JPH0648315A - クローラ式車輛の操舵方法および操舵装置 - Google Patents

クローラ式車輛の操舵方法および操舵装置

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JPH0648315A
JPH0648315A JP20351592A JP20351592A JPH0648315A JP H0648315 A JPH0648315 A JP H0648315A JP 20351592 A JP20351592 A JP 20351592A JP 20351592 A JP20351592 A JP 20351592A JP H0648315 A JPH0648315 A JP H0648315A
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crawler
link
drag link
phase
crawlers
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JP20351592A
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Ryoichiro Oikawa
良一郎 及川
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  • Non-Deflectable Wheels, Steering Of Trailers, Or Other Steering (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は特に林内等における木材の運搬に
最適なクローラ式車輛の操舵方法および操舵装置に関
し、前方クローラに対して後方クローラを同相または逆
相に傾斜地等の現場の状況に合わせて自在に方向転換し
て制御し、操作性を良好にし、走行速度も高速可能で作
業能率を向上することを目的とする。 【構成】 前方クローラ1,1′に関連するドラック・
リンク20の一端に方向変換用リンク26を枢支し、そ
の案内孔26a内に後方クローラに関連するセンタ・ド
ラックリンク30の一端を切換可能に挿入した構成によ
り、ドラック・リンクを介して前方クローラおよび後方
クローラを同相または逆相に操舵する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は特に林内において集材
した木材の運搬に最適なクローラ式車輛の操舵方法およ
び操舵装置に関し、例えば4クローラ、6クローラ、さ
らには8クローラ等の車種の前方クローラの操舵により
以後の後方クローラを前方クローラと同相、または逆相
に操舵するものである。
【0002】
【従来の技術】木材の収集につき通常、山林等において
伐採された原木を現場において所望の長さに切断した後
に一定場所毎に集めて製材所に運搬する車輛として木材
収集車や林内作業車等がある。
【0003】木材収集車には走行輪としてタイヤを使用
するホイール式と、山林等の傾斜地、不整地、軟弱地等
に対してホイール式よりは設置面積が大きく、登坂性に
も優れ、安定走行をはかるクローラを使用するクローラ
式とがある。
【0004】このクローラ式はシャーシの下面四隅に4
個のクローラを備えた4クローラに限らず、1度に運ぶ
木材の運賃の低廉化をはかるのにクローラの数を多くし
て積載重量を増した6クローラ、8クローラの木材運搬
車等もあった。
【0005】この6クローラ、8クローラの木材運搬車
の一例としては、合計6個または8個のクローラを一体
に形成したシャーシの下面左右に備え、後方には木材等
を載せるための荷物を備えた大型のものがあった。
【0006】またクローラ式の他の従来例としてシャー
シに4個のクローラおよびエンジンを備えた牽引車輛
と、前記シャーシに連結可能な異なるシャーシに木材等
を搭載するための2個または4個のクローラを備えた連
結車輛とからなる構造のものがあった。
【0007】ところで車を、舵取り角度を最大にして旋
回させる時に、一番外側の車輪が描く円の半径、すなわ
ち最小回転半径は道路運送車輛法の保安基準では12m
以内と定められている。
【0008】そしてこの最小回転半径は一般に乗用車で
は4.5〜6m、また大型トラックでは7〜10m位の
大きさである。
【0009】しかも左右夫々の車輪が横滑りを生じた
り、またはハンドルに大きな抵抗を生じないように回転
する工夫としてアッカーマン・ジャントウ式と言われる
舵取り機構が採用されていた。
【0010】これは図8に示すように前輪操舵方式にお
