JPH06503155A - 固着要素 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 固着要素 本発明は、請求の範囲１の前提部分に記載した固着要素に関するものである。

類概念に係わるボルトの形の固着要素は既にドイツ特許明細書第２，８０７゜３ ６４号により知られている。骨ねじとして構想されたこの周知固着要素はねじの ない中央部からなり、この中央部に上側近位部と下側遠位部内でさまざまな直径 と相互に異なる一定したピッチとを有するねじがそれぞれ続いている。従って骨 ねじをセットする前に、互いに接合すべき２つの骨片に、直径の異なる定ピツチ の適宜なねじを備えた直径の異なる穴を穿設する必要がある。軸部の近位部用に 低ピツチのねじを使用すると、この周知骨ねじのねじ込み時雨骨片が接近し、骨 折面がそれ相応に圧縮される。

しかしピッチの異なる２つのねじの原理に従ったこの周知固着要素では欠点とし て、ねじのない中央部と、近位側と遠位側の２つの異なるねじの一定したピッチ は２つの緩い骨片間の圧縮を可能とするだけであり、→の用途にとって望ましい ような局所的骨内圧力の生成を可能としない。

従ってこの周知固着要素では、通常の骨ねじの場合と同様、近位範囲で差別化し て作用する力が欠落しており、近位範囲では骨密度の低い帯域がしばしば生じ、 移植組織片の安定性低下を結果とする。

この点で本発明は救済策を提供せんとするものである。本発明の目的は、セルフ タッピング式に又は予め穿設した定ピツチねじ内で少なくとも僅かに弾性圧縮可 能な材料、例えば骨材料又は軟材内にねじ込むことができ、その際例えば骨の場 合局所的に差別化した骨内圧力を生成し、力の導入と材料の局所的負部との点で この圧力生成を生物学的要求条件と一致させることのできるねじ付き固着要素を 提供することである。

この目的を本発明は請求の範囲１の特徴を有する固着要素で達成する。

本発明で達成される利点は、実質的に、ねじのピッチが本発明により近位方向に 主に連続的に減少しているおかげで骨の場合局所的に差別化した骨内圧力が生成 し、これが周知のヴオルフ（Ｗｏｌｆｆ）の法則により負荷線に沿って制御され た骨成長をもたらす点に見ることができる。

これによりこの微妙な範囲で達成された良好な骨密度が移植組織片の安定的一体 化をもたらす。

機能原理を同時に説明する本発明の１実施例を図面に示し、以下詳しく説明する 。

図１は本発明による固着要素の横断面である。

図２は左半分にねじ込み時の第一段階、右半分に骨内へのねじ込みを行ったのち の最終段階を示す図１の本発明による固着要素の横断面である。

図３は本発明による固着要素の一部と図２により発生した力の横断面図である。

図４は円錐形頭部を有する本発明による固着要素の横断面図である。

図５はねじがテーバに向かってさまざまに減少したピッチを有するテーバ付き歯 科移植組織片の形の本発明による固着要素の横断面図である。

図６は図４の固着要素のねじの一部を示す横断面図である。

図１に示した本発明による固着要素は実質的にねじ１を備えた円筒形軸部２と前 端３と後端４と回転軸線１２とからなる。軸部２の後端に溝又は六角凹部１６が 設けてあり、そのなかに好適な工具（ねじ回し、六角スパナ）を挿入して固着要 素の増締と弛緩を行うことができる。ねじｌはこの好ましい実施態様の場合セル フタッピング式に軸部２の全範囲にわたって連続して構成しである。ねじ１は前 端３の範囲ではねじ歯当たり例えば１ｍｍの定ピツチを有する一方、後端４の部 分範囲５ではねじ山ごとにピッチが減少している。ねじ山７はピッチがなお０． ９５ｍｍ、ねじ山８は０．９ｍｍ、ねじ山９は０．８５ｍｍ、ねじ山１０は０． ８０ｍｍ、モしてねじ山１１は０．７５ｍｍである。これにより、固着要素がね じ込まれる弾性材料は徐々に減少するねじピッチ内に押し込まれ、これにより差 別化骨内圧力を生成することができる。

図２に認められる本発明による固着要素の用途では２個の要素が相互に押圧され る。これは特に骨外科において骨移植組織片を固定するのに適しており、しかし その他の例えば軟材等の材料を接合するのにも利用することができる。

図の左半分には、顎１４に予め穿孔した植穴２０と移植組織片１３とに軸部２の ねじピッチを一定にして構成した末端３をねじ込んだのちに生じる状態が示しで ある。ここで移植組織片１３と顎骨１４との間に存在する０、２０ｍｍの望まし くない間隙１５はこのねじ込み段階に至るまで維持されたままである。後端４は ねじｌのピッチを徐々に減少させて形成した部分範囲５が移植組織片１３にねじ 込まれるや、顎骨１４の範囲でねじピッチが比較的小さいので固着要素の進む路 程もさまざまとなり、（総差０．２０ｍｍの）４ねじ山７〜ＩＯのねじ込み後幅 ０．２０ｍｍの間隙１５が完全に閉じることになり、結局図の右半分に示すよう に最終ねじ山１１のねじ込み後骨内圧縮が生じ、この圧縮はねじｌのピッチが部 分範囲５ではねじ山ごとに連続的に減少しているので、生物学的に望ましいこと であるが後端４に向かって段階的に増加する。

