こ
のヒケが発生する原因としては,例えば被接着物の内部
応力による歪み,収縮率の部分的なアンバランス等があ
る。
【0005】これは,厚みの薄い鋼板をアウタパネル側
に用いるため,アウタパネルに内部応力歪みを生じて反
りを生じたからであると考えられる。本発明は,かかる
従来の問題点に鑑みてなされたもので,被接着物にヒケ
等の外観不良を生じることなく,接着強度に優れた,構
造接着剤を提供しようとするものである。
【0006】
【課題の解決手段】本発明は,金属部材を接着するため
の構造接着剤であって,上記構造接着剤は,熱膨張性フ
ィラーを含有していることを特徴とする構造接着剤にあ
る。上記構造接着剤としては,例えばエポキシ系樹脂,
ウレタン系樹脂,アクリル系樹脂又はこれらのブレンド
樹脂を用いる。構造接着剤は,建築物,車両等の比較的
大型の構造物用接着剤であり,溶剤を含有しない場合が
多い。構造接着剤は,接着強度が大きい,という特徴を
有する。
【0007】上記熱膨張性フィラーとしては,例えば熱
膨張性のマイクロカプセルで,エクスパンセルDU55
1等,マツモトマイクロスフェアー,ネオセルボン(い
ずれも商品名)を用いる。ここで,熱膨張性フィラーと
は,常温ではある形状を保ち,加熱硬化時に接着剤中に
おいて樹脂の殻で覆われた空気層を形成するもの及び分
解型発泡剤を含む概念である。なお,熱膨張性フィラー
は,常温で既に発泡した樹脂フィラーであっても良く,
接着剤中で樹脂フィラーを形成するものであれば何でも
良い。
【0008】しかしながら,ガラスマイクロバルーンや
シラスバルーンのような,いわゆる無機中空フィラーは
適さない。これは,空気層の殻が硬く,ヒケ発生の原因
となる内部応力の吸収ができないからである。これに対
し,本発明においては,樹脂の殻で覆われた熱膨張性フ
ィラーが好ましい。上記熱膨張性フィラーは,構造接着
剤に対して,0.1〜10重量%(以下,同じ)含有す
ることが好ましい。0.1%未満であると被接着物にヒ
ケ等の外観不良を生じ,10%を越えると引張りせん断
接着強さ等の接着強度が低下する。
【0009】なお,構造接着剤は,接着剤が硬化するま
でのタレ防止や補強剤としての目的で上記熱膨張性フィ
ラー以外の充填剤,例えばシリカ(SiO2 ),炭酸カ
ルシウム(CaCO3 )を含有することがある。上記金
属部材としては,例えば自動車におけるドア,トランク
リッド,フード等の金属部材相互の接合物,フード部,
各種建築物,船舶車両の金属被接着物がある。
【0010】
【作用及び効果】本発明の構造接着剤においては,熱膨
張性フィラーを含有している。そのため,熱膨張性フィ
ラーが構造接着剤の加熱硬化時において樹脂の殻で覆わ
れた空気層を形成する(図2参照)。
【0011】これにより,空気層が構造接着剤の接着部
位に発生する内部応力を緩和する。そのため,被接着物
においても内部応力歪みが発生しない。その結果,被接
着物の表面には,ヒケ等の外観不良を生じない。また,
上記構造接着剤は,一般に接着強度が大きい特徴を有す
る。そのため,金属部材の接着強度が向上する。それ
故,本発明によれば,被接着物にヒケ等の外観不良を生
じることなく,接着強度に優れた,構造接着剤を提供す
ることができる。
【0012】
【実施例】本発明の実施例にかかる構造接着剤及びその
接着試験につき,図1〜図3を用いて説明する。図1に
示すごとく,本例の構造接着剤1は,自動車のフード部
における金属部材としてのアウタパネル8とインナパネ
ル7とを接着するものである。上記構造接着剤1は,熱
膨張性フィラー11を構造接着剤100重量部(以下,
同じ)に対して0.5重量部含有してなる。
【0013】上記熱膨張性フィラー11としては,エク
スパンセルDU551,DE461,DE091(日本
フェライト社製の商品名),ネオセルボンN1000S
(発泡剤,永和化成工業社製の商品名)を用いる。上記
構造接着剤1は,エチレンオキシド結合のエポキシ基
を,少なくとも分子内に2個以上有する加熱硬化型のエ
ポキシ樹脂を主成分とする。このエポキシ樹脂は,溶剤
を含まないので硬化時に揮発成分を発生しない。
【0014】引張りせん断接着強さの測定は,JISK
−6850に制定された試験方法により行う。次に,図
3を用いて,ヒケの発生の有無の目安になる反り量を測
定する試験方法の概要を説明する。まず,金属部材3と
しては,厚さ0.8mmの冷間圧延鋼板(SPCC−S
D)を用いる。この鋼板は,25mm幅で,長さが20
0mmである。
【0015】また,金属部材2としては,厚さが1.0
mmで,幅が150mmで,長さが150mmのものを
用いる。次に,金属部材3の表面に,上記構造接着剤1
を塗布する。この時,構造接着剤1の厚みは,直径0.
