JPH0650456Y2 - 横組み柱プレハブ鉄筋の建起し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ．考案の目的 産業上の利用分野 本考案は、地上等で横組みした柱プレハブ鉄筋をクレー
ン等で建起して吊上げるための建起し装置に関するもの
である。

従来の技術 一般に柱プレハブ鉄筋は、地上等の作業場で横組みさ
れ、その上端部をクレーン等の吊上ワイヤーに掛けて、
建起すと共に、所定の建込位置にまで吊上げて移動させ
ていた。

考案が解決しようとする問題点 しかしながら、上記従来の建起し方法では、柱プレハブ
鉄筋が全体的に歪んで組立精度が狂ったり破損する等の
問題点があった。

本考案は、上記従来の問題点を解決するためになされた
もので、その目的とするところは、構造が極めて簡単で
取付および取外し操作が容易であり、柱プレハブ鉄筋を
歪めたり破損することなく、容易に建起しすることので
きる横組み柱プレハブ鉄筋の建起し装置を提供すること
にある。

ロ．考案の構成 問題点を解決するための手段 本考案の横組み柱プレハブ鉄筋の建起し装置は、四隅に
平行に配筋した４本の柱主筋と、該柱主筋の周囲に配筋
した多数の帯筋とを、地上等で一体的に横組みした柱プ
レハブ鉄筋の先端部をクレーン等により吊上げて、建て
起こすための装置であって；隣接する柱主筋の間隔に合
わせて伸縮調整可能な連結杆の両端部に把持部を一体的
に取付けると共に、一方の把持部に支持脚部を設けて、
上記連結杆が垂直状態で且つ支持脚部が下側に位置する
ように、横組み状態の柱主筋の基端部に上記把持部を着
脱自在に取り付けるようにした建起し治具と；隣接する
柱主筋の間隔に合わせて伸縮調整可能な連結杆の両端部
に把持部を一体的に取付けると共に、一方の把持部に吊
上ワイヤー等の吊上用索条を接続する接続部を設けて、
上記連結杆が垂直状態になるように、横組み状態の柱主
筋の他側先端部に上記把持部を着脱自在に取り付けるよ
うにした吊上げ治具と；から構成されていることを特徴
とするものである。

実施例 以下、本考案の一実施例について図面を参照しながら説
明する。

第１図および第２図において、１は把持部であって、管
体を断面略Ｕ字状に加工形成したものであって、その側
方開口部から柱主筋の下方基端部を喰え込んで、ボルト
２により締付け固着するようになっている。該把持部１
には必要に応じて突片３が付設され、これにあけた穴3a
にワイヤー等を挿通できるようにしてある。

４は連結杆であって上下の把持部１を縦方向に連結し、
外筒4a内に内筒4bを挿通し、伸縮調整できるようになっ
ている。4cは締付け固定用ボルトである。

下側の把持部１には、第３図からも明らかなように、柱
主筋の軸方向に、支持脚部５が延設されていて、その先
端部は、スキーの先端のようにソリ5a状に形成されてい
る。

第４図において、６は上記把持部１と同様の把持部であ
って、柱主筋の他側先端部を喰え込んで、ボルト７によ
り締付け固着するようになっている。

該把持部６にも突片８が付設され、これにあけた穴8aに
ワイヤー等の吊上げ用索条を接続したりフック等を掛け
るようになっている。

９は連結杆であって、外筒9a内に内筒9bを挿通し、伸縮
調整するようになっている。9cは締付け固定用ボルトで
ある。

本実施例は以上のように構成されているので、第５図に
示すように、支持脚部５を下側にして、柱プレハブ鉄筋
の他側を吊ワイヤー10等で引上げると、上記支持脚部５
が地面に当接した状態で、これを支点にして柱プレハブ
鉄筋が仮想線状態に引起こされ、吊上げられて、所定の
建込位置にセットされる。

ハ．考案の効果 （１）接地側の柱主筋に取付けた把持部に支持脚部を延
設したので、柱プレハブ鉄筋を建起す際に、該支持脚部
が接地して支点となるため、主筋を曲げたり破損するこ
とが無い。

（２）連結杆が上下の把持部を連結し、縦方向に配向し
てあるので、建起しの際、柱プレハブ鉄筋に無理な力が
かからず、歪めることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の引起し治具を柱プレハブ鉄筋の下方基
端部に取付けた状態を示す斜視図、第２図は引起し治具
の正面図、第３図は第２図矢視Ａ方向から見た部分側面
図、第４図は本考案の吊上げ治具を柱プレハブ鉄筋の他
側端部に取付けた状態を示す斜視図、第５図は柱プレハ
ブ鉄筋の建起し作業を示す説明図である。 １……把持部、２……ボルト、３……突片、3a……穴、
４……連結杆、4a……外筒、4b……内筒、4c……締付け
固定用ボルト、５……支持脚部、5a……ソリ、６……把
持部、７……ボルト、８……突片、8a……穴、９……連
結杆、9a……外筒、9b……内筒、9c……締付け固定用ボ
ルト、10……吊ワイヤー。

フロントページの続き (72)考案者 高村 亨 東京都江戸川区中葛西５―６―５―201 (56)参考文献 実公 昭49−36691（ＪＰ，Ｙ１) 実公 昭61−30963（ＪＰ，Ｙ２)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】四隅に平行に配筋した４本の柱主筋と、該
   柱主筋の周囲に配筋した多数の帯筋とを、地上等で一体
   的に横組みした柱プレハブ鉄筋の先端部をクレーン等に
   より吊上げて、建て起こすための装置であって；隣接す
   る柱主筋の間隔に合わせて伸縮調整可能な連結杆（４）
   の両端部に、管体を断面略Ｕ字状に加工形成して側方開
   口部から柱主筋の下方基端部を喰え込んでボルト（２）
   により締め付けるように構成した把持部（1,1）を一体
   的に取付けると共に、該把持部（１）の一端部に支持脚
   部（５）を設けて、上記連結杆（４）が垂直状態で且つ
   支持脚部（５）が下側に位置するように、横組み状態の
   柱主筋の基端部に上記把持部（１）を着脱自在に取り付
   けるようにした建て起し治具と；隣接する柱主筋の間隔
   に合わせて伸縮調整可能な連結杆（９）の両端部に、管
   体を断面略Ｕ字状に加工形成して側方開口部から柱主筋
   の他側先端部を喰え込んでボルト（７）により締め付け
   るように構成した把持部（6,6）を一体的に取付けると
   共に、吊上げワイヤー等の吊上用索条を接続する突片
   （８）を上記把持部（６）の一端部に設けて、上記連結
   杆（９）が垂直状態になるように、横組み状態の柱主筋
   の他側先端部に上記把持部（６）を着脱自在に取り付け
   るようにした吊上げ治具と；から構成されていることを
   特徴とする横組み柱プレハブ鉄筋の建起し装置。