JPH0652282B2 - Lcrメ−タ - Google Patents

Lcrメ−タ

Info

Publication number
JPH0652282B2
JPH0652282B2 JP14041287A JP14041287A JPH0652282B2 JP H0652282 B2 JPH0652282 B2 JP H0652282B2 JP 14041287 A JP14041287 A JP 14041287A JP 14041287 A JP14041287 A JP 14041287A JP H0652282 B2 JPH0652282 B2 JP H0652282B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
impedance
range
measured
frequency
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP14041287A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63304173A (ja
Inventor
亘 堀内
宏一 島田
治彦 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hioki EE Corp
Original Assignee
Hioki EE Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hioki EE Corp filed Critical Hioki EE Corp
Priority to JP14041287A priority Critical patent/JPH0652282B2/ja
Publication of JPS63304173A publication Critical patent/JPS63304173A/ja
Publication of JPH0652282B2 publication Critical patent/JPH0652282B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はLCRメータに係り、更に詳しく言えば、被
測定体のL,C,R検出用抵抗を被測定体のインピーダ
ンスに応じて切り換えるようにしたLCRメータに関す
るものである。
〔従来例〕
従来のLCRメータにおいては、一般に、被測定体に所
定周波数の測定用電圧を加え、被測定体に流れる電流を
例えば電流/電圧変換器にて電圧に変換するとともに、
移相器により測定用電圧と同相、90°進相、及び90
°遅相の3つの信号を形成し、上記変換電圧をこれら3
つの信号にて同期検波するようにしている。このように
すると、その検波出力からはそれぞれ測定用電圧と同
相、90°進相、及び90°遅相した電流成分を表す3
つの電圧が得られるから、これらの電圧と上記測定用電
圧とから演算により被測定体のL,C,Rを求めるよう
にしている。
なお、測定周波数は例えば100Hz,500Hz,1kHz,10kHz
……などと×10nを標準にしてスポット状に数点設けら
れ、所望の周波数を適宜選択して測定を行うようになっ
ている。
L,C,Rの測定レンジも同様に×10nのステップで設
けられている。例えばRについては10Ω,100Ω,1k
Ω,10kΩ……、Lについては10μH,100μH,1mH,
10mH……、Cについては10pF,100pF,1nF,10nF……
などである。この場合、被測定体の定格値は一般に既知
であるから、それに適合したレンジを設定する。例えば
コンデンサの容量測定の場合、定格値が2nFであれば測
定レンジは1−10nとする。オートレンジの場合に
は装置が適合レンジを自動的に設定するようになってい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来のLCRメータにおいては、通常、被測定体が
有するL,C,R等の定格値を目安にして電流/電圧変
換器に接続された検出用のレンジ抵抗を切り換えるよう
にしている。したがって例えば測定周波数が1桁違う
と、同一レンジ内であっても被測定体によりそのインピ
ーダンスの最大値と最小値の比が100倍の大きさとなる
ことがある。
一例としてコンデンサの容量測定の場合を第11図により
説明すると、横軸は周波数、縦軸はコンデンサのリアク
タンス(以下、「インピーダンス」と総称する。)、斜
線(イ)、(ロ)はそれぞれ容量C1及びC2を有するコンデン
