JPH0653704A - バンドパスフィルタ - Google Patents

バンドパスフィルタ

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JPH0653704A
JPH0653704A JP22085392A JP22085392A JPH0653704A JP H0653704 A JPH0653704 A JP H0653704A JP 22085392 A JP22085392 A JP 22085392A JP 22085392 A JP22085392 A JP 22085392A JP H0653704 A JPH0653704 A JP H0653704A
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electrodes
coil
dielectric layer
bandpass filter
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Naotake Okamura
村 尚 武 岡
Tetsuo Taniguchi
口 哲 夫 谷
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型化が可能で、かつ小型化しても挿入損失
が小さいバンドパスフィルタを得る。 【構成】 第1および第5の誘電体層14,40上に、
第1および第2のシールド電極16,42を形成する。
第2の誘電体層20,第3の誘電体層28,第4の誘電
体層34上に、コ字状の第1のコイル電極22a,22
b、第2のコイル電極30a,30b、第3のコイル電
極36a,36bを形成する。これらのコイル電極をス
ルーホール32a,32b,38a,38bを介して接
続することによって、電磁気的に結合された2つの螺旋
状電極を形成する。第1のコイル電極から第2の誘電体
層の端部に向かって、アース用引出電極24a,24b
と取出電極26a,26bとを引き出す。これらの誘電
体層を積層し、複数の外部端子を形成する。第1および
第2のシールド電極16,42とアース用引出電極24
a,24bとを外部端子で接続し、取出電極26a,2
6bをそれぞれ別の外部端子に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はバンドパスフィルタに
関し、特にたとえば、数GHz帯に通過帯域を有するバ
ンドパスフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のバンドパスフィルタとしては、た
とえば複数の共振器を電磁気的に結合させたバンドパス
フィルタがあった。そして、バンドパスフィルタを形成
するための共振器としては、たとえば図13および図1
4に示すような1/2波長のストリップライン共振器が
ある。この共振器1は、誘電体基板2の一方主面に両端
の開放されたライン電極3が形成され、誘電体基板2の
他方主面の全面にアース電極が形成されている。このよ
うな共振器1では、波長をλ,誘電体基板2の実効誘電
率をεとすると、ライン電極3の長さL1 は、次の数1
に示される式で与えられる。
【0003】
【数1】
【0004】また、図15に示すように、誘電体基板2
の端部から回り込むようにして、ライン電極3の一端を
アース電極に接続した1/4波長の共振器がある。この
共振器1のライン電極3の長さL2 は、次の数2に示さ
れる式で与えられる。
【0005】
【数2】
【0006】また、図16に示すように、誘電体基板2
の一方主面に渦巻状のコイル電極4を形成した共振器が
ある。この共振器1では、コイル電極4に対向するよう
にして、誘電体層2の他方主面にアース電極5が形成さ
れる。さらに、コイル電極4の一端からアース電極5に
接続されるアース用引出電極6が引き出され、このアー
ス用引出電極6から間隔を隔てて取出電極7が形成され
る。この共振器1では、コイル電極4が渦巻状に形成さ
れているため、コイル電極4を長くしても、小型化が可
能である。これらの共振器を並列して形成し、電磁気的
に結合させることにより、バンドパスフィルタが得られ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、1/2
波長の共振器や1/4波長の共振器では、たとえば2〜
3GHzの共振器ではライン電極が長くなり、バンドパ
