JPH06509448A - 光通信システム - Google Patents

光通信システム

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JPH06509448A
JPH06509448A JP3513594A JP51359491A JPH06509448A JP H06509448 A JPH06509448 A JP H06509448A JP 3513594 A JP3513594 A JP 3513594A JP 51359491 A JP51359491 A JP 51359491A JP H06509448 A JPH06509448 A JP H06509448A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 光 通 信 シ ス テ ム 本発明は、光通信システムに係わり、更に特に、光ビーム相互間の一致の形で信 号が伝送されるシステムに係わる。
一致光子対(eoincidenl pholon pri+)に基づく光通信 システムは、例えば^pplied 0ptic@Vo1. 24. No 2 2、pp、 3877−3882においてHoBとF+1beBとMtndel によって、既に論じられている。彼らが説明している光通信システムは、入力ポ ンプビームの非縮退パラメトリック低域変換(non−dBenc目1e ps +lel+iedowIlcoIlt*口1onlによって同時光子対(+1m l1ll*neoos pholonp*i+lを生じさせるために、非線形の 結晶体を使用する。これらの光子対は2つの相関した光子ビームを形成し、これ らのビームの各々が6対の一方の光子を含む。これらのビームは別々に伝送され 、受信機で別々に検出される。1つの相関光子対(各ビームに1つの光子)が検 出される時に、1つの一致が記録される。入力ポンプビームの直接変調によって 、即ち、入力ポンプビームを0N10FFにスイッチングすることによって、デ ィジタル信号が伝送される。両方のビームにおけるOFF周期が、低域変換され た光子対にスペクトル的に類似している光を使用して充填(till−inl  される。しかし、この充填光は相関関係がなく、従って、その光が受信機で検出 される時には、有意数の一致が記録されない。この場合、受信機における一致の 周期は2進数「1」に相当し、(ノイズより上の)非一致の周期は2進数「0」 に相当する。
上記で説明されたシステムは、一致検出を使用すればバックグラウンドノイズに 対する識別を可能にするという利点を有する。従って、通信が、比較的少数の光 子を用いて実現されることも可能であり、そうでない場合には、信号光子が前記 2つのビームの各ビーム中でノイズの中に失われるであろう。
更に、このシステムは、充填光の故に傍受に対して比較的安全である。1つのビ ームだけしか傍受されず、且つ、充填に使用される光がその信号光子に十分に適 切に整合している場合には、その信号が解読されることは不可能である。しかし 、低域変換された光子のスペクトルと強度と統計的属性とを整合させることは、 実際上は困難である。従って、多(の場合には、1つのビームの属性の詳細な解 析が、信号が解読されることを可能にする。これに加えて、両方のビームが傍受 される場合には、単純な一致の計数によって信号が解読される可能性がある。従 って、このシステムはあまり安全ではない。
直接変調の代わりに時間変調を使用する類似のシステムも、既に論じられている 。この時間変調システムは2つのパルス状の相関光子ビームを有する。これら2 つの相関ビームの一方のビームの時間変調によって、ディジタル信号が伝送され る。即ち、これらのパルス状ビームの一方のビームに可変遅延が導入される。上 記の直接変調の場合と同じく、2つのビームの一方が傍受される場合には、信号 は容易に解読されることは不可能である。しかし、パルス間の時間遅延の統計の 慎重な解析が、何らかの変調が発見されることを可能にするであろう。使用され た遅延が、被復調ビームのパルスの間の時間間隔に比較して短い場合には、そう した解析によって発見される変調はごく僅かであろう。両方のビームが傍受され る場合には、直接変調の場合と同じく、単純な一致の計数が信号を解読するであ ろう。
従って、このシステムはあまり安全ではない。
上記で説明された従来技術のシステムは両方とも、両チャネル内での損失に応じ たSN比の平方減少という重大な欠点も有する。この欠点は、それらのシステム の実際上の使用に対して非常に大きな制約をもたらし、特に、それらのシステム の使用が可能な通信距離を制限する。
本発明の目的は、改良された光通信システムを提供することである。
本発明は、 第1と第2の光子ビームチャネルにおける共役エネルギーを有する光子の相関対 の発生源を含む送信機と、(i)受信された光子の間の一致を計数するように構 成された一致計数手段と、(11)一致計数率の変化に応答し且つ通信信号を与 えるように構成された識別手段とを含む受信機とを有する光通信システムを提供 し、 前記システムは、 前記送信機が、(1)信号入力に応じた変調可能なスペクトル分散特性を有する 、第1の光子ビームチャネル内の送信機ろ波手段と、(b)タイミング信号を送 信するために前記送信機ろ波手段の出力に応答する手段とを含み、前記受信機が 、信号入力が存在しない時に前記送信機ろ波手段のスペクトル分散特性に対して 共役であるスペクトル分散特性を有する受信機ろ波手段を含み、前記受信機ろ波 手段が、受信光子のスペクトル特性に基づいて、異なった受信機チャネルに受信 光子を分けるために使用されることによって特徴付けられる。
本発明は、タイミング信号と、第2の送信機光子ビームチャネルからの光子との 両方が、送信中に傍受される場合でさえ、その信号が解読されることが不可能で あるという利点を与える。
従って、本発明は、従来技術の場合に比べて、より高い通信上の安全性を与える 。
更に、本発明は、例えば受信信号の強度が受信バックグラウンド光の強度に比べ て2桁小さい時のように、比較的高レベルのバックグラウンド光の中で通信が達 成されることが可能であるという利点も与える。このことは、本発明が不利な条 件の下で使用されることを可能にする。或いは、通信の安全性を強化するために 、信号をスプリアス光の中に混合し、それによって信号ビームの識別を一層困難 にすることによって、信号ビームが隠蔽されることも可能である。
従来技術の一致計数システムに比較した場合の本発明の更なる利点は、信号/雑 音特性の改善である。従来技術のシステムは信号損失に応じてSN比の平方低下 を被るが、本発明は信号損失に応してSN比の線形低下を被るだけである。
