JPH0647693U - マグネット駆動密封型送風機 - Google Patents

マグネット駆動密封型送風機

Info

Publication number
JPH0647693U
JPH0647693U JP4759993U JP4759993U JPH0647693U JP H0647693 U JPH0647693 U JP H0647693U JP 4759993 U JP4759993 U JP 4759993U JP 4759993 U JP4759993 U JP 4759993U JP H0647693 U JPH0647693 U JP H0647693U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
casing
magnet
fixed shaft
impeller
driven
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4759993U
Other languages
English (en)
Other versions
JP2579778Y2 (ja
Inventor
勇一 桜井
実 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seikow Chemical Engr and Machinery Ltd
Original Assignee
Seikow Chemical Engr and Machinery Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seikow Chemical Engr and Machinery Ltd filed Critical Seikow Chemical Engr and Machinery Ltd
Priority to JP1993047599U priority Critical patent/JP2579778Y2/ja
Publication of JPH0647693U publication Critical patent/JPH0647693U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2579778Y2 publication Critical patent/JP2579778Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単で、部品点数及び組立工数の少な
い且つ安価でメンテナンスが容易なマグネット駆動密封
型流体機械を提供することを目的とする。 【構成】 羽根車1の回転により流体を吸引して圧送す
る加圧圧送部Aが密閉構造になったマグネット駆動密封
型流体機械において、加圧圧送部Aの外壁を形成するケ
ーシング2に貫通穴2aを形成し、この貫通穴2aに貫通部
において密閉状になるよう且つ両端がケーシング2を隔
てて両側に突出するよう固定軸3を配設し、この固定軸
3のケーシング2内側に上記羽根車1を回転自在に配設
するとともに、ケーシング2の外側の固定軸3上に回転
体9を回転自在に取着し、ケーシング2を隔てて上記回
転体9側に駆動用マグネットM1 と羽根車1側に従動用
マグネットM2 を対峙して配設した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、厳密な密封が要求される密封型流体機械(例えば、高腐食性流体 あるいは水素ガス等空気との非接触性を要求する流体を輸送する送風機あるいは ポンプ等)に関し、さらに詳しくはその加圧圧送部(流体を圧送する部分)の構 造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、高腐食性流体あるいは水素ガス等の空気との非接触性を要求する流 体を加圧搬送する場合は、該流体を加圧する流体機械の加圧圧送部の回転軸部分 をも密封構造にして完璧な漏洩防止が図られている。
【0003】 上記密封構造にした回転軸部分での動力の伝達は、外部から密封した内部に配設 された羽根車に磁力で駆動力を伝達するようにした所謂マグネット駆動機構を採 用しているものもある。