いて自動車を直進状態においた時に、前輪1,1′のキ
ング・ピンK1 ,K2 とタイロッド・エンドT1 ,T2
の中心を結ぶ線の延長線A,Bをリヤ・アクスル19の
中心点Pで合わせるように工夫されている。
【0011】そして図8の一点鎖線に図示する如く例え
ば右方向に前輪1,1′をハンドル操作により切ると、
ハンドルを切った場合のタイ・ロッドの作用により左右
の前輪1,1′のナックル・スピンドルの延長線C,D
とリヤ・アクスル19の中心の延長線との交点としての
O点で交わるので、前輪1,1′と後輪10,10′と
は如何なる旋回状態においても前記点Oを中心とする同
心円を描くように旋回され、タイヤのいわゆる鳴きやリ
ンクに無理な荷重がかかるのを防止するようになしたも
のである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらシャーシ
が一体の上記従来の6クローラ、8クローラの木材運搬
車等のクローラ車輛においては、木材の長さの関係上、
完全搭載する場合には車輛が大型化するので、傾斜があ
ったり、切株が散在していたり、立木が存在する等の山
林や狭い林道、または不整地、軟弱地等の走行には適さ
ず、熟練したハンドル操作と走行技術とを必要とすると
ともに走行速度も低速であり作業効率が悪かった。
【0013】また木材等を完全積載するために連結車輛
を使用した6クローラ、8クローラの上記他のクローラ
式車輛は、後退走行時に牽引車に連結される後続の連結
車輛が牽引車に対して接続個所において自由に屈曲して
走行するものであるので、後退走行時の走行制御不能に
なり、走行が困難であった。
【0014】仮に後退走行を行おうとすると、牽引車輛
から連結車輛への制御機構が複雑になり、制御操作にも
熟練を必要としていた。
【0015】しかも牽引車輛に対して連結車輛を2両、
3両と連結するものとすると、走行抵抗も大きく、必然
的に大きな馬力が必要となり不経済であった。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を達成
するためになされたものであり、このうち特定発明は、
前方クローラと以後の後方クローラとの間に設けられ、
略中央部をシャーシに枢支することにより時計方向また
は反時計方向に揺動自在に設けた方向変換用リンクと、
該方向変換用リンクに一端が連結され前方クローラのナ
ックルに関連づけられるとともにアクチュエータにより
揺動自在に設けたドラック・リンクと、後方クローラに
一端が関連づけられ、該方向変換用リンクに設けた案内
孔内に他端の挿入部を摺動自在に挿入したセンタ・ドラ
ックリンクとから成るクローラ式車輛にして、コントロ
ール・シリンダーにより前記案内孔の所望位置に前記セ
ンタ・ドラックリンクの前記挿入部を移動して切換操作
する工程と、前記アクチュエータを駆動して前記ドラッ
ク・リンクを介して前記センタ・ドラックリンクを移動
操作する工程とにより前記前方クローラおよび後方クロ
ーラを同相または逆相に操舵するという手段を採用し
た。
【0017】また他の発明は、前方クローラと以後の後
方クローラとの間に揺動自在に枢支された方向変換用の
リンク部材と、後方クローラのナックルに一端が関連づ
けられかつ前記リンク部材に設けた案内孔に他端の挿入
部が摺動自在に挿入されたセンタ・ドラックリンクと、
該挿入部を移動するコントロール・シリンダーと、前方
クローラに関連づけられかつアクチュエータにより駆動
されるドラック・リンクとから成り、前記コントロール
・シリンダーにより前記センタ・ドラックリンクの挿入
部を前記案内孔内のニュートラル位置から所望位置に切
換操作するとともに単一の前記リンク部材をアクチュエ
ータの駆動により前記ドラック・リンクを介して時計方
向または反時計方向に揺動操作して後方クローラを前方
クローラと同相または逆相に操舵するという手段を採用
した。
【0018】
【作用】前方クローラと以後の後方クローラとの間に時
計方向または反時計方向に略中央部が揺動自在に枢支さ
れた方向変換用リンクに設けた案内孔の所望位置にコン
トロール・シリンダーの駆動により一端に設けた挿入部
を移動してセンタ・ドラックリンクを傾動して切換えた
後に、左右何れか一側の前方クローラおよび後方クロー
ラのナックルに関連づけられた第1、第2のドラック・
リンクを前後方向に引張操作して単一の前記方向変換用
リンクを揺動すると、前方クローラおよび後方クローラ
は同相または逆相に切換えられる。
【0019】
【実施例】本特定発明の一実施例を使用する装置ととも
に説明する。本実施例は前輪駆動方式の4輪操舵に適用
