JPH0655027A - 高生産性気体分離方法 - Google Patents

高生産性気体分離方法

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JPH0655027A
JPH0655027A JP4231546A JP23154692A JPH0655027A JP H0655027 A JPH0655027 A JP H0655027A JP 4231546 A JP4231546 A JP 4231546A JP 23154692 A JP23154692 A JP 23154692A JP H0655027 A JPH0655027 A JP H0655027A
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valve
adsorption
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 圧力揺動吸着法(PSA法)による高負荷運
転と高速再生が可能であり、高い生産性をもちかつ製品
収率の高い小型コンパクトなガス分離器(例えば酸素濃
縮器)を開発する。 【構成】 n箇からなる圧力振動吸着法システムにおい
て、加圧送入(A−C)、製品ガス採取(C−D)、脱
着パージ(D−E)、他箇との均圧操作(E−G)、排
出(G−K)および昇圧操作(K−A)を1サイクル操
作(時間:T)とし、この操作をT/n時間ずつずらし
て他箇で実施する操作において、原料送入速度Qp(l
/s)をQp=KPVとする。但しP=初期圧(at
a)、V=吸着箇容積(l)、K=1〜4である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、原料とする混合気体
から所要気体を分離して抽出するための圧力揺動吸着法
(圧力振動吸着法または圧力変動吸着法ともいう。以
下、PSA法と略す)による気体分離に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】第8図は、PSA法を実施するために使
用される公知の二筒システム(第1の従来技術)の基本
的な構成を示す図である。第9図は上記システムを利用
して公知のPSA法を実施した場合の一サイクル(二つ
の吸着分離操作が実施される所要時間)の各弁の作動状
態[以下、これを弁シーケンスと称す:斜線部は弁が開
放されていることを示す(以下同様)]を示す図であ
る。
【0003】第8図において、二つの吸着筒1a、1b
の各々には吸着剤の吸着カラムa、bが充填されてい
る。吸着筒1a、1bの各々には、分離対象の混合ガス
を導入するための入口11a,11bと、気体混合物か
ら分離された所要のガスを捕集するための出口12a,
12bとがそれぞれ備えられている。上記入口11a,
11bは弁13a,13bを介してパイプラインで互い
に接続されている。そして弁13aと弁13bとの間の
パイプラインは気体混合物供給源14に接続されてい
る。
【0004】そして気体混合物供給源14に通じるパイ
プライン上には圧縮機(ポンプ:P)が設けられてい
る。上記入口11a,11bはさらに弁15a,15b
を介し、パイプラインを通して互いに接続されている。
そして弁15aと、15bとの間にパイプラインは大気
に通じる廃棄ガスライン16を有している。上記出口1
2a,12bは各々弁17a,17bを介してパイプラ
インを通して互いに接続されている。そして弁17aと
17bとの間のパイプラインは製品ガスリザーバRに接
続されている。上記出口12a,12bは、オリフィス
18を通して互いに接続されている。また、吸着筒1
a、1bおよび製品ガスリザーバRの各々には圧力計S
A 、SB およびSR がそれぞれ備え付けられている。な
お、上記弁は全て電気力もしくは空気圧によって開閉可
能な自動制御弁である。
【0005】PSA法は上記第8図に示したシステムに
おいて以下の方法で実施される。気体混合物(例えば、
空気または工業的に製造された混合ガス)は気体混合物
供給源14から継続的に加圧下にて吸着筒1aに入口1
1aから導入される。気体混合物の導入は弁13aを開
放することによりなされる。この操作の間、吸着筒1a
のまわりの各弁15a,17aはすべて閉じられてい
る。吸着筒1aへの気体混合物の導入によって、不要気
体成分(被吸着気体)は吸着剤カラム1aの吸着剤にそ
の入口側から吸着され、吸着気体帯域が形成される。気
体混合物の導入に伴って、上記吸着気体帯域の先端部は
吸着筒に沿って前進する。吸着筒内における圧力がほぼ
所定の最高圧に達したら、弁17aが開放され、所要の
気体成分が出口12aから取り出され、製品ガスリザー
バRに捕集される。吸着気体帯域の先端部が丁度カラム
1aの末端に達するまえに、弁13aは閉じられ、吸着
筒内への気体混合物の導入は停止される。ほぼ同時に弁
17aが閉じられる。
【0006】続いて、弁15aが開放され、吸着筒内に
加圧された状態で残っている不要気体成分の一部は廃棄
ガスライン16を通して放出される。なお、廃棄ガスラ
イン16は吸着筒内のガスをより効果的に放出させるた
めに、真空引きシステム(図示なし)に接続されていて
もよい。この放出工程によって、吸着筒内に残っている
