JPH0648289A - マスタシリンダ - Google Patents

マスタシリンダ

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JPH0648289A
JPH0648289A JP20825592A JP20825592A JPH0648289A JP H0648289 A JPH0648289 A JP H0648289A JP 20825592 A JP20825592 A JP 20825592A JP 20825592 A JP20825592 A JP 20825592A JP H0648289 A JPH0648289 A JP H0648289A
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JP
Japan
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retainer
valve
piston
primary
cylinder
Prior art date
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JP20825592A
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English (en)
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Takeshi Sakazume
武 坂爪
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ピストン8の連通路60を開閉するバルブ2
1は、連通路60に挿入されることなくピストン6側に
支持され、かつピストン6の連通路61を開閉するバル
ブ43は、連通路61に挿入されることなくシリンダ底
部1側に支持されており、また、スプリング25,3
7,55の付勢力が、ピストン8に入力がなされた際
に、ピストン8の連通路60が閉塞され、次いでピスト
ン6の連通路61が閉塞されるよう設定されている。 【効果】 トラクション制御作動時に該マスタシリンダ
からポンプによりブレーキを迅速に吸入してホイールシ
リンダを加圧することができ、また、各スプリング2
5,37,55の付勢力等の管理を厳密に行なう必要が
なくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のブレーキ装置等
に用いられるマスタシリンダに関し、特に、トラクショ
ン制御機能を具備するブレーキ装置に用いて好適なマス
タシリンダに関する。
【0002】
【従来の技術】減速時のホイールロックを防止するアン
チスキッド制御機能と加速時のホイールスピンを防止す
るトラクション制御機能とを具備する車両のブレーキ装
置として、例えば、特開昭64−74153号公報に記
載されたものがある。このブレーキ装置は、図2に示す
ように、圧力室を二つ有するタンデムタイプのマスタシ
リンダMの一方の圧力室が例えば駆動輪の左側のホイー
ルシリンダW1と従動輪の右側のホイールシリンダW2
とに接続し、他方の圧力室が図示略の駆動輪の右側のホ
イールシリンダと従動輪の左側のホイールシリンダとに
接続する、いわゆるクロス配管されたブレーキ液圧回路
C1,C2を有している。ここで、ブレーキ液圧回路C
1側について見てみると(ブレーキ液圧回路C2側も同
様)、アンチスキッド制御作動時にホイールシリンダW
1,W2内からリザーバRに排出されたブレーキ液をマ
スタシリンダM側に戻すポンプPを有しており、トラク
ション制御作動時には、このポンプPの吐出側とマスタ
シリンダMとの間に設けられた2位置3ポートのトラク
ション制御弁Vの切り換え等により、ポンプPの吐出側
を駆動輪側のホイールシリンダW1側にのみ接続しポン
プPの吸入側をマスタシリンダMに接続して、マスタシ
リンダM内の圧力室を介してマスタシリンダM側からブ
レーキ液を吸入し、駆動輪側のホイールシリンダW1を
加圧するようになっている。
【0003】このため、上記マスタシリンダとしては、
可能なかぎりブレーキ液が抵抗なく迅速に流れるもので
あることが、トラクション制御の作動上好ましい。ま
た、マスタシリンダは、上記のようにクロス配管された
ブレーキ液圧回路に設けられているため、ブレーキペダ
ル踏込時に、マスタシリンダの各圧力室で発生されるブ
レーキ液圧は、両圧力室で同様に昇圧する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなブレーキ装
置に採用されるマスタシリンダとしては、例えば、実開
平4−65653号公報に開示されているもの等が用い
られる。このマスタシリンダは、センタバルブ型マスタ
シリンダといわれるもので、プライマリピストンとセカ
ンダリピストンとに、一端側がシリンダの底部に向けて
開口しかつ他端側がリザーバに連通される連通路をそれ
ぞれ形成し、かつ連通路内に挿入される軸部と該軸部の
端部に設けられ連通路の開口端を閉塞するバルブ部とを
有するプライマリセンタバルブおよびセカンダリセンタ
バルブをそれぞれ設けてなるもので、上述した後者の両
圧力室を同様に昇圧するという要求は満足するものの、
連通路内にセンタバルブの軸部が挿入されているため、
前者のブレーキ液の迅速な流れの要求が満足できない。
【0005】また、一方で、実公平3−10114号公
報に示されるマスタシリンダがある。このマスタシリン
ダは、セカンダリピストンのセンタバルブの軸部を、シ
リンダの底部側に係止する構成となっており、このよう
な構成とすることにより、センタバルブの軸部が連通路
に挿入されることがないため、このセカンダリピストン
の構成をプライマリピストンにも適用すれば、上述した
前者のブレーキ液の迅速な流れの要求を満足することは
できるが、後者の両圧力室を同様に昇圧するという要求
