JPH06508422A - 天然ガス駆動型乗物用の耐衝突性電磁弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 天然ガス駆動型乗物用の耐衝突性電磁弁恋哩の五！ 本発明はガス弁に関する。本発明は特に、圧力容器からの圧縮された気体燃料（ 例えば圧縮された天然ガス）の流量を制御するための電磁弁であって、上記圧力 容器を電磁弁用の損傷遮蔽体すなわち保護的な「コクーン（ｃｏｃｏｏｎ）：密 閉体」として利用する電磁弁である。

内燃機関を使用する乗物によって生じる空気汚染に関する関心が高まり、また、 内燃機関を備える都市の乗物に対する排出基準がますます厳しくなることが予想 されることから、乗用車、トラック及びバスの如き乗物用の燃料として、圧縮天 然ガス（ＣＮＧ）のような代替燃料を使用することに注意が向けられて来ている 。

圧縮天然ガスは圧力容器の中に貯蔵され、該圧力容器からエンジンへのガスの流 れは、ガス遮断弁によって制御される。

乗物の分野で使用されるガス弁は、広範囲の動作温度に晒される。例えば、室外 温度が比較的低い早朝に圧縮天然ガスのタンクを充填し、日中の厚い盛りに瀝青 質のアスファルト面に乗物を駐車した場合には、圧力容器の中のガス圧力は劇的 （例えば、約２５３Ｋｇ／ｃｍ２（３，６００ｐｓｉ）の公称作動圧力から約３ ５２Ｋｇ／ｃｍ”　（５，０ＯＯｐｓｉ）付近まで）に上昇する。ガス弁は、広 い温度及び圧力の範囲にわたって信頼性をもって動作できなければならない。

他の主要な関心事は、ガス弁は衝突のダメージで損傷を受け易いことである。

乗物が事故に遭った場合に、ガス弁は、危険な状態又は重大な事態に陥ってはな らない。また、ガス弁は、電力の遮断、又は、エアバッグの如き安全装置の作動 等の問題が指示されると、常閉位置に自動的に復帰しなければならない。

泣咀の通！ 本発明のガス弁は、圧力容器の中へ伸長するネック部を有する弁体を備える電磁 弁である。弁体はまた、上記ネック部に取り付けられると共に上記圧力容器の外 側に設けられるヘッドを備えている。第１の孔が、上記弁体の内方端から上記ネ ック部を通って、上記ヘッドの出口ボートまで伸長する。

弁座が上記第１の孔に取り付けられている。上記弁座は、内方端に設けられるオ リフィスと、該オリフィスと上記出口ボートとの間に伸長する流通路とを有して いる。一実施例においては、上記流通路は、手動操作型のシール部材を受け入れ ることのできるネジ部を有している。上記ネック部の内方端に設けられるソレノ イド・ポペット弁が、上記圧力容器から上記オリフィス及び流通路を通って上記 出口ボートへ至るガスの流れを制御する。上記ソレノイド・ポペット弁は、上記 オリフィスを閉じるためのシールと、該シールを上記弁座に向けて偏倚して上記 オリフィスを閉じるための手段と、上記シールに接続されたプランジャと、上記 プランジャを動かして上記シールを上記オリフィスから離脱させるための電磁コ イルとを備えている。

上記流通路から上記出口ボートへの圧縮天然ガスの流れを手動操作で中断させる ためのシール部材が設けられ、該シール部材は、ネジ付きの外側面と、シール面 と、六角形の開口とを有している。弁の故障又はポペットシールの漏れのような 好ましくない事態が生じた場合に、上記シール部材は、通常、開位置において手 動操作で作動され、これにより、上記シール面は上記流通路を横断する。

本発明の好ましい実施例においては、電磁弁用の「スマート」なすなわち迅速に 作動する制御回路も上記タンクの中に設けられ、これにより、電磁弁が衝突のダ メージを受けないようにする。上記電磁弁用の制御回路は、上記電磁弁の内方端 に設けられ、上記孔を通って外に出る電線と、当該弁と上記圧力容器の外部への フィードスルー通路とを備えるのが好ましい。

