JPH0647051A - 結石破砕装置 - Google Patents

結石破砕装置

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JPH0647051A
JPH0647051A JP3213500A JP21350091A JPH0647051A JP H0647051 A JPH0647051 A JP H0647051A JP 3213500 A JP3213500 A JP 3213500A JP 21350091 A JP21350091 A JP 21350091A JP H0647051 A JPH0647051 A JP H0647051A
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ultrasonic
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 X線被曝のおそれが全くなく、適確に結石を
破砕できる結石破砕装置を提供する。 【構成】 凹面形状を有しその幾何学的中心点に衝撃波
の集束点を形成する衝撃波発生手段と、この衝撃波発生
手段と所定の位置関係をもって配置され前記集束点を含
む音場領域を形成して被検体の断層像データを得る超音
波トランスジューサと、前記断層像データに基く断層像
と前記集束点に対応する集束点マーカとを表示する表示
手段と、前記衝撃波発生手段からその集束点に位置する
破砕対象たる被検体内の結石に向けて強力な衝撃波エネ
ルギを発生させるパルサと、前記集束点位置と結石位置
との一致状態を検出し、これら集束点位置と結石位置が
一致する際に可聴音を出力する手段とを有することを特
徴とする結石破砕装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被検体内にある結石を衝
撃波の集束エネルギで破砕する結石破砕装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、衝撃波エネルギを利用して被検体
内の結石を破砕するようにした装置が実用化されてい
る。
【0003】この装置は、所定の大きさを有し、かつ、
その内部に適温の水を満たした容器内に結石を持った被
検体を入れてその結石の位置を回転楕円体の一方の焦点
位置と一致させ、他方の焦点位置で火薬の爆発や放電現
象により衝撃波を発生させてそのまわりに配置した音響
ミラーにより衝撃波を結石部分に集束させるようにして
衝撃波エネルギにより結石を破砕するようにしたもので
ある。
【0004】この場合、被検体の結石の位置の確認は、
前記容器の外側に配置したX線透視装置により結石部分
を表示しながら行なうものである。
【0005】しかしなから、上述した装置により数十回
乃至数百回の破砕作用を繰り返す場合、1回の衝撃波の
発生毎に火薬や電極を取り替えなければならず、そのた
めの時間が多くかかるとともに費用も多大に要するとい
う問題がある。
【0006】また、この装置の場合被検体を水を満たし
た容器内に入れる煩しさがあり、さらにはX線透視によ
る観察が不可欠であるため被検体及びオペレータの受け
る被爆量も無視できない量となる。
【0007】さらに、装置が大規模となり価格も極めて
高価になるという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたものであり、X線の被爆のおそれが全くな
く適確に被検体の結石を破壊することができしかも低価
格な結石破砕装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の概要は、凹面形状を有しその幾何学的中心点
に衝撃波の集束点を形成する衝撃波発生手段と、この衝
撃波発生手段と所定の位置関係をもって配置され前記集
束点を含む音場領域を形成して被検体の断層像データを
得る超音波トランスジューサと、前記断層像データに基
く断層像と前記集束点に対応する集束点マーカとを表示
する表示手段と、前記衝撃波発生手段からその集束点に
位置する破砕対象たる被検体内の結石に向けて強力な衝
撃波エネルギを発生させるパルサと、前記集束点位置と
結石位置との一致状態を検出し、これら集束点位置と結
石位置が一致する際に可聴音を出力する手段とを有する
ことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】集束点位置と結石位置とが一致したときに可聴
音を発生させて衝撃波の発生タイミングを決定するので
確実に結石を破砕することができる。
【0011】
【実施例】以下に本発明の実施例を詳細に説明する。図
1に示す実施例装置は、後に詳述する異なる音場領域を
形成する超音波を送受波するために第1,第2の超音波
トランスジューサ1,2を含んで構成されたアプリケー
