JPH06509956A - 体外失禁装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、医療用の体外失禁装置に係わる。良くみられる医学的問題である尿失 禁は現在、コンドームカテーテル、侵襲的カテーテル、失禁用パッド及びおむつ で処置される。

現行の処置に関連して幾つかの問題点が存在し、それらのうちで最も顕著である のは高い感染出現率である。侵襲的な尿道カテーテルを留置した場合の尿路感染 の出現率については、現今の医学文献に詳細に述べられている。尿道内に侵襲的 カテーテルが存在すると微生物の侵入が容易になると考えられる。微生物はカテ ーテル挿入部位から尿道内のカテーテル沿いに尿路内へと上行し、このようにし て感染を引き起こす。通常のコンドームカテーテルは実質的に、管と結合された 袋である。このコンドームは普通、周上に配置された接着テープによって陰茎に 取り付けられる。

しばしば、取り付けが不十分でコンドームカテーテルは外れ、または漏れる。あ るいはまた、周囲を取り巻（上記接着テープによって陰茎が刺激され、更には絞 扼すらされる。

コンドームカテーテルの構造は尿道内への微生物の侵入を遮らない。袋内の湿潤 環境は微生物の増殖に理想的である。

袋内の湿潤環境下に増殖した微生物は尿道に入り、かつ尿路内へと進んで尿路感 染を引き起こす。

失禁用パッドやおむつも、男性患者に用いられようと女性患者に用いられようと 感染を引き起こし、かつその重篤度を高め、なぜならこれらの用具に収容される 排出された尿及び／または糞便は細菌増殖の優れた培地であるからである。上記 のような状況下に増殖した細菌は尿道に進入し得る。なぜなら長期介護施設にお いて職員はしばしば患者のおむつを、優れた医療によって推奨されるような頻度 では替えることができないからである。

現在の失禁処置に関連する第二の問題点は特にコンドームカテーテルに係わる。

通常のコンドームカテーテルは皮膚をふやけさせ、かつ刺激する。表皮は死んだ 細胞から成り、この細胞はその下に位置する生きた真皮細胞を物理的及び化学的 刺激から、また微生物の侵入から保護する。ふやけは、表皮が長期間水分に晒さ れることに関連する問題に係わる。表皮細胞は、十分な期間水分に晒されると水 分を吸収し、膨潤し、かつ脱落し、それによって生理学的に活性な真皮層を、す ぐ近傍に存在するあらゆる化学物質や微生物に暴露する。

ふやけは、皮膚が体外由来の水分に晒された場合のみでな（、水分を透過させな い膜によって水分が皮膚表面上に捕捉された場合も生起する。皮膚は、特に生殖 器の領域では常に水分を発する。発せられた水分が水分不透過性膜によって皮膚 表面上に捕捉されて蒸発できないとぶやけが起こる。

ふやけが軽快せずに進行すると、表皮の不全に起因する細胞組織及び結合組織の 炎症がしばしば起こる。この炎症にはしばしば、フレグモーネまたは組織感染を 引き起こす微生物の侵入が伴うかまたは後続する。微生物の侵入は組織の炎症及 び破壊も惹起する。フレグモーネの重症例では拡張性組織破壊、壊死または壊痘 が起こり、壊痘組織または患肢全体を除去しなければならな（なる。明らかに、 ふやけ及び更に進行した変性状態の始まりを防止するべく皮膚の乾燥を維持しな ければならない。

通常のコンドームカテーテルは、陰茎を囲繞する保水袋（ｂａｇ　ｏｆ　ｍｏｉ ｓｔｕｒｅ）として機能する。コンドームカテーテルは皮膚表面からの水分の必 要な蒸発を可能にしない。コンドームの壁が発せられた水分を皮膚表面上に捕捉 するのみでなく、排尿もコンドーム内側に捕捉される水分を増し、また排尿は包 囲領域内に尿素などの化学的刺激原をもたらす。即ち、通常のコンドームカテー テルはふやけと皮膚刺激とを惹起する。

コンドームカテーテルが惹起するふやけ及び皮膚刺激は該カテーテルを身体に不 快なものとし、患者はこのカテーテルを故意に、または睡眠中無意識に外してし まうのが常である。くわえて、ふやけた組織は湿性で、かつ弛緩している。従つ て、ふやけた皮膚には接着剤が良く接着しない。