図面の簡単な説明 図１は、圧力容器の中に設けられた本発明の弁の平面図である。

図２は、図１の断面２−２に沿う断面図である。

図３は、図１の断面３−３に沿う部分断面図である。

図４は、本発明の電磁弁用の制御回路の電気的な概略ダイアグラムである。

図５は、本発明の弁に使用される弁座の他の実施例の分解断面図である。

図６は、本発明の弁に使用される弁座の第３の実施例の分解断面図である。

図７は、オーバライド・ステムを装着され、該オーバライド・ステムが開位置に ある状態を示す本発明の弁の断面図である。

図８は、図７に示す弁のオーバライド・ステムが閉位置にある状態を示す断面図 である。

々ましい　ｊの　な・日 図１は、自動車に使用される圧縮天然ガス装置の圧力容器１０及び電磁弁１２の 平面図である。圧力容器１０はカラー１４を有しており、該カラーにおいて弁１ ２が接続される。

弁１２は、カラー１４の外側に位置する六角形のヘッド１８を有する主弁体１６ を備えている。ヘッド１８の別々の面に取り付けられているのは、充填継手２０ 、出口継手２２、及び歪レリーフ２４である。圧力容器１０には、充填継手２０ を介して圧縮天然ガスが充填される。圧力容器１０からの圧縮天然ガスの流れは 出口継手２２を通過する。圧力容器１０の内側から出口継手２２までの圧縮天然 ガスの流れは、２ビン型のコネクタ２６並びに多心ワイヤ２８に供給されるソレ ノイド制御信号によって制御される。

図２の断面図は、圧力容器１０及び電磁弁すなわちソレノイド弁１２を更に詳細 に示している。この実施例においては、圧力容器１０は、内側の金属ライニング ４０、及び、ガラス繊維／高分子から成る外側のカバー４２を有する複合型の圧 力容器である。カラー１４は金属であり、内側のライニング４０と一体の伸長部 である。

カラー１４は、弁１２に係合するための内ネジを有する中央孔４４を備えている 。カラー１４の外方端には環状の溝４８が設けられており、該溝の中には、ヘッ ド１８とカラー１４との間にシールを形成する０リング５０が設けられている。

弁体１６は、カラー１４の孔４４の中へ伸長するネック部５２を有している。

ネック部５２は、カラー１４の内ネジに嵌合して弁１２を所定位置に保持する外 ネジを有している。

弁体１６は、ネック部５２の内方端からヘッド１８の中へ伸長する主孔６０を有 している。主孔６０は、内ネジを有する下端部６２と、ネジ部をもたない中央部 ６４と、肩部６６と、内ネジを有する上端部６８とを備えている。充填ボート７ ０、フィードスル一孔７２、及び出口ボート７４（図３）は、主孔６ｏに接続さ れている。

孔６０の中に設けられているのはシートすなわち座８ｏである。座８ｏの上方端 ８０Ａは、主孔６ｏの上端部６８の内ネジに嵌合する外ネジを有している。０リ ング８２が、座８ｏと弁体１６との間にシールをもたらしている。座８ｏは、そ の下方端すなわち内方端８０Ｂに、オリフィス８４を有している。流通路８６は 、オリフィス８４から座８ｏの上方端８０Ａまで伸長している。

ネック部５２の下方端すなわち内方端に取り付けられているのはソレノイド・ポ ペット弁アセンブリであって、該アセンブリは、取付具９ｏと、回り止めナツト ９２と、ソレノイド（コイル９５及びプランジャ９６を備える）９４と、ポペッ ト９８と、シール１００と、キャップ１０２と、戻しバネ１０４と、ソレノイド 制御回路１０５とを備えている。

取付具９０は、孔６ｏの下端部の内ネジに係合するネジ付きの上方端を有してい る。取付具９０は通路１０６を有しており、該通路を通って、主孔６ｏと圧力容 器１０の内部との間でガスが流れることができる。

取付具９０の下方端は、１ルノイド９４のネック部１０８の外ネジに係合する内 ネジを有している。回り止めナツト９２も、取付具９ｏとソレノイド９４との間 で、ネジ付きのネック部１０８に取り付けられている。

ポペット９８は、プランジャ９６の上方端の中に螺合されるネジ付きのスタッド １１０を有している。ポペット９８はその上方端に、シール１００を保持するた めの凹所と、キャップ１０２が螺合される外ネジとを有している。キャップ１０ ２はシール１００を適所に保持すると共に、コイルバネ１０４の上方端用の支持 面を提供する。バネ１０４の下方端は、ソレノイド９４のネック部１０８の上方 端に係合する。

