JPH0655871A - 平版印刷版用支持体の製造方法 - Google Patents

平版印刷版用支持体の製造方法

Info

Publication number
JPH0655871A
JPH0655871A JP33495392A JP33495392A JPH0655871A JP H0655871 A JPH0655871 A JP H0655871A JP 33495392 A JP33495392 A JP 33495392A JP 33495392 A JP33495392 A JP 33495392A JP H0655871 A JPH0655871 A JP H0655871A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum plate
aluminum
transfer
fine particles
aqueous solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP33495392A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3066685B2 (ja
Inventor
Atsuo Nishino
温夫 西野
Akio Uesugi
彰男 上杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP33495392A priority Critical patent/JP3066685B2/ja
Priority to EP93109299A priority patent/EP0573988A3/en
Publication of JPH0655871A publication Critical patent/JPH0655871A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3066685B2 publication Critical patent/JP3066685B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B27/00Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use
    • B21B27/005Rolls with a roughened or textured surface; Methods for making same
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B1/00Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
    • B21B1/22Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling plates, strips, bands or sheets of indefinite length
    • B21B1/227Surface roughening or texturing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41NPRINTING PLATES OR FOILS; MATERIALS FOR SURFACES USED IN PRINTING MACHINES FOR PRINTING, INKING, DAMPING, OR THE LIKE; PREPARING SUCH SURFACES FOR USE AND CONSERVING THEM
    • B41N3/00Preparing for use and conserving printing surfaces
    • B41N3/04Graining or abrasion by mechanical means
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25FPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC REMOVAL OF MATERIALS FROM OBJECTS; APPARATUS THEREFOR
    • C25F3/00Electrolytic etching or polishing
    • C25F3/02Etching
    • C25F3/04Etching of light metals
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B3/00Rolling materials of special alloys so far as the composition of the alloy requires or permits special rolling methods or sequences ; Rolling of aluminium, copper, zinc or other non-ferrous metals
    • B21B2003/001Aluminium or its alloys

