JPH0648740B2 - クリソベリル固体レーザ - Google Patents
クリソベリル固体レーザInfo
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- JPH0648740B2 JPH0648740B2 JP1199483A JP19948389A JPH0648740B2 JP H0648740 B2 JPH0648740 B2 JP H0648740B2 JP 1199483 A JP1199483 A JP 1199483A JP 19948389 A JP19948389 A JP 19948389A JP H0648740 B2 JPH0648740 B2 JP H0648740B2
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- H01S3/09—Processes or apparatus for excitation, e.g. pumping
- H01S3/091—Processes or apparatus for excitation, e.g. pumping using optical pumping
- H01S3/0915—Processes or apparatus for excitation, e.g. pumping using optical pumping by incoherent light
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- H01S3/093—Processes or apparatus for excitation, e.g. pumping using optical pumping by incoherent light of flash lamp focusing or directing the excitation energy into the active medium
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はクリソベリル固体レーザに関し、詳しくは、 3
価のチタンイオンを発光イオンとして含有するクリソベ
リル(BeAl2O4)単結晶からなるレーザ媒質、励
起光発生手段、励起光集光手段および光共振器を備え、
前記レーザ媒質を形成するクリソベリル単結晶の結晶軸
方向を特定したクリソベリル固体レーザに関する。
価のチタンイオンを発光イオンとして含有するクリソベ
リル(BeAl2O4)単結晶からなるレーザ媒質、励
起光発生手段、励起光集光手段および光共振器を備え、
前記レーザ媒質を形成するクリソベリル単結晶の結晶軸
方向を特定したクリソベリル固体レーザに関する。
[従来技術および発明が解決しようとする課題] 固体レーザは小型で大出力であり、また装置の保守が容
易であり、しかも安定性に優れているため、工業的にも
応用分野が拡がりつつある。
易であり、しかも安定性に優れているため、工業的にも
応用分野が拡がりつつある。
このうち、 3価のチタンイオンを発光イオンとして使用
する固体レーザは、発振波長の同調範囲が連続的にかつ
極めて広い範囲で実現でき、様々な用途への応用が期待
される。その中でも極めて有望な固体レーザ媒質とし
て、 3価のチタンイオンをドープしたクリソベリル単結
晶が本発明者等によって提案されている(特開昭62-216
286 号公報)。この単結晶は波長 500nmを中心とした広
い吸収帯を有し、 600nmから 900nmを超える広い領域で
発光し、この幅広い領域で同調可能な波長可変固体レー
ザが期待される。
する固体レーザは、発振波長の同調範囲が連続的にかつ
極めて広い範囲で実現でき、様々な用途への応用が期待
される。その中でも極めて有望な固体レーザ媒質とし
て、 3価のチタンイオンをドープしたクリソベリル単結
晶が本発明者等によって提案されている(特開昭62-216
286 号公報)。この単結晶は波長 500nmを中心とした広
い吸収帯を有し、 600nmから 900nmを超える広い領域で
発光し、この幅広い領域で同調可能な波長可変固体レー
ザが期待される。
さらに、励起光源から発せられた励起光を集光レンズで
レーザ媒質に集光し、レーザ媒質内の発光イオンを励起
して発振レーザ光を発光させる固体レーザが、本発明者
等によって提案されている。しかし、この固体レーザは
サイズ、出力等の点で満足にいものではなかった。
レーザ媒質に集光し、レーザ媒質内の発光イオンを励起