即ち、コンドームカテーテルに単に接着剤を併用しても役に立たない。なぜなら 接着剤下のふやけが原因でコンドームカテーテルが緩み、または患者から外れ落 ちるからである。

発明の概要 従って本発明は、通常の尿道カテーテル、失禁用パッド及びおむつの使用に関連 する微生物の侵入と、その結果としての感染とを低減または排除することを目的 とする。

本発明はまた、コンドームカテーテルの使用に起因するふやけ及び皮膚刺激の低 減または防止も目的とする。

更に本発明は、より快適な、即ち患者にとってより親切な体外失禁装置を提供す ることも目的とする。

７日間まで着用可能な体外失禁装置の提供も、本発明の目的である。

上記及びその他の目的の達成において本発明はその一態様において、外側面及び 内側面を有するハウジングを含む体外失禁装置を提供し、その際ハウジングの内 側面は外尿道口（ｕｒｅｔｈｒａｌ　ｍｅａｔｕｓ）を囲繞する外尿道口傍面（ ｔｈｅｐａｒａ−ｍｅａｔａｌ　５ｕｒｆａｃｅ）　ヘの取り付けに適している 。ハウジングは、内側端部と外側端部とを有する排液のための導出管を含み、前 記内側端部はハウジングの内側面を越えてハウジング内部に進入している。ハウ ジングを外尿道口上に、導出管の内側端部が外尿道口と自由に連通ずるように保 持する手段も設けられており、この手段はハウジングと結合された複数の葉状部 を含み、これらの葉状部は各々内側面及び外側面を有し、かつ外尿道口傍面を囲 繞する皮膚からの水蒸気の蒸発が可能となってふやけが回避されるように蒸気透 過性フィルムによって構成されている。

本発明の別の態様によれば、各葉状部の内側面上に蒸気透過性の接着剤層が、当 該葉状部の外尿道口傍面への固定を可能にするべく設けられている。ハウジング の内側面上には、ハウジング内への微生物の侵入を防止する医学的に活性な物質 を含む微生物遮断層が設けられている。本発明の装置は、ハウジングの内側面上 に位置して導出管の内側端部を囲繞する遮断ディスクも含み、このディスクは、 外尿道口を囲繞して汚染物質に対する閉塞的かつ機械的な封止を実現するように 配置されている。本発明の好ましい具体例において、遮断ディスクは水及び尿を 吸収するヒドロコロイドを含む。更に、遮断ディスクは外尿道口傍面に接着する ように調製されたヒドロコロイドを含み、かつ男性尿道口または女性尿道口を囲 繞して汚染物質に対する閉塞的封止を実現し得る。遮断ディスクはまた、外尿道 口傍面への取り付けの確実性を高める接着剤層を含み得る。

本発明装置の付加的な保持手段は複数のＵ字形解放裏当てを含み、これらの裏当 ては葉状部上の蒸気透過性接着剤と、葉状部が外尿道口傍面に皺無しで貼付され 得、かつ装置の適当な配置及び確実な取り付けが維持されるように関係付けられ ている。本発明の解放裏当ては葉状部上の蒸気透過性接着剤層と関係付けられた 解放部とプルタブとを含み、プルタブは、該プルタブにハウジングから遠ざかる 方向へ力が掛けられると解放部が葉状部からスムースに横方向に除去され、それ によって葉状部が外尿道口傍面に皺無しで貼付されるように解放部と関係付けら れ、かつ葉状部の内側面から遠ざかる方向へ伸長している。

更に、本発明の目的に従い、取り付は用葉状部の縁は角を有しない形状とされて おり、かつハウジングから遠ざかるにつれて先細りとなっている。蒸気透過性フ ィルムは厚み０．３〜１．５ミルとされており、微生物その他の汚染物質は透過 させない。好ましい材料は、本発明装置を着用者に確実に取り付けるのに十分な 取り付は面を実現するべく互いに重なり合う葉状の形態とされるポリウレタンフ ィルムである。

本発明の更に別の目的に従い、女性に適した好ましい具体例において、上記保持 手段は装置を外尿道口傍面に取り付ける非接着性手段も含み、この手段はハウジ ングに設けられた複数の取り付は点と結合された複数の保持ストラップであり、 これらの保持ストラップは、該ストラップの長さ及び締め付は程度を変更して装 置が外尿道口に関して適正位置に維持されることをより確実にする複数の調節バ ックルを具備している。