気体部分のほとんどは取り除かれる。しかし、吸着剤カ
ラム1aの吸着剤によって吸着された気体成分のかなり
の部分は、吸着筒内に残っている。上記の簡単な操作た
けでは吸着されたガス成分の脱着が充分に行われないか
らである。
【0007】吸着されたガス成分の脱着は所望の気体成
分(製品ガス)の一部を用いて行われる。すなわち、上
記脱着操作は製品ガスの一部を、気体混合物の流通方向
と逆方向に吸着筒1aの出口12aから吸着剤カラム内
に導入、流通させることにより行われる。導入された製
品ガスは吸着された気体成分を脱着し、吸着筒1aから
廃棄ガスライン16を介して脱着された気体成分と共に
放出除去される。この場合、真空引きシステムを廃棄ガ
スライン16に接続しておくことにより一層効果的に脱
着ができる。製品ガスを使用して吸着された気体成分の
上記の脱着の手順は、バージ法と呼ばれている。製品ガ
スの導入は、吸着された気体成分が脱着され、廃棄ガス
ライン16から放出除去されるまで続けられ、その後、
弁15aは閉じられる。
【0008】以上の工程からなる吸着筒1aについての
気体分離操作は吸着筒1bについても同様に行われる。
ただし、吸着筒1aの気体分離操作と吸着筒1bの気体
分離操作は、吸着筒1a(あるいは1b)の操作におけ
る製品ガス捕集工程と吸着筒1b(あるいは1a)の操
作における吸着気体成分脱着除去工程とが同時期に進行
するように時間をずらして実施される。すなわち、第9
図に見られるように、吸着筒1aの製品ガス捕集工程
(弁17aは開放状態にある)が進行している間に、吸
着筒1bの吸着気体成分脱着除去工程(弁15bは開放
状態にある)が進行するように、あるいは吸着筒1bの
製品ガス捕集工程(弁17bは開放状態にある)が進行
している間に、吸着筒1aの吸着気体成分脱着除去工程
(弁15aは開放状態にある)が進行するように各吸着
筒1a、1bの気体分離操作が実施される。そして吸着
筒1a、1bの吸着気体成分脱着除去工程において使用
される製品ガスは、それぞれ吸着筒1b、あるいは吸着
筒1aの製品ガス捕集工程において捕集される製品ガス
の一部が利用される。具体的には、筒1aと筒1bの圧
力差によりオリイフイス18を介して吸着筒1a(ある
いは1b)で分離された製品ガスの一部を直接吸着筒1
b(あるいは1a)の出口12b(あるいは12a)か
ら吸着剤カラムb(あるいはa)に導入することによ
り、吸着筒1b(あるいは1a)の吸着気体成分脱着除
去工程が実施される。
【0009】上記PSA法において、吸着筒1aの気体
分離操作と、吸着筒1bの気体分離操作は所望のガスの
要求量を製造するために繰り返される。このようにし
て、製品ガスは製品ガスリザーバに各筒から交互に取り
出され、その結果連続的に捕集されることになる。
【0010】次に本発明者の先行発明による特開平3−
52615号公報、特開平3−123617号公報など
により開示した第2の従来技術による構成のPSA法を
図10〜11により具体的に説明する。図10におい
て、吸着筒1a,1bには、それぞれ吸着剤2a,2b
を収納してあり、それぞれ同一構成のものであって、図
における下方側から混合気体を送入して、不要気体を吸
着させ、所要気体を上方側から吐出するものである。ポ
ンプ3は、取込口14より与えられる混合気体を加圧し
て、管路4に送出し、加圧された混合気体は、管路11
a,11bを経て吸着筒1a,1bの下方側から送り込
まれる。吸着筒1a,1bの上方側から得られる所要気
体は、管路12a,12bから管路5を経て貯留タンク
6に採取され、所要の用途に用いられる。管路16は、
後記の工程中において、吸着筒1a,1b内に残留され
た気体の圧力を放出し、または、同気体を吸出するため
の経路である。
【0011】各開閉弁13a,13b,15a,15
b,17a,17b,18a,18b,20は、それぞ
れが配置された管路気体の通過を開閉するための弁であ
って、制御部(図示せず)によって所要の工程を成し遂
げるように開閉動作するものであり、開閉弁13a,1
3bは上記の送入操作に寄与し、開閉弁15a,15b
は上記の排出操作に寄与し、開閉弁17a,17bは上
記の採取操作に寄与し、開閉弁18a,18bは上記の
脱着操作と均圧操作に寄与し、弁21a,21b均圧弁
で弁18a,18bと同一仕様で、弁18a−弁21
a、弁18b−弁21bと組合わせて、同時作動し均圧
に寄与し、開閉弁20は上記の各弁の切換操作時におけ
る管路4の過渡的圧力上昇の緩和ないし解放に寄与す
る。
【0012】圧力計7a,7bは、それぞれ吸着筒1
a,1bの内部の気圧を監視し、圧力計8は貯留タンク
6の内部の気圧を目視で監視する。ポンプ3は連続的に
運転しており、制御部(図示せず)によって運転開始と
運転停止のみを手動操作している。各開閉弁は、1サイ
クルの工程中に、弁シーケンスでみると図11のよう
に、開閉制御している。図11において各開閉弁は、ハ
ッチッングを施した期間だけ開通し、他の期間は閉止し
ている。開閉弁18aと弁21a、弁18bと弁21b
は同一仕様の弁で、弁シーケンス上、同一時間帯に同一
の時間開閉操作する。弁18aと弁21aが同時作動
し、矢印方向に上、下両方向から略同一量のガスが流れ
て2つの筒が均圧する。弁18bと弁21bでも同様で
ある。