本発明の実施例の1つでは、その受信機ろ波手段は、スペクトル的に共役である フィルタ特性を有する、2つのフィルタチャネルを有する。従って、受信機ろ波 手段は、共役スペクトルを有する2つの光子ビームを与える。一致計数手段は、 タイミング信号と2つの共役スペクトルビーム各々との間の一致を計数するため に使用される。従って、2つの一致率が得られ、通信信号を得るために、一方の 一致率が他方の一致率から減算される。2つのフィルタチャネルの使用は、新た な情報を全く付加しないが、SN比を増大させ、従って有利である。
そうした実施例は、ディジタル通信信号の送信のために使用されることも可能で ある。この場合には、送信機ろ波手段が、ディジタル信号に応じて2つの共役ス ペクトル分散特性の間を切り換えられる。
そうした実施例は、各々にマツハ・ツエンダ−(M*el+2ehnde+)干 渉計の形の送信機ろ波手段と受信機ろ波手段とを備えることも可能である。送信 機ろ波手段は、通信信号がそれに供給される片方の干渉計アームの中に電気光学 変調器を含んでよい。受信機ろ波手段のマツハ・ツエンダ−干渉計は、送信機内 のる波手段のマツハ・ツエンダ−干渉計に整合させられ、即ち、受信機ろ波手段 と送信機ろ波手段は、前記電気光学変調器の休止時には、等しい光路長を有する 。
本発明は、光子対1つ当たり1ビツトの割合で情報を通信するために応用される ことも可能である。そうした実施例では、送信機ろ波手段の変調が、一致計数器 によって計測される2つの一致率の概ね 100%の変調を生じさせるために使 用される。
この実施例は、変調可能なスペクトル分散特性を有する送信機ろ波手段を含むこ とも可能である。送信機ろ波手段と受信機ろ波手段の各々は、個々の入力信号に 応じて、少なくとも3つの別々の予め決められた位相差の間での変調のために使 用されることも可能である。これらの位相差の組合せの少なくとも1つは、測定 された2つの一致率の概ね100%の変調を与えるような組合せである。そうし た実施例では、送信機ろ波手段と受信機ろ波手段の各々は、その片方のアーム内 に電気光学変調器を有するマツハ・ツエンダ−干渉計であってよい。
本発明は、タイミング信号と第2の光子ビームとが送信のために単一ビームとし て組み合わされるように実施されることも可能である。タイミング信号と第2の 光子ビームとが、場合により、偏光ビームスプリッタ又は二色性ビームスプリッ タによって、受信機内で分離されることも可能である。
更に、本発明は、タイミング信号と第2の光子ビームとが自由空間を通過して受 信機に伝送されるように実施されてもよい。
或いは、タイミング信号と第2の光子ビームとが、光ファイバを経由して受信機 に伝送されることも可能である。
本発明には、ポンプレーザと非線形結晶体と2つのアパーチャとを含む相関光子 対の発生源が備えられることも可能である。
或いは、その相関光子対の発生源はカスケード原子源であってもよい。
以下では、本発明の実施例が、次の添付図面を参照して、単なる例示として説明 される。
図1は、本発明の光通信システムの略図である。
図2は、図1のシステムで使用される相関光子対の発生源の略図である。
図3は、図1のシステムで使用される一致計数器の略図である。
図4は、図1のシステムで使用される被変調フィルタf−odw11td l1 lle+lの略図である。
図5は、図4の被変調フィルタの余弦曲線状の伝送特性を示すグラフである。
図6は、図1のシステムで使用される被復調フィルタ(wRmodwlgled  fi目e+lの略図である。
図7は、図1の通信システムの動作の相対的タイミングを示すグラフである。
図8は、光路差に応じた一致率の変化を示すグラフである。
図9は、本発明による別の光通信システムの略図である。
図1を参照して、本発明の光通信システム1Gが概略的に説明される。システム 10は、2つの主要部分、即ち、送信機12と受信機14を有する。
さて、更に図2を参照して、送信機12で使用するための共役エネルギーを有す る光子相関対の発生源16を説明する。この発生源16は、短波長レーザ18と 、非線形結晶体2(lと、2つのアパーチャ32.34とから成る。この実施例 では、レーザ18は、波長λg −4!3. b+sの100mWクリプトンイ オンレーザであり、結晶体20はヨウ素酸リチウムである。レーザ18は波長λ 0の光子2゜を放出し、この光子22は結晶体20に入射する。結晶体20の中 では、光子22が、PhHic+l Rttiev Lelle+* 25 + 1970) H,84においてB*rrlhs* 、!:、 Weinl+wB によって論述され、更にPlys:ctReマi!w AS [+9731 j p、2684においてMo1lovニよって論述されたような、非縮退低域変換 を受ける。各々の光子22は、久方光子方向に対して角度θ1に、波長λ1を有 する第1の低域変換された光子24を発生させ、且つ久方光子方向に対して角度 θ2に、波長λ2を有する第2の低域変換された光子26を発生させる。
これらの低域変換された光子24.26は、1つの相関対である。
これらの光子は概ね同時に放出され、共役のエネルギーを有する。即ち、これら 光子24.26のエネルギーの合計は光子22のエネルギーでなければならない 。従って、相関対の第1の光子24のエネルギーが知られている時には、第2の 光子26のエネルギーも知られ、この逆の場合も同じである。これは、光子対2 4.26が発生させられる時に認められるエネルギーと運動量の保存の結果であ る。次式の関係が当てはまり、前式中のωo1ω1、ω2は各々に光子22.2 4.26の角振動数である。方程式1〜3に対する数多くの解があり、従って、 低域変換された光子24.26に関して採ることが可能な角度θ11θ2は数多 くある。
低域変換された光子24.26は、第1と第2の混合エネルギー分散ビーム28 .30を形成する。2つのアパーチ+32.34が、共役光子40の第1のビー ム36と、共役光子42の第2のビーム38を選択する。即ち、これらのアパー チャは、方程式1〜3の1つの解に相当する光子40.42の対を選択する。
アパーチャ32.34は、等しい振動数帯域幅2δωを光子40.42に与える 等しい有限の幅を有する。アパーチャ32は、角振動数ω1±δωを有する光子 40を選択し、アパーチャ34は、角振動数ω11:δωを有する光子42を選 択する。この実施例では、ω =ω =ω /2という対称解が、適切なアパー チャの位置決めのために使用されている。アパーチャ32.34は、5I1mの 帯域幅を有するλ1=λ2= 826.8amに対応するθ1=02=14.5 °の角度で、光子40.42を受け入れる。
2つのビーム36.38は低い光レベルを有する。第1のビーム36は鏡44と レンズ46を通過して偏光ビームスプリッタ48に進む。
第2のビーム38は、入力されたディジタル信号52によって変調される被変調 フィルタ5Gに進む。被変調フィルタ5Gの働きは更に詳細に後述される。
被変調フィルタ50は、光子56の出力ビーム54を発生させ、この出力ビーム 54は、能動的に抑制された光子計数アバランシェホトダイオード58に進む。