やはり本発明の目的に従い、微生物遮断層中の接着剤は水分適合性であるように 調製されており、また導出管は、導管の内側面上に導出管からの微生物の侵入が 弱まるように設けられた抗菌または防腐被膜を含む。導出管はその外側端部に一 体的なアダプタを、該導出管の様々な導管コネクタへの取り付けが可能となるよ うに具備している。

やはり本発明の目的に従い、遮断ディスクは、好ましくはＵ字形に形成された保 護用解放裏当ても具備しており、この裏当ては装置が外尿道口傍面に適用される 時まで遮断ディスクを被覆する。そのうえ、遮断ディスクは抗菌薬または防腐薬 も含み、この薬剤は遮断ディスクの構成物質全体の中にその一体的成分として、 外尿道口内への微生物の侵入が弱まるように配合されている。

本発明の他の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明から明らかとなろう。し かし、以下に提示する詳細な説明及び特定の実施例は、本発明の好ましい具体例 を示してはいるが単なる例であると理解されるべきである。本明細書の詳細な説 明は、当業者に明らかとなり得る本発明の精神及び範囲の内での改変及び変形を 示唆する。それらの改変及び変形は本発明の範囲内と看做される。

図面の簡単な説明 本発明がより容易に理解され得、かつその結果本発明の特徴がより良く認識され 得るように本発明の実施例を、添付図面を参照しつつ以下に説明する。添付図面 の第１図〜第４図は本発明の、男性に適した例に関連し、第５図〜第１４図は女 性に適した例に関連する。

第１図は着用時の男性用体外失禁装置の説明図である。

第２図は着用時の男性用装置の拡大説明図である。

第３図は男性用装置の取り付は面を示す斜視上面図である。

第４図は遮断ディスク及び解放裏当てを示す男性用装置の縦断面図である。

第５図は女性患者に着用させた本発明装置を患者の背後から見たところを示す説 明図である。

第６図は取り付はリングの拡大図である。

第７図は着用時の本発明装置を女性患者の正面から見たところを示す説明図であ る。

第８図は保持ストラップ調節バックルの拡大図である。

第９図は着用時の本発明装置の変形例の説明図である。

第１０図は女性用装置の取り付は面を示す斜視側面図である。

第１１図は遮断ディスク及び解放裏当てを示す女性用装置の縦断面図である。

第１２図は着用時の女性用装置の側面図である。

第１３図は着用時の女性用装置の底面図である。

第１４図は女性用装置の説明図である。

好ましい具体例の詳細な説明 本発明は、導出管を具備した、解剖学的に輪郭形成されたハウジングを患者の外 尿道口近傍の皮膚に貼付するのに、接着剤で被覆された蒸気透過性フィルムから 成る先細りの葉状部を用いる。尿を生殖器の領域から運び去る導出管は外尿道口 に進入せず、替わりに装置の接着性手段によって外尿道口の近傍に保持される。

蒸気透過性フィルムは２片以上に分割されて葉状部を構成する。

外尿道口は、男性または女性患者の尿道の体外への開口である。男性では、外尿 道口は典型的には陰茎の端部に存在する。女性の外尿道口は典型的には膣口（膣 開口）の前方に存在する。外尿道口傍面とは、男性または女性の外尿道口並びに 外尿道口近傍の周囲皮膚及び粘膜組織を含む表面のことである。

気体、特に水蒸気は葉状部フィルムを、皮膚から周囲の大気中へと透過し得る。

しかし、葉状部のフィルムは微生物不透過性であり、従って微生物が周囲の環境 から該フィルムを透過して皮膚表面上に捕捉されるのを防止する。葉状部のフィ ルムは微生物以外の汚染物質に対しても不透過性である。汚染物質には微生物、 尿、糞便、膿、剥離皮膚（ｓｌｏｕｇｈｅｄ　ｏｆｆ　５ｋｉｎ）、毛、及び／ または化学的刺激または微生物侵入の問題を提示しかねない他の任意の物質が含 まれる。

