JPH0648646B2 - 超電導磁石装置 - Google Patents

超電導磁石装置

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JPH0648646B2
JPH0648646B2 JP60143771A JP14377185A JPH0648646B2 JP H0648646 B2 JPH0648646 B2 JP H0648646B2 JP 60143771 A JP60143771 A JP 60143771A JP 14377185 A JP14377185 A JP 14377185A JP H0648646 B2 JPH0648646 B2 JP H0648646B2
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cooling
superconducting
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、超電導磁石装置に係わり、特に間接冷却方式
を採用した超電導磁石装置に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
一般に、超電導磁石装置は、極低温下(臨界温度Tc以
下)に冷却されると電気抵抗がゼロとなる超電導線を巻
回して構成され、液体ヘリウム等の冷媒中に直接浸して
臨界温度以下に冷却して用いたり(直接冷却方式)、或
いは真空中において冷媒を流通するための冷媒流通路を
設けた冷却体からの熱伝導によって間接的に臨界温度以
下に冷却して用いられている(間接冷却方式)。
従来、間接冷却方式の超電導磁石装置としては、第6図
(a)(b)に示す構成がとられていた。即ち、超電導
線を巻回してエポキシ樹脂等で一体化した超電導コイル
61の外側に、銅等の熱的良導体からなる板材を冷却体
62として約1周巻き付け、この冷却体62の表面に液
体ヘリウム等の冷媒を流通させるための冷媒流路63と
して、銅等の熱的良導体からなるパイプを銀ロウ付け等
で接着して構成していた。
しかしながら、従来のこのような構成においては、冷媒
流路63と冷却体62との間での接触面が小さく、且つ
銀ロウ等の接着材を介して接着されているため、冷媒流
路63からの熱通過率が悪い。このため、冷媒との熱交
換率が悪くなり、超電導コイル61を臨界温度以下の使
用温度に冷却するのに、多量の冷媒と冷却時間を消費す
る欠点があった。また、従来の方法にあっては、冷却体
62に冷媒流路63としての熱的良導体からなるパイプ
を接着する工程において、接着部が高温となるため、冷
却体62と超電導コイル61との間に介在しているエポ
キシ樹脂が溶けて隙間を形成して冷却体62の超電導コ
イル61との間の熱通過率が悪化したり、場合によって
は超電導コイル61と冷却体62の間における絶縁破壊
を招いたりしていた。また、冷却体62の熱収縮率より
エポキシ樹脂を含む超電導コイル61の熱収縮率の方が
一般に大きいため、冷却過程において冷却体62と超電
導コイル61との間の接触面が減少し、これに伴って更
に熱通過率が悪化する欠点があった。
〔発明の目的〕
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目
的とするところは、装置としての安定性の向上を図れ、
しかも冷媒流路と冷却体との間、冷却体と超電導コイル
との間の熱通過率を高くして冷媒の熱交換率を向上させ
ることができ、超電導コイルの冷却に対する冷媒の使用
量の低減及び冷却時間の短縮化をはかり得る超電導磁石
装置を提供することにある。
〔発明の概要〕
上記目的を達成するために、本発明に係る超電導磁石装
置は、超電導線を巻回し、これに樹脂を含浸して形成さ
れた超電導コイルと、周方向の一部に切れ目を有した良
熱伝導材製の中空円板を上記切れ目を周方向にずらしな
がら樹脂接着で複数積層して構成され、内部に冷媒の通
路を有するとともに前記超電導コイルに対して冷やしば
めされた筒状冷却体とを備えている。
〔発明の効果〕
本発明によれば、第1に、冷媒流路が熱的良導体からな
る筒状冷却体内部に設けられているため、従来の方法に
比べ冷媒流路と冷却体との接触面が大きくとれ、且つ冷