【0004】 具体例を挙げて説明すると、この種マグネット駆動機構を具備した流体機械、例 えばポンプPは、図3に図示するように、密封構造になった加圧圧送部A内の固 定軸3上に羽根車1を回転自在に配設するとともに、電動機等の原動機から駆動 力を受ける駆動側の回転軸4を上記固定軸3に対して同軸状(直線状)に配置し 、駆動側の回転軸4側にマグネットM1 を配設するとともに、このマグネットM1 に対峙して加圧圧送部A内の固定軸3上の羽根車1にマグネットM2 を配設し て、上記加圧圧送部Aの外壁を形成するケーシング2等を隔てて回転軸4側から 加圧圧送部A内の羽根車1に磁力で駆動力を伝達するよう構成されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような構成の流体機械の場合には、加圧する流体の反力, 自己の重量およびそれに伴う遠心力等が作用する羽根車1をその基端側(回転 軸に近い側)で固定軸3がケーシング2で片持ち支持しているため、強度的には 該ケーシング2を肉厚にしなければならないが、あまり肉厚にすると磁力が透過 しにくくなるため、ケーシング2の肉厚の限界によって流体機械の大型化が制限 されているのが現状である。
【0006】 また、図示しないが、流体機械を大型にする場合には、ケーシングに作用する 上記羽根車からの荷重等を軽減するため、流体機械の吸い込み口に接続される吸 い込み管に固定台を設けて上記固定軸の一端を該固定台に他の一端をケーシング に支持させた両持ち支持構造にすることがおこなわれているが、この場合には、 吸い込み管に設けられる固定台が余分な流体抵抗を発生させるもととなるととも に、流体機械と別体になった吸い込み管との間において組立の際に固定軸のため の芯出しが必要となり組立て作業が困難になり、且つ構造が複雑になる等の問題 があった。特に、単に流路を形成する場合の組立てと回転が円滑におこなわれる ことが要求される場合の固定軸の芯だしを含む組立てはその寸法精度の厳格さに おいて格段の差がある。
【0007】 また、上記いずれの構成の流体機械においても、固定軸3と回転軸4を正確に 同軸状に配置しなければならず、この場合には、二軸間の配置の厳格な寸法精度 が要求されるとともに、それぞれの軸受部分の組立てが必要になる等の理由によ り構造が複雑になり、部品点数及び組立工数が増加して製造コストが上昇し、メ ンテナンス等が厄介になるという問題がある。
【0008】 本考案は、上記現況に鑑みおこなわれたもので、上述のような種々の問題のな いマグネット駆動密封型流体機械を提供することを目的にする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案にかかるマグネット駆動密封型流体機械は、羽根車の回転により流体を 吸引して圧送する加圧圧送部が密閉構造になったマグネット駆動密封型流体機械 において、 上記加圧圧送部の外壁を形成するケーシングに貫通穴を形成し、この貫通穴に 貫通部において密閉状になるよう且つ両端がケーシングを隔てて両側に突出する よう固定軸を配設し、この固定軸のケーシング内側に上記羽根車を回転自在に配 設するとともに、ケーシングの外側の固定軸上に回転体を回転自在に取着し、ケ ーシングを隔てて上記回転体側に駆動用マグネットと羽根車側に従動用マグネッ トを対峙して配設したことを特徴とする。
【0010】
【作用】
しかして、このような構成を有するマグネット駆動密封型流体機械は、以下の ような作用効果を有する。
【0011】 (1).固定軸を太径にすることができ且つ加圧圧送部の外側の一端部を機台等の剛 体部分に片持式で強固に支持することができる。
【0012】 (2).このように、固定軸を片持式にしても、固定軸を一本の剛性の高い軸(一体 の軸も含む)で構成することができるため、羽根車あるいは回転体を加圧圧送部 の外部で強度的に十分な状態で支持することができるため、流体機械の大型化に かかわらず、ケーシングは単に流体の内圧だけに耐えるようにすればよく、従っ て、厚みを薄くすることができる。
【0013】 (3).上述のように、ケーシングの厚みを薄くすることができるため、磁力の透過 性が向上し、且つ駆動用マグネットと従動用マグネットの距離を小さくできるの で、密封したケーシング内部に効率よく動力を伝達することできる。
【0014】 (4).また、流体機械の大型化が可能になり、しかも従来の両持ち式の支持構造の もののように余計な流体抵抗の増加を生じさせず且つ構造も複雑にならない。
【0015】 (5).しかも、固定軸が貫通するケーシングの貫通穴部分では、相対的な回転がお こなわれないため、ボルト等によって脱着自在な構造にしてシール部材を間に介 装しても、該シール部材が摩耗あるいは繰り返し荷重等による疲労等することは ない。また、溶接構造、接着構造等を採用することもできる。
【0016】 (6).また、構造が簡単であるため、部品点数が少なく、従来のように、二つの軸 を同軸状に正確に配設する等の面倒な調節をすることなく、駆動用のマグネット と従動用のマグネットを簡単に且つ短時間で配設することができる。