図２の左半分に示す中間ねじ込み段階から右半分に示す最終段階に移行するとき 個々のねじ山の高さで現れる力が図３に矢印１７（圧縮のない中間ねじ込み段階 ）と矢印１８（圧縮付き最終段階）とで示唆しである。

本発明による固着要素の好ましいｌ実施態様が図４に示してあり、そこでは軸部 ２の後端４が円錐形に構成してあり、このテーパ１９は後端４に向かうにつれ幅 が広（なっている。軸部２の円筒形範囲にねじｌは１．０ｍｍの定ピツチを有し 、テーパ１９の幅拡張範囲ではねじ１のピッチが後端４に向かうにつれ連続的に 減少している。

図の左半分は、テーパ１９に取り付けたピッチの減少したねじ山７〜１１を体積 の点でそれより小さいねじ山７〜１１にねじ込むとき骨移植組織片１３の、ねじ ｌで把持された材料体積２２がどのように圧入されるかを示している。これによ り局所的に差別化した圧力が発生し、この圧力は同時に軸方向で有効なカ（矢印 ２３により示唆）に変換される。

本発明による固着要素を部分的に円錐形としたこの実施態様は図１〜図３の円筒 形実施に比べ固定の点で付加的安全性を生じる。

図５に示す別の好ましい実施態様では本発明による固着要素が歯科移植組織片と して構成しである。後端４にここでは歯科移植組織片にとって一般的な構造上要 素２１が取り付けである。ちなみに軸部２はねじ１を備え前端３に向かって円錐 形に構成しである。ねじ１は前端３からテーパ１９として構成した後端４にまで 達している。歯肉上移植組織片の場合一般にそうであるようにテーパ１９自体に はねじがない。

図６に一部図示した実施態様は歯肉下歯科移植組織片についてのものであり、こ こではテーパ１９が一部にねじ山８〜１１を備え、そのピッチは近位側にかけて 減少している。

本発明による固着要素はねじ用に適した通常の金属から作製することができる。

しかし歯科移植組織片として使用する場合主に純チタンが使用される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ピッチの異なるねじ（１）を備えた軸部（２）と前端（３）と後端（４）と を有する固着要素において、ねじ（１）が軸部（２）の全範囲にわたって連続し て構成してあり、後端（４）の範囲に、少なくともその部分範囲（５）に、前端 （３）の範囲よりも小さなピッチを有することを特徴とする固着要素。 ２．ねじ（１）が少なくとも部分範囲（５）に前端（３）から後端（４）にかけ てねじ山ことに減少したピッチを有することを特徴とする請求の範囲１記載の固 着要素。 ３．ねじ（１）が前端（３）の範囲に定ピッチを有することを特徴とする請求の 範囲１記載の固着要素。 ４．軸部（２）を円形に構成したことを特徴とする請求の範囲１〜３のいずれか １項記載の固着要素。 ５．軸部（２）を少なくとも後端（４）の範囲で円錐形に構成し、テーパの幅を 後端（４）にかけて拡張したことを特徴とする請求の範囲１〜３のいずれか１項 記載の固着要素。 ６．軸部（２）を連続的に円錐形に構成したことを特徴とする請求の範囲５記載 の固着要素。 ７．ねじの深さ（６）がねじ（１）のピッチ減少に伴い減少していることを特徴 とする請求の範囲１〜６のいずれか１項記載の固着要素。 ８．ねじの深さ（６）がねじ（１）のピッチ減少に伴い一定していることを特徴 とする請求の範囲１〜６のいずれか１項記載の固着要素。 ９．ねじ（１）のピッチが少なくとも部分範囲（５）ではねじ山当たり０．０４ 〜０．０６ｍｍずつ、好ましくは０．０４５〜０．０５５ｍｍずつ減少している ことを特徴とする請求の範囲１〜８のいずれか１項記載の固着要素。 １０．ねじ（１）のピッチが少なくとも部分範囲（５）では前端（３）から後端 （４）にかけて連続的に液少したピッチを有することを特徴とする請求の範囲１ 〜９のいずれか１項記載の固着要素。 １１．ねじ（１）のピッチが軸部（２）の全範囲にわたって好ましくはねじ山当 たり０．０１〜０．０２ｍｍずつ減少したピッチを有することを特徴とする請求 の範囲１〜１０のいずれか１項記載の固着要素。 １２．ねじ（１）をセルフタッピング式に構成したことを特徴とする請求の範囲 １〜１１のいずれか１項記載の固着要素。 １３．骨接合用固着装置、特に顎外科移植組織片及び複雑骨折を固定する固着装 置に用いる請求の範囲１〜１２のいずれか１項記載の固着要素の使用。 １４．歯科移植組織片に用いる請求の範囲１〜１２のいずれか１項記載の固着要 素の使用。