葉状部には蒸気透過性の接着剤が適用されており、例えば当業者に公知の医用ア クリル皮膚接着剤が葉状部の内側面上に連続層または不連続層状に適用されてい る。葉状部の接着剤もしくは内側面は皮膚の表面に付着する。葉状部は好ましく は、０．３〜２．０ミル厚のポリウレタンフィルムから成る。フィルムの薄さ及 び組成によって、水分が皮膚表面から葉状部を透過して蒸発することが可能とな り、即ち乾燥した表皮層が維持され、コンドームカテーテルその他の通常の失禁 装置を用いた場合に指摘される皮膚刺激及びふやけが低減または排除される。

葉状部の先細りの形状は、フィルムによって覆われる面積を最小限としつつ、装 置の安定した固定を実現する。本発明の好ましい具体例によれば、葉状部はハウ ジングとの結合部では互いに重なり合っているがハウジングから遠ざかるにつれ て次第に細（なり、即ち先細りとなる。葉状部はハウジング取り付は部位におい て比較的幅が広く、かつ互いに重なり合っている。なぜならハウジング周囲での 確実な取り付けが重要であるからである。従って、蒸気透過性フィルムから成る 葉状部を皮膚適合性の蒸気透過性接着剤と共に用い、かつその際該葉状部によっ て覆われる表面積を通常のコンドームカテーテルによって覆われる表面積より小 さくすることにより、本発明はコンドームカテーテル、おむつ及び失禁用パッド によって惹起される皮膚刺激及びふやけを排除する。

コンドームカテーテルその他の通常装置に関係付けられるふやけ及び皮膚刺激は 当該装置を身体に不快なものとする。ふやけ及び皮膚刺激の低減によって患者の 快適さが増し、対応して患者の聞き分けも良くなる。

くわえて本発明は、コンドームカテーテル使用に起因するような感染の出現を、 外尿道口の周囲に無菌ゾーンを設けることによって低減または排除する。無菌ゾ ーンは微生物の侵入を防止することによって創出される。本発明の幾つかの要素 が、外尿道口への微生物の侵入に対抗する。

ハウジングの皮膚への適用面上に、遮断ディスク層が設けられている。この遮断 ディスクは微生物遮断層として機能し、細菌の増殖を抑制する、例えばポビドン ・ヨウ素や塩化ベンザルコニウムといった防腐薬または抗菌薬を含む。

本発明の好ましい具体例において、遮断ディスク層は、ハウジングを外尿道口の ごく近傍に保持する一助となる接着剤、例えばヒドロコロイドを含む。好ましい ヒドロコロイドは、７０％の合成ニトリル接着剤［例えばＥｘｘｏｎ　Ｃｏｒｐ 、のＶｉｓｔａｎｅｘ（登録商標）コと、２０％のペクチン［例えばＨｅｒｃｕ ｌｅｓＣｈｅｍｉｃａｌ、　Ｉｎｃ、のＢｅｎｅｃｅｌ（登録商標）コと、１０ ％のポビドン・ヨウ素［例えばＰｕｒｄｕｅ−Ｆｒｅｄｅｒｉｃｋ、　Ｉｎｃ、 のＢｅｔａｄｉｎｅ（登録商標）］とから成る。

ヒドロコロイド及び防腐用ディスク層は本発明の幾つかの感染制御及び皮膚保護 機能を担う。ヒドロコロイドディスクは外尿道口の周囲で閉塞的シールもしくは 機械的バリヤを構成し、即ち尿路の入り口を生体外細菌への暴露から保護する。

ディスクの閉塞性は、外尿道口近傍の皮膚表面が排出された尿のふやかし作用に 晒されることも防止する。

ヒドロコロイドディスクは有効な水分バリヤ及びシールとして機能する。排出さ れた尿はディスクの中央開口を通って装置のハウジング内に達し、そこから付属 の排尿管内へと進入する。従って、コ〉ドームカテーテルの場合と異なり、残り の外尿道口傍面は排出された尿に決して暴露されない。

遮断ディスクは好ましくは、皮膚が発する汗を吸収するヒドロコロイドから成り 、皮膚表面に過剰な水分が蓄積されるのを防止する。従って遮断ディスクは、微 生物の侵入を防止すると同時に、ふやけ及び皮膚刺激の防止にも有用である。