【0017】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面を参照しながら具体的に説明する。
【0018】 図1は本実施例にかかるマグネット駆動密封型流体機械のマグネット駆動機構 の要部(マグネット駆動機構とその部分の駆動側の密封構造)の構成を示す部分 側断面図である。以下の説明において、上記従来例と同じ機能もしくは均等な機 能を有する部材については同じ番号を用いる。
【0019】 図において、1は羽根車、2は羽根車1を密封し加圧圧送部Aの外壁を形成する ケーシングである。そして、上記羽根車1は回転しない固定軸3の先端部にすべ り軸受5を介して回転自在に取着されている。上記固定軸3は中央部でケーシン グ2の中央に形成された貫通穴2aを貫通して配設されるとともに、該固定軸3に 設けられたフランジ部(鍔部)3aが上記貫通穴2a周囲の壁面にシール部材(ガス ケット)7を介して当接するようボルト6により取着されている。このように、 上記フランジ部3aとケーシング2の壁面との間にシール部材が介装されることに より、ケーシング内部の液体(図において、ケーシング2の左側に存在する)が 漏洩することのないように構成されている。
【0020】 そして、上記固定軸3は、図において右端側で、機台Fに一体的に取着された支 持ブロック8に、回転しない状態に片持式で強固に固定されている。
【0021】 そして、上記固定軸3のケーシング2と支持ブロック8との間には、周囲にプー リ溝9aが形成された回転体9がころがり軸受10を介して回転自在に取着されてい る。
【0022】 また、ケーシング2の回転体9の側方の部分は該回転体9側に円筒の凸状に形成 され、この回転体9のその対応する部分には円筒凹状の筒状体9Aが延設され上記 ケーシング2の凸状部分を側方から覆うよう構成されている。そして、上記筒状 体9Aの内周面(ケーシング2側)には駆動用のマグネットM1 が配設されている 。
【0023】 また、上記羽根車1には、上記筒状体9Aにケーシング2を隔てて側方より内包さ れる円筒凸状の筒状体1Aが延設され、この筒状体1Aの外周面には上記駆動用マグ ネットM1 と対峙する状態で従動用マグネットM2 が配設されている。
【0024】 そして、上記回転体9は、図示しない原動機により図示しないベルト、歯車等の 伝達手段を介して回転が伝達されるよう構成されている。
【0025】 しかして、このように構成された本機械は、以下のように作用する。
【0026】 即ち、回転体9に図示しない原動機から回転が与えられると、そのケーシング2 側に延設されている筒状体9Aも回転するため、この筒状体9Aの内周面に取着され ているマグネットM1 が羽根車1側のマグネットM2 を磁力で誘導することによ り羽根車1が回転する。
【0027】 この際、本考案にかかる装置では、図1に図示するように、固定軸3は支持ブロ ック8により強度的に十分強固に片持支持されているため、ケーシング2には何 ら羽根車1あるいは回転体9等の重量あるいはそれらに作用する流体抵抗、駆動 抵抗等は作用しない。
【0028】 このため、ケーシング2は、図3に示す従来の装置に比べて、その肉厚を極端に 薄く構成することができる。
【0029】 このように、ケーシングの肉厚を薄くすると、磁力の強さは一般に磁石間距離の 二乗に反比例するため、従来のものに比べて飛躍的に強力に透過し、駆動用マグ ネットはケーシング内の従動用マグネットを強力に誘導することができる。
【0030】 また、固定軸3が固定されていることに起因して該固定軸3とケーシング2は相 対的に動かないため、その間に介装されているシール部材も摩耗することはない 。この効果は、密封が条件となる本機械のようなものにおいては、信頼性の点に おいて非常に大きな利点となる。
【0031】 このように構成されると、従来の装置と異なり、一本の固定軸でのみ羽根車と回 転体が支持されるため、回転の際の寸法精度が出し易く、且つ簡単に組立あるい はオーバーホールすることができる。
【0032】 また、部品点数も減少するため、上記組立工数の減少とあいまって、製造コスト を大幅に下げることができ、且つ部品点数の減少にともなって装置の信頼性も向 上する。
【0033】 尚、上記実施例では、摩耗したVベルトが容易に交換可能なように、支持ブロ ック8を高さ方向に分割可能な構造にしている。即ち、支持ブロックを高さ方向 に分解してその間に形成される空間にVベルトを通して交換する。
【0034】 ところで、上記実施例では、駆動用マグネットと従動用マグネットを回転する円 周の内外方向に配設しているが、図2に図示するように、固定軸の軸方向の前後 方向に配設してもよい。