適当なホトダイオードが、^ppliedOplie3 Yol 26. pp 、 2383−209の中でB+ov++とIoastとL+目!とRidle マによって言及されている。ホトダイオード58は、検出される各々の光子56 に応じて各々の電気パルス60を発生させる。各々の電気パルス60は、レーザ ダイオード64を制御するレーザダイオード変調器62に進む。これらの素子は 標準的な通信グレードの素子であり、この実施例ではレーザダイオード64は1 .5μ園の出力波長を有する。
レーザダイオード64は、各々の電気パルス60に対して各々の光パルス66を 発生させる。従って、変調された低光レベルの出力ビーム54は巨視的光ビーム (s*c+oscopic light be*@16gに変換され、この光ビ ーム68の中では各々のレーザ出力パルス66は各々の光子56に相当する。ビ ーム68はタイミング信号を構成する。ビーム63はレンズ70を通って偏光ビ ームスプリッタ48に進む。
偏光ビームスプリッタ48は、巨視的光ビーム68と第1の低光レベルビーム3 6とを複合ビームフ2の形に組み合わせる。複合ビーム72は、切れ目74によ って示されるように自由空間を介して遠隔の受信機14に伝送される。
複合ビーム72は、コリメートレンズ76を通って受信機14の中に入る。これ に続いて、ビーム72は二色性ビームスプリッタ78に進み、二色性ビームスプ リッタ78はビーム72を受信された巨視的光ビーム80と受信された低光レベ ルビーム82とに分離する。
受信された巨視的光ビーム80は波長1.5μ−の光パルス84から成り、受信 された低光レベルビーム82は波長826fisの光子86から成る。巨視的光 ビーム8Gは通信グレード検出器88に進み、検出器88は各々の光パルス84 に対して電気パルス90を発生させる。
電気パルス9Gは、より詳細に後述されるマルチチャネル一致計数器92に進む 。
受信された低光レベルビーム82は、送信機内の被変調フィルタ50に対して整 合させられた被復調フィルタ94に進む。この被復調フィルタ94は、後でより 詳細に説明される。各々に参照番号100と102とによって示される光子の第 1と第2の低光レベル出力ビーム96.98を発生させる。ビーム96.98は 各々に、2つの能動的に抑制された光子計数アバランシェホトダイオード+04  、logに進む。ホトダイオード104は、検出された各々の光子100に対 して各々の電気パルス108を発生させる。同様に、ホトダイオード106は、 検出された各々の光子102に対して各々の電気パルス110を発生させる。電 気パルス10g 、110は一致計数器92に進む。
さて図3を参照して、一致計数器92が概略的に説明される。
計数器92は、第1と第2の一致ゲート120 、+22と、ディジタル減算回 路124とを含む。パルス90.108が第1の一致ゲート120の中に入り、 各々の一致が計数される毎にパルス126が一致ゲート120から出力される。
パルス9Gとパルス108の間の一致率が高い周期は、ディジタル信号52にお ける2進数「0」レベルである。パルス9G、+10が第2の一致ゲート+22 の中に入り、各々の一致が計数される毎にパルス128が一!in’−ト122 から出力される。パルス90とパルス11Gの間の一致率が高い周期は、ディジ タル信号における2進数「1」レベルである。パルス12G 、128はディジ タル減算回路124に進む。回路124はパルス+26.128の各々の率を測 定し、パルス128の率からパルス126の率を減算する。識別レベルはゼロに 設定され、従って、減算された一致率が正である時には、2値数「1」が生成さ れ、減算された一致率が負である時には、2値数「0」が生成される。これは、 復号されたディジタル出力信号+12を生成する。
さて図4を参照して、送信機12で使用されるような被変調フィルタ5Gが概略 的に説明され、図4の図1と共通の部分には同一の参照番号が付されている。被 変調フィルタ50は、不等の光路長を有するマツハ・ツエンダ−(MXI干渉計 である。このIIZ干渉計50は入力ビームスプリッタ+50と出力ビームスプ リッタ152を有する。M2干渉計50を通過する第1の光路154は、ビーム スプリッタ15G 、+52の間の直接の長さLLの光路である。
第2のMz干渉計光路156は、2つの鏡158 、+60を経由して出力ビー ムスプリッタ152に延び、その長さはL2である。第2の光路156は第1の 光路よりも長さくL2−L、)=Pだけ長く、このPは光路差である。第2の光 路156は、変調器ドライバ164によって起動される電気光学位相変調器+6 2を含む。入力ディジタル信号52は、変調器ドライバ164によって、変調器 162のための制御信号に変換される。
電気光学変調器+62が、第2の光路156の光路長L2を変えるために使用さ れる。ディジタル信号52は2進数「0」レベル52Mと2進数「1」レベル5 2bとを各々に有する。ディジタル信号52が0である時には、第2の光路長は L2のままである。ディジタル信号52が1である時には、第2の光路長はL2 +δXに増大させられる。従って、光路差はP+δXになる。
光子42は被変調フィルタに38において入る。光子42は、光路154をとる 部分4b と光路156をとる部分42bとに分けられる。
出力ビームスプリッタ152において、部分42畠と部分42Bの各々が、部分 的に反射され、部分的に透過される。その結果として、被変調の低光レベルビー ム54は、部分4bの透過成分と部分42bの反射成分との合計となる。第2の 被変調低光レベルビーム168も、部分42Mの部分反射と部分42bの部分透 過とによって形成される。しかし、第2のビーム168はこの実施例では使用さ れない。Ml干渉計50は余弦曲線フィルタとして働き、その第1の出力強度関 数T、(ω)と第2の出力強度関数12 (ω)は次式によって与えられ、+  + (ω) = + 38 (ω) [1+cos (ωP / c) ] / 2 (4)1 (ω)=IB(ω) [1−cot (ωP/c)]/2 (5 )前式中でI38(ω)は、角振動数ωに応じたビーム38の強度であり、Pは 上記で定義された光路差であり、Cは光の速度である。光路差Pは、レーザー8 のコヒーレンス長よりも小さく、且つビーム38.36のコヒーレンス長よりも 大きい。
さて図5では、被変調フィルタ50の伝送特性が、第1の出力強度関数と第2の 出力強度関数の形でグラフとして示される。
第1の出力強度関数1 (ω)と第2の出力強度関数12 (ω)とは、帯域幅 2δωに亙って等しい合計強度を伝送するが、共役スペクトル形態を示す。言い 換えれば、これらの関数は中心振動数ωlに関して互いの鏡像である。ディジタ ル信号52が2進数「0」であり、且つ光路差がPである時には、ビーム54は 、図5麿)に示される11 (ω)によって与えられる第1の出力強度関数を有 する。ビーム168は、図5b)に示される共役のスペクトル出力強度関数■2  (ω)を有する。実際には、出力強度関数I (ω)と出力強度関数!2 ( ω)は、振動数帯域幅2δωに亙って、図5に示される縞よりも多くの縞を有し 、典型的には約 100つの縞を有する。
