JPH0650031U - 保健眼鏡 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用が簡単であり、これを使用することで、
目の疲労を軽減させ、かつ、疲労した目を正常に復帰さ
せることができる。また、近視、遠視、老眼等の視力障
害に対して正常な視力まで矯正することができ、さら
に、強い光線から目を保護するサングラスとしても使用
できる。 【構成】 眼鏡フレーム１に、非透光性材料により成形
した板体２で、かつ、多数の円錐形の小孔３を穿設した
板体２をレンズの代わりに嵌込んだ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、保健眼鏡に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

眼球は視覚を司る感覚器官であり、顔の表面の目立つ場所に２個あり、直径24 mmくらいの球形の器官で、視神経を介して脳と連結している。そして、眼球では 、虹彩と毛様体にそれぞれ、瞳孔の大きさを調節する筋肉と遠近のピント合わせ を行う内眼筋と称せられる筋肉とがあって、見ようとするものを最適条件で見れ るように調整している。

【０００３】 その他に眼球の外側に、外眼筋と称せられるそれぞれ六つの筋肉があって、常 に一定の緊張を保ち、眼球の位置を見ようとする方向に向け、眼球の視線の向き を制御し、左右に二つの目の動きをうまく連動して見ようとするものに視線が集 まるようにしている。

【０００４】 一方、現代においては、人は活字や映像を見るなど、比較的近い距離で目を使 う時間が極めて長い。このような近距離を対象とした眼球の動作は、近い距離に 焦点を合わせるための筋肉の活動を伴い、常に目にひどいつかれを生じる。

【０００５】 すなわち、眼球にある筋肉は、十分な弛みと活動を得られず、弾力の欠乏とな る。その結果、正常な焦点調節機能がなされず、また、毛様筋（内眼筋）は十分 な刺激を受けられないため、涙液の分泌が足りなくなる。

【０００６】 このような事態は、現代人に視力障害を起こさせる原因となっている。

【０００７】 従来、近視、遠視等の視力障害に対しては眼鏡があり、これはレンズで焦点距 離を変え、網膜にうまく結像させるようにしているが、目精疲労を解消する役に は立たない。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は、目の疲労を軽減させ、かつ、疲労した目を正常に復帰させる ことができ、また、近視、遠視、老眼等の視力障害に対して正常な視力まで矯正 することができ、また、強い光線から目を保護するサングラスとしても使用でき る保健眼鏡を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記目的を達成するため、眼鏡フレームに、非透光性材料により成形 した板体で、かつ、多数の小孔を穿設した板体をレンズの代わりに嵌込んだこと 、さらに、多数の小孔の板体上に占める面積は、板体全体に対して10〜40％であ ること、および、小孔は、眼側が広がり、外界側がすぼまる円錐形であり、外界 側が0.9 mm以下、眼側が0.9 〜1.8mm であることを要旨とするものである。

【００１０】

【作用】

眼球は、一種の光学機器（カメラなど）に例えられ、角膜と水晶体とが光学レ ンズの働きをし、虹彩の中央に開いた瞳孔が、目にはいる光量を調節する絞りの 役割を行い、虹彩の奥にある毛様体にある筋肉が水晶体前面の形を変えて、レン ズの焦点距離を変え、ピントを合わせる。

【００１１】 眼球の後半分には、網膜があり、ここに結んだ外界の像を数億個の視細胞で点 画に分解し、これを網膜内の神経細胞のネットワークで処理して、100 万本あま りの視神経にのせて脳に伝える。

【００１２】 請求項１記載の本考案によれば、非透光性の板体に設けた多数の小孔を介して のみ外界の像は網膜に結ばれるものであり、この小孔での分散化で遠方を見るの と同じ様な状態を眼球に与える。その結果、眼球にある筋肉は、近い距離に焦点 を合わせるための筋肉の活動を伴うことがなく、十分な弛みが得られ、弾力を生 じ、いわば、ストレッチ作用がなされる。また、間違った焦点中の調整もなされ 、多種の視力障害を矯正する。しかも光量もこの小孔で減じられるので、眩しさ を感じることがなく、瞳孔を調整する筋肉にも負担をかけない。

【００１３】 さらに目への装着は、通常の眼鏡とおなじく簡単にでき、面倒なことなく、取 扱が容易である。

【００１４】 請求項２記載の本考案によれば、前記作用に加えて、光量調整を効果的にでき 、色々な強い光線または正常でない光線から目を保護して、サングラスとして使 用できる。

【００１５】 請求項３記載の本考案によれば、前記作用に加えて、小孔は目側に向けて広が る円錐形となっているので、視線が斜線となり、より遠方を見るような状態とな る。