【0035】 また、上記実施例において、流体機械を腐食性の流体を圧送する用途に使用す る場合には、上記加圧圧送部内の軸受はセラミック製玉軸受あるいはセラミック 製スリーブとフッ素樹脂製すべり軸受等を用いることが好ましい。また、潤滑あ るいは発熱防止等を配慮する必要のある場合には、上記固定軸は中空軸にしてそ の内部に水あるいは潤滑剤等供給するよう構成してもよい。
【0036】
【考案の効果】
本考案にかかるマグネット駆動密封型流体機械は、上述のように構成され、上 述のような作用効果を生じるため、以下のような効果を有する。
【0037】 即ち、(1).従来のものに比べて大きな伝達力をケーシング内の羽根車に伝達する ことができる。
【0038】 従って、従来の構造のものと同じ伝達力を得る場合には、磁石の量を少なくする ことができる。
【0039】 また、同じ外形容積に設計する場合には、磁力を強力にすることができるため、 従来過負荷で回転が低下していたような場合にも本装置によると低下することな く回転させることができる。
【0040】 (2).また、羽根車と回転軸を支持する軸が一本でよいため、製造コストが安価に なり、且つ芯だし作業が不要であるため、組立工数が減少する。また、熟練工で なくても、高い精度を維持して容易に組立あるいはオーバーホールができる。
【0041】 (3).構造が単純化されることにより故障等が減少し信頼性が向上し、またケーシ ングの肉厚が薄くできることともあいまって重量の軽量化が図れる。
【提出日】平成5年9月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、厳密な密封が要求される密封型送風機(例えば、高腐食性流体あ るいは水素ガス等空気との非接触性を要求する流体を輸送する送風機等)に関し 、さらに詳しくはその加圧圧送部(流体を圧送する部分)の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、高腐食性流体あるいは水素ガス等の空気との非接触性を要求する流 体を加圧搬送する場合は、該流体を加圧する送風機等流体機械の加圧圧送部の回 転軸部分をも密封構造にして完璧な漏洩防止が図られている。
【0003】 上記密封構造にした回転軸部分での動力の伝達は、外部から密封した内部に配設 された羽根車に磁力で駆動力を伝達するようにした所謂マグネット駆動機構を採 用しているものもある。
【0004】 具体例を挙げて説明すると、この種マグネット駆動機構を具備した流体機械(ポ ンプ)Pは、図3に図示するように、密封構造になった加圧圧送部A内の固定軸 3上に羽根車1を回転自在に配設するとともに、電動機等の原動機から駆動力を 受ける駆動側の回転軸4を上記固定軸3に対して同軸状(直線状)に配置し、駆 動側の回転軸4側にマグネットM1 を配設するとともに、このマグネットM1 に 対峙して加圧圧送部A内の固定軸3上の羽根車1にマグネットM2 を配設して、 上記加圧圧送部Aの外壁を形成するケーシング2等を隔てて回転軸4側から加圧 圧送部A内の羽根車1に磁力で駆動力を伝達するよう構成されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような構成の場合には、加圧する流体の反力, 自己の重 量およびそれに伴う遠心力等が作用する羽根車1をその基端側(回転軸に近い側 )で固定軸3がケーシング2で片持ち支持しているため、強度的には該ケーシン グ2を肉厚にしなければならないが、あまり肉厚にすると磁力が透過しにくくな るため、ケーシング2の肉厚の限界によって流体機械の大型化が制限されている のが現状である。
【0006】 このため、流体機械のうちポンプに比べて大型になる送風機の場合には、上述の ような構成にすることができない。
【0007】 また、図示しないが、一般に、流体機械を大型にする手法として、ケーシング に作用する上記羽根車からの荷重等を軽減するため、流体機械の吸い込み口に接 続される吸い込み管に固定台を設けて上記固定軸の一端を該固定台に他の一端を ケーシングに支持させた両持ち支持構造にすることがおこなわれているが、この 場合には、吸い込み管に設けられる固定台が余分な流体抵抗を発生させるもとと なるとともに、流体機械と別体になった吸い込み管との間において組立の際に固 定軸のための芯出しが必要となり組立て作業が困難になり、且つ構造が複雑にな る等の問題があった。特に、単に流路を形成する場合の組立てと回転が円滑にお こなわれることが要求される場合の固定軸の芯だしを含む組立てはその寸法精度 の厳格さにおいて格段の差がある。