は、容易には満足しえない。すなわち、プライマリピス
トンの連通路とセカンダリピストンの連通路とをほぼ同
時に閉じる必要があるため、このように作動させるべ
く、プライマリピストンおよびセカンダリピストンの各
スプリングの付勢力を均等にしプライマリピストンおよ
びセカンダリピストンの摺動抵抗を均等にするよう管理
しなければならない。
【0006】したがって、本発明の目的は、トラクショ
ン制御時に、ブレーキ液を迅速に流すことができ、かつ
両圧力室を同様に昇圧させることができ、しかもスプリ
ングの付勢力や摺動抵抗の管理が容易なマスタシリンダ
を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載のマスタシリンダは、有底円
筒状のシリンダと、該シリンダ内に摺動自在に設けられ
るとともに、一端側が前記シリンダの底部に向けて開口
しかつ他端側がリザーバタンクに連通される連通路をそ
れぞれ有し、前記シリンダ内を二つの圧力室に画成する
プライマリピストンおよびセカンダリピストンと、軸
部、および該軸部の一端側に設けられ前記セカンダリピ
ストンの前記連通路の開口端を開閉するバルブ部を具備
し、前記軸部の他端側が前記シリンダの底部側に係止さ
れ、非作動状態で前記バルブ部と前記開口端との間のス
トローク量が規制されたセカンダリセンタバルブと、前
記プライマリピストンの前記セカンダリピストン側に摺
動自在に嵌合されたリテーナと、軸部、および該軸部の
一端側に設けられるとともに前記リテーナと前記プライ
マリピストンとで形成される室内にあって該プライマリ
ピストンの前記連通路の開口端を開閉するバルブ部を具
備し、前記軸部の他端側が前記セカンダリピストン側に
係止され非作動状態で前記バルブ部と前記開口端との間
のストローク量が規制されるとともに、前記リテーナと
前記セカンダリピストンとの間の最大離間距離を設定す
るプライマリセンタバルブと、前記リテーナと前記セカ
ンダリピストンとの間に設けられたプライマリスプリン
グと、前記リテーナと前記プライマリピストンとの間に
設けられたリテーナスプリングと、前記シリンダの底部
側と前記セカンダリピストンとの間に設けられたセカン
ダリスプリングとを有し、前記プライマリスプリング、
リテーナスプリングおよびセカンダリスプリングは、前
記プライマリピストンにブレーキペダル側から入力がな
された際に、該プライマリピストンが前記リテーナ上を
摺動して該プライマリピストンの連通路が前記プライマ
リセンタバルブにより閉塞され、次いで前記セカンダリ
ピストンの連通路が前記セカンダリセンタバルブにより
閉塞されるよう設定されていることを特徴としている。
【0008】また、本発明の請求項2記載のマスタシリ
ンダは、有底円筒状のシリンダと、該シリンダ内に摺動
自在に設けられるとともに、一端側が前記シリンダの底
部に向けて開口しかつ他端側がリザーバタンクに連通さ
れる連通路をそれぞれ有し、前記シリンダ内を二つの圧
力室に画成するプライマリピストンおよびセカンダリピ
ストンと、軸部、および該軸部の一端側に設けられ前記
プライマリピストンの前記連通路の開口端を開閉するバ
ルブ部を具備し、前記軸部の他端側が前記セカンダリピ
ストン側に係止され、非作動状態で前記バルブ部と前記
開口端との間のストローク量が規制されたプライマリセ
ンタバルブと、前記セカンダリピストンの前記シリンダ
の底部側に摺動自在に嵌合されたリテーナと、軸部、お
よび該軸部の一端側に設けられるとともに前記リテーナ
と前記セカンダリピストンとで形成される室内にあって
該セカンダリピストンの前記連通路の開口端を開閉する
バルブ部を具備し、前記軸部の他端側が前記シリンダの
底部側に係止され、非作動状態で前記バルブ部と前記開
口端との間のストローク量が規制されるとともに、前記
リテーナと前記シリンダの底部との間の最大離間距離を
設定するセカンダリセンタバルブと、前記プライマリピ
ストンと前記セカンダリピストンとの間に設けられたプ
ライマリスプリングと、前記リテーナと前記セカンダリ
ピストンとの間に設けられたリテーナスプリングと、前
記シリンダの底部側と前記リテーナとの間に設けられた
セカンダリスプリングとを有し、前記プライマリスプリ
ング、リテーナスプリングおよびセカンダリスプリング
は、前記プライマリピストンにブレーキペダル側から入
力がなされた際に、前記セカンダリピストンが前記リテ
ーナ上を摺動して該セカンダリピストンの連通路が前記
セカンダリセンタバルブにより閉塞され、次いで前記プ
ライマリピストンの連通路が前記プライマリセンタバル
ブにより閉塞されるよう設定されていることを特徴とし
ている。
【0009】さらに、本発明の請求項3記載のマスタシ
リンダは、有底円筒状をなすとともに、底部に、一端が
口元側に向って開口し他端がリザーバタンクに連通され
る連通路を有するシリンダと、該シリンダ内を二つの圧
力室に画成するプライマリピストンおよびセカンダリピ
ストンと、該セカンダリピストンに設けられ、一端が該
セカンダリピストンと前記プライマリピストンとで画成
される圧力室に前記シリンダの口元側に向って開口する
とともに他端がリザーバタンクに連通される連通路と、
前記シリンダの底部側に設けられたセカンダリバルブリ
テーナと、前記セカンダリピストンの前記プライマリピ
ストン側に設けられたプライマリバルブリテーナと、軸
部、および該軸部の一端側に前記セカンダリバルブリテ
ーナと前記シリンダの底部とで画成される空間内に配置
されて設けられ前記シリンダの底部の連通路の開口端を
開閉するバルブ部を具備し、前記軸部の他端側が前記セ
カンダリピストン側に係止され、非作動状態で前記バル
ブ部と前記開口端との間のストローク量が規制されたセ
カンダリセンタバルブと、軸部、および該軸部の一端側
に前記プライマリバルブリテーナと前記セカンダリピス
トンとで画成される空間内に配置されて設けられ前記セ
カンダリピストンの連通路の開口端を開閉するバルブ部