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 転写ロールの円筒度等の加工精度にこだわる
必要もなく、アルミニウム板の厚み変化、伸び等の管理
も必要とせず、印刷版用支持体として好適な充分均一な
凹凸をもつ平均印刷版用支持体の製造方法を提供する。 【構成】 プラスチックシートに平均直径8μmの微細
粒子を塗布・乾燥した表面をJIS1050アルミニウ
ム板で上下からはりあわせニップロールの間を複数回繰
返し通過させ、プラスチックシートに微細粒子を塗布し
た面のパターンをアルミニウム面に転写させた結果、全
面に凹凸が形成された。しかし、平版印刷版用アルミニ
ウム支持体として好適な凹凸をもつ表面は4回,5回,
6回繰り返し転写したものであった。またこれらのアル
ミニウム板の表面に生成した凹部は長円状とは異なる複
雑な形をしており方向性は認められなかった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷版用支持体に関す
る、特にオフセット印刷版用に適する粗面化されたアル
ミニウム板からなる平版印刷版用支持体の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、平版印刷版用支持体としてア
ルミニウム板が広く使用されているが、その上に設けら
れる感光層との密着性を良好にし、且つそれを用いて作
製される平版印刷版の非画像部(印刷時に使用される湿
し水を受容し、油性インクを反発する領域で、支持体の
表面が露出している領域がこれを担う。)の保水性を改
善することを目的として、アルミニウム板の表面は粗面
化されるのが通例である。この粗面化の処理は、いわゆ
る砂目立てと称され、平版印刷版用支持体の調製におい
ては不可欠の工程で、しかも相当の熟練度を必要とする
作業である。この砂目立てはボールグレイン、ワイヤー
グレイン、ブラシグレイン等の機械的な粗面化方法と電
気的な粗面化方法に大別される。ボールグレインの場合
にはボールの材質、研磨剤の種類、研磨の際の水分の調
整等、熟練を要する因子が多く、また作業を連続的に行
なうことは不可能で一枚一枚仕上げる必要がある。又ワ
イヤーグレインは、得られる砂目が不均一である。これ
に対してブラシグレインは、これ等の方法を改良したも
のであって、均一な砂目のものが得られ、連続的処理が
可能であるので、大量生産に向いている。しかし、上記
機械的な方法では、平版印刷版用支持体として十分な性
能を得るのが難しかった。一般に表面粗さが大きいと水
持ち(即ち、保水性)が良くなると言われており、水持
ちを良くするためや印刷し易くする目的の平版印刷版を
作製する場合には、その支持体の表面形状はできるだけ
均一な凹凸をもっているものが好ましいとされている。
このような好ましい表面形状が得られる方法として、電
気化学的な粗面化方法が着目されている。この方法によ
る場合には、電解液の組成、温度、電解条件などの諸条
件を一定に維持しておけば、一定の粗面化表面を有する
アルミニウム板が得られるが、それ等の電解条件の巾が
非常に狭く、従って、そのような範囲内に常に保つよう
に調整して電解することは、極めて困難である。又電気
化学的な粗面化は、その電力消費が大であるので経済的
な見地からも問題がある。しかも、電解によって、電解
液中にアルミニウムイオンが相当量蓄積されていき、こ
の廃液の処理に対する人件費及び薬品代が、かなりの金
額に達する欠点があった。またアルミニウム表面に凹凸
をつける方法として、反転グレイニング面を有する圧延
ロールを用いる方法が、特開昭55−74898号公報
で公知となっているが、ロールに印刷版用支持体として
好適な微細な反転グレイニング面を形成させることが非
常に難しいという欠点がある。特開昭60−36195
号公報、特開昭60−36196号公報では長軸平均長
さ10〜140μm、短軸平均長さ7〜80μmの長円
状のプレス凹部を形成させた後に化学的または電気化学
的に1〜10μmの微細凹凸を形成させる方法が記され
ている。特開昭60−203496号公報では平均直径
10〜100μmの凹凸をエンボス加工したロールによ
り転写した後に化学的なエッチング処理と電気化学的な
エッチング処理をおこなったアルミニウム板が記されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、凹凸面
をアルミニウム板に圧接し、転写によりアルミニウム板
の表面に凹凸をつける平版印刷版用支持体の製造方法
は、圧延ローラに凹凸をつけたものが各種提案されてい
るが、ローラ表面に印刷版用アルミニウム支持体として
好適な充分均一で微細な凹凸を精度よく加工することが
難しかった。また、転写ローラの円筒度等の加工精度を
高くすることが難しく、仮に加工精度を上げられたとし
ても一回転写をおこなっている間に転写ローラの円筒度
等は変化していく。そのため転写ローラ表面の微細な凹
凸をアルミニウム板に転写しようとしたときには、圧下
率を高く設定しなければならず、アルミニウム板の厚み
変化、伸び等を管理していく上で問題が大きかった。
【0004】本発明の目的は上記問題点を解消し、転写
ロールの円筒度等の加工精度にこだわる必要もなく、ア
ルミニウム板の厚み変化、伸び等の管理も必要とせず、
