JPH065118A - 耐雷架空地線 - Google Patents
耐雷架空地線Info
- Publication number
- JPH065118A JPH065118A JP18162692A JP18162692A JPH065118A JP H065118 A JPH065118 A JP H065118A JP 18162692 A JP18162692 A JP 18162692A JP 18162692 A JP18162692 A JP 18162692A JP H065118 A JPH065118 A JP H065118A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wire
- lightning
- aluminum
- heat pipe
- twisted
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 最外層(アルミ線5の撚り合わせ層)の内側
に、その最外層と接触するようにヒートパイプ4を撚り
込んだ耐雷架空地線。 【効果】 落雷時のアークによる熱がヒートパイプによ
って瞬時に長手方向に分散されため、落雷による架空地
線の溶損を防止することができる。またヒートパイプは
アークが消滅して熱の供給が停止すると直ちに元の状態
にもどるため、落雷が繰り返し発生した場合でも、耐雷
性能が低下することがなく、当初の耐雷性能を持続させ
ることができる。
に、その最外層と接触するようにヒートパイプ4を撚り
込んだ耐雷架空地線。 【効果】 落雷時のアークによる熱がヒートパイプによ
って瞬時に長手方向に分散されため、落雷による架空地
線の溶損を防止することができる。またヒートパイプは
アークが消滅して熱の供給が停止すると直ちに元の状態
にもどるため、落雷が繰り返し発生した場合でも、耐雷
性能が低下することがなく、当初の耐雷性能を持続させ
ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、落雷による損傷を防止
した耐雷架空地線に関するものである。
した耐雷架空地線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来提案されている耐雷架空地線には次
のようなものがある。 架空地線の外周にダミーとしてアルミ被覆鋼線、亜
鉛めっき鋼線などからなる溶損層を設けて架空地線本体
をまもる。 架空地線の表面または最外層素線の表面に亜鉛被膜
を設けておき、落雷時のアークで亜鉛被膜を溶融、蒸発
させ、アークを広がらせることにより、損傷を少なくす
る(特開平2−297804号公報等)。
のようなものがある。 架空地線の外周にダミーとしてアルミ被覆鋼線、亜
鉛めっき鋼線などからなる溶損層を設けて架空地線本体
をまもる。 架空地線の表面または最外層素線の表面に亜鉛被膜
を設けておき、落雷時のアークで亜鉛被膜を溶融、蒸発
させ、アークを広がらせることにより、損傷を少なくす
る(特開平2−297804号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】耐雷架空地線で重要な
ことは、アークで架空地線本体を傷つけることなく、い
かに効率よくアークエネルギーを消費するかということ
である。前記の耐雷架空地線は溶損層を溶かすことで
アークエネルギーを消費するものであるが、アークエネ
ルギーの消費効率は低く、溶損層が大きな損傷を受けや
すい。またの耐雷架空地線は、アークをスポットでは
なく広がらせることによりエネルギーを分散消費するも
ので、アークエネルギーの消費効率はのものより高い
と考えられるが、1回の落雷で亜鉛被膜が広範囲に損傷
を受けやすい。
ことは、アークで架空地線本体を傷つけることなく、い
かに効率よくアークエネルギーを消費するかということ
である。前記の耐雷架空地線は溶損層を溶かすことで
アークエネルギーを消費するものであるが、アークエネ
ルギーの消費効率は低く、溶損層が大きな損傷を受けや
すい。またの耐雷架空地線は、アークをスポットでは
なく広がらせることによりエネルギーを分散消費するも
ので、アークエネルギーの消費効率はのものより高い
と考えられるが、1回の落雷で亜鉛被膜が広範囲に損傷
を受けやすい。
【0004】また従来提案されている耐雷架空地線は、
落雷があると、アークにより溶損層が損傷したり、亜鉛
被膜が部分的に消失したりして、落雷前の状態を維持す
ることができないため、落雷が繰り返し発生した場合に
は、耐雷性能が低下するという難点がある。
落雷があると、アークにより溶損層が損傷したり、亜鉛
被膜が部分的に消失したりして、落雷前の状態を維持す
ることができないため、落雷が繰り返し発生した場合に
は、耐雷性能が低下するという難点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
課題を解決した耐雷架空地線を提供するもので、その構
成は、最外層の内側に最外層と接触するようにヒートパ
イプを撚り込んだことを特徴とするものである。
課題を解決した耐雷架空地線を提供するもので、その構
成は、最外層の内側に最外層と接触するようにヒートパ
