JPH0653968B2 - 合成繊維の溶融紡糸装置 - Google Patents

合成繊維の溶融紡糸装置

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JPH0653968B2
JPH0653968B2 JP59019862A JP1986284A JPH0653968B2 JP H0653968 B2 JPH0653968 B2 JP H0653968B2 JP 59019862 A JP59019862 A JP 59019862A JP 1986284 A JP1986284 A JP 1986284A JP H0653968 B2 JPH0653968 B2 JP H0653968B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、熱可塑性重合体を減圧気体下中に吐出し、そ
の後外部常圧雰囲気下中に引取ることによって、繊度、
強伸度等の物性の均一性に優れた糸条を安定して得るこ
とのできる合成繊維の溶融紡糸装置に関する。
(従来の技術) 熱可塑性重合体を溶融し、紡糸口金から紡出した紡出糸
条を冷却、固化せしめた後、オイリングして一定の速度
で巻取る従来の溶融紡糸装置において、引取られた紡出
糸条は、糸条間、糸条の長手方向、あるいは糸条を構成
している単繊維間に繊度、強伸度等の物性の斑があり、
これら物性の均一性の面で問題を有している。
上記の問題は、紡糸溶融温度、紡糸ドラフト、冷却温度
条件や引取り速度など適正化によってある程度均一性は
改善されるが、採用し得る条件の範囲は狭く、充分な効
果は期待できない。
更に近年、超高速で溶融紡出糸条を引取って高配向な糸
条を得る技術が開発されているが、このような超高速紡
糸においては、低速ではあまり問題とされなかった空気
抵抗が過大となり、場合によっては紡出糸条の延伸応
力、更には破断応力を上回るようになり、問題であっ
た。
また、このような超高速紡糸では、同一品種の製紙に対
し、吐出ポリマ量は増大し、高速で引取ることと合せて
溶融ポリマ流の冷却が遅延するという問題が生じた。
これら溶融された熱可塑性重合体を口金から減圧雰囲気
中に紡出し、雰囲気気流の紡出糸条への影響を減少さ
せ、糸条の均一性を向上せしめんとする従来装置とし
て、特公昭57−8206号公報に記載されたものが知
られている。
この公報に記載された装置は、冷却風吹き込み装置を有
しない紡糸筒の気体を、大気中より40cm水柱以上減圧
された状態に積極的に吸引排出し、該紡糸筒内にてガラ
ス転移点温度+50℃まで糸条を冷却するというもので
ある。
しかしながら、この紡糸方法では、紡糸口金から紡出さ
れた糸条を減圧状態に維持された紡糸筒内に導くに際
し、冷却風を送り込まないため、紡出糸条の冷却の大半
は紡糸筒内の密閉された気体と糸条との熱伝達による熱
交換で決定されることになる。しかるに、該気体と糸条
間の熱交換は、気体の減圧度に比例して気体密度が減少
するため、小さくなり、その結果、糸条の冷却が殆ど進
まなくなり、これがため上述した物性に斑のない均質な
糸条を得ることができないという欠点がある。
また、上記の気体と紡出糸条との熱交換により、紡糸筒
内に熱が蓄積される結果、紡糸筒内の気体温度が経時的
に上昇し、糸条への冷却効果が更に小さくなる。このた
め、前記の従来技術では、減圧状態に維持された紡糸筒
内で糸条を固化点近くまで冷却することは非常に困難に
なり、紡糸条件によっては紡出糸条が溶断し、紡糸が不
可能となる欠点がある。
これらの欠点を解消するためには、前記の公報に記載さ
れるように、紡糸筒を直接冷媒により冷却する手段など
が必要となるが、熱交換率の悪い稀薄気体によっている
ため、装置の複雑化、大型化にも係わらず、冷却効率は
悪いなどの問題がある。更に、吐出ポリマ流より発生す
るモノマ、オリゴマ、触媒等の昇華物が閉鎖空間内に充
満すると共に、これが冷却された紡糸筒内壁に析出し、
紡糸障害の原因となるばかりでなく、更に、熱交換率を
低下させるという問題がある。
一方、上記の技術と類似する装置が特開昭51−674
08号公報によって知られている。この公報に記載され
ている装置は、空気吸引装置により、すなわち、所謂ア
スピレータ方式により口金下を減圧雰囲気とするもので
ある。