して発振レーザ光を発光させる固体レーザが、本発明者
等によって提案されている。しかし、この固体レーザは
サイズ、出力等の点で満足にいものではなかった。
本発明ははかる現状に鑑みて行なわれたものであり、上
記レーザに比してエネルギー効率をより一層向上させた
クリソベリル固体レーザを提供することを目的とする。
記レーザに比してエネルギー効率をより一層向上させた
クリソベリル固体レーザを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の上記目的は、発光イオンとして 3価のチタンイ
オンを含有するクリソベリル単結晶からなるレーザ媒
質、励起光発生手段、励起光集光手段および光共振器と
を備え、レーザ媒質を形成するクリソベリル単結晶の結
晶軸方向を特定することによって達成される。
オンを含有するクリソベリル単結晶からなるレーザ媒
質、励起光発生手段、励起光集光手段および光共振器と
を備え、レーザ媒質を形成するクリソベリル単結晶の結
晶軸方向を特定することによって達成される。
すなわち本発明は、 a)発光イオンとして 3価のチタンイオンを含有するクリ
ソベル単結晶からなり、結晶のc軸方向を略ロッドの軸
方向としたロッド状レーザ媒質と、 b)前記発光イオンを励起して光を発生させるための励起
光発生手段と、 c)該励起光発生手段により発生した励起光を前記レーザ
媒質に集光する集光手段と、 d)前記集光された励起光により、前記発光イオンから発
せられた光を共振して発振レーザ光を発生させるための
光共振器 とを備えるクリソベリル固体レーザにあり、さらにはレ
ーザ媒質を形成するクリソベリル単結晶のb軸方向が、
レーザ媒質の長手方向と励起光発生手段の長手方向とを
含む平面に対して略直交するように、レーザ媒質を配置
したクリソベリル固体レーザにある。
ソベル単結晶からなり、結晶のc軸方向を略ロッドの軸
方向としたロッド状レーザ媒質と、 b)前記発光イオンを励起して光を発生させるための励起
光発生手段と、 c)該励起光発生手段により発生した励起光を前記レーザ
媒質に集光する集光手段と、 d)前記集光された励起光により、前記発光イオンから発
せられた光を共振して発振レーザ光を発生させるための
光共振器 とを備えるクリソベリル固体レーザにあり、さらにはレ
ーザ媒質を形成するクリソベリル単結晶のb軸方向が、
レーザ媒質の長手方向と励起光発生手段の長手方向とを
含む平面に対して略直交するように、レーザ媒質を配置
したクリソベリル固体レーザにある。
本発明においてレーザ媒質として用いられる 3価のチタ
ンイオンを含有するクリソベリル単結晶は、斜方晶系に
属し、空間群▲D16 2h▼-Pmnb で表わされ、その格子定
数はa=0.5476nm、b=0.9404nm、c=0.4425nmである。
また、かかるクリソベリル単結晶においてa軸、b軸、
c軸のそれぞれの軸方向は直交している。
ンイオンを含有するクリソベリル単結晶は、斜方晶系に
属し、空間群▲D16 2h▼-Pmnb で表わされ、その格子定
数はa=0.5476nm、b=0.9404nm、c=0.4425nmである。
また、かかるクリソベリル単結晶においてa軸、b軸、
c軸のそれぞれの軸方向は直交している。
本発明に供せられるクリソベリル単結晶は、チョクラル
スキー法、浮遊帯域融解法等で育成されるが、大型で高
品質のクリソベリル単結晶を得るにはチョクラルスキー
法が好適に採用される。例えば、チョクラルスキー法に
おいては、下記の原料をイリジウム製のるつぼ内に入
れ、高周波誘導加熱型チョクラルスキー炉等の中で溶融
させる。そして、原料が完全に溶融した後に種結晶をゆ
っくりと回転させながら溶融物の表面と接触させ、続い
てゆっくりと引き上げてクリソベリル単結晶を育成させ
る方法が一般的である。また、この際の育成条件の選択
によって、含有物や偏析物を含まない 3価のチタンイオ
ンを含有するクリソベリル単結晶が良好に得られる。育
成の際の雰囲気は、水素ガス、窒素ガス、アルゴンガ
ス、またはこれらの混合ガス等の雰囲気が一般的であ
り、育成系内の酸素分圧を10-9〜10-17 とすることが好
ましい。
スキー法、浮遊帯域融解法等で育成されるが、大型で高
品質のクリソベリル単結晶を得るにはチョクラルスキー
法が好適に採用される。例えば、チョクラルスキー法に
おいては、下記の原料をイリジウム製のるつぼ内に入
れ、高周波誘導加熱型チョクラルスキー炉等の中で溶融
させる。そして、原料が完全に溶融した後に種結晶をゆ