を具備し、前記軸部の他端側が前記プライマリピストン
側に係止され、非作動状態で前記バルブ部と前記開口端
との間のストローク量が規制されたプライマリセンタバ
ルブと、前記プライマリピストンと前記プライマリバル
ブリテーナとの間に設けられたプライマリスプリング
と、前記セカンダリピストンと前記セカンダリバルブリ
テーナとの間に設けられたセカンダリスプリングとを有
し、前記バルブリテーナのうちの一方を、対応する前記
シリンダの底部側または前記セカンダリピストンに摺動
自在に設け、摺動自在側の前記バルブリテーナと、これ
を摺動自在に支持するシリンダの底部またはセカンダリ
ピストンとの間にリテーナスプリングを配置し、摺動自
在側の前記バルブリテーナと、これのシリンダ口元側に
隣り合うプライマリピストンまたはセカンダリピストン
との間の最大離間距離を、該バルブリテーナと、該バル
ブリテーナにより支持されるプライマリセンタバルブま
たはセカンダリセンタバルブとにより規定し、前記プラ
イマリスプリング、セカンダリスプリングおよびリテー
ナスプリングは、前記プライマリピストンにブレーキペ
ダル側から入力がなされた際に、摺動自在側のバルブリ
テーナ側にある連通路が該バルブリテーナに支持された
プライマリセンタバルブまたはセカンダリセンタバルブ
により最初に閉塞され、次いで他方の連通路が非摺動自
在のバルブリテーナにより支持されたプライマリセンタ
バルブまたはセカンダリセンタバルブにより閉塞される
ように設定されていることを特徴としている。
【0010】
【作用】本発明の請求項1記載のマスタシリンダによれ
ば、プライマリピストンの連通路の開口端を軸部の一端
側に設けられたバルブ部により開閉するプライマリセン
タバルブは、その軸部の他端側がセカンダリピストン側
に係止され、非作動状態でバルブ部と前記開口端との間
のストローク量が規制されることになり、かつセカンダ
リピストンの連通路の開口端を軸部の一端側に設けられ
たバルブ部により開閉するセカンダリセンタバルブは、
その軸部の他端側がシリンダの底部側に係止され、非作
動状態でバルブ部と前記開口端との間のストローク量が
規制されることになるため、プライマリピストンおよび
セカンダリピストンの連通路に挿入されるものがない。
したがって、ブレーキ液の流路抵抗が小さい。
【0011】そして、リテーナとセカンダリピストンと
の間に設けられたプライマリスプリング、リテーナとプ
ライマリピストンとの間に設けられたリテーナスプリン
グおよびシリンダの底部側とセカンダリピストンとの間
に設けられたセカンダリスプリングにより、プライマリ
ピストンにブレーキペダル側から入力がなされた際に、
プライマリピストンがリテーナ上を摺動してプライマリ
ピストンの連通路がプライマリセンタバルブにより閉塞
され、次いでセカンダリピストンの連通路がセカンダリ
センタバルブにより閉塞された後、両圧力室の圧力が同
様に昇圧することになる。このように、プライマリピス
トンおよびセカンダリピストンのそれぞれの連通路を同
時に閉じるのではなく、リテーナとリテーナスプリング
を設け、プライマリ側を先に閉じ、次いでセカンダリ側
を閉じるようにスプリングの付勢力を設定したため、各
スプリングの付勢力に差ができ、各スプリングの付勢力
およびプライマリピストンおよびセカンダリピストンの
摺動抵抗の管理を厳密に行なう必要がなくなる。
【0012】また、本発明の請求項2記載のマスタシリ
ンダによれば、プライマリピストンの連通路の開口端を
軸部の一端側に設けられたバルブ部により開閉するプラ
イマリセンタバルブは、その軸部の他端側がセカンダリ
ピストン側に係止され、非作動状態でバルブ部と前記開
口端との間のストローク量が規制されることになり、か
つセカンダリピストンの連通路の開口端を軸部の一端側
に設けられたバルブ部により開閉するセカンダリセンタ
バルブは、その軸部の他端側がシリンダの底部側に係止
され、非作動状態でバルブ部と前記開口端との間のスト
ローク量が規制されることになるため、プライマリピス
トンおよびセカンダリピストンの連通路に挿入されるも
のがない。したがって、ブレーキ液の流路抵抗が小さ
い。
【0013】そして、プライマリピストンとセカンダリ
ピストンとの間に設けられたプライマリスプリング、リ
テーナとセカンダリピストンとの間に設けられたリテー
ナスプリングおよびシリンダの底部とセカンダリピスト
ンとの間に設けられたセカンダリスプリングにより、プ
ライマリピストンにブレーキペダル側から入力がなされ
た際に、セカンダリピストンがリテーナ上を摺動してセ
カンダリピストンの連通路がセカンダリセンタバルブに
より閉塞され、次いでプライマリピストンの連通路がプ
ライマリセンタバルブにより閉塞された後、両圧力室の
圧力が同様に昇圧することになる。このように、プライ
マリピストンおよびセカンダリピストンのそれぞれの連
通路を同時に閉じるのではなく、リテーナとリテーナス
プリングを設け、セカンダリ側を先に閉じ、次いでプラ
イマリ側を閉じるようにスプリングの付勢力を設定した
ため、各スプリングの付勢力に差ができ、各スプリング
の付勢力およびプライマリピストンおよびセカンダリピ
ストンの摺動抵抗の管理を厳密に行なう必要がなくな
る。
【0014】さらに、本発明の請求項3記載のマスタシ
リンダも、上記と同様、連通路に挿入されるものがな
く、センタバルブの開閉順序が定められているので、二
つの圧力室で同様に昇圧することになる。また、連通路
は、シリンダ底部およびセカンダリピストンに設けられ
ているので、プライマリピストンに設けない分、マスタ
シリンダの全長が短くなる。
【0015】
【実施例】本発明の第1実施例によるマスタシリンダを
図1および図2を参照して以下に説明する。図1は第1
実施例のマスタシリンダを示しており、このマスタシリ
ンダは、一端が開口された、底部1と円筒部2とを有す
るシリンダ3と、該シリンダ1の円筒部2の外周側に固
