JPH0654835A - マイクロマシンシステム - Google Patents

マイクロマシンシステム

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JPH0654835A
JPH0654835A JP4208204A JP20820492A JPH0654835A JP H0654835 A JPH0654835 A JP H0654835A JP 4208204 A JP4208204 A JP 4208204A JP 20820492 A JP20820492 A JP 20820492A JP H0654835 A JPH0654835 A JP H0654835A
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JP
Japan
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micromachine
manipulator
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arm
bending
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Withdrawn
Application number
JP4208204A
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English (en)
Inventor
Akira Taniguchi
明 谷口
Sachihiro Okada
祥宏 岡田
Atsushi Amano
敦之 天野
Kazufumi Takamizawa
一史 高見澤
Katsuya Suzuki
克哉 鈴木
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複数のマイクロマシンを協調動作することがで
きるマイクロマシンシステムを提供することにある。 【構成】観察手段4を備えたマイクロマシン1と、処置
手段7を備えたマイクロマシン2と、位置変更手段6
c,6dを備えたマイクロマシン3と、前記マイクロマ
シン1〜3の相対位置を測定してマイクロマシンを協調
動作させる制御手段とを具備したことを特徴とするマイ
クロマシンシステム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は工業用管路、生体管路
等の観察・処置を行うマイクロマシンシステムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】生体体腔内の諸情報を検出するために、
経口的に体腔内に挿入する内視鏡が普及しているが、こ
の内視鏡に代って被検者がカプセルを飲み込み、このカ
プセルを体外から制御して体腔内の諸情報を検出する医
療用カプセルが知られている。
【0003】例えば、実開平2−25207号公報は、
医療用カプセルであり、カプセル本体に生体情報の測定
手段を備えた計測部およびこの計測部からの測定結果を
送信する送信部を備え、この送信部と外部の受信装置と
の間で無線信号を受信するようになっており、生体情報
を体外において知ることができる。
【0004】また、特開昭52−113081号公報
は、外部から発生した交流磁界のエネルギーによりカプ
セル内部の起動手段を動作させ、生体中のサンプルを外
部からの指令によって採取したり、薬液を放出するよう
にしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の医療
用カプセルは、被検者がカプセルを飲み込み、食道、
胃、腸の順に自然に移動する途中において、カプセル本
体と外部の受信装置との間で交信し、生体情報を検出す
るものであり、カプセル本体の位置を確認することはで
きても、またカプセル本体によって消化液等を採取した
り、薬液等を投与することができても、生体の情報に応
じて患部等を観察しながら処置することはできない。
【0006】また、工業用管路等の点検、補修等におい
て1台または複数台のマイクロマシンを用い、マイクロ
マシン本体に設けられた観察手段、マニピュレータによ
って管路の内壁を観察しながらから補修する工業用マイ
クロマシンも知られているが、1台のマイクロマシン本
体に走行手段、観察手段および処置用マニピュレータ等
を備えているためスペースの制約があり、十分な機能を
搭載することはできなかった。また、マイクロマシンを
それぞれ独立して制御しているため複数台のマイクロマ
シンを協調動作させることはできなかった。
【0007】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、複数のマイクロマシ
ンを協調動作させることができ、狭い部位においても確
実に観察、処置等ができるマイクロマシンシステムを提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は前記目的を達
成するために、少なくとも観察手段を備えたマイクロマ
シンと、少なくとも被対象部を処置する処置手段を備え
たマイクロマシンと、少なくとも移動手段を備えたマイ
クロマシンと、前記マイクロマシンの相対位置を測定し
てマイクロマシンを協調動作させる制御手段とから構成
したことにある。
【0009】
【作用】制御手段によって各マイクロマシンを制御し、
目的部位にマイクロマシンを近付け、少なくとも1つの
マイクロマシンによって目的部位を観察しながら他のマ
イクロマシンに備えた処置手段によって目的部位の処置
を行う。
【0010】
【実施例】以下、この発明の各実施例を図面に基づいて
説明する。
【0011】図1〜図4は第1の実施例を示し、図1は
第1のマイクロマシンシステムの基本的な構成図であ
る。第1のマイクロマシン1と第2のマイクロマシン2
はそれぞれ構造体1a,2aを介して第3のマイクロマ
シン3に接続されている。第1のマイクロマシン1には
被対象部を観察するための観察手段4、基準となる座標
系における位置を検知する位置検出手段5aおよび位置
を変えるための位置変更手段6aが設けられている。
【0012】第2のマイクロマシン2には被対象部を処
置する処置手段7および基準となる座標系における位置
を検知する位置検出手段5bおよび位置を変えるための