5mmのワイヤースペーサー(厚み調整具)を用いて,
0.5mmになるように調整する。
【0016】次いで,上記金属部材2を金属部材3上に
貼り合わせる。そして,170℃で30分間加熱して構
造接着剤1を硬化させる。その後,上記金属部材2と金
属部材3を試験台5上に載置し,更に上記金属部材3の
一端部31(端部25mmの部分)に1kgfの重もり
4を載置する。そして,図3に示すごとく,金属部材3
の他端部32において生じる反り量(mm)を測定す
る。
【0017】一方,比較例1〜3及び参考例1,2につ
いても,同様の測定操作を行う。ここで.比較例1は,
いわゆるブランクテストとして,上記熱膨張性フィラー
11を構造接着剤に含有しない接着剤を用いる。また,
比較例2は,上記比較例1における充填剤としてのシリ
カ(SiO2 )を,4重量部より6重量部に増加した接
着剤を用いる。
【0018】比較例3としては,上記比較例1の接着剤
にガラスマイクロバルーン(中空フィラー)を2重量部
含有する接着剤を用いる。また,参考例1としては,塩
ビシーラー単体,参考例2としてはマスチック接着剤単
体の接着剤を用いる。塩ビシーラーは,塩ビ系のシーリ
ング剤で,自動車のドアヘミング部位等に用いられる。
また,マスチック接着剤は,ブチルゴム系の接着剤より
なる。上記各接着剤の配合割合及び試料の測定結果を表
1,表2に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】なお,これらの測定結果は,各試料3点
(n=3)についての平均値である。ここで,上記反り
量Eは,金属部材2,金属部材3の内部応力歪みと相関
関係があり,この値が大きくなれば金属部材2,金属部
材3において,大きなヒケ等の外観不良を生じる。ま
た,上記引張りせん断接着強さ(MPa)は,金属部材
2と金属部材3との最も代表的な接着強度を示すもので
ある。
【0022】表1,表2より知られるごとく,引張りせ
ん断接着強さに関し,本発明の実施例1〜4は比較例1
〜3に比して若干劣る。また,参考例1,2に比して著
しく優れていることが判る。ここで,実施例1〜4が比
較例1〜3に比較して引張りせん断接着強さが若干劣る
理由は,図2に示すごとく,構造接着剤1の加熱硬化時
に,熱膨張性フィラーが膨張して空気層12を生じたこ
とによるものと考えられる。また,実施例1〜4が参考
例1,2よりも著しく引張りせん断接着強さが優れてい
る理由は,構造接着剤は一般にマスチック接着剤よりも
接着強度が優れていることによる。
【0023】一方,表1,表2,図3より知られるごと
く,反り量(mm)に関し,本発明の実施例1〜4は,
比較例1〜3に比して著しく小さく,参考例1,2より
も若干大きいことが判る。このように,実施例1〜4は
比較例に比して反り量が少なくヒケ等の外観不良を生じ
ないことが判る。
【0024】その理由は,次のように考えられる。本例
の構造接着剤1においては,図1に示すごとく,熱膨張
性フィラー11を含有している。そのため,図2に示す
ごとく,熱膨張性フィラー11が構造接着剤1の加熱硬
化時において樹脂の殻で覆われた空気層12が多数発生
する。そして,上記空気層12が構造接着剤の接着部位
に発生する内部応力を緩和する。
【0025】そのため,インナパネル7,アウタパネル
8においても内部応力歪みが発生しなくなる。その結
果,インナパネル7,アウタパネル8の表面には,ヒケ
等の外観不良を生じない。また,上記構造接着剤1は,
参考例1,2に比較して,引張りせん断接着強さが大き
い。そのため,金属部材としてのアウタパネル8とイン
ナパネル7との接着強度が向上する。
【0026】なお,参考例1,2の反り量が小さい理由
は,引張りせん断接着強さが実施例よりも著しく小さい
ため,金属部材2,金属部材3に内部応力歪みを生じに
くいためと考えられる。それ故,本例によれば,アウタ
パネル8にヒケ等の外観不良を生じることなく,接着強
度に優れた,構造接着剤1を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例にかかる構造接着剤を用いて金属部材を
接着した状態を示す断面図。
【図2】実施例にかかる構造接着剤を加熱硬化した状態
を示す断面図。
【図3】実施例における反り量の測定状態を示す断面
図。
【図4】従来例の問題点を示す断面図。
【符号の説明】
1...構造接着剤, 11...熱膨張性フィラー, 12...空気層, 2,3...金属部材, 7...アウタパネル, 8...インナパネル,

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属部材を接着するための構造接着剤で
    あって,上記構造接着剤は,熱膨張性フィラーを含有し
    ていることを特徴とする構造接着剤。
JP22922192A 1992-08-04 1992-08-04 構造接着剤 Pending JPH0657224A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001072399A1 (en) * 2000-03-24 2001-10-04 Camfil Ab Folded filter
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