光子42は、ω リδωの場合に振動数帯ωl±δωを有し、光路156の長さ における変化δlは、δX=π/ω1であるように調整される。従って、ディジ タル信号52が2進数「1」であり、且つ光路差がP+δ寛である時には、ビー ム54は出力強度関数12 (ω)を有し、ビーム168が出力強度関数■1  (ω)を有する。従って、光路長の変化δXは、ビーム54とビームINの間で の出力強度関数I (ω)とI2 (ω)との交換を■ 引き起こす。従って、ビーム54は、被変調フィルタ5oの伝送特性の2つの二 者択一的状態の間のスイッチングによってディジタル信号52を搬送する。信号 52がゼロである時には、ビーム54はI1 (ω)で表される振動数スペクト ルを有し、一方、信号52が1である時には、ビーム54は12 (ω)で表さ れる振動数スペクトルを有する。Pδω/c)1であるならば、強度関数■ ( ω)、I2 (ω)の交換は、ビーム54の平均強度を変化させない。条件Pδ ω/c)■は、Pがビーム36.3gのコヒーレンス長より大きい時に満たされ る。
さて図6を参照して、受信機14で使用される被復調フィルタ94が概略的に説 明される。被変調フィルタ50と共通の部分は、星印が付与された同一の参照番 号で示されている。被復調フィルタ94は、通信信号変調が存在しない時に、即 ち、被変調フィルタの休止中に、被変調フィルタ50と整合させられる。従っ長 さし であり、光路差が(L −L、)=Pによって与えられる。被復調フィル タ94が被変調フィルタ50と整合させられるが故に、そのフィルタ関数も方程 式4.5によって与えられる。従って、光子40の対の帯域幅ωITδωの各々 に亙って、ビーム98が強度関数rl (ω)を有し、ビーム96が強度関数! 2 (ω)を有する。被復調フィルタ94は基準フィルタとして働く。
光子毎のエネルギー整合が、各々の相関光子対40.42の間で必要とされる。
即ち、光子42が、帯域幅ωxTδω内において、ω で与えられる特定の角振 動数を有する場合には、その相関光子4Gは、帯域幅ω 工δω内において、ω bで与えられる共役の角振動数を持たなければならない(但し、ω +ω、冨畠 ω )。従って、ビーム54が強度スペクトルI2 (ω)を有する時に、振動 数ω を有する光子42が被変調フィルタ50を通過するならば、振動数ω、を 有する受信された相関対光子86が被復調フィルタ94を通過して、共役強度ス ペクトル■2 (ω)を有するビーム96になる。同様に、ビーム54が強度ス ペクトル+2 (ω)を有する時に、光子42が被変調フィルタ50を通過する ならば、受信された相関対光子86が被復調フィルタ94を通過して、共役強度 スペクトルIl (ω)を有するビーム98になる。
一般的に、通信信号52が存在しない時に、ビーム96又はビーム98のどちら か一方(両方ではない)を生じさせる被復調フィルタ94の伝送特性が、ビーム 54を生じさせる被変調フィルタ50の伝送特性と共役であるならば、被復調フ ィルタ94の伝送特性が被変調フィルタ50の伝送特性と共役である。
送信機によってろ波された光子56の各々が、(素子58〜88によって)一致 計数器92に進む電気パルス90を生じさせる。ビーム96中の受信ろ波光子l OOの各々は、一致計数器92に進む電気パルス108に結果する。電気パルス 90と電気パルスlfHとの間に高い一致率がある場合には、これは、送信機に よってろ波された光子56がI+ (ω)のスペクトル形態を有するということ 、従って、ディジタル信号52が2進数「0」であることを示す。
同様に、送信機ろ波光子56が、スペクトル形態■2 (ω)を有する時には、 受信された相関対光子86が共役強度スペクトルJ (ω)を有し、従って、被 復調フィルタ94を通過してビーム98になるだろう。光子56は電気パルス9 0に結果し、ビーム98中の光子1G2は電気パルス+10に結果する。パルス 90.110は一致計数器94に進む。パルス90.110の間に高い一致率が ある時には、このことは、送信機ろ波光子56がスペクトル形態■2 (ω)を 有し、従って、ディジタル信号52が2進数「1」であることを示す。
さて、図7を参照して、システム1Gのためのタイミング図が説明される。一連 のグラフ 200〜21Gでは、振幅が時間に対してプロットされている。送信 されるべき2進数ディジタル信号52が、第1のグラフ20Gに示されている。
グラフ 202〜21Gと、グラフ 214〜216は、垂直線として各々の電 気パルスを示す。
第2、第3、第4のグラフ202〜206は、各々に一致計数器92に入力され る光検出パルス90.110 、108のタイミングを示す。
第5のグラフ208は、パルス9Gとパルス110との間の一致の発生時に一致 計数器92内で生成される電気パルスを示す。これらの一致の最初の6つは、グ ラフ204からグラフ208に延びる点線209のような点線で示される。同様 に、6番目のグラフ21Gは、パルス90とパルス108との間の一致の発生時 に一致計数器92内で生成される電気パルスを示す。これらの一致の最初の4つ は、グラフ202からグラフ206を通ってグラフ21Gに延びる点線2+1の ような点線で示される。電気パルス90と電気パルス+10との間の一致率が高 い周期は、2進数「1」であるディジタル信号52に相当する。同様に、電気パ ルス90と電気パルス108との間の一致率が高い周期は、2進数「0」である ディジタル信号52に相当する。従って、出力復号ディジタル信号+12は、こ れらの一致率の一方をその他方から減算することによって得られる。出力復号デ ィジタル信号+12かでラフ212に示される。
被復調フィルタ94が、被変調フィルタ50の光路差(Pl とは異なる光路差 P′によって特徴付けられる場合には、フィルタ特性が変化させられる。差(P −P’)が、低域変換された光子4G、 42のコヒーレンス長よりも短い場合 、即ち、l CP−P’lδω1(2πの場合には、その帯域幅に亙って変化は 小さく、信号52の損失は無視できる。差(P−P’)がそのコヒーレンス長よ りも長い場合、即ち、l (P−P’lδω1)2πの場合には、フィルタ50 とフィルタ94は光帯域幅2δω全体に亙って何度も位相の一致と不一致を繰り 返し、信号52が失われる。この状況が図6の第8のグラフ214と第9のグラ フ216に示され、これらのグラフでは、垂直線が、パルス90とパルス11G との間の一致の発生時と、パルス90とパルス108との間の一致の発生時の各 々において、一致計数器92内で生じさせられる電気パルスを表す。当然のこと ながら、計数される一致にはパターンはない。相関光子ビーム36.38のコヒ ーレンス長は小さく、典型的には 100μ■未満である。