サのインピーダンス/周波数特性を表すものとし、横軸
と縦軸を対数目盛にするとコンデンサのインピーダンス
変化は図示のように直線で示すことができる。
同図において、例えば測定レンジをレンジC2、測定周
波数を1に設定したとすると、周波数1における容量
1のインピーダンス(点A)はZ1で、容量C2のイン
ピーダンス(点B)はZ2である。
ここで、例えば容量C2の値が容量C1の10倍、すなわち
2=C1×10とすると、インピーダンスに関しては、Z
2=Z1/10となることは明らかである。
次に、測定周波数を上記1の10倍の周波数2に設定
し、同様に容量C1,C2のインピーダンスを測定する
と、点Cにおける容量C1のインピーダンスZ2′は上記
点AにおけるインピーダンスZ1の1/10、すなわち
2′=Z2となる。同様にして、点Dにおける容量C2
のインピーダンスZ3′は上記点Bにおけるインピーダ
ンスZ2の1/10、すなわちZ3′=Z3となる。
よって、同一レンジC2内であっても測定周波数が1桁
異なると、点A近傍と点D近傍におけるコンデンサのイ
ンピーダンスはその大きさの比がほぼ100倍となる。し
たがって、例えば周波数1の測定用定電流にて容量C1
を測定した場合、点AのインピーダンスZ1に発生する
電圧は、周波数2の同一レベルの測定用電流にて容量
2を測定したとき、点Dにおけるそのインピーダンス
3に発生する電圧の100倍となる。また、例えば周波数
1の定電圧で容量C1を測定した場合に流れる電流は、
周波数2の同一レベルの定電圧で容量C2を測定した場
合に流れる電流の1/100になることも容易にわかる。
このため従来のLCRメータにおいては、測定周波数を
微細に変化させて測定しようとすると、測定系全般にわ
たり直線性に優れた40dBのダイナミックレンジを必要
とするが、温度変化等の周囲条件を考慮すると回路が一
般に高価格となる。また、上記のように測定信号に対す
る応答信号が小さくなると、ディジタル変換した場合の
有効ビットが比較的下位に存在し、分解能が低下するた
め以後の演算処理における誤差が無視できない値に増大
する。
この場合、10倍ステップで設定されている測定レンジC
1,C2等を、周波数を変えたときそれぞれ検出抵抗も
切り換え、例えば3分割して3倍ステップのレンジにす
ると、同一レンジ内ではインピーダンスの最大/最小の
比を30:1に減少させることができる。しかし切換回路
が3倍になるなど装置が大形化するとともにコストアッ
プを招き、いずれにしても好ましくない。
この発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的
は、測定周波数によるインピーダンスの変化が例えば10
倍を超えないレンジを選択して測定するようにした高精
度で、かつ、広帯域のLCRメータを提供することにあ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
第1図に示されている実施例を参照すると、上記の問題
点を解決するため、この発明によるLCRメータは例え
ば被測定体2のインピーダンスZXに応じて切り換えら
れる電流検出用抵抗(以下、「基準抵抗」と言う。)R
S1ないしSSnを有するレンジ設定器5と、上記被測定体
2のインピーダンスZXを求めるインピーダンス演算手
段14と、上記インピーダンスZXと基準抵抗RSの大きさ
の差に関連したデータを有する桁移動データ保持手段15
と、インピーダンス演算手段14にて得られたインピーダ
ンスZXの値と上記桁移動データとにより、インピーダ
ンスの比が10:1を超えない範囲で測定するように測定
桁を調整する桁調整手段16、及び求めたインピーダンス
Xを測定範囲に含むレンジを選択する測定範囲検出手
段17とを備え、この桁調整手段16又は測定範囲検出手段
17からの桁制御出力により、レンジ切換手段18を介して
上記レンジ設定器5の基準抵抗RSが最適値に切り換え
られるようになっている。
〔作用〕
上記の構成により、測定周波数を連続変化させた場合で
もレンジ設定器5には、被測定体2のインピーダンスZ
Xに対してその大きさの比が10:1を超えない値の基準
抵抗が切り換え可能に設定され、高精度のL,C,R測
定ができる。
〔実施例〕
第2図に示されるように、例えば容量Cを有するコンデ
ンサのインピーダンスが周波数においてZcであると
すると、そのn倍の周波数nにおいてはZc/nとな
り、インダンタンスLを有するコイル等のインピーダン
スが周波数においてZLであったとすると、周波数n
においてはZLnとなる。