タ3と、第1の超音波トランスジューサ(衝撃波発生手
段)1に対し強弱2種類のパルス信号を送出するととも
にこの第1の超音波トランスシューサ1からの超音波エ
コー信号を受信して信号処理する第1の信号処理系4
と、前記第2の超音波トランスジューサ2に対しパルス
信号を送出して扇状の超音波を発生させるとともにこの
第2の超音波トランスジューサ2からの超音波エコー信
号を受信して信号処理する第2の信号処理系5と、所定
のパラメータのもとにこの装置各部の制御を行なうCP
U(中央処理装置)6及びこのCPU6に制御され前記
第1,第2の信号処理系4,5におけるパルス信号の送
受信タイミング,振幅,周波数等を制御するコントロー
ラ7からなる制御系8と、前記CPU6により制御され
第2の信号処理系5の出力信号に対し信号変換処理を行
なう信号変換系(例えばディジタルスキャンコンバー
タ)9と、この信号変換系9の出力信号を基に第2の超
音波トランスジューサ2による扇状の音場領域31,被
検体の体表像33,腎臓像34,腎結石像35等と第1
の超音波トランスジューサ1の位置36,音場領域3
7,集束点マーカ38等とを表示するTVモニタ等の表
示手段10と、前記第1の信号処理系5の出力信号に基
き被検体内の腎結石の位置を確認するスピーカ等の結石
位置確認手段11と、被検体の一部、例えば手足等に接
触可能に形成され被検体の心拍動等を示す被検体信号を
前記CPU6に送る被検体信号検出素子12と、前記第
1の信号処理系4から第1の超音波トランスジューサ1
に送られるパルス信号の発生タイミングを設定すべくC
PU6に接続された第1,第2のプッシュボタンからな
るパルス発生スイッチ13と、前記信号変換系9におけ
る信号変換時における信号変換時における超音波音速設
定値を可変すべくCPU6に接続された音速設定手段1
4とを有し構成されている。次にアプリケータ3の具体
的構成について説明する。前記第1の超音波トランスジ
ューサ1は、図2に示すように中央部に所定形状の抜孔
を設けた例えば共振周波数1MHzで直径10cmの曲
率を有する凹面振動子15と、この凹面振動子15の背
面に一様に張設したバッキング材16とからなり、凹面
振動子15の図示しない電極に第1のケーブル17を接
続している。この実施例では微弱超音波によって結石の
位置を確認し、強力超音波を衝撃波として用いて結石を
破砕するようにしている。
【0012】前記第2の超音波トランスジューサ2は、
前記抜孔内に固定され、かつ細い振動子を配列してなる
振動子アレイ2aを前記凹面振動子15の曲面に臨ませ
たセクタプローブであり、このセクタプローブから第2
のケーブル18を引き出している。
【0013】前記第1の超音波トランスジューサ1の外
周部は、シャフト19を有する固定枠20により支持さ
れ、またこの固定枠20はアーム21に結合されて固定
枠20を動かすことにより第1,第2の超音波トランス
ジューサ1,2を所望の位置に移動させかつその位置に
固定できるようになっている。
【0014】前記第1,第2の超音波トランスジューサ
1,2は、音響カプラ22により被検体の体表33Mに
対し音響的に結合される。この音響カプラ22は図2に
示すように水とほぼ等しい音響インピーダンスを有する
薄い膜で形成された袋23と、この袋23内に満された
水23aとから構成され、この音響カプラ22を前記第
1,第2の超音波トランスジューサ1,2の音場領域側
に配置することにより、第1,第2の超音波トランスジ
ューサ1,2と被検体との間の超音波の送受波を効率よ
く行なうようになっている。
【0015】次に第1の信号処理系4について説明す
る。第1の信号処理系4は、制御系8のコントローラ7
により制御され、前記第1のケーブル17を介して第1
の超音波トランスジューサ1に対し大振幅小振幅の2種
類のパルス信号を送りこの第1の超音波トランスジュー
サ1から強弱2態様の超音波を発生されるように励振す
るパルサ24と、第1の超音波トランスジューサ1から
被検体に送波される弱い超音波に基くエコー信号を第1
のケーブル17を介して受信する受信回路25と、この
受信回路25の出力信号を入力しこれを可聴周波数の音
響信号に変換して前記結石位置確認手段11に送出する
第1の信号処理回路26とから構成されている。
【0016】次に第2にの信号処理系5について説明す
る。第2の信号処理系5は、前記制御系8のコントロー
ラ7により制御され、第2の超音波トランスジューサ2
に対し所定のタイミングでパルス信号を送ってこの第2
の超音波トランスジューサ2がセクタスキャンを行なう
ように励振するとともにこのセクタスキャンに基く第2
の超音波トランスジューサ2からのエコー信号を受信す
る送受信回路27と、この送受信回路27の出力信号を
入力しこれに振幅検波を施してビデオ信号として信号変
換系9に送出する第2の信号処理回路28とから構成さ