定された、ブレーキ液を貯蔵可能なリザーバタンク4と
を有しており、シリンダ3内には、該シリンダ3の底部
1と円筒部2とでセカンダリ圧力室5を画成するセカン
ダリピストン6と、該セカンダリピストン6とシリンダ
3の円筒部2とでプライマリ圧力室7を画成するプライ
マリピストン8とが摺動自在に嵌挿されている。そし
て、シリンダ3の開口端部には、プライマリピストン8
の抜け出し側の移動限界位置を規制するストッパ9が固
定されている。
【0016】ここで、プライマリ圧力室7およびセカン
ダリ圧力室5はそれぞれ、図2に示すような、マスタシ
リンダMとホイールシリンダW1,W2との連通・遮断
およびマスタシリンダMとリザーバ(ポンプの吸入側)
Rとの連通・遮断を制御するトラクション制御弁Vを有
し、トラクション制御を行なうクロス配管(右駆動輪お
よび左従動輪が共通配管、左駆動輪および右従動輪が共
通配管)されたブレーキ回路C1,C2の対応する系統
に接続している。
【0017】プライマリピストン8は、その両端側の所
定位置にシリンダ1の内周部に嵌挿される環状突部1
0,11がそれぞれ形成されており、また底部1側の端
部には、フランジ部12が形成されている。そして、シ
リンダ底部1側の一端部に、軸線方向に沿って凹んだ凹
部13が形成されており、他端部には、軸線方向に沿っ
て凹むとともに、ブレーキペダルの作動力を助勢する図
示せぬブレーキブースタの出力軸が挿入される挿入穴1
4が形成されている。また、プライマリピストン8に
は、凹部13の底面15に一端側が開口し、他端側が環
状突部10,11間の空間部16に連通する連通孔17
が形成されている。なお、環状突部10の外側および環
状突部11の内側にはそれぞれシール部材10a,11
aが嵌着されている。
【0018】そして、第1実施例においては、プライマ
リピストン8の凹部13に摺動自在に嵌合するリテーナ
18が設けられている。このリテーナ18は、外周部に
フランジ部19が設けられており、その嵌合側の端部に
は一段凹んだ凹部20が形成されている。またその中央
軸線方向に沿って、後述するプライマリセンタバルブ2
1の軸部22を移動自在に支持する支持孔23が貫通形
成されており、この支持孔23の外側には複数の貫通孔
24が軸線方向に沿って設けられている。このリテーナ
18のフランジ部19とプライマリピストン8のフラン
ジ部12との間にはリテーナスプリング25が設けられ
ている。
【0019】嵌合状態にあるプライマリピストン8の凹
部13とリテーナ18の凹部20とで囲まれたバルブ室
(室)26内には、凹部13の底面15に離着座するこ
とにより連通孔17の凹部13側の開口端27を開閉す
るプライマリセンタバルブ21のバルブ部28が設けら
れている。このプライマリセンタバルブ21は、リテー
ナ18の凹部20の底面29に肩部21aにおいて当接
可能であってしかもゴム製の先端部でプライマリピスト
ン8の底面15に離着座する上記バルブ部28と、該バ
ルブ部28が一端側に設けられ他端側がセカンダリピス
トン6側に延出しその端部にフランジ部30が形成され
た軸部22とを有している。そして、軸部22は、上記
したようにリテーナ18の支持孔23にその球状部で挿
入支持されている。また、バルブ部28とリテーナ18
の凹部20の底面29との間には、プライマリセンタバ
ルブ21を連通孔17の開口端27側に付勢するバルブ
スプリング31が設けられている。
【0020】セカンダリピストン6は、その両端側の所
定位置にシリンダ3の内周部に嵌挿される環状突部3
2,33がそれぞれ形成されている。そして、シリンダ
底部1側の一端部に、軸線方向に沿って凹んだ凹部34
が形成されており、他端部には、軸線方向に沿って所定
深さ穿設され底側がプライマリ圧力室7に連通するとと
もに、上記プライマリセンタバルブ21の軸部22を挿
入可能な穴部35が形成されている。ここで、この他端
側には上述したプライマリセンタバルブ21のフランジ
部30を内側に係止するためのスプリングリテーナ36
が取り付けられており、該スプリングリテーナ36とリ
テーナ18のフランジ部19との間にはプライマリスプ
リング37が設けられている。なお、スプリングリテー
ナ36は、好ましくは図示のようにその爪部でセカンダ
リピストン6に対して抜け止めがなされている。また、
環状突部32,33のそれぞれの外側には、シール部材
32a,33aが嵌着されている。
【0021】また、セカンダリピストン6には、凹部3
4の底面38に一端側が開口し、他端側が環状突部3
2,33間の空間部39に連通する連通孔40が形成さ
れている。さらに、セカンダリピストン6の凹部34の
開口部には蓋部材41が嵌合固定されている。
【0022】そして、上記蓋部材41は、外周部にフラ
ンジ部42が設けられており、またその中央軸線方向に
沿って、後述するセカンダリセンタバルブ43の軸部4
4を移動自在に支持する支持孔45が貫通形成されてお
り、この支持孔45の外側には複数の貫通孔46が軸線
方向に沿って設けられている。
【0023】嵌合状態にあるセカンダリピストン6の凹
部34と蓋部材41とで囲まれたバルブ室47内には、
凹部34の底面38に離着座することにより連通孔40
の開口端48を開閉するセカンダリセンタバルブ43の
バルブ部49が設けられている。このセカンダリセンタ
バルブ43は、ゴム製の先端部でセカンダリピストン6
の連通孔40を閉塞可能な上記バルブ部49と、該バル
ブ部49が一端側に設けられ他端側がシリンダ底部1側
に延出しその端部にフランジ部50が形成された軸部4
4とを有している。そして、軸部44は、上述したよう
に蓋部材(セカンダリバルブリテーナ)41の支持孔4
5に挿入支持されている。また、バルブ部49と蓋部材
41との間には、セカンダリセンタバルブ43を連通孔
40の開口端48側に付勢するバルブスプリング51が
設けられている。
【0024】シリンダ3の底部1の内側には、係止部材
