JPH0651098B2 - 炉内同時脱硫脱硝方法 - Google Patents

炉内同時脱硫脱硝方法

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JPH0651098B2
JPH0651098B2 JP2185592A JP18559290A JPH0651098B2 JP H0651098 B2 JPH0651098 B2 JP H0651098B2 JP 2185592 A JP2185592 A JP 2185592A JP 18559290 A JP18559290 A JP 18559290A JP H0651098 B2 JPH0651098 B2 JP H0651098B2
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reaction
desulfurization
ammonium sulfate
denitration
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、各種のボイラ、各種加熱炉さらにはごみ焼却
炉などから排出される燃焼排ガス中の硫黄酸化物(SO
x)と窒素酸化物(NOx)を同時に除去する炉内同時
脱硫脱硝方法に関する。
[従来技術および解決すべき課題] 現在我が国で採用されている一般的な脱硫および脱硝の
方法は、脱硝については還元剤としてアンモニアを使用
し、触媒の存在下にNOxの選択接触還元を行なう方式
が主流であり、また脱硫については湿式石灰石膏法のよ
うな湿式法が採用されている。
しかし、これらの方式では、その設備設置占有面積が大
きい上に、そのイニシャルコストおよびランニングコス
トが高くつくため、よりコンパクトで安価に実施できる
方式が望まれている。
一方、石灰石等の脱硫薬剤を炉内に直接投入するいわゆ
る炉内直接脱硫方法は、上記のイニシャルコウトおよび
ランニングコストがかなり軽減されるものの、薬剤の有
効利用等の湿式法の半分以下であり、未反応のCaO等
の薬剤が排出される。例えば石炭焚ボイラに炉内直接脱
硫方式を採用した場合、排出フライアッシュ中に多量の
CaSOおよびCaOが含有することになり、排出灰
の処理方法の確立が必要である。
本発明は、このような要望にこたえるべく達成せられた
もので、低コストで実施でき、しかも優れた脱硫脱硝性
能を発揮することができる炉内同時脱硫脱硝方法を提供
することを目的とする。
[課題解決の手段] 本発明は、上記目的達成のために工夫されたものであっ
て、 火炉内で温度1100℃以下700℃以上の範囲の領域
において、 処理薬剤としてa)アンモニアガスないしその水溶液、
b)硫安および/または酸性硫安の水溶液、c)尿素お
よび/または尿素化合物の粉体ないし水溶液を用い、 i) 上記a)、b)およびc)の薬剤をそれぞれ単独で
炉内上流域、中流域および下流域の3段階で火炉内に散
布するか、 ii) 上記a)、b)およびc)の薬剤のうちの1つの単
独でかつ他の2つを混合状態で2段階で火炉内に散布す
るか、または iii)上記a)、b)およびc)の薬剤を混合状態で1段
階で火炉内に散布するか のいずれか1つの散布形態により薬剤を供給し、 i)またはii) の散布形態の場合、上流域で主に脱硝反応
を、中流域および下流域で主に脱硫反応と第2段の脱硝
反応を起さしめ、 iii)の散布形態の場合、脱硫反応と脱硝反応を同時に起
さしめ、 ついで、火炉内の温度900℃以下500℃以上の範囲
の領域において、上記と同じ処理薬剤で同じ操作を行な
い、 ついで、火炉出口から下流の温度500℃以下の領域に
おいて、上記と同じ処理薬剤で同じ操作を行なう、 炉内同時脱硫脱硝方法である。
[発明の好適な態様] 本発明による炉内同時脱硫脱硝方法は、以下に説明する
4段階の工程より成る。
工程I……炉内脱硝脱硫工程 火炉内で温度1100℃以下700℃以上の範囲の
領域において、a)アンモニアガスないしその水溶液、
b)硫安および/または酸性硫安の水溶液を単独または
混合状態で火炉内に散布し、第1段階の脱硝反応ならび
に若干の脱硫反応を起さしめる工程。
火炉内で上記散布領域の下流の温度900℃以下5
00℃以上の範囲の領域において、 a)アンモニアガスないしその水溶液、b)硫安および
/または酸性硫安の水溶液、c)尿素および/または尿
素化合物の粉体ないし水溶液を単独または混合状態で炉
内に散布し、脱硫反応ならびに第2段階の脱硝反応を起