イプを撚り込んだことを特徴とするものである。
【0006】
【作用】落雷によりアークエネルギーが架空地線の最外
層に注入されると、そのエネルギーは最外層から内層に
向かって熱の形で移動する。最外層の内側に最外層と接
触するようにヒートパイプを撚り込んでおくと、最外層
からヒートパイプに伝わった熱がヒートパイプの優れた
熱伝達性能により瞬時に架空地線長手方向に分散する。
これによりアークが当たる部分の温度上昇が抑制され、
架空地線表面の溶損を防ぐことが可能となる。
層に注入されると、そのエネルギーは最外層から内層に
向かって熱の形で移動する。最外層の内側に最外層と接
触するようにヒートパイプを撚り込んでおくと、最外層
からヒートパイプに伝わった熱がヒートパイプの優れた
熱伝達性能により瞬時に架空地線長手方向に分散する。
これによりアークが当たる部分の温度上昇が抑制され、
架空地線表面の溶損を防ぐことが可能となる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1は本発明の一実施例を示す。この耐雷
架空地線は、中心に光ファイバ収納コア1を配置し、そ
の外周にアルミ被覆鋼線2を撚り合わせ、その外周にア
ルミ被覆鋼線3とヒートパイプ4を1本おきに配置して
撚り合わせ、その外周に最外層としてアルミ線5を撚り
合わせたものである。
に説明する。図1は本発明の一実施例を示す。この耐雷
架空地線は、中心に光ファイバ収納コア1を配置し、そ
の外周にアルミ被覆鋼線2を撚り合わせ、その外周にア
ルミ被覆鋼線3とヒートパイプ4を1本おきに配置して
撚り合わせ、その外周に最外層としてアルミ線5を撚り
合わせたものである。
【0008】ヒートパイプ4は同じ層のアルミ被覆鋼線
3と同じ外径に製作されており、これによりヒートパイ
プ4は最外層のアルミ線5と接触した状態となり、アル
ミ線5の熱を直接吸収することができる。この場合のヒ
ートパイプ4はアルミ被覆鋼線2、3およびアルミ線5
と接触することになるため、電食が発生しないように、
アルミ製のものを用いることが望ましい。またヒートパ
イプ4として銅製のものを用いる場合には、その表面に
電食防止のため亜鉛または錫の被膜を形成しておくこと
が望ましい。ヒートパイプ4はアルミ被覆鋼線3と同等
の長さのもの(両端は封止されている)を用いることが
望ましいが、アルミ被覆鋼線3より短いヒートパイプを
複数本直列接続したものを用いることもできる。
3と同じ外径に製作されており、これによりヒートパイ
プ4は最外層のアルミ線5と接触した状態となり、アル
ミ線5の熱を直接吸収することができる。この場合のヒ
ートパイプ4はアルミ被覆鋼線2、3およびアルミ線5
と接触することになるため、電食が発生しないように、
アルミ製のものを用いることが望ましい。またヒートパ
イプ4として銅製のものを用いる場合には、その表面に
電食防止のため亜鉛または錫の被膜を形成しておくこと
が望ましい。ヒートパイプ4はアルミ被覆鋼線3と同等
の長さのもの(両端は封止されている)を用いることが
望ましいが、アルミ被覆鋼線3より短いヒートパイプを
複数本直列接続したものを用いることもできる。
【0009】次に、図1の構成の耐雷架空地線と、ヒー
トパイプを内蔵しない架空地線(ヒートパイプ4をアル
ミ被覆鋼線3で置き換えたこと以外は図1と同じ構成)
についての試験結果を説明する。試験は、各線の表面の
スポットに1000℃に加熱した鉄片を接触させて瞬間
的(約1秒)に熱を加えた時の最外層素線の溶融状況を
調べた。その結果、ヒートパイプを内蔵しない架空地線
は最外層のアルミ線の溶融が発生したが、図1の耐雷架
空地線は最外層のアルミ線5の溶融はみられなかった。
トパイプを内蔵しない架空地線(ヒートパイプ4をアル
ミ被覆鋼線3で置き換えたこと以外は図1と同じ構成)
についての試験結果を説明する。試験は、各線の表面の
スポットに1000℃に加熱した鉄片を接触させて瞬間
的(約1秒)に熱を加えた時の最外層素線の溶融状況を
調べた。その結果、ヒートパイプを内蔵しない架空地線
は最外層のアルミ線の溶融が発生したが、図1の耐雷架
空地線は最外層のアルミ線5の溶融はみられなかった。
【0010】また図1の耐雷架空地線に、1000℃に
加熱した鉄片を瞬間的ではなく継続して接触させたとこ
ろ、約6秒以上経過した時点で最外層のアルミ線5の溶
融が始まることが分かった。
加熱した鉄片を瞬間的ではなく継続して接触させたとこ
ろ、約6秒以上経過した時点で最外層のアルミ線5の溶
融が始まることが分かった。
【0011】実際の落雷はアークの持続時間が1秒前後
であり、しかも同じ箇所にスポット的にアークが集中す
ることはまれである。したがって上記の試験は実際の落
雷より過酷な条件といえるが、それにもかかわらずヒー
トパイプ内蔵した図1の耐雷架空地線は最外層素線の溶
融が起こらなかった。これによりヒートパイプを内蔵し
た耐雷架空地線は十分な耐雷効果を有することが明らか
となった。
であり、しかも同じ箇所にスポット的にアークが集中す
ることはまれである。したがって上記の試験は実際の落
雷より過酷な条件といえるが、それにもかかわらずヒー
トパイプ内蔵した図1の耐雷架空地線は最外層素線の溶
融が起こらなかった。これによりヒートパイプを内蔵し