52が設けられている。この係止部材52には、軸線方
向に沿って穿設されそのシリンダ底部1側がセカンダリ
圧力室5に連通するとともに、上記セカンダリセンタバ
ルブ43の軸部44を挿入可能な穴部53が形成されて
いる。また、この係止部材52のセカンダリピストン6
側には、上述したセカンダリセンタバルブ43のフラン
ジ部50を内側に係止するためのスプリングリテーナ5
4が取り付けられており、該スプリングリテーナ54と
蓋部材41のフランジ部42との間にはセカンダリスプ
リング55が設けられている。
【0025】そして、シリンダ3の円筒部2には、セカ
ンダリピストン6の環状突部32を係止することにより
該セカンダリピストン6のプライマリピストン8側への
移動限界位置を決めるストッパ56が取り付けられてい
る。
【0026】また、円筒部2の所定位置には、移動位置
にかかわらず、プライマリピストン8の環状突部10,
11間の空間部16をリザーバタンク4側に常に連通さ
せる連通孔57と、セカンダリピストン6の環状突部3
2,33間の空間部39をリザーバタンク4側に常に連
通させる連通孔58とがそれぞれ穿設されている。
【0027】ここで、プライマリセンタバルブ21のフ
ランジ部30がセカンダリピストン6のスプリングリテ
ーナ36の内側に係止した状態においてプライマリスプ
リング37の付勢力により付勢されてリテーナ18がバ
ルブ部28に当接する位置が、リテーナ18とセカンダ
リピストン6との間の最大離間位置となる。
【0028】そして、プライマリピストン8にブレーキ
ペダル側からの入力がない非作動状態(図1に示す状
態)では、セカンダリピストン6はストッパ56に当接
係止される位置にあり、このときセカンダリセンタバル
ブ43のフランジ部50はスプリングリテーナ54の内
側に係止されていて、この状態において、バルブ部49
と連通孔40の開口端48との間のストローク量が規制
されている(すなわちバルブ部49と開口端48との間
が所定距離離間されている)。
【0029】加えて、非作動状態では、ストッパ56に
係止されたセカンダリピストン6によりプライマリセン
タバルブ21の位置が、フランジ部30がスプリングリ
テーナ36に係止されることで規制されており、リテー
ナ18は、プライマリセンタバルブ21により規制され
る上記最大離間位置まで移動していて、このとき、リテ
ーナスプリング25の付勢力でリテーナ18とプライマ
リピストン8とが離間していて、バルブ部28と連通孔
17の開口端27との間のストローク量が規制されてい
る(すなわちバルブ部28と開口端27との間が所定距
離離間されている)。このときのバルブ部28の先端部
と凹部13の底面15との隙間は、リテーナスプリング
25により離間した状態のリテーナ18の嵌合先端側の
端面59とプライマリピストン8の底面15との隙間よ
り若干小さく形成されており、このリテーナスプリング
25が縮長しリテーナ18が相対移動したときに、バル
ブ部28が連通孔17を閉塞するようになっている。
【0030】ここで、セカンダリピストン6の位置規制
を、上述したストッパ56により行なうのではなく、上
記リテーナ18の位置規制と同様にして、スプリングリ
テーナ54とセカンダリセンタバルブ43とにより行な
うことも可能である。この場合には、スプリングリテー
ナ54をボルト等でシリンダ底部1へ位置決めすること
が好ましい。
【0031】なお、シリンダ3の連通孔57、空間部1
6および連通孔17がプライマリピストン8の連通路6
0を構成するものであり、シリンダ3の連通孔58、空
間部39および連通孔40がセカンダリピストン6の連
通路61を構成するものである。
【0032】そして、第1実施例においては、非作動状
態で、プライマリスプリング37の付勢力がセカンダリ
スプリング55の付勢力より所定量大きく、セカンダリ
ピストン55の付勢力がリテーナスプリング25の付勢
力より所定量大きく設定されている。
【0033】このような構成の第1実施例のマスタシリ
ンダの作動について説明する。まず、ブレーキペダルが
踏み込まれ、図示せぬブレーキブースタからの入力がプ
ライマリピストン8に伝達されると、その初期状態にお
いて、最も付勢力の小さいリテーナスプリング25が縮
長して(このときプライマリスプリング37およびセカ
ンダリスプリング55は縮長せず)、プライマリピスト
ン8がリテーナ18上を摺動し、その凹部13の底面1
5をプライマリセンタバルブ21のバルブ部28に当接
させる。これによりプライマリピストン8の連通路60
が閉塞される。これに続いて、プライマリスプリング3
7の付勢力はセカンダリスプリング55の付勢力より大
きく設定されているためプライマリスプリング37は縮
長せずに、プライマリピストン8とセカンダリピストン
6とが、その間隔を維持しつつ、次に付勢力の小さいセ
カンダリスプリング55を縮長させてシリンダ底部1側
に移動する。そして、この移動により、セカンダリピス
トン6は、その凹部34の底面38をセカンダリセンタ
バルブ43のバルブ部49に当接させる。これによりセ
カンダリピストン6の連通路61が閉塞される。さらに
ブレーキベダル側からの入力がなされると、この入力に
応じて両圧力室5,7の圧力が同様に昇圧することにな
る。
【0034】ここで、第1実施例においては、プライマ
リピストン8およびセカンダリピストン6のそれぞれの
連通路60,61を同時に閉じるのではなく、リテーナ
18とリテーナスプリング25とを設け、プライマリ側
を先に閉じ、次いでセカンダリ側を閉じるように各スプ
リング25,37,55の付勢力を設定したため、各ス
プリング25,37,55の付勢力に差ができ、各スプ
リング25,37,55の付勢力およびプライマリピス
トン8およびセカンダリピストン6の摺動抵抗の管理を
厳密に行なう必要がなくなる。
【0035】また、プライマリピストン8の連通路60
の開口端27を開閉するプライマリセンタバルブ21