ソレノイド制御回路１０５は、該制御回路１０５をソレノイド９４の下端部に取 り付けるためのネジ付きのスタッド１１２を有している。多心ワイヤ１１４が、 制御回路１０５からソレノイド９４まで伸長し、ソレノイド・コイル９５を励起 するためのドライブ信号をもたらす。

図２に示す図においては、ソレノイド９４は励起されない状態にある。この状態 においては、シール１００がオリフィス８４に係合して該オリフィスを閉じるよ うに、偏倚バネ１０４が、ポペット９８、プランジャ９６、シール１００及びキ ャップを上方へ押圧している。この位置においては、圧力容器１０の中の圧縮天 然ガスは、オリフィス８４及び流通路８６を通って出口ボート７４へ通過するこ とができない。ＣＮＧの如き気体状の燃料はその特性として、通常のガソリン又 はジーゼル燃料に比較して燃料の供給が遅いので、理想的なＣＮＧ弁は、弁の出 口ボートとは独立し且つ十分大きい寸法の「迅速充填」ボートをもつ必要がある 。これは、貯蔵シリンダを閉位置にある制御弁で燃料の供給を行うことを可能に するので、安全の観点からも望ましい。

充填継手２０は充填ボート７０の中に取り付けられている。図２に示す実施例に おいては、充填継手７０は、内部の充填逆止弁１２０を備えている。図２におい ては、充填逆止弁１２０は、充填継手２０の入口における圧力が主孔６０の中の 圧力を越えた時の位置である最内方の位置にある状態で示されている。この場合 においては、充填逆止弁１２０は、座８０によって停止されるまで内方へ移動し 、カスは、充填継手２０の入口から孔６０の中へ流れ、次に、開口１０６を通っ て圧力容器１０の内部へ流れる。開口１０６は、シール１００の汚染を防止する ために、多孔質の金属フィルタを備えることができる。

通常の作動においては、充填継手２０が高圧のガス源に接続されていない時に、 充填逆止弁１２０が外方へ移動して、充填継手２０からのガスの流れを阻止する 。

充填逆上弁１２０はまた、充填ホースが破れた場合に、充填の間の安全装置とて の役割も果たす。

多心ワイヤ２８（２ビン型のコネクタ２６に接続されている）は、歪レリーフ２ ４及びフィードスルー・ボート７２を通って主孔６０の中へ入っている。フィー ドスルー・シール１２２がフィードスルー・ボート７２の中に設けられてワイヤ すなわち線２８を包囲している。デルリン（Ｄｅｌｒｉｎ）又はこれと同等のエ ンジニアリング・プラスチック、並びに、ＳＢＲ又はこれと同等のエラストマか ら成る要素を用いるのが好ましいフィードスルー・シー・−ル１２２は、ガスが ２イードスルー・ボート７２を通って弁１２の外へ漏洩す−るのを防止Ｔる。

ワイヤ２８は、主孔６０を通過し、更に、取付具９０の開口１０６の１つを通過 する。ワイヤ２８の端部は、図２に示すように、制御回路１０５に接続されてい る。

図３に示すように、出口継手２２は出口孔７４の中に螺合されている。通路１３ ０が、出口孔７４を主孔６０の上方端６８に接続している。ソレノイド９４が消 勢されると、オリフィス８４が閉じ（図２に示すように）、オリフィス８４及び 通路８６を通って通路１３０及び出口孔７４へ流れるガスは存在しない。反対に 、ソレノイド８４が励起されると、シール１００がオリフィス８４から離脱する 。これにより、圧力容器１０の中の天然ガスが、オリフィス８４及び通路８６を 通って孔６０の上端６８へ流れることが可能となる。次にカスは、通路１３０を 通って出口孔７４へ流れ、更に、出口継手２２を通って、天然ガスを内燃機関（ 図示せず）へ運ぶ出口ホースすなわち出口チューブ（図示せず）へ流れる。

