JPH0653110B2 - Mri装置用受信コイル - Google Patents

Mri装置用受信コイル

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JPH0653110B2
JPH0653110B2 JP3290380A JP29038091A JPH0653110B2 JP H0653110 B2 JPH0653110 B2 JP H0653110B2 JP 3290380 A JP3290380 A JP 3290380A JP 29038091 A JP29038091 A JP 29038091A JP H0653110 B2 JPH0653110 B2 JP H0653110B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気共鳴イメージング
装置(以下、MRI装置と記す。)の受信コイルに係
り、特に被検体へ密着できるフレキシブル性を有した受
信コイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】MRI装置は、被検体を静磁場発生用磁
石が形成する強く均一な静磁場空間へき、所定のパル
スシーケンスに従って、高周波磁場及び傾斜磁場を被検
体へ印加し、被検体の定断面部の核スピンに磁気共鳴
(以下、NMRと記す。)現象を起こさせ、その結果生
ずるNMR信号を検出し、検出信号を2次元フーリエ変
換法等により画像再構成して断層像を表示するものであ
る。 NMR信号の検出は、被検体の近傍に受信用高周波コイ
ルを配置して行うが、従来は、一対のコイル、例えばソ
レノイドコイル、または鞍型コイルを使用して、一方向
のNMR信号を受信する方法や、S/Nの向上を計るた
めに、2のコイルを互いに感度方向を直交させて二
方向のNMR信号を受信する方法が採られている。後者
の場合のコイルは、2つのコイルの受信方向が互いに
直交しているのでQD(Quardrature Detection)コイ
ルと呼ばれている。
【0003】従来のQDコイルは、水平磁場方式用のも
のとしては、鞍型コイルと鞍型コイルを組み合わせたも
の、垂直磁場方式用のものとしては、ソレノイドコイル
と鞍型コイルを組み合わせたものが提案されている。 MRI装置における受信コイルは、被検体へコイルを
着させる程感度が向上し、従って、S/Nも向上する
が、上記従来のQDコイルは、樹脂製でフレキシブル性
が乏しいボビンにコイルを巻いて製作したものであっ
た。このため、コイルを被検体へ密着させることが困難
であり、感度,S/Nもそれ程優れたものとは言えない
ものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】コイルを被検体へ密着
させ、コイルの感度,S/Nを向上するには、コイル部
分にフレキシブル性を与えることが要求される。しか
し、コイルにフレキシブル性を持たせると、QDコイル
の場合、2のコイル同志のカップリング(結合)が
生じ問題となる。 カップリングとは、一方のコイルへ高周波電流を流し
た場合に、他方のコイル高周波電流がもれることを
言うが、カップリングを起こす要因は、各コイルの交
差部分の間隔が数mmと近いためである。カップリングに
は、浮遊容量による容量性結合と、一方のコイルが発
生する磁束によって相手側に結合する誘導性結合が考え
られる。誘導性結合は、コイルの近くに良導体、例え
ば銅板を置き磁束バランスを取ることで調整できる。ま
た、容量性結合はこの方法では調整できないが、コイル
間の浮遊容量を予めできるだけ小さくすることで対応
はできる。しかし、このような調整や対応ができるの
も、コイルの形状が一定であるという前提条件付き
である。
【0005】QDコイルにフレキシブル性をもたせただ
けでは、変形の自由度が大きいため変形し易く、変形す
ると磁束バランスが大きく崩れ、カップリングが大きく
なるものである 。コイルのカップリングが生ずるということは、各コイ
ルにとって相手側が負荷になることであり、検出のS/
Nが低下し、画像が劣化することを意味する。上記のよ
うな問題があるが故に、MRI装置用のフレキシブル性
を有した受信用QDコイルは実現していなかった。
【0006】本発明の目的は、上記問題点を解決し、フ
レキシブル性を有しMRI装置の受信用QDコイルを提
供すること、及び被検体の大きさが変ってもそれに対応
できるQDコイルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、被検体に装着して磁気共鳴信号を検出する
MRI装置用受信コイルにおいて、受信方向が静磁場方