印刷版用支持体として好適な充分均一な凹凸をもつ平版
印刷版用支持体の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは凹
凸面をアルミニウム板に圧接し、転写によりアルミニウ
ム板の表面に凹凸をつける方法において、転写を複数回
繰り返しおこなうことにより転写ロールの円筒度等の加
工精度にこだわる必要もなく、アルミニウム板の伸びを
少なくし、印刷版用アルミニウム支持体として充分均一
な粗面が得られることを見いだし、本発明に至った。即
ち、本発明の上記目的は、凹凸面をアルミニウム板に圧
接し、転写によりアルミニウム板の表面に凹凸をつける
平版印刷版用支持体の製造方法において、転写を複数回
繰り返しおこなうことを特徴とする平版印刷版用アルミ
ニウム支持体の製造方法,特に転写回数が4回以上であ
ることによって好適に達せらる。
【0006】本発明において転写を複数回繰り返しおこ
なうということは、放電加工・ショットブラスト・レー
ザー・プラズマエッチングやフォトレジストを使ったパ
ターンエッチングなどを用いて、微細な凹凸を食刻した
ローラを用いて繰り返し転写をおこなうことや、微細粒
子を塗布した凹凸のある面を、アルミニウム板に接面さ
せ、その上より複数回繰返し圧力を加え、アルミニウム
板に微細粒子の平均直径に相当する凹凸パターンを複数
回繰り返し転写させることをいう。転写ローラへ微細な
凹凸を付与する方法としては、特開平3−08635
号、特開平3−066404号、特開昭63−0650
17号各公報などが公知となっている。また、ローラ表
面にダイス、バイトまたはレーザーなどを使って2方向
から微細な溝を切り、表面に角形の凹凸をつけてもよ
い。このローラ表面は、公知のエッチング処理などをお
こなって、形成した角形の凹凸が丸みを帯びるような処
理をおこなってもよい。表面の硬度を上げるために焼き
入れ、ハードクロムメッキなどを行なってもよいことは
勿論である。転写によって粗面化されたアルミニウム表
面は、酸またはアルカリまたは中性塩の水溶液中で化学
的または電気化学的にエッチング処理し、酸または中性
塩水溶液中で交流または直流またはパルス直流を用いて
電気化学的に粗面化することでさらに印刷版用支持体と
して好適なものになる。転写によって表面に凹凸をつけ
た後に、化学的または電気化学的にエッチング処理をお
こない、つぎに電気化学的に粗面化処理をおこなうこと
でアルミニウム板に凹凸を形成させる方法で、エッチン
グ処理後の表面には平均直径4〜20μmの凹凸(更に
好ましくは平均直径4〜10μmの凹凸)が存在してい
ることが好ましい。電気化学的に粗面化処理を行なった
あとは、エッチング処理後の表面に平均直径1〜3μm
の凹凸が重なりあっていることが好ましい。本発明の具
体的方法の一つとして、微細粒子を塗布した凹凸のある
面としては、支持体として紙、ポリエチレンフィルムま
たは金属ロールの表面に、直径0.3〜20μmの微細
粒子を分散させた液を塗布し乾燥することによって、ま
たはアルミニウム板に直接、微細粒子を分散させた液を
塗布乾燥することによって設けることが出来る。微細粒
子を分散させた液としては、水または溶剤中に粘着性の
バインダーと微細粒子とを分散させたもの、又は水また
は溶剤中に微細粒子のみを分散させたものをいう。液の
粘度を調整するために必要に応じて増粘剤を添加しても
よい。微細粒子を分散させる液としては公害・安全上か
ら水を主体とするものが好ましい。本発明の具体的方法
の一つとして微細粒子を塗布した凹凸のある面に圧力を
加え、アルミニウム板に凹凸パターンを転写させるため
に、アルミニウム板と、シートに微細粒子を塗布・乾燥
した面とをあわせ、アルミニウム板と前記シートを合わ
せた厚みよりも狭い隙間を持つ2ロール間またはニップ
ロール間を通過させ、アルミニウム/シート間に圧力を
加えるによってシートの粒子面に接するアルミニウム面
に凹凸パターンを転写させることをいう。または、ロー
ル面上に微細粒子を塗布し、そのロール面をアルミニウ
ム板上に圧力を加えて転写してもよい。または、被転写
物であるアルミニウム板に微細粒子を分散させた液を塗
布し、その面に圧力を加えてもよい。微細粒子を分散さ
せた液を塗布した後は、必要に応じて塗布面を乾燥処理
してもよい。本発明に於て使用する微細粒子としては直
径が0.3〜20μmの粒子をいい、特に3〜10μm
が好ましいアルミナ、砂,ダイアモンド,酸化珪素,シ
リコンカーバイト,ジルコニアなどが用いられるが、ア
ルミナが好ましい。粒度分布はできるだけ揃っているこ
とが好ましい。本発明の具体的方法の一つとして、ロー
ル表面にダイス、バイトまたはレーザーなどを使って2
方向から微細な溝を切り、表面に角形の凹凸をつける方
法を用いてもよい。この場合ロール表面に方向の違う2
本の溝が螺旋状に切られ凹凸面が形成される。溝のピッ
チは4〜10μm、深さは1〜5μmが好ましい。溝を
切る角度は円周方向に対して30〜60°が好ましい。
溝の角度はロール面の鉛直方向に対して30〜80°が
好ましい。
【0007】このように、アルミニウム板表面に凹凸パ
ターンを転写したアルミニウム板は、次いで酸またはア
ルカリまたは中性塩の水溶液中で化学的または電気化学
的にエッチング処理することでさらに印刷版用支持体と
して好適なものになる。上記の酸性水溶液とは塩酸、硫
