JPH0645546Y2 - 壁取付型収納パネル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はユニットバスルーム，トイレユニット，洗面ユ
ニット等の所謂衛生設備室の側壁の一部として組込まれ
る壁取付型収納パネル、更に詳しくは、その壁取付型収
納パネルにおいて下段に位置する水栓器具取付面の補強
構造に関するものである。

（従来技術） 壁取付型収納パネルは、収納棚を有することからFRPや
その他の合成樹脂材料で一体成形し、最下段に残置した
水栓器具取付面に湯水混合栓等の水栓器具を取付けてい
る。

即ち、収納棚から入浴用備品を取出して洗体，洗濯が行
なえるのである。

水栓器具の取付構造を説明すると、第５図に示すように
水栓器具取付面（103）裏面の補強木（４）に断面コ形
の回転防止片（14）を固着し、その回転防止片（14），
補強木（４），水栓器具取付面（103）に貫通して開設
した水栓取付孔（15）内で内外に螺子部（図示せず）を
有するフランジ付水栓ソケット（５）の外側の螺子部
と、鍔部（6b）を側壁パネル（1a）前面に当接した鍔付
ナット（６）とを、螺着し、水栓器具（Ｂ）の連絡管
（b₁）を、前記フランジ付水栓ソケット（５）の内側に
螺子部に螺着するのである。その際、回転防止片（14）
は、上記連絡管（b₁）螺着時に回転力が働いても、フラ
ンジ部（5b）が衝突するようにして、フランジ付水栓ソ
ケット（５）の空回りを防止する為に機能する。

斯様な構造で水栓器具（Ｂ）が取付けられる壁取付型収
納パネルは、水栓器具取付面（103）が、他の部分と比
べて深く室内へ突設したり、収納棚（107）等の先端か
ら屈曲形成している。

（考案が解決しようとする課題） 水栓器具（Ｂ）の荷重及び水栓器具（Ｂ）操作時の押下
力が、水栓器具取付面（103）に連続するパネル屈曲部
（105）に作用する為、断続的な操作のたびにパネル屈
曲部（105）が撓み変形を繰り返し、クラックが生じる
虞れがあり、操作時にグラ付き、操作性も悪い。

本考案の目的は、パネル屈曲部を、回転防止部固着時に
補強して、耐久性及び操作性を向上させると共に取付作
業の簡略化を図ることにある。

（課題を解決する為の手段） 上記目的を達成する為に講じた技術的手段は、水栓器具
取付面を一体に有するパネル本体のその取付面を、裏打
体で補強してなり、該裏打体を、水栓取付孔に臨んで挿
通孔を開設した断面コ形の回転防止部と、水栓器具取付
面に連続するパネル屈曲部を経て更に延設した回転防止
部と一体な添延部とで形成したことである。

（作用） 上記技術的手段によれば、水栓器具取付面に裏打ちされ
た裏打体のその添延部がパネル屈曲部にかかる水栓器具
の荷重，操作時の押下力を受圧し、パネル屈曲部の負担
を軽減する。

（考案の効果） 本考案は以上のように構成したので、裏打体を裏打ちす
るだけで、回転防止部を、水栓取付孔に臨ませて固着す
ると共に添延部で、水栓器具取付面に連続するパネル屈
曲部を補強して、そのパネルに集中する荷重（水栓器具
の荷重及び操作時の押下力）を添延部にも分散するか
ら、パネル屈曲部の撓み変形や水栓器具のグラ付きを阻
止でき、取付も非常に簡単で済む。

しかも、裏打体が水栓器具取付孔から水栓器具取付面に
連続するパネル屈曲部を経て更に延設する形状である
為、仮に水栓器具取付面の角度が誤差をもって成型され
ても、その成形誤差を矯正でき、水栓器具の使用勝手も
良好となる。