弁１２は、２ビン型のコネクタ２６に供給される低電圧（６−２４ボルト）のＤ Ｃ制御信号によって作動され、圧力容器１０から出口継手２２へのガスの流れを 許容する。制御信号がワイヤ２８を介して制御回路１０５へ供給されると、ドラ イブ信号が、制御回路１０５によって、多心ワイヤ１１４を介してソレノイド・ コイル９５へ供給される。このドライブ信号は、ソレノイド・コイル９５にソレ ノイド・プランジャ９６をコイル９５の中に引っ張り込ませる。換言すれば、プ ランジャ９６は、図２に示すその位置から下方へ移動する。プランジャ９６が下 方へ移動すると、該プランジャはポペット９８及びシール１００を座８ｏのオリ フィス８４から離れる方向へ引っ張る。これにより、ガスは、オリフィス８４及 び通路８６を通って出口継手２２へ流れる。

本発明の好ましい実施例においては、最初に最大電力がソレノイド・コイル９５ に供給され、これにより、ソレノイド・プランジャ９６をコイル９５の中へ引き 込み、且つ、シール１００をオリフィス８４から引き離すための適正な力を使用 可能とする。

ソレノイド・ポペット弁が励起（コイル９５の励起により）され、また、シール １００が座８０から離れる方向に移動した後には、（シール１００が座８０に係 合している時のような）圧力降下はオリフィス８４には全く存在しない。その結 果、弁を開いた状態に保持するためには、最初に弁を開くために必要とされる力 に比較してより小さな力が必要とされる。制御回路１０５は、弁が開いた後には 、「降下した」電力レベルをコイル９５に継続的に供給する「スマート」な回路 である。

ソレノイド・コイル９５の上記多数のレベルの励起は重要であり、その理由は、 ソレノイド・コイル９５は、カラー１４の孔４４の寸法を極力小さくするために 、可能な限り小さくされるからである。最大の電力レベルが継続的にソレノイド ・コイル９５に供給された場合には、シリンダの中で絶縁されているその環境に おいて、ソレノイド・コイルには危険な温度上昇が生ずるであろう。降下された 電力レベルは、弁を開くために必要とされる初期の力を維持しながら、比較的小 さなソレノイド・コイルによって電力を消散させることを可能とする。乗物の重 量は燃費に直接関係するので、理想的なＣＮＧ弁は、ガラス繊維／エポキシ樹脂 の母材で包まれたく巻かれた）比較的薄いアルミニウムのライナで一般的には構 成される、「宇宙時代」の高張力複合体から成る軽量の高圧ガス貯蔵シリンダに 適合する必要がある。パン並びにピックアップ型のトラックの如き小さな乗物に おける乗物の使用可能な空間（通常は台車の下にある）の制約により、圧力容器 の直径は約２２９ｍｍ　（９インチ）に制限され、またこの制限により、容器の ボートの開口は約３１．８ｍｍ（約１１／４インチ）に制限され、これにより、 容器のコスト及び重量を低減／減少させるためのガラス繊維の巻角度が最適にな る。

上述の比較的高い作動圧力に接続される上記比較的小さなシリンダの開口は、直 径が小さく大きな駆動力のソレノイドを使用すべきであるとの結果に導く。上述 のタイプのソレノイドは、弁が開いてしまった後の電流を制限する「スマート」 な電子回路で保護しなければ、圧力容器の中で「絶縁された」環境で装着された 場合には、急速に過熱して焼失することになる。

図４は、制御回路１０５のダイアグラムを示している。この実施例においては、 制御回路１０５は、一対の入力端子１５０．１５２（ワイヤ２８の導線２８Ａ、 ２８Ｂに接続されている）と、一対の出力端子１５４．１５６（ワイヤ１１４の 導＠１１４Ａ、１１４Ｂを介してソレノイド・コイル９５に接続されている）と 、ドライブ回路１５７と、ＦＥＴ　（電界効果トランジスタ）スイッチ１５８と 、ダイオード１６０とを備えている。制御回路１０５は、ＦＥＴスイッチ１５８ を通る電流を制御することにより、コイル９５を２つのレベルで励起する。ドラ イブ回路１５７は、プランジャ９６を移動させて弁を開くに十分な長さの期間に わたってＦＥＴ１５８をオンにすることにより、最初にコイル９５を励起する。

その後、ドライブ回路１５７は、制御パルスをＦＥＴ１５８に与え、ソレノイド ・コイル９５にパルス型の励起を与える。ダイオード１６０は、ＦＥＴ１５８が 遮断されているすなわちオフになっている時に、ソレノイド・コイル９５への電 流の供給を継続させる。上記パルスは、所定のパルス幅及び速度で生じ、これに より、コイル９５にはより低い電力レベルが供給される。降下された（パルス幅 変調された）電力レベルは、パルス幅又はパルスの速度（あるいはその両方）を 変えることにより調節することができる。