っくりと回転させながら溶融物の表面と接触させ、続い
てゆっくりと引き上げてクリソベリル単結晶を育成させ
る方法が一般的である。また、この際の育成条件の選択
によって、含有物や偏析物を含まない 3価のチタンイオ
ンを含有するクリソベリル単結晶が良好に得られる。育
成の際の雰囲気は、水素ガス、窒素ガス、アルゴンガ
ス、またはこれらの混合ガス等の雰囲気が一般的であ
り、育成系内の酸素分圧を10-9〜10-17 とすることが好
ましい。
ここに用いられる原料としては、酸化ベリリウム(Be
O)と酸化アルミニウム(Al2O3)であり、これに
発光イオンとして酸化チタン(III)(Ti2O3)を
加える。 3価のチタンイオンは単結晶中に0.01〜1.0 重
量%含有されることが好ましく、チタンイオンの含有量
が0.01重量%より小さいと発光が弱くまた、チタンイオ
ンの含有量が1.0 重量%を超えると、クリソベリル単結
晶からなる母材の発振波長領域の残存吸収係数が増加す
るので好ましくない。
O)と酸化アルミニウム(Al2O3)であり、これに
発光イオンとして酸化チタン(III)(Ti2O3)を
加える。 3価のチタンイオンは単結晶中に0.01〜1.0 重
量%含有されることが好ましく、チタンイオンの含有量
が0.01重量%より小さいと発光が弱くまた、チタンイオ
ンの含有量が1.0 重量%を超えると、クリソベリル単結
晶からなる母材の発振波長領域の残存吸収係数が増加す
るので好ましくない。
次に、得られたクリソベリル単結晶をロッド状に加工
し、両端面をカットし、さらに両端面を光学研磨して、
レーザ媒質を得る。クリソベリル単結晶をロッド状に加
工する際は、クリソベリル単結晶のc軸方向がこのロッ
ド状レーザ媒質の軸方向となるように加工する。両端面
のカットに関しては特に制限されず、ロッドの軸方向に
対して垂直なカットまたはブリュースター角を持たせた
カットであっても良い。また研磨後、必要に応じて両端
面にAR(anti reflection) コート等の処理を施しても
よい。
し、両端面をカットし、さらに両端面を光学研磨して、
レーザ媒質を得る。クリソベリル単結晶をロッド状に加
工する際は、クリソベリル単結晶のc軸方向がこのロッ
ド状レーザ媒質の軸方向となるように加工する。両端面
のカットに関しては特に制限されず、ロッドの軸方向に
対して垂直なカットまたはブリュースター角を持たせた
カットであっても良い。また研磨後、必要に応じて両端
面にAR(anti reflection) コート等の処理を施しても
よい。
本発明の固体レーザにおいては、クリソベリル単結晶内
の発光イオンを励起するための励起光の発生手段が必要
である。この励起光発生手段としては、Ti3+の吸収帯
に合致する光放出のスペクトルを持つことが必要であ
り、キセノン(Xe)またはクリプトン(Kr)ガス等
を用いた直管形フラッシュランプ、アークランプ等が使
用される。
の発光イオンを励起するための励起光の発生手段が必要
である。この励起光発生手段としては、Ti3+の吸収帯
に合致する光放出のスペクトルを持つことが必要であ
り、キセノン(Xe)またはクリプトン(Kr)ガス等
を用いた直管形フラッシュランプ、アークランプ等が使
用される。
さらに、本発明の固体レーザにおいては、励起光をクリ
ソベリル単結晶に集光する励起光集光手段が必要であ
る。励起光集光手段としては、励起光発生手段から発さ
れた励起光をレーザ媒質に集光可能なものであればよ
く、単楕円筒形または双楕円筒形反射集光鏡等が使用可
能である。反射鏡面はTi3+の吸収帯に合致する波長領
域において良好な反射特性を有することが必要であり、
金、銀またはアルミニウム等のメッキを施した面が用い
られる。
ソベリル単結晶に集光する励起光集光手段が必要であ
る。励起光集光手段としては、励起光発生手段から発さ
れた励起光をレーザ媒質に集光可能なものであればよ
く、単楕円筒形または双楕円筒形反射集光鏡等が使用可
能である。反射鏡面はTi3+の吸収帯に合致する波長領
域において良好な反射特性を有することが必要であり、
金、銀またはアルミニウム等のメッキを施した面が用い
られる。
さらに、本発明の固体レーザにおいては、発光イオンか
ら発せられた光を共振して発振レーザ光を発生させるた
めの光共振器が必要であるが、その具体的な構成は任意
であり、通常使用される光共振器と同様の構成であって
も構わない。
ら発せられた光を共振して発振レーザ光を発生させるた
めの光共振器が必要であるが、その具体的な構成は任意
であり、通常使用される光共振器と同様の構成であって
