JPH0647453Y2 - 口腔洗浄装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は、洗面台などに給水する給水源に接続し、洗浄
ノズルからのジェット水を噴出させて口腔内の洗浄をす
るための口腔洗浄装置に関するものである。

［背景技術］ 従来からケースに設けた水タンクに溜めた水をポンプで
加圧して洗浄ノズルより噴出させて口腔内の洗浄をする
口腔洗浄器が知られている。そしてこの従来のものはケ
ースに洗浄ノズルの握り部を支持するための支持部を設
けてあった。この従来例にあっては、ポンプを必要とす
るのみならず、使用の毎に水タンクに一々水を溜めてか
ら使用しなければならず、しかも使用した後で水タンク
内に残った水を処理しなければならず、また水タンクや
ポンプを必要とするため装置全体が大きくなり、比較的
広い設置場所が必要で洗面台などの上に載置できなかっ
たり、あるいは載置できたとしても邪魔になるという問
題があった。そこで本考案者は水道管のような給水源に
送水管路を介して洗浄ノズルを接続することを考えた
が、この場合、洗浄ノズルを使用しないとき送水管路の
一部を構成する握り部を洗面台などのカウンター部の上
に載置しておくだけでは見苦しく、また邪魔になるとい
う問題がある。

［考案の目的］ 本考案は、上記の点に鑑みて考案したものであって、そ
の目的とするところは、ポンプや水タンクを必要とせ
ず、また洗浄ノズルの握り部を所定の位置に支持でき、
更に握り部を支持するスタンドを口腔洗浄装置の本体部
と共に洗面台のカウンターのようなの取り付け基台に取
り付けることができて取り付けが簡単で且つスタンドの
みを単独で取り付けるための特別な取り付け手段を必要
とせず、また、口腔洗浄の際にボウルに流下してボウル
に付着する付着物を逃がし吐水管からボウルに流下する
逃がし水により洗浄することができたり、あるいは、逃
がし水を飲用、洗顔等として利用できる口腔洗浄装置を
提供するにある。

［考案の開示］ 本考案の口腔洗浄装置は、一次側が水道のような給水源
１に接続される止水栓２の二次側に送水管路３を介して
洗浄ノズル４を接続して成る口腔洗浄装置において、洗
浄ノズル４の握り部26を支持するためのスタンド19を口
腔洗浄装置の本体部Ａと共としてのカウンター部８に取
り付け、止水栓２と洗浄ノズル４とを接続する送水管路
３の途中から逃がし吐水管５を分岐し、該逃がし吐水管
５の先端をカウンター部８に設けたボウル７に対向させ
基台に取り付けて成るものであって、このような構成を
採用することで、上記した本考案の目的を達成したもの
である。すなわち本考案にあっては、水道のような給水
源１に接続される止水栓２に送水管路３を介して洗浄ノ
ズル４を接続することで、従来のように水タンクやポン
プを用いることなく水道のような給水源１の水圧を利用
して洗浄ノズル４から洗浄水を噴出させて口腔内の洗浄
ができ、また洗浄ノズル４の握り部26を支持するための
スタンド19を口腔洗浄装置の本体部Ａと共に洗面台のカ
ウンター部８のような取り付け基台に取り付けることで
使用しないとき、洗浄ノズル４の握り部26をスタンド19
により支持できるものであって、握り部26の置き場所に
こまることがなく、またスタンド19を口腔洗浄装置の本
体部Ａと一緒にカウンター部８のような取り付け基台に
取り付けることができてスタンド19のみを取り付けるた
めの特別な取り付け手段を必要としなくなったものであ
る。また、止水栓２と洗浄ノズル４とを接続する送水管
路３の途中から逃がし吐水管５を分岐し、該逃がし吐水
管５の先端をカウンター部８に設けたボウル７に対向さ
せてあることで、口腔洗浄の際、逃がし吐水管５から逃
がし水をボウル７に流すことで、洗浄水と一緒に流れる
口腔内から排出された汚物がボウル７に付着しようとす
るのを、ボウル７を流れる逃がし水により洗い流すこと
ができるものであり（すなわち、逃がし水がボウル７内
に流れることでボウル７内に流水膜ができてこの流水膜
により付着しようとする汚物が流されるものであり、ま
た、口腔内から流下する洗浄水がボウル７で逃がし水の
流水膜に沿って流れるので飛び跳ねることがなく、衣服
や床を飛沫で汚すことがなく、また、逃がし吐水管５か
らのみの水を出して使用する場合には、通常の蛇口、水
飲み、洗顔等の使用ができる。