位置変更手段6bが設けられている。
【0013】第3のマイクロマシン3には後述するマイ
クロマシン本体を前進・後退等の移動を行うための移動
手段8と位置決定のための座標系の基準手段9および位
置を変えるための位置変更手段6c,6dが設けられて
いる。
【0014】第3のマイクロマシン3に設けられた位置
座標の基準手段9を基に第1および第2のマイクロマシ
ン1,2の位置および向きを検知し、その情報を基に、
各種処置を実行する。これらの処置の指示、処置結果等
は例えば電波により第3のマイクロマシン3の外部に設
けられた制御装置との間で同作用のエネルギーも含んで
送受信される。
【0015】次に、図2〜図4に基づいて説明する。図
2に示すように、第3のマイクロマシンとしてのマイク
ロマシン本体10の周壁には移動手段8としての複数個
の車輪11および姿勢を安定に保ちつつ移動固定できる
複数個の支持部材10aが設けられている。したがっ
て、マイクロマシン本体10は前進・後退および旋回で
き、被対象部Aに対して近付くことができる。
【0016】さらに、マイクロマシン本体10には構造
体1aとしての可動式のアーム12aが設けられ、この
アーム12aにはCCD等の撮像素子13aおよび照明
光学系13bを設けた第1のマイクロマシン1としての
観察用マイクロマシン13が設けられている。
【0017】また、マイクロマシン本体10には第2の
構造体2aとしてのアーム12bが設けられ、このアー
ム12bにはグラインダー等の処置部14を持ったマニ
ピュレータ14を操作する第2のマイクロマシン2とし
ての操作用マイクロマシン15が設けられている。
【0018】マイクロマシン本体10の外部には制御装
置16が設けられている。この制御装置16にはマイク
ロマシン本体10および観察用マイクロマシン13に電
源と制御信号を送信する送信アンテナ17が設けられて
いる。すなわち、後述する受信アンテナ18に共振周波
数の電磁界を印加する。この電磁界により受信アンテナ
18に誘導される電圧を整流することによりマイクロマ
シン本体10の電源とする。
【0019】マイクロマシン本体10の内部には図3に
示すように、制御装置16の送信アンテナ17からの電
磁界を受ける受信アンテナ18が設けられている。この
受信アンテナ18は整流回路19a、平滑用のコンデン
サ19bおよびツェナーダイオード19bからなる電源
回路19に接続され、受信アンテナ18で生ずる出力を
平滑化してマイクロマシン本体10の動作電源としてい
る。また、受信アンテナ18はマイクロマシン本体10
を制御するための制御信号用のBPF20が内蔵されて
いる。
【0020】ここで、BPF20は、電源用の周波数以
外の周波数で制御用の信号を印加する制御用の信号はそ
の制御用に多量のデータを効率良く送る必要があるた
め、それを変調(AM,FM,FSK等)して送出す
る。なお、誤動作を防止するため、電源供給用の周波数
と制御用の周波数はn次高調波の関係とならないように
設定し、その周波数のみBPF20で制限して制御回路
に信号を送る。マイクロマシン本体10側では受信信号
を復調して必要な制御信号のみを取り出す。この取り出
した制御信号によりマイクロマシン本体10の制御を行
う。
【0021】また、マイクロマシン本体10とアーム1
2a,12bとの接続部およびアーム12aと観察用マ
イクロマシン13との接続部には図4に示すように、円
環状の超音波モータ21が設けられている。この超音波
モータ21は、マイクロマシン本体10と観察用マイク
ロマシン13とが直線状になったところを基準位置とし
て駆動パルス数、駆動位相により回転量、回転方向を設
定できるようになっている。
【0022】すなわち、アーム12a,12bはマイク
ロマシン本体10および観察用マイクロマシン13に押
圧して係止されている。今、制御信号が上方向へのアー
ム12a,12bの回転および観察用マイクロマシン1
3の光軸を被対象部Aに維持したときを例に説明する。
【0023】使用者の指示により制御装置16の送信ア
ンテナ17からマイクロマシン本体10および観察用マ
イクロマシン13に電源と制御信号が与えられている。
電源が与えられたマイクロマシン本体10および観察用
マイクロマシン13は受信した制御信号を復調し、内容
を解析した超音波モータ21の回転を行う。また、実際
に超音波モータ21に印加した周波数、方向(移動量、
回転方向)を制御装置16に伝達し、必要ならその位置
等を表示してもよい。
【0024】なお、観察用マイクロマシン13は観察用
のみに限定されず、処置用のマニピュレータを設けても
よい。また、マイクロマシン本体10に観察用手段など
を内蔵させてもよい。実際に狭い管路空間への進行時に
は全体を1つの管状となるように保ちながら必要に応じ
て最先端に設けられた観察用マイクロマシン13をアー
ム12aに対して回転させることで進入方向の回頭を行
うことができる。
【0025】図5および図6は第2の実施例を示し、複
数個、この実施例では3台のマイクロマシンを直接接続
せずに、制御装置を通じて間接的に強調動作させるよう
にしたものである。
【0026】すなわち、31は第1のマイクロマシン、
32は第2のマイクロマシン、33は第3のマイクロマ
シンであり、マイクロマシン本体10の周壁には移動手
段8としての複数個の車輪11および姿勢を安定に保ち
つつ移動固定できる複数個の支持部材10aが設けられ
ている。34は制御装置である。
【0027】第1〜第3のマイクロマシン31〜33の
内部にはそれぞれの位置を検知するための3軸直交のセ
ンスコイル35が内蔵されている。また、制御装置34
には処置を必要とする空間で十分な磁界を発生できる位
置にx,y,zの3軸直交のアンテナコイル36が設置
されている。
【0028】第1および第2のマイクロマシン31,3
2には処置部37a,37bを有するマニピュレータ3
8a,38bが設けられ、第3のマイクロマシン33に
はCCD等の撮像素子からなる観察手段39および照明
光学系39aが設けられている。
【0029】今、アンテナコイル36を駆動すると、こ
のアンテナコイル36と第1〜第3のマイクロマシン3
1〜33のセンスコイル35間の距離に二乗に反比例
し、基準軸との回転角、ずれ角で決まる振幅、位相を持
った信号が各センスコイル35に誘導される。
【0030】このようにして得られた信号をA/Dコン
バータで読み込み、基準座標系における位置を算出する