向に直交し、かつ互いに受信方向を直交させた2のコ
イル系を、非導電性のフレキシブル部と非導電性のリジ
ッド部とを交互配列して成り、その配列方向へ筒状に形
成し得るコイル保持部材に配設したものである(請求項
1)。 また、本発明は、上記コイルにおいて、コイル保持部材
を帯状に形成し、このコイル保持部材の両端部に2
コイル系の各々を接続及び切離しするコネクタを設けて
目的を達成するものである(請求項2)。 更に、本発明は、上記コイルにおいて、2のコイル系
をソレノイド型コイルと、このソレノイド型コイルに直
交する鞍型コイルとし、ソレノイド型コイルと鞍型コイ
ルの交差部分を前記リジッド部に形成して目的を達成す
るようにしたものである(請求項3)。 そしてまた、本発明は、上記ソレノイド型コイルと鞍型
コイルとの交差部分における各コイル部材を少なくとも
5mmの間隔をもって交差させることにより目的を達成す
るものである(請求項4)。
【0008】そして更に、本発明は上記目的を達成する
ために、被検体に装着して磁気共鳴信号を検出するMR
I装置用受信コイルにおいて、非導電性で矩形のリジッ
ド部材と非導電性で矩形のフレキシブル部とを各一対対
向配置して成るコイル保持部材と、このコイル保持部材
へ受信方向が静磁場方向と直交し、かつ互いに受信方向
が直交する2のコイル系を設けるとともに、このコイ
ル系を前記コイル保持部材の各部材間でコネクタにより
接続又は切離し可能な構造とし、かつ、コイル部材及び
コネクタを有した一対のフレキシブル部材を、長さの異
なる複数種備えたことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】請求項1に記載の発明において、受信方向が静
磁場方向に直交し、かつ互いに受信方向が直交する2
のコイル系が配設されるコイル保持部材は、フレキシブ
ル部とリジッド部が交互に配列され、その配列方向へ筒
状に形成し得るようになっている。このコイル保持部材
におけるフレキシブル部はコイルを被検体へ巻き付ける
際に、コイルを被検体へ密着させ易くする作用をし、ま
た、リジッド部はコイルの変形の自由度を制限する。し
たがって、これらのフレキシブル部とリジッドとの長さ
を、撮影部位に応じた適宜な長さとすることにより、性
能の良いQDコイルが得られる。
【0010】請求項2に記載の発明において、帯状に形
成したコイル保持部材の両端部に設けたコネクタは、コ
イルを嵌め込み式に被検体へ装着することができないよ
うな撮影部位へのコイルの装着を容易にする。
【0011】請求項3に記載の発明において、2のコ
イル系のソレノイド型コイルと鞍型コイルの交差部分を
リジッド部に設けているが、交差部分のコイル部材間隔
が変形により狭くなると、2のコイルのカップリン
グが生じる。交差部分をリジッド部に設けることで、変
形が生じにくくする。請求項4の発明では、2のコイ
ル系の交差するコイル部材間隔を5mm以上とすることで
カップリングを防止している。
【0012】請求項に記載の発明では、リジッド部材
とフレキシブル部材を二対各々の部材を分離し、それ
らの各部材に2のコイル系を配設して、コネクタにて
それらを接続又は切離しできるようにするとともに、長
さの異なるフレキシブル部材の対を複数種備えている
が、フレキシブル部材の対を交換すると、被検体の大き
さが変化した場合にもコイルを被検体へ密着させ得るよ
うになる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1から図9を
用いて説明する。図1は本発明のフレキシブルQDコイ
ルの一構成例の外観を示す斜視図である。ここに示した
QDコイルは垂直磁場方式用のもので、大別して、リジ
ッド部50a,50bとフレキシブル部60a,60b
とから構成されていて、内部に2つのコイル系が組み込
まれている。2つのコイル系は、ソレノイドコイル系1
00と、鞍型コイル系200から成り、これらの各コイ
ル系は、0.5mm 程度の厚みを有し、被検体の所望の撮
影部位へ巻き付け可能な長さの柔軟性を有した樹脂製の
コイルシート70上に形成されている。そして、コイル
シート70の2ケ所に、前記リジッド部50a,50b
が設けられている。本実施例では、リジッド部50a,
50bは、2つのコイル系が交差する部分に設けられ
いる。リジッド部50a,50bは、コイルシート70
のコイルが設けられていない面に固着された支持板51
a,51bと、これらの支持板51a,51bへ着脱可
能に取り付けられ、2つのコイル系の交差部分を保護す
るカバー52a,52bとから成っている。なお、リジ
ッド部50a,50bのコイルはコイルシート70上に
でなく、支持板51a,51b上に直接形成しても良
い。
【0014】次に、2つのコイル系について説明する。
2つのコイル系は、前述のように、ソレノイドコイル系
100と鞍型コイル系200とから成るが、それらが
にコイルとして形成されるのは、コイルシート70の
両端部に設けられたコネクタを嵌合した場合である。先
ず、鞍型コイル系200の構成から説明する。 鞍型コイル系200は、一対のコイル210と220と
で構成されている。鞍型コイル系200を構成する1つ
のコイル210は、導電性の部材、例えば銅板より成る
コイル部材211,212,213,214と、3個の
プリント基板251と、プリント基板261と、コンデ
ンサ(後述)とから構成される。そして、鞍型コイル
200を構成するもう1つのコイル220は、同様に銅
板より成るコイル部材221,222,223,22
4,225,213と、前記プリント基板251,26
1と、コンデンサと、2個のコネクタ(雌)227,2
個のコネクタ(雄)228とから構成される。そして、
コイル210とコイル220との各々の導電ループは、
実質的に同じ長さで形成される。なお、上記構成部材の
うち、プリント基板251はコイル部材同志の接合のた
めに、そして、プリント基板261はコイル部材同志の
接合及び信号線の接続のためにまた、コンデンサはコ
イルの動作電圧を下げ、コイルのカップリングをしにく
くするために設けてある。
【0015】次に、ソレノイドコイル系100の構成に
ついて説明する。本実施例では、ソレノイドコイル系は
2本の1巻きのコイルを並列に配置したものから成って
いる。すなわち、鞍型コイル系のコイル部材と同様な銅
板より成るコイル部材111,112,113と、コイ
ル部材111と112,112と113の2個所の接合
点に設けられたプリント基板116,117及びコンデ
ンサ(後述)と、コイル部材111及び113の端部に
設けたコネクタ(雄)118,コネクタ(雌)119と
より成る1巻きのコイル2本をプリント基板116で並
列接続してソレノイドコイル系100は構成されてい
る。なお、本実施例でのコネクタ227,228は、コ
イルを被検体に対し着脱し易くするためで、それを考慮
に入れない場合は、コイルシート30を筒状にして、コ
ネクタを設けることなく、コイル部材間を接続しても良
い。
【0016】次に、前記2つのコイル系100,200
構成の細部について説明する。先ず、鞍型コイル系2
00とソレノイドコイル系100との交差部分について
説明する。図2は鞍型コイル系200のコイル部材22
5とソレノイドコイル系100のコイル部材111との
交差部分の詳細を示している。前にも述べたように、コ
イル間の容量性結合を小さくするためには、コイル間の
浮遊容量を予めできるだけ小さくすることが必要であ
る。 本実施例では、コイル部材として所定幅の銅板を用いて
いるが、コイルの交差部分では、鞍型コイル系200の
コイル部材225とソレノイドコイル系100のコイル
部材111との双方の幅を所定幅に狭めて形成すると共
に、それらの部材間の間隔を所定値だけあけている。そ
の間隔は、図3に示すように、例えば、交差するコイル
部材の幅が10mmであれば5mm以上としている。交差す
るコイル部材の幅がそれより広くなるに従って、その間
隔も広くすると良い。
【0017】次に、各コイル部材の接合部を図4乃至図
7により説明する。図4及び図5は、鞍型コイル系20
の各コイル部材の接合部の詳細を示している。図4に
示すように、コイル部材211と212、及びコイル部
材224と225は、プリント基板251上で各々コン
デンサ260を介して接続される。プリント基板251
を設けた理由は、コイルシート70を筒状に巻いたとき
に、コイル部材がリジッド部でコイルシート70からは
がれないように半田付して保持するため、及びコンデン
サ260を取り付け易くするためである。プリント基板
251には、コイル部材より少しだけ幅の広い部分を有
した略三角形の導電部(プリントパターン)252が4
個所形成され、この各導電部252へ各コイル部材及び
コンデンサ260が半田付けされる。他の部分も基本的
には同様な構造で接合している。
【0018】次に、鞍型コイル系200の信号の出力端
子部について説明する。鞍型コイル系200の信号出力
端子は、図1のリジッド部50aにおけるプリント基板
261の部分に設けられる。その詳細を図5に示す。プリ
ント基板261には、導電部262,263,264が
設けられ、導電部262へコイル部材213が、導電部
264へコイル部材212,225が半田付けされ、導
電部262と263との間及び導電部263と264と
の間にそれぞれコンデンサ270が接続されると共に、
導電部263及び264からコイルのリード線(信号
線)271,272が引き出されている。
【0019】次に、ソレノイドコイル系100の各コイ
ル部材の接合部及び信号の入出力端子部について説明す
る。図6は図1に示したプリント基板117上でのコイ
ル部材の接続を示している。プリント基板117には4
個所の導電部120が形成されており、これらの導電部
へコイル部材112,113が半田付され、そして、コ
イル部材112と113とは、それらが接続された導電
部同志をコンデンサ160を介して接続されている。 図7はソレノイドコイル系100の信号出力部を示して
いる。プリント基板116には3個所に導電部121,
122,123が形成されており、これらの導電部にコ
イル部材111,112が半田付されている。そして、
導電部材121と122の間、及び導電部122と123
の間がコンデンサ170を介して接続されている。この
ようにして、2つのコイルが並列接続される。この接続
点となる導電部121及び122からリード線(信号
171,172が引き出されている。
【0020】以上のように構成されたQDコイルの被検
体への装着は、図8に示すように、フレキシブル部を被
検体へ巻き付けるようにしてコネクタを接続することで
行う。この巻付け時のコイルの向きは、図1に示すカバ
ー52a,52bが外側になるようにするのが良い。そ
の理由は、2つのコイル系100,200の交差部分に
は凸起が有り、この凸起部を内側に向けると、被検体と
コイルとの密着が損なわれるからである。 本実施例によるQDコイルは、筒状にしたときの周方向
への全長(周長)にわたってフレキシブルとしたのでは
なく、フレキシブル部60a,60bと、リジッド部5
0a,50bとで構成しているため、径方向への変形
許容しつつ、2つのコイル系の感度方向の直交性を損う
変形が少なく、被検体への密着性が良く、かつ2つのコ
イル系の直交性が良く保てるものとなる。このため、S
/Nが優れたものとなる。
【0021】次に、本発明の第二の実施例を説明する。
この第二の実施例は、図1に示すコイルをリジッド部5
0a,50b及びフレキシブル部60a,60bを4つ
の部分に分割して、それらの各部分をコネクタで接続す
るようにしたものである。以下、この実施例を図9を用
いて説明する。 図9において、500a,500bはリジッド部、60
0a,600bはフレキシブル部である。リジッド部5
00aは図1に示すリジッド部50aに連なるフレキシ
ブル部60aを切断して、その部分にコネクタ(雄)2
27を各々のコイル部材に設けたものである。そして、
このリジッド部500aにおける鞍型コイル系を構成す
る一対のコイルは、対称に形成されている。リジッド部
500bは図1に示すリジッド部50bの両端のフレキ
シブル部60a,60bを切断し、その切断部両端にコ
ネクタ(雄)227を各コイル部材に設けたものであ
る。なお、このリジッド部500bにおいても、鞍型コ
イル系を構成する一対のコイルは対称に形成されるのが
望ましい。フレキシブル部600a,600bは、図1
に示すコイルから上記のようにリジッド部500a,5
00bを切断した残余のフレキシブル部分の両端にコネ
クタ(雌)228を各コイル部材に設けたものである。
この場合、フレキシブル部600aと600bは長さが
等しいものである。 本実施例では、1組のリジッド部500a,500bに
対し、1組のフレキシブル600a,600bの他に、
長さの異なる複数組のフレキシブル部を準備するのであ
る。この理由は、被検体の撮影部位の変更や、同一撮影
部位であっても被検体の大きさが変った場合に、フレキ
シブル部を組単位で交換して対応できるようにするため
である。
【0022】次に、上記QDコイルを用いるMRI装置
を説明する。図10はMRI装置の概略全体構成図であ
る。このMRI装置は、磁気共鳴(NMR)現象を利用
して被検体1の断層画像を得るもので、そのために、必
要な充分大きなボア径をもった静磁場発生磁石2と、中
央処理装置(以下、CPUという)8と、シーケンサ7
と、送信系4と、磁場勾配発生系3と、受信系5と信号
処理系6とからなる。上記静磁場発生磁石2は、被検体
1を収容し得る所定の空間領域にその体軸方向または体
軸と直角方向に均一な静磁場を発生するもので、上記空
間領域の周りに永久磁石方式または常電導方式あるいは
超電導方式の磁場発生手段が配置されている。上記シー
ケンサ7は、CPU8の制御で動作し、被検体1の断層
画像のデータ収集に必要な種々の命令を送信系4及び傾
斜磁場系3並びに受信系5に送るものである。上記送信
系4は、高周波発信器11と変調器12と高周波増幅器
13と送信側高周波コイル14aとからなり、上記高周
波発信器11から出力された高周波パルスをシーケンサ
7の命令に従って、変調器12で振幅変調し、この振幅
変調された高周波パルスを高周波増幅器13で増幅した
後に被検体1に近接して配置された高周波コイル14a
に供給することにより、電磁波が上記被検体1に照射さ
れるようになっている。上記磁場勾配発生系4はX,
Y,Zの三方向に巻かれた傾斜磁場コイル9とそれぞれ
のコイルを駆動する傾斜磁場電源10とからなり、上記
シーケンサ7からの命令に従ってそれぞれのコイルの傾
斜磁場電源10を駆動することにより、X,Y,Zの三
方向の傾斜磁場Gx,Gy,Gzを被検体1に印加する
ようになっている。この傾斜磁場の加え方により、被検
体1に対するスライス面を設定することができる。上記
受信系5は、受信側高周波コイル(QDコイル)14b
と増幅器15と信号合成器26と直交位相検波器16と
A/D変換器17とからなり、上記送信側の高周波コイ
ル14aから照射された電磁波による被検体の応答の電
磁波(NMR信号)は被検体1に近接して配置された高
周波コイル14bで検出され、増幅器15,信号合成器
26及び直交位相検波器16を介してA/D変換器17
に入力してデジタル量に変換され、二系列の収集データ
とされ、その信号が信号処理系6に送られるようになっ
ている。この信号処理系6は、CPU8と磁気ディスク
18および磁気テープ19等の記録装置とCRT等のデ
ィスプレイ20とからなり、上記CPU8でフーリエ変
換,補正係数計算,画像再構成等の処理を行ない、任意
断面の信号強度分布あるいは複数の信号に適当な演算を
行なって得られた分布を画像化してディスプレイ20に
表示するようになっている。なお、図10において、送
信側及び受信側の高周波コイル14a,14bと傾斜磁
場コイル10は、静磁場発生磁石2の磁場空間内に配置
されている。
【0023】上記MRI装置へ本実施例の受信用QDコ
イルを用いた受信系5の回路図の一部を図11に示す。
図11において、矢印Hは静磁場方向を示しており、こ
の静磁場Hに対しQDコイルのソレノイドコイル系10
0及び鞍型コイル系200が図のように配置されてい
る。前記送信系4の送信側高周波コイル14aからの電
磁波により共鳴現象を起こした被検体1内の核スピンの
NMR信号は、ソレノイドコイル系100及び鞍型コイ
ル系200で受信される。このとき、ソレノイドコイル
系100と鞍型コイル系200とには、90゜の位相差
を有した信号が誘起される。そして、これらの各コイル
系の出力信号は増幅器15a,15bで増幅される。
レノイドコイル系100の信号は信号合成器26内のフ
ェイズシフタ27を介して90゜位相をずらして出力さ
れ、また、鞍型コイル系200の信号はアッテネータ2
8により、ソレノイドコイル系100の信号とレベル合
わせをして出力される。これらの2つの信号は加算器2
9で加算されて出力される。そして、その信号は図10
に示す直交位相検波器16,A/D変換器17を介して
CPU8へ入力され、画像再構成される。
【0024】本発明は、2系統のコイルを受信方向が直
交するようにしてフレキシブルなコイル保持部材に設
け、かつそのフレキシブル部材を円筒状に形成したとき
に、その変形の自由度を少なくするもので、そのために
リジッド部を設けている。しかし、フレキシブル部の両
縁部側での径が変わるような変形がしにくいように考慮
することが望ましい。これへの対応として、フレキシブ
ル部材自身の円筒の長さ方向(周に直交する方向)への
剛性を周方向に対するものより大きくすることが考えら
れる。この場合の採り得る方法として、フレキシブル部
材へ補強部材を固着するとか、フレキシブル部材自体を
繊維質の複合部材として円筒の長さ方向への繊維数を周
方向への数より多くしたものとすることなどがある。
【0025】
【発明の効果】以上述べた本発明によれば、以下のよう
な効果がもたらされる。すなわち、請求項1に記載の発
明によれば、MRI装置の受信用QDコイルをフレキシ
ブル部とリジッド部とを交互に配列して、その配列方向
へ筒状に形成し得るようにしたので、フレキシブル部に
よりコイルの被検体への密着性が改善され、またリジッ
ド部によりコイルの歪変形に対する自由度が小さくされ
るため、コイルの直交性が保たれ、S/Nの向上が計れ
る。 請求項2に記載の発明によれば、コイル保持部材が帯状
に形成されるとともに、その両端でコネクタによる接
続,切離しができるようにされているので、コイルの被
検体への密着性が改善され、着脱が容易となる。 請求項3に記載の発明によれば、ソレノイドコイルと鞍
型コイルより成る2つのコイル系の交差部分をリジッド
部に設けたので、交差部分のコイル保持部材の変形が少
ない。このため、交差部分で2つのコイル系に変形にな
るカップリングを起こすことがない。 請求項4に記載の発明によれば、2系統のコイルの交差
部分でのコイル部材間隔は5mm以上確保されるため、2
系統のコイルのカップリングによる影響が現われない。 請求項5に記載の発明によれば、リジッド部とフレキシ
ブル部を分割してコネクタ接続可能とするとともに、フ
レキシブル部を長さの異なる複数種備えているため、被
検体の大きさが変ったり、撮影部位の大きさが変ったり
した場合に、フレキシブル部を交換することで対応でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のQDコイルの斜視図
【図2】図1に示すQDコイルのソレノイドコイルと鞍
型コイルの交差部分の詳細を示す斜視図
【図3】図2中のA−A′断面図
【図4】図1の鞍型コイルのリジッド部におけるコイル
部材の接合を示す斜視図
【図5】図1の鞍型コイルの信号出力端子部を示す斜視
【図6】図1のソレノイドコイルのコイル部材の接合を
示す斜視図
【図7】図1のソレノイドコイルの信号出力端子部を示
す斜視図
【図8】図1のQDコイルを被検体へ装着する際の状態
を示す斜視図
【図9】本発明のその他の実施例のQDコイルの斜視図
【図10】本発明のQDコイルを用いたMIR装置の構
成を示すブロック図
【図11】本発明のQDコイル用受信回路の一構成例を
示すブロック図
【符号の説明】
50a リジッド部 50b リジッド部 51a 支持板 51b 支持板 60a フレキシブル部 60b フレキシブル部 70 コイルシート 100 ソレノイドコイル系 111 ソレノイドコイル部材 112 ソレノイドコイル部材 113 ソレノイドコイル部材 116 プリント基板 117 プリント基板 200 鞍型コイル系 211 鞍型コイル部材 212 鞍型コイル部材 213 鞍型コイル部材 214 鞍型コイル部材 221 鞍型コイル部材 222 鞍型コイル部材 223 鞍型コイル部材 224 鞍型コイル部材 225 鞍型コイル部材 251 プリント基板 261 プリント基板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検体に装着して磁気共鳴信号を検出する
    MRI装置用受信コイルにおいて、受信方向が静磁場方
    向に直交し、かつ互いに受信方向を直交させた2のコ
    イル系を、非導電性のフレキシブル部と非導電性のリジ
    ッド部とを交互に配列して成り、その配列方向へ筒状に
    形成し得るコイル保持部材に配設したことを特徴とする
    MRI装置用受信コイル。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のMRI装置用受信コイル
    において、前記コイル保持部材を帯状に形成し、このコ
    イル保持部材の両端部に前記2のコイル系の各々を接
    続及び切離しするコネクタを設けたことを特徴とするM
    RI装置用受信コイル。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のMRI装置用受信
    コイルにおいて、2のコイル系は、ソレノイド型コイ
    ルと、このソレノイド型コイルに直交する鞍型コイルと
    から成り、ソレノイド型コイルと鞍型コイルの交差部分
    を前記リジッド部に形成したことを特徴とするMRI装
    置用受信コイル。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のMRI装置用受信コイル
    において、ソレノイド型コイルと鞍型コイルとの交差部
    分における各コイル部材を少なくとも5mmの間隔をもつ
    て交差することを特徴とするMRI装置用受信コイル。
  5. 【請求項5】被検体に装着して磁気共鳴信号を検出する
    MRI装置用受信コイルにおいて、非導電性で矩形のリ
    ジッド部材と非導電性で矩形のフレキシブル部材とを各
    一対対向配列して成るコイル保持部材と、このコイル保
    持部材へ受信方向が静磁場方向と直交し、かつ互いに受
    信方向が直交する2のコイル系を設けるとともに、こ
    のコイル系を前記コイル保持部材の各部材間でコネクタ
    により接続又は切離し可能な構造とし、かつ、コイル部
    材及びコネクタを有した一対のフレキシブル部材を、長
    さの異なる複種備えたことを特徴とするMRI装置用
    受信コイル。
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