した場合である。図1乃至図6において、1,1′は前
方クローラであり、この前方クローラ1,1′は内側の
ナックル2aをキング・ピン3によりシャーシ4に回転
自在に、かつ所望のクローラ切角度α1 °,α2 °にて
旋回可能に枢着したトラック・フレーム2と、該トラッ
ク・フレーム2の前後に枢支された前部遊動輪5および
後部遊動輪6と、前部遊動輪5と後部遊動輪6との間に
おいて前記トラック・フレーム2の下部に略一直線に回
転自在に装着された数個の下部転輪7と、前記前部遊動
輪5と後部遊動輪6との略中間部において前記トラック
・フレーム2の上側に配置され、エンジンからの駆動力
を受動して回転する駆動輪8と、前記前部遊動輪5、後
部遊動輪6、下部転輪7、さらに駆動輪8に捲回される
クローラ9とから形成される。
【0020】10,10′は後方クローラであり、この
後方クローラ10,10′は同じく内側のナックル11
aをキング・ピン12により前記シャーシ4に回転自在
に、かつ所望のクローラ切り角度β1 °,β2 °にてト
ラック・フレーム2が旋回可能に枢着される。
【0021】そしてこの後方クローラ10,10′も前
記前方クローラ1,1′と同様にトラック・フレーム2
と、前部遊動輪5と、後部遊動輪6と、数個の下部転輪
7と、駆動輪8と、これらの回りに捲回されるクローラ
9とから形成される点は同様である。
【0022】前記シャーシ4の大きさは、この実施例に
おいては車幅約2〜2.2m、車長約6〜7m程度であ
る。
【0023】12は前方クローラ1,1′の左右のナッ
クル・アーム13,13間をナックル・ピン14,14
により左右の端部が連結されたフロント側のタイ・ロッ
ドである。
【0024】また同様に15は後方クローラ10,1
0′のナックル・アーム16,16間をナックル・ピン
17により左右の端部が連結されたリヤ側のタイ・ロッ
ドである。
【0025】18はフロント・アクスル、19はリヤ・
アクスルである。
【0026】20,21は第1、第2のドラック・リン
クであり、このドラック・リンク20,21は前方クロ
ーラ1,1′または後方クローラ10,10′の左右何
れか一側のナックル2a,2a;11a,11aのうち
の、この実施例においては図1に示すように右側のナッ
クル2a,11aに一端側が連結されアクチュエータ2
2の駆動にて牽引自在に連結されている。
【0027】このうち第1のドラック・リンク20の他
端は後記反転制御ユニット23の一端(自由端)側に軸
20aにより連結され、また第2のドラック・リンク2
1は後記リンク29に連結されている。
【0028】23は反転制御ユニットであり、この反転
制御ユニット23はハンドル操作によって前方クローラ
1,1′が後方クローラ10,10′と同相または逆相
にクローラ切角を切換えて全クローラ操舵するものであ
り、この反転制御ユニット23は、時計方向または反時
計方向に揺動可能にシャーシ4に、支点としての軸25
により枢支され略円弧状の案内孔26aを有した略円弧
形の方向変換用リンク26と、一端に設けた挿入部27
aが前記案内孔26a内に移動自在に挿入されるととも
に他端が軸28によって連結部品としてのリンク29の
一端に連結されるセンタ・ドラックリンク30と、この
センタ・ドラックリンク30の挿入部27aを所望位置
に選択的に移動自在にするような伸縮自在なシリンダー
・ロッド31aを有するコントロール・シリンダー31
とから形成される。
【0029】このコントロール・シリンダー31には、
例えば油圧シリンダーが用いられてシャーシ4にその一
端(後端)が固着され、そしてその操作は例えばフロン
ト・パネルに設けたボタン操作等によって行われる。
【0030】前記リンク29はその略中央部が軸32に
よって回転可能に枢支されることにより、他端は軸33
によって第2のドラック・リンク21に連結されてい
る。
【0031】前記センタ・ドラックリンク30の所望位
置の切換えは例えば図6に示すように、前方クローラ
1,1′および後方クローラ10,10′がそれぞれ同
相のクローラ切角となる第1の位置イ、該第1の位置イ
とは前方クローラ1,1′および後方クローラ10,1
0′が逆相となる第2の位置ロ、前記第1の位置イと第
2の位置ロとの中間の第3のニュートラル位置N、前記
第1の位置イと前記第3の位置Nに対して前方クローラ
1,1′と後方クローラ10,10′とが同相の略1/
2のクローラ切角となる第4の位置ハ、さらに前記第2
の位置ロと第3の位置Nとの中間に位置し、前記第1の
位置に対して前方クローラ1,1′と後方クローラ1
0,10′とが逆相の略1/2の量のクローラ切角とな