ための制御装置34に対して送信する。制御装置34で
は送られてきたデータを基に、第1〜第3のマイクロマ
シン31〜33の位置、方向を求める。その結果と第1
〜第3のマイクロマシン31〜33の形状データにより
その位置関係をCRT等の表示装置に表示してもよい。
【0031】このようにして第1〜第3のマイクロマシ
ン31〜33の位置、方向を検出できるため、被対象部
Aにすべてのマイクロマシン31〜33を向かせたり、
他のマイクロマシン31〜33の移動の妨げにならない
ようにできる。なお、基準となるアンテナコイル36は
いずれかのマイクロマシン31〜33に内蔵してもよ
い。
【0032】このとき、同時に動作しているマイクロマ
シン31〜33の中に観察機能を持つものが1つしかな
いとすると、この場合、被対象部Aと観察用マイクロマ
シンの間に他のマイクロマシンやマニピュレータが入っ
てしまうと重なった部分、死角になりその先を知ること
ができなくなる。
【0033】そこで、図7に示す第2の実施例の変形例
1のように、第4のマイクロマシン37を追加し、4台
のマイクロマシン31〜33および37を連係動作させ
てもよい。この第4のマイクロマシン37には第3のマ
イクロマシン33と同様に観察手段39および照明光学
系39aを備えている。
【0034】この場合、マイクロマシンが使用する空間
内で自由に位置できればよいが、物体表面等の平面的な
広がりのみが有る空間においては自由に位置することは
困難である。
【0035】そこで、図8に示す第2の実施例の変形例
2に示すように、死角をなくすために、第3のマイクロ
マシン33の観察手段39とは別に、例えば第2のマイ
クロマシン32に観察手段39eを有するマニピュレー
タ38cおよび照明手段39bを有するマニピュレータ
39dを設けてもよい。このように構成すれば、別の観
察手段の視界を調整することで死角を減らすことができ
る。
【0036】しかし、複数の画面を操作者が確認しなが
ら、移動等の作業を実施することは困難である。そこ
で、主となる画面上の中心付近に向かってレーザ光等の
光線Lを照射し、その照射位置を操作者がジョイスティ
ク等で設定することにより、照射により発生する輝点を
従となる観察用マイクロマシン側の撮像信号により位置
抽出して例えば常に中心に観察用マイクロマシンが向く
ように制御する。なお、従となる観察手段の画角は主と
なる観察手段の画角調整(ズーミング)に連動させるよ
うにしてもよい。
【0037】また、マニピュレータや被対象部Aの形状
等で、前記輝点を見付けられない場合も考えられる。そ
の際には各マイクロマシンの相対位置から従の観察用マ
イクロマシンの観察光軸を設定するようにしてもよい。
また、死角の減少が目標であるので関連する障害物を回
避しつつ輝点追跡するようにしてもよい。
【0038】図9は第3の実施例を示す。第1および第
2の実施例のように、マイクロマシン本体10の側壁に
アーム12aを接続し、その接続部に超音波モータ21
を設けた構成であると、マイクロマシン10に対してア
ーム12aの回動方向が1方向であり、設定可能な位置
の自由度が低いという問題を解決したものである。
【0039】すなわち、この実施例は、マイクロマシン
本体10の一端部には円筒部40が設けられ、この円筒
部40には第1の超音波モータ41が設けられている。
円筒部40には第1の超音波モータ41によって回転さ
れるアーム取付部42が設けられ、このアーム取付部4
2には第1の超音波モータ41と直角方向に回転を付与
する第2の超音波モータ43が設けられている。そし
て、この第1と第2の超音波モータ41,43によって
アーム44が回動するように構成されている。なお、4
0aはOリングである。このように構成することによ
り、アーム取付部42が回転自在となり、マイクロマシ
ン本体10の位置設定の自由度が増えるという効果があ
る。
【0040】図10は第4の実施例を示す。第1〜第3
の実施例おいては、超音波モータによってアームを駆動
したが、この実施例は、マイクロマシン本体10の側壁
に回動自在に枢支されたアーム45に形状記憶合金製の
ばね46a,46bを設けてアーム45を回動するよう
に構成したものである。
【0041】すなわち、アーム45は枢支ピン47によ
ってマイクロマシン本体10の側壁に枢支されている。
枢支ピン47と離間するアーム45の端部には固定ピン
48が突設され、この固定ピン48を挟んで上下方向に
は前記形状記憶合金製のばね46a,46bが張設さ
れ、これらばね46a,46bを選択的に通電加熱する
ことにより、アーム45を枢支ピン47を支点として上
下方向に回動できるようになっている。なお、ばね46
a,46bの長さはこれに電流を流して抵抗値を測定す
ることにより確認できる。
【0042】図11および図12は第5の実施例を示
し、マイクロマシン本体10に対するアーム49の取付
け構造に関する。マイクロマシン本体10の端部にはマ
イクロマシン本体10の中心を通るすり割溝50が設け
られ、このすり割溝50の内部には互いに対向する係合
穴51が設けられている。アーム49の端部はすり割溝
50に挿入され、そのアーム49の端部には係合穴51
に係合する枢支ピン53が設けられている。
【0043】このように構成することによって、アーム
49が横方向に振れることはなく、強度的に優れ、アー
ム49を1本とすることができ、マイクロマシン本体1
0に対してアーム49および駆動源の占める割合が少な
くなり、小形化できるとともに、構造上の無理がなくな
る。また、アーム49を回動する駆動源としては超音波
モータ(図示しない)を用いればよい。
【0044】図13および図14は第6の実施例を示
す。マイクロマシン本体10の端部には球状凹部54が
設けられ、この球状凹部54にはアーム55の端部に設
けられた球状部56が揺動自在に嵌合されている。球状
凹部54には互いに直交する円環状の振動子57が設け
られている。このように構成すると、振動子57に印加
する信号を変えることにより同一の構造体上で、一軸以
上の振動制御ができる。
【0045】図15は第7の実施例で、第6の実施例に
示す構造を採用して超音波ビームの方向を変えるように
したものである。マイクロマシン本体10の端部には球
状凹部58が設けられ、この球状凹部58には球状のハ
ウジング59が三次元的に揺動自在に収納されている。
【0046】ハウジング59の内部には前面側に音響レ