接着剤で被覆された蒸気透過性葉状部は、該葉状部がその下に位！する外尿道口 近傍の皮膚表面の形状に倣うことを可能にするコンフォーマプルフィルムから成 る。葉状部は、個々の葉状部に配置された新規なＵ字形の解放裏当てを取り去る ことによって皮膚表面に貼付される。上記Ｕ字形解放裏当ては蒸気透過性接着剤 を装置適用時まで保護する。Ｕ字形解放裏当では、装置を外尿道口傍面上の適正 位置に配置した後各葉状部を皮膚表面に、プラスチックハウジングにごく近い地 点からプラスチックハウジングから比較的遠い地点まで皺無しで貼付することを 可能にする。

本発明の構成要素である解放裏当て及びプルタブに関して、“Ｕ字形”とは、プ ルタブが対応する解放裏当てに対して実質的に平行に位置し、かつ両者はその端 部において接着剤または溶接によって互いに結合されており、その結果プルタブ 及び解放裏当てが“Ｕ“字の腕に類似し、これら２個の部材の結合部が“Ｕ“の 底を成すことを意味する。

上記結合部はプルタブ及び裏当ての長さに比較して僅かな寸法しか有せず、従っ て“Ｕ”の腕は比較的長い。あるいは他の場合には、プルタブと解放裏当てとが １個の部材であってもよく、この部材は自身に重ねて折り返されてやはり実質的 に“Ｕ”字形を成し、その際折り目が“Ｕ”の底となる。

Ｕ字形解放裏当ては好ましくは、はぼ半分に折り畳まれたプラスチック片または プラスチック被覆紙片から成る。

裏当ての一方の部分、即ち解放部は葉状部上の接着剤の上に、接着剤層が裏当て と葉状部の内側面との間に挟み込まれるように配置される。裏当ての他方の部分 は折り返されて葉状部から離隔し、プルタブを構成する。プルタブは十分な剛性 を有し、その結果各プルタブにハウジングから遠ざかる方向へ力が掛けられると 裏当ては対応する葉状部からスムースに横方向に除去されることになる。好まし い具体列において、裏当てのプルタブ部分は解放部より高い剛性率を有する。剛 性に差が有ることによって、裏当ての対応する葉状部からのスムースかつ容易な 除去が促進される。

プルタブの長さは様々であり得、例えば好ましい一興体列では裏当てのプルタブ 部分は解放部より長い。葉状部フィルムの馴染みやすさ及び裏当ての構造が、葉 状部を外尿道口傍面にスムースに、かつ皺無しで貼付することを容易にする。皮 膚表面上に得られる皺無しのフィルム層は、装置が外尿道口近傍の適正位置に保 持されること、及び装置の接着剤での取り付けがより確実となることを保証する 。

遮断ディスクは水分及び微生物の侵入に対する機械的バリヤを創出する。なぜな ら該ディスクは葉状部によって皮膚表面に対し不動に押し付けられるからである 。好ましい具体例において遮断ディスクは、皮膚に密着する接着剤特性を有する ヒドロコロイドから成り、圧力のみによって創出されるものより強力な機械的バ リヤを創出する。水分及び微生物の侵入を防止することによって、通常のコンド ームカテーテル、侵襲的カテーテル、失禁用パッド及びおむつの使用に関連する 尿路感染、皮膚刺激及び尿漏れの出現女性の失禁に関しても同様の問題が存在す る。尿道が短いことに起因して、女性患者は特に侵襲的カテーテル、失禁用バン ド及びおむつの着用に関係付けられる感染に合いやすい。おむつ及び失禁用パッ ドは、特に寝たきりの女性患者では皮膚の潰瘍化及び感染を招きかねない皮膚刺 激及びふやけも惹起する。

これらの問題を解決するうえで、女性用の尿失禁装置は実質的に男性用装置と同 様に機能する。女性用装置のハウジングは女性の外尿道口傍面及び膣口の、男性 とは異なる形状に適応するように輪郭形成されている。女性用装置の遮断ディス クは男性用装置のものと同様に機能するが、このディスクも女性の外尿道口傍面 及び膣口に馴染む形状を付与されている。

女性用装置の一具体列は、付加的な非接着性取り付は手段を具備している。好ま しい具体例において、非接着性取り付は手段はハウジングの外側面と、患者の腰 回りに配置された保持ベルトとに取り付けられる幾つかの保持ストラップから成 る。保持ストラップは好ましくは、該ストラップの長さを様々な体格の患者に適 合するように調節することを可能にする調節バックルを有する。