る第5の位置ニとの合計5位置に前記コントロール・シ
リンダー31を駆動し、シリンダー・ロッド31aを伸
縮させて方向変換用リンク26の案内孔26a内におい
て挿入部27aを移動し、センタ・ドラックリンク30
を変位させる。
【0032】また好ましくは前記方向変換用リンク26
の支点としての前記軸25はシャーシ4の中央2等分線
l上に位置することが望ましい。
【0033】関連発明の一実施例は以上の如き構成から
なり、以下特定発明の一実施例について作用・効果とと
もに工程順に説明する。
【0034】山林の路盤、即ち傾斜地、凹凸、切株等の
有無、不整地、軟弱地等の条件に合わせて運転を行うの
には次の工程操作を行う。
【0035】これには第1工程としてコントロール・シ
リンダー31を駆動させて前方クローラ1,1′と、後
方クローラ10,10′との間に配置された反転制御ユ
ニット23の方向変換用リンク26に設けた案内孔26
aの所望位置に、センタ・ドラックリンク30の挿入部
27aを移動して切換操作する。
【0036】次に第2工程として、前方クローラ1,
1′および後方クローラ10,10′の間の少なくとも
左右何れか一側のナックル2a,11aを、アクチュエ
ータ22を駆動することにより引いた状態の下において
ハンドル操作をすることにより前方クローラ1,1′に
対して後方クローラ10,10′を同相または逆相に全
輪操舵する。
【0037】これをさらに具体的に説明すると、例えば
直進状態や比較的広い場所等を運転する場合に、ハンド
ル(図示せず)を回転操作することにより、例えば図1
の実線に示す位置から想像線に示す如く前方クローラ
1,1′を右に切ると、センタ・ドラックリンク30は
方向変換用リンク26の支点としての軸25と一致する
ニュートラル位置Nに位置して負荷は0である(図6参
照)ので、後方クローラ10,10′は前方クローラ
1,1′に追従して同位相のクローラ切角の通常運転と
なる。
【0038】すなわち外側の前方クローラ1のクローラ
切角度α1 °に追従して外側の後方クローラ10はクロ
ーラ切角度β1 °となり、また内側の前方クローラ1′
のクローラ切角度α2 °に追従して内側の後方クローラ
10′はクローラ切角度β2になり、車幅約2〜2.2
m、車長約6〜7mであるのにもかかわらず、最小回転
半径は6mとなり、同一車幅、同一車長さのトラックの
最小回転半径Rが7〜10mであり、図8に示す従来の
車輛に比して小さくなる。
【0039】またこの時、最小回転半径Rは次式で求め
られる。
【数1】R=L/sinα ここでLはクローラ9の短軸直径、sinαは旋回時の
外側の前方クローラ1のクローラ切角である。
【0040】従って図1および図6に示すように、コン
トロール・シリンダー31を駆動してシリンダ・ロッド
31aを縮め、方向変換用リンク26の案内孔26a内
において挿入部27aをニュートラル位置Nから摺動案
内させてセンタ・ドラックリンク30をイの位置に変化
させて切換操作した後に、ハンドルを回転操作し、例え
ば前方クローラ1,1′を想像線に示す如く右に切って
アクチュエータ22を作動させることにより、第1のド
ラック・リンク20を約20cm程引くと、単一の方向
変換用リンク26自体は軸27aによって連結された一
端側が支点としての軸25を中心に前方(図において上
方)に引かれるので、センタ・ドラックリンク30はリ
ンク29を軸32を中心に一端側を押して回転させ、他
端側に軸33にて連結されている第2のドラック・リン
ク21を第1のドラック・リンク20の移動量に相応し
て前方(図において上方)に引張って後方クローラ1
0′を右向きのクローラ切角に切り換え、左右のナック
ル・アーム16,16とタイ・ロッド15とを介して左
側の後方クローラ10を同相に切換える。この時、左右
の後方クローラ10,10′は前述のニュートラル位置
Nにおいて前輪操舵して同相に切換わる場合よりも大き
なクローラ切角度α1 °,α2 °の前方クローラ1,
1′と同位相のクローラ切角となり、山林等の傾斜地、
不整地、軟弱地等に対してホイール式よりは設置面積が
大きく、地盤を荒らさず、登坂性にも優れた走行が行え
る。
【0041】従って、車体の内側後部に切株が残ってい
る等の障害物があったり、傾斜地や凹凸が形成されてい
る等の障害物がある場合に、車体後部が前方クローラ
1,1′と同様に後方クローラ10,10′が平行移動
して膨らんだ状態で右旋回されるので、車輛は千鳥状の
走行を行うことができたり、従来よりも少ない量のハン
ドルさばきで障害物のクリアーが容易に行える便宜があ
る。
【0042】上記説明は前方クローラ1,1′を右に切