しかし、この装置においても減圧下での冷却不足の問題
があり、またアスピレータを通過する高速の空気の随伴
力により口金から紡出された糸条を高速で送り出すた
め、糸の操作、すなわち糸の速度、延伸力、延伸倍率な
どのコントロールが難しいという欠点がある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、上記の如き従来技術の欠点を解消し、
紡糸筒内部に高速で紡出される糸条に対し、紡糸筒内部
で高い減圧雰囲気を維持しながらも、紡出糸条の冷却効
果を向上せしめることにより、繊度、強伸度等の物性の
均一性に優れた糸条を容易に紡糸できる合成繊維の溶融
紡糸装置を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 上記の目的を達成する本発明の構成は、口金部の周囲を
取囲み、該口金部から紡出される糸条の走行方向に沿っ
て延び、下端部に流体的にシールされた糸条出口部を有
する紡糸筒と、該紡糸筒に接続され、紡糸筒内部を大気
圧よりも減圧状態に保持する減圧手段と、前記紡糸筒の
糸条出口部から糸条を外部に導き出す引取手段とを備え
た合成繊維の溶融紡糸装置において、 (イ) 前記紡糸筒に、冷却風の吹き込み用配管と、冷
却風の吹き込み量を少なくとも200Nl/分に制御す
る風量調節手段と、前記冷却風を前記糸条を包囲する方
向から吹き込む手段とから成る冷却風吹き込み手段を設
けると共に、 (ロ) 前記減圧手段を、前記紡糸筒内部の気体を外部
に排気する排気装置と、前記紡糸筒内部の圧力を500
Torr 以下に保持する圧力コントローラとで構成せしめ
たことを特徴とする。
(作用) 本発明に係る合成繊維の溶融紡糸装置は、口金部から紡
糸筒内に糸条が紡出されると、冷却風の吹き込み用配管
から紡糸筒内に冷却風が吹き込まれ、風量調節手段がそ
の吹き込み量を少なくとも200Nl/分に制御し、冷
却風の吹き込み手段が紡糸筒内を走行する糸条に対し、
冷却風を走行糸条の周囲から均一に吹き付ける。
一方、排気装置は、紡糸筒内部の気体を紡糸筒外部に強
制的に排気し、圧力コントローラが排気装置を制御して
紡糸筒内部の圧力を500Torr 以下の所定圧力に保持
する。
したがって、口金部から紡糸筒内に高速で紡出された糸
条は、冷却風吹き込み手段によって紡出糸条の冷却がよ
り一層促進された状態で、しかも、紡糸筒内部の雰囲気
が減圧手段によって減圧されるので紡糸筒内の空気抵抗
が減少し、紡出糸条の延伸応力、破断応力の限度内の紡
出条件下で冷却、固化され、糸条出力部を経て巻取機等
の引取手段で引取られる。
よって、本発明の装置は、減圧雰囲気下の紡糸筒内で高
速紡糸するにも拘らず、均一な物性を有する糸条を容易
に製造することができる。
(実施態様例) 以下、本発明の好ましい一実施態様例を図面を参照しな
がら詳しく説明する。
第1図は、本発明に拘る合成繊維の溶融紡糸装置の概略
縦断面図で、減圧雰囲気下で紡糸をする代表的な実施態
様例である。
図において、1は、紡糸機であり、該紡糸機は、チップ
Tを投入した原料ホッパー2、溶融押出し機3、メタリ
ングポンプ4、変速機付きのモータ5、パック6および
口金7からなる。
原料ホッパー2からのチップTは、紡糸機1内の溶融押
出し機3により溶融状態でメタリングポンプ4を通過さ
せられた後、パック6内のフイルター(図示せず)で濾
過され、口金7から糸条Yとして溶融紡糸される。メタ
リングポンプ4は、変速機付きのモータ5に連結されて
おり、該モータ5の出力回転数を制御することにより、
糸条Yの吐出量を決定することができる。
本発明においては、口金7を装着したパック6の直下に
減圧雰囲気紡糸筒Sを設けてあり、該紡糸筒内から気体
を吸引排出するようにしたものである。
上記減圧雰囲気紡糸筒Sについて、以下に更に詳しく述
べる。
口金直下には、必要に応じて加熱筒8が紡糸機1に取付
けられ、該加熱筒8の下方には、断熱筒11を介して冷
却風吹き込み装置の環状チムニー12が取付けられてい
る。上記加熱筒8は溶融粘性の高いポリマを溶融紡糸す
る際に用いることができるが、低粘性ポリマを溶融紡糸
する場合は採用しなくてもよい。また、加熱筒8には、
熱電対9が設けられており、該熱電対9は、加熱筒内の
雰囲気温度を設定値に制御できるように、温度コントロ
ーラ10とつながっている。該温度コントローラ10よ