以下本考案を添付図面に示す実施例により詳述する。

添付図面には洗面台６に口腔洗浄装置を取り付けた例を
示してある。洗面台６にはボウル７が設けてあり、ボウ
ル７の上部周辺のカウンター部８（このカウンター部８
が後述のように口腔洗浄装置の本体部Ａの取り付け基台
となるものであるが、このカウンター部はボウルと一体
であっても別体であってもよい）、あるいはカウンター
部８以外の他の取り付け基台に口腔洗浄装置の本体部Ａ
が取り付けてある。この口腔洗浄装置の本体部Ａは一端
部に筒部12を突出した止水栓２のボデー９と、ボデー９
の他端部から突出した給水用配管から突出した送水管路
３の一部を構成する筒体16とで構成してある。ボデー９
の一端部の筒部12の下方には一次側接続部10が設けてあ
り、一次側接続部10は接続管36により給水源１となる水
道配管のような給水用配管31に接続してある。添付図面
の実施例では洗面用水栓32に給水するための給水用配管
31の途中に設けた三方弁33に接続してある。ボデー９か
ら突出した筒部12内に操作軸13が設けてあり、操作軸13
の上端部にハンドルのような操作部14が設けてあり、操
作軸13の下端部に弁体15が設けてあり、操作部14を操作
して弁体15を開閉するようになっている。筒体16は止水
栓２のボデー９の他端部に設けた二次側接続部11に接続
して突出させてある。上記口腔洗浄装置の本体部Ａは筒
部12及び筒体16をカウンター部８または他の取り付け基
台に設けた孔部17の挿通し、パッキン38を介してナット
18を締め付けることで取り付けてある。ここで、カウン
ター部８とナット18との間にはスタンド19の取り付け部
20がパッキン22を介して介在してあり、そしてこの取り
付け部20の取り付け孔21を筒体16に回転自在に被嵌して
ある。またカウンター部８の厚みが薄い場合には第５図
に示すようにスペーサ39を介在して取り付けるものであ
る。筒体16からはフレキシブルなホース23が接続してあ
り、ホース23の先端に握り部26が接続してあり、この握
り部26の先端部に洗浄ノズル４が着脱自在に接続される
ものである。このように添付図面の実施例では筒体16、
ホース23及び握り部26により止水栓２と洗浄ノズル４と
を接続する送水管路３が構成してある。握り部26内には
二次止水弁35が設けてある。また送水管路３の一部を構
成する筒体16の止水栓２側の端部内には逆止弁24が内装
してあり、また筒体16の逆止弁24の内装部分よりも洗浄
ノズル４側から逃がし吐水管５が分岐してある。逃がし
吐水管５は流路絞り部25を有する接続部28を介して送水
管路３である筒体16に筒体16を軸芯として筒体16の周囲
に回転自在にして連通してあり、添付図面の実施例では
流路絞り部25が定流量弁となっている。逃がし吐水管５
の先端の吐出口27は吐出口27からの逃がし水が洗面台６
のボウル７に流れるように配置してある。ここで吐出口
27は下向きとなっていてボウル７と上下方向に対向して
いる場合、あるいは吐出口27が側方を向いて開口してボ
ウル７の内側壁と対向している場合、あるいは吐出口27
が上方を向いていて吐出口27から上方に噴出した水がボ
ウル７に受けられるようになっている場合がある。吐出
口27が下向きの場合には吐出口27からの逃がし水を直接
ボウル７に排水するものであり、吐出口27が側方を向い
て開口していてボウル７の内側壁と対向している場合に
は吐出口27からの逃がし水がボウル７の内側壁に沿って
洗浄しながら排水されることとなり、内側壁に付着した
付着物を洗浄することができるようになっており、特に
口腔洗浄の際にボウル７に流下してボウル７に付着する
付着物を同時に洗浄することができるようになってい
る。吐出口27が上向きの場合には、上向きに噴出する逃
がし水を飲んだり、あるいは洗眼水として眼を洗眼した
りするのに使用する。ところで吐水管５を接続部28に対
して回動自在としておくと上記吐出口27の向きを自由に
選択することができるものである。またボウル７の洗浄
用、飲用、洗眼用等吐出口27の種類を変え、この吐出口
27の種類の異なる吐水管５を選択して接続部28に着脱自
在に取り付けるようにしてもよいものである。スタンド
19は支持部29と支持部29の下端部から側方に突出した取
り付け部20とで構成してあって全体を合成樹脂により形
成してある。支持部29は割り筒状をしていて、筒状の支
持部29の両側が切欠してあって切欠部30となっており、
支持部29の上端部内面には突部34が突出してある。一方
すでに述べたように取り付け部20は口腔洗浄装置の本体
部Ａの筒体16をカウンター部８に取り付ける際に同時に
取り付けてある。そして、支持部29に握り部26の下部を
はめ込んで突部34で押さえて支持するようになってい
る。この場合切欠部30を設けておくことで、支持部29へ
の握り部26の出し入れに当たって握り部26を厳密に垂直
方向に出し入れする必要がなく（つまり多少握り部26が
傾いた状態でも切欠部30の存在により支持部29を破損す
ることなく出し入れができ）、握り部26の支持部29への
出し入れが簡単で、しかも支持部29を破損することなく
できるようになっている。また取り付け部20を本体部Ａ
の筒体16と同時に取り付けるのであるが、この場合、取
り付け部20を筒体16に対して回動させることで、取り付
け部20の端部に設けられた支持部29の位置を可変でき、
カウンター部８の上面のうち使用者に応じた位置に支持
部29を位置させることができる。またカウンター部８の
上には握り部26から外した洗浄ノズル４を収納するため
のノズル収納ボックス37が載置してあるが、勿論このノ
ズル収納ボックス37はカウンター部８以外の場所に置い
ていてもよいものである。

しかして、スタンド19の支持部29に支持していた握り部
26を支持部29から抜き取り、支持部29に洗浄ノズル４を
装着し、洗浄ノズル４を口腔内に入れ、この状態で止水
栓２の操作部14を操作して弁体15を開けて送水管路３に
給水すると一部が逃がし吐水管５に流れて吐出口27から
吐出され、一部がホース23、握り部26、洗浄ノズル４と
流れて、洗浄ノズル４の先端から口腔内にジェット水と
して噴出されて口腔内を洗浄するものである。そして口
腔内を洗浄した洗浄水はボウル７内に流すのであるが、
この場合ボウル７に洗浄水と一緒に流れる口腔内から排
出される汚物がボウル７に付着しようとするのを、逃が
し吐水管５からボウル７に流れる逃がし水により洗い流
すことができるものであり（つまり逃がし水がボウル７
内を流れることでボウル７内に流水膜ができこの流水膜
により付着しようとする異物が流されるのであり）、ま
た口腔内から流下する洗浄水がボウル７で逃がし水の流
水膜に沿って流れるので飛びはねることがなく衣服や床
を飛沫で汚すことがないものである。一方、使用しない
ときには、止水栓を閉じた状態で握り部26をスタンド19
の支持部29にはめ込んで支持するものであり、この場合
必要に応じて洗浄ノズル４を握り部26より外してノズル
収納ボックス37に収納するものである。