【００１６】

【実施例】

以下、図面について本考案の実施例を詳細に説明する。図１は本考案の保健眼 鏡の１実施例を示す斜視図である。

【００１７】 図中１は眼鏡フレームであるが、これは通常のレンズを嵌込む眼鏡のフレーム と同じようなものでよい。

【００１８】 この眼鏡フレーム１に、非透光性材料により成形した板体２で、かつ、多数の 小孔３を穿設した板体２をレンズの代わりに嵌込む。該板体２を形成する材料は 、各種合成樹脂、ガラス、木片、竹片、硬い布地、ボール紙等など種々のものか ら選択できる。さらに、板体２は多少可撓性を有するものとすれば、眼鏡フレー ム１に対して手のみで容易に着脱できる。

【００１９】 本考案は、この板体２に多数の小孔３を穿設した。この小孔３は30〜300 個程 度の数で、図２に示すように列に並ぶように規則正しく配列させたものでも、図 ３に示すように不規則に並べたようなものでもよい。

【００２０】 ただし、前記図２、図３のいずれの場合でも、小孔３が板体２に占める面積の 割合は、板体２全体に対して10〜40％であるものとする。

【００２１】 また、小孔３の形状は、図４に示すように眼側αと外界側βが同一の径である 直線的な孔でもよいが、他の実施例として図５に示すように眼側αが広がり、外 界側βがすぼまる円錐形とすることが望ましい。この円錐形の小孔３とした場合 、外界側βが0.9 mm以下、眼側αが0.9 〜1.8mm の径とする。

【００２２】 使用法は、通常の眼鏡と同じように装着するが、初めは、毎日１回につき約15 分程度を最低２回使用する。板体２が非透光性であっても、外界の景色は多数の 小孔３を介して見ることができ、活動に支障は生じない。

【００２３】 そして、本考案の保健眼鏡をかけたまま、読書したり、テレビ等を見たりする こともできる。慣れるに従って使用時間を長くしていくが、初めはすかし板を介 して景色を見る感じが強く、また、像が２重になったりするが、慣れてくると、 かかるすかし板の感じはなくなり、映像もきちんと結べるようになり、保健眼鏡 をかけていること自体を感じなくなる。

【００２４】 本考案の保健眼鏡を用いて近視、遠視の治療を試験的に行ったところ、毎日１ 回につき約15分以上を最低２回以上使用して、約６か月て程度で、視力の回復を 確認することができた。その際、何の副作用も見られなかった。

【００２５】

【考案の効果】

以上述べたような本考案の保健眼鏡は、広く、老若男女および子供に適用でき 、下記の効果を有するものである。

【００２６】 本考案の保健眼鏡をかけることにより、古来から目によいとされている動作で ある星を眺めるように、適宜の明かりのなかで、遠くを見るような矯正を小孔で 行うことになり、正常な視力の者でも、眼球にある筋肉に十分な弛みを与え、い わば、ストレッチ作用がなされて、目の疲労を軽減させることができ、かつ、疲 労した目を正常に復帰させることができる。

【００２７】 さらに、本考案の保健眼鏡は、視力矯正に有効であり、仮性近視、近視、遠視 、乱視、老眼等の視力障害に対して正常な視力まで矯正することができる。

【００２８】 特に目を酷使するとされる、読書や、テレビの観取、ワープロ（ワードプロセ ッサ）、コンピュータ等の操作に目の保護器具として使用してもよい。

【００２９】 また、光量調整が可能なので、色々な強い光線または正常でない光線から目を 保護して、サングラスとしても使用できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の保健眼鏡の１実施例を示す斜視図であ
る。

【図２】本考案の保健眼鏡の小孔の配置を示す板体要部
の斜視図である。

【図３】本考案の保健眼鏡の小孔の他の配置を示す板体
要部の斜視図である。

【図４】本考案の保健眼鏡の小孔の形状の１例を示す縦
断側面図である。

【図５】本考案の保健眼鏡の小孔の形状の他例を示す縦
断側面図である。

【符号の説明】

１…眼鏡フレーム ２…板体 ３…小孔

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 眼鏡フレームに、非透光性材料により成
   形した板体で、かつ、多数の小孔を穿設した板体をレン
   ズの代わりに嵌込んだことを特徴とする保健眼鏡。
2. 【請求項２】 多数の小孔の板体上に占める面積は、板
   体全体に対して10〜40％である請求項１記載の保健眼
   鏡。
3. 【請求項３】 小孔は、眼側が広がり、外界側がすぼま
   る円錐形であり、外界側が0.9 mm以下、眼側が0.9 〜1.
   8mm である請求項１および請求項２記載の保健眼鏡。