【0013】各部の材質と機能は、それぞれ例えば、吸
着筒1a,1bはステンレンス鋼、各管路は軟質プラス
チック管、吸着剤2a,2bは下層が吸湿用の活性アル
ミナ、上層がMS−5A、ポンプ3はダイヤフラム式ポ
ンプ、各開閉弁は電磁弁にしてある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】第1の従来技術の問題
点について述べる。図8,9を参照するに、このPSA
法の装置の主要部分は吸着筒とポンプである。従って、
装置を小さくするには先ず吸着筒を小さくする必要があ
る。吸着筒を小さくすると吸着筒圧力が早く上昇する
(早く吸着能力が失われる)ので、吸着筒の使用時間を
短くする。すなわちサイクルタイムを短くすることによ
り、1分間あるいは1時間当たりのサイクル数が増え、
1サイクルの採取量がサイクル長短にかかわらずほぼ一
定とすると、製品採取量リットル/時間が増えるという
ものである。
【0015】しかし、吸着筒を相似形で小さくすると下
記の問題が生じる。 1.原料流入速度増大によるトラブル ・不整流になる:吸着剤層の各断面を流れる流速は各断
面で一定である必要があるが、中心部の流速早くなり、
周辺部では遅くなる。 ・ひどい場合は、吸着層が高速流で持ち上げられ膨張す
る。膨張収縮により吸着剤が摩耗、粉化する。 ・もっとひどい場合は、ガスと吸着剤、筒内構造物が互
いにぶつかり合って吸着剤の摩耗、粉化、構造物の破壊
が起きる。 2.パージ流の制御困難 ・吸着筒が小さくなるとサイクルが早くなりオリイフイ
スや流量制御弁等による既存のパージ送給手段では、数
秒内(短時間)に製品ガスの迅速精密な流速制御が困難
もしくは不可能となる。 以上の結果、分離不十分となるか、あるいは分離不可能
となり、純度不良製品の取得量が増大し、結局収率低下
となり、生産性[吸着剤生産性(例えば、90%O2
ットル/吸着剤kg・時)]がかえって悪くなる。
【0016】第2の従来技術の問題点について述べる。
図10,11を参照。 1.第2の従来技術では原料送入時の原料流の噴出によ
る突入衝激を緩和するために、ポンプ容量を大きくし
ない、または、過渡圧開放弁20を使用して、この弁
を0.1秒等の瞬間的開閉あるいは断続的に開閉して、
吸着剤に異常圧力上昇が加わらないよう配慮した。 2.パルス流の制御についてはパルス弁を断続的に開閉
して、パルス流の短時間内流速制御に成功した。
【0017】以上の結果、第1の従来技術より著しく生
産性が向上した。しかし、第2の従来技術より一段と吸
着剤生産性を上げるには、さらに次のようなきめ細かな
配慮が必要となり、これらの課題を克服する必要があ
る。 原料送入について:ポンプは定速運転しており、原料
送給のロスはたとえ1秒以内等の短時間放出でもゆるが
せにできない。従って、弁20等で原料ガスを系外へ放
出する等のロスは回避する必要がある。又短時間内で多
量の原料ガスを吸着筒へ送入する必要がある。 パージ所要時間の短縮(パージ回数の減少含む):1
サイクル中パージ再生時間の比率は高いので、できるだ
けパージ所要時間を短縮する必要がある。そのため従来
2〜5回であったパージ回数を1〜2回にし、1つの弁
の開閉時間と次の弁の開閉時間との間隙も小さくする必
要がある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の問題に鑑み本発明
者等は、(1)時間当たりの原料送入量の増大するため
の手段、および(2)パージ操作時間を短縮するための
手段を鋭意研究した。 (1)の課題について:吸着筒に対する原料送入量(リ
ットル/sec)は、従来は容積負荷[原料送入量(リ
ットル/sec)/吸着筒(リットル)]と称せられて
きたものであり、従来の容積負荷には吸着筒圧力なる概
念はなかった。本発明者等は、分離に適し、分離が可能
な初期原料送入速度Qp (リットル/sec)は送入直
前の圧力(初期圧)に比例して増大することを発見し
た。そして初期圧を大気圧以上、好ましくは、1kg/
cm2 G近傍にすることにより、従来技術より送入速度
を増大させるこができた。一定時間内における原料ガス
送入量を増大させるか、もしくは原料送入時間を短縮す
ることにり全体のサイクル時間を減少させることができ
(一定時間内のサイクル数は増大する)、生産性を一段
と向上さすことに成功した。
【0019】(2)の課題のパージ操作−均圧操作の時
間間隙の短縮について:継続する1つの弁による2つの
開閉操作もしくは継続する2つの弁による2つの開閉操
作の間隙時間は従来1sec(多くの場合0.9se
c)であった。この間隙時間は「パージ弁開閉操作によ
る吸着筒入口側の瞬間的圧力上昇が急降下し、入口側−
出口側の圧力差が初期値になる迄の時間」であって、ガ
ス送入量が多いと長くなり、筒長が長いと長くなる。ま
た初期圧力差が大きいと短くなる。しかし、ガス送入
量、筒長は設計上適正な限界があるので、本発明におい
ては、初期圧力差を第2の従来技術に比し、約1.5倍
にした。このことにより分離性能を損なうことなく弁操
作間の時間間隙を1サイクル当たり2sec程度短縮す
ることができた。 以上の結果、1サイクルにおける製品収率を変えること
なく生産性(吸着剤生産性)を向上さすことができ、本
発明をなすに到った。