れている。
【0017】次に上記構成の装置における基本的作用を
被検体内の腎臓34M内の腎結石35Mを破砕する場合
を例にとって説明する。
【0018】まずアプリケータ3の固定枠20により支
持されている音響カプラ22を被検体の体表(例えば背
中)33Mに乗せ、この状態で第2の信号処理系5及び
信号変換系9を制御し、第2の超音波トランスジューサ
2を駆動して表示手段10の画面上に被検体の断層像を
表示する。
【0019】この断層像中に腎臓像34が描写された段
階でその中にある腎結石像35を探す。
【0020】この場合、表示手段10上には、CPU6
から信号変換系9に送られる信号に基づいて凹面振動子
15の位置、第1の超音波トランスジューサ1の音場領
域37及び集束点マーカ38がそれぞれ固定された位置
に表示されるとともに、リアルタイムで表示される被検
体の断層像はアプリケータ3の移動に伴ってその表示部
位が変化する。
【0021】そして、腎結石像35が断層像内に描写さ
れた段階でさらにアプリケータ3を微調整し、その腎結
石像35が前記集束点マーカ38内に位置するように設
定しこの状態でアプリケータ3を固定する。
【0022】次にオペレータはパルス発生スイッチ13
の第1のプッシュボタンを押しCPU6,コントローラ
7を介してパルサ24に制御信号を送る。これによりパ
ルサ24から第1の超音波トランスジューサ1に大振幅
のパルス信号が送られ第1の超音波トランスジューサ1
は強力なエネルギーをもった超音波パルスを集束点マー
カ38の位置に相当する位置にある被検体の腎結石35
Mに向けて送波する。この超音波パルスは腎結石35M
の位置で衝撃波となり、腎結石35Mを破砕する。
【0023】このような超音波パルスの発生を何度か必
要なだけ繰り返すことにより、腎結石35Mの全体を破
砕することができる。
【0024】尚、被検体は心拍動や呼吸等のためわずか
に動いていることから、予め被検体信号検出素子12を
被検体の手,足や胸部,鼻等に接触しておき、この被検
体信号検出素子12から得られる被検体信号と前記パル
ススイッチ13からの信号とをCPU6により同期させ
てパルサ24からのパルス信号の送出タイミングを制御
するようにすればより効果的である。
【0025】以上の実施例装置の動作は、第1の超音波
トランスジューサ1による超音波パルスの集束点位置と
表示手段10上の集束点マーカ38とが誤差なく対応す
るとの前提に基づくものであるが、実際にはこれらは完
全に対応しているとは限らない。すなわち、表示手段1
0上で腎結石像35が集束点マーカ38内に入るように
しても第1の超音波トランスジューサ1による真の集束
点が被検体内の腎結石35Mの位置と一致しない場合も
生じる。
【0026】これは、第2の超音波トランスジューサ2
によるセクタスキャンに基くエコー信号からリアルタイ
ムで断層像を表示する際に、信号変換系19において被
検体内の超音波伝播速度が一定の値(例えば1530m
/s)であると予め設定し、この伝播速度を距離に換算
して第2の信号処理系5からの出力信号を信号変換し結
果を表示手段10上に表示することによるものである。
すなわち、被検体の実際の超音波伝播速度が上述した設
定値と異なる場合には、実際の腎結石35Mの位置が表
示手段10上に正しく表示されないことになる。
【0027】具体例で説明すると、被検体の体表33か
ら腎結石35Mまで超音波パルスが到達する際の音速が
上述した設定値1530(m/s)よりも早い場合に
は、その反射エコーも早く帰ってくるため表示手段10
上には実際の位置よりも近い位置関係をもって腎結石像
35が表示されることになる。
【0028】さらに、超音波パルスの屈折等の影響のた
め、腎結石像35の表示位置の誤差はより大きくなる。
【0029】そこで、以下に本実施例装置において腎結
石35Mの真の位置を確認しつつその破砕を行うための
動作を説明する。
【0030】まずオペレータは上述した場合と同様に腎
結石像35が集束点マーカ38内に入るようにアプリケ
ータ3の位置を調整する。
【0031】次にオペレータはパルス発生スイッチング
13の第2のプシュボタンを押しCPU6に微弱パルス
発生のための信号を送る。この信号によりコントローラ
7はCPU6に制御されてパルサ24に制御信号を送
り、この結果、パルサ24から第1の超音波トランスジ
ューサ1に対し小振幅のパルサ信号が送られ、第1の超
音波トランスジューサ1から被検体に向けてごく弱い超
音波パルスが送波される。
【0032】この弱い超音波パルサは被検体の各種組織
に当って反射し、超音波エコーとなって第1の超音波ト
ランジューサ1により受波されエコー信号に変換され
る。受信回路25はこのエコー信号を受信し、第1の信
号処理回路26に送る。第1の信号処理回路26はCP
U6に制御され、入力したエコー信号のうちから集束点