媒流路と冷却体間に熱通過率を悪くする接着材を介さな
いため、冷媒流路と冷却体間の熱通過率が増大する。第
2に、熱的良導体からなる筒状冷却体と超電導コイルを
冷しばめで一体化構成するため、従来方法で問題となっ
た冷媒流路としてのパイプの接着時に生じる超電導コイ
ルと冷却体間の隙間や絶縁破壊等が解消され、さらに熱
収縮率の差異による超電導コイルと冷却体間の接触面の
減少等が解消されるので、さらに熱通過率が増大する。
従って、冷媒の熱交換率が大幅に増大し、その結果超電
導コイルの冷却に対する冷媒の量及び冷却時間の非常に
少ない間接冷却方式の超電導磁石装置を提供できる。ま
た本発明によれば、冷却体が冷しばめされているため、
超電導コイルに対して予め圧縮応力を加えた状態にあ
り、このため励磁中に発生する超電導コイルのフープ力
をやわらげる効果を得られる。また、筒状冷却体が、周
方向の一部に切れ目を有した良熱伝導材製の中空円板を
上記切れ目を周方向にずらしながら樹脂接着で複数積層
した構成となっているので、筒状冷却体を構成したとき
に問題となる渦電流の経路を上記切れ目で遮断すること
ができ、しかも上記切れ目を周方向にずらしながら中空
円板を樹脂接着で複数積層しているので、切れ目を設け
たときに起こり易い機械的強度の低下を防止することが
できる。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の詳細を図示の実施例によって説明する。
第1図は本発明の第1の実施例に係わる超電導磁石装置
の概略構成を示すもので、第1図(a)は斜視図、第1
図(b)は同図(a)の矢視A−A断面図である。図中
10は超電導コイルであり、このコイル10の外周面に
は冷媒流通路30を有する筒状冷却体20が冷しばめに
より固定されている。なお、図中40は冷媒の入口、5
0は冷媒の出口を示している。
上記装置は、例えば次のようにして製造される。
まず、超電導線を巻回してエポキシ樹脂で含浸して一体
化した筒状の超電導コイル10の外形を所定寸法に切削
加工する。次に、この超電導コイル10を液体窒素中
(77K)に充分浸した後、室温に引上げて外形寸法
(熱収縮寸法)を測定する。
一方、熱的良導体として、例えばアルミニウムを用い、
第2図に示す如く冷媒流路となる孔31および周方向の
一部に切れ目19を設けた積層体の単一体21を作成す
る。次いで、この単一体21を第3図に示す如く切れ目
19を周方向にずらしながらエポキシ樹脂等の接着材を
介在して複数個重ね合わせ一体化し、この両端に冷媒流
路が直列に接続されるように接続溝24,25、及び冷
媒の入口40,出口50が設けられた端部22,23を
エポキシ樹脂等の接着材を介在して接合して、内部に冷
媒流路30を設けた熱的良導体の積層体21からなる筒
状冷却体20を作成する。次に、この筒状冷却体20の
内径を室温において、先ほどの超電導コイル10の熱収
縮寸法より微かに大きく切削加工する。
最後に、超電導コイル10を液体窒素中に充分浸した
後、室温において、アルミニウムによる筒状冷却体20
内に挿入することにより、超電導コイル10と冷却体2
0は、超電導コイル10の昇温とともに一体化され前記
第1図に示す如き超電導磁石装置が得られる。
かくして製造された本装置によれば、冷媒流路30が筒
状冷却体20の内部に設けられているので、冷媒流路3
0と冷却体20との接触面積が極めて大きくなる。さら
に、冷却体20と超電導コイル10とが冷しばめで一体
化されているので、超電導コイル10と冷却体20との
接触が確実となる。このため、冷媒の熱交換率が大幅に
向上し、前述した種々の効果が得られる。なお、筒状冷
却体20の極低温下における内径を超電導コイル10の
極低温下におけるそれより僅かに小さいものとしておけ
ば、極低温下においても、超電導コイル10と筒状冷却
体20との密着は確実なものとなる。また、本実施例で
は筒状冷却体20が周方向の一部に切れ目19を有した
中空円板の単一体21を切れ目19を周方向にずらしな
がら樹脂接着で複数積層した構成となっているので、筒
状冷却体20を構成したときに問題となる渦電流の経路
を上記切れ目19で遮断することができ、しかも上記切
れ目19を周方向にずらしながら単一体21を樹脂接着
で複数積層しているので、切れ目19を設けたときに起