従って、フィルタ50の光路差Pとフィルタ94の光路差P′を整合させること が重要である。
このシステムは、特定の帯域幅の信号をサポートすることも可能であり、この帯 域幅は、送信中の損失がある場合に実際的に得られる一致率Coによって決定さ れる。利得が使用可能であるが故に、巨視的パルス光路における信号損失を無視 できるようになる。従って、巨視的パルス光路における信号損失がゼロであると 仮定すると、次式が得られることが可能であり、C=ηTrtRrr、、r ( 5) 前式中でη とη6は、送信機光子計数検出器58及び受信機光子計数検出器+ 04 、+06の各々における収集と検出の量子効率(ql*n1ns eNi cienc71であり、η1.は低光レベルビーム36.82による集中送信効 率(1++5ped l+snsmi*5ion elliciene7)であ り、rは結晶体20における初期対光子率 (inilitl pzi+ ph olo+11e)である。信号を最大にするために、パルス90とパルス108  との間の一致率と、逆相であるパルス90とパルス110との間の一致率との 両方が測定され、減算される。変調器162が位相差πを生じさせるように構成 されている時には、2進数「1」ビットと2進数「0」ビットとの間の差一致率 変調(dille+en−e coi口cidencs +*le 5od−… 1on) Co/2が確保される。例えば、ビット1つ当たり10の差一致が必 要とされ、η =η、=10%であり、ηlr= 10%であり、且つ1秒当た り丁 Ill、 000ビツトの最大ボーレートである場合には、r=2XlO’、− 1の相関対光子率が必要とされる。バックグラウンド光と検出器時計数(det ector d畠+k eowal)を無視すれば、偶然一致率Bが次式で与え られ、 前式中でtは、第1のパルスの開始と、その一致が記録されるであろう第2のパ ルスの開始との間の最大遅延として定義される、一致ゲート幅である。無視でき る偶然一致率Bを得るためには、即ち、B<C,であるためには、自〈1である ことが必要であり、上記の例では、+<5nsであることが必要である。
低光レベルビーム36と巨視的ビーム68が送信のために組み合わされることが ないシステムlOの別の実施例(図示されていない)が構成されることも可能で ある。この実施例では、偏光ビームスプリッタ48と二色性ビームスプリッタ7 8とが省略され、第2の集束レンズが受信機14への入力に必要とされる。巨視 的ビーム68が第1の集束レンズ76を経由して受信機14の中に入る。
低光レベルビーム36が第2の集束レンズを経由して受信機14の中に入り、被 復調フィルタ94に進む。このシステムはシステム10と同一の仕方で動作する 。
更に別の実施例(図示されていない)は、被変調フィルタ50からの第2の出力 ビーム16gの使用を含む。この第2の出力ビーム168は、第1の出力ビーム 54と同様の仕方で取り扱われ、第2の巨視的ビームとして伝送され、その結果 として、パルス90に類似しているがパルス90とは逆相である第2の組のパル スを与える。第2の組のパルスは一致計数器92に入り、これらの第2の組のパ ルスとパルス+08.11Gとの間の一致が計数される。第2の組のパルスとパ ルス108との間の高い一致率は、2進数「1」であるディジタル信号52に相 当する。同様に、第2の組のパルスとパルス+10との間の高い一致率は、2進 数「0」であるディジタル信号52に相当する。第2の出力ビームロ8の使用は 、それが搬送する情報が第1の出力ビーム54によって搬送される情報と共役で あるが故に、追加の情報を全くもたらさない。しかし、第2の出力ビームロ8の 使用は、そのシステムのSN比を増大させ、従って、より長い通信距離に亙って 、又は、より劣悪な条件下で、そのシステムを使用することを可能にする。
通信システム10の更に別の実施例(図示されていない)が、振動数に対して高 感度であるように構成されることも可能である。即ち、フィルタ5G、94が、 光路差Pの交替によって、異なった整合特性に周期的にスイッチングされること も可能である。
従って、各々の相関光子対の処理のために、フィルタ50.94が整合させられ 、スイッチングが1つの光子対とその次の光子対との間で生じる。この処置は、 フィルタ50.94の光伝送特性に対して同一の変調を与えることに相当し、こ の変調は、一致計数方法で検出される信号を無影響のままに保つ。適正な動作の 規準とは、受信機14が光子86を受け取る際に、被復調フィルタが、相関光子 対42がろ波された時に上記で定義された条件で被変調フィルタ50に整合させ られなければならないということである。従って、被復調フィルタg4の伝送特 性が相関光子対の各々に関して被変調フィルタ50の伝送特性に整合したままで ある限りは、被復調フィルタ94の伝送特性は変化することが可能である。
周波数に対する高感度性は、フィルタ50を通過する第1の光路154とフィル タ94を通過する第1の光路154°との中に各々に電気光学変調器を挿入する ことによって与えられることも可能である。これらの変調器が同じように作動さ せられ且つ同じタイプであるならば、フィルタ5Gとフィルタg4とにおいて有 効光路長の同一の変化が生じる。従って、フィルタ5oとフィルタ94は、異な った整合特性に変化させられるであろう。そうした変化は、信号52の中に挿入 されたコードに応答して又は予め決められた間隔で生じるように設定されること も可能である。
上述の実施例は、別の構成要素を有する。次の代案が一例として示される。レー ザ2Bと非線形結晶体2oとがカスケード原子源によって置き換えられてもよい 。適切なカルシウムカスケード原子源が、Phy+1csl Rewiev L ette口、 Vol、2g、IIP、 939においてF+eedmseとC l■+erによって論述されている。このカスケード原子源は、波長λ(= 5 51.3Iを有する光子と波長λ2= 422.7gmを有する光子との光子対 を生じさせる。フィルタ5Gとフィルタ94との中の互いに整合されたMz干渉 計は、同調可能なモノクロメータ、又は、狭い通過帯域を有する回転可能な干渉 フィルタによって置き換えられることが可能である。送信機12と受信機14と の間の、光ビーム72又は36と光ビーム68又は3G、巨視的ビーム68と第 2の巨視的ビームの伝送は、適切な結合レンズを有する光ファイバに沿って行わ れてもよい。
更に別の実現可能な代案は、使用される光の波長と、その結果としての光ビーム の取扱いとにある。システム1Gは、それらのビーム36.6gを二色性ビーム スプリッタ78によって受信機14内で分離するのに十分なだけ波長が互いに相 違している低光レベルビーム36と巨視的ビーム68とを有する。システム10 は、ビーム36.6gが同一の波長を有し、且つビーム36、Hが偏光ビームス プリッタによって受信機内で分離されるように、構成されることも可能である。