も構わない。
本発明のクリソベリル固体レーザは、上記のレーザ媒
質、励起光発生手段、励起光集光手段および光共振器を
備えるものであり、前述のごとく、レーザ媒質を形成す
るクリソベリル単結晶のb軸方向が、レーザ媒質の長手
方向と励光発生手段の長手方向とを含む平面に対して略
直交するものがより好ましい。
質、励起光発生手段、励起光集光手段および光共振器を
備えるものであり、前述のごとく、レーザ媒質を形成す
るクリソベリル単結晶のb軸方向が、レーザ媒質の長手
方向と励光発生手段の長手方向とを含む平面に対して略
直交するものがより好ましい。
その他の具体的な構成に関しては特に制限はなく、光共
振器の光路上にプリズムやQスイッチ等の発振制御素子
を置くなど、通常の固体レーザの構成と同様であっても
構わない。
振器の光路上にプリズムやQスイッチ等の発振制御素子
を置くなど、通常の固体レーザの構成と同様であっても
構わない。
[実施例] 以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明す
る。
る。
実施例1 原料として、純度 99.99%の酸化ベリリウム、純度99.9
99%の酸化アルミニウム、純度99.9%の酸化チタン(II
I)をそれぞれ19.5重量%、79.4重量%、 1.1重量%と
なるようにイリジウム製のるつぼ内に入れ、育成系内の
酸素分圧が10-11 となるように調製された窒素、水素お
よび極微量の水蒸気(H2O)からなるガスを導入した
高周波誘導加熱型チョクラルスキー炉内で溶融した。原
料が完全に溶融した後、種結晶をゆっくりと回転させな
がら溶融物の表面と接触させ、続いて 0.5mm/hrの速度
で引き上げることによって 3価のチタンイオンを含有す
るクリソベリル単結晶を得た。なお、本単結晶の融点は
1870℃近傍なので、単結晶の育成はこの温度近傍で行な
った。
99%の酸化アルミニウム、純度99.9%の酸化チタン(II
I)をそれぞれ19.5重量%、79.4重量%、 1.1重量%と
なるようにイリジウム製のるつぼ内に入れ、育成系内の
酸素分圧が10-11 となるように調製された窒素、水素お
よび極微量の水蒸気(H2O)からなるガスを導入した
高周波誘導加熱型チョクラルスキー炉内で溶融した。原
料が完全に溶融した後、種結晶をゆっくりと回転させな
がら溶融物の表面と接触させ、続いて 0.5mm/hrの速度
で引き上げることによって 3価のチタンイオンを含有す
るクリソベリル単結晶を得た。なお、本単結晶の融点は
1870℃近傍なので、単結晶の育成はこの温度近傍で行な
った。
このようにして得られたクリソベリル単結晶をカットし
て 5mmφ×57mmlのロッドを製作した。その際、クリソ
ベリル単結晶のc軸方向がロッドの長手方向となるよう
に調製し、両端面は垂直にカットした。さらに、得られ
たロッドの両端面を光学研磨した後、中心波長 830nmの
MgF2単層のARコートを施してレーザ媒質を得た。
このようにして得られたレーザ媒質を、レーザ媒質の両
端面の中心を結んだ線を軸として 360゜回転させること
が可能なホルダーにとりつけ、励起光源等と共に固体レ
ーザを構成した。第1図にその実験装置の構成図を示
す。
て 5mmφ×57mmlのロッドを製作した。その際、クリソ
ベリル単結晶のc軸方向がロッドの長手方向となるよう
に調製し、両端面は垂直にカットした。さらに、得られ
たロッドの両端面を光学研磨した後、中心波長 830nmの
MgF2単層のARコートを施してレーザ媒質を得た。
このようにして得られたレーザ媒質を、レーザ媒質の両
端面の中心を結んだ線を軸として 360゜回転させること
が可能なホルダーにとりつけ、励起光源等と共に固体レ
ーザを構成した。第1図にその実験装置の構成図を示
す。
第1図において、1は反射ミラー、2は反射集光鏡、3
および4は励起光源、5はレーザ媒質、6は反射平面ミ
ラー、7は発振レーザ光の経路をそれぞれ示す。
および4は励起光源、5はレーザ媒質、6は反射平面ミ
ラー、7は発振レーザ光の経路をそれぞれ示す。
反射ミラー1は 830nm±50nmの波長の光を100%反射す
る曲率半径2000mmの反射ミラーであり、反射集光鏡2は
内側を銀メッキした、断面が共焦点楕円形の双楕円筒形
反射集光鏡であり、励起光源3および4はパルス時間10
-5s(=10μs)のキセノンフラッシュランプであり、レ
ーザ媒質5はクリソベリル単結晶ロッドであり、反射平
面ミラー6は 830nm±50nmの波長の光を95%反射する平