【0008】 また、上記いずれの構成の流体機械においても、固定軸3と回転軸4を正確に 同軸状に配置しなければならず、この場合には、二軸間の配置の厳格な寸法精度 が要求されるとともに、それぞれの軸受部分の組立てが必要になる等の理由によ り構造が複雑になり、部品点数及び組立工数が増加して製造コストが上昇し、メ ンテナンス等が厄介になるという問題がある。
【0009】 本考案は、上記現況に鑑みおこなわれたもので、一般にポンプ等の流体機械に 比べて大型になる送風機に適した、上記技術的問題のないマグネット駆動密封型 送風機を提供することを目的にする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案にかかるマグネット駆動密封型送風機は、密封用のケーシングを隔てて 駆動用と従動用のマグネットを対峙して配設し、該従動用マグネットを具備する 羽根車の回転により流体を吸引して圧送する加圧圧送部が密閉構造になったマグ ネット駆動密封型送風機において、 上記加圧圧送部の外壁を形成するケーシングに貫通穴を形成し、この貫通穴に 両端がケーシングを隔てて両側に突出するよう固定軸を貫通させて遊装するとと もに、この貫通部分において密閉状になるようケーシングと固定軸との間にシー ル部材を介装し、 この固定軸のケーシング内側に上記羽根車を回転自在に配設するとともに、ケー シングの外側の固定軸上に回転体を回転自在に取着し、上記回転体側に駆動用マ グネットと、羽根車側に従動用マグネットをそれぞれ配設し、且つ固定軸の回転 体側の端部を機台側に固設したことを特徴とする。
【0011】
【作用】
しかして、このような構成を有するマグネット駆動密封型送風機は、以下のよ うな作用効果を有する。
【0012】 (1).固定軸を太径にすることができ且つこの固定軸が加圧圧送部の外側の一端部 を機台等の剛体部分に片持式で強固に支持されるため、固定軸の先端側(ケーシ ングの内側)に取着される羽根車とその基端側(ケーシングの外側)の回転体か らの荷重は専ら固定軸を介して機台側に伝達され吸収されることになる。
【0013】 (2).このように、固定軸を片持式にしても、固定軸を一本の剛性の高い軸(一体 の軸も含む)で構成することができるため、羽根車あるいは回転体を加圧圧送部 の外部で強度的に十分な状態で支持することができ、また、固定軸が貫通するケ ーシングの貫通穴部分では、固定軸がケーシングの貫通穴に対して遊装され、そ れらの間にシール部材が配設されて密封構造を形成しているため、羽根車および 回転体からの荷重がケーシングには伝達されることがなく、この結果、送風機の 大型化を図っても、ケーシングは単に流体の内圧だけに耐えるようにすればよく 、従って、ケーシングの厚みを可及的に薄くすることができる。
【0014】 (3).上述のように、ケーシングの厚みを薄くすることができるため、磁力の透過 性が向上し、且つ駆動用マグネットと従動用マグネットの距離を小さくできるの で、密封したケーシング内部に効率よく動力を伝達することできる。
【0015】 (4).また、送風機の大型化が可能になり、しかも従来の両持ち式の支持構造のも ののように余計な流体抵抗の増加を生じさせず且つ構造も複雑にならない。
【0016】 (5).しかも、固定軸が貫通するケーシングの貫通穴部分では、相対的な回転がお こなわれないため、ボルト等によって脱着自在な構造にしてシール部材を間に介 装しても、該シール部材が摩耗あるいは繰り返し荷重等による疲労等することは ない。また、溶接構造、接着構造等を採用することもできる。
【0017】 (6).また、構造が簡単であるため、部品点数が少なく、従来のように、二つの軸 を同軸状に正確に配設する等の面倒な調節をすることなく、一つの固定軸上に駆 動用のマグネットと従動用のマグネットを簡単に且つ短時間で配設することがで きる。
【0018】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面を参照しながら具体的に説明する。
【0019】 図1は本実施例にかかるマグネット駆動密封型送風機のマグネット駆動機構の 要部(マグネット駆動機構とその部分の駆動側の密封構造)の構成を示す部分側 断面図である。以下の説明において、上記従来例と同じ機能もしくは均等な機能 を有する部材については同じ番号を用いる。
【0020】 図において、1は羽根車、2は羽根車1を密封し加圧圧送部Aの外壁を形成する ケーシングである。そして、上記羽根車1は回転しない固定軸3の先端部にすべ り軸受5を介して回転自在に取着されている。上記固定軸3は、図1に図示する ように、中央部でケーシング2の中央に形成された貫通穴2aを貫通して遊装され るとともに、該固定軸3に設けられたフランジ部(鍔部)3aが上記貫通穴2a周囲 の壁面にシール部材(ガスケット)7を介して当接するようボルト6により取着 されている。このように、上記フランジ部3aとケーシング2の壁面との間にシー ル部材が介装されることにより、ケーシング内部の液体(図において、ケーシン グ2の左側に存在する)が漏洩することのないよう、且つ羽根車1からの荷重が ケーシング2に直接伝達されることはないように構成されている。
【0021】 そして、上記固定軸3は、図において右端側で、機台Fに一体的に取着された支 持ブロック8に、回転しない状態に片持式で強固に固定されている。
【0022】 そして、上記固定軸3のケーシング2と支持ブロック8との間には、周囲にプー リ溝9aが形成された回転体9がころがり軸受10を介して回転自在に取着されてい る。
【0023】 また、ケーシング2の回転体9の側方の部分は該回転体9側に円筒の凸状に形成 され、この回転体9のその対応する部分には円筒凹状の筒状体9Aが延設され上記 ケーシング2の凸状部分を側方から覆うよう構成されている。そして、上記筒状 体9Aの内周面(ケーシング2側)には駆動用のマグネットM1 が配設されている 。
【0024】 また、上記羽根車1には、上記筒状体9Aにケーシング2を隔てて側方より内包さ れる円筒凸状の筒状体1Aが延設され、この筒状体1Aの外周面には上記駆動用マグ ネットM1 と対峙する状態で従動用マグネットM2 が配設されている。
【0025】 そして、上記回転体9は、図示しない原動機により図示しないベルト、歯車等の 伝達手段を介して回転が伝達されるよう構成されている。
【0026】 しかして、このように構成された本機械は、以下のように作用する。
【0027】 即ち、回転体9に図示しない原動機から回転が与えられると、そのケーシング2 側に延設されている筒状体9Aも回転するため、この筒状体9Aの内周面に取着され ているマグネットM1 が羽根車1側のマグネットM2 を磁力で誘導することによ り羽根車1が回転する。
【0028】 この際、本考案にかかる装置では、図1に図示するように、固定軸3は支持ブロ ック8により強度的に十分強固に片持支持されているため、また、固定軸3とケ ーシング2の間に遊間があり且つ該固定軸3とケーシングの間にシール部材7が 介装されているため、ケーシング2には何ら羽根車1あるいは回転体9等の重量 あるいはそれらに作用する流体抵抗、駆動抵抗等は作用しない。
【0029】 このため、ケーシング2は、図3に示す従来の装置に比べて、その肉厚を極端に 薄く構成することができる。
【0030】 このように、ケーシングの肉厚を薄くすると、磁力の強さは一般に磁石間距離の 二乗に反比例するため、従来のものに比べて飛躍的に強力に透過し、駆動用マグ ネットはケーシング内の従動用マグネットを強力に誘導することができる。
【0031】 また、固定軸3が固定されていることに起因して該固定軸3とケーシング2は相 対的に動かないため、その間に介装されているシール部材も摩耗することはない 。この効果は、密封が条件となる本機械のようなものにおいては、信頼性の点に おいて非常に大きな利点となる。
【0032】 このように構成されると、従来の装置と異なり、一本の固定軸でのみ羽根車と回 転体が支持されるため、回転の際の寸法精度が出し易く、且つ簡単に組立あるい はオーバーホールすることができる。
【0033】 また、部品点数も減少するため、上記組立工数の減少とあいまって、製造コスト を大幅に下げることができ、且つ部品点数の減少にともなって装置の信頼性も向 上する。
【0034】 尚、上記実施例では、摩耗したVベルトが容易に交換可能なように、支持ブロ ック8を高さ方向に分割可能な構造にしている。即ち、支持ブロックを高さ方向 に分解してその間に形成される空間にVベルトを通して交換する。
【0035】 ところで、上記実施例では、駆動用マグネットと従動用マグネットを回転する円 周の内外方向に配設しているが、図2に図示するように、固定軸の軸方向の前後 方向に配設してもよい。
【0036】 また、上記実施例において、送風機を腐食性の流体を圧送する用途に使用する 場合には、上記加圧圧送部内の軸受はセラミック製玉軸受あるいはセラミック製 スリーブとフッ素樹脂製すべり軸受等を用いることが好ましい。また、潤滑ある いは発熱防止等を配慮する必要のある場合には、上記固定軸は中空軸にしてその 内部に水あるいは潤滑剤等供給するよう構成してもよい。
【0037】
【考案の効果】