説明の例では、これは、波長8301のレーザダイオードでレーザダイオード6 4を置き換えることによって実現可能である。ビーム36.68の波長も、アパ ーチャ32.34の位置を変化させることによって変えられることが可能であり 、従って、光子エネルギーが選択されることが可能である。
これまでに説明されてきた本発明の実施例は、ディジタル信号を取り扱うことが 可能であった。本発明の実施例は、アナログ信号を取り扱うことが可能であるよ うに構成されることも可能である。
さて、図8では、光路差に応じたパルス90とパルス+08との間の一致率の変 化が曲線220によってグラフに示されている。
この変化は正弦曲線状である。システム10では、ディジタル信号52を送信す る場合に、グラフの点222と点224との間で、変調器162によって光路差 が変化させられる。点224は被変調フィルタ50の被復調光路差Pを表し、従 って、ディジタル信号52が2進数「0」である時の光路差である。点222は 被変調フィルタ50の被変調光路差P+δωを表し、従って、ディジタル信号5 2が2進数「1」である時の光路差である。従って、信号レベルが変わるにつれ て、一致率が最大値と最小値の間で切り替わる。
アナログ信号の伝送のためには、点22Gと点22Bとによって範囲が限定され る周期のような174周期内で働くように、そのシステムが設計される。その光 路差は、その示された範囲内で、アナログ信号レベルの変化に応じて変化するだ ろう。174周期(226〜228)の中央の点230は、このシステムでは被 復調光路差Pであり、その結果として、2つの一致ゲート120 、 INにお ける等しく且つ一定不変の一致率が得られる。変調器162に加えられるアナロ グ信号は、前記範囲内で光路差を連続的に変化させ、従って、ゲート120 、 +22において一致率を変調する。
この実施例では、ディジタル回路124が、復号されたアナログ信号を生成する 適切なアナログ減算回路によって置き換えられる。
本発明の上記の実施例の各々は、1ビツトの情報を搬送するために複数の光子対 を使用する。しかし、これらの実施例は、1ビツトが単一の光子対によって搬送 されるように機能させられることも可能である。例えば、システムIQは、単一 の光子対411、42によって搬送される各々のビットによって機能させられる ことも可能である。従って、パルス9Gとパルス108との間の単一の一致が2 進数「0」を表し、パルス90とパルス+10との間の単一の一致が2進数「1 」を表す。当然のことながら、送信中の何らかの損失はビットの損失に結果する 。しかし、そうした損失は、殆どの場合、低光レベルチャネル内の光子40の損 失である。そうした状況で、関連付けられたタイミングパルス84が依然として 受信されるだろうが、そのタイミングパルス84は、一致する光子IN又は1( 12を含まない。従って、その送信を有するビットの損失を送信者に連絡するこ とが可能である。
その損失ビットの内容が送られないが故に、この連絡は従来の手段によって行わ れるであろう。その後で、そうした損失ビットが再送信されることが可能である 。この代わりに、同一のビットが再び失われるだろうとは考え難いが故に、その 送信全体が再び繰り返されてもよく、その後で、メツセージ全体が2つ以上の受 信された送信内容から組み立てられることも可能である。システム10に適切な 回路構成部分を追加することによって、この処理全体が自動化されることも可能 である。
しかし、当初の送信の目的が暗号解読キーを配送することである場合には、再送 信は不必要である。即ち、その送信の受信者が、どのビットが受信されたかをそ の送信者に通報し終われば、送信者と受信者の両方が、彼らの両方が知っている のはどのビットかを認識している。当初の送信は、暗号解読キーを形成するに足 りる受信の成功を可能にするのに十分な過剰ビットを含まなければならない。こ の場合には、暗号解読キーは、送信に成功したビットだけに基づく。受信されな かったビットは、そのビットの送信者によって単に放棄される。
厳密に言えば、ビット1つ当たり1つの光子対を用いて通信が行われるためには 、次の規準が満たされるべきである。送信機フィルタ5Gの変調は、受信機フィ ルタ94から出力される光子の1011%の変調を生じさせるような変調である べきである。即ち、その変調は、図8における点222と点224によって示さ れるような最大一致率と最小一致率との間でのスイッチングに相当しなければな らない。最小一致率がゼロであるためには、検出器58.88.104.106 と一致計数器262との時間分解能は、Ml干渉計50.94の光路差に相当す る距離を光子が進むのに要する時間よりも短くなければならない。しかし、実際 には、そのシステムの不完全性が変調の100%の可視性を妨げるであろうし、 従って、エラーが生じるであろう。反復送信は、エラーを補償するためにエラー 訂正コードが使用されることが可能であるレベルまで、エラーを減少させる。
上記の規準の故に、ろ波手段の全てが、ビット1つ当たり1つの光子対を用いる 通信システムでの使用に適しているというわけではない。適切なフィルタの一例 は、マツハ・ツエンダ−干渉計である。
さて図9を参照して、本発明の更に別の光通信システム250が概略的に説明さ れる。システム250はビット1つ当たり1つの光子対を使用し、暗号解読キー の送信に適しているが、送信前に知られているデータの送信には適していない。
このシステムは、盗聴者を発見することが可能な方法も含む。システム10と共 通の部品は、プライム記号が上書きされた同一の参照番号で示される。システム 250の部分の大部分は、システム10と共通であるが、しかし、次で説明され る幾つかの相違点がある。
送信機の被変調フィルタ50′ は、2つの出力54’ 、168’を有する。
出力54′ は検出器58′ に進み、この検出器58′ は各々の入射光子5 6′ を検出し、対応する電気パルス256を出力する。
電気パルス6G’ 、25Gの両方が、レーザダイオード64′ を制御するレ ーザダイオード変調器62′ に入力される。レーザダイオ−Fac は、各々 のパルス60′ と各々のパルス256とに対応する光パルス66゛ を出力す る。従って、各々の光子56゛ 各々の光子254に対して、光パルス66゛  が発生させられる。
受信機14′ は、被復調フィルタの代わりに被変調フィルタ258を有する。
被変調フィルタ258は被変調フィルタ50に類似している。被変調フィルタ2 58は入力ディジタル信号260によって変調される。受信機+4’ は、一致 計数器92とは幾分か異なった仕方で働くマルチチャネル一致計数器262も含 む。
光通信システム250は次のように動作する。多くの点でシステム250はシス テム10と同様の仕方で動作し、こうした側面については再び説明されることは ない。システムIOの動作と異なるシステム250の動作の側面が次で説明され る。
