JPH0650366U - レーザーダイオード投光装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 焦点距離調節不要の光投射本体と結合して、
焦点距離調節不要、導線接続不要の一体レーザーダイオ
ード投光装置を得ることにある。 【構成】 光投射座１１、Ｏ型リング１２、プラスチッ
クレンズ１３、レーザーダイオード１４、激発回路板１
５、接触スプリング１７および固定ジャケット１６から
構成される。プラスチックレンズとレーザーダイオード
は固定ジャケットに挿入して固定することにより、その
中心軸を合わせられる。プラスチックレンズ１３は小径
のレンズであり、プラスチックレンズとレーザーダイオ
ードとの間には小さな孔をその中心に有する遮光板が介
在される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、近年、銃のレーザー照準器及びライトペン等に利用されているレー ザーダイオード投光装置に関し、特に、レーザーダイオードを利用して回路板を 激発し、焦点距離調節不要の光投射本体と結合して、一つの焦点距離調節不要、 導線接続不要の一体レーザーダイオード投光装置を形成する考案に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

現今レーザーダイオードは己に広く投光装置に応用されており、例えば銃のレ ーザー照準器及びライトペン等は何れもレーザーダイオードを発光エレメントに したものである。

【０００３】 従来のレーザーダイオード発光装置は焦点距離の調整できる光投射座と本体か ら成るもので、図１に示す如く、光投射座１は中空円管になっており、その前端 に小円孔２が設けられ、円孔２の後にはガラスレンズ３が設けられている。光投 射座１の後端の管外周にはねじ山４が切られている。固定ジャケット５も中空円 管で、その中にレーザーダイオード７を設け、前端円管の内径にもねじ山６があ り、ねじ山４と６のねじ合わせにより、ガラスレンズ３とレーザーダイオード７ の距離を調整して最良の焦点距離を求め、レーザーダイオードから発する光を集 中させて、光投射座１の先端の小孔２を経て遠方に投射するのである。

【０００４】 しかるに一般のガラスレンズは人工研摩によるもので、レンズの焦点距離は多 少異なるものである。従って投光装置は一個毎に人工を利用して焦点距離を調整 しなければならず、製作上相当時間と労力を費やすものである。又ガラスレンズ ３と光源レーザーダイオード７は夫々光投射座１及び固定ジャケット５の別個の 金属円筒管内に取り付けられているので、その同心度を一致させるのは難しく、 ややもすれば光源とレンズの中心線が一致せずレンズの集光性に影響を来すもの である。さりとて同心度の完全な一致は製作上相当な困難を伴い、コストも非常 に高くなる。

【０００５】 又レーザーダイオードの発光特性について言えば、その光の発生は、水平では 約６〜１０°、垂直では約２０〜４０°で、即ちその光は横条が外に向かって拡 散した状態であり、光の範囲は発光点距離に正比例し、距離が遠い程、光の範囲 も大きくなる。

【０００６】 従って、従来の投光装置にあっては、光を全部レンズに集中させる為、レンズ の焦点距離が短く、直径が大きいことが必要であり、短い距離で大きいレンズを 使ってレーザーダイオードから発射される光を全てレンズに集め、このレンズか ら更に遠処に投射するのである。その投射光は図５の（ａ）に示す通りである。 然し、一般に焦点距離が短く、直径の大きいレンズはコストが高く、従来の投光 装置はこれが為に価格が非常に高価であった。