り、加熱筒内に内蔵されたヒータ(図示せず)を制御
し、加熱筒内の雰囲気温度を設定値にすることが可能な
構造となっている。
上記の環状チムニー12には、円筒型のポーラス状フィ
ルター13が設置されており、該環状チムニー12に開
口する冷却風吹き込み用配管14から送り込まれる冷却
風を、フィルター13の長手方向、および円周方向にほ
ぼ均一に吹き出させる構造となっている。冷却風吹き込
み用配管14には流量を調節するバルブ15が取付けら
れている。すなわち、本実施態様例では、上記環状チム
ニー12と円筒型のポーラス状フィルター13とが本発
明の冷却風を糸状Yを包囲する方向から吹き込む手段
を、バルブ15が風量調節手段を構成している。
環状チムニー12の下方には、可動筒体17が固定筒体
18内に収められ、該可動筒体17は該可動筒体に取付
けられたシリンダー19とシリンダー昇降用案内棒20
を介して連動し、該シリンダー19の作動により固定筒
体18内を上下に昇降し得るようになっている。糸通し
などの作業時には、該可動筒体17は、環状チムニー1
2の下端部と可動筒体17の上端部との間に、作業空間
を確保し、通常の巻取り時には、上方の環状チムニー1
2の位置まで上昇、接圧し得る如くなっている。
なお、可動筒体17と固定筒体18との摺動部、可動筒
体17と環状チムニー12との接圧部には、Oリングな
どのシール部材16、16′を設けて洩れのない構造に
されている。
更に、該固定筒体18の下端の糸出口部には、第2図に
示す如く、糸条が通過し得るだけの微小なスリット28
を有し、該スリット部の抵抗による圧力損失で流体的に
充分シール性が確保されるシールガイド24を装着した
ガイドホルダー25、25′が取付けられている{第2
図(イ)は平面図、(ロ)は側面図を示す}。該シール
ガイド24の近辺には、本発明の排気装置である真空ポ
ンプ26に連結されている配管23が設けられている。
したがって、可動筒体17を環状チムニー12に接圧さ
せるだけで、口金7直下から固定固体18の下端のシー
ルガイド24までの密閉された空間、すなわち口金下部
減圧雰囲気室Sa を容易に得ることができる。
なお、該減圧雰囲気室Saには真空形27が装着されて
おり、減圧雰囲気室Saの減圧度を該真空計で検知し、
該検知信号をコントローラ22に送り、該コントローラ
22により一定の減圧度になるように真空ポンプ26を
制御する。
次に、本発明の装置の作用を説明する。
減圧状態に保持された口金下部減圧雰囲気室Sa内に口
金7から溶融紡糸された糸条Yが吐出されると、糸条Y
は、温度コントローラ10により、設定温度に保持され
た加熱筒8内の徐冷域を走行せしめられたのち、環状チ
ムニー12内のポーラス状フィルター13により整流さ
れ、吹き込まれる冷却空気の流れに沿って減圧雰囲気室
Sa内を走行し、その間に冷却が促進され、固化され
る。一方、減圧雰囲気室Sa内に吹き込まれた冷却空気
は、配管23を経てポンプ26から排出される。
冷却固化された糸状Yは、シールガイド24を通過して
外気常圧部に設けられたガイド給油装置21で油剤を付
与された後、一定周速度で回転する第1ゴデーロール2
9、更には、第2ゴデーロール30を経て、巻取機33
のボビン34に巻かれる。
第2ゴデーロール30と巻取機33との間には、張力検
出器31が設けられており、該張力検出器により糸条Y
の巻取張力を検出すると共に、コントローラ32に該張
力検出値を入力し、巻取機33のボビン34の回転数
を、巻取張力が一定となるようにコントローラ32によ
り制御するようにしている。
本発明によれば、環状チムニー12に開口された冷却風
吹き込み用配管14に取付けられたバルブ15を調節す
ることにより、該環状チムニー内のポーラス状フィルタ
ー13で整流された冷却用気体(本実施例では空気)を
所定の流速に保ちながら、走行糸条Yに吹き当て、走行
糸条を積極的に冷却することができる。
更に、該冷却用気体は配管23を通じて真空ポリマ26
により吸引排出されるため、吐出ポリマ流から発生する
モノマー、オリゴマ、触媒等の昇華物は該冷却用気体と
共に排出され、該昇華物の減圧室内への析出を防止でき
る。
本発明に適用できる溶融紡糸可能な熱可塑性重合体は、
ポリ−ε−カプラミド、ポリヘキサメチレンアジパミド