ンズ60、後面側に整合層、吸収層61を設けた超音波
振動子62が設けられ、吸収層61には駆動回路(図示
しない)とのマッチング用のインダクタンス63が設け
られている。
【0047】ハウジング59と球状凹部58との間には
球状凹部58に沿って直交する超音波モータ用の2個の
円環状の振動子(第6の実施例と同様)が設けられ、こ
れは球状凹部58に設けられた通孔64を挿通するケー
ブル65を介してマイクロマシン本体10に接続されて
いる。ケーブル65はシリコン等のシールド部材66で
シールドされ、組立て時にはハウジング59の内部に整
合用の流体、例えばパラフィン67を充填し、前面に音
響インピーダンスが略等しいキャップ68が設けられて
いる。
【0048】このように構成することによって、超音波
ビームを効率よく走査できる。この際、位置決めされる
側のマイクロマシンではこの超音波ビームを検出して自
身から超音波ビームを出すようにしてもよい。このよう
に構成すると、基準となるマイクロマシンで受信する信
号強度が上がるため、位置の誤検出を防止できる。
【0049】なお、マイクロマシン本体の作動用の電源
供給は外部から電磁波を印加し、誘導させることにより
実施しているが、これは超音波により信号を印加し、発
生する電圧を制御できるようにしてもよい。複数のマイ
クロマシン本体の場合には、それぞれのマイクロマシン
本体内に電源回路を持たず、印加される電磁波より動作
用の電圧を生成する電源回路を有するマイクロマシン本
体を設け、そのマイクロマシン本体より各マイクロマシ
ン本体に電源を供給するようにしてもよい。また、1台
ですべてのマイクロマシン本体に対して電源を供給する
だけの容量がない場合には各機能マシン(観察用マイク
ロマシン、マニピュレータ内蔵マイクロマシン等)毎に
電源供給用のマイクロマシンもしくは電源供給ブロック
を設けてもよく、多数のマイクロマシンに安定して電源
供給できる。
【0050】各マイクロマシン本体の位置関係の把握
は、マイクロマシン本体の作動する空間が平面空間であ
れば、直交2軸のアンテナコイルを用いることもでき
る。また、各マイクロマシン本体の位置関係の決定は3
軸のコイルを用いなくてもよい。例えば、マイクロマシ
ン本体に超音波振動子を内蔵させる各マイクロマシン本
体に固有の既定の周波数で超音波振動子を駆動する。こ
の超音波を受信した他のマイクロマシン本体では自分自
信の固有な周波数の信号に変換して出力する。
【0051】マイクロマシン本体では超音波の出力から
他の周波数の信号の受信間での時間によりその距離を導
出する。多数のマイクロマシン本体間の距離を算出する
ことにより、その位置を導出する。また、発生する超音
波ビーム方向を変えながら(走査しながら)その反射波
の強度ピーク方向を求め、その時の発信が受信するまで
の時間差から距離を求めるようにしてもよい。
【0052】図16〜図19は管路内走行機能を備えた
マイクロマシンを示す。図16はマイクロマシンの概略
的構成を示し、マイクロマシン本体70にはケーブル7
1が接続されている。マイクロマシン本体70の両側に
は支持部材72が設けられ、この支持部材72の前端部
および後端部には超音波モータ73を介して支持脚74
が設けられている。この支持脚74の先端部には歯部を
有する支持輪75が設けられている。そして、ケーブル
71によって超音波モータ73の動力用信号およびビデ
オカメラ等の信号を伝送するようになっている。
【0053】超音波モータ73は、図17および図18
に示すように、軸受部76とこの軸受部76に対して回
転および軸方向に移動自在に軸支された軸部77とから
なり、この軸部77が前記支持脚74と一体に形成され
ている。軸受部76には縦方向の進行波78aを発生す
る圧電素子78と横方向の進行波79aを発生する圧電
素子79がマトリックス状に配置されている。
【0054】したがって、圧電素子78に歪の波を縦方
向の進行波78aとして発生させることにより、軸部7
7を軸方向に進退させることができ、圧電素子79に横
方向の進行波79aとして発生させることにより、軸部
77を回転させることができる。
【0055】このように構成されたマイクロマシンによ
れば、管路80の内部を走行する場合、まず、マイクロ
マシン本体70の進行方向側の超音波モータ73によっ
て軸部77を介して支持脚74を縦方向の進行波78a
によってマイクロマシン本体70の左右方向に突出さ
せ、支持輪75を管路80の左右壁80aに押し付け
る。
【0056】この状態で、マイクロマシン本体70の進
行方向側の超音波モータ73によって軸部77を横方向
の進行波79aによって略180゜回転させると、マイ
クロマシン本体70が図19に示すように、マイクロマ
シン本体70の進行方向側の支持脚74を支点としてマ
イクロマシン本体70の全体が進行方向に回転する。
【0057】マイクロマシン本体70が半回転すると、
今まで進行方向と反対側にあった支持脚74が進行方向
に位置し、ここで前述と同様に超音波モータ73によっ
て軸部77を介して支持脚74を縦方向の進行波78a
によってマイクロマシン本体70の左右方向に突出さ
せ、支持輪75を管路80の左右壁80aに押し付け
る。
【0058】次に、今まで管路80の左右壁80aに押
し付けられていたマイクロマシン本体70の後方側の支
持輪75を左右壁80aから離し、超音波モータ73に
よって軸部77を回転させると、再びマイクロマシン本
体70の進行方向側の支持脚74を支点としてマイクロ
マシン本体70の全体が進行方向に回転する。この操作
を繰り返すことにより、管路80の内部をマイクロマシ
ン本体70が回転しながら重力に逆らって走行する。
【0059】前述のようにマイクロマシン本体70が回
転しながら走行すると、マイクロマシン本体70に接続
されたケーブル71がマイクロマシン本体70に巻き付
いてしまう。しかし、図20に示す変形例1のように、
マイクロマシン本体70の胴部にスリップリング81を
回転自在に嵌合し、このスリップリング81にケーブル
71を接続することにより、マイクロマシン本体70が
回転してもスリップリング81は回転しないためケーブ
ル71の巻き付きを防止できる。
【0060】また、図21に示す変形例2のように、マ
イクロマシン本体70の胴部にケーブル71をあらかじ
め巻き付けておき、マイクロマシン本体70が回転しな
がら走行することにより、ケーブル71が解けるように
してもよい。
【0061】図22〜図26はマニピュレータを備えた
マイクロマシンを示す。図22に示すように、マイクロ
マシンは、本体82と、走行装置83と、多自由度湾曲
装置84および先端処置部85とから構成されている。
多自由度湾曲装置84は複数の腕部86a〜86dを繋
ぎ合わすことにより構成されている。
【0062】腕部86a〜86dは図23に示すよう
に、マルチルーメンチューブ87で形成され、各ルーメ
ンはそれぞれガス充填部88および光ファイバー89等
が挿通可能なチャンネル部90から構成されている。ガ
ス充填部88はその内部にガス91が充填されている。
【0063】このガス91は、例えばフロンガスであ
る。フロンガスは沸点が体温より僅かに高く、光ファイ
バー89を介して導かれた光で照射されると膨脹し、光
の照射を止めると収縮して元に戻る性質を有する。
【0064】また、各ガス充填部88には光源(図示し
ない)からの光を伝送する光ファイバー89の出射端面
92が設けられており、ガス充填部88の内部を照射す
ることができる。チャンネル部90の内部には光ファイ
バー89や例えば先端処置部85を駆動するためのフレ
キシブルシャフト93が挿通されている。
【0065】また、ガス充填部88は、図24に示すよ
うに、それぞれが個々に区別されて独立している。チャ
ンネル部90は各腕部86a〜86dを貫通しており、
複数の腕部86a〜86dを繋ぎ合わせたとき一端から
他端まで連通して1つの通路を構成するようになってい
る。そして、チャンネル部90に挿通された光ファイバ
ー89の出射端面92はそれぞれガス充填部88の内部
に位置するように設けられている。
【0066】このように構成されたマイクロマシンは、
例えば管路等の狭い場所に入り作業を行う作業マシンで
あり、先端処置部85は、例えばグラインダー94であ
り、管路95の壁95aを研削することができる。
【0067】すなわち、本体82には走行装置83が設
けられているため、作業を行う目的部位まで移動し、目
的部位に到達したところで、多自由度湾曲装置84を操
作することによってグラインダー94を壁95aに当て
て研削することができる。
【0068】このとき、作業用マイクロマシンの位置や
グラインダー94の位置を正確に知るため、観察用マイ
クロマシン(図示しない)が協調動作しているが、この
作業用マイクロマシンに観察手段としてCCD等を設
け、自ら作業範囲を観察してもよい。
【0069】この作業用マイクロマシンの多自由度湾曲
装置84は複数のガス充填部88にガス91が充填され
ているため、前述したように、ガス91が光を受光する
ことにより膨脹し、光の照射を止めることにより元の体
積に戻るものであり、光ファイバー89からの光はそれ
ぞれ各部屋ごとに独自に照射と停止の制御を加えるよう
にすることで任意に膨脹させたり元に戻したりすること
ができる。
【0070】次に、多自由度湾曲装置84の動作を図2
5に基づいて説明する。腕部86a〜86dの湾曲動作
は光源96からの光を各腕部86a〜86dのガス充填
部88に伝達することでガス91を膨脹させ、それによ
り湾曲するようになっている。たとえば、腕部86aを
上下2つの部屋(ガス充填部88)86Aと86Bに分
割し、それぞれにガス91を充填する。さらに、上下に
分割された2つの部屋にはそれぞれ光源96からの光を
伝達する光ファイバー89の出射端面92が設けられて
おり、それぞれの部屋86Aと86Bに光を照射するこ
とができる。光ファイバー89の基部97は光源装置9
8に接続されており、光源96からの出射光を受光でき
るようになっている。
【0071】光源96と光ファイバー89の基部97と
の間にはシャッタ99が設けられており、各光ファイバ
ー89への光路を遮断したり、開放できるようになって
いる。シャッタ99は光ファイバー89への光を照射を
切換える切換え手段を兼ねており、これにより上下の部
屋86Aと86Bに任意の光を照射することができる。
【0072】ここでは、制御部100が光源の点灯、消
灯を検知し、消灯から点灯に切替わったことを検知する
と、いったんシャッタ99を全閉し、両方の光路を閉じ
る。次に、図において下方へ湾曲させた時は上方の部屋
86A側の光路を開けるようにシャッタ99を制御す
る。すると、上方の部屋86Aの中に光が照射され、内
部のガス91が膨脹し、腕部86aを下方へ湾曲させ
る。そして、光の照射を止めると、ガス91は通常状態
へと戻り、腕部86aも真っ直ぐの状態に戻る。次に、
反対側の部屋86Bに光を照射することで同様に下方の
部屋86Bのガス91が膨脹して腕部86aは上方へ湾
曲する。
【0073】このように腕部86a〜86dは内部を複
数の部屋に区分し、独立して光を照射することにより任
意の方向に腕部86a〜86dを湾曲させることができ
る。また、1つの光源96の光路を切換えることで複数
の部屋に独立して光を照射したが、光源を複数設けて光
源そのものの点灯を制御するようにしてもよく、また光
路の切換えも上記実施例に限らず、各部屋に対して独立
して光を照射するものでもよい。また、ガス充填部を3
部屋に分けたり、動作の説明のために2つに分けたが、
部屋数を増やすことで湾曲方向もより細かな動きとなる
ことは言うまでもない。
【0074】また、先端処置部85を駆動するための駆
動手段(例えばフレキシブルシャフト93)を挿通する
チャンネル部90も中央に設ける必要がなく、例えば図
26に示すように操作ワイヤ101を押し引きすること
によって先端処置部としての把持部(図示しない)を把
持動作するようにしてもよい。さらに、操作ワイヤ10
1を6つに分割された部屋の1つをチャンネル102と
して利用できる。そして6つ部屋を1つ置きにガス充填
部88とチャンネル部90として利用することで腕部1
03を構成している。このように腕部103を単純に分
割しても前述した腕部86と同様の動作をする。
【0075】このようにマイクロマシンのマニピュレー
タをガスを充填した複数の腕部で構成することで、個々
の腕部を任意の方向に曲げることが可能となり、複雑な
湾曲動作ができるため、狭く複雑な状況下でも自由に先
端処置部を移動でき操作性が向上する。また、湾曲のた
めに必要な機械的な構造を必要としないため小形化が可
能となり、動作不良等の故障をなくすことができる。
【0076】図27〜図28はマニピュレータを備えた
マイクロマシンのマイクログリッパシステムを示すもの
で、軸部105の先端部には超音波振動子106によっ
て駆動され、物を把持するマイクログリッパ107が設
けられている。マイクログリッパ108は物を把持する
際に、その把持力が強すぎると把持した物を破損させる
恐れがあるため、適度な把持力に制御する必要がある。
【0077】図28はマイクログリッパ107を操作す
る超音波振動子106に流す電流Iの量を観察し、ある
レベル以上の電流が流れないようにしたものである。例
えば超音波振動子106の駆動手段109から出力され
る電流値を電流検出手段110で検出し、ある一定レベ
ルの電流を越えないようにする。もし、一定レベルの電
流値を越えたら、ただちに把持力制御手段111が駆動
手段109からの出力電流を抑えて一定レベル以上の電
流が流れないようにする。また、電流値を検知するだけ
でなく、負荷インピーダンスを観察することでもマイク
ログリッパ107の把持力を制御することができる。こ
のようにマイクログリッパ107では必要以上の把持力
が加わらないように制御できるため、非常に強い力が加
わって物を破損してしまうことがなく、一定の把持力を
簡単に得られる。
【0078】図29のマイクログリッパ112は、形状
記憶合金113によって形成したものである。形状記憶
合金113は2方向性のものを利用し、通常状態では開
いた状態にあり、電圧を印加することで閉じ、電圧の印
加を停止すると開いた状態に戻るように形成されてい
る。
【0079】形状記憶合金113は開閉状態が常に同じ
状態になるため、常に一定の把持力を与えられる。しか
も、電圧の印加のオン・オフにより開閉が自由に行なえ
るため、制御が簡単である。このようにマイクログリッ
パ112を形状記憶合金113で形成することによって
常に一定の把持力が得られる。
【0080】図30は、同じく形状記憶合金113によ
って形成したマイクログリッパ114で、人間の手のよ
うに複数本の指115を持っており、電圧を印加する
と、物を包むような形状に変形したり、物に絡み付くよ
うに変形するようにしてもよい。
【0081】このように形状記憶合金113の複数本の
指115で物を包んだり、絡み付くように囲むことで物
を掴むことができる。しかも、包む形状が決まっている
ため、物を必要以上に圧迫することもなく、それによっ
て破損させる恐れもない。
【0082】図31〜図35は多段湾曲マニピュレータ
システムを示すもので、121は被写体を観察するため
の多段湾曲部を持ったマニピュレータである。このマニ
ピュレータ121は本体122に設けられ、この本体1
22にはマニピュレータ121の各段の湾曲部を駆動す
る第1と第2のモータ123a,123bが設けられて
いるとともに、この第1と第2のモータ123a,12
3bを駆動する信号を送り、本体122から各湾曲部の
湾曲角を表示する信号、観察ビデオ信号を受信するコン
トロールユニット124と接続されている。また、この
コントロールユニット124には使用者が指示を与える
ためのキーボード125が設けられている。
【0083】マニピュレータ121は各段の湾曲部の先
端に金属環126が設けられ、この金属環126の上下
左右にはそれぞれワイヤ127a〜127dの一端部が
接続されている。また、この金属環126の中心部には
照明用のライトガイドファイバおよび観察用のイメージ
ガイドファイバ(図示しない)が挿通されている。
【0084】前記本体122の内部にはマニピュレータ
121の外周面と転接し、これを送り出したり、引き込
むためのローラ128が設けられている。また、前記第
1のモータ123aによって回転するスプロケット12
9aと第2のモータ123bによって回転するスプロケ
ット129bが設けられている。
【0085】そして、スプロケット129aには縦方向
のチェーン130aが掛け渡され、この両端は前記ワイ
ヤ127a,127bに接続されている。同様にスプロ
ケット129bには横方向のチェーン130bが掛け渡
され、この両端は前記ワイヤ127c,127dに接続
されている。また、スプロケット129a,129bに
は回転角を電気信号に変換するポテンショメータ131
が設けられている。
【0086】前記コントロールユニット124には前記
本体122から出力されるビデオ信号と各段の湾曲角を
表すポテンショ出力をデジタル信号に変換するA/D変
換器132,133と前記キーボード125から入力さ
れるカーソル位置信号よりビデオ信号と同期させて希望
位置にカーソルのキャラクタ信号を作成するキャラクタ
作成回路134と、このキャラクタ作成回路134のキ
ャラクタ信号位置から任意の範囲のビデオ信号を抜き取
り記憶する抽出回路135と、前記A/D変換器132
が出力するデジタルビデオ信号を記憶するメモリ回路1
36と、前記抽出回路135とメモリ回路136の出力
を比較し一致する場所を探す位置決定回路137と、こ
の位置決定回路137の出力する位置に前記キャラクタ
作成回路134から出力されるデジタルビデオ信号に加
算する加算回路138と、この加算回路138から出力
されるデジタルビデオ信号をアナログ信号に変換するD
/A変換器139と、前記キーボード125のカーソル
位置信号からモニター上の中心位置への移動のベクトル
を計算し、そのベクトル信号より各段の湾曲部を駆動す
る第1および第2のモータ123a,123bを制御す
る信号を作成し、前記位置決定回路137の出力信号よ
り前記第1および第2のモータ123a,123bの駆
動信号の補正い、さらに、前記A/D変換器133の出
力するポテンショ信号より各段の湾曲角を判別し、前記
マニピュレータ121の各段の湾曲部を前記本体122
よりの湾曲部の制御を行い、湾曲部のポテンショ信号が
変化しなくなった時、次の段の湾曲部を駆動するCPU
140とこのCPU140の出力する各モータ123
a,123bの駆動信号をアナログ信号に変換するD/
A変換器139aとから構成されている。
【0087】次に、前述のように構成されたマニピュレ
ータシステムの作用について説明する。図34の(a)
に示すように、被観察物141が視野内の隅にあり、像
141aが図35の(a)に示すようにモニター上の左
隅にある場合、操作者はキーボード125を操作してキ
ャラクタ作成回路134で作成されたカーソルをモニタ
ー上の像141aに合わせる。すると、抽出回路135
は枠信号を作り、そのエリア内のビデオ信号を記憶す
る。
【0088】また、CPU140はカーソル位置とモニ
ターの中心位置よりカーソル位置からモニター中心への
ベクトルを演算し、そのベルトル方向に見合った方向
に、図34の(b)に示すように、マニピュレータ12
1の本体122寄りの湾曲部から湾曲を開始する。
【0089】すると、図34の(b)に示すようにマニ
ピュレータ121が障害物142に突き当たり、これ以
上アングルがかからなくなると、第1および第2のモー
タ123a,123bのスプロケット129a,129
bが回転しなくなり、ポテンショメータ131の出力は
変化しなくなる。
【0090】ポテンショメータ131の出力が変化しな
くなると、CPU140は次の段の湾曲部を湾曲するよ
うに指示する。すると、図34の(c)に示すように、
矢印で示す段の湾曲部の湾曲が行われる。
【0091】また、マニピュレータ121が別の障害物
143に当たり、湾曲ができなくなり、ポテンショメー
タ131の出力の変化がなくなると、図34の(d)に
示すように、次の段の湾曲部の湾曲をCPU140が指
示する。
【0092】位置決定回路137は順次入力されるビデ
オ信号を記憶するメモリ回路136の出力と抽出回路1
35で抽出されたカーソルで指示した位置の規定のエリ
ア内のビデオ信号を比較し、一致する部分の位置を決定
する。
【0093】抽出回路135で抽出されたビデオ信号を
ビデオ信号のHレート、Vレートで順次シフトし、メモ
リ回路136の出力と比較し一致した時点のHレート、
Vレートでのシフト量より湾曲動作によりモニター上の
どの位置に像141aが移動したかを判断する。
【0094】この位置決定回路137で検知した被観察
物141の移動位置にキャラクタ作成回路134で作成
したカーソル信号をビデオ信号上に加算回路138で加
算することで、図35の(b)から(c)に示すよう
に、矢印の位置が像141aを追従する。
【0095】このように、外部より指示した被観察物の
位置のモニター中心位置からのベクトルを算出し、多段
式のマニピュレータ121の手前側の湾曲部から優先的
に湾曲動作を行い、湾曲動作が障害物等でこれ以上進ま
なくなった時、次の段の湾曲部の湾曲を行うように制御
することで、マニピュレータ121は最短距離で被観察
物141に近付けることができる。
【0096】図36は、前記マニピュレータシステムの
変形例を示すもので、湾曲部144には湾曲部144の
各段に共通に接続された4本のガイドワイヤ144a〜
144dが周方向に90゜間隔に挿通されている。この
ガイドワイヤ144a〜144dの中途部が超音波モー
タ145a〜145hに挿通されていて、超音波モータ
145a〜145hによってガイドワイヤ144a〜1
44dを前後方向に移動することにより、湾曲部144
を湾曲するように構成したものである。
【0097】各段の湾曲部144のアングル角の検知
は、各ガイドワイヤ144a〜144dの各超音波モー
タ145a〜145hの中間位置に磁石146a〜14
6dを設け、マニピュレータ121の内壁にホール素子
147a〜147hを磁石146a〜146dの前後に
配設することで、前後のホール素子147a〜147h
の出力の相関によりガイドワイヤ144a〜144dの
移動量を検知し、各段でのアングル角を検知することが
できる。
【0098】例えば、ガイドワイヤ144aは超音波モ
ータ145a,146e間で長くなり、ガイドワイヤ1
44dが超音波モータ145d,145h間で短くなる
と、図36の(b)に示すように、ガイドワイヤ144
dの方向へ湾曲する。このとき、ガイドワイヤ144a
の磁石146aはホール素子147bに近寄り、ホール
素子147a,147bの差分はマイナスになる。ガイ
ドワイヤ144dの磁石146dはホール素子147g
に近寄り、ホール素子147g,147hの差分はプラ
スになる。この2つの信号によって湾曲方向および角度
が上下方向で分かる。さらに、ガイドワイヤ144b,
144cの各ホール素子147c〜147fの出力を用
いることで上下左右の湾曲方向、角度が分かる。
【0099】図37は、前記マニピュレータシステムの
変形例2を示すもので、マニピュレータ121を湾曲し
て被測定物148がモニター上の中心にくるようにした
状態から、図37の(b)に示すように、マニピュレー
タ121を送り出す際、ΔLだけ送り出し、モニター上
の中心に被測定物148が位置するように湾曲補正を行
い、このときの補正量Δθ/ΔLをCPU140で演算
すると、送り出し量に応じて湾曲補正量を算出し、モニ
ター上、被測定物148を中心に持って来ることが素早
く簡単に行うことができる。
【0100】図38〜図41はロッドアンテナ状のマニ
ピュレータを備えたマイクロマシンシステムを示す。マ
イクロマシン本体150は、ロッドアンテナ状のマニピ
ュレータ151と、マニピュレータ151を内側から送
り出しまたは引き込むための駆動ローラ152と、マニ
ピュレータ151の内部を通っているライトガイドファ
イバ153に光を供給するランプ154と、ランプ15
4の電源155と、マニピュレータ151の内部を通っ
ているイメージガイドファイバ156と、イメージガイ
ドファイバ156が伝送する光像を集光するレンズ15
7と、レンズ157が集光した光像を光電変換する固体
撮像素子158と、固体撮像素子158の出力を映像信
号に変換するビデオ回路159とから構成されている。
【0101】前記マニピュレータ151はロッドアンテ
ナ状の各段の先端部にアングル機構160が設けられて
いる。すなわち、金属環161の上下左右にはワイヤ1
62a〜162dの一端が接続されている。ワイヤ16
2aと162bは他端部においてチェーン163aを介
して接続され、このチェーン163aは第1のモータ1
64aのスプロケット165aに掛け渡されている。ま
た、ワイヤ162cと162dは他端部においてチェー
ン163bを介して接続され、このチェーン163bは
第2のモータ164bのスプロケット165bに掛け渡
されている。
【0102】したがって、図40の(a)に示すよう
に、マイクロマシン本体150からマニピュレータ15
1を送り出し、いったんアングルをかけても、図40の
(b)に示すように、マニピュレータ151を送り出
し、被写体166に近接すると、アングルを再度かけ直
せば、視野から被写体166が消えてしまうということ
を防ぐことができる。
【0103】すなわち、図41に示すように、ロッドア
ンテナ状のマニピュレータ151の最も基端部からアン
グルをかけると、マニピュレータ151を被写体166
に近接するために、中心部を駆動ローラで送り出すと各
段が引きずられて伸びる。しかし、最も基端部でアング
ルをかけているため、被写体166は視野から消えるこ
とがない。また、図41の(c)に示すように、マニピ
ュレータ151の各段のアングルをかけることで被写体
166の側面など自由な角度で観察することが可能とな
る。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、観察手段を備えたマイクロマシンと、処置手段を備
えたマイクロマシンと、移動手段を備えたマイクロマシ
ンと、前記マイクロマシンの相対位置を測定して各マイ
クロマシンを協調動作させる制御手段とを具備すること
によって、複数台のマイクロマシンを協調動作すること
ができ、被対象部を少なくとも1つのマイクロマシンで
観察しながら他のマイクロマシンで被対象部を処置する
ことができ、また相互の干渉を防止してスムーズが作業
を実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例のマイクロマシンシス
テムの概略的構成図。
【図2】同実施例のマイクロマシンシステムの斜視図。
【図3】同実施例の電気回路図。
【図4】同実施例のアームの取付け構造を示し、(a)
は側面図、(b)は正面図。
【図5】この発明の第1の実施例の変形例1を示すマイ
クロマシンシステムの斜視図。
【図6】同実施例の作用説明図。
【図7】この発明の第1の実施例の変形例2を示すマイ
クロマシンシステムの斜視図。
【図8】この発明の第2の実施例のマイクロマシンシス
テムの斜視図。
【図9】この発明の第3の実施例のマイクロマシンシス
テムのアーム取付け部の側面図。
【図10】この発明の第4の実施例のマイクロマシンシ
ステムのアーム取付け部の側面図。
【図11】この発明の第5の実施例のマイクロマシンシ
ステムのアーム取付け部の側面図および平面図。
【図12】同実施例のアームを示す斜視図。
【図13】この発明の第6の実施例のマイクロマシンシ
ステムのアーム取付け部の側面図。
【図14】同実施例のアームの取付け部の斜視図。
【図15】この発明の第7の実施例のマイクロマシンシ
ステムのアーム取付け部の一部を断面した側面図。
【図16】管路内走行機能を備えたマイクロマシンの側
面図。
【図17】同マイクロマシンの超音波モータの作用説明
図。
【図18】同マイクロマシンの超音波モータの軸受け部
を示す斜視図。
【図19】同マイクロマシンの作用説明図。
【図20】同マイクロマシンの変形例1を示す側面図。
【図21】同マイクロマシンの変形例2を示す側面図。
【図22】マニピュレータを備えたマイクロマシンの側
面図。
【図23】図22のA−A線に沿う断面図。
【図24】図23のB−B線に沿う断面図。
【図25】同マニピュレータを備えたマイクロマシンの
作用説明図。
【図26】同マニピュレータを備えたマイクロマシンの
変形例を示す腕部の断面図。
【図27】マイクロマシンのマイクログリッパの側面
図。
【図28】同マイクロマシンのマイクログリッパの駆動
回路図。
【図29】マイクロマシンのマイクログリッパの側面
図。
【図30】マイクロマシンのマイクログリッパの側面
図。
【図31】多段湾曲マニピュレータシステムを示す概略
的構成図。
【図32】同マニピュレータの縦断側面図。
【図33】同マニピュレータの湾曲駆動部を示す側面
図。
【図34】同マニピュレータの作用説明図。
【図35】同マニピュレータの作用説明図。
【図36】同マニピュレータの変形例を示す概略的縦断
側面図。
【図37】同マニピュレータの作用説明図。
【図38】ロッドアンテナ状のマニピュレータの概略的
構成図。
【図39】同マニピュレータの湾曲駆動部を示す斜視
図。
【図40】同マニピュレータの作用説明図。
【図41】同マニピュレータの作用説明図。
【符号の説明】
1〜3…マイクロマシン、4…観察手段、7…処置手
段、8…移動手段。
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】ここで、BPF20は、電源用の周波数以
外の周波数で印加される制御用の信号はマイクロマシン
制御用の多量のデータを効率良く送る必要があるた
め、それを変調(AM,FM,FSK等)して送出す
る。なお、誤動作を防止するため、電源供給用の周波数
と制御用の周波数はn次高調波の関係とならないように
設定し、その周波数のみBPF20で制限して制御回路
に信号を送る。マイクロマシン本体10側では受信信号
を復調して必要な制御信号のみを取り出す。この取り出
した制御信号によりマイクロマシン本体10の制御を行
う。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高見澤 一史 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 鈴木 克哉 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも観察手段を備えたマイクロマ
    シンと、少なくとも被対象部を処置する処置手段を備え
    たマイクロマシンと、少なくとも移動手段を備えたマイ
    クロマシンと、前記マイクロマシンの相対位置を測定し
    てマイクロマシンを協調動作させる制御手段とを具備し
    たことを特徴とするマイクロマシンシステム。
JP4208204A 1992-08-04 1992-08-04 マイクロマシンシステム Withdrawn JPH0654835A (ja)

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JP4208204A JPH0654835A (ja) 1992-08-04 1992-08-04 マイクロマシンシステム

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JP4208204A JPH0654835A (ja) 1992-08-04 1992-08-04 マイクロマシンシステム

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