【0020】次に本発明を更に詳細に詳細に説明する。 (1)上記のように本発明における課題の一つは、分離
操作が損なわれない範囲で1サイクル当たりの原料送入
量を増大し、製品の取得量を増やすことである。上記の
ように単位時間当たりの原料送入量は従来は空塔(筒)
速度(VL )と称され、下式で表わされる。 小型機の場合は、
【0021】(2)上記のように本発明における他の課
題は、1サイクルタイムを短くし、毎分当たりの取出回
数を増加さすことである。 (1)について:中・大型酸素濃縮PSA装置の空間速
度の基準値は(化学工学協会編、化学工学便覧、改訂五
版、p.608、丸善、1988)、50〜100 1
/h=0.014〜0.028 1/sである。従来型
PSA法は(加圧→一定の操作圧保持(製品取出し)→
減圧→)を1サイクルとして、1サイクル操作において
は圧力変動防止の見地から他筒との均圧あるいは製品リ
サイクル加圧等により一定の操作圧近傍に圧を上げてか
ら原料送給弁を開放してポンプによる送入を開始してい
る。
【0022】従って、ポンプ容量の設計は「一定操作圧
における吐出速度」に基づいて行われ、昇圧速度に対し
ては考慮が払われなかった。第2の従来技術の場合は、
[加圧(製品取出)→最高圧→減圧]を1サイクルとす
るものであって、原料ガス送入中に圧力上昇があって
(その間に製品を取出す)、所定の最高圧に達したら、
直ちに原料ガス送入をストップし、減圧する。従って、
従来方式の中・大型PSA装置の場合と異なり、初期圧
から最高圧に至るまでの原料ガスの送給(量)速度が問
題になる。
【0023】今1つの吸着筒について、図12に示すよ
うに、容積 V(cc)、断面積S(cm2 )、長さ
L(cm)の吸着筒を空筒とし、筒内初期圧P(at
a)で、1秒間のガス流入により△P(ata)の圧力
上昇があったとすると、 で近似できるから、空筒速度、線速、接触時間は下記の
表1のようになる。
【0024】
【表1】 表1において空筒速度Vm
【0025】空筒速度Vm =1のときの線速はLに等し
く、接触時間は1secとなる。実際の系は筒内に吸着
剤があり、初期に急速吸着が行われる(△Pが小さくな
る)から表1の値に比較して線速度は小さく、接触時間
は長くなる。適正な空筒速度は吸着系(吸着筒、吸着
剤、原料ガス、温度、圧力等)により定まり実験により
もとめられるべきものである。吸着剤として30〜60
メッシュMS−5Aを使用し、常温下で空気より酸素濃
縮試験を行った結果、適正送入速度は圧力に比例して増
加せしめられることが判明した。 送入速度 QP (リットル/s)として QP =K・P・V P:吸着筒圧力(ata) V:吸着筒容積(リットル) Kは主としてポンプ性能および吸着剤性能により決まる
定数でK=1〜4である。LVやt1 は△P/Pに関係
し、この値に対しては吸着速度がもっとも大きく作用す
る。上記の式はMS−5Aによる窒素の吸着と似た系に
広く適用可能と考えられる。
【0026】実際のポンプ容量の決定にあたっては図7
に例示したごとくポンプの吐出速度は圧力の函数であっ
て圧力が高くなると急激に減少する。従って例えば初期
圧P1 のとき、ポンプ送出弁開放後、2〜3秒後の吐出
速度Qp2 は、P1 のときの吐出速度Qp1 の例えば1
/2等になる。このような場合は、適正ポンプ容量とし
てはK=2として2倍位の値を見込んだ方がよい。ポン
プにはダイヤフラム式、ピストン式、回転式等種々の型
式があり、吸着速度等の影響も考えられるので、K値と
しては1〜4とした。こうすることにより突入衝激、分
離不完全などの現象をおこすことなく、従って、製品取
得率を減ずることなく1サイクルにおける原料送入量を
増加さすことができたのである。
【0027】(2)サイクルタイムの短縮、取出回数の
増大について:(製品取得量/サイクル)を減少さすこ
となく、サイクルタイムを短縮するには、減圧再生時間
を短くすることが着眼点[上記(1)では加圧速度増大
→加圧時間の短縮をはかった]になる。このためにはパ
ージ操作や均圧操作における個々の弁開閉時間を短縮す
ることならびに、パージ操作同志、乃至パージ操作と均
圧操作の間の待時間の短縮、すなわち1つの弁開閉操作
とつづく次の弁開閉操作との時間間隙を短縮する必要が
ある。この間隙時間は弁の開放により瞬間的に生じた入
口−出口間の差圧△P2 が、操作初期の△P1 (初期に
筒内流がないとき、△P1 =0)になるまでの時間と見
なされ、第2の従来技術ではこの時間は1sec前後を
基準にしていた。
【0028】この時間は、送入量大のとき、時間大、
吸着筒の長さ大のとき、時間大、パージ弁等の上−
下流の圧力差△Pの値が大のとき、時間小の関係があ
る。しかし、1つの吸着筒系において、送入量と吸
着筒長さは分離操作上適当な範囲があるので、本発明に
おいてはに着目して研究を行った。本発明では△Pを
第2の従来技術が1.0〜1.5kg/cm2 であった
のに対し、2.0kg/cm2 に増大し、その結果、上
記時間を0.5sec未満に短縮できることを発見し
た。引続く2回の弁開閉操作の時間間隙を約0.5秒短
縮することができた。
【0029】以上本発明によれば、原料送入速度増大に
よる高負荷運転と再生工程におけるパージと均圧の適正
配置と再生時間の短縮により、サイクル当たりの製品取
得量を減ずることなくサイクルタイムを短縮し、毎分の