短い燃料ライン（小さな容積）を使用する乗物装置においては、電磁弁の比較的 速い開放により、十分に充填された高温のシリンダの条件の下では、第一段階の 下流側のレギュレータに大きな衝撃を与える。

上記衝撃波（レギュレータの平均寿命を大幅に短くすることになる）は、図５に 示すように、内部のサージ保護ポペット弁を取り入れることにより実質的に解消 することができる。サージ保護弁はまた、燃料ラインが切断した場合、あるいは 、レギュレータが重大な故障を起こした場合に、流量制御装置としての役割壱果 たす。

図５は、弁座の代替実施例を分解して断面で示している。図５の弁座１８０は、 弁１２の弁座８０と置き換えたものであり、圧力サージ保護並びに流量制御のオ プションを提供する。弁座１８０は、弁座本体１８２と、ポペット・ハウジング １８４と、ポペット１８６と、バネ１８８とを備えている。

流通路１９０が弁座本体１８２を貫通し、弁座本体１８２の下端部にオリフィス １９２を形成している。弁座本体１８２の上方端は、ポペット・ハウジングｊ８ ４の内ネジ１９４に嵌合する外ネジ１９４を有している。ポペット１８６は、ポ ペット・ハウジング１８４の空所１９８の中に設けられており、実質的に制限さ れない流れが、通路１９０から空所１９８を通り、更に、ポペット・ハウジング １８４の上端部の通路２００を通って出るように、通常はバネ１８８によって弁 座本体１８２に向けて押圧されている。

ポペット１８６に作用する力がバネ１８８の偏倚力を越えると、ポペットは肩部 ２０２に着座する。これにより、ポペット弁が閉じている間の流れをポペット１ ８６の通路２０４を通るものに制限することにより、瞬間的な圧力サージを減少 させる。

耐衝突性を極力高くするために、「耐衝突性Ｊ　ＣＮＧ電磁弁のタンクの外側に 露出する表面を極めて少なくすることが必要であり、入口継手、出口継手及び電 気コネクタを収容する表面以外には露出しないのが好ましい。

本発明は、十分に保護された弁パッケージを有する圧縮天然ガス駆動型の乗物用 の電磁弁を提供する。電磁弁用のソレノイド及び制御回路は「埋め込まれ」で、 圧力容器１０の内側に位置するのが好ましい。その結果、弁１２の誤動作を生ず る衝突のダメージの可能性が大幅に低減される。

弁１２のソレノイド作動型のポペット弁の作用は、ソレノイド・コイル９５を２ つのレベルで励起することを可能とする。最大のレベルは、弁を最初に開くとき に必要とされ、また、より低い電力レベルは、弁を開いた状態に維持するために 使用することができる。その結果、ソレノイド・コイル９５における電力の消費 は低減され、これにより、使用可能なシリンダの開口に関するソレノイド・コイ ル９５の寸法は極めて大きくなる。また、上記構成は、ソレノイド・コイル９５ （及びソレノイド制御回路１０５）を、弁１２の外側ではなく、弁体１６の内方 端に設けることを実行可能とする。

図６は、本発明の弁に使用される弁座の第３の実施例を示している。図６は、弁 体３０２と、弁座３０４と、オーバライド・ステム３０６と、オーバライド・ス テムのリテーナ３０８と、ネジ付きのキャップ３１０とを備える弁体アセンブリ を示している。

弁体３０２は、図２に示す主弁体１６と同様に構成されるが、弁体３０２が、オ ーバライド・ステムのリテーナ３０８を受け入れるように構成されたネジ付きの 開口３１２を備える点だけが異なっている。ネジ付きの開口３１２は、弁体３０ ２の主孔３１４、並びに、横方向の流通路３１６に連通ずる。横方向の流通路３ １６は更に、出口ボート３１８に連通しており、該出口ボートは、図３に示す出 口継手２２と同様の出口継手を受け入れるための内ネジを有している。主孔３１ ４は、内ネジを有する上端部３２０と、図２に示す実施例と同様の内ネジを有す る下端部３２２とを備えている。半径方向の肩部３２３が、主孔３１４と横方向 の流通路３１６とが交差する位置に設けられている。半径方向の肩部３２３はシ ール面の役割を果たし、オーバライド・ステム３０６が弁座３０４の内ネジを有 する部分３３２の中に適正に挿入された時に、上記シール面に対してシールが形 成される。