男性であれ女性であれ、患者は本発明の装置を長期間、例えば７日間も着用する ことができる。これに対して、現行のコンドームカテーテル、おむつ及び失禁用 パッドはその構造から、感染、皮膚のふやけ、刺激及び尿漏れの危険を低減し、 かつ有効な取り付けを維持しようとすれば毎日交換しなければならない。現在、 コンドームカテーテルその他の失禁装置を毎日交換する費用、並びに私立及び公 立病院における適正に指導された職員の不足がカテーテルの、製造者推奨期間よ り長期の着用を招いている。このようにして、カテーテルの有効性はますます減 少し、感染の危険が増す。本発明装置を、感染を伴わずに長期間有効に着用でき ることによって処置の費用が減少し、また長期介護施設で職員がカテーテルを替 えたり、おむつ及び寝具類の交換を行なったりするのに要する時間が短縮される 。

体外失禁装置は患者の皮膚に、無菌技術及び清浄な検査手袋を用いて適用される 。男性患者では、包皮を引き退けて外尿道口、陰茎尖端及び冠を、標準的な皮膚 清浄剤またはポビドン・ヨウ素や塩化ベンザルコニウムといった防腐薬で湿らせ たガーゼまたは綿棒を用いて清浄化する。接着のだめの皮膚用製剤、例えばベン ゾインのチンキなどを少量外尿道口周囲の陰茎尖端に適用し、それによってヒド ロコロイドディスク及び接着性葉状部の陰茎尖端への良好な接着を促進すること ができる。遮断ディスクを保護する解放裏当てを装置から除去してハウジングを 陰茎上に設置し、その際導出管を外尿道口上に心合わせして配置する。陰茎尖端 の残りの露出部分は完全に乾燥している。各葉状部からＵ字形解放裏当てを、一 方の手で各葉状部のハウジング近傍部分に圧力を掛け、他方の手で対応するプル タブを引くことによって個々に除去し、それによって各葉状部を陰茎に、その尖 端から冠へと接着させて装置を適正位置に固定する。その後、装置ハウジングの 一律的アダプタを適当な導管コネクタに取り付ける。

女性用装置に関しても同様の取り付は操作を行なうが、ただし取り付は用葉状部 は、小陰唇表面が僅かに広がって接着面と外尿道口近傍の皮膚との密接な接触が 保証されるように適用する。くわえて、取り付は用ストラップを具備した好まし い具体例ではストラップを、ハウジングを外尿道口に関して所望の位置に保持す るのに十分な張力がハウジングに掛かるように調節する。

本発明は、先に言及した各図、及びそれらの図について以下に行なう詳細な説明 を参照することでより良く理解され得る。提示した各図において、同じ参照符号 は同じ部分を示す。

第１図に、男性患者に用いた体外失禁装置を示す。第１図〜第４図は、本発明装 置の男性に適した具体例の説明図である。

第２図〜第４図に示した体外失禁装置は陰茎４に取り付けられている。導出管１ ０を有するハウジング１が、陰茎４の端部上に取り付けられている。導出管１０ はハウジング１の内側面を貫通しており、尿は導出管１０を通って陰茎４がら運 び去られる。ハウジング１には、標準的な“クリスマスツリー“コネクタなどの 様々な導管コネクタ８への取り付けを可能にする一体的アダブタフが配置されて いる。

複数の葉状部５がハウジングｌに取り付けられている。葉状部５は陰茎４の外尿 道口傍面に図示のように接着する。葉状部５はその皮膚への付着面上に、蒸気透 過性の接着剤（図示せず）を有する。第３図に示した葉状部５は（第４図に示し た）Ｕ字形解放裏当て６を伴っていない。第３図は男性用体外失禁装置の、蒸気 透過性接着剤層（図示せず）で被覆された葉状部５の皮膚付着面を示す斜視端面 図である。ハウジングｌの導出管１０を囲繞してハウジング１の内側面上に位置 する遮断ディスク２も示されている。

第４図に、遮断ディスク２の好ましい形状を断面において示す。遮断ディスク２ には保護用の解放裏当て３が付着しており、この裏当て３は装置が皮膚に適用さ れる前に除去される。この図には、葉状部５の皮膚付着面を覆うＵ字形の接着剤 解放裏当て６も示しである。

第２図及び第４図には導管コネクタ８も示してあり、標準的な“クリスマスツリ ー”コネクタが第４図では一体的アダブタフに取り付けるべく配置されており、 第２図では排尿管９及び本発明装置と連結されている。