送信機に入力されるディジタル信号52′ は、3つの電圧レベルの間でランダ ムに変化している。これらの電圧レベルが、3つの異なった送信機フィルタ位相 差(一括してφ1と呼ばれる)を生じさせ、これらは次の通りである。
φ11” ” φ12=π/4.φ(3=π/2各々の光子42′ は、その各 々の時点で能動的である位相差φ11’ φ、2又はφ13に従ってろ波され、 場合に応じて光子56′としてビーム54′ の形か、又は、光子254として ビーム168′の形で現れる。光子56’ 、254は上記の通りに検出され、 光パルス66′ がタイミング信号として発生させられる。即ち、各々の光パル ス66′ が光子56゛ 又は光子254のタイミングを表す。これは受信機1 4′ に進み、受信機14′内では、電気パルス90’ が光子56゛ 又は光 子254のタイミングを表す。
送信機は、後の使用のために、光子56’ 、254全ての記録をそのタイミン グと共に保存しなければならない。
受信機ディジタル入力信号260も、3つの電圧レベルの間でランダムに変化す る。これらの3つの電圧レベルが、3つの異なった送信機フィルタ位相差(一括 的にφ と呼ばれる)を生r じさせ、これらの位相差は次の通りである。
φ、1=−π/4.φt2=” φ、3=π/4各々の光子86′ は、その各 々の時点で能動的である位相差φ φ 又はφ、3に従ってろ波され、場合に応 じて光子+00’+I’ +2 としてビーム96° の形で、又は、光子102′としてビーム98′ の形で 現れる。光子100′と光子102゛が検出され、対応する電気パルス108’ 、110′の各々が発生される。
電気パルス90’ 、IOI、110′は一致計数器262に進む。パルス9G ’ とパルス108゛の間の一致と、パルス90′ とパルス+111’の間の 一致とが記録される。
パルス90゛ は光子56゛ と光子254の両方を表す。従って、パルス90 ′ とパルス!08″の間の一致は、光子56′ と光子too’の間の一致と 光子254と光子+00’の間の一致とを表す。同様に、パルス90′ とパル ス110′の間の一致は、光子56′ と光子102′の間の一致と光子254 と光子102′の間の一致とを表す。理想的な装置では、即ち、非効率的な検出 器等に起因する損失を伴わない装置では、いずれかの2つの光子の間の一致の蓋 然性は次式で与えられる。
P(56’−100’)=P(254−102’)=1/4(1+ee葛(φ  +φ ))、 (81)l r P (56’ −102’ l・P (254−100’ l・l八(1−ea s(φ +φ ))、(8b)r 上式中でφ は値φ11’φ12又はφ、3をとることが可能であり、φ は値 φ、1、φ、2又はφ、3をとることが可能である。
「 相関計数Eはこれらの蓋然性から次のように定式化されることが可能であり、 E(φ0.φ、 ) P(56’−100’)+P(254−102’1−P( 56’−1112’1−Pf254−100’l =cot (φ1 (φ、) 、 (9)前式中でφ、とφ、が上記の通りの値をとることが可能である。
相関計数E =−1である時に、送信者と受信者が情報を共有することが可能で ある。
説明を分かり易くするために、ビットを送信する人間が「送信者」と呼ばれ、受 信する人間が「受信者」と呼ぶ。
記録された一致を翻訳するために、送信者と受信者は更に情報を交換しなければ ならない。これは、通常の通信チャネルによって行われることが可能である。最 初に、送信者と受信者は、個々の位相差がその間に能動的であった持続時間につ いて互いに知らせ合わなければならない。これは、入力ディジタル信号52’  、2fiOの各々を交換することによって行われることが可能である。これに加 えて、受信者は、観測された一致のタイミング(どの光子が一致しているかとい う情報は含まない)を送信者に知らせなければならない。
従って、送信者と受信者の各々は、1)一致計数器262で観測された一致のタ イミングと、b)各々の一致の時点で能動的である両方の位相差φ1、φ、と、 C)適切な光子が、送信者のフィルタ50′ 又は受信者のフィルタ258の何 方のチャネルから生じたかを知っている。送信者と受信者の各々は、相手方の一 致光子が相手方のフィルタ258又はフィルタ50′ の何方のチャネルから生 じたかを知らない。
値φ とφ の組合せは可能な限り9つあり、これらの組合l t せが次の表1に示されている。
従って、φ、+φ、=0であり、従ってE =−1である時には、上記の表1で は2つの組合せ(2,4)がある。従って、これらの組合せが能動的である持続 時間中は、情報が送信者と受信者とによって共有される。これらの持続時間中の 一致は全て、送信前に設定された規定に従って、2進数「0」又は2進数「1」 のどちらかを表す。例えば、光子56′ が一致に含まれているならば、その一 致は2進数「0」を表し、一方、光子254を含む一致は2進数「1」を表す。
同様に、しかし受信者の視点から見て、光子100′が一致に含まれるならば、 その一致は2進数「0」を表し、一致が光子102’を含むならば、その一致は 2進数rlJを表す。
従って、ランダムビット112′が送信者と受信者の両者に知られるように、一 連のランダムビット+12’がもたらされ、これらのランダムビット112′は 暗号解読キーとして使用されることが可能である。
システム250は、盗聴者が発見されることが可能なように作られ、この側面が 次に説明される。既に説明されたように、位相差の組合せがφ、+φ、=0であ るような組合せである時には、情報が送信者と受信者によって共有されることが 可能である。位相差の組合せがφ、+φ、≠0であるような組合せである時には 、フィルタ50′ とフィルタ258は十分には相関付けられず、2進数ビツト の形の情報が送信者と受信者によって共有されることが不可能である。しかし、 盗聴者を発見するために、φ1+φ1≠0の時に記録される一致が、統計学的に 解析されることが可能である。これは、Be1lの不等式を使用して行われる。
盗聴者によって傍受されない場合に対光子がそうであるように、対光子の波動関 数Sが機械的にからみ合っている量子である時には、次式によって表される関数 Sは値2J2を有する。
S(φ 、φ )・E(φ11’ φ、、HE(φ(」、φ、31+E(φ13 ’ φ+1)T しかし、光子が傍受され、測定され、そのファクシミリが再送信される場合には 、量子の機械的からみ合いが破られる。この場合には、関数Sの値が常に2未満 であることが、I S Be1l(PhHiC* (NY) 1. +95.  (19651)によって証明されている。
従って、通信の終了時に関数Sが計算される場合に、その通信が盗聴者によって 傍受されたか否かが明らかにされることが可能である。
送信される光ビーム全てが傍受される時にさえ、上記の本発明の実施例の全ては 安全である。システム1oを詳細に見ると、1つの光ビーム72が伝送される。
ビーム72は、波長82G、 It±5Illの光子40と、波長1.5μmの 巨視的光ビーム66とから成る。