た耐雷架空地線は十分な耐雷効果を有することが明らか
となった。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、落
雷時のアークによる熱がヒートパイプによって瞬時に長
手方向に分散されため、落雷による架空地線の溶損を防
止することができる。またヒートパイプはアークが消滅
して熱の供給が停止すると直ちに元の状態にもどるた
め、落雷が繰り返し発生した場合でも、耐雷性能が低下
することがなく、当初の耐雷性能を持続させることがで
きる。
雷時のアークによる熱がヒートパイプによって瞬時に長
手方向に分散されため、落雷による架空地線の溶損を防
止することができる。またヒートパイプはアークが消滅
して熱の供給が停止すると直ちに元の状態にもどるた
め、落雷が繰り返し発生した場合でも、耐雷性能が低下
することがなく、当初の耐雷性能を持続させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る耐雷架空地線の断面
図。
図。
1:光ファイバ収納コア 2、3:アルミ被覆鋼線 4:ヒートパイプ 5:アルミ線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 栄久 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 佐藤 宣明 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】最外層の内側に最外層と接触するようにヒ
ートパイプを撚り込んだことを特徴とする耐雷架空地
線。 - 【請求項2】ヒートパイプの少なくとも表面の材質が、
そのヒートパイプが接触する素線の表面の材質と同じで
あることを特徴とする請求項1記載の耐雷架空地線。 - 【請求項3】ヒートパイプと接触する素線がアルミ線ま
たはアルミ被覆鋼線からなり、ヒートパイプが銅製ヒー
トパイプの表面に亜鉛または錫の被膜を形成したものか
らなることを特徴とする請求項1記載の耐雷架空地線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18162692A JPH065118A (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | 耐雷架空地線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18162692A JPH065118A (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | 耐雷架空地線 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH065118A true JPH065118A (ja) | 1994-01-14 |
Family
ID=16104074
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18162692A Pending JPH065118A (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | 耐雷架空地線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH065118A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000056978A (ko) * | 1999-02-05 | 2000-09-15 | 로버트 제이. 에드워드 | 탄소강 지느러미 형상부들이 아연도금에 의해 부착된 타원형 열 파이프 |
WO2009147980A1 (ja) | 2008-06-04 | 2009-12-10 | 財団法人化学及血清療法研究所 | 不活化日本脳炎ウイルス粒子をアジュバントとして使用する方法 |
US8984863B2 (en) | 2010-11-02 | 2015-03-24 | Ihi Corporation | Ammonia injection device |
-
1992
- 1992-06-17 JP JP18162692A patent/JPH065118A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000056978A (ko) * | 1999-02-05 | 2000-09-15 | 로버트 제이. 에드워드 | 탄소강 지느러미 형상부들이 아연도금에 의해 부착된 타원형 열 파이프 |
WO2009147980A1 (ja) | 2008-06-04 | 2009-12-10 | 財団法人化学及血清療法研究所 | 不活化日本脳炎ウイルス粒子をアジュバントとして使用する方法 |
US8984863B2 (en) | 2010-11-02 | 2015-03-24 | Ihi Corporation | Ammonia injection device |
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