は、そのフランジ部30がセカンダリピストン6のスプ
リングリテーナ36の内側に係止され、非作動状態でバ
ルブ部28と連通路60の開口端27との間のストロー
ク量が規制されることになり、かつセカンダリピストン
6の連通路61の開口端48を開閉するセカンダリセン
タバルブ43は、そのフランジ部50がシリンダ底部1
側の係止部材52のスプリングリテーナ54の内側に係
止され、非作動状態でバルブ部49と開口端48との間
のストローク量が規制されることになるため、プライマ
リピストン8およびセカンダリピストン6の連通路6
0,61に挿入されるものがなくなる。
【0036】したがって、トラクション制御時に、ポン
プにより強制的に吸入して駆動輪のホイールシリンダ側
に吐出されるブレーキ液が、リザーバタンク4から連通
孔57、空間部16、連通孔17、バルブ室26および
貫通孔24を介してプライマリ圧力室7から一方の駆動
輪側のホイールシリンダに流され、他方で、リザーバタ
ンク4から連通孔58、空間部39、連通孔40、バル
ブ室47および貫通孔46を介してセカンダリ圧力室5
から他方の駆動輪側のホイールシリンダに流されること
になるが、これらの流路には絞り部分がないため、ブレ
ーキ液の流路抵抗が小さくなり、迅速にホイールシリン
ダを加圧できることになる。
【0037】なお、以上に述べた実施例においては、プ
ライマリピストン8側にリテーナおよびリテーナスプリ
ングを設けた構成のものについて説明したが、これらリ
テーナおよびリテーナスプリングをセカンダリピストン
側に適用することも勿論可能である。この場合は、リテ
ーナとセカンダリピストンとの間に設けられたリテーナ
スプリングの付勢力を最も小さく、プライマリピストン
とセカンダリピストンとの間に設けられたプライマリス
プリングの付勢力をこれより大きく、さらに、シリンダ
の底部とセカンダリピストンとの間に設けられたセカン
ダリスプリングの付勢力を最も大きくして、プライマリ
ピストンにブレーキペダル側から入力がなされた際に、
セカンダリピストンがリテーナ上を摺動してセカンダリ
ピストンの連通路がセカンダリセンタバルブにより閉塞
され、次いでプライマリピストンの連通路がプライマリ
センタバルブにより閉塞されるよう設定すればよい。
【0038】次に、本発明の第2実施例によるマスタシ
リンダを図3を参照して以下に第1実施例に対する相違
部分を中心に説明する。
【0039】第2実施例においては、シリンダ65の底
部66の内側に図示せぬリザーバタンクと連通する連通
路67の一端が開口して設けられており、この連通路6
7の開口端68を覆うように、シリンダ65内の底部6
6側に、ボルト69で位置決めされるとともに、セカン
ダリ圧力室70を連通路67に連通させる貫通部71a
が形成されたセカンダリバルブリテーナ71が設けられ
ている。このセカンダリバルブリテーナ71の内部に
は、セカンダリセンタバルブ72のバルブ部73が、バ
ルブスプリング74により開口端68側に付勢されつつ
開口端68に対向して設けられている。
【0040】セカンダリセンタバルブ72の軸部75
は、セカンダリピストン76のシリンダ底部66側に嵌
合され好ましくは爪部により抜け出しが防止されたスプ
リングリテーナ77によって、そのフランジ部78が係
止され、シリンダ底部66の開口端68とバルブ部73
の先端部との距離が定められている。セカンダリバルブ
リテーナ71とスプリングリテーナ77との間には、セ
カンダリスプリング79が設けられている。図3中符号
80は、セカンダリピストン76の位置決めを行なうボ
ルトである。
【0041】セカンダリピストン76の環状突部81,
82間(シール部材81a,82a間)の空間部83
は、図示せぬリザーバタンクに連通され、この空間部8
3に一端側が連通し、他端側がプライマリ圧力室84に
開口する連通路85がセカンダリピストン76に設けら
れている。セカンダリピストン76の、連通路85の開
口端86付近の凹部87には、連通路85とプライマリ
圧力室84とを連通させる貫通孔88が形成されたプラ
イマリバルブリテーナ89が摺動自在に設けられてお
り、これはリング90により抜け止めがなされている。
プライマリバルブリテーナ89とセカンダリピストン7
6との間には、リテーナスプリング91が設けられてい
る。
【0042】プライマリセンタバルブ92のバルブ部9
3は、プライマリバルブリテーナ89内に配置され、そ
の肩部95がプライマリバルブリテーナ89の内面と係
合している。軸部96は、そのフランジ部97がセカン
ダリピストン76と同様に、プライマリピストン98の
シリンダ底部66側のスプリングリテーナ99に係合さ
れている。プライマリバルブリテーナ89とスプリング
リテーナ99との間には、プライマリスプリング100
が設けられ、このプライマリスプリング100の付勢力
によって、プライマリセンタバルブ92は、開口端86
側に付勢するバルブスプリング94の付勢力に抗して肩
部95がプライマリバルブリテーナ89の内面に係合
し、これによりプライマリピストン98とプライマリバ
ルブリテーナ89との最大離間距離が定められている。
【0043】ここで、各スプリング79,91,100
の非作動状態における付勢力は、プライマリスプリング
100の付勢力がセカンダリスプリング79の付勢力よ
り大きく、セカンダリスプリング79の付勢力がリテー
ナスプリング91の付勢力より大きく設定されている。
【0044】したがって、プライマリピストン98がシ
リンダ底部66側に向けて移動すると、まず、プライマ
リピストン98とプライマリバルブリテーナ89とがリ
テーナスプリング91を縮めつつ移動して、プライマリ
センタバルブ92によって連通路85を閉塞する。次い
で、セカンダリピストン76が移動して、セカンダリセ
ンタバルブ72で連通路67を閉塞し、両圧力室70,
84でほぼ同時に圧力上昇される。
【0045】そして、この第2実施例では、第1実施例
と異なり、プライマリピストン98に連通路を設ける必
要がないので、マスタシリンダの全長短縮が図れ、リザ
ーバタンクの位置をマスタシリンダの先端側に配置でき
るので、ブレーキブースタ(気圧式倍力装置)内への挿
入量を多くすることができ、ブレーキブースタを含めて
軸方向の全長短縮を図ることができる。
【0046】なお、第2実施例においては、セカンダリ
ピストン76にプライマリバルブリテーナ89を摺動自
在に設けるものとして述べたが、セカンダリバルブリテ
ーナ71をシリンダ65の底部66側に対して摺動自在
に設け、セカンダリバルブリテーナ71とシリンダ底部
66との間にリテーナスプリング91を設けてもよい。
この場合には、各スプリング79,91,100の付勢
力をプライマリスプリング100とセカンダリスプリン
グ79とで逆に設定するとともに、セカンダリバルブリ
テーナ71とスプリングリテーナ77との最大離間距離
を、上記したプライマリセンタバルブ92の肩部95に
より設定する方法等で設定する必要がある。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のマスタシ
リンダによれば、プライマリピストンおよびセカンダリ
ピストンの、圧力室とリザーバタンクとを連通させる連
通路に挿入されるものがないため、ブレーキ液の流路抵
抗が小さくなる。したがって、トラクション制御作動時
に該マスタシリンダからポンプによりブレーキを迅速に
吸入してホイールシリンダを加圧することができる。
【0048】また、両圧力室の圧力を同様に昇圧させる
ことができ、しかもプライマリピストンおよびセカンダ
リピストンのそれぞれの連通路を同時に閉じるのではな
く、リテーナとリテーナスプリングを設け、プライマリ
側およびセカンダリ側のいずれか一方を先に閉じ、次い
で他方を閉じるようにスプリングの付勢力を設定したた
め、各スプリングの付勢力に差ができ、各スプリングの
付勢力およびプライマリピストンおよびセカンダリピス
トンの摺動抵抗の管理を厳密に行なう必要がなくなる。
【0049】さらに、本発明の請求項3記載のマスタシ
リンダによれば、連通路が、シリンダ底部およびセカン
ダリピストンに設けられているので、プライマリピスト
ンに設けない分、マスタシリンダの全長の短縮が図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるマスタシリンダを示
す断面図である。
【図2】本発明の第1および第2実施例によるマスタシ
リンダが適用されるブレーキ装置の構成を示す構成図で
ある。
【図3】本発明の第2実施例によるマスタシリンダを示
す断面図である。
【符号の説明】
1 底部 3 シリンダ 4 リザーバタンク 5,7 圧力室 6 セカンダリピストン 8 プライマリピストン 18 リテーナ 21 プライマリセンタバルブ 22 軸部 25 リテーナスプリング 27 開口端 26 バルブ室(室) 28 バルブ部 37 プライマリスプリング 43 セカンダリセンタバルブ 44 軸部 48 開口端 49 バルブ部 55 セカンダリスプリング 60,61 連通路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底円筒状のシリンダと、 該シリンダ内に摺動自在に設けられるとともに、一端側
    が前記シリンダの底部に向けて開口しかつ他端側がリザ
    ーバタンクに連通される連通路をそれぞれ有し、前記シ
    リンダ内を二つの圧力室に画成するプライマリピストン
    およびセカンダリピストンと、 軸部、および該軸部の一端側に設けられ前記セカンダリ
    ピストンの前記連通路の開口端を開閉するバルブ部を具
    備し、前記軸部の他端側が前記シリンダの底部側に係止
    され、非作動状態で前記バルブ部と前記開口端との間の
    ストローク量が規制されたセカンダリセンタバルブと、 前記プライマリピストンの前記セカンダリピストン側に
    摺動自在に嵌合されたリテーナと、 軸部、および該軸部の一端側に設けられるとともに前記
    リテーナと前記プライマリピストンとで形成される室内
    にあって該プライマリピストンの前記連通路の開口端を
    開閉するバルブ部を具備し、前記軸部の他端側が前記セ
    カンダリピストン側に係止され非作動状態で前記バルブ
    部と前記開口端との間のストローク量が規制されるとと
    もに、前記リテーナと前記セカンダリピストンとの間の
    最大離間距離を設定するプライマリセンタバルブと、 前記リテーナと前記セカンダリピストンとの間に設けら
    れたプライマリスプリングと、 前記リテーナと前記プライマリピストンとの間に設けら
    れたリテーナスプリングと、 前記シリンダの底部側と前記セカンダリピストンとの間
    に設けられたセカンダリスプリングとを有し、 前記プライマリスプリング、リテーナスプリングおよび
    セカンダリスプリングは、前記プライマリピストンにブ
    レーキペダル側から入力がなされた際に、該プライマリ
    ピストンが前記リテーナ上を摺動して該プライマリピス
    トンの連通路が前記プライマリセンタバルブにより閉塞
    され、次いで前記セカンダリピストンの連通路が前記セ
    カンダリセンタバルブにより閉塞されるよう設定されて
    いることを特徴とするマスタシリンダ。
  2. 【請求項2】 有底円筒状のシリンダと、 該シリンダ内に摺動自在に設けられるとともに、一端側
    が前記シリンダの底部に向けて開口しかつ他端側がリザ
    ーバタンクに連通される連通路をそれぞれ有し、前記シ
    リンダ内を二つの圧力室に画成するプライマリピストン
    およびセカンダリピストンと、 軸部、および該軸部の一端側に設けられ前記プライマリ
    ピストンの前記連通路の開口端を開閉するバルブ部を具