各々のパルス66は一致光子40を有するが、その逆は真ではない。
一致パルス66を持たない光子40は、その光子の帯域幅全体に亙って広げられ る。パルス66の中には2進数rOJを表すものもあり、2進数「1」を表すも のもある。これらのパルス66によって搬送される信号52を復号するための唯 一の方法は、送信機12内のフィルタ5Gに整合させられたフィルタの中を光子 4Gを通過させることである。従って、複合ビーム72が傍受される場合には、 そのビーム72は比較的容易にその構成要素部分に分解されるが、その解読は不 可能である。光子40とパルス66のタイミングとスペクトルの詳細な解析さえ 、信号52を露呈させないだろう。本発明のその他の実施例においても信号52 が同一の仕方で搬送されるが故に、そうした実施例に対しても同様の論理が当て はまる。
、 ++ −PCT/GB 91101352フロントページの続き (72)発明者 タブスター、ポール・リチャードイギリス国、ウスターシャー 、ダブリュ・アール・14・3・ピー・ニス、マルバーン、セント・アントリユ ース・ロード、エレクトロニクス・ディビジョン、ディフェンス・リサーチ・エ ージエンシー (番地なし)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.第1と第2の光子ビームチャネル(38、36)における共役エネルギーを 有する光子の相関対(42、40)の発生源を含む送信機(12)と、 (i)受信された光子の間の一致を計数するように構成された一致計数手段(9 2)と、(ii)一致計数率の変化に応答し且つ通信信号(112)を与えるよ うに構成された識別手段(114)とを含む受信機(14) を有する光通信システム(10)であって、前記送信機(12)が、 (a)送信機信号入力(52)に応じた変調可能なスペクトル分散特性を有する 、第1の光子ビームチャネル(38)内の送信機ろ波手段(50)と、 (b)タイミング信号(60)を送信するために前記送信機ろ波手段の出力に応 答する手段とを含み、 前記受信機(14)が、信号入力が存在しない時に前記送信機ろ波手段(50) のスペクトル分散特性に対して共役であるスペクトル分散特注を有する受信機ろ 波手段(94)を含み、且つ前記受信機ろ波手段(94)1が、受信光子のスペ クトル特性に基づいて、各々の受信機チャネル(96、98)に受信光子(86 )を分けるために備えられ、前記一致計数手段が、タイミング信号(84)と、 受信機チャネル(96、98)の少なくとも一方のチャネルからの光子とを受け 取るように構成されていることを特徴とする光通信システム。 2.(a)前記受信機ろ波手段(94)が、その一方が前記スペクトル分散特性 を有し且つその他方が前記スペクトル分散特性に対してスペクトル的に共役であ るスペクトル分散特性を有する2つのフィルタチャネル(154、156)を有 し、前記受信機ろ波手段(94)が、共役スペクトルを別々の2つの光子ビーム (96、98)に与えるように構成され、 (b)前記一致計数手段(92)が、共役な前記2つの光子ビーム(96、98 )と前記タイミング信号(90)との間の一致率の各々を計数するように構成さ れている ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。 3.前記システムが、ディジタル2進信号(52)を送信するように構成され、 (a)前記ディジタル信号(52)に応じて2つの共役なスペクトル分散特性の 間で前記送信機ろ波手段に(50)をスイッチングするための手段(162、1 64)を含み、 (b)前記受信機識別手段(124)が、各々の共役スペクトルビーム(96、 98)に対応する2つの一致計数率の変化に応答し、且つ通信信号(112)を 与えるために一方の一致率から他方の一致率を減算するように構成されている ことを特徴とする請求項2に記載のシステム。 4.(a)前記送信機ろ波手段(50)が、一方の干渉計アームに電気光学変調 器(162)を含むマッハ・ツェンダー干渉計であり、(b)前記受信機ろ波手 段(94)が、前記変調器(162)が休止中である時に、前記送信機ろ波手段 (50)内の対応する光路長に等しい光路長を有するマッハ・ツェンダー干渉計 であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。 5.(a)前記システムが、光子対(40、42)1つ当たり1つのピットの通 信を行うように構成され、 (b)前記送信機ろ波手段(50)と前記受信機ろ波手段(94)とが、前記送 信機ろ波手段の適切な変調が前記2つの一致率の実質的に100%の変調を生じ させるように使用されることを特徴とする請求項2に記載のシステム。 6.(m)送信機ろ波手段(50′)が2つのフィルタチャネル(54′、16 8′)を有し、 (b)受信機ろ波手段(258)が受信機信号入力(260)に応じた変調可能 なスペクトル分散特性を有し、 (c)前記送信機ろ波手段(50′)と前記受信機ろ波手段(258)の各々が 、ランダムな送信機入力信号(52′)又は受信機入力信号(260)に応じた 、各々に予め決められた少なくとも3つの位相差の間における変調のために使用 され、送信機位相差と受信機位相差との組合せの少なくとも1つの組合せが、2 つの一致率の実質的に100%の変調を与える ことを特徴とする請求項5に記載のシステム。 7.前記送信機ろ波手段(50′)と前記受信機ろ波手段(258)の両方が、 その一方の干渉計アームに電気光学変調器を各々が含むマッハ・ツェンダー干渉 計であることを特徴とする請求項5に記載のシステム。 8.単一ビームとしての送信のために前記タイミング信号と第2の送信機チャネ ル光子ビームとを組み合わせるための手段(48)を含むことを特徴とする請求 項1から7のいずれかに記載のシステム。 9.自由空間を介して前記送信機から前記受信機に前記タイミング信号と第2の 送信機チャネル光子ビームとを送信するための手段を含むことを特徴とする請求 項1から8のいずれか一項に記載のシステム。 10.前記送信機から前記受信機に前記タイミング信号と第2の送信機チャネル 光子ビームとを送信するための1つ以上の光ファイバを含むことを特徴とする請 求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。 11.前記相関光子対の発生減が、ポンプレーザ(18)と、非線形結晶体(2 0)と、適切に位置決めされた2つのアパーチャ(32、34)とを含むことを 特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のシステム。 12.前記相関光子対の発生源がカスケード原子源であることを特徴とする請求 項1から9のいずれか一項に記載のシステム。
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