【０００７】

【考案が解決しようする課題】

本考案の主な目的は焦点距離の調節が不要であり、同心度を一致させ易く、且 つ価格の低廉な長焦点距離の小さなプラスチックレンズによって構成されたレー ザーダイオード投光装置を提供するもので、それにより製作が速く、コストが低 くて組立てが簡単であり、レンズ振動に耐え、防水性を有する実用性に富んだレ ーザーダイオード投光装置を提供しようとするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案によるレーザーダイオード投光装置は、上記課題を解決するために、光 投射座、Ｏ型リング、プラスチックレンズ、レーザーダイオード、激発回路板、 接触スプリング、及び固定ジャケットを含む。その中、光投射座は中空円錐形で 、先端に小円孔を設け、小円孔の後にＯ型リングを設け、更にその後にプラスチ ックレンズを設けている。固定ジャケットも中空円管で、前後両端の外径は異な っており、凸字形を形成している。固定ジャケットの後端の円孔内にはレーザー ダイオードが設けられ、その後には激発回路板が設けられている。レーザーダイ オードの接脚は直接回路板上にハンダ付けされ、又接触スプリングを回路板の陰 極にハンダ付けしてから引っ張り出した後、レーザーダイオードと激発回路板を 固定ジャケットの後端中空円孔内に押し込んで固定させる。固定ジャケットの前 端の凸字形管内孔には繞射格子を設け、レーザーダイオード外周の雑光を防ぐこ とができる。この凸字形管を光投射座後端の円孔内に押し込んで固定させ、プラ スチックレンズを固定ジャケットの凸管前端に固定させ、集光作用を発揮させる ように形成される。

【０００９】

【実施例】

以下図面によってその構造と効用について詳しく説明する。

【００１０】 図２において、光投射座１１は錐形の中空管で、その前端には透光小孔１１１ があり、小孔１１１の後にはゴム製Ｏ型リング１２を取りつけ、Ｏ型リング１２ の後にプラスチックレンズ１３を取りつける。

【００１１】 固定ジャケット１６も又中空の金属円管で、その先端に外径の比較的小さい凸 管１６０を設けている。ジャケット１６円孔内には発光ダイオード及び激発回路 １５が設けられており、レーザーダイオード１４の接脚は直接激発回路板１５に ハンダ付けし、回路板の陰極には接触スプリング１７がハンダ付けされる。

【００１２】 レンズ１３はプラスチックの射出成形によって完成されたもので、人工研摩の 必要はなく、大量生産ができ、生産後のレンズの品質も管理し易く、焦点距離も 一致する。レンズをＯ型リング１２の後に押し付けて光投射座１１内に取りつけ 、光投射座１１に固定ジャケット１６を押し込んで固定させる。光投射座の内孔 １１０と固定ジャケットの凸管１６０の直径は殆ど同じであるので、押しこんだ らしっかりとはまり、水気も入ることができない。

【００１３】 一方、レンズ１３とＯ型リング１２は光投射座１１と固定ジャケット１６の嵌 合によって緊密に圧迫され、振動防止と防水の効用を発揮する。圧迫されたプラ スチックレンズは固定ジャケットの凸管１６０の前縁に密着し、少しも間隙がな いので、レンズ１３は固定ジャケット１６とは一体になっていると言っても過言 ではない。

【００１４】 それゆえ、同心度の問題は固定ジャケット１６の同心度についてだけ考えれば よく、従来の投光装置のように、レンズと光源の二つの同心度を考え合わせなけ ればならないという煩雑さを回避する。製造上では勿論単一体の同心度の方が達 成し易く、製造もし易い。又焦点距離の調整は、凸管１６０の長さを変えてプラ スチックレンズの固定焦点距離に合わすだけでよく、大量生産のレーザーダイオ ード投光装置を調整する必要はないのである。

【００１５】 この新しい構造は従来のレーザーダイオードの投光装置のような煩わしい焦点 距離の調整を必要とせず、又同心度が一致しない等の欠点もなく、製作が簡単で 安定であり、製作の時間とコストを相当に節減することができる。

【００１６】 レーザーダイオード１４の接脚を激発回路板１５にハンダ付けした後、固定ジ ャケット１６内に詰め込んで固定させる。レーザーダイオード１４の外殻は一接 脚と接続しており、而もこの接脚回路板の陽極上にハンダ付けされているので、 レーザーダイオード１４が固定ジャケットに取り付けられると、固定ジャケット １６の金属外殻はレーザーダイオード１４の外殻と接触することとなり、電源陽 極の入力点とすることができる。回路板の陰極は接触スプリング１７にハンダ付 けして引き出されている。

【００１７】 電池の陽極はスイッチと接続し、外殻を経て回路板に伝導し、陰極は接触スプ リングを経て回路板に伝導し、レーザーダイオードを激発して発光させる。この ような電源供給方式を完備することにより、このレーザーダイオード発光装置は コンパクトな一体になった完成品となり、恰かも電球のようにすぐに取り換えら れるようになっている。また、別個に制御線路、激発装置を加える必要はなく、 只電源さえ供給すればレーザーダイオードは発光するので実用上、組立てが極め て簡単になったばかりでなく、応用範囲も広くなり、確かに従来の構造を有効に 改良した斬新な設計と言うことができる。

【００１８】 この外、本考案では、価格の低廉な長焦点距離で直径の小さいプラスチックレ ンズを採用しており、レーザーダイオードの光の中心部分に対してのみ集光して いるので、その投射光は円点に近い光となり、従来の投光装置の投射光に比べて 遥かに美しい。然しその反面、中心部外囲はプラスチックレンズによって光のか さを形成する（図５（ｂ）参照）。

【００１９】 この状態を改善する為に、本考案による実施例では、特に固定ジャケット内の レーザーダイオード１４の前端に繞射格子１６１（図４参照）を取りつけ、レー ザーダイオードの光の中心部分だけ通過させ、プラスチックレンズを利用してこ の光を全部集光させると図５（ｃ）に示すような単点の円形光となる。

【００２０】

【考案の効果】

上記を総合するに、本考案の構造は斬新独特で、防水、防振効果を有する外、 製作が簡単でコストが易く、また、未だ刊行物には掲載されておらず、確かに実 用性のある新奇な設計である。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来のレーザーダイオード投光装置の構造を示
す断面図である。

【図２】本考案による実施例の分解斜視図である。

【図３】本考案による実施例の組立状態を示す斜視図で
ある。

【図４】本考案による実施例の固定ジャケットの断面図
である。

【図５】本考案の実施例の投光装置と従来の投光装置と
の投光状態を説明するための模式的図である。

【符号の説明】

１１ 光投射座 １２ Ｏ型リング １３ プラスチックレンズ １４ レーザーダイオード １５ 激発回路板 １６ 固定ジャケット １７ 接触スプリング

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 光投射座、Ｏ型リング、プラスチックレ
   ンズ、レーザーダイオード、激発回路板、接触スプリン
   グ及び固定ジャケットを含み、その中の光投射座は一つ
   の錐形中空円管で、先端に一つの小孔を設け、小孔の後
   には一つのＯ型リングを介してプラスチックレンズを取
   り付けており、固定ジャケットも一つの中空円管になっ
   ていて、前後両端の外径が異なり、一つの凸字形を形成
   しており、固定ジャケット後端の円孔内には一つのレー
   ザーダイオードが設けられ、その後には一つの激発回路
   があり、レーザーダイオードの接脚は直接回路板上にハ
   ンダ付けされており、又一つの接触スプリングを回路板
   の陰極にハンダ付けした後、引き出し、レーザーダイオ
   ード、激発回路を固定ジャケットの後端中空円孔内に詰
   め込んで固定させて形成されたことを特徴とした焦点距
   離調節不要のレーザーダイオード投光装置。
2. 【請求項２】 固定ジャケット前端円孔内に一つの繞射
   格子を設け、レーザーダイオードの発射する光の中間部
   だけを通過させることを特徴とした請求項１記載のレー
   ザーダイオード投光装置
3. 【請求項３】 光投射座と固定ジャケットの取り付け方
   式が詰め込み緊迫固定によって行われ、これによって一
   種の焦点距離調節不要のレーザーダイオード投光装置を
   形成することを特徴とした請求項１記載のレーザーダイ
   オード投光装置。