さしめる工程。
火炉出口から下流の温度500℃以下の領域におい
て、煙道内にa)アンモニアガスないしその水溶液、
b)硫安および/または酸性硫安の水溶液を単独または
混合状態で散布し、第2段階の脱硫反応を起さしめる工
程。
工程II…未反応のアンモニアガスまたは蒸気および生成
した硫安または酸性硫安の回収工程 ボイラ等に付属する集塵装置の下流煙道(集塵装置が付
属されていないものについては、煙突入口直前の煙道)
に水を吸収媒体とするいわゆる湿式洗煙装置またはその
他適当な吸収装置により、上記工程Iより排出されるア
ンモニアガスまたはこれを含む水蒸気もしくは硫安また
は酸性硫安のガスまたはヒュームを捕捉し回収する工
程。
工程III…工程IIでの回収物と生石灰または消石灰を反
応させ、アンモニアの回収と石膏の積出を行なう工程 工程IIで回収されたアンモニア水および硫安または酸性
硫安の水溶液を反応晶析装置に導入し、これに生石灰ま
たは消石灰の粉体または水スラリーを加え、硫安ないし
酸性硫安を構成する硫銀根ないし酸性硫酸根をカルシウ
ムイオンと反応させ、石膏を析出させ、さらにこの反応
によって生ずるアンモニアをガスまたは蒸気として追い
出す反応晶析工程。
工程IV…アンモニアの回収とその再循環および石膏の分
離回収と硫安水溶液の回収とその循環工程 上記工程IIIにて回収された水蒸気含有アンモニア
ガスを圧縮および冷却することによりアンモニア水とな
す工程。
反応晶析後の石膏結晶スラリーを遠心分離機等の固
液分離装置にて固液分離し、石膏結晶を製品として回収
し、濾液は硫安水溶液として上記のアンモニア水溶液
と混合して、混合液を工程Iの脱硫脱硝剤として再循環
使用する工程。
本発明における上記各工程の組合せは、脱硫脱硝の目標
性能、副製品を石膏とするかまたは硫安水溶液として他
へ使用するかにより異なるが、 [1] 排ガス中のSOを吸収し石膏として回収する場合
には、高脱硫率および高脱硝率を得る場合 工程Iの〜および工程II、III、IVを組合せ、およ
び 工程Iのとまたはとの組合せと工程II、III、I
Vの組合せ、 [2] 副生される硫安または酸性硫安を他用途へ使用の場
合には、 工程Iの〜、〜、〜のいずれかの組合せと
工程IIの組合せ(この場合は工程IIより回収される硫安
または酸性硫安水溶液を直ちに工程Iへ再循環使用し、
その一部は他用途として系外へ排出する)、 の種々の組合せからなる。
[脱硫脱硝試験] 本発明における各工程の反応は、第1図に示す竪形燃焼
試験装置および別のガラス試験装置により確認した。
この試験に用いる装置は、微粉炭焚き燃焼室(6) とこれ
の後流側に接続された脱硫・脱硝用の反応室(1) とを主
体とする。微粉炭燃焼量の最大容量は10kg/時で、助
燃用プロパンの燃焼による燃焼温度の制御、NOx発生
量の制御、さらにはSOガスの注入による排煙中のS
濃度の調整が可能なようになっている。試験はプロ
パンの専焼、プロパンと微粉炭の混焼、または微粉炭の
専焼にて行ない、燃焼温度はこれらの供給量制御と燃焼
に供する空気量の制御により所定温度とした。
反応室(1) から排出された排煙は、エアヒーター(4) お
よびガスクーラー(5) で冷却され、バグフィルター(3)
で除塵され、大気へ放出される。
反応室(1) は内径330mm、高さは4mのステンレス管
で構成されている。反応室(1) の外面には円筒状の電気
ヒーター(2) が設けられ、これによって反応室(1) 内部
の燃焼排ガス温度を所定温度に制御できるようになって
いる。脱硫脱硝剤は反応室(1) へそのトップの入口(11)
から空気流にのせて注入される。
排煙中のO、SO、NOx濃度は、反応室(1) の出
口とバグフィルター(3) の出口に設置した分析計(7)(8)
でそれぞれ測定される。すなわち、これら分析計(7)(8)
において、自己洗浄装置付金属焼結フイルターにて除塵
した後の排ガスを、赤外線式SO分析計およびジルコ
ニア式酸素分析計に導き、それぞれの箇所のSOおよ
びO分析を行なう。またバグフイルター(3) の出口で
はさらにケミルミ式NOx分析計によりNOx分析を行
ない、JIS法に規定された湿式排ガス分析によってS
Ox分析およびこの吸収液中に吸収された全S分の分析
ならびにNH 濃度分析を行なう。
第1図に示す各箇所の温度を熱電対温度計(9) により計
測し、投入燃料量は微粉炭の場合は計量装置による減量
量から、プロパンにあってはガス流量計で計測し、燃焼
空気量はオリフイス形流量計で計測し、排ガス量はベン