った場合を説明したが、前方クローラ1,1′を左に切
った場合についても後方クローラ10,10′は同様に
切換わる。
【0043】また図3はいわゆるS字走行等を行う場合
の操作であり、コントロール・シリンダー31を駆動し
てそのシリンダー・ロッド31aを伸ばし、挿入部27
aを案内孔26内において第2位置としての図示のロの
位置に摺動することによりセンタ・ドラックリンク30
をニュートラル位置Nから図3の想像線の位置に右側に
傾倒操作した後に、例えばハンドルを回転操作して前方
クローラ1,1′を想像線の如く右に切ってアクチュエ
ータ22を作動させて第1のドラック・リンク20を引
くと、単一部品としての方向変換用リンク26は支点と
しての軸25にて軸20aによる連結側の一端が前方
(図において上方)に引かれ、センタ・ドラックリンク
30を引くので、センタ・ドラックリンク30の他端に
軸28によって連結されているリンク29は軸32を中
心として軸28との連結側が僅かに時計方向に回転され
る。
【0044】そして他端側は軸33に連結された第2の
ドラック・リンク21を介して後方クローラ10′に関
連するナックル11aを強制的に移動させるので、後方
クローラ10′のクローラ切角は前方クローラ1,1′
とは逆相に切換えられ、ナックル・アーム16,16と
タイ・ロッド15とによって右側の後方クローラ10′
と連結されている左側の後方クローラ10も逆相として
の左向きのクローラ切角になる。
【0045】従って図3に示すような態様に操作される
場合には、車体後部はいわゆる腰を振らずに、小回りが
効くクローラ切角の運転状態となり、急カーブでのいわ
ゆるS字走行に適し、また山林等の狭い傾斜地や凹凸を
有する場所で走行するのに適する。
【0046】また上記説明においては右向きに前方クロ
ーラ1,1′を切換えて後方クローラ10,10′をそ
れとは逆相に切換える時も同様な操作手順で走行する。
【0047】さらに図4と図5とは、それぞれ前方クロ
ーラ1,1′に対して後方クローラ10,10′を同相
または逆相にそれぞれ1/2の量、切換操作する場合を
示すものである。
【0048】すなわち図4においては、コントロール・
シリンダー31を駆動して前述した前方クローラ1,
1′と後方クローラ10,10′とが同相となる第1の
位置イと第3の位置としてのニュートラル位置Nとの中
間に位置する第4の位置ハに案内孔26a内において挿
入部27aを移動した後に、ハンドル操作して前方クロ
ーラ1,1′を左右に切換え、第1のドラック・リンク
20をアクチュエータ22の作動により、前方に引くこ
とにより、前記同相の場合の操作手順と同様に1/2の
量だけ、前方クローラ1,1′に対して後方クローラ1
0,10′を同相に切換えて木目細かな運転を行う。
【0049】また図5においてはコントロール・シリン
ダー31を駆動して前述した前方クローラ1,1′と後
方クローラ10,10′とが逆相になる第2の位置ロと
ニュートラル位置Nとの第3の位置との中間の第5の位
置ニに、案内孔26a内において挿入部27aを移動し
た後に、ハンドル操作して前方クローラ1,1′を左右
に切換え、同様に第1のドラック・リンク20を前方に
引くことにより、前記逆相の操作手順と同様に1/2の
量、前方クローラ1,1′に対して後方クローラ10,
10′を逆相に切換え、木目細かに運転する場合に対応
するものである。
【0050】次に図7に示すものは6クローラを有する
車輛の操舵にこの発明を適用した場合の第2実施例を示
したものである。
【0051】この実施例においては前方クローラ1,
1′と以後の第3クローラ、第4クローラとの間に反転
制御ユニット23を配置するほか、第2のドラック・リ
ンク21を延長して第5、第6の後方クローラ40,4
0′の左右何れかのナックル41に軸42により連結し
て関連づけ、しかも第5、第6の後方クローラ40,4
0′のナックル・アーム42a,42a′をタイ・ロッ
ド43で連結した構成により、反転制御ユニット23の
コントロール・シリンダー31を駆動してセンタ・ドラ
ックリンク30の挿入部27aを方向変換用リンク26
の案内孔26a内においてニュートラル位置Nから第1
の位置イ、第2の位置ロと、またニュートラル位置Nと
第1の位置イとの中間の第4の位置ハ、さらにはニュー
トラル位置Nと第2の位置ロとの中間の第5の位置ニと
の5位置を選択して移動することにより切換操作した後
に、第1のドラック・リンク20をアクチュエータ22
にて引くことにより、前方クローラ1,1′に対して第
3、第4の後方クローラ10,10′と、第5、第6の