近傍からエコー信号のみを検出しこれを可聴周波数の音
響信号に変換して送出する。結石位置確認手段11はこ
の音響信号を基に可聴音を発生する。
【0033】オペレータは、この可聴音を聴きながら腎
結石像35が集束点マーカ38内あるいはその周辺に位
置するようにアプリケータ3を動かし、可聴音が最大と
なる位置を探す。
【0034】このような操作により可聴音が最大になっ
たとき、第1の超音波トランジューサ1による超音波パ
ルスの真の集束位置と腎結石35Mの位置とが一致した
ことになる。
【0035】この状態でオペレータはパルス発生スイッ
チ13の第1のプッシュボタンを押し、既述した場合と
同様パルサ24から大振幅のパルサ信号を第1の超音波
トランスジューサ1に送って集束点に位置する腎結石3
5Mを破砕する。
【0036】以上の動作により、被検体内の腎体内の腎
結石35Mを確実に破砕することができる。
【0037】次に、本実施例装置において上述した結石
位置確認手段11と表示手段10上の断層像のスケール
ファクタの変化とを組み合せて腎結石35Mの破砕を行
う動作について説明する。
【0038】表示手段10上の断層像は信号変換系9に
おける音速設定値、すなわち、スケールファクタを変え
ることにより拡大,縮小が可能である。
【0039】このためには、音速設定手段14によりC
PU6を介して信号変換系9の音速設定値を変え、結石
位置確認手段11からの可聴音が最大となるとき表示手
段10上の集束点マーカ38内に腎結石像35が入るよ
うに断層像のスケールファクタを設定する。
【0040】このようにスケールファクタを設定すれ
ば、ある被検体の腎結石35Mに何度も破砕のための超
音波パルスを加えるときにより便利である。
【0041】尚、上述したスケールファクタの自動的設
定も本実施例装置により可能である。以下にその手法に
ついて説明する。
【0042】第2の超音波トランジューサ2により毎秒
30フレームの断層像を得る場合を考え、その各フレー
ムの変り目毎に第1の超音波トランスジューサ1から弱
い超音波パルスを送波する。このようにすれば、第2の
超音波トランスジューサ2による断層像には何等影響を
与えることがなく第1の超音波トランスジューサ1から
毎秒当り30個の超音波パルスを送波することができ
る。
【0043】図4におけるパルスa0 は第1の超音波ト
ランスジューサ1から送波されるパルスを示すものであ
り、同図のパルスa1 〜a5 は腎結石35Mからの反射
エコーにもとずくエコー信号の検波波形を示すものであ
る。同図から明らかなように腎結石35Mが第1の超音
波トランスジューサ1の集束点よりも体表33に近い位
置にあるときにはパルスa0 の発射時刻から短い時間に
しかも振幅の小さい広幅なパルスa1 が得られる。
【0044】アプリケータ3の第1の超音波トランスジ
ューサ1を体表33から少し遠ざけ腎結石35Mを集束
点に近ずけた場合には、上述したパルスa1 よりも遅い
時間でかつ振幅がより大きく幅が狭いパルスa2 が得ら
れる。
【0045】そらに第1の超音波トランスジューサ1を
体表33から遠ざけ腎結石35Mの位置が集束点の位置
と一致した場合には、パルスa3 のように振幅が最大で
最も狭幅のパルスa3 が得られる。
【0046】第1の超音波トランスジューサ1をさらに
体表33から遠ざけると腎結石35Mの位置は集束点位
置より遠方に至りパルスa4 ,a5 のようなパルスが得
られる。
【0047】この場合、アプリケータ3の移動を連続的
に行なえば、毎秒30個の反射エコーに基くパルスが得
られ、その各パルスの包絡線を描けば図5のようにな
る。パルスa0 の発射時刻からこの包絡線のピーク点ま
での時間Tは、第1の超音波トランスジューサ1の集束
点と腎結石35Mの位置とが一致したときにこの超音波
トランスジューサ1から発射された超音波パルスが腎結
石35Mにあたって反射し第1の超音波トランスジュー
サ1により受波されるまでの時間に相当する。
【0048】すなわち、凹面振動子15の曲率半径をR
とすれば、距離2P間を超音波が伝播するに要する時間
がTということになる。
【0049】ここで、曲率半径Rは凹面振動子15の幾
何学的形状により予め定まっているため時間Tが求まれ
ば、このときの第1の超音波トランスジューサ1から音
響カプラ22を経て被検体内の腎結石35Mに至るまで
の平均音速(これは被検体のみの平均音速とみなすこと
ができる。)CM は下記数式1で表わすことができる。
【0050】
【数1】
【0051】CM =2R/T 前記音速CM を求める手順を以下に説明する。記述した
ように腎結石からの反射エコーは集束点に近いほどその
振幅が大きくかつその幅が狭いため、図4に示す各パル
スa1 〜a5 の波形をCPU6により制御される第1の
信号処理回路26で微分し図6に示すような微分波形信