第５図〜第１４図に、本発明装置の女性に適した具体例を示す。第５図〜第７図 、第９図及び第１２図は、装置を女性患者に用いたところを示している。第５図 及び第９図は保持ストラップ２３の変形例を示している。第７図は患者の正面か ら見た保持ストラップを示している。

第６図には保持ストラップ２３の、第５図に示したように患者の腰回りに着用さ れたベルト２１への取り付けを示す。保持ストラップ２３はベルト２１にリング （参照符号付さず）を介して取り付けられる。

第８図に、保持ストラップ調節バックル２２を示す。バックル２２の保持ストラ ップ２３上の位置は第７図に示す。調節バックル２２は保持ストラップ２３の長 さを様々な体格の患者に適合するように調節することを可能にする。

第１０図は、本発明の体外失禁装置の女性に適した具体例の斜視側面図である。

導出管１０を有するハウジング１３が外尿道口上に取り付けられ、その際ハウジ ング１３の先細りの湾曲リップ２０が、第１２図に示したように患者の膣口に挿 入される。導出管１０はハウジング１３の内側面（図示せず）を貫通しており、 尿は導出管１０を通って外尿道口から運び去られる。ハウジング】３には、標準 的な“クリスマスツリー”コネクタなどの様々な導管コネクタ８への取り付けを 可能にする一体的アダブタフが配置されている。

複数の葉状部５がハウジング１３に取り付けられている。

葉状部５は外尿道口周囲の皮膚に、第１３図に示したように接着する。葉状部５ はその皮膚付着面上に蒸気透過性の接着剤（図示せず）を有する。第１０図に示 した葉状部５は解放裏当て６を伴っておらず、第１１図では伴っている。ハウジ ング１３の内側面上に位置する遮断ディスク１９も図示しである。

第１１図に、遮断ディスク１９の好ましい形状を示す。遮断ディスク１９には、 装置が皮膚に適用される時まで保護用のＵ字形解放裏当て３が付着している。こ の図には、葉状部５の皮膚付着面（図示せず）を覆うＵ字形の接着剤解放裏当て ６も示しである。保持ストラップ取り付は点１１及び１４も示しである。

第１１図に、標準的な“クリスマスツリー”コネクタなどである導管コネクタ８ を示す。導管コネクタ８は第１４図では、一体的アダブタフ及び排尿管９に取り 付けられている。

本発明の遮断ディスク以外の構成要素は標準的な製造方法で、医用装置製造分野 で良く知られた材料から製造される。

ここまでの説明から、当該技術分野で通常程度に熟練した者の能力範囲内で本発 明の幾つかの変更、適合及び調節が行なわれることは明らかである。本発明者は 、本発明の精神を逸脱しないそのような変形は総て、添付した請求の範囲各項に よってのみ限定される本発明の範囲内と看做されると思料する。

ＦＩＧ、　１ ＦＩＧ、　１０ ＦＩＧ、　１２ ＦＩＧ、　１３ 補正１の写しく翻訳文）提出書（特許法第１８４条の７第１項）

Claims (28)