本考案にかかるマグネット駆動密封型送風機は、上述のように構成され、上述 のような作用効果を生じるため、以下のような効果を有する。
【0038】 即ち、(1).従来のものに比べて大きな伝達力をケーシング内の羽根車に伝達する ことができる。
【0039】 従って、従来の構造のものと同じ伝達力を得る場合には、磁石の量を少なくする ことができる。
【0040】 また、同じ外形容積に設計する場合には、磁力を強力にすることができるため、 従来過負荷で回転が低下していたような場合にも本装置によると低下することな く回転させることができる。
【0041】 (2).また、羽根車と回転軸を支持する軸が一本でよいため、製造コストが安価に なり、且つ芯だし作業が不要であるため、組立工数が減少する。また、熟練工で なくても、高い精度を維持して容易に組立あるいはオーバーホールができる。
【0042】 (3).構造が単純化されることにより故障等が減少し信頼性が向上し、またケーシ ングの肉厚が薄くできることともあいまって重量の軽量化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例にかかるマグネット駆動密封型流体
機械のマグネット駆動機構の要部の構成を示す部分側断
面図である。
【図2】 他の実施例を示す要部の部分側断面図。
【図3】 従来のマグネット駆動密封型流体機械のマグ
ネット駆動機構の構造を示す側断面図である。
【符号の説明】
1…羽根車 2…ケーシング 2a…貫通穴 3…固定軸 9…回転体 A…加圧圧送部 M1 …駆動用マグネット M2 …従動用マグネット。
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 マグネット駆動密封型送風機
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例にかかるマグネット駆動密封型流体
機械のマグネット駆動機構の要部の構成を示す部分側断
面図である。
【図2】 他の実施例を示す要部の部分側断面図。
【図3】 従来のマグネット駆動密封型流体機械のマグ
ネット駆動機構の構造を示す側断面図である。
【符号の説明】 1…羽根車 2…ケーシング 2a…貫通穴 3…固定軸 9…回転体 A…加圧圧送部 M1 …駆動用マグネット M2 …従動用マグネット。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 羽根車の回転により流体を吸引して圧送
    する加圧圧送部が密閉構造になったマグネット駆動密封
    型流体機械において、 上記加圧圧送部の外壁を形成するケーシングに貫通穴を
    形成し、この貫通穴に貫通部において密閉状になるよう
    且つ両端がケーシングを隔てて両側に突出するよう固定
    軸を配設し、この固定軸のケーシング内側に上記羽根車
    を回転自在に配設するとともに、ケーシングの外側の固
    定軸上に回転体を回転自在に取着し、ケーシングを隔て
    て上記回転体側に駆動用マグネットと羽根車側に従動用
    マグネットを対峙して配設したことを特徴とするマグネ
    ット駆動密封型流体機械。
JP1993047599U 1993-09-01 1993-09-01 マグネット駆動密封型送風機 Expired - Fee Related JP2579778Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993047599U JP2579778Y2 (ja) 1993-09-01 1993-09-01 マグネット駆動密封型送風機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993047599U JP2579778Y2 (ja) 1993-09-01 1993-09-01 マグネット駆動密封型送風機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0647693U true JPH0647693U (ja) 1994-06-28
JP2579778Y2 JP2579778Y2 (ja) 1998-08-27

Family

ID=12779713

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1993047599U Expired - Fee Related JP2579778Y2 (ja) 1993-09-01 1993-09-01 マグネット駆動密封型送風機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2579778Y2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11303793A (ja) * 1998-02-18 1999-11-02 Ebara Corp 循環ファン装置及び循環ファン駆動用モータ