スフィルタが大型化してしまう。また、コイル電極を用
いたバンドパスフィルタでは、コイル電極が渦巻状であ
るため、隣接するライン間で磁束が影響しあい、コイル
電極に電流が流れにくくなる。そのため、実質的な抵抗
が増大して、Qが低下し、バンドパスフィルタの挿入損
失が大きくなる。。バンドパスフィルタを小型化する
と、コイル電極の隣接するライン間の距離が小さくな
り、ライン間の磁束の影響も大きくなって、このような
弊害が大きくなる。
【0008】それゆえに、この発明の主たる目的は、小
型化が可能で、かつ小型化しても挿入損失が小さいバン
ドパスフィルタを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、複数の誘電
体層上に形成され、互いに接続されることにより電磁気
的に結合された複数の螺旋状電極となる複数のコイル電
極と、それぞれの螺旋状電極を形成するコイル電極の中
の1つから誘電体層の端部に引き出されるアース用引出
電極と、アース用引出電極から間隔を隔てて、アース用
引出電極の形成されたコイル電極から誘電体層の端部に
引き出される取出電極と、複数のコイル電極の両側にお
いてコイル電極と間隔を隔てて対向するシールド電極と
を含む、バンドパスフィルタである。さらに、コイル電
極とシールド電極との間においてシールド電極と対向す
るようにコンデンサ電極を形成してもよい。この場合、
コンデンサ電極とコイル電極とは、電気的に接続され
る。
【0010】
【作用】コイル電極の形成された誘電体層が積層され、
これらのコイル電極が接続されることにより、電磁気的
に結合された複数の螺旋状電極が形成される。この場
合、1つの螺旋状電極において、隣接するライン間には
誘電体層が存在する。また、コイル電極とシールド電極
との間にコンデンサ電極を形成することによって、コン
デンサ電極とシールド電極との間に静電容量が形成され
る。
【0011】
【発明の効果】この発明によれば、複数のコイル電極に
よって電磁気的に結合された複数の螺旋状電極が形成さ
れるため、コイル電極の形成された誘電体層の数を調整
することによって、螺旋状電極の長さを調整することが
できる。この場合、螺旋状電極を長くしても、1つの平
面上に電極を形成する場合のようにバンドパスフィルタ
が大きくならない。しかも、1つの螺旋状電極について
みると、隣接するコイル電極間には誘電体層が存在する
ため、その厚みに相当する距離を確保でき、コイル電極
間の磁束の影響を小さくすることができる。そのため、
Qを低下させることなく、バンドパスフィルタを小型化
することができる。そして、Qの低下を防ぐことができ
るため、バンドパスフィルタの挿入損失を小さくするこ
とができる。さらに、コンデンサ電極とシールド電極と
の間に静電容量を形成することによって、通過帯域の周
波数を下げることができ、バンドパスフィルタの通過帯
域の調整が可能となる。
【0012】また、シールド電極によって、高周波領域
におけるシールド性を向上させることができる。さら
に、アース用引出電極と取出電極との間隔を変えること
によって、バンドパスフィルタのインピーダンスを調整
することができる。したがって、外部回路とのインピー
ダンスマッチングを考慮に入れて、バンドパスフィルタ
を製造することができる。
【0013】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0014】
【実施例】図1はこの発明の一実施例を示す斜視図であ
る。バンドパスフィルタ10は積層体12を含む。積層
体12は、図2に示すように、第1の誘電体層14を含
む。第1の誘電体層14上には、第1のシールド電極1
6が形成される。第1のシールド電極16は、第1の誘
電体層14のほぼ全面に形成される。そして、第1のシ
ールド電極16から、第1の誘電体層14の対向する2
つの端部に向かって、4つのアース用引出電極18a,
18b,18cおよび18dが引き出される。
【0015】第1のシールド電極16上には、第2の誘
電体層20が配置される。第2の誘電体層20上には、
2つの第1のコイル電極22aおよび22bが形成され
る。一方の第1のコイル電極22aは、第2の誘電体層
20の一方主面のほぼ半分の区域において、コ字状に形
成される。また、他方の第1のコイル電極22bは、第
2の誘電体層20の一方主面の残りの半分の区域におい
て、第1のコイル電極22aとは逆向きのコ字状に形成
される。これらの第1のコイル電極22a,22bの一
端からは、第2の誘電体層20の対向する端部に向かっ
て、それぞれアース用引出電極24aおよび24bが形
成される。さらに、第1のコイル電極22a,22bの
中間部分から第2の誘電体層20の他の対向する端部に
向かって、それぞれ取出電極26aおよび26bが引き
出される。この実施例では、取出電極26a,26b
は、アース用引出電極24a,24bが引き出された端
部に隣接する第2の誘電体層20の端部に引き出され
る。つまり、第1のコイル電極22a,22bは第1の
シールド電極16に対向するように形成され、アース用
引出電極18aと24a,アース用引出電極18dと2
4bとが対向するように形成される。また、取出電極2
6a,26bは電極が形成されていない部分に対応する
端部に引き出される。
【0016】第1のコイル電極22a,22b上には、
第3の誘電体層28が形成される。第3の誘電体層28
上には、第2のコイル電極30aおよび30bが形成さ
れる。第2のコイル電極30a,30bは、互いに逆向
きのコ字状となるように形成される。また、一方の第2
のコイル電極30aは第1のコイル電極22aと逆向き
のコ字状に形成され、他方の第2のコイル電極30bは
第1のコイル電極22bと逆向きのコ字状に形成され
る。第2のコイル電極30a,30bの一端には、第3
の誘電体層28を貫通するようにして、それぞれスルー
ホール32a,32bが形成される。そして、スルーホ
ール32aを介して第1のコイル電極22aの他端と第
2のコイル電極30aの一端とが接続され、スルーホー
ル32bを介して第1のコイル電極22bの他端と第2
のコイル電極30bの一端とが接続される。
【0017】第2のコイル電極30a,30b上には、
第4の誘電体層34が形成される。第4の誘電体層34
上には、第3のコイル電極36aおよび36bが形成さ
れる。第3のコイル電極36a,36bは、互いに逆向
きのコ字状となるように形成される。また、一方の第3
のコイル電極36aは第2のコイル電極30aと逆向き
のコ字状に形成され、他方の第3のコイル電極36bは
第2のコイル電極30bと逆向きのコ字状に形成され
る。つまり、第3のコイル電極36a,36bは、それ
ぞれ第1のコイル電極22a,22bと同じ向きのコ字
状となるように形成される。第3のコイル電極36a,
36bの一端には、第4の誘電体層34を貫通するよう
にして、それぞれスルーホール38aおよび38bが形
成される。そして、スルーホール38aを介して第2の
コイル電極30aの他端と第3のコイル電極36aの一
端とが接続され、スルーホール38bを介して第2のコ
イル電極30bの他端と第3のコイル電極36bの一端
とが接続される。このように、第1のコイル電極22
a,第2のコイル電極30a,第3のコイル電極36a
を接続することによって、一方の螺旋状電極が形成され
る。また、第1のコイル電極22b,第2のコイル電極
30b,第3のコイル電極36bを接続することによっ
て、他方の螺旋状電極が形成される。これらの2つの螺
旋状電極は、同じ方向に巻回するように形成される。そ
して、2つの螺旋状電極は、互いに隣接して形成される
ことによって、電磁気的に結合する。
【0018】第3のコイル電極36a,36b上には、
第5の誘電体層40が配置される。第5の誘電体層40
上には、第2のシールド電極42が形成される。第2の
シールド電極42は、第1のシールド電極16と同じ形
状に形成される。また、第2のシールド電極42から第
5の誘電体層40に対向する端部に向かって、4つのア
ース用引出電極44a,44b,44cおよび44dが
形成される。これらのアース用引出電極44a〜44d
は、第1のシールド電極16に形成されたアース用引出
電極18a〜18dに対応する位置に形成される。この
第2のシールド電極42上には、第6の誘電体層46が
形成される。そして、これらの誘電体層が積層された状
態で、積層体12が形成されている。
【0019】積層体12の端部には、外部端子48a,
48b,48c,48d,48e,48f,48g,4
8h,48i,48jが形成される。外部端子48a,
48bは、第1のシールド電極16に形成されたアース
用引出電極18aおよび第2のシールド電極42に形成
されたアース用引出電極44aに接続され、特に外部端
子48bは同時に第1のコイル電極22aに形成された
アース用引出電極24aにも接続される。外部端子48