酸、硝酸を主体とする水溶液をいう。アルカリ水溶液と
は苛性ソーダを主体とする水溶液をいう。処理時間は5
〜120秒が好ましい。濃度は、1〜40%が好まし
い。液温は、35〜75℃が好ましい。必要に応じて酸
またはアルカリ水溶液中でアルミニウム板を陰極電解洗
浄処理してもよい。又、中性塩水溶液は、アルカリ金属
ハロゲン化物、アルカリ金属硝酸塩であり、塩化ナトリ
ウム、硝酸ナトリウム、硫酸ナトリウムが好ましい。P
Hは5〜9が好ましい。濃度は、1〜40%が好まし
い。液温は、35〜75℃が好ましい。中性塩水溶液を
用いるときはアルミニウム板を陰極にして電解処理する
必要がある。陰極電解処理時間は5〜180秒が好まし
い。中性塩またはアルカリ水溶液中で処理されたアルミ
ニウム板は表面に生成したスマット成分を除去する目的
で、更に硫酸、硝酸または塩酸の水溶液中に浸漬するこ
とが好ましい。
【0008】このように処理されたアルミニウム板はさ
らに電気化学的な粗面化処理を行なってもよい。電気化
学的な粗面化方法は、特開昭53−145701号公報
に開示されているように酸性水溶液中で交流を用いて電
気化学的に粗面化処理する方法、特開平4−14094
号公報に記載されているような酸性水溶液中で直流を用
いて電気化学的に粗面化処理する方法、特願平3−65
06号明細書に記載されているような中性塩水溶液中で
電気化学的に粗面化処理する方法などが知られている。
電気化学的な粗面化処理を行なった後は、酸性水溶液中
でのデスマット処理、アルカリ水溶液中での変性処理、
中性塩水溶液中でアルミニウム板を陰極にしての変性処
理を行うことが好ましい。酸性水溶液中でのデスマット
処理は特開昭53−12739号公報などで公知となっ
ている。アルカリ水溶液中での変性処理は特開昭56−
139700号公報などで公知となっている。中性塩水
溶液中での変性処理は特開昭59−11295号公報な
どで公知となっている。
【0009】さらに、このように処理されたアルミニウ
ム板は、親水性、保水性、耐印刷性能を向上させるため
に、常法により硫酸または燐酸を含む電解液中で陽極酸
化処理を行うことが出来る。また、陽極酸化処理後に封
孔処理を行うことが出来る。さらに珪酸ソーダなどを含
む水溶液中に浸漬し、親水化処理を行うこともできる。
【0010】本発明に用いるアルミニウム板は、純アル
ミニウム板またはアルミニウム合金板がいずれも使用で
きる。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を示すが、本発明は本実施例
のみに限定されるものではない。 (実験例−1)紙に平均直径4μmの微細粒子を塗布・
乾燥した表面をJIS1050アルミニウム板で上下か
らはりあわせ、ニップロールの間を1回,3回,6回と
通過させ、紙に微細粒子を塗布した面のパターンをアル
ニウム面に転写させた。このときのニップロールのクリ
アランスは紙とアルミニウム板を合わせたときの厚さよ
りも、0.05mm狭くした。転写後のアルミニウム板
の表面は白くなっており、全面に凹凸が形成されたこと
が判る。その平均表面粗さは0.33μmであった。こ
の時のアルミニウム板の伸び率は1%であった。この表
面を走査型電子顕微鏡で観察したところ平均直径4μm
を中心とした微細な凹凸ができていたが、1回および3
回繰り返し転写では平版印刷版用支持体としては不充分
であり6回繰り返し転写で均一に微細な凹凸ができてお
り、平版印刷版用支持体として好適なものであった。
【0012】(実験例−2)プラスチックシートに平均
直径8μmの微細粒子を塗布・乾燥した表面をJIS1
050アルミニウム板で上下からはりあわせ、ニップロ
ールの間を1回、2回、3回、4回、5回、6回と通過
させ、プラスチックシートに微細粒子を塗布した面のパ
ターンをアルミニウム面に転写させた。このときのニッ
プローラのクリアランスはプラスチックシートとアルミ
ニウム板を合わせたときの厚さよりも0.05mm狭く
した。転写後のアルミニウム板の表面は白くなってお
り、全面に凹凸が形成されたことがわかる。この表面を
走査型電子顕微鏡で観察したところ平均直径8μmを中
心とした凹凸が均一にかつランダムな配列でできてい
た。しかし、平板印刷版用アルミニウム支持体として好
適な凹凸をもつ表面は4回、5回、6回繰り返して転写
したものであった。また、これらアルミニウム板の表面
に生成した凹部は長円状とは異なる複雑な形をしてい
た。また、はっきりと方向性は認められなかった。
【0013】(実験例−3)実験例−1で6回繰り返し
転写して粗面化したアルミニウム板を、5%苛性ソーダ
水溶液45℃に15秒間浸漬させ、アルミニウム板が1
g/m2 溶解させるような化学的なエッチング処理を行
った。水洗後更に硫酸水溶液25%,60℃に15秒間
浸漬させ、その後水洗した。このアルミニウム板を硝酸
1%水溶液40℃中でカーボンを対極としてDUTY比
1:1電流密度50A/dm2 の矩形波交流で6秒間電
気化学的な粗面化処理をおこない、水洗した。次に5%
苛性ソーダ水溶液中でアルミニウム板を0.5g/m2
溶解させるようなエッチング処理を行なった。更に硫酸
25%水溶液中60℃に120秒間浸漬し、水洗した。
次に硫酸水溶液10%、33℃で直流を用いて陽極酸化
処理を行った後水洗した。この表面を走査型電子顕微鏡