弁座３０４は、図２に示す座８０と同様に構成されている。弁座３０４は、外ネ ジを有する上方端３２４と、下方端３２６と、オリフィス３２８と、流通路３３ ０とを備えている。図２に示す座８０と同様に、流通路３３０がオリフィス３２ ８から上方端３２４まで伸長しているが、座８０の流通路８６とは異なり、流通 路３３０は内ネジを有する部分３３２を備えている。内ネジを有する部分３３２ は、オーバライド・ステム３０６を受け入れるように構成されている。

オー／１ライド・ステム３０６は、概ね円筒形の形状を有し、外ネジを有する下 方部３３６及び上方部３３８を備えている。上端部３３８は、０リング（図７に 示す）３４２を保持するノツチ３４０を有している。上端部３３８はまた、六角 形の開口３４４を有しており、該開口は、オーバライド・ステム３０６を弁座３ ０４の中で時計方向又は反時計方向に回転させるためのアレンレンチ（六角スパ ナ）を受け入れるように構成されている。下端部３３６は、該下端部３３６の長 さに沿って伸長して上端部３３８で終端となっている開口３４６を備えている。

開口３４６は、オーバライド・ステム３０６が弁座３０４の中に挿入された時に 、流通路３３０に連通ずる。横穴３４８が、上端部３３８の半径方向にテーバし た肩部３５０に隣接して設けられている。横穴３４８は、オーバライド・ステム ３０６が開放状態にある弁座（図７に示す）３０４の中に挿入された時に、開口 ３４６と横方向の流通路３１６との間に連通ずる。半径方向にテーバした肩部３ ５０は、オーバライド・ステム３０６の表面を形成し、該表面は、オーバライド ・ステム３０６が閉止状態（図８に示す）にある時に、半径方向の肩部３２３に 対するシールを形成することができる。

オーバライド・ステムのリテーナ３０８は、オーバライド・ステム３０６用のカ バーの役割を果たし、オーバライド・ステム３０６が開位置（図７に示す）にあ る時に、穴３４８を横方向の流通路３１６に適正に整合させる。オーバライド・ ステムのリテーナ３０８は、外ネジを有する端部３５２を備えており、該端部は 、オーバライド・ステムのリテーナ３０８が弁体３０２の内ネジを有する開口３ １２の中に螺合するのを可能にする。オーバライド・ステムのリテーナ３０８は 、ネジを有する端部３５２からキャップの六角形の端部３５６まで伸長する長手 方向の孔３５４を備えている。孔３５４は、円滑な円筒形の孔３５６と、内ネジ を有する部分３５８とを備えている。円滑な円筒形の孔３５６は、支持面３６０ によって、内ネジを有する部分３５８から分離されている。円滑な円筒形の孔３ ５６は、オーバライド・ステムの上端部３３８がリテーナ３０８の中に挿入され た時に、オーバライド・ステム３０６の上端部３３８が自由な範囲で長手方向及 び軸方向に運動するのを許容する寸法になされている。図７及び図８に示すよう に、Ｏリング３４２は、リテーナ３０８の中のオー／１ライド・ステム３０６の 位置に関係無く、孔３５４の運動可能なシールを提供する。図７に示すように、 オーバライド・ステム３０６が開位置にある時に、オーバライド・ステム３０６ の上端部３３８は、支持面３６０に係合し、これにより、穴３４８を横方向の流 通路３１６に確実に整合させる。

キャップ３１０は、ネジ付きのスタッド３６２と、六角形のヘッド３６４とを備 えている。ネジ付きのスタッド３６２は、孔３５４のネジ付きの部分３５８の中 に螺合される寸法になされている。Ｏリング３６６は、キャップ３１０が孔３５ ４のネジ付きの部分３５８の中に螺合し、オーバライド・ステム３０６が開位置 にある時に、孔３５４の二次的なシールを提供する。