こり易い機械的強度の低下を防止することができる。
第4図は本発明の第2の実施例の概略構成を示すもの
で、第4図(a)は斜視図、第4図(b)は同図(a)
の矢視B−B断面図である。なお、第1図と同一部分に
は同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
この実施例が先に説明した第1の実施例と異なる点は、
超電導コイルを2組用いた点である。即ち、超電導コイ
ル10と筒状冷却体20とは、先の実施例と同様に冷し
ばめにて一体化されている。そして、筒状冷却体20の
外周部に別の超電導コイル10′が冷しばめにて一体化
されている。ここで、超電導コイル10′を筒状冷却体
20に冷しばめするには、予め一体化された超電導コイ
ル10及び筒状冷却体20を液体窒素中に十分浸した
後、室温において、これを超電導コイル10′内に挿入
する。これにより、超電導コイル10′は、超電導コイ
ル10及び筒状冷却体20の昇温と共にこれらに一体化
されることになる。
このような構成であっても、先の第1の実施例と同様の
効果が得られるのは勿論のことである。
第5図は本発明の第3の実施例の要部構成を示す断面図
である。この実施例が先の第1の実施例と異なる点は、
筒状冷却体20の構造にある。即ち、本実施例では積層
体として前記熱的良導体の単一体21と、ステンレス鋼
や高マンガン鋼等の高拡張力金属からなる単一体28と
を用い、これらを交互に積層して筒状冷却体20を構成
している。
このような構成であれば、超電導コイル10の励磁中に
おけるフープ力が大きい場合にあっても、これに耐える
十分強度の大きな筒状冷却体20を実現することができ
る。
なお、本発明は上述し各実施例に限定されるものではな
い。例えば、超電導コイルとしては、超電導線が巻回さ
れエポキシ樹脂等で一体化されたものであればよく、超
電導線の種類,形状,構造,絶縁方法或いは巻線方法等
についての制限はない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例に係わる間接冷却方式超
電導磁石装置の概略構成を示すもので第1図(a)は斜
視図、第1図(b)は同図(a)の矢視A−A断面図、
第2図は上記実施例装置の筒状冷却体を構成する積層体
の単一体を示す平面図、第3図は筒状冷却体の組立て方
式を示す斜視図、第4図は本発明の第2の実施例の概略
構成を示すもので第4図(a)は斜視図、第4図(b)
は同図(a)の矢視B−B断面図、第5図は本発明の第
3の実施例の要部構成を示す断面図、第6図は従来の超
電導磁石装置の概略構成を示すもので第6図(a)は斜
視図、第6図(b)は同図(a)の矢視C−C断面図で
ある。 10,10′……超電導コイル、19……切れ目、20
……筒状冷却体、21……単一体、22,23……端
部、24,25……接続溝、30……冷媒流路、31…
…孔、40……入口、50……出口。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超電導線を巻回し、これに樹脂を含浸して
    形成された超電導コイルと、周方向の一部に切れ目を有
    した良熱伝導材製の中空円板を上記切れ目を周方向にず
    らしながら樹脂接着で複数積層して構成され、内部に冷
    媒の通路を有するとともに前記超電導コイルに対して冷
    やしばめされた筒状冷却体とを具備してなることを特徴
    とする超電導磁石装置。
JP60143771A 1985-06-29 1985-06-29 超電導磁石装置 Expired - Lifetime JPH0648646B2 (ja)

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JPS624305A JPS624305A (ja) 1987-01-10
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KR101486778B1 (ko) * 2013-07-03 2015-01-28 삼성전자주식회사 간접 냉각 방식의 초전도 자석 장치

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