取出量を増大し、第1の従来技術や第2の従来技術に比
し生産性を増大せしめ、且つ装置の小型コンパクト化を
可能にした。
【0030】
【作用】 吸着剤の分離性能を損なうことなく原料ガスの供給速
度を高めることに成功し、1サイクル操作における製品
取得量を増大することができた。 最低圧近傍の筒へのパージガスの供給において、パー
ジ弁の開閉操作を0.1秒程度に短縮するとともに、1
つの弁開閉操作と続く次の弁開閉操作との時間間隙を
0.5秒未満に短縮することにより、1サイクル当たり
の製品取得量をかえることなく、サイクルタイムを短縮
し、毎分のサイクル数を増大することにより吸着剤生産
性を増大させることができた。 3つの筒の簡単な構成で、原料ガスの送入を増大し、
均圧操作を適正に配置し、1サイクル操作の製品ロスを
少なくし、かつパージ回数を従来技術に必要とされた2
〜5回を1〜2回にし、かつ弁開閉操作の時間間隙を短
縮して、1サイクル操作における製品の取得量を増加さ
せ、サイクル時間短縮を計ることにより、毎分の取出回
数を増大することができた。 以上により従来技術に比較して吸着剤生産性が格段に上
昇し、装置を小型化コンパクト化することができた。
【0031】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明の主旨を逸脱しない限り実施例に限定さ
れるものではない。 (実施例1〜2)以下、図1〜図6により3つの吸着筒
による3筒運転形態PSA系について実施例1〜2を説
明する。これらの図において、図8〜図12の符号と同
一符号の部分は、図8〜図12で説明したものと同一の
機能部分を示すものである。図1において、吸着筒1
a,1b,1cには、それぞれ吸着剤2a,2b,2c
を収納してあり、それぞれ同一構成のものであり、図に
おける下方側から混合気体(空気)を送入して、不要気
体を吸着させ、所要気体を上方側に送出する操作例につ
いて説明する。ポンプ3は、取込口14より与えらる混
合気体を加圧して、管路4に送出し、加圧された混合気
体は、管路11a,11b,11cを経て吸着筒1a,
1b,1cの各下方側から送入する。吸着筒1a,1
b,1cの各上方側から得られる所要気体は、管路12
a,12b,12cから管路5を経て貯留槽6に貯留さ
れる。管路16は、後記の工程途中において、吸着筒1
a,1b,1c内に残留された気体の圧力を放出するた
めの経路である。
【0032】各開閉弁13a,13b,13c,15
a,15b,15c,17a,17b,17c,18
a,18b,18c,20,21a,21b,21c
は、それぞれが配置された管路の気体の通過を開閉する
ための弁であって、制御部(図示せず)によって所要の
工程を成し遂げるように開閉動作するものであり、開閉
弁13a,13b,13cは上記の送入操作に寄与し、
開閉弁15a,15b,15cは排出操作に寄与し、開
閉弁17a,17b,17cは採取操作に寄与し、開閉
弁18a,18b,18cはパージ脱着操作と均圧操作
に寄与し、開閉弁21a,21b,21cは均圧操作に
寄与し、開閉弁20は各弁切換操作時における管路4内
圧力の過渡的上昇の緩和ないし解放に寄与する。開閉弁
17a,17b,17cは、流量調整付きの開閉弁また
は単なる開閉型の弁に流量調整弁を直列に設けたものに
してあり、流量調整には、例えばニードル弁を用いてい
る。圧力計7a,7b,7cは、それぞれ吸着筒1a,
1b,1cの内部の気圧を監視し、圧力計8は貯留タン
ク6の内部の気圧を目視で監視する。
【0033】(実施例1)では、各開閉弁は、1サイク
ルの工程中、シーケンスでみとる図2のように、実動作
時間でみると図4のように制御しており、また、圧力計
7a,7b,7cでみた圧力変化は図5のようにしてあ
る。(実施例2)では、1サイクルの工程中に、シーケ
ンスでみると図3のように制御しており、また、圧力計
7a,7b,7cでみた圧力変化は図6のようにしてあ
る。図2、図3において、各開閉弁は、ハッチッングを
施した期間だけ開通し、他の期間は閉止している。ま
た、図5、図6の圧力変化は模型的線図を示したもので
あり、実際には、各開閉弁の開閉による各管路内や各吸
着筒内の気体の過渡的な変動を伴った変形曲線になる。
【0034】1サイクルの工程中における各操作の順序
を、(実施例1)の場合で説明すると、基本的には、各
吸着筒1a,1b,1cの各圧力変化を、1サイクルの
期間、つまり、例えば12秒を3等分した位相差による
3相の変化曲線をもって運転操作しているものであり、
具体的には、吸着筒1a内の圧力は、図5の太線のよう
な変化をもった第1相の圧力変化、吸着筒1b内の圧力
は、図5の細線のような変化をもった第2相の圧力変
化、吸着筒1c内の圧力は、図5の破線のような変化を
もった第3相の圧力変化を行うように運転操作してい
る。また、各圧力変化は、最高圧力PH と最低圧力PL
と、これらの間をほぼ3等分した中間の圧力PM 1,P
M 2との4つの圧力点を経緯するように動作しているも
のである。
【0035】そして、まず、動作を開始すると、数サイ
クルの間は、各吸着筒1a,1b,1c内の各圧力は種
々の過渡的経過をたどるが、やがて、図5の1サイクル
の開始時点Aにおいて、吸着筒1aの圧力は上昇途中で