図７は、開位置にあるオーバライド・ステムを示す弁座の第３の実施例の断面図 である。図７は、電磁弁の通常の作動の間のオーバライド・ステム３０６の通常 の位置を示している。弁座３０４の外ネジを有する上方端３２４は、主孔３１４ の内ネジを有する上方部の中に螺合し、Ｏリング３６７が、弁座３０４と弁体３ ０２との間にシールを提供する。図７に示すように、流路が流通路３３０から出 て開口３４６を通り、開口３４８を出て横方向の流通路３１６を通って出口ボー ト３１８に至っている。弁体アセンブリにオーバライド・ステム３０６を加える ことにより、本発明の電磁弁の柔軟性及び安全性が向上する。例えば、弁の故障 （すなわち、漏れ又は着座の障害）という好ましくない場合に、弁座３０４を通 って出口３１８へ至る流体の流れは、キャップ３１０を取り除き、アレンレンチ をオーツ１ライド・ステム３０６の六角形の開口３４４に挿入し、更に、オーバ ライド・ステム３０６を時計方向に回転させて半径方向にテーバする表面３５０ と半径方向の肩部３２３（図８に示す）との間にシールを形成することにより停 止させることができる。オーバライド・ステム３０６を時計方向に回転させるに 連れて、穴３４８は横方向の流通路３１６と整合しなくなる。０リング３４２は 、流体がオーバライド・ステムのリテーナ３０８の孔３５４を全く通らないよう にする。

弁座３０４にオーバライド・ステム３０６を追加することはまた、弁体アセンブ リ３００の柔軟性も向上させる。例えば、電磁弁の下流側の燃料ラインすなわち 燃料系統の圧力の検査を行う必要がある場合には、オーバライド・ステム３０６ を閉位置（図８に示す）へ前進させ、これにより、電磁弁並びに圧縮天然ガスを 上記ラインから隔離することができる。オーバライド・ステム３０６は、本発明 の電磁弁の安全性を確保し、同時に弁の多能性を改善する簡単且つ廉価な多様性 のある手段を提供する。

好ましい実施例を参照して本発明を説明したが、本発明の原理及び範囲から逸脱 することなく、形態及び詳細の変更を行うことができることは当業者には理解さ れよう。

フロントページの続き （８１）指定国　ＥＰ（ＡＴ、ＢＥ、ＣＨ，ＤＥ。

ＤＫ、ＥＳ、ＦＲ，ＧＢ、ＧＲ，ＩＴ、ＬＵ、ＭＣ，ＮＬ、ＳＥ）、ＢＲ，ＣＡ 、ＪＰ （７２）発明者　ネルソン、ピータ−・アールアメリカ合衆国ミネソタ州４３０ １５．ブルーミントン、ヴインセント・アベニュー・サウス　８１１２

Claims (17)