チュリー型ガス流量計(10)により計測する。なお、燃料
量および投入空気量から計算した理論排ガス量と実測排
ガス量とは数%以内でよく一致し、各々の計量計が正し
く作動していることを確認した。
排ガス中のSOとして工業用SOガスを添加し、排
ガス中のSO濃度が500ppm になるように添加量を
調整した。
[1] 尿素水溶液の脱硫脱硝反応 尿素が脱硝反応を示すことは周知であるが、同時に脱硫
反応も起こすことが本発明者らの実験によって明らかに
なった。
これらの反応は以下に示す反応式によるものと考えられ
る。
(1)脱硝反応 2NO+(NHCO+1/2 O→ 2N+CO+2HO…… (2)脱硫反応 (NHCO+HO→ NH+CO…… NH+SO+1/2 O+HO→ (NH)HSO…… 2NH+SO+1/2 O+HO→ (NHSO …… ここで式の脱硝反応は既報文献等で明らかにされてい
るが、〜式の反応は本発明者らが想定した反応式で
ある。このような経過を経て硫安または酸性硫安が生成
するのか、または尿素とSOが直接反応するのかは現
段階では明らかではないが、後述するように硫安または
酸性硫安が生成されているのは確かである。
ここで第1図の試験装置を使用し、この装置の反応室
(1) 内部に入口(11)から尿素水溶液を噴霧状で吹き込ん
だ場合の脱硫性能を第2図に、またこの時の脱硝性能を
第3図にそれぞれ示す。
第2図では横軸に尿素とSOのモル当量比をとり、縦
軸に脱硫率をとり、吹き込み位置の燃焼ガス温度をパラ
メータとする。
同図から明らかなように、脱硫に関しては温度が低い方
が効率が良く、温度750℃においては当量比1.1程
度でほぼ100%の脱硫が可能である。
この時の燃焼排ガス条件は下記の通りである。
燃料:プロパン SO濃度:500ppm NOx濃度:170ppm 〜60ppm * 燃焼排ガス量:90〜100Nm/時 尿素水溶液濃度:25〜50g/ (注)*燃焼温度によりNOxの発生度合が異なる。
第3図では横軸に吹き込み位置の温度をとり、縦軸に脱
硝率をとる。
同図は尿素とNOxのモル当量比を5に固定した場合の
データをプロットしたものである。第3図から、吹き込
み位置の温度が820℃以上である場合の脱硝率は80
%程度であり、それ以下の温度では温度降下とともに脱
硝率は次第に低下する傾向にあると言える。なお115
0℃を越える温度領域では脱硝率は低下する傾向にある
が、本図にはその関係は示してない。
つぎに本試験時に第1図に示したバグフイルター(3) の
出口側の焼結フイルターを通過した後の排ガスをJIS
法に規定された方法で水洗浄し、この洗浄液中に溶解含
有される硫酸量および総硫黄量を、それぞれ1/10N苛性
ソーダ標準液による容量分析および硫酸バリウム沈澱法
による重量分析法によって求めた。また同じ溶液中のア
ンモニア濃度をアンモニアイオン電極分析計によって求
めた。これらの分析結果から、総硫黄量から計算される
SO量(A) と硫酸量から計算されるSO量(B) を求
め、(A-B )量に反応するNH の量を算出した。な
お、この時の吸収液中にはSO --は存在せず、全てが
SO --となっていることは確認済みである。
第4図はこの算出NH 量とイオン電極分析計から求
められたNH 量の相関関係を示す。
同図において、反応物質が硫安であると想定して換算し
た場合の傾き1の直線上に各点が分布し、その反応物は
硫安であることが裏付けられた。また、尿素の添加当量
比が低い試験は第4図のNH 換算値の小さい部分を
示し、この場合は酸性硫安であると想定換算した場合の
傾き1/2 の直線上に各点が分布し、その時の反応物は酸
性硫安であることが裏付けられ、前記の反応式〜が
起っていることが明らかになった。
この硫安等の反応物は、バグフイルターおよび焼結フイ
ルターを通過した排ガス中に含有されているもので、本
プロセスにおける硫安等の生成物はヒューム状またはガ
ス状として存在しているものと考えられる。もしこれら
が固体であるならば、バグフイルター濾布面上または焼
結フイルター面上にこれら反応物の堆積が観察できるは
ずであるが、本試験の長時間操作後もこれら表面への反
応物の堆積は全く認められなかった。また本試験の一環
として微粉炭燃焼時に尿素水添加を行なった場合でも、
バグフイターにて捕捉されるフライアッシュ中に含有す
るNH 量はほとんどの場合トレース程度であった。
以上の事象から、尿素を添加し、脱硫反応によって生成
される物質は硫安または酸性硫安であり、これらは10