面ミラーである。
る曲率半径2000mmの反射ミラーであり、反射集光鏡2は
内側を銀メッキした、断面が共焦点楕円形の双楕円筒形
反射集光鏡であり、励起光源3および4はパルス時間10
-5s(=10μs)のキセノンフラッシュランプであり、レ
ーザ媒質5はクリソベリル単結晶ロッドであり、反射平
面ミラー6は 830nm±50nmの波長の光を95%反射する平
面ミラーである。
第2図は、励起光源およびレーザ媒質の軸方向から見
た、励起光源およびレーザ媒質の位置関係を示す図であ
る。2本の励起光源(フラッシュランプ)とレーザ媒質
(クリソベリル単結晶ロッド)はその中心軸が同一平面
を形成し、かつそれぞれが平行となるように配置され、
同図(a)はその平面上にクリソベリルのa軸が含ま
れ、同図(b)はa軸ではなくb軸が含まれる場合であ
る。
た、励起光源およびレーザ媒質の位置関係を示す図であ
る。2本の励起光源(フラッシュランプ)とレーザ媒質
(クリソベリル単結晶ロッド)はその中心軸が同一平面
を形成し、かつそれぞれが平行となるように配置され、
同図(a)はその平面上にクリソベリルのa軸が含ま
れ、同図(b)はa軸ではなくb軸が含まれる場合であ
る。
レーザ媒質5は、第1図に示すように、反射ミラー1と
反射平面ミラー6とから構成される光共振器内で共振さ
れている光の経路7とレーザ媒質5の長軸が略一致する
ように、かつ、第2図に示すように、反射集光鏡2の共
通の焦点上に配置され、励起光源3および4は他の二つ
の焦点上に配置され、反射ミラー1および反射平面ミラ
ー6は、前述のごとく、レーザ媒質5から発された発振
レーザ光の経路7上に配置される。
反射平面ミラー6とから構成される光共振器内で共振さ
れている光の経路7とレーザ媒質5の長軸が略一致する
ように、かつ、第2図に示すように、反射集光鏡2の共
通の焦点上に配置され、励起光源3および4は他の二つ
の焦点上に配置され、反射ミラー1および反射平面ミラ
ー6は、前述のごとく、レーザ媒質5から発された発振
レーザ光の経路7上に配置される。
励起光源3および4から発された励起光は、反射集光鏡
2によって、共焦点上に配置されたレーザ媒質5に集光
される。そして、この励起光によってレーザ媒質5内の
チタンイオンが励起されて光が発せられ、その光は反射
ミラー1と反射平面ミラー6との間を往復して共振され
た後に(共振されている光の経路を7で示す)、光共振
器から発振レーザ光(波長 800〜885nm)として出力さ
れる。
2によって、共焦点上に配置されたレーザ媒質5に集光
される。そして、この励起光によってレーザ媒質5内の
チタンイオンが励起されて光が発せられ、その光は反射
ミラー1と反射平面ミラー6との間を往復して共振され
た後に(共振されている光の経路を7で示す)、光共振
器から発振レーザ光(波長 800〜885nm)として出力さ
れる。
この実験装置を用い、ロッド状レーザ媒質5をその長軸
の回りで回転させることによって、クリソベリル単結晶
のb軸方向を、クリソベリル単結晶のc軸方向と励起光
発生手段の長手方向とを含む平面に対して直交させ(第
2図(a) )、得られる発振レーザ光の強度(mJ)を測
定した。得られた結果から第3図に白抜丸で示す。
の回りで回転させることによって、クリソベリル単結晶
のb軸方向を、クリソベリル単結晶のc軸方向と励起光
発生手段の長手方向とを含む平面に対して直交させ(第
2図(a) )、得られる発振レーザ光の強度(mJ)を測
定した。得られた結果から第3図に白抜丸で示す。
実施例2 クリソベリル単結晶のa軸方向を、レーザ媒質の長手方
向と励起光発生手段の長手方向とを含む平面に対して直
交させた(第2図(b) )以外は実施例1と同様にして、
得られる発振レーザ光7の強度を測定し、得られた結果
を第3図に黒丸で示す。
向と励起光発生手段の長手方向とを含む平面に対して直
交させた(第2図(b) )以外は実施例1と同様にして、
得られる発振レーザ光7の強度を測定し、得られた結果
を第3図に黒丸で示す。
実施例1〜2の結果から明らかなように、本発明のレー
ザにより発振レーザ光を効率よく得ることができ、クリ
ソベリル単結晶のb軸方向をレーザ媒質の長手方向と励
起光発生手段の長手方向とを含む平面に対して直交させ
るとより一層エネルギー効率が向上する。
ザにより発振レーザ光を効率よく得ることができ、クリ
ソベリル単結晶のb軸方向をレーザ媒質の長手方向と励
起光発生手段の長手方向とを含む平面に対して直交させ
るとより一層エネルギー効率が向上する。