【特許請求の範囲】
1. １．圧力容器からの圧縮ガスの流れを制御するための弁において、ヘッド及びネ ック部を有する弁体であって、前記ヘッドは出口ポートを有し、前記ネック部は 前記圧力容器に係合するための外ネジを有し、また、前記ネック部は、内方端、 並びに、該内方端から前記出口ポートまで伸長する孔を有する弁体と、 前記孔の中に取り付けられると共に、内方端に設けられるオリフィス、並びに、 該オリフィスと前記出口ポートとの間に伸長する流通路を有する弁座と、前記ネ ック部の前記内方端に取り付けられると共に、前記オリフィスを閉じるためのシ ール、該シールを前記弁座に向けて偏倚させて前記オリフィスを閉じるための手 段、前記シールに接続されたプランジャ、並びに、前記シールが前記オリフィス から離脱するように前記プランジャを動かすためのソレノイド・コイルを有する 電磁弁とを備える弁。
2. ２．請求項１の弁において、前記電磁弁の動作を制御するための制御回路を更に 備えることを特徴とする弁。
3. ３．請求項２の弁において、前記制御回路は、前記電磁弁の内方端に取り付けら れることを特徴とする弁。
4. ４．請求項３の弁において、 前記ヘッドに設けられ、前記孔に連通するフィードスルー・ポートと、前記弁の 外側から前記フィードスルー・ポート及び前記孔を通って前記制御回路まで伸長 するワイヤとを更に備えることを特徴とする弁。
5. ５．請求項２の弁において、前記制御回路は、前記シールを前記オリフィスから 離脱させるに十分な第１の時間期間の間に、第１の電力レベルの制御信号を前記 電磁弁に与えることを特徴とする弁。
6. ６．請求項５の弁において、前記制御回路は、前記第１の時間期間の後に、減少 した第２の電力レベルの制御信号を与えて前記当該弁を開いた状態に維持するこ とを特徴とする弁。
7. ７．請求項１の弁において、 前記ヘッドに設けられ、前記孔に連通する充填ポートと、該充填ポートに取り付 けられる充填継手とを更に備えることを特徴とする弁。
8. ８．請求項１の弁において、前記弁座は、前記流通路に設けられるサージ保護ポ ペット弁を備えることを特徴とする弁。
9. ９．圧力容器からの圧縮ガスの流れを制御するための弁において、出口ポートを 有するヘッド、並びに、前記圧力容器の開口の中に挿入されて該開口に接続され るネック部を具備する弁体と、前記ネック部に取り付けられるソレノイド・ポペ ット弁とを備え、前記ソレノイド・ポペット弁は、前記圧力容器の中に位置する ことができる外形寸法を有し、また、前記ソレノイド・ポペット弁は、通常閉じ られると共に、制御信号に応答して開放し、これにより、前記圧力容器から前記 出口ポートヘのガスの流れを許容することを特徴とする弁。
10. １０．請求項９の弁において、前記ソレノイド・歩ペット弁が、オリフィス、並 びに、該オリフィスから前記出口ポートまで伸長する流通路を有する弁座と、 前記オリフィスを閉じるためのシールと、該シールを前記弁座に向けて偏倚させ るための手段と、前記制御信号に応答して前記シールを前記弁座から離れる方向 に動かすためのソレノイドとを備えることを特徴とする弁。
11. １１．請求項１０の弁において、前記弁座は、前記流通路に設けられるサージ保 護ポペット弁を具備することを特徴とする弁。
12. １２．請求項９の弁において、 前記ソレノイド・ポペット弁に前記制御信号を与えるための制御回路を更に備え ることを特徴とする弁。
13. １３．請求項１２の弁において、前記制御回路は、前記ソレノイド・ポペット弁 の内方端に取り付けられることを特徴とする弁。
14. １４．請求項１２の弁において、前記制御回路は、前記ソレノイド・ポペット弁 を開くための第１の電力レベルの制御信号と、前記ソレノイド・ポペット弁を開 いた状態に維持するための減少した第２の電力レベルの制御信号とを与えること を特徴とする弁。
15. １５．圧力容器からの圧縮ガスの流れを制御するための弁において、ヘッド及び ネック部を有する弁体であって、前記ヘッドは出口ポートを有し、前記ネック部 は、前記圧力容器に係合するための外ネジ、内方端、並びに、前記内方端から前 記出口ポートまで伸長する孔を有している弁体と、前記孔の中に設けられると共 に、内方端に設けられるオリフィス、及び、前記オリフィスと前記出口ポートと の間に伸長する流通路を有する弁座と、前記オリフィスと前記出口ポートとの間 に設けられ、前記流通路を選択的に封止するための手動操作型のオーバライド弁 と、前記ネック部の前記内方端に取り付けられると共に、前記オリフィスを閉じ るためのシールを具備する電磁弁とを備えることを特徴とする弁。
16. １６．圧力容器からの圧縮ガスの流れを制御するための弁において、出口ポート を有するヘッド、並びに、前記圧力容器の開口の中に挿入されて該開口に接続さ れるネック部を具備する弁体と、前記ネック部に取り付けられるソレノイド・ポ ペット弁であって、前記圧力容器の中に位置することができる外形寸法を有し、 通常閉じられると共に、制御信号に応答して開放し、これにより、前記圧力容器 から前記出口ポートヘのガスの流れを許容するソレノイド・歩ペット弁と、前記 ソレノイド・ポペット弁と前記出口ポートとの間に設けられ、前記圧力容器と前 記出口ポートとの間のガスの流れを選択的に阻止するための手動操作型のオーバ ライド弁とを備えることを特徴とする弁。
17. １７．請求項１６の弁において、前記ソレノイド・ポペット弁が、オリフィス、 並びに、該オリフィスから前記出口ポートまで伸長する流通路を具備する弁座と 、 前記オリフィスを閉じるためのシールと、前記制御信号に応答して、前記シール を前記弁座から離れる方向へ動かすためのソレノイドとを備えることを特徴とす る弁。