0℃以上の雰囲気ではガスまたはヒュームとして存在
し、バグフイルター等では捕捉されないことが明らかに
なった。
[2] 硫安の脱硫脱硝性能 硫安はその組成上SO --根を持つために、これを炉内
脱硫脱硝剤として使用した場合、硫安の分解時SO
放出する恐れがあるので、常識的には脱硫脱硝剤として
使われなかった。
しかし本発明者らの試験結果では、後述の説明の通り、
硫安が脱硫および脱硝反応作用を奏することが明らかと
なった。
(1)脱硝反応 (i) 高温域: 2NO+(NHSO→ 2N+SO+4HO…… (ii)中温域: 2NO+(NHSO+1/2 O→ 2N+HSO+3HO…… 上記式の反応は高温域にて起こる反応であり、この条
件では明らかにSOを放出する。式の反応は中温域
にて起こる反応であり、この条件では脱硝は起こるが脱
硫は認められない。
(2) 脱硫反応 (NHSO+SO+1/2 O +HO→2(NH)HSO…… 比較的低温域では、硫安でも脱硫反応が起こる。これ
は、式の反応の如く、硫安がSOを吸収した後酸化
されて酸性硫安が形成される過程で、脱硫が起こるもの
と想定される。
なお、式の反応で生成する硫酸はつぎの式の反応で
酸性硫安になるものと考えられる。
(NHSO+HSO→ 2(NH)HSO…… これらの反応を確認するために、前述の尿素による脱硫
脱硝試験と全く同じ条件において、硫安濃度が40g/
である水溶液を第1図に示した反応室(1) 内に入口(1
1)から噴霧供給した場合の脱硫脱硝特性を調べた。
第5図は、硫安水溶液と排ガス中のSOのモル当量比
を約1に設定した場合の温度と脱硫率の関係を示したも
のである。
同図は横軸に溶液噴射位置における排ガス温度をとり、
縦軸に炉内脱硫率をとったものである。脱硫率が−(マ
イナス)を示す場合は、硫安の分解反応によってSO
が放出していることを裏付けるものである。
第5図から、脱硫脱硝剤として硫安水溶液を用いた場合
も、温度800℃以下では脱硫反応が若干認められる
が、これは上述の如く式の反応によるものと考えられ
る。
温度900℃以上の雰囲気中では式の反応によるとみ
られるSOの放出が観察され、脱硫率は負を示すよう
になる。これら脱硝反応とNOx放出反応の中間温度域
では〜の反応が複雑に絡み合って起っており、デー
タのバラツキが大きいのもこの絡み合いに起因するもの
と考えられている。以上の脱硫反応現象とともに脱硝反
応も観察された。
第6図はこの時の脱硝特性を示す。
同図の構成は第5図と同様であるが、縦軸は炉内脱硝率
を示す。
第6図から、脱硝反応は、温度が高い方が脱硝率が高
く、800℃付近を境界にこれ以下の温度では脱硝率は
60%に一定する傾向にあることがわかる。
また800℃以上ではSOの放出が同時に起っている
ので、反応は式に従うと考えられ、これ以下の温度で
は式の反応が想定されている。
なお、同図に示した脱硝率は硫安無添加時のプロパン燃
焼による発生NOxを基準としたものであって、例えば
吹き込み位置の温度が1100℃である場合、発生NO
x値は170ppm で、700℃の場合は60ppm であ
り、それぞれその温度によって発生NOx基準値が異な
っている。
つぎに硫安水溶液噴射時の脱硫脱硝反応に伴なう生成物
を確認するため、前述の尿素添加時と同様の方式にて、
第4図に示したように、換算NH 濃度値とイオン電
極分析から得られるNH 濃度の相対関係を第7図に
示した。同図から生成物は硫安もしくは酸性硫安である
ことが明らかで、式および式に記載の反応により酸
性硫安が尿素添加時より多量に生成されることが明らか
になった。
以上の事象から、硫安水溶液は、その反応条件によって
脱硫脱硝反応を起すことが明らかで、その反応物は酸性
硫安である。
なお第7図に示される硫安は、〜式の反応に関与し
ない硫安が未反応のまま系外へ出て捕捉されたものであ
ると考えられる。
[3] アンモニアの脱硫脱硝性能 アンモニアがNOxの還元作用を有することは周知の事
実で、脱硝剤として使用する場合は反応効率を向上する
ために通常は触媒を併用するのが一般的である。
またアンモニア水中にSOガスを通し、さらに過剰空
気を投入すると、アンモニアはSOおよびOと容易
に反応して硫安が生じることは一般に良く知られてい
る。
この時の反応は次式による。
(1) 脱硝反応 6NO+4NH→5N+6HO …… (2) 脱硫反応 2NH+SO+1/2 O+HO→ (NHSO…… (NHSO+SO+1/2 O +HO→2(NH)HSO…… 脱硫脱硝剤としてアンモニアを炉内に噴射した場合、脱
硝に関しては触媒併用時に較べて反応効率は低いものの
かなりの効果が期待できる。
第1図に示した反応室(1) 内に入口(11)からアンモニア
ガスを添加した場合の脱硝性能を第8図に示す。
同図の横軸には排ガス中へ添加したアンモニアガス濃度
をとり、縦軸にはその時の脱硝率および脱硫率をとる。
この試験時の排ガス条件は、 燃料:プロパンと微粉炭の混焼 燃焼排ガス量:105Nm/時 添加位置温度:800℃ SO濃度:800ppm NOx濃度:200ppm であった。
第8図から明らかなように、アンモニアの脱硝性能はそ
の添加量が600ppm (NH/NO当量比=3)以上
の領域では脱硝率70%を示し、これ以上添加量を増大
しても脱硝率は増加せず一定量となった。
しかし、この時第8図に示すように炉内脱硫反応は全く
起らず、乾きアンモニアガスを高温域に添加する方法で
は脱硫効果を得ることはできなかった。これは式の成
立に必要な水が存在しないために反応が進行しないこと
と、反応温度が高すぎることに起因しているものと考え
られる。
十分な水の存在下での式の反応は先に説明した通り容
易に進行することが明らかである。そこでアンモニアガ
スをアンモニア水とし、500℃以下の低温部でしかも
十分な湿り状態すなわち半湿式状態にて脱硫反応を調べ
た。この時の試験結果を第8図中に付記した。
同図から明らかなように、式の反応に必要な十分な水
を付加することにより、アンモニアによる脱硫反応は容
易に起こることが確認された。
[4] 硫安または酸性硫安の水への吸収 前述の通り、脱硫脱硝剤として尿素、硫安およびアンモ
ニア水を使用し脱硫脱硝反応を起こさせた後の副生物
は、硫安または酸性硫安であり、その形態は100℃の
排ガス中ではヒューム状またはガス状であることが明ら
かになった。
またこれらは水に極めて溶解性の高い物質であるので、
水を媒体とする簡単な湿式排ガス洗浄装置で容易に吸収
捕捉できる。
例えば、前述の湿式分析に使用した吸収ビンのような簡
単な排ガス洗浄装置による確認試験の結果、NH
第1吸収ビン内で全量捕捉され、第2吸収ビン中からは
NH をほとんど検出できない程その吸収性は良好で
あった。
[5] 硫安または酸性硫安からの石膏反応晶析 本発明者らは硫安または酸性硫安から石膏を副生させ、
アンモニアを回収する方法を検討した。
硫安または酸性硫安の水溶液に生石灰または消石灰を投
入し、その反応を調べた。
これらの反応は次式によるものと想定される。
(1) 生石灰を水に投入すると消石灰が生成する。
CaO+HO→Ca(OH)…… (2) 消石灰と硫安または酸性硫安が反応し石膏を析出す
る。
(NH)HSO+Ca(OH)+HO→ CaSO・2HO+NHOH… (NHSO+Ca(OH)+2HO→ CaSO・2HO+2NHOH… (3) アンモニア水は加熱により蒸気またはガス状でアン
モニアガスとして放出される。
加熱 NHOHNH+HO … 冷却 これは冷却するとアンモニア水に復元する。
ここで式および式は周知の反応式であるが、式お
よび式は確認の必要があった。
本発明者らは式および式の反応を確認するために、
簡単なガラス製試験装置により反応試験を実施した。こ
の試験は、硫安水溶液500mlを1000ml容量のフラ
スコに入れ、これに消石灰を投入した後、この溶液を加
熱して沸騰蒸発させ、この発生蒸気をリービッヒ冷却管
にて冷却凝縮させ、さらにこの凝縮液を希硫酸溶液中に
注入し、NH 分を同液に吸収反応させた。この時こ
の吸収液は10分毎に新規希硫酸液に更新し、これを6
回すなわち60分間継続した。このようにして得られた
吸収液をアンモニアイオン電極法にてNH 量分析に
かけ、その反応経過を調べた。
この反応により放出させたNH 量の時間経過とその
積算量の関係を第9図に示す。
同図に示す(A) および(B) の試験条件はつぎの通りであ
る。
反応試験条件 (A) および(B) の条件の相違は、消石灰添加量が異なる
点だけであり、他は同一条件で行なった。
第9図から明らかなように、消石灰と硫安はかなり容易
に反応し、(A) の場合で投入硫安のNH 量の約80
%が60分間で反応し、(B) の場合で90%が反応完了
したことが確認できた。
なお、残液側のNH 量と放出側のNH 量の加算
値は初期投入硫安中のNH 量にほぼ一致し、収支バ
ランスは良く合っていた。
この結果から、式に示す反応は容易に進行することが
確認された。なお、この反応は消石灰の投入量すなわち
溶液中のアルカリ濃度が関与するようで、15g投入し
た場合の(A) より22g投入した場合の(B) の方が反応
速度は大きい傾向にあった。
なお、式の反応は確認していないが、理論的には式
よりさらに反応速度が大きいものと推定される。
[6] 石膏およびアンモニアの回収 前述した反応後の石膏スラリー液は、濾紙による吸引濾
過試験で簡単に固液分離できた。濾液は清澄であり、固
形物が通過した様子はみられなかった。
なお、分離石膏中には未反応の消石灰が多量に残留して
いるが、今後これを製品とする場合には消石灰の残留量
の軽減化、残留消石灰の石膏化についてさらに検討する
必要がある。
アンモニアガスの回収については、前述のように反応蒸
気を冷却凝縮させるのみでアンモニアは簡単に回収可能
であり、特別な装置を使用しなくても回収損失を0とす
ることができる。
なお、濾液中には硫安の未反応分が残留しているが、こ
れと上記のアンモニア水を再度混合し、項目[1] で記載
した脱硫脱硝剤として再使用できる。
[7] 試験結果のまとめ 以上の研究成果をまとめると、以下のようになる。
(1) 工程Iにおける炉内脱硫脱硝反応 i)尿素水溶液は優れた脱硫脱硝性能を有し、尿素/SO
当量比1.1で100%の脱硫が見込める。その性能
は噴射投入位置の温度の影響を受け、脱硝については8
00℃以上の温度領域にて約80%の脱硝率を得る。そ
の時の反応式としては〜式が想定される。
ii) 硫安水溶液も脱硫脱硝効果を有する。これは温度に
より大きく影響を受け、800℃以上ではSOの再放
出反応が起こる。また脱硫と脱硝は相反する挙動を示
し、脱硝効果を高くするとSOが放出される関係にあ
る。その時の反応式としては〜式が想定され、これ
らが複雑に関与している。この事象から硫安は60%以
上の脱硝効果を有することが分かった。
iii)アンモニアガスは優れた脱硝性能を有し、例えば8
00℃においてアンモニア/NOx当量比3で70%の
脱硝率が得られる。その時の反応は式による。
アンモニアは乾き状態では脱硫効果は全く認められな
い。しかし湿り状態では大きな脱硫効果が得られ、その
反応は式および式による。
iv) 上記i)〜iii)の反応副生物は硫安または酸性硫安で
あり、これらは炉内で反応後、燃焼排ガス中にてヒュー
ム状またはガス状にて存在し、ガス温度100℃以上の
雰囲気では粒子として存在しないためにバグフイルター
等の集塵装置では捕捉できない。
またこれらは微粉炭燃焼時のフライアッシュ中にもトレ
ース程度にしか吸着されず、集塵装置を通過してしま
う。
(2) 工程IIにおける硫安または酸性硫安の吸収 工程Iの生成物である硫安または酸性硫安は水への溶解
性が大きく、簡単な洗浄装置で全量回収可能な物質であ
る。
(3) 工程IIIにおける石膏反応晶析とアンモニアの回
収 硫安または酸性硫安は消石灰と容易に反応し、石膏の析
出とアンモニアガスの放出が起こる。この反応には〜
式が想定される。
この時析出の石膏結晶は濾過性が良く、容易に固液分離
可能である。また濾液は石膏の混入もなく清澄である。
また、放出されるアンモニアガスは冷却凝縮操作により
容易に回収できる。
(4) 工程IVにおけるアンモニアおよび硫安水溶液の回収
再循環使用工程IIIより得られたアンモニアは、アンモ
ニア水として濾液の硫安水溶液と混合し、再び工程Iの
脱硫脱硝剤に使用できる。
[実施例] つぎに、本発明の実施例を図面に基き具体的に説明す
る。
先に説明した種々の試験から尿素、硫安、酸性硫安およ
びアンモニアをそれぞれ単独もしくは混合状態で炉内に
噴射均一分散させ、炉内脱硫脱硝反応を行なわしめた
後、燃焼排ガス中に含まれる副生物としての硫安または
酸性硫安のガスまたはヒュームを洗浄装置にて回収し、
さらにこの時得られた上記副生物水溶液に生石灰または
消石灰を添加石膏晶析反応を行なわしめ、石膏を回収
し、この時の濾液に含まれる硫安および反応によって発
生するアンモニアを再び脱硫脱硝剤として使用する。
この方法によると、脱硫脱硝剤の消費量はかなり少な
く、SOは最終的に石膏として回収可能である。
以上の特徴を持つプロセスの例として、本発明者らが創
案したプロセス事例を第10図に示す。
第10図のフローシートを詳細に説明すると、ボイラ本
体(21)の燃焼装置(22)には燃料として微粉炭が供給され
る。ここで発生した燃焼排ガスは、ボイラ管群(23)およ
びエコノマイザー(24)を通過する間に熱を充分吸収さ
れ、集塵装置(25)による灰分捕集後、排ガス洗浄装置(2
6)すなわち吸収塔を経て誘引排風機(27)により煙突(28)
へ誘引後、系外へ排出される。
上記排ガスフローにおいて、本プロセスでは、アンモニ
アまたは硫安ないし酸性硫安の水溶液を混合状態でボイ
ラ本体(21)の比較的高温部に設置したノズル(40)から炉
内に均一に噴霧分散させ、主に第1階段の炉内脱硝反応
ならびに若干の脱硫反応を起さしめる。つぎにボイラ本
体(21)の比較的低温部に設置したノズル(41)から尿素水
溶液を炉内に均一に分散させ、主に炉内脱硫および第2
段階の脱硝反応を起こさしめる。この尿素水溶液は、溶
液調整槽(42)にて調整し、ポンプ(43)にて昇圧した尿素
単独水溶液、もしくはこの尿素単独水溶液に上記ノズル
(40)から炉内に分散すべき上記水溶液を混合したもので
ある。これらの炉内脱硫脱硝反応から副生する硫安もし
くは酸性硫安は、高温度の燃焼排ガス中ではヒューム状
またはガス状で存在するため、ボイラ管群(23)、エコノ
マイザー(24)および集塵装置(25)を通過し、排ガス洗浄
装置(26)によって水溶液として回収される。
なお、排ガスの白煙が問題になる場合は、排ガス洗浄装
置(26)の後流に加熱装置を設置する。
排ガス洗浄装置(26)へは、蒸発に伴なう補給用冷却水と
してプロセス水を供給し、吸収液ミストの抑制のため上
段に設置した散水装置によりこの水を塔内へ散布され
る。硫安等のヒュームまたはガスは、循環ポンプ(29)に
て循環使用される吸収液を下段ノズルより塔内に散布す
ることにより同吸収液に吸収される。この吸収液すなわ
ち硫安または酸性硫安水溶液の一部は、つぎに反応晶析
槽(30)へ導入される。同槽へはさらに生石灰または消石
灰が投入され、攪拌機(31)のインペラー(32)にて上記溶
液と良く混合させられる。反応晶析槽(30)の内部では硫
安または酸性硫安と消石灰の反応が起こり、石膏の析出
が始まる。この時反応晶析槽(30)の内部での反応促進の
ためには、加熱状態が望ましく、昇温のためにスチーム
の吹き込みまたは加熱装置の取付けが必要である。
この反応によって析出した石膏は、つぎに固液分離装置
(33)で固液分離され、系外へ排出される。また固液分離
装置(33)から出た濾液はポンプ(34)にて昇圧された後、
循環使用される。
一方反応により発生した水蒸気含有アンモニアガスは圧
縮機(35)にて加圧され、さらに冷却凝縮機(36)を経てア
ンモニア水となされ、リザーバー(37)に貯液される。こ
れはさらにポンプ(38)にて昇圧された後、固液分離装置
(33)から出た濾液と混合され、この混合液はノズル(40)
またはノズル(41)から炉内へ均一に分散供給され、脱硫
脱硝剤として再使用される。また、この混合液は必要に
応じてエコノマイザー(24)下流のノズル(44)から炉内へ
均一に分散供給され、第2段階の脱硫反応に供される。
一方、主に脱硫用として用いられる尿素は、攪拌機(39)
を備えた溶液調整槽(42)内でプロセス水に溶解され、さ
らに昇圧ポンプ(43)にて加圧された後、ノズル(41)にて
炉内へ均一分散され、炉内脱硫反応および第2段階の脱
硝反応が行なわれる。
この時、ノズル(40)へ送るべき再循環アンモニア水−硫
安水の混合液の一部をこの尿素液と混合し、尿素消費量
の軽減化を図る。なお、上記再循環混合液のノズル(40)
と(41)への配分量によって脱硫と脱硝の度合は変るの
で、配分量は最適値に設定する必要がある。
また具体的な応用の一例として、その脱硫脱硝性能およ
び薬剤等の消費量を第10図に従い説明する。
なお第10図中の記載<>印はその場所における物質収
支を示す。以下と記述の事例から、本プロセスでは脱硫
率は97.5%、脱硝率は70%であり、さらに石膏が
1297kg/時得られ、炉内脱硫脱硝が効果的に行なわ
れることが明らかとなった。
<1>石炭の燃焼による発生灰ガスの仕様 石炭の種類:豪州炭 石炭の燃焼量:21.57トン/時 燃焼排ガス量:212,000Nm/時 排ガス組成 CO 14.5vol % O 3.3vol % HO 8.4vol % SO 800ppm NOx 200ppm (NOx抑制燃焼後) <2>炉内脱硫脱硝後の灰ガス仕様(煙突入口) SO 20ppm NOx 60ppm <3>第1段階の脱硫脱硝剤仕様 (ノズル(40)より炉内分散の溶液仕様) 供給溶液量:1.2m/時 溶液組成 硫安:3.5wt% アンモニア水:14.8wt% 水:81.7wt% <4>第2段階の脱硫脱硝剤仕様 (ノズル(41)より炉内分散の溶液仕様) 供給溶液量:2.5m/時 溶液組成 尿素:7.0wt%(192kg/時) 硫安:2.8wt% アンモニア水:11.6wt% 水:81.7wt% <5>生石灰供給量:434kg/時 <6>スチーム供給量:約1000kg/時 <7>吸収液の反応晶析槽への供給 供給溶液量:5.2m/時 溶液組成 硫安:30.8wt% 水:69.3wt% <8>石膏副生量:1297kg/時 (ただし消石灰2.2%混入) [発明の効果] 本発明による炉内同時脱硫脱硝方法は、以上の通り構成