等に代表されるポリアミド類、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリテトラメチレンテレフタレート等に代表され
るポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィン類、及びポリ弗化ビニリデン、ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアセタール等通常の
溶融紡糸可能な熱可塑性重合体であり、それぞれ2種以
上の共重合ポリマ及び混合ポリマ類を含む。
また、上記図面に示される実施例では、冷却気体として
空気を使用したが、窒素、水蒸気、その他重合体に不活
性又は活性な気体を目的に応じて用いることができる。
紡糸筒内の減圧度は、紡糸時の空気抵抗力を下げ、糸条
の物性の均一性を向上させるという本発明の効果を更に
有効に達成するために、500Torr 以下にされ、特に
350Torr 以下とすることが好ましい。
本実施例によれば、糸条Yは一度ゴデーロール29、3
0で紡糸張力を緩和した後巻取られるが、ゴデーロール
の1段または2段以上で延伸して巻取る、所謂直接紡糸
延伸法を採用することもできる。
油剤の付与位置についても、糸条Yが冷却固化された後
であればどの位置でもよく、外気常圧部だけでなく、条
件によっては口金下部減圧雰囲気室Sa内に設置しても
よい。更には、シールガイド24に油剤を付与する機能
を具備させ、シールガイド24で糸条への給油を兼ねて
もよい。
油剤付与装置についても、3000m/分以上の高速紡
糸ではガイド給油装置21が好ましく用いられるが、こ
れ以外のローラ給油装置でもよい。
また、糸条Yの冷却を促進するために、固定筒体18の
外壁を冷却し、冷却効果を向上せしめてもよい。更に
は、減圧雰囲気室Sa内の雰囲気温度を直接冷却するた
めヒートパイプなどの手段を用いてもよい。また、図示
していないが、紡糸筒内に環状チムニーとは別の気流吹
き出し部を設け、前記冷却風と同種もしくは異種の気体
を吹出すこともできる。該気流吹出し部は環状チムニー
から吹き込まれる冷却気体と吸引風量とのバランスをと
り、所定の流量に保ちながら行なう。また、真空ポンプ
の代りにブロワーなどの排気装置を用いてもよい。
本実施態様例は、以上に説明した構成を有するので、次
の如き優れた効果を奏する。
すなわち、本発明では、口金下から糸条出口部までの減
圧雰囲気紡糸室は、糸条出口部において、糸条が通過し
得るだけの微小なスリットを有するシールガイドで流体
的な充分シールされることにより、気密性の優れたもの
となり、容易に高い減圧状態の減圧雰囲気紡糸室とする
ことができる。したがって、減圧気体の密度を常圧時に
比べて数倍以上も小さくすることができ、糸条にかかる
空気抵抗を大幅に低下させ、更に糸条の均一性を大きく
向上させることができる。
また、上記減圧雰囲気紡糸室に装着されている冷却気体
吹き込み装置部から冷却気体を紡出糸条に当てることに
より、溶融糸条の冷却効果が促進される。さらに、糸条
に吹きつけた冷却気体を真空ポンプで吸引排出すること
により、吐出ポリマ流から発生するモノマ、オリゴマ、
触媒等を排出し、これ等昇華物の減圧室内への析出を防
止できる。
更に、本発明では、糸条をシールガイドにより流体的に
充分シールされた減圧雰囲気室Sa内に通し、一定速度
で制御されたゴデーロール、巻取機などの引取手段で引
取るため、減圧雰囲気紡糸室内の減圧状態(真空度)、
冷却風量のコントローラとは独立に、これら引取手段で
紡糸速度、巻取張力などを制御することができる。した
がって、均一性に優れた糸条を安定的に得ることが可能
となる。
(実施例) 酸化チタン0.3 wt%を分散した硫酸相対粘度2.6
2のナイロン6ポリマを256℃で溶融し、孔径0.3
mmφ、孔数24ホールの口金より、第1図に示す減圧雰
囲気糸筒Sに、それぞれ45g /分、30g /分、15
g /分の吐出量で吐出し、シールガイドを経て紡糸筒外
に設置したゴデーロールを介して4000m /分の速度
で引取り、巻取機を巻取った。なお、紡糸油剤として水
系エマルジョン仕上げ剤を付与した。
この時、減圧雰囲気紡糸筒内の減圧度は500、350
および250Torr とし、かつ環状チムニーからの冷却
風(本実施例では空気)を400、300および200