この場合、横軸の周波数と縦軸のインピーダンスをそれ
ぞれ対数目盛にすると、容量CとインダクタンスLのイ
ンピーダンス/周波数特性は図示のように直線で表すこ
とができる。ここで、例えばコイルのインピーダンスZ
LないしnZLの値の逆数(アドミッタンス)をとって結
ぶとその直線の傾斜が反転し、コンデンサのインピーダ
ンス/周波数特性を表す直線と平行になり、同一特性と
なることが知られている。よってインダクタンス測定の
場合には、そのインピーダンスの逆数を用いることによ
りコンデンサの場合と同一手段にて測定できるから、以
下、被測定体がコンデンサの場合について述べることに
し、コイル等の場合については説明を省略する。
上記第1図のレンジ設定器5を含む入力部が第3図に示
されている。
この第3図において、信号源1からインピーダンスZX
を有する被測定体2に測定用電圧VVが加えられたもの
とすると、この電圧VVは例えば電圧検出器3にて検出
される。
上記電圧VVにより被測定体2に流れる電流をIとする
と、 =VX……(1) である。
電流/電圧変換器4に接続されたレンジ設定器5の基準
抵抗Rsi(i=1,2,……n)には、上記電流Iを打
ち消すための帰還電流−Iが流され、電流/電圧変換器
4の出力側にはこの電流−Iに比例した大きさの電圧V
Iが発生する。
すなわちI =−×Rsm……(2) 式(1)と(2)から、被測定体2のインピーダンスZXX =(VI)Rsm……(3) となる。ただし、−符号は省略してある。
式(3)において、基準抵抗Rsmは既知の値であるから、
2つの電圧信号VIを例えばそれぞれ電圧検出器3
と電流/電圧変換器4の後段に設けられたAC/DC変
換器6,7にて直流化し、A/Dコンバータ13を介して
ディジタル変換されたデータをインピーダンス演算手段
14によって算出すれば、上記式(3)のインピーダンスZX
の大きさが求まる。
L,C,Rの測定は次のようにして行われる。被測定体
2が容量Cを有するコンデンサの場合、例えばリード線
等の抵抗成分Rを考慮すると、その等価回路は一般に第
4図(A)に示されるようになり、等価直列インピーダン
スZXCXC =R−j(1/ωC)………(4) で表される。
また、各インピーダンスの大きさについては例えば第4
図(B)に示されるように、 R=ZXCcosθ…………………(5) 1/ωC=ZXCsinθ…………(6a) である。
ここで、θは遅れ位相角を示し θ=tan-1(1/ωCR) であり、このθの値を測定すれば上式(5),(6a)により
LCR演算手段19において、R,Cの値が求められ
る。
位相角θの測定は次のようにして行われる。電圧検出器
3にて検出された測定用電圧VVは、例えば自動利得制
御器8により一定レベルAOを有する電圧信号にされ
る。それを例えば VV=AOsinωt…………………(7) とする。
電流/電圧変換器4にて変換された電流成分を表す電圧
Iも同様に、自動利得制御器9にて上記電圧信号VV
同一の一定レベルにされる。それを VI=AOsin(ωt−θ)………(8) とする。
ここで、θは基準とする電圧信号VVに対しての遅れ位
相角を表すものとする。
上記2つの電圧信号VVとVIは例えば引算器10に加えら
れ、次のようにアナログ演算される。
V−VI=AOsinωt−AOsin(ωt−θ)=2AOsin
(θ/2)sin(ωt−θ/2) この演算出力を例えばAC/DC変換器18にて直流に変
換すると、位相角θの1/2のsinに比例した電圧が得
られる。
すなわち VV−VI=2AOksin(θ/2)……(9) ただし、kは回路形式によって定まる既知の比例定数で
ある。
よって、この直流電圧をA/Dコンバータ13にてディジ
タル変換し、インピーダンス演算手段14にてVV−VI
演算すればθが求まる。
この場合、位相角θはその絶対値|θ|で求まるので、
+,−の進み遅れ位相については例えば自得利得制御器
8,9の出力を位相比較器12に入力し、その+,−の出
力をディジタル変換したのちインピーダンス演算手段14
を介してLCR演算手段19へ与えるようになっている。
なお、被測定体2がインダクタンスLを有するコイル等
の場合には、第5図(A)及び第5図(B)に示されるよう
に、その等価直列インピーダンスZXLは例えばXL =R+jωL で、各インピーダンスの大きさについては R=ZXLcosθ ωL=ZXLsinθ である。
よって、インダクタンスLは上式から L=ZXL(sinθ)/ω となる。この場合、θは進み位相角を表し θ=tan-1(ωL/R) であり、θ,R,Lの測定は上記容量測定の場合と同様
なので、その説明は省略する。
第6図には、容量C1ないしC7をパラメータとしてコン
デンサのインピーダンス/周波数特性の一例が示されて
いる。
同図において、測定周波数帯域は例えば16までと
し、この帯域内における測定可能な最大インピーダンス
をそれぞれZX1及びZX7とする。
ここで、例えば下限周波数1において最大インピーダ
ンスZX1となる容量がC1であったとすると、この周波
1の10倍、100倍、1000倍……の周波数23
4……における容量C1のインピーダンスZX2X3,ZX4
……は、上記第2図の説明で明らかなようにそれぞれ最
大インピーダンスZX1の1/10,1/100,1/1000,
……となり、上限周波数6においてはそのインピーダ
ンスがZX6となる。
上記容量C1より10倍ステップで大きい容量C2,C3
…のインピーダンスは、周波数が10倍ステップで高くな
るにしたがいそれぞれ同様に1/10ステップで低くな
り、点P,Q,R,Sを結ぶ直線で囲まれた範囲内の容
量がこの周波数帯域で測定可能となる。抵抗について
は、例えばP,P′,R,Sを結ぶ直線で囲まれた範囲
のインピーダンスに相当する値の抵抗が測定可能とな
る。
これらのインピーダンスを測定するに当り、上記第3図
に示されている基準抵抗RS1は、例えば ZX2S1<ZX1 すなわち ZX1/10RS1<ZX1 であるようにその値が設定され、以下、RS2,RS3,…
…については RS2=RS1/10 RS3=RS2/10(=RS1/102) RS4=RS3/10(=RS1/103) のように1/10ステップでその値が定められている。
このように基準抵抗の値を定めると、例えば容量C1
周波数1におけるインピーダンスZX1は、周波数が2
になるとZX2まで下がり、その途中の周波数2′では
基準抵抗RS1と等しい値のインピーダンスZS1(○印箇
所)となる。
ここで、上記式(3)を変形して電流/電圧変換器4の変
換利得Gを G=VI/VV =Rsi/ZX……………………(10) と表し、Rsi=RS1とおくと に対応して となる。これを周波数の面から見ると に応じて となる。
よって、周波数2′を検出する代わりに変換利得Gが
1、すなわちVV=VIになったことを検出して基準抵抗
S1を1桁低い値に順次切り換えれば、測定周波数を広
範囲に、かつ、連続的に変化させた場合でも変換利得G
を0.1から1の範囲で、すなわち、被測定体のインピー
ダンス変化が1:10を超えない範囲で所定の測定を行う
ことができる。以下、容量C2,C3……についても同様
である。
ここで、上記基準抵抗Rsiの設定条件 ZX(i−1)RsiZxi において、例えば左辺の等号を適用し ZX(i−1)=Rsi とおいて、計算上の値ZX2ないしZX7をそれぞれ実際の
基準抵抗RS1ないしRS6に置き換えると、変換利得G=
1となる中間の周波数2′,3′,……はそれぞれ
23,……となり、第7図に示されるように、第6図
と等価な見やすいインピーダンス/周波数特性図が得ら
れる。
第7図において、測定可能最大インピーダンスZX1を例
えばMΩ単位にて ZX1=A〔MΩ〕 と表すことにする。ただし 1A<10 とする。
また、最大基準抵抗RS1についても同様にMΩ単位で表
し、 RS1=B〔MΩ〕………………(11a) とする。ただし、Bは 1B<10………………(11b) なる一定値とする。
このようにすると、基準抵抗RS2ないしRS6については RS2=B×10-1〔MΩ〕 RS3=B×10-2〔MΩ〕 RS6=B×10-5〔MΩ〕 となり、一般には Rsi=B×10-(i-1)〔MΩ〕……(11) とおくことができる。ただし、i=1,2,……nであ
る。
ここで、上記第7図の一部を抜すいした第8図におい
て、ある周波数における被測定容量CXの未知インピ
ーダンスZXが例えば ZX=A′×10-p〔MΩ〕…………(12) であったとする。ただし 1A′<10………………………(12a) 0p<(i−1)…………………(12a) とする。
次に、式(3)を変形すると、変換電圧VIは VI=VVRsi/ZX………………(13) となる。
式(11)と式(12)の値をそれぞれ式(13)に代入すると、 VI=VVB×10-(i-1)/A′10-p=VV(B/A′)10
p-(i-1)……(14) となる。左辺のVVを左辺に移すと次式が得られる。
I/VV=(B/A′)10p-(i-1)…(14a) 上式の左辺は、式(10)により変換利得Gを表しているか
ら G=(B/A′)10p-(i-1)…………(15) とおくことができる。
ここで、式(12b)によりp<(i−1)であるから、イ
ンピーダンスZXと基準抵抗Rsiの大きさの関係はRsi
<ZXとなり、変換利得GがG<1になることは第6図
と式(10)の説明で述べたとおりである。
よって、−q=p−(i−1)とおくと、式(15)より G=(B/A′)10-q<1…………(15a) 式(15a)において、例えば基準抵抗Rsiを桁上げしてq
=0、すなわちp=(i−1)となるようにすると G=(B/A′)<1……………(15b) となる。
式(15b)のB,A′は上記式(11b)と(12a)により 1B<10 1A′<10 であるから 1/10<B/A′<10 である。この式と式(15b)とから 1/10<B/A′<1…………(16) 又は 1/10<G<1………………(16a) が得られる。
よって、式(16)を式(14a)に代入すると、測定電圧VV
変換電圧VIの大きさの関係は、 VV/10<VI<VV………………(17) となり、式(16a)を式(3)に代入すると、被測定インピー
ダンスZXと基準瀬抗Rsiの大きさの関係は、 ZX/10<Rsi<ZX………………(18) となる。
式(17)又は(18)を見ると、上記10のべき乗を表す桁指数
pと(i−1)の差qが0となるように基準抵抗Rsiを
桁移動させることにより、測定電圧VVと変換電圧VI
は被測定インピーダンスZXと基準瀬抗Rsiの大きさを
同一桁内に合わせられることがわかる。言い換えると、
2つの電圧の割算VI/VV、又は抵抗とインピーダンス
の割算Rsi/ZXを行った場合、例えば4桁表示におい
て最上位桁を有効数字となし得るので、高精度の測定デ
ータが得られることを意味している。
この実施例においては、桁合わせをする前の桁指数の差
qに対して、基準抵抗Rsiの桁移動数nを例えばqが1
ならnも1、qが3ならnも3というように同じ数に設
定され、その一例が第9図に示されている。この場合、
桁移動方向は例えばp<(i−1)で桁指数差qがq=
p−(i−1)<0、すなわち負の値−qならば基準抵
抗Rsiは桁上げされ、p>(i−1)で桁指数差q=p
−(i−1)>0、すなわち正の値の場合には桁下げさ
れるようになっている。
この実施例においては、表示器21の最大表示数が例え
ば1999にされているので、表示範囲としては200-1999が
標準となっており、各測定レンジは上記範囲に10iが乗
じられている。例えばインピーダンス測定レンジR3の
測定範囲が(0.200-1.999)×10-2MΩであるとすると、
レンジR4の測定範囲は(0.200-1.999)×10-3MΩにさ
れている。
したがって、上記第8図において周波数における容量
XのインピーダンスZXを測定する場合、例えば基準抵
抗が桁合わせ後RS4に設定されたとすると、インピーダ
ンスZXの値A′×10-2がレンジR3の測定範囲内にあ
るかどうかを確めるようになっている。この場合、ZX
の値がレンジR3の上、下限値に対して 200100A′1999 であればこのレンジにてインピーダンス測定が行われる
が、もし 100A′2000 ならば基準抵抗RS4がRS3に桁上げされ、上位レンジR
2にて測定される。また、 100A′<2000 ならば基準抵抗RS4がRS5に桁下げされ、下位レンジR
4にて測定される。実際には下限値を190とし、下位レ
ンジの上限値とオーバラップさせてレンジ間に切れ目が
生じないようにしている。
なお、上記容量CXの周波数におけるインピーダンス
Xが正規のレンジR3で測定されたとしても、測定周
波数がから′に変った場合にはレンジR3の下限値
を下回るので、第6図及び第7図の説明で述べたように
基準抵抗がRS5に切り換えられ、上記同様にレンジR4
へ桁下げされる。
容量CX1,CX2の周波数におけるインピーダンス
X1,ZX2についても上記同様に桁合わせ後、上、下限
値との比較がなされ、適合レンジが選択される。この場
合、図示が適合レンジであったとすると、インピーダン
スZX1,ZX2はそれぞれレンジR3とレンジR4にて測
定される。容量については、CX1とCX2は例えばレンジ
C3にて測定され、CX1の容量値はレンジC2にて測定
される。この実施例においては容量レンジの選択はLC
R演算手段21にて行われ、例えば測定値に対して小数点
の移置変更、又は10のベキ乗を変えることによりレンジ
アップ、レンジダウンがなされるようになっている。し
たがってこの場合、基準抵抗の切り換えは行われない。
上記第1図において、ZX演算手段14ないしLCR演算
手段19を例えばマイクロコンピュータ22に置き換えても
よく、その場合の制御動作の一例が第10図に示されてい
る。
この実施例においては、測定可能最大インピーダンスを
MΩ単位で表し、それを基準にして基準抵抗Rsiを定め
た場合の例が示されているが、例えば測定可能最小イン
ピーダンスをΩ単位で表し、それを基準にして基準抵抗
Rsiを設定してもよい。
また、電流/電圧変換器4にレンジ設定用抵抗を設けた
電圧測定法について説明されているが、電流測定法によ
る場合には、その電圧検出に上記の方法を応用してもよ
い。なお、電流/電圧変換器4の変換利得Gを、0.1
G1としたが、これは変換器の周波数特性を許容最大
値まで利用するためであって、もし測定帯域周波数に対
して変換器の周波数特性に十分余裕があれば、Gとし
てもさしつかえない。
〔効果〕 以上、詳細に説明したように、この発明によるLCRメ
ータは、被測定体に所定の測定用電圧を加え、その流れ
る電流を切り換え可能な基準抵抗を介して電圧に変換
し、この変換電圧と上記測定電圧とから被測定体のイン
ピーダンスを測定するZX演算手段と、この測定インピ
ーダンスと上記基準抵抗との大きさの差に関連するデー
タを有する桁移動データ保持手段と、上記測定インピー
ダンスと桁移動データとにより基準抵抗の値を測定イン
ピーダンスと同一桁に桁合わせる桁調整手段、及び上記
測定データが所定の測定範囲内に入るようにレンジ選択
を行う測定範囲検出手段とを備え、上記桁調整手段もし
くは測定範囲検出手段からの制御出力にて上記基準抵抗
を最適値に切り換えるようにしている。
したがってこのLCRメータによれば、測定周波数を連
続的に変化させた場合でも測定系のダイナミックレンジ
が10倍(20dB)でればよく、このため高精度で、かつ
広帯域のLCR測定が可能である。なお、同期検波器な
どを必要としないので切換回路が簡単であり、装置の小
形化簡素化にも有利である。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第10図はこの発明によるLCRメータの実
施例に係り、第1図はその構成を示すブロック線図、第
2図はインピーダンス測定説明用の周波数特性図、第3
図は入力部の動作説明用回路図、第4図(A)、第4図(B)
及び第5図(A)、第5図(B)は被測定体の等価インピーダ
ンス説明図、第6図及び第7図は基準抵抗と測定レンジ
の説明図、第8図は測定の具体例説明図、第9図は桁合
わせ用データの説明図、第10図はマイクロコンピュータ
による制御動作の一例を示すフローチャート、第11図は
従来装置による測定例の説明図である。 図中、1は信号源、2は被測定体、3は電圧検出器、4
は電流/電圧変換器、5はレンジ設定器、14はインピー
ダンス演算手段、15は桁移動データ保持手段、16は桁調
整手段、17は測定範囲検出手段、18はLCR演算手段、
22はマイクロコンピュータである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定体に測定用信号を加え、レンジ設定
    用の基準抵抗を介して得られる応答信号と上記測定用信
    号とから上記被測定体のL,C,R成分を測定するLC
    Rメータにおいて、 上記測定用信号と応答信号とにより上記被測定体のイン
    ピーダンスを測定するインピーダンス演算手段と、 上記インピーダンス測定値と上記基準抵抗との大きさの
    差に関連する桁データにより上記基準抵抗の大きさを上
    記インピーダンス測定値と同一桁に合わせる桁調整手段
    と、 上記インピーダンス測定値により所定の測定範囲を有す
    るレンジを選択する測定範囲検出手段と、 上記桁調整手段もしくは上記測定範囲検出手段からの制
    御出力にて上記基準抵抗の最適値が切り換え設定される
    レンジ設定器とを備えていることを特徴とするLCRメ
    ータ。
JP14041287A 1987-06-04 1987-06-04 Lcrメ−タ Expired - Lifetime JPH0652282B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14041287A JPH0652282B2 (ja) 1987-06-04 1987-06-04 Lcrメ−タ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14041287A JPH0652282B2 (ja) 1987-06-04 1987-06-04 Lcrメ−タ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63304173A JPS63304173A (ja) 1988-12-12
