JPH0655783U - 筆記具等のキャップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 幼児が誤ってキャップを飲み込んでしまい、
喉に詰まらせても空気の疎通を可能とし窒息等の危機を
回避することと、キャップの全長に対しクリップの長さ
を適正な長さで短くしてその性能と見栄えを良くするこ
とを可能とする。 【構成】 筆記具の先方部に被嵌されるキャップで、キ
ャップはクリップを有するものであって、クリップと対
向するキャップ外側面との間には空間部が確保され、挿
入口でクリップと同一線上の外側面に切欠が形成される
と共に、クリップの先端と切欠の端部が略同位置となる
ように設定されたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、筆記具の先方部に被嵌されるキャップの改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、通常の筆記具等のキャップは、その外側面にクリップが設けられ、挿入 口を除いて閉塞状の筒体で成され、キャップの全長に対しクリップの長さは短く 設けられ、クリップの先端はキャップ挿入口端面より後方に位置されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の筆記具等に使用されているキャップは挿入口を除いて内孔部は閉塞状態 にあるため、寸法及び形状によっては極めて稀なことではあるが幼児が誤ってキ ャップを飲み込み、喉に詰まらせて窒息してしまう等の事故が起こりうる。キャ ップの全長に対しクリップの全長を略同一に設けることで、キャップを飲み込ん だ時にクリップとキャップの外側面との間に形成される空間部とクリップと外側 面が接線上に被覆された時に生じる隙間を通じてキャップの挿入口から後端に至 る空気流通路が形成される。しかしながら、キャップが長い場合にはクリップの 性能上と外観の見栄えに問題がある。そこで、本考案の目的は簡単な手段を加え るだけでキャップの全長に対しクリップを適正な長さに短くすることを可能とす ると共に、仮に幼児が誤ってキャップを飲み込んでしまい喉に詰まらせても空気 の疎通を可能とし、窒息等の危機を回避せんとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために案出された本考案の筆記具等のキャップはクリップ を有するものであって、クリップと対向するキャップ外側面との間には空間部が 確保され、挿入口でクリップと同一線上の外側面に切欠が形成されると共にクリ ップの先端と切欠の端部が略同位置となるように設定され、挿入口の端部とクリ ップの先端が離れている場合にはキャップを飲み込んだ時に挿入口の端部が閉塞 される可能性があるが、キャップの挿入口から切欠を通じて上記空間部及びクリ ップと外側面が接線上に被覆された時に生じる隙間を通じてキャップの後端に至 る空気流通路が確保されて窒息等の危機を回避する。

【０００５】

【実施例】

図１乃至図４は本考案の実施例を示している。先ず、キャップ１は後端に基部 ６で結合され外側面に設置されたクリップ７が、内孔部２の後端にインナーキャ ップ３が形成されている。又、クリップ７と対向するキャップ１の外側面との間 にはキャップ１の後端に向かって空間部１１が形成される。又、キャップ１の挿 入口１２でクリップ７と同一線上の外側面に略矩形状の切欠５が形成されると共 にクリップ７の先端と切欠５の端部１３が略同位置となるように設定され、内孔 部２で切欠５の適宜後方には筆記体８の先方部に設けられた係止部９と弾性的に 係合して着脱可能に係止する係止部４が形成されている。キャップ１は以上の構 成でインクの蒸発を抑制する特性に優れた樹脂成形品で構成されている。

【０００６】 実施例のキャップ１はインクの蒸発を伴う水性ボールペン、サインペン、マー カー等に使用されるものである。インクの蒸発を伴わない油性ボールペン等はイ ンナーキャップ３を特に必要としない。通常、筆記体８の先方部位にはキャップ １に装着した時に、挿入口１２の端面又は切欠５に嵌入してその端部１３に当接 する鍔部が設けられて係止部９が係止部４に係止するように成される。（図示せ ず）又、挿入口１２の端面よりクリップ７の先端がかなり後方に位置される場合 には、上記切欠５はクリップ７の先端と略同位置孔が穿設されてもよい。

【０００７】

【作用】

本考案の構成は以上の通りであり、図に示すように筆記体８の先方部にキャッ プ１を装着した状態では、インナ−キャップ３により筆記先端部１０が密嵌され てインクの蒸発は防止される。キャップ１が外された状態では、挿入口１２から 切欠５を通じて空間部１１を経てキャップ１の後端に空気流通路が形成される。

【０００８】

【考案の効果】

本考案の構成及び作用は以上の通りであり、仮に幼児が誤ってキャップを飲み 込んでしまい喉に詰まらせても空気は挿入側と後端側で流通して窒息等の危機を 回避することができる。又、以上のように構成することにより、キャップの全長 に対しクリップの長さを短く設定できるのでクリップの性能上、及び外観の見栄 えを良くすることが可能で、且つ簡単な手段なのでコストアップの要因もない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例である筆記具等のキャップを示
す筆記具全体の要部断面図である。

【図２】本考案の筆記具等のキャップを示す上面図であ
る。

【図３】キャップを後方から見た状態の斜視図である。

【図４】キャップを挿入口側から見た状態の斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ キャップ ２ 内孔部 ３ インナーキャップ ４ 係止部 ５ 切欠 ６ 基部 ７ クリップ ８ 筆記体 ９ 係止部 １０ 筆記先端部 １１ 空間部 １２ 挿入口 １３ 端部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 筆記具の先方部に被嵌されるキャップ
   で、当該キャップはクリップを有するものであって、ク
   リップと対向するキャップ外側面との間には空間部が確
   保され、挿入口でクリップと同一線上の外側面に切欠が
   形成されると共に、クリップの先端と切欠の端部が略同
   位置となるように設定されたことを特徴とする筆記具等
   のキャップ。