で観察したところ、5〜10μmの大きな凹凸の中に1
〜2μmの凹凸が均一に形成されていた。その平均表面
粗さは0.49μmであった。このアルミニウム板に感
光層を塗布して平版印刷版としたところ、汚れ性能が良
好な印刷版であった。
【0014】(実験例−4)紙に微細粒子を塗布・乾燥
した表面をJIS1050アルミニウム板で上下からは
りあわせ、ニップロールの間を1回通過させ、紙に微細
粒子を塗布した面のパターンをアルミニウム面に転写さ
せた。このときのニップロールのクリアランスは紙とア
ルミニウム板を合わせたときの厚さよりも、0.3mm
狭くした。微細粒子の平均直径は4μm、8μm、15
μm、20μm、30μmと変化させた。この時のアル
ミニウム板の延び率は20%であった。転写後のアルミ
ニウム板の表面は白くなっていた。その平均表面粗さと
走査型電子顕微鏡で観察した結果を実施例−1,2と併
せて表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】表1より実験例−4の各サンプルは微細粒
子の形状評価欄より、微細粒子径として上限粒径が20
μmぐらいであり、好ましくは4〜8μmということが
判る。しかし、その平均表面粗さは、良好な平版印刷版
用支持体としてはすべて大きすぎる。また、アルミの伸
びが20%もあるため、その分アルミニウム板の厚さが
変化し、品質保証上好ましくない。
【0017】(実験例−5)パミンストン懸濁液と8号
ナイロンブラシによってアルミニウム板の表面を研磨
し、粗面化した。このアルミニウム板の表面を走査型電
子顕微鏡で観察したところ、長さ10μm〜20μm程
度の方向性のある細長い深い凹部が不均一に存在してい
た。ひとつひとつのピットは分離独立していなかった。
このアルミニウム板を、5%苛性ソーダ水溶液中に浸漬
させ、アルミニウム板が1g/m2 溶解させるような化
学的なエッチング処理を行った。水洗後更に硫酸水溶液
25%、60℃に15秒間浸漬させ、その後水洗した。
このアルミニウム板の表面を走査型電子顕微鏡で観察し
たところ、平均ピッチが5μm〜20μm程度の凹部が
重なりあって不均一に存在していた。このアルミニウム
板を硝酸1%水溶液40℃中でカーボンを対極としてD
UTY比1:1電流密度50A/dm2 の矩形波交流で
6秒間電気化学的な粗面化処理を行い、水洗した。次に
5%苛性ソーダ水溶液中でアルミニウム板を0.5g/
2 溶解させるようなエッチングエッチング処理をおこ
なった。更に硫酸水溶液10%、33℃で直流を用いて
陽極酸化処理をおこなったあと水洗した。この表面を走
査型電子顕微鏡で観察したところ、5〜20μmの大き
な凹凸の中に、1〜2μmの凹凸が均一に生成されてい
た。その平均表面粗さは0.55μmであった。このア
ルミニウム板に感光層を塗布して平版印刷版としたとこ
ろ、実験例−3(実験例−1の面)に比較して汚れ性能
が劣っていた。
【0018】
【発明の効果】圧接による転写でアルミニウム板の表面
に凹凸をつける方法で、プレスによる転写を4回以上繰
り返しおこなうことで、アルミニウム板の伸び率を押
え、なおかつ方向性の無い、平均直径が3〜10μmの
充分均一な凹部を有する平版印刷版用アルミニウム支持
体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は実験No.2−5(実施例−4)の表
面写真である(倍率375倍)
【図2】実験例−5(比較例11)のナイロンブラシで
粗面化をおこなった表面写真である。(倍率375倍)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は実験No.2−5(実施例−4)の
板上に形成された微細なパターンの写真である。(倍率
375倍)
【図2】実験例−5(比較例11)のナイロンブラシで
粗面化をおこなった基板上に形成された微細なパターン
写真である。(倍率375倍)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹凸面をアルミニウム板に圧接し、転写
    によりアルミニウム板の表面に凹凸をつける平版印刷版
    用支持体の製造方法において、転写を複数回繰り返しお
    こなうことを特徴とする平版印刷版用支持体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記圧接による転写回数が4回以上であ
    ることを特徴とする請求項1記載の平版印刷版用支持体
    の製造方法。
JP33495392A 1992-06-11 1992-11-24 平版印刷版用支持体の製造方法 Expired - Fee Related JP3066685B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33495392A JP3066685B2 (ja) 1992-06-11 1992-11-24 平版印刷版用支持体の製造方法
EP93109299A EP0573988A3 (en) 1992-06-11 1993-06-09 Process for the production of a support for lithographic printing plates.

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17594592 1992-06-11
JP4-175945 1992-06-11
JP33495392A JP3066685B2 (ja) 1992-06-11 1992-11-24 平版印刷版用支持体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0655871A true JPH0655871A (ja) 1994-03-01
JP3066685B2 JP3066685B2 (ja) 2000-07-17

Family

ID=26497041

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33495392A Expired - Fee Related JP3066685B2 (ja) 1992-06-11 1992-11-24 平版印刷版用支持体の製造方法

Country Status (2)

Country Link
EP (1) EP0573988A3 (ja)
JP (1) JP3066685B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1348570A2 (en) 2002-03-26 2003-10-01 Fuji Photo Film Co., Ltd. Support for lithographic printing plate and presensitized plate and method of producing lithographic printing plate
EP1625944A1 (en) 2004-08-13 2006-02-15 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method of manufacturing lithographic printing plate support
US7609322B2 (en) 2003-03-10 2009-10-27 Kyocera Corporation Imaging apparatus
WO2010038812A1 (ja) 2008-09-30 2010-04-08 富士フイルム株式会社 電解処理方法および電解処理装置
WO2010150810A1 (ja) 2009-06-26 2010-12-29 富士フイルム株式会社 光反射基板およびその製造方法
EP2384100A2 (en) 2010-04-28 2011-11-02 Fujifilm Corporation Insulated light-reflective substrate
EP2586621A1 (en) 2011-10-28 2013-05-01 Fujifilm Corporation Manufacturing method and manufacturing apparatus of support for planographic printing plate
CN108454254A (zh) * 2017-02-20 2018-08-28 住友橡胶工业株式会社 粗糙面化片材与其用途
WO2018235659A1 (ja) 2017-06-21 2018-12-27 富士フイルム株式会社 アルミニウム複合材料

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6232037B1 (en) 1996-10-11 2001-05-15 Fuji Photo Film Co., Ltd. Lithographic printing plate, method for producing lithographic printing plate, and method for producing support for lithographic printing plate
WO2001068378A1 (en) * 1998-03-10 2001-09-20 Alcoa Inc. Roll grained aluminium sheet
US6596150B2 (en) * 1998-05-28 2003-07-22 Fuji Photo Film Co., Ltd. Production method for an aluminum support for a lithographic printing plate
DE19902527B4 (de) * 1999-01-22 2009-06-04 Hydro Aluminium Deutschland Gmbh Druckplattenträger und Verfahren zur Herstellung eines Druckplattenträgers oder einer Offsetdruckplatte
US7296517B2 (en) 2003-11-11 2007-11-20 Fujifilm Corporation Roll for metal rolling, and support for lithographic printing plate
JP6660568B2 (ja) * 2017-02-20 2020-03-11 住友ゴム工業株式会社 粗面化シートとそれを用いた印刷用樹脂原版の製造方法、およびフレキソ印刷版の製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL49521C (ja) * 1928-12-24
GB1591809A (en) * 1978-05-31 1981-06-24 British Aluminium Co Ltd Lithographic plates
JPS59103794A (ja) * 1982-12-06 1984-06-15 Nippon Seihaku Kk 平版印刷版用複合体材料の製造法
US4787837A (en) * 1986-08-07 1988-11-29 Union Carbide Corporation Wear-resistant ceramic, cermet or metallic embossing surfaces, methods for producing same, methods of embossing articles by same and novel embossed articles

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1348570A2 (en) 2002-03-26 2003-10-01 Fuji Photo Film Co., Ltd. Support for lithographic printing plate and presensitized plate and method of producing lithographic printing plate
US7609322B2 (en) 2003-03-10 2009-10-27 Kyocera Corporation Imaging apparatus
EP1625944A1 (en) 2004-08-13 2006-02-15 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method of manufacturing lithographic printing plate support
WO2010038812A1 (ja) 2008-09-30 2010-04-08 富士フイルム株式会社 電解処理方法および電解処理装置
WO2010150810A1 (ja) 2009-06-26 2010-12-29 富士フイルム株式会社 光反射基板およびその製造方法
EP2384100A2 (en) 2010-04-28 2011-11-02 Fujifilm Corporation Insulated light-reflective substrate
EP2586621A1 (en) 2011-10-28 2013-05-01 Fujifilm Corporation Manufacturing method and manufacturing apparatus of support for planographic printing plate
CN108454254A (zh) * 2017-02-20 2018-08-28 住友橡胶工业株式会社 粗糙面化片材与其用途
CN108454254B (zh) * 2017-02-20 2021-06-22 住友橡胶工业株式会社 粗糙面化片材与其用途
WO2018235659A1 (ja) 2017-06-21 2018-12-27 富士フイルム株式会社 アルミニウム複合材料

Also Published As

Publication number Publication date
EP0573988A3 (en) 1995-06-07
JP3066685B2 (ja) 2000-07-17
EP0573988A2 (en) 1993-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7201850B2 (en) Method for providing surface texturing of aluminum sheet, substrate for lithographic plate and lithographic plate
JPH0655871A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JP4516761B2 (ja) アルミニウム板エンボス加工用ロール
US7296517B2 (en) Roll for metal rolling, and support for lithographic printing plate
JP3622170B2 (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法及び感光性平版印刷版
JPH0867078A (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体及びその製造方法並びにアルミニウム支持体の粗面化処理方法
WO2009122882A1 (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JPH0624168A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JPS60203497A (ja) 平版印刷版用アルミニウム基材及び平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
JPH08300843A (ja) 平版印刷版用支持体とその製造方法及びそれに用いる電気化学的粗面化装置並びに電極
JP4643380B2 (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JP3522881B2 (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
JP2002301879A (ja) 平版印刷版用支持体およびその製造方法
JPS60203495A (ja) 平版印刷用アルミニウム基材及び平版印刷版用アルミニウム支持体の製法
JP2006240116A (ja) 平版印刷版用支持体およびその製造方法
JP2000343847A (ja) 平版印刷版用支持体
JP2000127639A (ja) 平版印刷板用アルミニウム支持体の製造方法
JP2002086942A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JPH1044636A (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体の粗面化処理方法
JPH10130897A (ja) アルミニウム板及びその粗面化方法
JP2005146299A (ja) アルミニウム板エンボス加工用ロール
JPH10203042A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JPH03132395A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JPH1111035A (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
JP2005205444A (ja) 圧延用ロールおよび平版印刷版用支持体

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080519

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees