JPH0653434U - 紙製パレット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製作に手数を要せず、安価に供給できると共
に、使用済み後に再利用、再使用するためにリサイクル
可能な紙製パレットを提供すること。 【構成】 この紙製パレットは、段ボールシート１ａ又
は板紙貼合シート１ｂ等からなる紙製の台板１の裏面側
に、積層紙等よりなる紙製の脚体２を複数本並設して構
成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、一定量の物品を載せてフォークリフトによって移動させる時に用い るパレットに関し、さらに詳しくは、全材料が紙製のパレットであって、使用済 み後はリサイクルの故紙として、板紙等に再利用できる紙製パレットに関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、物品を載置して運搬したり、倉庫内等での保管に使用されるパレットは 、木製パレットが一般的であるが、その他にも合成樹脂製パレットや金属製パレ ット等が使われている。

【０００３】 これらのパレットは、その上部に物品を載せて輸送手段である自動車、船舶、 航空機、貨車等に積み込まれるが、その際、パレットはそのまゝ上記各輸送手段 に積み込まれてしまうことが多く、目的地まで運ばれている。

【０００４】 目的地に着いたパレットは、回収しなければならないが、その回収のための費 用と手数がかかりすぎることから、廃棄処分せざるを得ない状態となり、特に輸 出の場合には、殆ど現地にて処分することになる。

【０００５】 この処分には多大の費用がかかると共に、合成樹脂パレットの場合は焼却処分 すると有毒ガスを発生したりするので、公害に連がることになり、地域の環境を 破壊する問題点があった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記のような問題を解決することを課題として研究開発されたもの で、製作に手数を要せず、安価に供給できると共に、使用済み後に再利用、再使 用するためにリサイクル可能な紙製パレットを提供することを目的とするもので ある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決し、その目的を達成する手段として、本考案では、段ボール シート又は板紙貼合シート等からなる紙製の台板の裏面側に、積層紙等よりなる 紙製の脚体を複数本並設して構成したことを特徴とする紙製パレットを開発し、 採用した。

【０００８】 また、本考案では、上記のように構成した紙製パレットにおいて、脚体を半割 り円筒紙管、または半割り角筒紙管で構成した紙製パレット、および脚体を板紙 を重合して型成形した半円筒または半角筒の型物品で構成した紙製パレットを開 発、採用した。

【０００９】

【作用】

パレット全体が紙製であるので、パレットの軽量化が計れると共に安価に製造 でき、使用済み後は、リサイクルの故紙として板紙等に再利用でき、その価値を 高めることができる。

【００１０】

【実施例】

以下に、本考案の実施例を添付図面に基づいて説明すれば、１はパレットの台 板であって、該台板１は図１に示すように、方形状の段ボールシート１ａを複数 枚重合接着して形成したもの、或いは図３に示すように、方形状の板紙貼合シー ト１ｂを複数枚重合接着して形成したものであって、この紙製の台板１は所要の 強さと厚さを備えている。

【００１１】 ２は紙製の脚体で、図１，２に示すように、円筒紙管２ａや図３，４に示すよ うに、角筒紙管２ｂを長手方向に沿って半割りした紙管外径の１／２の寸法のも の、又は半円形状或いは半角筒状の型内に帯状板紙を重ねて成形した型物品で形 成されている。このように形成された紙製の脚体２の２本を台板１の裏面側に適 宜間隔を存して平行に配置し、接着剤３や接着テープ４を介して接合してある。

【００１２】 この脚体２は、紙製パレットをフォークリフトにより移動させる際に、フォー クリフトの爪が半割り円筒紙管２ａ又は半割り角筒紙管２ｂの内側に入る場合が あるので、これを考慮して爪の幅寸法より半割り円筒紙管２ａ又は半割り角筒紙 管２ｂの内径を大きく形成してある。 また、フォークリフトの爪を半割り円筒紙管２ａ又は半割り角筒紙管２ｂの内 側に入れずに、台板１の下面に直接に爪を掛けることもあるので、これを考慮し て半割り円筒紙管２ａ又は半割り角筒紙管２ｂの高さを、爪の高さより高く形成 してある。

【００１３】 本考案による紙製パレットの１使用例として、台板１の大きさが１．１ｍ×１ ．１ｍ、脚体２の紙管寸法が径１５０mm×厚さ８mmの半割り円筒紙管２ａを用い て搭載重量試験を行ったところ、約２０００kgの物品を搭載できることが判明し たので、輸送用パレットとして充分に使用できることが確認できた。

【００１４】 なお、前記の実施例においては、脚体２を台板１の裏面側に２本配設した場合 を示したが、この本数に限定されるものでなく、３本以上を配設する場合もある 。

【００１５】 このように構成した本考案のパレットに物品を載せ、フォークリフトにより運 搬する場合は、脚体２が２本の場合は、フォークリフトの爪を脚体２の内側に入 れて運搬するのが一般的であるが、脚体２が３本以上の場合等は、台板１の下面 に直接爪を掛けて運搬するものである。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は、上記のように構成されていて、パレットは全材料が紙製であるから 、使用済み後は、リサイクルの故紙として板紙等に再利用でき、資源確保・環境 保全に役立つと共に、安価に供給できるので、通いパレット扱いにすることなく 、ワンウエイ方式のパレットとして使用でき、無駄な輸送費の削減を計ることが できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の紙製パレットの１実施例の斜視図であ
る。

【図２】その脚体部の拡大図である。

【図３】本考案の別の実施例の斜視図である。

【図４】その脚体の拡大図である。

【符号の説明】

１ 台板 １ａ 段ボールシート １ｂ 板紙貼合シート ２ 脚体 ２ａ 半割り円筒紙管 ２ｂ 半割り角筒紙管

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 段ボールシート１ａ又は板紙貼合シート
   １ｂ等からなる紙製の台板１の裏面側に、積層紙等より
   なる紙製の脚体２を複数本並設して構成したことを特徴
   とする紙製パレット。
2. 【請求項２】 脚体２は半割り円筒紙管２ａまたは半割
   り角筒紙管２ｂ等の半割紙管で構成されていることを特
   徴とする請求項１に記載の紙製パレット。
3. 【請求項３】 脚体２は板紙を重合して型成形した半円
   筒または半角筒の型物品で構成されていることを特徴と
   する請求項１に記載の紙製パレット。