JPH065154Y2 - 捩り振動用工具ホーン - Google Patents

捩り振動用工具ホーン

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JPH065154Y2
JPH065154Y2 JP7540390U JP7540390U JPH065154Y2 JP H065154 Y2 JPH065154 Y2 JP H065154Y2 JP 7540390 U JP7540390 U JP 7540390U JP 7540390 U JP7540390 U JP 7540390U JP H065154 Y2 JPH065154 Y2 JP H065154Y2
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tool horn
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radiation surface
horn
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、例えばプラスチックの超音波溶着用として用
いられる捩り振動用工具ホーンに係り、特に捩り振動子
からの超音波エネルギを効率よく負荷に供給することが
できる捩り振動用工具ホーンに関する。
[従来の技術] 従来、第22図(a),(b)に示すように、捩り振動
棒1の外周部に、振動子2で縦振動するホーン3を、例
えば周方向に等間隔で3本接線方向に溶着し、各振動子
2を、同一周波数,同一位相で駆動して捩り振動棒1に
捩り振動を発生させ、捩り振動棒1先端のチップ4を、
アンビル5上に配した被溶着材6に圧接させるようにし
た超音波溶着装置は一般に知られている。
[考案が解決しようとする課題] 前記従来の超音波溶着装置においては、複数の振動子2
を用いて捩り振動棒1に捩り振動を発生させるようにし
ているため、装置構成が大型となるとともに、取扱いも
容易でなく、また、各振動子2を同一周波数、同一位相
で駆動しても、各ホーン3先端の変位を完全に同一にす
ることは容易でないため、安定した捩り振動が得られな
いという問題がある。
そこで一部では、構造の簡素化および動作の安定性を目
途して、ボルト締めランジュバン振動子を応用した捩り
振動子が提案されている。
すなわち、一般的なボルト締めランジュバン振動子は、
第23図に示すように、板厚方向に分極させたドーナツ
円板状のPZT振動子7を、上下の金属ブロック間に2
〜6枚介装して一体化し、その全長を、1/2波長共振
(縦振動)するように設定したものであるが、前記捩り
振動子は、前記PZT振動子を、第24図に示すよう
に、周方向に8〜16分割するとともに、分極方向を分
割方向としてPZT振動子8を形成し、2組のPZT振
動子8a,8bを、第25図に示すように、中央金属ブ
ロック9a,上端金属ブロック9bおよび下端金属ブロ
ック9cの間に介装して一体化したものである。なお、
この捩り振動子の上下のPZT振動子8a,8bは、第
26図(a),(b)に示すように、分極方向が相互に
逆になっており、第25図に示す一対の電極板10a,
10bを介しこの捩り振動子を駆動することにより、上
端金属ブロック9bおよび下端金属ブロック9cに、第
25図に矢印で示すように、相互に逆位相の捩り振動を
発生させることが可能となる。
ところで、この種の捩り振動子から、出力を直接外部に
取出すようにした場合には、第25図に示す上下端の金
属ブロック9b,9cの面が摩耗するという問題がある
とともに、捩り振動子と同一直径の加工にしか適用でき
ず、加工範囲が制限されるという問題がある。
このため、縦振動のプラスチック溶着と同様に、捩り振
動子に、工具ホーンを直接あるいは固定ホーンを介し間
接的に取付けて加工を行なう必要があるが、従来はこの
種のホーンがなく、捩り振動子から出力を直接外部に取
出さざるを得なかった。
本考案は、かかる現況に鑑みなされたもので、捩り振動
子から効率よく超音波エネルギを負荷に供給することが
できる捩り振動用工具ホーンを提供することを目的とす
る。
本考案の他の目的は、共振周波数や変位の大きさに影響
を与えることなく、加工部のみに超音波エネルギを効率
よく供給することができる捩り振動用工具ホーンを提供
するにある。
[課題を解決するための手段] 本考案の第1の考案は、前記目的を達成する手段とし
て、入力面とこれに対向する放射面との間の寸法が、使
用する周波数に対し、捩り振動で半波長共振するように
設定された棒状の工具ホーンであって、少なくとも入力
面側の端部および放射面側の端部を、同一断面積の棒状
に形成するようにしたことを特徴とする。
また、本考案の第2の考案は、前記目的を達成する手段
として、入力面とこれに対向する放射面との間の寸法
が、使用する周波数に対し、捩り振動で半波長共振する
ように設定された棒状の工具ホーンであって、少なくと
も入力面側の端部および放射面側の端部を、相互に異な
る断面積の棒状に形成するようにしたことを特徴とす
る。
そして、本考案においては、放射面側の部分を、その中
心部に軸方向に穴を設けて筒状に形成するようにするこ
とが好ましい。
また、放射面に、任意形状の小突起を任意数設けるよう
にすることがより好ましい。
[作用] 本考案の第1の考案に係る捩り振動用工具ホーンにおい
ては、少なくとも入力面側の端部および放射面側の端部
が、同一断面積の棒状に形成され、両者の体積が同一に
なっている。このため、縦振動ホーンと同様、捩り振動
の変位の大きさは同一となり、方向のみ逆となる。
一方、本考案の第2の考案に係る捩り振動用工具ホーン
においては、少なくとも入力面側の端部および放射面側
の端部が、相互に異なる断面積の棒状に形成され、両面
の体積が相互に異なっている。このため、捩り振動の方
向が逆になることは勿論のこと、変位の大きさも異なら
しめることが可能となる。またこの際、放射面側の棒形
状を、使用する周波数に対し、放射面から1/4波長の位
置までとすることにより、変位の拡大、縮小率を最大に
することができる。
そして、本考案において、放射面側の部分を、その中心
部に軸方向の穴を設けて筒状に形成することにより、外
形が同一の場合でも、入力面側に対する放射面側の体積
が縮小し、捩り振動の変位を拡大することが可能とな
る。またこの際、穴の軸方向深さを、使用する周波数に
対し、放射面から1/4波長の位置までとすることによ
り、変位の拡大率が最大となり(段付きホーン等の角速
度変成比は、半径の4乗の逆比である。)、したがっ
て、直ちに大きな変成比が得られ、縦振動より有利であ
る。
また、本考案において、放射面に、任意形状の小突起を
任意数設けることにより、加工部のみに超音波エネルギ
を効率よく供給することが可能となる。そしてこの際、
各小突起の立上がり寸法を、ホーンの全長に対し1/80程
度にすることにより、共振周波数や変位の大きさに影響
を与えることはない。
[実施例] 以下、本考案を図面を参照して説明する。
第1図および第2図は、本考案の第1実施例に係る捩り
振動用工具ホーンを示すもので、この工具ホーン21
は、各所同一径の円柱状をなしており、その軸方向一端
には、中心に結合用ねじ穴22aを有する入力面22が
形成されているとともに、軸方向他端には、入力面22
に対向する放射面23が形成されている。そして、これ
ら両面22,23間の寸法Lは、入力面22に加られる
超音波振動Fの周波数λのほぼ半分の長さの約λ/2に設
定され、半波長共振するようになっている。
このように構成された工具ホーン21は、第3図に示す
ように、固定ホーン24を介して捩り振動子25に結合
され、捩り振動子25からの超音波エネルギを、図示し
ない被溶着材に伝達するようになっている。
すなわち、前記捩り振動子25は、第25図に示したも
のと同一構成をなしており、その下端金属ブロック9c
には、第3図に示すように、固定ホーン24の入力面が
結合され、固定ホーン24の放射面には、前記結合用ね
じ穴22aを介して、工具ホーン21の入力面22が結
合されるようになっている。そして、前記固定ホーン2
4は、その軸方向中央部のフランジ24aが、ケース2
6に固定されるようになっている。
なお、固定ホーン24を用いず、工具ホーン21を直接
捩り振動子25に結合する場合には、第1図および第2
図に鎖線で示すように、放射面23からL/2の位置にフ
ランジ21aが設けられるようになっている。
次に、本実施例の作用について説明する。
捩り振動子25を起動すると、捩り振動子25で発生し
た捩り振動は、固定ホーン24を介して工具ホーン21
に伝達され、捩り振動の変位の方向は、第3図に矢印で
示す方向となる。すなわち、工具ホーン21の入力面2
2は、捩り振動子25の下端金属ブロック9cの捩り振
動の変位の方向と逆方向となり、また工具ホーン21の
放射面23は、下端金属ブロック9cの捩り振動の変位
の方向と同一方向となる。なお、工具ホーン21を直接
捩り振動子25に結合した場合には、捩り振動の変位の
方向は前記とは逆になる。
ところで、工具ホーン21は、前述のように、各所同一
径の円柱状をなしているので、入力面22と放射面23
の面積は同一になる。このため、前述のように、両面2
2,23の変位の方向は逆方向となるが、変位の大きさ
は同一となる。
なお、縦振動半波長共振長fは、 ただし E:ヤング率 ρ:密度 L:長さ で求められるが、捩れ振動の半波長共振長fは、 ただし μ:剛性率 ρ:密度 L:長さ で求められる。
第4図および第5図は、本考案の第2実施例に係る捩り
振動用工具ホーンを示すもので、この工具ホーン31
は、L/2の位置を境にして、入力面32側が直径R
放射面33側がこれよりも小径の直径Rの段付円柱状
に形成されており、入力面32の中心には、前記第1実
施例と同様、結合用ねじ穴22aが設けられている。
なお、その他の点については、前記第1実施例と同一構
成となっている。
以上の構成において、入力面32に超音波捩り振動Fを
加えると、前記第1実施例と同様、捩り振動の変位の方
向は、入力面32側と放射面33側とで逆方向となる。
しかも、本実施例に係る工具ホーン31は、放射面33
側が小径の段付円柱状をなしているので、捩り振動の変
位の大きさを、入力面32に比較して放射面33で拡大
することができる。この拡大率は、段付部がL/2の位置
に設定されているので、他の位置に段付部を設定した場
合よりも大きくなり、直ちに大きな変成比が得られる。
なお、本実施例の場合にも、工具ホーン31を直径捩り
振動子25(第3図参照)に結合する場合には、工具ホ
ーン31の軸方向中央部にフランジが設けられることは
云うまでもない。
第6図および第7図は、本考案の第3実施例に係る捩り
振動用工具ホーンを示すもので、この工具ホーン41
は、軸方向両端に入力面42および放射面43を有する
各所同一径の円柱状をなしており、放射面43側の部分
は、その中心部に、放射面43から軸方向にL/2の位置
まで丸穴44が設けられて円筒状をなしている。また、
前記入力面42の中心には、結合用ねじ穴42aが設け
られている。
なお、その他の点については、前記第1実施例と同一構
成となっており、工具ホーン41を、直接捩り振動子2
5(第3図参照)に結合する場合には、工具ホーン41
の軸方向中央部に、フランジが設けられるようになって
いる。
以上の構成において、入力面42に超音波捩り振動Fを
加えると前記第1実施例と同様、捩り振動の変位の方向
は、入力面42側と放射面43側とで逆方向となる。ま
た、放射面43側には丸穴44が設けられ、外径は同一
でも放射面43側の体積が減少しているので、入力面4
2側の変位に対し、放射面43側の変位を拡大すること
ができる。しかも、丸穴44の深さはL/2となっている
ので、変位の拡大率が最大となり、直ちに大きな変成比
が得られる。
第8図および第9図は、本考案の第4実施例に係る捩り
振動用工具ホーンを示すもので、この工具ホーン51
は、L/2の位置を境にして、入力面52側が直径R
放射面53側がこれよりも小径の直径Rの段付円柱状
に形成されており、入力面52の中心には、結合用ねじ
穴52aが設けられ、また放射面53には、周方向に円
弧状をなす例えば4個の小突起54が、図示しない溶着
部に対応して設けられている。
これら各小突起54の立上がり寸法ΔLは、工具ホーン
51の長さ寸法Lに対しL/80程度に設定され、共振周波
数や変位の大きさに影響を与えないよう考慮されてい
る。
なお、その他の点については、前記第1実施例と同一構
成となっており、工具ホーン51を、直接捩り振動子2
5(第3図参照)に結合する場合には、工具ホーン51
の軸方向中央部に、フランジが設けられるようになって
いる。
以上の構成において、入力面52に超音波捩り振動Fを
加えると、前記第2実施例の場合と同様、入力面52側
と放射面53側とで、捩り振動の変位の方向が逆方向に
なるとともに、入力面52側の変位に対し、放射面53
側の変位を拡大することができる。そして、放射面53
には、溶着部に対応する小突起54が設けられているの
で、溶着部のみに超音波エネルギを効率よく供給するこ
とができる。しかも、各小突起54は、その立上がり寸
法ΔLが、工具ホーン51の長さ寸法Lに対し、L/80程
度に設定されているので、共振周波数や変位の大きさに
影響を与えることがない。
第10図および第11図は、本考案の第5実施例に係る
捩り振動用工具ホーンを示すもので、この工具ホーン6
1は、軸方向両端に入力面62および放射面63を有す
る各所同一径の円柱状をなしており、入力面62の中心
には、結合用ねじ穴62aが設けられている。
また、前記放射面63側の部分は、第10図および第1
1図に示すように、その中心部に、放射面63から軸方
向にL/2の位置まで丸穴64が設けられて円筒状をなし
ており、リング状をなす放射面63には、径方向に放射
状に延びる例えば8本の小突起65が、図示しない溶着
部に対応して設けられている。そして、これら各小突起
65の立上がり寸法ΔLは、前記第4実施例と同様の理
由により、工具ホーン61の長さ寸法LのL/80程度に設
定されている。
なお、その他の点については、前記第1実施例と同一構
成となっており、工具ホーン61を、直接捩り振動子2
5(第3図参照)に結合する場合には、工具ホーン61
の軸方向中央部に、フランジが設けられるようになって
いる。
以上の構成において、入力面62に超音波捩り振動Fを
加えると、前記第3実施例の場合と同様、入力面62側
と放射面63側とで、捩り振動の変位の方向が逆方向と
なるとともに、入力面62側の変位に対し、放射面63
側の変位を拡大することができ、しかも溶着部に対応す
る各小突起65により、溶着部のみに超音波エネルギを
効率よく供給することができる。
(実験例−1) 本考案者等は、第12図(a),(b)に示すような捩
り振動用工具ホーンを製作し、この捩り振動用工具ホー
ンに、第25図に示す捩り振動子を用いて捩り振動を加
え、A点およびB点における変位を、顕微鏡により測定
した。その結果、変位の大きさが同一で、かつ放射面に
平行であり、明らかに捩り振動していることが確認され
た。また、スプレー法により、相互に逆方向に捩れてい
ることも確認された。
また、この捩り振動用工具ホーンを用い、ポリ塩化ビニ
ル製のシート,フィルムおよびPPフィルム等のプラス
チックの溶着を行なった。その結果、捩り振動子の駆動
電圧を変えてホーンの変位の大きさを調節すれば、いず
れの材質も充分に溶着できることが確認された。また、
従来の縦振動の溶着結果と比較した処、シール際の強度
が改善されていることが判った。これは、縦振動の溶着
の場合には、素材のシール際が、縦振動によって炭化
し、この部分が脆弱となるが、捩り振動の溶着の場合に
は、素材のシール際が炭化しないためであるものと思わ
れる。さらに本方法では、高周波溶着の場合と同じよう
に溶着玉ができ、シール際の強度も抜群に改善された。
(実験例−2) 本考案者等はまた、第13図(a),(b)に示す捩り
振動用工具ホーンを製作し、前記同様の実験を行なっ
た。その結果、B点の変位の大きさは、A点の変位の大
きさに比較してほぼ2倍になっており、理論値と一致し
た。
また、プラスチックの溶着に際しては、駆動電圧を前記
実験例と同一にすると、ホーンに応力破断が発生するお
それがあるので、多少小さな値で駆動したが、変位が拡
大された分だけ、同一加圧下では短時間で溶着できるこ
とが確認された。また、短時間で溶着できるので、周辺
部への影響(温度上昇等)も減少し、よりきれいな仕上
がりとなった。また、シール際の強度も、わずかながら
改善された。また、無炭化でかつ溶着玉のある良好な溶
着であった。
(実験例−3) 本考案者等はさらに、使用周波数20KHzとし、第14
図(a),(b)に示すような直径80mmの捩り振動用
工具ホーンを製作し、放射面の変位の均一性を測定し
た。
縦振動の場合、ホーンが中実の円柱状をなしている場合
はもとより、第15図(a),(b)に示すように、放
射面側に丸穴を設けて円筒状とした場合でも、4本のス
ロットsを設けなければ、放射面の変位を均一にするこ
とはできないが、捩り振動の場合には、第14図
(a),(b)に示すように、スロットなしで放射面の
変位を均一にすることができ、製作が容易であることが
確認された。
また、縦振動の場合、ホーンの長さ寸法Lは、ホーンの
直径変化に応じて変えてやる必要がある(一般に、ホー
ンの直径を細くすれば、2〜6mm程度の範囲で、長さ寸
法Lを長くしてやる必要がある。)のに対し、捩り振動
の場合には、ホーンの直径が20〜80mm程度の範囲で
は、ホーンの直径を変えても長さ寸法Lは一定値でよ
く、一度長さ寸法Lを求めておけば、後は直径を自由に
変化させることができ、設計の簡素化が図れることも判
った。
なお、前記各実施例においては、工具ホーン21,3
1,41,51,61が、いずれも丸棒状をなす場合に
ついて説明したが、第16図(a),(b)に示すよう
に、断面正方形の角棒状をなす工具ホーン71や、第1
7図(a),(b)に示すように、断面長方形状の角棒
状をなす工具ホーン81であってもよく、この場合に
も、前記各実施例と同様の効果が期待できる。
また、前記各実施例においては、プラスチックの溶着に
使用される捩り振動用工具ホーンについて説明したが、
プラスチックの溶着に限らず、例えば金属細線の溶着等
にも、同様に適用することができる。また、プラスチッ
クのボスを加絞める(ステーキング)場合にも適用で
き、縦振動を用いる場合のような不具合が発生するおそ
れがない。
すなわち、第18図(a)に示すように、下部材91の
ボス91aを、上部材92の孔92aに挿入し、その先
端を加絞めて第18図(b)に示すように仕上げようと
する場合、縦振動を用いると、ボス91aの径や長さに
もよるが、第19図に符号93で示すボス91aの根本
部にエネルギが集中し、第20図(a)に示すように、
ボス91aが座屈したり、あるいは第20図(b)に示
すように、ボス91aの根本部93が上下の部材91,
92間に溶け出して隙間Gができてしまうとともに、体
積不足によりボス91aの上端が半球状に仕上がらない
等の不具合がある。
これに対して、捩り振動を用いる場合には、第21図に
符号94で示すボス91aの上端部側から、擦りにより
順次発熱するので、ボス91aが細径、長寸であって
も、座屈することがなく、第18図(b)に示すような
良好な加絞め加工が可能となる。
[考案の効果] 以上説明したように、本考案の第1の考案は、工具ホー
ンの少なくとも入力面側の端部および放射面側の端部
を、同一断面積の棒状に形成するようにしているので、
捩り振動子からの超音波エネルギを、効率よく負荷に供
給することができるとともに、縦振動では炭化,発泡し
てしまうような素材でも、良好に溶着することができ、
また縦振動の場合と異なり、シール際の強度劣化を防止
することができる。また、溶着以外の例えばボスの加絞
め加工の場合にも、座屈現象を防止でき、極めて良好な
加絞めが可能となる。
また、本考案の第2の考案は、工具ホーンの少なくとも
入力面側の端部および放射面側の端部を、相互に異なる
断面積の棒状に形成するようにしているので、入力面側
の変位の大きさに対し、放射面側の変位の大きさを拡大
あるいは縮小することができ、加工に最適な変位が得ら
れる。
そして、本考案において、放射面側の部分を、その中心
部に軸方向の穴を設けて筒状に形成することにより、外
形を細くすることなく、放射面側の変位を拡大すること
ができる。
また、放射面に、任意形状の小突起を任意数設けること
により、加工部のみに超音波エネルギを効率よく供給す
ることができる。そしてこの際、各小突起の立上がり寸
法を、ホーンの全長に対し1/80程度にすれば、共振周波
数や変位の大きさに影響を与えることはない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1実施例に係る捩り振動用工具ホー
ンを示す部分破断正面図、第2図は第1図の平面図、第
3図はこの捩り振動用工具ホーンを用いた溶着機を示す
部分断面図、第4図は本考案の第2実施例に係る捩り振
動用工具ホーンを示す部分破断正面図、第5図は第4図
の底面図、第6図は本考案の第3実施例に係る捩り振動
用工具ホーンを示す部分破断正面図、第7図は第6図の
底面図、第8図は本考案の第4実施例に係る捩り振動用
工具ホーンを示す部分破断正面図、第9図は第8図の底
面図、第10図は本考案の第5実施例に係る捩り振動用
工具ホーンを示す部分破断正面図、第11図は第10図
の底面図、第12図(a)は実験例−1で用いた捩り振
動用工具ホーンの構成を示す正面図、第12図(b)は
その底面図、第13図(a)は実験例−2で用いた捩り
振動用工具ホーンの構成を示す正面図、第13図(b)
はその底面図、第14図(a)は実験例−3で用いた捩
り振動用工具ホーンの構成を示す正面図、第14図
(b)はその底面図、第15図(a)は実験例−3で比
較された縦振動用工具ホーンの構成を示す正面図、第1
5図(b)はその底面図、第16図(a)は断面正方形
をなす捩り振動用工具ホーンを示す正面図、第16図
(b)は第16図(a)の底面図、第17図(a)は断
面長方形をなす捩り振動用工具ホーンを示す正面図、第
17図(b)は第17図(a)の底面図、第18図
(a)は加絞め加工前のボスの状態を示す説明図、第1
8図(b)は良好な加絞め加工後のボスの状態を示す説
明図、第19図は縦振動を用いて加絞め加工する状態を
示す説明図、第20図(a),(b)その際に生じる不
具合をそれぞれ示す説明図、第21図は捩り振動を用い
て加絞め加工する状態を示す説明図、第22図は(a)
は捩り振動による従来の超音波溶着装置を示す斜視図、
第22図(b)はその要部構成図、第23図は一般的な
ランジュバン振動子の構成を示す説明図、第24図は捩
り振動用のPZT振動子の構成を示す説明図、第25図
はこのPZT振動子を2組用いて構成される捩り振動子
を示す斜視図、第26図(a),(b)は2組のPZT
振動子の分極方向をそれぞれ示す説明図である。 21,31,41,51,61,71,81:工具ホー
ン 22,32,42,52,62:入力面 23,33,43,53,63:放射面 24:固定ホーン 25:捩り振動子 44,64:丸穴 54,65:小突起 L:ホーンの長さ寸法 ΔL:小突起の立上がり寸法 F:超音波振動 λ:周波数

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力面とこれに対向する放射面との間の寸
    法が、使用する周波数に対し、捩り振動で半波長共振す
    るように設定された棒状の工具ホーンであって、少なく
    とも入力面側の端部および放射面側の端部が、同一断面
    積の棒状に形成されていることを特徴とする捩り振動用
    工具ホーン。
  2. 【請求項2】入力面とこれに対向する放射面との間の寸
    法が、使用する周波数に対し、捩り振動で半波長共振す
    るように設定された棒状の工具ホーンであって、少なく
    とも入力面側の端部および放射面側の端部が、相互に異
    なる断面積の棒状に形成されていることを特徴とする捩
    り振動用工具ホーン。
  3. 【請求項3】放射面側の部分は、その中心部に軸方向の
    穴が設けられて筒状をなしていることを特徴とする請求
    項1または2記載の捩り振動工具ホーン。
  4. 【請求項4】放射面には、任意形状の小突起が任意数設
    けられていることを特徴とする請求項1,2または3記
    載の捩り振動用工具ホーン。
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JP2557310B2 (ja) * 1993-04-08 1996-11-27 三島 大二 縦振動を捩り振動に変換する工具ホーン
JP5935025B2 (ja) * 2011-06-21 2016-06-15 精電舎電子工業株式会社 超音波金属接合装置

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