圧力PM 1に、吸着筒1cが下降途中で圧力PM 1に、
吸着筒1bは圧力PL から上昇する開始点にある。この
開始時点Aからの動作を、吸着筒1aに対する操作、つ
まり、図5の太線の圧力変化を主体にして、順次に説明
する。
【0036】混合気体の加圧送入操作:時点Aから、
開閉弁13aを3.5秒間だけ開通して、ポンプ3で加
圧された混合気体、つまり、原料気体を吸着筒1aに送
入する加圧送入操作を行い、吸着筒1aの圧力を最高圧
力PH に移行し、不要気体を吸着剤2aで吸着して所要
気体を吸着筒1aの上方側に送出する。また、これと同
時に、時点Aから、開閉弁18b,21bを0.5秒間
だけ開通して、吸着筒1b,1cの間の均圧操作を行
い、吸着筒1b,1cの圧力を中間圧力PM 2に移行す
る。次に、時点Bから、開閉弁15cを3.0秒間だけ
開通して、管路11cの気体を管路16に排出し得る状
態にすることにより、吸着筒1cの圧力を最低圧力PL
に移行する。
【0037】所要気体の採取操作:時点Cから、開閉
弁17aを1.0秒間だけ開通して、吸着筒1aの上方
側から所要気体を、管路5を経て貯留タンク6に採取す
る採取操作を行う。
【0038】着脱パージ操作:時点Dから、開閉弁1
8cを0.1秒間だけ開通して、吸着筒1aの上方側か
ら所要気体を吸着筒1cの上方側に送出するパージを行
い、パージした所要気体が吸着剤2cに付着した不要気
体成分を脱着しながら下方側へ移行し、既に開通してい
る開閉弁15cを経て、脱着物を含む気体を管路16に
排出する脱着パージ操作を行う。この間に、吸着筒1a
の圧力は一時的に下降し、吸着筒1cの圧力は一時的に
上昇するが、脱着パージ操作の終了に従って、元の圧力
に復帰する。
【0039】第1均圧(降圧)操作:時点Eから、開
閉弁18a,21aを0.5秒間だけ開通して、吸着筒
1a,1bの間の均圧操作を行う。この時点では、開閉
弁13a,15cは閉止しており、吸着筒1a,1bの
圧力を中間圧力PM 1に移行する。また、これと同時
に、時点Eから、開閉弁20を0.5秒間だけ開通し
て、ポンプ3の過負荷を回避する。
【0040】第2均圧(降圧)操作:時点Fから、開
閉弁18c,21cを0.5秒間だけ開通して、吸着筒
1a,1cの間の均圧操作を行い、吸着筒1a,1cの
圧力を中間圧力PM 2に移行する。これと同時に、時点
Fから、開閉弁13bを3.5秒間だけ開通して、ポン
プ3で加圧された混合気体、つまり、原料気体を吸着筒
1bに送入する加圧送入操作を行い、吸着筒1bの圧力
を最高圧力PH に移行し、不要気体を吸着剤2bで吸着
して所要気体を吸着筒1bの上方側に送出する。
【0041】排出(降圧)操作:時点Gから、開閉弁
15aを3.0秒間だけ開通して、吸着筒1aの下方側
から吸着筒1a内に残留している気体を管路16に排出
する排出操作を行う。この操作によって、吸着筒1aの
圧力は最低圧力PL に移行する。次に、時点Hから、開
閉弁17bを1.0秒間だけ開通して、吸着筒1bの上
方側から所要気体を、管路5を経て貯留タンク6に採取
する採取操作を行う。次に、時点Iから、開閉弁18a
を0.1秒間だけ開通して、吸着筒1bの上方側から所
要気体を吸着筒1aの上方側に送出するパージを行い、
パージした所要気体が吸着剤2aに付着した不要気体成
分を脱着しながら下方側へ移行し、既に開通している開
閉弁15aを経て、脱着物を含む気体を管路16に排出
する脱着パージ操作を行う。この間に、吸着筒1bの圧
力は一時的に下降し、吸着筒1aの圧力は一時的に上昇
するが、脱着パージ操作の終了に従って、元の圧力に復
帰する。さらに、時点Jから、開閉弁18b,21bを
0.5秒間だけ開通して、吸着筒1b,1cの間の均圧
操作を行う。この時点では、開閉弁13b,15aは閉
止しており、吸着筒1b,1cの圧力を中間圧力PM
に移行する。また、これと同時に、時点Jから、開閉弁
20を0.5秒間だけ開通して、ポンプ3の過負荷を回
避する。
【0042】第3均圧(昇圧)操作:時点Kから、開
閉弁を開閉弁18a,21aを0.5秒間だけ開通し
て、吸着筒1a,1bの間の均圧操作を行い、吸着筒1
a,1bの圧力を中間圧力PM 2に移行する。これと同
時に、時点Kから、開閉弁13cを3.5秒間だけ開通
して、ポンプ3で加圧された混合気体、つまり、原料気
体を吸着筒1cに送入する加圧送入操作を行い、吸着筒
1cの圧力を最高圧力PH に移行し、不要気体を吸着剤
2cで吸着して所要気体を吸着筒1cの上方側に送出す
る。次に、時点Lから、開閉弁15bを3.0秒間だけ
開通して、管路11bの気体を管路16に排出し得る状
態にすることにより、吸着筒1bの圧力を最低圧力PL
に移行する。次に、時点Mから、開閉弁17cを1.0
秒間だけ開通して、吸着筒1cの上方側から所要気体
を、管路5を経て貯留タンク6に採取する採取操作を行
う。さらに、時点Nから、開閉弁18bを0.1秒間だ
け開通して、吸着筒1cの上方側から所要気体を吸着筒
1bの上方側に送出するパージを行い、パージした所要
気体が吸着剤2bに付着した不要気体成分を脱着しなが
ら下方側へ移行し、既に開通している開閉弁15bを経
て、脱着物を含む気体を管路16に排出する脱着パージ
操作を行う。この間に、吸着筒1cの圧力は一時的に下
降し、吸着筒1bの圧力は一時的に上昇するが、脱着パ