なお、二次止水弁35を閉じて逃がし吐水管５からのみ水
を出すようにした場合には、通常の給水蛇口、水飲み、
洗眼等任意の使用が選択できるようになっている。

なおまた、上記した実施例にあっては、洗面台６に口腔
洗浄装置を取り付けた例を示したが、洗面台６に変えて
流し台に口腔洗浄装置を取り付けてもよい。

［考案の効果］ 本考案にあっては、叙述のように一次側が水道のような
給水源に接続される止水栓の二次側に送水管路を介して
洗浄ノズルを接続してあるので、従来のように水タンク
やポンプを用いることなく水道のような給水源の水圧を
利用して洗浄ノズルから洗浄水を噴出させて口腔内の洗
浄ができ、この結果従来の口腔洗浄器のように水タンク
やポンプを別途必要とせず設置スペースも狭くてすみ、
また洗浄ノズルの握り部を支持するためのスタンドを口
腔洗浄装置の本体部と共に取り付け基台に取り付けるの
で、使用しないときは洗浄ノズルの握り部をスタンドに
より支持できるものであって、握り部の置き場所にこま
ることがないとともに握り部を見苦しくなく収納でき、
またスタンドを口腔洗浄装置の本体部と一緒に取り付け
基台に取り付けることができてスタンドのみを取り付け
基台に単独で取り付けるための特別な取り付け手段を必
要とせず、スタンドの取り付けが簡単にできるものであ
り、また、止水栓と洗浄ノズルとを接続する送水管路の
途中から逃がし吐水管を分岐し、該逃がし吐水管の先端
をカウンター部に設けたボウルに対向させてあるので、
口腔洗浄の際、逃がし吐水管から逃がし水をボウルに流
すことで、洗浄水と一緒に流れる口腔内から排出された
汚物がボウルに付着しようとするのを、ボウルを流れる
逃がし水により洗い流すことができるものであり（すな
わち、逃がし水がボウル内を流れることでボウル内に流
水膜ができてこの流水膜により付着しようとする汚物が
流されるものであり）、また、口腔内から流下する洗浄
水がボウルで逃がし水の流水膜に沿って流れるので飛び
跳ねることがなく、衣服や床を飛沫で汚すことがなく、
また、逃がし吐水管からのみの水を出して使用する場合
には、通常の蛇口、水飲み、洗顔等の使用ができるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の全体斜視図、第２図は同上
の取り付け状態を示す断面図、第３図は同上の吐水管部
分を示す断面図、第４図は同上に用いるスタンドの斜視
図、第５図は同上のカウンター部の厚みの違うものに取
り付ける例を示す断面図であって、１は給水源、２は止
水栓、３は送水管路、４は洗浄ノズル、８はカウンター
部、19はスタンド、26は握り部、Ａは本体部である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 中村 英夫 大阪府豊中市新千里西町１丁目１番12号 ナショナル住宅産業株式会社内 (72)考案者 大野 正 岐阜県岐阜市黒野308番地 北村バルブ株 式会社内 (72)考案者 向井 淳一 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 (56)参考文献 実開 昭55−138919（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−97091（ＪＰ，Ｕ)

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一次側が水道のような給水源に接続される
   止水栓の二次側に送水管路を介して洗浄ノズルを接続し
   て成る口腔洗浄装置において、洗浄ノズルの握り部を支
   持するためのスタンドを口腔洗浄装置の本体部と共に取
   り付け基台としてのカウンター部に取り付け、止水栓と
   洗浄ノズルとを接続する送水管路の途中から逃がし吐水
   管を分岐し、該逃がし吐水管の先端をカウンター部に設
   けたボウルに対向させて成る口腔洗浄装置。
2. 【請求項２】スタンドの下部に側方に突出した取り付け
   部を口腔洗浄装置の本体部の取り付け基台への取り付け
   部分に回動自在に取り付けて成る実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の口腔洗浄装置。
3. 【請求項３】スタンドの洗浄ノズルを支持する部分であ
   る支持部を上端部から下方に切欠した切欠部を有する割
   り筒状として成る実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   口腔洗浄装置。