    備し、前記軸部の他端側が前記セカンダリピストン側に
    係止され、非作動状態で前記バルブ部と前記開口端との
    間のストローク量が規制されたプライマリセンタバルブ
    と、 前記セカンダリピストンの前記シリンダの底部側に摺動
    自在に嵌合されたリテーナと、 軸部、および該軸部の一端側に設けられるとともに前記
    リテーナと前記セカンダリピストンとで形成される室内
    にあって該セカンダリピストンの前記連通路の開口端を
    開閉するバルブ部を具備し、前記軸部の他端側が前記シ
    リンダの底部側に係止され、非作動状態で前記バルブ部
    と前記開口端との間のストローク量が規制されるととも
    に、前記リテーナと前記シリンダの底部との間の最大離
    間距離を設定するセカンダリセンタバルブと、 前記プライマリピストンと前記セカンダリピストンとの
    間に設けられたプライマリスプリングと、 前記リテーナと前記セカンダリピストンとの間に設けら
    れたリテーナスプリングと、 前記シリンダの底部側と前記リテーナとの間に設けられ
    たセカンダリスプリングとを有し、 前記プライマリスプリング、リテーナスプリングおよび
    セカンダリスプリングは、前記プライマリピストンにブ
    レーキペダル側から入力がなされた際に、前記セカンダ
    リピストンが前記リテーナ上を摺動して該セカンダリピ
    ストンの連通路が前記セカンダリセンタバルブにより閉
    塞され、次いで前記プライマリピストンの連通路が前記
    プライマリセンタバルブにより閉塞されるよう設定され
    ていることを特徴とするマスタシリンダ。
  3. 【請求項3】 有底円筒状をなすとともに、底部に、一
    端が口元側に向って開口し他端がリザーバタンクに連通
    される連通路を有するシリンダと、 該シリンダ内を二つの圧力室に画成するプライマリピス
    トンおよびセカンダリピストンと、 該セカンダリピストンに設けられ、一端が該セカンダリ
    ピストンと前記プライマリピストンとで画成される圧力
    室に前記シリンダの口元側に向って開口するとともに他
    端がリザーバタンクに連通される連通路と、 前記シリンダの底部側に設けられたセカンダリバルブリ
    テーナと、 前記セカンダリピストンの前記プライマリピストン側に
    設けられたプライマリバルブリテーナと、 軸部、および該軸部の一端側に前記セカンダリバルブリ
    テーナと前記シリンダの底部とで画成される空間内に配
    置されて設けられ前記シリンダの底部の連通路の開口端
    を開閉するバルブ部を具備し、前記軸部の他端側が前記
    セカンダリピストン側に係止され、非作動状態で前記バ
    ルブ部と前記開口端との間のストローク量が規制された
    セカンダリセンタバルブと、 軸部、および該軸部の一端側に前記プライマリバルブリ
    テーナと前記セカンダリピストンとで画成される空間内
    に配置されて設けられ前記セカンダリピストンの連通路
    の開口端を開閉するバルブ部を具備し、前記軸部の他端
    側が前記プライマリピストン側に係止され、非作動状態
    で前記バルブ部と前記開口端との間のストローク量が規
    制されたプライマリセンタバルブと、 前記プライマリピストンと前記プライマリバルブリテー
    ナとの間に設けられたプライマリスプリングと、 前記セカンダリピストンと前記セカンダリバルブリテー
    ナとの間に設けられたセカンダリスプリングとを有し、 前記バルブリテーナのうちの一方を、対応する前記シリ
    ンダの底部側または前記セカンダリピストンに摺動自在
    に設け、 摺動自在側の前記バルブリテーナと、これを摺動自在に
    支持するシリンダの底部またはセカンダリピストンとの
    間にリテーナスプリングを配置し、 摺動自在側の前記バルブリテーナと、これのシリンダ口
    元側に隣り合うプライマリピストンまたはセカンダリピ
    ストンとの間の最大離間距離を、該バルブリテーナと、
    該バルブリテーナにより支持されるプライマリセンタバ
    ルブまたはセカンダリセンタバルブとにより規定し、 前記プライマリスプリング、セカンダリスプリングおよ
    びリテーナスプリングは、前記プライマリピストンにブ
    レーキペダル側から入力がなされた際に、摺動自在側の
    バルブリテーナ側にある連通路が該バルブリテーナに支
    持されたプライマリセンタバルブまたはセカンダリセン
    タバルブにより最初に閉塞され、次いで他方の連通路が
    非摺動自在のバルブリテーナにより支持されたプライマ
    リセンタバルブまたはセカンダリセンタバルブにより閉
    塞されるように設定されていることを特徴とするマスタ
    シリンダ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100465394B1 (ko) * 2000-08-17 2005-01-13 주식회사 만도 마스터실린더 조립체
US7123655B2 (en) 2001-08-09 2006-10-17 Sharp Laboratories Of America, Inc. Method for reduced bit-depth quantization
WO2010038641A1 (ja) 2008-09-30 2010-04-08 日鉱金属株式会社 高純度銅及び電解による高純度銅の製造方法
WO2010038642A1 (ja) 2008-09-30 2010-04-08 日鉱金属株式会社 高純度銅又は高純度銅合金スパッタリングターゲット、同スパッタリングターゲットの製造方法及び高純度銅又は高純度銅合金スパッタ膜

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