Nl/分の分量で流入した。なお、比較例1として、紡
糸筒下部のシールガイドを外し、紡糸筒内を開放常圧
(760 Torr )とし、環状チムニーからの冷却風量
400、300および200Nl/分とした場合、比較
例2として、冷却風吹き込みバルブを密閉して環状チム
ニーからの冷却風を全く吹き込まない場合について紡糸
を行なった。
結果をそれぞれ次の第1表、第2表、第3表に示す。
但し、第1表において、紡糸状況の○は、紡糸筒内に析
出物ないし、×は、溶断、引取不能を示す。
このように、本発明によれば、高い均一性を有するナイ
ロン6繊維を安定して得ることができた。
但し、第2表、第3表において、紡糸状況の△は、紡糸
張力が高く、毛羽が発生し、△〜×は、紡糸筒内に析出
物が多いことを示す。
(発明の効果) 本発明に係る合成繊維の溶融紡糸装置は、以上に述べた
構成を有するので、口金部から紡糸筒内に高速で紡出さ
れた糸条は、冷却風吹き込み手段によって紡出糸条の冷
却がより一層促進された状態で、しかも、紡糸筒内部の
雰囲気が減圧手段によって減圧されるので紡糸筒内の空
気抵抗が減少し、紡出糸条の延伸応力、破断応力の限度
内の紡出条件下で冷却、固化される。
したがって、本発明の装置は、減圧雰囲気下の紡糸筒内
で高速紡糸するにも拘らず、均一な物性を有する糸条を
容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る合成繊維の溶融紡糸装置の一実
施態様の縦断面図、第2図は、本発明装置に適用される
シールガイドの一実施態様を示すもので、(イ)は平面
図、(ロ)側面図を示す。 図中の符号の説明 1……紡糸機、2……原料ホッパー 3……押出し機、4……メタリングポンプ 5……変速機付きモータ 6……パック、7……口金 8……加熱筒、9……熱電対 10……温度コントローラ 11……断熱筒、12……環状チムニー 13……ポーラス状フィルター 14……冷却風吹き込み用配管 15……風量調節バルブ 16、16′……シール部材 17……可動筒体、18……固定筒体 19……シリンダー 20……シリンダー昇降用案内棒 21……油剤付与装置 22……圧力コントローラ 23……排気用配管、24……シールガイド 25、25′……ホルダー、26……真空ポンプ 27……真空計 28……シールガイドのスノット 29……第1ゴデーロール 30……第2ゴデーロール 31……張力検出機、32……巻取機コントローラ 33……巻取機、34……ボビン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−137207(JP,A) 特開 昭51−96523(JP,A) 特公 昭57−8206(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】口金部の周囲を取囲み、該口金部から紡出
    される糸条の走行方向に沿って延び、下端部に流体的に
    シールされた糸条出口部を有する紡糸筒と、該紡糸筒に
    接続され、紡糸筒内部を大気圧よりも減圧状態に保持す
    る減圧手段と、前記紡糸筒の糸条出口部から糸条を外部
    に導き出す引取手段とを備えた合成繊維の溶融紡糸装置
    において、 (イ) 前記紡糸筒に、冷却風の吹き込み用配管と、冷
    却風の吹き込み量を少なくとも200Nl/分に制御す
    る風量調節手段と、前記冷却風を前記糸条を包囲する方
    向から吹き込む手段とから成る冷却風吹き込み手段を設
    けると共に、 (ロ) 前記減圧手段を、前記紡糸筒内部の気体を外部
    に排気する排気装置と、前記紡糸筒内部の圧力を500
    Torr 以下に保持する圧力コントローラとで構成せしめ
    たことを特徴とする合成繊維の溶融紡糸装置。
JP59019862A 1984-02-08 1984-02-08 合成繊維の溶融紡糸装置 Expired - Lifetime JPH0653968B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101533998B1 (ko) * 2014-03-25 2015-07-07 전영곡 3차원 프린터용 필라멘트 제조장치

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