変形例 実施例1および2においては、励起光反射集光鏡の断面
は共焦点楕円形であるが、必しもこの形状である必要は
なく、第4図のような単楕円形としてもよい。この場合
も、クリソベリル単結晶のb軸方向をレーザ媒質の長手
方向と励起光発生手段の長手方向とを含む平面に対して
直交させるとより一層エネルギー効率が向上する。
は共焦点楕円形であるが、必しもこの形状である必要は
なく、第4図のような単楕円形としてもよい。この場合
も、クリソベリル単結晶のb軸方向をレーザ媒質の長手
方向と励起光発生手段の長手方向とを含む平面に対して
直交させるとより一層エネルギー効率が向上する。
また、上記実施例においては、レーザ媒質の形状をロッ
ド状としたが、所望に応じてスラブ(板状)に加工した
ものも使用可能である。
ド状としたが、所望に応じてスラブ(板状)に加工した
ものも使用可能である。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によってクリソベリル固体
レーザのエネルギー効率の向上が達成された。
レーザのエネルギー効率の向上が達成された。
第1図は、本発明の一実施例において使用された実験装
置の構成図であり、 第2図は、本発明の一実施例において使用された実験装
置の励起光源とクリソベリル単結晶の結晶軸方向との関
係を示す図、 第3図は、励起光源に対するクリソベリル単結晶の結晶
軸方向を変えたときの入出力特性を示す図、 第4図は、本発明の変形例において使用可能な単楕円筒
形反射集光鏡の断面図である。 1:反射ミラー、2:筒形反射集光鏡、 3,4:励起光源、5:レーザ媒質、 6:反射平面ミラー、7:発振レーザ光の経路。
置の構成図であり、 第2図は、本発明の一実施例において使用された実験装
置の励起光源とクリソベリル単結晶の結晶軸方向との関
係を示す図、 第3図は、励起光源に対するクリソベリル単結晶の結晶
軸方向を変えたときの入出力特性を示す図、 第4図は、本発明の変形例において使用可能な単楕円筒
形反射集光鏡の断面図である。 1:反射ミラー、2:筒形反射集光鏡、 3,4:励起光源、5:レーザ媒質、 6:反射平面ミラー、7:発振レーザ光の経路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金 弼鉉 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所 内 (72)発明者 難波 進 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所 内 (56)参考文献 特開 昭62−216286(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】a)発光イオンとして 3価のチタンイオンを
含有するクリソベリル単結晶からなり、結晶のc軸方向
を略ロッドの軸方向としたロッド状レーザ媒質と、 b)前記発光イオンを励起して光を発生させるための励起
光発生手段と、 c)該励起光発生手段により発生した励起光を前記レーザ
媒質に集光する集光手段と、 d)前記集光された励起光により、前記発光イオンから発
せられた光を共振して発振レーザ光を発生させるための
光共振器 とを備えたことを特徴とするクリソベリル固体レーザ。 - 【請求項2】前記レーザ媒質を形成するクリソベリル単
結晶のb軸方向が、該ロッド状レーザ媒質の長手方向と
前記励起光発生手段の長手方向とを含む平面に対して略
直交するように、該レーザ媒質を配置した請求項1に記
載のクリソベリル固体レーザ。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1199483A JPH0648740B2 (ja) | 1989-08-02 | 1989-08-02 | クリソベリル固体レーザ |
US07/559,644 US5131000A (en) | 1989-08-02 | 1990-07-30 | Chrysoberyl solid state lasers |
DE69009617T DE69009617T2 (de) | 1989-08-02 | 1990-07-31 | Chrysoberyll-Festkörperlaser. |