後方クローラ40,40′とを同相または逆相に、また
はそれらの1/2の量を同相または逆相に切換えること
ができる。
【0052】なお上記実施例においては4クローラ、6
クローラの場合に適用した実施例につき説明したが、8
クローラまたはそれ以上の双クローラ操舵の車輛につい
てもこの発明は適用できる。
【0053】しかも上記説明においては前進走行する場
合について説明したが、後退走行する場合にも本発明に
おいてはシャーシ4が一体に形成されているので、牽引
車輛と、この牽引車輛に連結された連結車輛とからなる
従来の双クローラ車輛とは異なり、車体が接続部におい
て無闇に屈折して運転制御が不能になる等の不都合がな
く、応答性良く確実に制御可能になる。
【0054】また上記説明においては木材収集車につい
て説明したが、そのほかの林内作業車、例えば伐採後の
木材を架線運搬方式にて収集するための架線支持タワー
の台車に使用するモービルタワーヤーダ、立木を把持
し、切断または鋸断した後に造材または集材し易い方向
に立木を倒すための作業機械としてのフェラバンチャや
立木を伐倒するためのツリーフェラを取付けたクローラ
式車輛やそのほかの林内運搬車やトラクター等について
も本発明は適用できることはいうまでもない。
【発明の効果】以上のように本発明は、前輪操舵により
前方クローラに対して以後の後方クローラを同相または
逆相に傾斜地、凹凸の有無、切株等の障害物が存在する
場所、不整地、軟弱地等の現場の状況に合わせて運転操
作が何らの熟練した技術を必要とすることなく自在に方
向転換して制御でき、以ってシャーシが一体に形成さ
れ、木材等を搭載するのに充分な長さにもかかわらず、
乗用車並みに小回りが効き、操作性は良好になるととも
に走行抵抗が大きくならず、しかも大きな馬力が不要な
わりに走行速度は高速になり、作業能率が低下すること
はない。
【0055】また6クローラ、8クローラ等のクローラ
式車輛であっても牽引車に対して連結車輛が連結された
トレーラ式の従来の車輛とは異なり、シャーシが一体に
形成されているので、後退走行時における牽引車に対し
て後続の連結車輛が無闇に屈折して走行制御が不能にな
る等の不都合はなく、制御機構が簡単なわりに走行時に
おける全輪の制御が容易且つ確実に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】前方クローラと後方クローラとが同相の動作状
態を示す本発明の一実施例を示す平面図である。
【図2】同じく側面図である。
【図3】同じく前方クローラに対して後方クローラが逆
相の状態を示す平面図である。
【図4】同じく後方クローラが1/2量の同相状態を示
す平面図である。
【図5】後方クローラが1/2量の逆相状態を示す平面
図である。
【図6】要部を示す平面図である。
【図7】6クローラに適用した本発明の他の実施例を示
す平面図である。
【図8】従来のクローラ式車輛の旋回状態を示す平面図
である。 1 前方クローラ 1′ 前方クローラ 2 トラック・フレーム 2a ナックル 3 キング・ピン 4 シャーシ 5 前部遊動輪 6 後部遊動輪 7 下部転輪 8 駆動輪 9 クローラ 10 後方クローラ 10′ 後方クローラ 11 タイ・ロッド 11a ナックル 12 キング・ピン 13 ナックル・アーム 14 ナックル・ピン 15 タイ・ロッド 16 ナックル・アーム 20 ドラック・リンク 21 ドラック・リンク 22 アクチュエータ 23 反転制御ユニット 26 方向変換用リンク 26a 案内孔 30 センタ・ドラックリンク 27a 挿入部 29 リンク 31 コントロール・シリンダー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前方クローラと以後の後方クローラとの
    間に設けられ、略中央部をシャーシに枢支することによ
    り時計方向または反時計方向に揺動自在に設けた方向変
    換用リンクと、該方向変換用リンクに一端が連結され前
    方クローラのナックルに関連づけられるとともにアクチ
    ュエータにより揺動自在に設けたドラック・リンクと、
    後方クローラに一端が関連づけられ、該方向変換用リン
    クに設けた案内孔内に他端の挿入部を摺動自在に挿入し
    たセンタ・ドラックリンクとから成るクローラ式車輛に
    して、コントロール・シリンダーにより前記案内孔の所
    望位置に前記センタ・ドラックリンクの前記挿入部を移
    動して切換操作する工程と、前記アクチュエータを駆動
    して前記ドラック・リンクを介して前記センタ・ドラッ