号を用いれば集束点の位置をより明確にとらえることが
できる。尚、図7は図6に示す微分波形信号包絡線を示
すものである。このような微分波形信号をさらに第1の
信号処理回路26においてA/D変換処理、メモリへの
格納処理、ディジタル回路によるピーク点検出処理を行
ない時間Tを自動検出する。
【0052】そして、検出した時間Tのデータを一旦メ
モリに格納し、このデータと前記曲率半径Rの値とを取
り込み前記数式1に基く演算を図示しない演算手段で行
なうことにより平均音速CM を求め、これをCPU6を
介して信号変換系9に音速設定値として送ることによ
り、表示手段10上には被検体の腎結石像35を誤差な
く表示することができ、これにより腎結石35Mを確実
に破砕することが可能となる。
【0053】このようなスケールファクタの自動設定と
結石位置確認手段11による集束点位置の音響的確認と
を併用して腎結石35Mの破砕を行なうことももちろん
可能である。
【0054】尚、実際の診断に際しては被検体組織の不
均一性や超音波パルスの減衰等があるため、前記数式1
に多少の補正を加えることもあり得る。
【0055】また、集束点位置が凹面振動子15の幾学
的中心からわずかにずれることもあり得るため、CPU
6により信号変換系9を制御し第1の超音波トランスジ
ューサ1による音場領域37及び集束点マーカ38をわ
ずかに非対称に表示するようにすることもできる。
【0056】また、結石位置確認手段11から発生させ
る音は反射エコーの振幅に比例させてもよいし、反射エ
コーが大きい程間隔が狭くなるような断続音とすること
ができる。
【0057】さらに、結石位置確認手段11としてスピ
ーカを用いる他被検体に対する影響を考慮しイヤホーン
としてもよい。
【0058】本発明は上述した実施例に限定されるもの
ではなくその要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【0059】例えば、上述した実施例装置では腎結石を
破砕する場合について説明したが、これに限らず胆石破
砕等にも適用することができる。
【0060】
【発明の効果】以上詳述した発明によれば、集束点位置
と結石位置とが一致したときに可聴音を発生させ、これ
に基いて結石に衝撃波を照射するようにしているので、
X線等の被爆を全く受けることなく被検体の結石を確実
にかつ何度でも繰り返して破砕することができる。
【0061】また、被検体を収容する水槽等が不要とな
り装置全体の小形化,低価格化が可能な結石破砕装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例装置を示すブロック図
【図2】本発明の実施例装置におけるアプリケータの構
成及びその音場領域を示す概略説明図
【図3】本発明の実施例装置における表示手段上の表示
状態を示す説明図
【図4】本発明の実施例装置の第2の超音波トランスジ
ューサにおける超音波パルスの送受信の状態を示す波形
【図5】図4に示す波形の包絡線を示す説明図
【図6】図4に示す受信パルスの波形を示す波形図
【図7】図6に示す波形を示す波形の包絡線を示す説明
【符号の説明】
1 第1の超音波トランスジューサ 2 第2の超音波トランスジューサ 3 アプリケータ 4 第1の信号処理系 5 第2の信号処理系 8 制御系 9 信号変換系 10 表示手段 11 結石位置確認手段 12 被検体信号検出素子 13 パルス発生スイッチ 14 音速設定手段 33M 体表 35 腎結石像 35M 腎結石

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹面形状を有しその幾何学的中心点に衝
    撃波の集束点を形成する衝撃波発生手段と、この衝撃波
    発生手段と所定の位置関係をもって配置され前記集束点
    を含む音場領域を形成して被検体の断層像データを得る
    超音波トランスジューサと、前記断層像データに基く断
    層像と前記集束点に対応する集束点マーカとを表示する
    表示手段と、前記衝撃波発生手段からその集束点に位置
    する破砕対象たる被検体内の結石に向けて強力な衝撃波
    エネルギを発生させるパルサと、前記集束点位置と結石
    位置との一致状態を検出し、これら集束点位置と結石位
    置が一致する際に可聴音を出力する手段とを有すること
    を特徴とする結石破砕装置。
  2. 【請求項2】 前記超音波トランスジューサは、前記衝
    撃波発生手段の中心部に位置されている請求項1に記載
    の結石破砕装置。
JP3213500A 1991-08-26 1991-08-26 結石破砕装置 Expired - Lifetime JPH074392B2 (ja)

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