EP90308384A EP0411886B1 (en) | 1989-08-02 | 1990-07-31 | Chrysoberyl solid state lasers |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1199483A JPH0648740B2 (ja) | 1989-08-02 | 1989-08-02 | クリソベリル固体レーザ |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JPH0648740B2 true JPH0648740B2 (ja) | 1994-06-22 |
Family
ID=16408557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5131000A (ja) |
EP (1) | EP0411886B1 (ja) |
JP (1) | JPH0648740B2 (ja) |
DE (1) | DE69009617T2 (ja) |
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AU2001294695A1 (en) * | 2000-09-27 | 2002-04-08 | The Regents Of The University Of California | Method for optical modulation at periodic optical structure band edges |
US6947208B2 (en) * | 2002-01-25 | 2005-09-20 | John Ballato | Optical fiber amplifier with fully integrated pump source |
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US4218282A (en) * | 1977-06-17 | 1980-08-19 | Kabushiki Kaisha Suwa Seikosha | Method of preparation of chrysoberyl and beryl single crystals |
US4272733A (en) * | 1978-10-20 | 1981-06-09 | Allied Chemical Corporation | Broadly tunable chromium-doped beryllium aluminate lasers and operation thereof |
WO1985000392A1 (en) * | 1983-07-14 | 1985-01-31 | Sumitomo Cement Co., Ltd. | Chrysoberyl single crystal showing iridescent effect and process for its preparation |
US4791927A (en) * | 1985-12-26 | 1988-12-20 | Allied Corporation | Dual-wavelength laser scalpel background of the invention |
JPH0744304B2 (ja) * | 1986-03-17 | 1995-05-15 | 三井金属鉱業株式会社 | 固体レ−ザホスト |
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US4932031A (en) * | 1987-12-04 | 1990-06-05 | Alfano Robert R | Chromium-doped foresterite laser system |
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-
1990
- 1990-07-30 US US07/559,644 patent/US5131000A/en not_active Expired - Fee Related
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US5131000A (en) | 1992-07-14 |
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EP0411886B1 (en) | 1994-06-08 |
DE69009617D1 (de) | 1994-07-14 |
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