ージ操作の終了に従って、元の圧力に復帰する。
【0043】第4均圧(昇圧)操作:時点Oから、開
閉弁18c,21cを0.5秒間だけ開通して、吸着筒
1a,1cの間の均圧操作を行う。この時点では、開閉
弁13c,15bは閉止しており、吸着筒1a,1cの
圧力を中間圧力PM 1に移行する。また、これと同時
に、時点Oから、開閉弁20を0.5秒間だけ開通し
て、ポンプ3の過負荷を回避する。 以上で1サイクルを完了し、以後、〜を繰り返す。
【0044】上記の説明から、(実施例2)における図
3、図6による工程の場合における動作は容易に理解し
えられることなので、ここでは、省略するが、均圧操作
を行う時点の設定の仕方で、図6のように、各位相の動
作圧力における中間圧力での横這い部分を中間圧力PM
1にすることができることを意味している。各開閉弁を
操作する制御部(図示せず)の構成は、一般のマイクロ
コンピュータを用いたシーケンス制御を、図2、図3の
ように設定することにより各開閉弁の開閉動作を制御し
ている。
【0045】(変形実施例)本発明においては、下記の
ような実施態様を包含する。 1.上記の(実施例1)および(実施例2)では3筒で
説明したが本発明の方法は2筒でも4筒以上でも可能で
ある。初期圧が3kg/cm2 G以上の場合は4筒式が
望ましい。 2.均圧操作は2筒間上、下同時に等量のガスを移動し
て2筒間圧力を平衡化するのが普通であるが、2筒間均
圧において一方の筒の出口端部を他筒の入口端と接続す
る方法、又出口端部同志を接続する方法等の変形も可能
である。 3.1つの筒状体もしくは箱状体の内部を例えば3分割
し、その1つ1つの区割が1つの吸着筒として作用する
構成にすることにより3筒密集形とし、筒と筒との死空
間をなくし、一層装置をコンパクト化することが可能と
なる。 4.多流路の入口孔、出口孔を円筒上の相対する面上に
軸方向に位置をずらして形成し内部ピストンをスプール
弁状にして軸方向一定のスピードで前後往復運動さす
スプール弁方式、または入口端部にカムにより上下作動
して開閉するカム弁又は円筒面上軸方向に位置をずら
すか又は位相角をかえて入口孔、出口孔を形成し、内接
する円筒が回転する間に流路が順序連通するごとく形成
したロータリ弁等の公知の多流切換弁機構と吸着筒と
を組合わせることにより、製品全体が著しくコンパクト
になる。
【0046】(実施例3)図1と同一のシステムを用
い、かつ(実施例1)で示す弁シーケンスで空気より酸
素を分離する酸素濃縮試験を実施した。 吸着筒:内径5.3cm、長さ23cm 内容積507cc 吸着剤:MS−5A。2a(497g)、2b(501
g)、2c(503g)充填した。尚、活性アルミナを
吸着剤層の18%充填した。その結果、90%O2 が毎
分10.8リットル連続的に得られた。従って、吸着剤
生産性=432リットル(90%O2 )/kg・Hrで
あった。実施例3ではパルスパージと均圧操作との時間
間隙は下記の比較例が0.9secであるのに対して
0.4secに短縮した。又加圧開始時(2ata)に
おけるPV=1.014(リットル−ata)で使用ポ
ンプ容量は1.2リットル/s(2ataにおいて)の
仕様のものを使用した。従ってKは、 であった。
【0047】(比較例)図10に示した2つの吸着筒で
構成されたシステムを用いる気体分離法を実施し、空気
から酸素を製造した。 吸着筒:直径5.3cm×長さ37.0cm(ステンレ
ス筒) 内容積816cc 吸着剤:種類:MS−5A 充填量:983g/システム 尚、吸着筒入口端部に活性アルミナを充填した。弁はす
べて電極弁(弁17a、17b、18a、18bは1/
4インチ型、その他は3/8インチ型)を用いた。 ポンプ:毎分60リットル型ダイヤフラム式圧縮機。 酸素の分離は表2に示した弁シーケンスに基づき行っ
た。なお表2において〜は弁の開閉回数を示す。
【0048】
【表2】
【0049】(結果)90%酸素が1.9リットル/分
得られた。 吸着剤生産性=116リットル(90%O2 )/kg・
Hr 初期圧2ataにおけるPV=1.632(リットル−
ata) 使用ポンプ容量QP (2ata)=0.5リットル/s 従ってKはQP /PV=0.3であった。
【0050】
【発明の効果】本発明の方法によればPSA法による高
負荷運転と高速再生が可能になり、従来技術に比し5〜
10倍の高い生産性をもちかつ製品収率の高い小型コン
パクトなガス分離器(例えば酸素濃縮器)が可能にな
る。その結果、多くの酸素使用機器(例えば、オゾナイ
ザー、燃焼器等)に付設もしくは内蔵して酸化や燃焼の
省エネルギー的強化や促進に役立つ効果がある。また本
発明の方法における吸着筒や自動弁を集約・一体化し、
かつ既存のターボまたはスーパーチャージャ等の高性能
圧縮機と組合わせることにより非常にコンパクトな数1
0リットル/分級の酸素自動濃縮器を作ることが可能に
なり、例えばそれを自動車に搭載することにより、エン
ジンの空燃比(空気/燃料)の迅速精密な制御やディー
ゼル車排出パーテイクルフィルタトラップ上のカーボン
のバーンアウト等ができるようになって省エネや公害ガ
スの排出低減等に大きな効果を発揮するものである。ま
た本発明の方法は他の混合ガス系(例えば、H2 −CO
2 系、N2 −CO2系、N2 −H2 系等)のガス分離に