JPH0652282B2 true JPH0652282B2 (ja) 1994-07-06

Family

ID=15268132

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14041287A Expired - Lifetime JPH0652282B2 (ja) 1987-06-04 1987-06-04 Lcrメ−タ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0652282B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8839139B2 (en) 2004-09-30 2014-09-16 Microsoft Corporation User interface for providing task management and calendar information
US9015624B2 (en) 2004-08-16 2015-04-21 Microsoft Corporation Floating command object
US9015621B2 (en) 2004-08-16 2015-04-21 Microsoft Technology Licensing, Llc Command user interface for displaying multiple sections of software functionality controls
US9046983B2 (en) 2009-05-12 2015-06-02 Microsoft Technology Licensing, Llc Hierarchically-organized control galleries
US9098473B2 (en) 2007-06-29 2015-08-04 Microsoft Technology Licensing, Llc Accessing an out-space user interface for a document editor program
US9098837B2 (en) 2003-06-26 2015-08-04 Microsoft Technology Licensing, Llc Side-by-side shared calendars
US9223477B2 (en) 2004-08-16 2015-12-29 Microsoft Technology Licensing, Llc Command user interface for displaying selectable software functionality controls
US9338114B2 (en) 2008-06-24 2016-05-10 Microsoft Technology Licensing, Llc Automatic conversation techniques
US9513781B2 (en) 2005-09-12 2016-12-06 Microsoft Technology Licensing, Llc Expanded search and find user interface
US9542667B2 (en) 2005-09-09 2017-01-10 Microsoft Technology Licensing, Llc Navigating messages within a thread

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2583476Y2 (ja) * 1991-10-31 1998-10-22 日置電機株式会社 電流−電圧変換回路
ES2143411B1 (es) * 1998-04-02 2000-12-16 Univ Catalunya Politecnica Metodo de medida y circuito electronico para ser utilizado en analizadores de impedancia comerciales para la medida de impedancia electrica de materiales.

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9098837B2 (en) 2003-06-26 2015-08-04 Microsoft Technology Licensing, Llc Side-by-side shared calendars
US9015624B2 (en) 2004-08-16 2015-04-21 Microsoft Corporation Floating command object
US9015621B2 (en) 2004-08-16 2015-04-21 Microsoft Technology Licensing, Llc Command user interface for displaying multiple sections of software functionality controls
US9223477B2 (en) 2004-08-16 2015-12-29 Microsoft Technology Licensing, Llc Command user interface for displaying selectable software functionality controls
US8839139B2 (en) 2004-09-30 2014-09-16 Microsoft Corporation User interface for providing task management and calendar information
US9542667B2 (en) 2005-09-09 2017-01-10 Microsoft Technology Licensing, Llc Navigating messages within a thread
US9513781B2 (en) 2005-09-12 2016-12-06 Microsoft Technology Licensing, Llc Expanded search and find user interface
US9098473B2 (en) 2007-06-29 2015-08-04 Microsoft Technology Licensing, Llc Accessing an out-space user interface for a document editor program
US9338114B2 (en) 2008-06-24 2016-05-10 Microsoft Technology Licensing, Llc Automatic conversation techniques
US9046983B2 (en) 2009-05-12 2015-06-02 Microsoft Technology Licensing, Llc Hierarchically-organized control galleries

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63304173A (ja) 1988-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0652282B2 (ja) Lcrメ−タ
GB1572088A (en) Method of and apparatus for automatic measurement of impedance and other parameters with microprocessor calculation techniques
US3248646A (en) Location of cable faults by comparing a section of the faulted cable with a part of the section
JPH077016B2 (ja) 電圧測定器用分圧器
JPH07107720B2 (ja) 抵抗遠隔送信器のタップ位置を決定する方法及びこの方法を実施するための回路装置
JP2003028900A (ja) 非接触電圧測定方法およびその装置
JPH0652283B2 (ja) Lcrメ−タ
US2593175A (en) Electric method and system for measuring impedance magnitude and phase angle
AU695365B2 (en) Electrical apparatus with wide dynamic range for monitoring and protecting electric power systems
US4278932A (en) A.C. Bridges
WO2007034519A1 (en) Method and apparatus for measuring capacity variations of a condenser
JPS61110002A (ja) 光学濃度/網点面積率測定装置における自動レンジ制御方法
KR900008302B1 (ko) 디지탈 적산 전력계의 역률 측정회로 및 방법
JP2583476Y2 (ja) 電流−電圧変換回路
JP4261002B2 (ja) 交流電圧測定装置及び方法
GB2093292A (en) Apparatus and methods for analogue-to-digital conversion and for deriving in-phase and quadrature components of voltage and current in an impedance
JPS6027968Y2 (ja) 交流電圧測定装置
CN117928362A (en) AC bridge ratio measuring circuit for full-range measurement of differential capacitance sensor
US2820195A (en) Impedance measuring
JPH06281678A (ja) サンプリング式測定装置
SU1228021A1 (ru) Измеритель параметров комплексных сопротивлений
SU1196775A1 (ru) Устройство дл измерени переменного напр жени
SU840744A1 (ru) Устройство дл измерени относи-ТЕльНОгО изМЕНЕНи пАРАМЕТРОВ КОМплЕКСНОгОСОпРОТиВлЕНи
JP3073052B2 (ja) インピーダンス測定器
JPH0316069Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term