c,48dは、第1のシールド電極16に形成されたア
ース用引出電極18bおよび第2のシールド電極42に
形成されたアース用引出電極44bに接続される。外部
端子48eは、第1のコイル電極22bに形成された取
出電極26bに接続される。外部端子48f,48g
は、第1のシールド電極16に形成されたアース用引出
電極18dおよび第2のシールド電極42に形成された
アース用引出電極44dに接続され、特に外部端子48
gは同時に第2のコイル電極22bに形成されたアース
用引出電極24bにも接続される。外部端子48h,4
8iは、第1のシールド電極16に形成されたアース用
引出電極18cおよび第2のシールド電極42に形成さ
れたアース用引出電極44cに接続される。外部端子4
8jは、第1のコイル電極22aに形成された取出電極
26aに接続される。
【0020】このバンドパスフィルタ10を作製するに
は、図3に示すように、誘電体材料すなわち絶縁体材料
で形成された複数のセラミックグリーンシート50が準
備される。そして、複数のセラミックグリーンシート5
0上に、第1のシールド電極16,アース用引出電極1
8a〜18d,第1のコイル電極22a,22b,アー
ス用引出電極24a,24b,取出電極26a,26
b,第2のコイル電極30a,30b,第3のコイル電
極36a,36b,第2のシールド電極42およびアー
ス用引出電極44a〜44dの形状に、たとえば導電ペ
ーストを印刷することによりペースト層52が形成され
る。さらに、第2のコイル電極30a,30bおよび第
3のコイル電極36a,36bに対応するペースト層5
2の端部には、セラミックグリーンシート50を貫通す
るように、スルーホール54が形成される。そして、こ
れらのスルーホール54に導電ペーストなどを入れるこ
とによって、第1のコイル電極22a,第2のコイル電
極30aおよび第3のコイル電極36aに対応するペー
スト層52が接続され、同様に、第1のコイル電極22
b,第2のコイル電極30bおよび第3のコイル電極3
6bに対応するペースト層52が接続される。そして、
各誘電体層の厚みが得られるように、必要な数のセラミ
ックグリーンシート50が挟み込まれ、各セラミックグ
リーンシート50が積層,圧着されて、成形体が得られ
る。
【0021】この成形体に、外部電極48a〜48jの
形状となるように、導電ペーストが塗布される。これら
の導電ペーストは、成形体内部のペースト層52の必要
なものと接続される。そして、この成形体を焼成するこ
とによって、バンドパスフィルタ10が得られる。な
お、外部電極48a〜48jに対応する導電ペーストを
塗布する前に成形体を焼成し、その後に外部電極48a
〜48jを焼き付けてもよい。
【0022】このバンドパスフィルタ10では、一方の
第1のコイル電極22aと2つのシールド電極16,4
2とがアース用引出電極18a,24a,44aおよび
外部電極48bを介して接続され、他方の第1のコイル
電極22bと2つのシールド電極16,42とがアース
用引出電極18d,24b,44dおよび外部電極48
gを介して接続されているため、2つの螺旋状電極は1
/4波長の共振器として働く。そして、2つの螺旋状電
極は近接して形成されるため、電磁気的に結合する。こ
のバンドパスフィルタ10では、各コイル電極22a,
30a,36aおよび各コイル電極22b,30b,3
6bで形成される螺旋状電極部分でインダクタンスが形
成される。また、各コイル電極22a,22b,30
a,30b,36a,36bと2つのシールド電極1
6,42との間に僅かながら静電容量が形成される。し
たがって、このバンドパスフィルタ10は、図4に示す
ような等価回路を有する。そして、このバンドパスフィ
ルタ10の周波数特性の一例を図5に示す。この周波数
特性では、約1.9GHz付近のところに通過帯域が存
在する。
【0023】このバンドパスフィルタ10では、コイル
電極を形成した誘電体層の数を調整することによって、
螺旋状電極の長さを自由に調整することができる。その
ため、各共振器の共振周波数の設計を自由に行うことが
でき、それによってバンドパスフィルタ10の通過帯域
の周波数を調整することができる。また、バンドパスフ
ィルタの製造工程においては、同一パターンの交互の積
み重ね構造であるため、加工工程の簡略化が可能であ
る。
【0024】また、バンドパスフィルタ10は積層構造
であるため、螺旋状電極が長くなってもバンドパスフィ