されているので、脱硫脱硝を低コストで実施でき、しか
も優れた脱硫脱硝性能を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は燃焼試験を示すフローシート、第2図は尿素/
SO当量比と脱硫率の関係を示すグラフ、第3図は温
度と脱硝率の関係を示すグラフ、第4図はNH 換算
値とNH 分析値の関係を示すグラフ、第5図は温度
と脱硫率の関係を示すグラフ、第6図は温度と脱硝率の
関係を示すグラフ、第7図はNH 換算値とNH
分析値の関係を示すグラフ、第8図はアンモニアガス添
加量と脱硫率および脱硝率の関係を示すグラフ、第9図
は時間と反応率の関係を示すグラフ、第10図は炉内脱
硫脱硝法を示すフローシートである。 (21)……ボイラ本体、(22)……燃焼装置、(23)……ボイ
ラ管群、(24)……エコノマイザー、(25)……集塵装置、
(26)……排ガス洗浄装置、(27)……誘引排風機、(28)…
…煙突、(29)……循環ポンプ、(30)……反応晶析槽、(3
1)……攪拌機、(32)……インペラー、(33)……固液分離
装置、(34)……ポンプ、(35)……圧縮機、(36)……冷却
凝縮器、(37)……リザーバー、(38)……ポンプ、(39)…
…攪拌機、(40)……ノズル、(41)……ノズル、(42)……
溶液調整槽、(43)……昇圧ポンプ、(44)……ノズル。
フロントページの続き (72)発明者 石田 美智男 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 土井 照之 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】火炉内の温度900℃以下500℃以上の
    範囲の領域において、 処理薬剤としてa)アンモニアガスないしその水溶液、
    b)硫安および/または酸性硫安の水溶液、c)尿素お
    よび/または尿素化合物の粉体ないし水溶液を用い、 i) 上記a)、b)およびc)の薬剤をそれぞれ単独で
    炉内上流域、中流域および下流域の3段階で火炉内に散
    布するか、 ii) 上記a)、b)およびc)の薬剤のうちの1つを単
    独でかつ他の2つを混合状態で2段階で火炉内に散布す
    るか、または iii)上記a)、b)およびc)の薬剤を混合状態で1段
    階で火炉内に散布するか のいずれか1つの散布形態により薬剤を供給し、 i)またはii) の散布形態の場合、上流域で主に脱硝反応
    を、中流域および下流域で主に脱硫反応と第2段の脱硝
    反応を起さしめ、 iii)の散布形態の場合、脱硫反応と脱硝反応を同時に起
    さしめ、 炉内同時脱硫脱硝方法。
  2. 【請求項2】火炉内の温度1100℃以下700℃以上
    の範囲の領域において、請求項(1) 記載の処理薬剤で同
    じ操作を行ない、 ついで、火炉内の温度900℃以下500℃以上の範囲
    の領域において、請求項(1) 記載の操作を行なう、 炉内同時脱硫脱硝方法。
  3. 【請求項3】請求項(1) 記載の操作を行ない、 ついで、火炉出口から下流の温度500℃以下の領域に
    おいて、請求項(1) 記載の処理薬剤で同じ操作を行な
    う、 炉内同時脱硫脱硝方法。
  4. 【請求項4】火炉内で温度1100℃以下700℃以上
    の範囲の領域において、請求項(1) 記載の処理薬剤で同
    じ操作を行ない、 ついで、火炉内の温度900℃以下500℃以上の範囲
    の領域において、請求項(1) 記載の操作を行ない、 ついで、火炉出口から下流の温度500℃以下の領域に
    おいて、請求項(1) 記載の処理薬剤で同じ操作を行な
    う、 炉内同時脱硫脱硝方法。
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