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5832194U (ja) * 1981-08-28 1983-03-02 富士電機株式会社 電動ブロア装置
JPS59119999U (ja) * 1983-02-02 1984-08-13 株式会社日立製作所 マグネツトポンプ
JPS59191641U (ja) * 1983-06-06 1984-12-19 タバイエスペツク株式会社 耐環境試験器用フアン装置
JPS6073088A (ja) * 1983-09-29 1985-04-25 Nippon Denso Co Ltd 回転式流体ポンプ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5832194U (ja) * 1981-08-28 1983-03-02 富士電機株式会社 電動ブロア装置
JPS59119999U (ja) * 1983-02-02 1984-08-13 株式会社日立製作所 マグネツトポンプ
JPS59191641U (ja) * 1983-06-06 1984-12-19 タバイエスペツク株式会社 耐環境試験器用フアン装置
JPS6073088A (ja) * 1983-09-29 1985-04-25 Nippon Denso Co Ltd 回転式流体ポンプ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11303793A (ja) * 1998-02-18 1999-11-02 Ebara Corp 循環ファン装置及び循環ファン駆動用モータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2579778Y2 (ja) 1998-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5503520A (en) Pump for filtration systems
US3911300A (en) Encapsulated wet dynamoelectric machine rotor
US3811805A (en) Hydrodynamic thrust bearing arrangement for rotary screw compressor
US4781550A (en) Scroll compressor with driving and driven scrolls
JP2008106941A (ja) 油圧差動装置
CN1965166A (zh) 磁驱动齿轮泵
JPH0249991A (ja) ベントを設けたコンプレッサ用潤滑システム
GB1600208A (en) Swash plate pump or motor
JP3643156B2 (ja) 潤滑油ポンプ
JP2006214341A (ja) ターボ型回転機器
KR860009237A (ko) 스크롤 유체기계
KR960010653B1 (ko) 레디얼 베어링을 가진 압축기
JP4355922B2 (ja) 電動ポンプ
JP4818378B2 (ja) 電液一体型液圧装置
JPH0647693U (ja) マグネット駆動密封型送風機
JPH10148192A (ja) オイルフリースクリュー圧縮機
JPH11264382A (ja) ポンプ
KR20080008986A (ko) 전기펌프
CN111623038B (zh) 一种超高精度静压轴承
GB2084652A (en) A rotating and pumping unit operable both for supporting a rotary member and for feeding a liquid
JPH0255894A (ja) マグネツト駆動密封型流体機械
US4650398A (en) Bearing unit with integrated pump
JP2018507980A (ja) 車両用機械式真空ポンプ
JP4277995B2 (ja) 電動圧縮機及びその製造方法
CN213419358U (zh) 一种具有隔腔的螺杆泵

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees