JPH06508781A - クッション用カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 クッション用カバー 発明の背景 本発明は、一般に、座るためのクッションに係り、特にクッションのための新規 なカバー及びかかるカバーが被せられたクッションに係る。

車椅子に座った状態で長時間過さなければならない人は一般に床擦れとして知ら れている褥瘉を生じる虞れがある。

運動不足は臀部の領域に於ける皮膚、特に臀部の隆起骨を覆う皮膚への血行を減 少し、従ってかかる領域の組織が破壊され易い。床擦れの発生率を低減すべく、 使用者の重量を臀部により均一に分散させ、これにより重量が隆起骨の領域に集 中することを防止する特殊なりッションが既に存在する。

床擦れを防止する点に於て非常に有効な一つの車椅子用のクッションは相互に接 続された一連の空気室に依存しており、各空気室の端部は使用者を支持する座面 を郭定している。全ての空気室が相互に接続されているので、それらの内圧は互 いに等しく、このこと及び各空気室の可撓性が高いことにより、空気室は使用者 の臀部の形状に対応して変形することができ、これにより使用者の重量が臀部の より広い領域に分散される。人が空気室式のクッション上に座ると、周縁部の空 気室は外方へ変形し、車椅子のフレームに捕捉された状態になったり車輪のスポ ークに絡まったりし、その結果幾つかの空気室が１損することがある。カバーは かかる虞れを低減するが、現在製造されているカバーは一般に非常に滑らかであ りクッションの下方の支持面上に於て容易に滑り易い織物にて形成されている。

従ってクッションはその適正な支持位置より容易に移動されてしまう。このこと は他の型式のクッションのためのカバーについても同様である。更に従来のクッ ションのカバーはクッション外への空気の排出やクッション内に於ける空気の循 環を容易にするものではない。

本発明は、クッション用のカバーであり、本発明のカバーはカバー及びそれに収 容されたクッションが平滑な支持面上に於て滑ることを防止すべく、高摩擦性の メツシュを有する材料にて形成された下部パネルを有している。下部パネルを構 成する材料はメツシュであるので、空気の排出を容易にし空気の循環性を向上さ せる多数の孔を有している。

図面の簡単な説明 図１は本発明に従って構成され本発明を具現化するカバーであって、カバーが収 容する空気室式のクッションを示すべく部分的に破断された状態のカバーを示す 斜視図である。

図２は高摩擦性のメツシュにて形成された下部パネルを示すカバーの底面図であ る。

図３は図１の線３−３に沿うカバー及びクッションの断面図である。

図４はメツシュを示す下部パネルの拡大部分図である。

図５は図４の５−５に沿う下部パネルの断面図である。

実施例 添付の図に於て、カバーＡ（図１）がクッションＢを保護しクッションにより高 い安定性を与えるべくり・ソションに被せられてこれを覆っている。クッション Ｂはアメリカ合衆国イリノイ州、デルヴイル所在のＲｏｈｏ、　Ｉｎｃ、により 製造されている型式の空気室式のクッションであってよい。

米国特許第４．５４１，１３６号公報には空気室式のり・ソションが記載されて いる。

典型的な空気室式のクッションＢは長方形の可撓性を有するベース２と、ベース より上方へ突出する複数個の空気室４とを有している。空気室の内部はベース２ 内の通路を経て相互に連通しており、従って全ての空気室４の内圧は同一である 。空気室４は幾つかの列をなして互いに接近して配置されており、空気室４が膨 張されると、互いに隣接する空気室４の側部は実際に互いに接触する（図３参照 ）。

空気室４はドーム形の上端６を有しており、これらの上端はベース２の上方に実 質的に連続的な座面を郭定しており、この座面はそれに当接する実質的に任意の 形状、特に人の臀部の形状に良好に一致するよう変形する。かくして臀部の形状 に対応して変形することができ、また各空気室４が相互に連通していることによ り、使用者の重量を臀部のより広い皮膚領域に分散させることができ、これによ り床擦れの発生率が低減される。ベース２の各角にはグロメット７が取付けられ ており、それらの一つ又はそれ以上のグロメットにはクッションＢの持運びや取 扱いを容易にすべくローブの短いループ８が通されている。ベース２の一つの角 に位置する空気室４はベース２に近接して空気室より横方向へ突出するバルブス テム９を有している。空気室４はバルブステム９を経て膨張され又は収縮される 。

カバーＡは空気室４のドーム形の上端６により郭定された座面上に延在し、周縁 部の空気室４の側面に沿って延在し、ベース２の下方に延在し、これにより実質 的にクッションＢを収容している。しかし空気室４の上端６はベース２へ向けて 容易に変位され、これにより使用者の臀部の形状に対応して変形するので、カバ ーがクッションＢの有効性を損ねることはない。更にクッションＢよりカバーＡ を容易に取外すことができ、これによりカバー及びクッションを別々に洗濯する ことができる。

カバーＡは上部パネル１０と下部パネル１２と四つの側部パネル１４とを含み、 側部パネルは上部パネル１０と下部パネル１２との間に延在し且縫合線１６に沿 ってこれらのパネルに接続されている（図１乃至図３参照）。上部パネル１０及 び下部パネル１２は長方形をなし、この形状はクッションＢのベース２の形状に 一致している。各側部パネル１４は互いに同一の高さを有し、この高さは空気室 ４が完全に膨張した状態に於ける空気室の高さにほぼ対応している。上部パネル １０を側部パネル１４に接続する縫合１１６はカバーＡの全周に亘り延在してお り、その縫合線が形成する縫目に途切れた部分が存在していないという意味に於 て連続的なものである。これに対し下部パネル１２と側部パネル１４との間の縫 合線１６は四つの角の各々に間隙１８を残している（図２参照）。間隙１８は各 角に於てグロメット７を露呈させる程度にまでベース２の角を受入れるに十分な 程大きく、可撓性を有するループ８及びバルブステム９を受入れ、これによりカ バーＡがクッションＢに被せられた場合にこれらがカバーＡを越えて突出し得る ようになっている。一つの側部パネル１４はそれに隣接する二つの側部パネル１ ４の短い部分と同様その全長に亘り二つの部分２０に分割されており、これらの 部分２ｏは一つの側部パネル１４全体及びそれに隣接する二つの側部パネル１４ の一部を構成している。また部分２ｏはそれらを互いに接続するジッパ２２を担 持している。隣接する側部パネル１４の一方にはその側部パネルの沿ってポケッ ト２６を形成する幾分か短いパネル２４が取付けられている（図１及び図３参照 ）。この場合短いパネル２４の下縁部は下部パネル１２と側部パネル１４とを接 続する縫合線１６により縫合されているが、短いパネル２４の両側部は縫合線２ ８により下層の側部パネル１４に接続されている。

短いパネル２４の上縁部は■ｅｌｃｒｏファスナ材の如き取外し可能なファスナ ３０により下層の側部パネル１４に取付けられている。

上部パネル１０は伸縮性の高い織物（任意の方向に伸縮する織物）にて形成され ている。上部パネル１ｏが伸縮自在であることにより、使用者がクッションＢ上 に着座した場合に上部パネルは使用者の臀部の形状に対応して変形すことができ る。上部パネル１ｏは単に空気室４のドーム形の上端６により郭定される座面の 形状に従うだけであり、使用者の皮膚に殆ど剪断力を与えない。上部パネルは空 気室４の列が使用者の臀部の形状に対応して変形する能力を殆ど低減しない。

これに対し下部パネル１２はビニルにて被覆されたスクリムとして知られる高摩 擦性のメツシュ３２にて形成されている（図４及び図５参照）。メツシュ３２は 目の荒い織方にて織られたポリエステル繊維と、織目の孔を潰すことなくポリエ ステル繊維を覆う塩化ポリビニル被覆とよりなっている。織り方はメツシュ３２ がパネル１２の両エツジの間に平行に延在する比較的太いリブ３４と、リブ３４ の間に延在しリブ３４に対し垂直に配向された細い接続セグメント３６とを有し 、接続セグメント３６の間の間隔がリブ３４の間の間隔と実質的に同一であるよ うな織り方である。この織り方により正方形の孔のパターンが形成されており、 番孔は接続セグメント３６の間に延在し正方形の孔の中心に於て互いに交差する 斜めセグメント３８により分割されている。被覆は木、金属又は織物の如き従来 の座席面に対し高い摩擦係数を有し、発生する摩擦は特に太いリブ３４に沿う方 向に有効である。被覆と上述の座席面との間の摩擦係数は上部パネル１０又は側 部パネル１４と上述の如き座席面との間の摩擦係数よりも実質的に高い。メツシ ュ３２は敷物がタイル、ビニル、堅木の如き従来の床材上に於て滑ることを防止 すべく敷物のための下層材として一般に使用されている。このメツシュは例えば アメリカ合衆国ジョーシア用、アトランタ所在のＶａｎｔａｇｅ　Ｉｎｄｕｓｔ ｒｉｅｓ、　Ｉｎｃ、より販売されている。下部パネル１２の高摩擦性のメツシ ュ３２はカバーＡ及びそれが被せられたクッションＢが車椅子の座席や従来の椅 子又はベンチの座席の如き支持面上に於て滑ることを防止する。更にメツシュは カバーＡの内部へ空気を導入し、空気は空気室４の列の間を経て循環する。更に メツシュはカバーＡの内部より水分が排出することを可能にする。

側部パネル１４は従来の織物、即ちかなりの可撓性を有するが容易には伸縮しな い織物にて形成されている。典型的なナイロン織物がこのパネルに適している。

切断部や縫合部を設けられることなく上述の如き織物の一つのストリップにて三 つのパネル１４のほぼ全体が形成され、そのストリップの両端が一つのパネル１ ４全体及びそれに隣接する二つのパネル１４の小さいセグメントを構成する部分 ２０に接続されてよい。

カバーＡは、クッションＢのベースが下部パネル１２に沿って延在し、空気室４ のドーム形の上端６が伸縮性を有する上部パネル１０に沿って延在する状態で、 ただ単にジッパ２２を開き、分割された側部パネル１４の二つの部分２０を広げ 、カバーＡをクッションＢの周りに引張ることにより、好ましくはクッションＢ が萎んだ状態にてクッションに被せられる。周縁部に位置する空気室４は側部パ ネル１４に沿って存在し且側部パネルにより覆われる。ベース２の角はカバーＡ の角に於て間隙１８より突出し、これによりグロメット７が露呈される。可撓性 を有するループ８及びバルブステム９がそれらが設けられた角に於て間隙１８を 経て操作される。クッションＢがカバーＡ内に適正に入れられると、ジッパ２２ が閉じられ、これによりクッションＢがカバーＡ内に完全に収容される。次いで クッションＢの空気室４がバルブステム９を経て膨張される。

使用に際しては、カバーＡが被せられたクッションＢが車椅子の座席や従来の椅 子又はベンチの座席の如き支持面上に下部パネル１２が支持面に当接する状態に て配置される。次いで使用者はクッションＢ上に着座し、一連の空気室４を圧縮 し、空気室はその上端６により郭定される座面が使用者の臀部の形状に対応して 変形するよう変位せしめられる。全ての空気室４の内圧が互いに等しいので、使 用者は一連の空気室上に浮いた状態になり、使用者の重量はクッションＢ１より 正確にはカバーＡの上部パネル１ｏと接触する皮膚領域全体に実質的に均一に分 散される。この場合上部パネル１．０は臀部の形状を受入れるようただ単に伸縮 するだけであり、上部パネルは伸縮性に優れているので、それに接触する皮膚領 域には殆ど剪断力や緊張は与えられない。

下部パネル１２とその下の支持面との間の摩擦係数が高く、使用者の重量が下部 パネル１２に集中するので、カバーＡ及びこれに収容されたクッションＢが支持 面上に於て安定化され、クッションは殆ど変位しない。カバーＡ及びクッション Ｂの組合せを僅かに持上げたりすることな〈従来の木製の座席面上に於てこれら の組合せを摺動させることは実際には不可能である。支持面との間に於て発生す る摩擦の多くはリブ３４に沿う方向に発生するので、下部パネル１２はメツシュ ３２、特にメツシュの太いリブ３４により有効なものにされている。

下部パネル１２のメツシュ３２の孔により、空気がカバーＡ内に流入したりクッ ションＢの空気室４の周りに循環することができる。またメツシュの孔により水 分がカバーＡより流出することができる。

カバーＡは弾性発泡材にて形成されたクッションの如き従来の他のクッションに 使用されてもよい。

本発明は、開示の目的で例示された本発明の実施例に対し本発明の範囲内にて行 われる全ての変更や修正を含むものである。

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. （１）長方形のベースと該ベースより上方へ突出し一連の空気室を郭定する複数 個の空気室とを有し、前記空気室の上端が使用者の臀部の形状に対応して変形す る座面を郭定する空気室式のクッションと、前記クッションに被せられるカバー との組合せに於て、 前記空気室の前記上端上に配置され伸縮性の高い織物にて形成された上部パネル と、 前記長方形のベースの下方に配置され実質的に前記ベース全体を覆う下部パネル であって、高摩擦性のメッシュにて形成され、前記メッシュは可撓性を有し、平 行なリブと該リブの間に延在する細い接続セグメントとを有する下部パネルと、 前記上部パネル及び下部パネルの周縁部に於て前記上部パネルと前記下部パネル との間に配置され且これらに接続された側部パネルであって、高い可撓性を有す るが実質的に伸縮性を有しない織物にて形成され、前記側部パネルの一つは通常 時には接続されているが前記カバーを前記クッションより取外したり前記クッシ ョンに被せたりし得るよう分離される二つの部分に分割された側部パネルと、前 記下部パネルの前記メッシュと従来のクッション支持面との間の摩擦係数は前記 側部パネル又は前記上部パネルと前記従来のクッション支持面との間の摩擦係数 よりも実質的に高いことと、 を含んでいることを特徴とする組合せ。
2. （２）請求項１の組合せに於て、一つの側部パネルの外面に形成された閉じるこ とが可能なポケットを含んでいることを特徴とする組合せ。
3. （３）請求項２の組合せに於て、前記ポケットは前記側部パネルの前記外面に取 付けられ下部エッジ及び側部エッジに沿って前記外面に縫合され自由な上部エッ ジを有する短いパネルと、前記側部パネル及び前記短いパネルの前記上部エッジ に設けられ前記ポケットの上端を閉じるよう構成されたファスナ手段とを有して いることを特徴とする組合せ。
4. （４）請求項３の組合せに於て、前記ファスナ手段はＶｅｌｃｒｏファスナ材で あることを特徴とする組合せ。
5. （５）請求項１の組合せに於て、前記側部パネル及び前記下部パネルは角に於て 分離されており、前記下部パネルの角は前記空気室式のクッションの角に近接し 得るよう除去されていることを特徴とする組合せ。
6. （６）請求項１の組合せに於て、前記下部パネルの前記メッシュは塩化ポリビニ ルにて被覆されていることを特徴とする組合せ。
7. （７）請求項１の組合せに於て、前記一つの側部パネルの前記二つの部分はジッ パにより接続されていることを特徴とする組合せ。
8. （８）クッションの上面を覆うよう配置され伸縮性の高い織物にて形成された上 部パネルと、 前記クッションの下方に配置され実質的に前記クッションの下面全体を覆う下部 パネルであって、高摩擦性のメッシュにて形成され、前記メッシュは可撓性を有 し、平行なリブと該リブの間に延在する細い接続セグメントとを有する下部パネ ルと、 前記上部パネル及び下部パネルの周縁部に於て前記上部パネルと前記下部パネル との間に配置され且これらに接続された側部パネルであって、高い可撓性を有す るが実質的に伸縮性を有しない織物にて形成され、前記側部パネルの一つは通常 時には接続されているが前記カバーを前記クッションより取外したり前記クッシ ョンに被せたりし得るよう分離される二つの部分に分割された側部パネルと、前 記下部パネルの前記メッシュと従来のクッション支持面との間の摩擦係数は前記 側部パネル又は前記上部パネルと前記従来のクッション支持面との間の摩擦係数 よりも実質的に高いことと、 を含むクッション用カバー。
9. （９）請求項８のカバーに於て、一つの側部パネルの外面に形成された閉じるこ とが可能なポケットを含んでいることを特徴とするカバー。
10. （１０）請求項９のカバーに於て、前記ポケットは前記側部パネルの前記外面に 取付けられ下部エッジ及び側部エッジに沿って前記外面に縫合され自由な上部エ ッジを有する短いパネルと、前記側部パネル及び前記短いパネルの前記上部エッ ジに設けられ前記ポケットの上端を閉じるよう構成されたファスナ手段とを有し ていることを特徴とするカバー。
11. （１１）請求項１０のカバーに於て、前記ファスナ手段はＶｅｌｃｒｏファスナ 材であることを特徴とするカバー。
12. （１２）請求項８のカバーに於て、前記側部パネル及び前記下部パネルは角に於 て分離されており、前記下部パネルの角は前記クッションの角に近接し得るよう 除去されていることを特徴とするカバー。
13. （１３）請求項８のカバーに於て、前記下部パネルの前記メッシュは塩化ポリビ ニルにて被覆されていることを特徴とするカバー。
14. （１４）請求項８のカバーに於て、前記一つの側部パネルの前記二つの部分はジ ッパにより接続されていることを特徴とするカバー。