も適用可能であり、小型コンパクトなガス分離器として
例えば燃料電池等に搭載して、装置全体のコンパクト化
や省エネに役立つ効果も期待されるのでその産業上の利
用価値は甚だ大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の3筒式気体分離方法の構成例を示
す。
【図2】 本発明の3筒式気体分離方法の弁シーケンス
例を示す。
【図3】 本発明の3筒式気体分離方法の弁シーケンス
の他の例を示す。
【図4】 本発明の3筒式気体分離方法の弁シーケンス
の実施例を示す。
【図5】 本発明の3筒式気体分離方法の圧力シーケン
ス例を示す。
【図6】 本発明の3筒式気体分離方法の圧力シーケン
スの他の例を示す。
【図7】 ポンプ吐出速度と圧力の関係図を示す。
【図8】 第1の従来技術の構成を示す。
【図9】 第1の従来技術の弁シーケンスを示す。
【図10】 第2の従来技術の構成を示す。
【図11】 第2の従来技術の弁シーケンス例を示す。
【図12】 本発明の方法の要部原理説明図を示す。
【符号の説明】
1a,1b,1c:吸着筒 2a,2b,2c,a,b:吸着剤 3:ポンプ 4,14,11a,11b,11c,12a,12b,
12c,5,16,21:管路 6:貯留タンク 13a,13b,13c,15a,15b,15c,1
7a,17b,17c,18a,18b,18c,2
0,21a,21b,21c:開閉弁 7a,7b,7c,8:圧力計 PH :最高圧力 PM 1,PM 2:中間圧力 PL :最低圧力 QP :原料送入速度 P:初期圧力 △P:圧力上昇値 V:吸着筒容積 K:常数 n:筒数 T:1サイクル時間 L:吸着筒長さ S:吸着筒断面積

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2以上の気体成分から成る気体混合物中
    の不要気体成分を選択的に吸着しうる吸着剤が層状に充
    填された少なくとも2以上の吸着搭(搭数をnとする)
    から成る圧力振動吸着法システムにおいて、原料ガスを
    大気圧以上の初期圧にて筒内へ加圧送入し、不要ガスを
    筒内入口端部より吸着剤に吸着させ、吸着されなかった
    ガスを筒出口端部へ前進させて圧縮して最高圧力とし、
    最高圧力近傍で筒出口端部より吸着されなかったガスの
    一部を製品ガスとして取出し、残部をパージガスとして
    最低圧力近傍にある他筒へ非定常流として供給し、加圧
    を停止し、他筒とのn段階均圧操作による降圧を行い、
    最終段階操作により筒内ガスを大気中へ解放して最低圧
    力とし、他筒より非定常流によるパージ流れを受入れ
    て、吸着能力を復帰し、再び他筒とのn段階均圧操作を
    経て初期圧に戻る一連の圧力変動操作を1サイクル操作
    (時間;T)とし、この操作をT/n時間ずつずらし
    て、他筒で実施する循環操作において、 初期圧より操作の最高圧にする迄の原料送入速度Qp
    (リットル/秒)が下記の式で表される送入速度で行う
    ことを特徴とする気体分離方法。 Qp =kPV P(ata)は初期圧、V(リットル)は吸着筒容積を
    表し、k=1〜4であり、主としてポンプの圧縮特性と
    吸着剤性能により決まる定数である。
  2. 【請求項2】 上記の循環操作において、パージ流およ
    び均圧流が継続する弁の断続的弁開閉操作によってつく
    られ、1つの弁開閉操作とそれに続く後の弁開閉操作と
    の時間間隙t(sec)が0.1≦t<0.5であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の気体分離方法。
  3. 【請求項3】 上記の気体分離方法において、不要気体
    吸着剤がMS−5AもしくはMS−13Xであり、原料
    ガスが空気であって3筒構成で実施する酸素分離方法で
    あることを特徴とする請求項1記載の気体分離方法。
  4. 【請求項4】 上記の気体分離方法において、1つの筒
    又は筐体内を並流区画に分離し、1つの区画を1つの筒
    としたことを特徴とする請求項1記載の気体分離方法。
  5. 【請求項5】 上記の気体分離方法において、流路の切
    換弁として多流路をロータリ弁、カム弁、スプール弁等
    の1つの弁機構に形成集約したことを特徴とする請求項
    1記載の気体分離方法。
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WO1996026894A1 (fr) * 1995-03-02 1996-09-06 Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. Procede de recuperation de gaz riche en oxygene
US5755856A (en) * 1995-03-02 1998-05-26 Sumitomo Seika Chemicals Co. Ltd. Process of recovering oxygen-enriched gas

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