【特許請求の範囲】
1. １．（Ａ）外側面及び内側面を有するハウジングであって、（１）前記内側面が 外尿道口を囲繞する外尿道口傍面への取り付けに適合しており、
2. （２）このハウジングは排液のための導出管を含み、（３）前記導出管は内側端 部と外側端部とを有し、内側端部は前記内側面を越えてハウジング内部に進入し ているハウジングと、 （Ｂ）前記ハウジングを外尿道口上に、導出管の内側端部が外尿道口と自由に連 通するように保持する手段であって、（１）（ａ）複数の各葉状部が内側面及び 外側面を有し、かつ（ｂ）外尿道口を囲繞する皮膚の葉状部接着部位からの水蒸 気の蒸発が可能となってふやけが回避されるように蒸気透過性フィルムによって 構成されている、ハウジングと結合された複数の葉状部、及び （２）各葉状部の内側面上に当該葉状部の前記外尿道口傍面への固定を可能にす るべく設けられた蒸気透過性接着剤層 を含む手段と、 （Ｃ）ハウジングの内側面上に設けられた、ハウジング内への微生物の侵入を防 止する医学的に活性な物質を含む微生物遮断層と を含む体外失禁装置。 ２．ハウジングの内側面上に前記導出管の内側端部を囲繞する遮断ディスクも設 置されており、このディスクは外尿道口を囲繞して汚染物質に対する閉塞的かつ 機械的な封止を実現するように配置されていることを特徴とする請求項１に記載 の装置。
3. ３．遮断ディスクが水及び尿を吸収するヒドロコロイドを含むことを特徴とする 請求項２に記載の装置。
4. ４．ヒドロコロイドが外尿道口傍面に接着するように調製されていることを特徴 とする請求項３に記載の装置。
5. ５．遮断ディスクが環形であることを特徴とする請求項４に記載の装置。
6. ６．ハウジングが男性の外尿道口傍面への取り付けに特に適していることを特徴 とする請求項５に記載の装置。
7. ７．ハウジングが女性の外尿道口傍面への取り付けに特に適していることを特徴 とする請求項５に記載の装置。
8. ８．遮断ディスクが更に接着剤を含むことを特徴とする請求項５に記載の装置。
9. ９．ハウジング保持手段が更に複数のＵ字形解放裏当てを含み、これらの裏当て は、葉状部が外尿道口傍面に皺無しで貼付され得、かつ装置の適当な配置及び確 実な取り付けが維持されるように葉状部上の蒸気透過性接着剤と関係付けられて いることを特徴とする請求項８に記載の装置。
10. １０．各解放裏当てが（ｉ）蒸気透過性接着剤層と関係付けられた解放部と（ｉ ｉ）プルタブとを含み、プルタブにハウジングから遠ざかる方向へ力が掛けられ ると解放部が葉状部からスムースに横方向に除去され、それによって葉状部が外 尿道口傍面に皺無しで貼付されるようにプルタブは解放部と関係付けられ、かつ 葉状部の内側面から遠ざかる方向へ伸長していることを特徴とする請求項９に記 載の装置。
11. １１．葉状部の縁に角が無いことを特徴とする請求項１０に記載の装置。
12. １２．葉状部の縁がハウジングから遠ざかるにつれて先細りとなっていることを 特徴とする請求項１１に記載の装置。
13. １３．蒸気透過性フィルムの厚みが０．３〜２．０ミルであることを特徴とする 請求項１２に記載の装置。
14. １４．葉状部同士が重なり合っていることを特徴とする請求項１３に記載の装置 。
15. １５．蒸気透過性フィルムが微生物不透過性であることを特徴とする請求項１４ に記載の装置。
16. １６．蒸気透過性フィルムがポリウレタンであることを特徴とする請求項１５に 記載の装置。
17. １７．ハウジング保持手段が更に装置を外尿道口傍面に取り付ける非接着性手段 を含むことを特徴とする請求項２に記載の装置。
18. １８．非接着性取り付け手段が更に、ハウジングと結合された複数の保持ストラ ップを含むことを特徴とする請求項１７に記載の装置。
19. １９．ハウジングが更に非接着性取り付け手段と共に用いられる複数の取り付け 点を含むことを特徴とする請求項１８に記載の装置。
20. ２０．保持ストラップが更に、該ストラップの長さを変更する複数の調節バック ルを含むことを特徴とする請求項１９に記載の装置。
21. ２１．微生物遮断層中の接着剤が水分適合性であることを特徴とする請求項２０ に記載の装置。
22. ２２．遮断ディスクが抗菌物質を含むことを特徴とする請求項２に記載の装置。
23. ２３．遮断ディスクがその皮膚付着面上に設けられた防腐被膜を含むことを特徴 とする請求項２に記載の装置。
24. ２４．導出管が更にその内側面上に設けられた抗菌被膜を含むことを特徴とする 請求項２に記載の装置。
25. ２５．導出管が更にその内側面上に設けられた防腐被膜を含むことを特徴とする 請求項２に記載の装置。
26. ２６．導出管がその外側端部に、該導出管の様々な導管コネクタへの取り付けが 可能となるように設置された一体的アダプタを含むことを特徴とする請求項２に 記載の装置。
27. ２７．遮断ディスクが更に保護用解放裏当てを含み、この裏当ては装置が外尿道 口傍面に適用される時まで遮断ディスクを被覆することを特徴とする請求項２に 記載の装置。
28. ２８．保護用解放裏当てがＵ字形であることを特徴とする請求項２５に記載の装 置。