ルタ10を小型化することができる。つまり、この発明
のバンドパスフィルタ10では、コイル電極22a,2
2b,30a,30b,36a,36bによって螺旋状
電極が形成されるため、1つの螺旋状電極において、コ
イル電極の隣接するラインは誘電体層を介して積層方向
に位置する。そのため、螺旋状電極が長くなっても、コ
イル電極の形成された誘電体層を大きくする必要がな
く、バンドパスフィルタ10の小型化が可能である。こ
のとき、誘電体層によって隣接するコイル電極間の距離
が確保されるため、磁束の影響によるQの低下が少な
く、バンドパスフィルタ10の挿入損失を小さくするこ
とができる。
【0025】また、第1のコイル電極22aに形成され
たアース用引出電極24aと取出電極26aとの間の距
離や、第2のコイル電極22bに形成されたアース用引
出電極24bと取出電極26bとの間の距離を調整する
ことによって、バンドパスフィルタ10のインピーダン
スを調整することができる。上述の実施例では、アース
用引出電極24a,24bと取出電極26a,26bと
は、それぞれ第2の誘電体層20の異なる端部に向かっ
て引き出された。しかしながら、アース用引出電極24
aと取出電極26aとを同じ端部に引き出し、アース用
引出電極24bと取出電極26bとを同じ端部に引き出
してもよく、これらの電極間の距離によってどの方向の
端部に引き出してもよい。さらに、コイル電極22a,
22b,30a,30b,36a,36bの線幅を調整
したり、これらのコイル電極とシールド電極16,42
との間の距離を調整することによっても、インピーダン
スを調整することができる。このように、バンドパスフ
ィルタ10のインピーダンスの調整が簡単であるため、
外部回路とのインピーダンスマッチングを考慮に入れて
バンドパスフィルタを製造することができる。
【0026】さらに、コイル電極22a,22b,30
a,30b,36a,36bの両側にシールド電極1
6,42が形成されているため、高周波域におけるシー
ルド性能が良好で、安定した特性を得ることができる。
【0027】また、図6に示すように、第1のコイル電
極22aのアース用引出電極24aと第1のコイル電極
22bのアース用引出電極24bとを、第2の誘電体層
20の同じ端部に向かって引き出してもよい。この場
合、形成される2つの螺旋状電極は、互いに異なる方向
に巻回される。このような場合でも、2つの螺旋状電極
は電磁気的に結合し、バンドパスフィルタ10が形成さ
れる。このバンドパスフィルタ10の周波数特性が図7
に示される。図7からわかるように、このバンドパスフ
ィルタ10も約1.9GHz付近に通過帯域を有してい
るが、図5の特性に比べて、低周波側の減衰量が大き
く、かつ減衰帯域幅が大きくなっている。
【0028】また、図8に示すように、第3のコイル電
極36a,36b上に第7の誘電体層60を配置し、こ
の第7の誘電体層60上にコンデンサ電極62aおよび
62bを形成してもよい。コンデンサ電極62a,62
bは、それぞれ第3のコイル電極36a,36bに対向
する位置に形成される。さらに、コンデンサ電極62
a,62bは、第2のシールド電極42と対向するよう
に、面状に形成される。そして、コンデンサ電極62a
から第7の誘電体層60を貫通するようにして、スルー
ホール64aが形成され、コンデンサ電極62bから第
7の誘電体層60を貫通するようにして、スルーホール
64bが形成される。そして、スルーホール64aを介
してコンデンサ電極62aと第3のコイル電極36aと
が接続され、スルーホール64bを介してコンデンサ電
極62bと第3のコイル電極36bとが接続される。こ
のバンドパスフィルタ10では、コンデンサ電極62a
と第1および第2のシールド電極16,42との間、お
よびコンデンサ電極62bと第1および第2ののシール
ド電極16,42との間に静電容量が形成される。した
がって、図8に示されるバンドパスフィルタ10の等価
回路は、図9に示すように、インダクタンスと2つの静
電容量とが並列に接続された2つの回路を有し、かつこ
れらの回路のインダクタンスが電磁気的に結合された回
路となる。
【0029】コンデンサ電極62a,62b以外の電極
の寸法を図1および図2に示すバンドパスフィルタと同
じにして、図8に示すバンドパスフィルタ10の周波数
特性を測定し、その結果を図10に示した。図1および
図2のバンドパスフィルタでは通過帯域が約1.9GH
zであるのに対し、図10では通過帯域が約1.6GH
z付近になっている。このように、コンデンサ電極62
a,62bを形成することにより、バンドパスフィルタ
の周波数特性を変えることができる。このバンドパスフ
ィルタ10では、たとえばコンデンサ電極62a,62
bの面積を変えたり、コンデンサ電極62a,62bと
第2のシールド電極42との間の誘電体層40の厚みを
変えることによって、コンデンサ電極62a,62bと
シールド電極16,42との間に形成される静電容量を
変えることができる。このように、静電容量を変えるこ
とによって、バンドパスフィルタ10の通過帯域を調整
することができる。
【0030】また、図11に示すように、異なる方向に
巻回した螺旋状電極を有するバンドパスフィルタにコン
デンサ電極62a,62bを形成してもよい。この場合
も、図12に示すように、約1.6GHz付近に通過帯
域を有するが、図10の特性に比べて、低周波側の減衰
量が大きくなり、高周波側の減衰量が小さくなってい
る。
【0031】なお、上述の各実施例では、螺旋状電極を
2つ形成したが、3つまたはそれ以上の螺旋状電極を形
成してもよい。この場合、1つの誘電体層上に3つまた
はそれ以上のコイル電極を形成し、これらのコイル電極
が積層方向に接続されるようにして、各誘電体層を積層
すればよい。もちろん、これらの複数の螺旋状電極は、
互いに電磁気的に結合される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1に示すバンドパスフィルタの積層体を示す
分解斜視図である。
【図3】図1に示すバンドパスフィルタの製造工程の一
部を示す図解図である。
【図4】図1に示すバンドパスフィルタの等価回路図で
ある。
【図5】図1に示すバンドパスフィルタの周波数特性を
示すグラフである。
【図6】図1に示すバンドパスフィルタの変形例を示す
斜視図である。
【図7】図6に示すバンドパスフィルタの周波数特性を
示すグラフである。
【図8】この発明の他の実施例を示す分解斜視図であ
る。
【図9】図8に示すバンドパスフィルタの等価回路図で
ある。
【図10】図8に示すバンドパスフィルタの周波数特性
を示すグラフである。
【図11】図8に示すバンドパスフィルタの変形例を示
す斜視図である。
【図12】図11に示すバンドパスフィルタの周波数特
性を示すグラフである。
【図13】この発明の背景となる従来のバンドパスフィ
ルタに用いられる共振器の一例を示す平面図である。
【図14】図13に示す共振器の変形例を示す平面図で
ある。
【図15】従来のバンドパスフィルタに用いられる共振
器の他の例を示す平面図である。
【図16】従来のバンドパスフィルタに用いられる共振
器のさらに他の例を示す平面図である。
【符号の説明】
10 バンドパスフィルタ 12 積層体 14 第1の誘電体層 16 第1のシールド電極 20 第2の誘電体層 22a,22b 第1のコイル電極 24a,24b アース用引出電極 26a,26b 取出電極 28 第3の誘電体層 30a,30b 第2のコイル電極 34 第4の誘電体層 36a,36b 第3のコイル電極 40 第5の誘電体層 42 第2のシールド電極 46 第6の誘電体層 60 第7の誘電体層 62a,62b コンデンサ電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の誘電体層上に形成され、互いに接
    続されることにより電磁気的に結合された複数の螺旋状
    電極となる複数のコイル電極、 それぞれの前記螺旋状電極を形成する前記コイル電極の
    中の1つから前記誘電体層の端部に引き出されるアース
    用引出電極、 前記アース用引出電極から間隔を隔てて、前記アース用
    引出電極の形成された前記コイル電極から前記誘電体層
    の端部に引き出される取出電極、および複数の前記コイ
    ル電極の両側において前記コイル電極と間隔を隔てて対
    向するシールド電極を含む、バンドパスフィルタ。
  2. 【請求項2】 さらに、前記コイル電極と前記シールド
    電極との間において前記シールド電極と対向するように
    形成され、かつ前記コイル電極と電気的に接続されるコ
    ンデンサ電極を含む、請求項1のバンドパスフィルタ。
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