    クリンクを移動操作する工程とにより前記前方クローラ
    および後方クローラを同相または逆相に操舵することを
    特徴としたクローラ式車輛の操舵方法。
  2. 【請求項2】 前方クローラと以後の後方クローラとの
    間に揺動自在に枢支された方向変換用のリンク部材と、
    後方クローラのナックルに一端が関連づけられかつ前記
    リンク部材に設けた案内孔に他端の挿入部が摺動自在に
    挿入されたセンタ・ドラックリンクと、該挿入部を移動
    するコントロール・シリンダーと、前方クローラに関連
    づけられかつアクチュエータにより駆動されるドラック
    ・リンクとから成り、前記コントロール・シリンダーに
    より前記センタ・ドラックリンクの挿入部を前記案内孔
    内のニュートラル位置から所望位置に切換操作するとと
    もに単一の前記リンク部材をアクチュエータの駆動によ
    り前記ドラック・リンクを介して時計方向または反時計
    方向に揺動操作して後方クローラを前方クローラと同相
    または逆相に操舵することを特徴としたクローラ式車輛
    の操舵装置。
  3. 【請求項3】 前方クローラと以後の後方クローラとの
    間に設けられ、略中央部をシャーシに枢支することによ
    り時計方向または反時計方向に揺動自在に設けた略円弧
    状の方向変換用リンク;後方クローラのナックルに一端
    が関連づけられ、該方向変換用リンクに設けた案内孔内
    に他端の挿入部を摺動自在に挿入したセンタ・ドラック
    リンク;前記挿入部を移動自在となすコントロール・シ
    リンダーとから形成される反転制御ユニットと、前方ク
    ローラのナックルに関連づけられアクチュエータにより
    移動自在に設けたドラック・リンクとから成り、該コン
    トロール・シリンダーの駆動により前記案内孔内におい
    てセンタ・ドラックリンクを所望位置に切換操作した後
    にドラックリンクを移動して前方クローラおよび後方ク
    ローラを同相または逆相に操舵することを特徴としたク
    ローラ式車輛の操舵装置。
  4. 【請求項4】 前記反転制御ユニットが、時計方向また
    は反時計方向に揺動可能にシャーシに枢支される略円弧
    状の方向切換用リンクと、前方クローラおよび以後の後
    方クローラがそれぞれ同相のクローラ切角となる第1の
    位置、該第1の位置とは前方クローラおよび後方クロー
    ラが逆相のクローラ切角となる第2の位置、前記第1の
    位置と第2の位置との中間の第3のニュートラル位置、
    前記第1の位置と第3の位置に対して前方クローラと後
    方クローラとが同相の略1/2のクローラ切角となる第
    4の位置、さらには前記第2の位置と第3の位置との中
    間に位置し、前記第3の位置に対して略1/2のクロー
    ラ切角となる第5の位置との合計5位置に選択的に前記
    案内孔内に一端部が移動自在に挿入され前記第2のドラ
    ック・リンクに連結部品を介して連結されたセンタ・ド
    ラックリンクと、該センタ・ドラックリンクに一端を連
    結したコントール・シリンダーとから形成されることを
    特徴とする請求項第2項、または第3項記載のクローラ
    式車輛の操舵装置。
JP20351592A 1992-07-30 1992-07-30 クローラ式車輛の操舵方法および操舵装置 Pending JPH0648315A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006046093A1 (fr) * 2004-10-15 2006-05-04 Anatoly Stepanovich Tokar Procede et dispositif pour faire virer un vehicule
JP2015147555A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 ヤンマー株式会社 クローラ式不整地作業車両

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006046093A1 (fr) * 2004-10-15 2006-05-04 Anatoly Stepanovich Tokar Procede et dispositif pour faire virer un vehicule
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