（実施例） 次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

（Ａ）は壁取付型収納パネル本体であり、洗い場（１）
に臨む側壁パネル（1a）（1a）間に組込んで側壁（a₁）
の一部を構成している。

この壁取付型収納パネル本体（Ａ）はFRPやその他の合
成樹脂材料で一体成型してなり、幅方向一半部に、上域
部位から膝高部位まで室外方向へ凹設して鏡取付面（10
0）を形成すると共に、幅方向他半部に、上域部位から
膝高部位まで室外方向に向けて収納棚（101）…を多段
に凹設し、洗い場（１）の壁載せ面（１′）との間にパ
ネル起立面（102）を残して膝下部位に室内方向へ向け
て垂直な水栓器具取付面（103）を膨出し、水栓器具取
付面（103）上端を、室内方向へ突出する広い面積の物
載せ面（104）としており、その水栓器具取付面（103）
に水栓器具（Ｂ）（例えば湯水混合栓）が取付けられて
いる。

水栓器具取付面（103）は間隔をおいて水栓器具（Ｂ）
の湯用，水用の連絡管（b₁）（b₁）を接続する為の水栓
取付孔（３）（３）を並設し、補強木（４），裏打体
（２），フランジ付水栓ソケット（５），締付ナット
（６）からなる取付金具でパネル外の給水管（７），給
湯管（８）と、連絡管（b₁）（b₁）とを夫々接続してい
る。

補強木（４）は合成木であり、水栓取付孔（３）（３）
に面する部分に連絡孔（10）（10）を開設してなり、連
絡孔（10）（10）をその水栓取付孔（３）に臨ませて水
栓器具取付面（103）裏面に固着している。

裏打体（２）は断面コ形の金属製チャンネル材を、水栓
取付孔（３）に臨む部分から洗い場（１）の壁載せ面
（１′）近傍に至る程度の長さに切截し水栓器具取付面
（103）とパネル起立面（102）との境界部であるパネル
屈曲部（105）に相対する部分を、そのパネル屈曲部（1
05）に沿うように折曲してなり、パネル起立面（102）
裏面に裏打ちした補強木（４）にビス（11）止めして、
上端部を前記水栓取付孔（３）に臨む回転防止部（2
a），中途部をその水栓取付孔（３）下位の水栓器具取
付面（103）部分及びパネル屈曲部（105）に沿う添延部
（2b）としている。

本実施例では２つの水栓取付孔（３）（３）に対応して
２本の裏打体（２）（２）を固着している。

回転防止部（2a）には水栓取付孔（３）に臨む底面部分
に、挿通孔（12）を開穿し、この挿通孔（12），連絡孔
（10），水栓取付孔（３）内で、フランジ付水栓ソケッ
ト（５）と、締付ナット（６）とを螺着する。

フランジ付水栓ソケット（５）は、一端に給水管（７）
や給湯管（８）を嵌合固定した直管（5a）の中途部外周
にフランジ（5b）を周設すると共に他端の内外両周面に
内螺子（5c），外螺子（5d）を螺設する。

締付ナット（６）は上記フランジ付水栓ソケット（５）
の外螺子（5d）に螺合する内螺子（6b）を螺設したナッ
ト筒（6a）に、水栓器具取付面（103）表面に当接する
鍔部（6c）を周設する。

連絡管（b₁）（b₁）は夫々のフランジ付水栓ソケット
（５）（５）内の内螺子（5c）に螺着することで取付
け、この連絡管（b₁）（b₁）他端に水栓器具本体（ｂ）
を連結する。

回転防止部（2a）は連絡管（b₁）（b₁）の螺着時の回転
トルクで、フランジ付水栓ソケット（５）が回動しない
ように、そのフランジ部（5b）の対向面間距離よりも若
干大きく且つ対角間距離よりも若干小さい間隔の立面
（13）（13）間距離を有する。

而して、本実施例の壁取付型収納パネルは、回転防止部
（2a）よりも下位の水栓器具取付面（103）及びパネル
屈曲部（105），パネル起立面（102）が、裏打体（２）
の添延部（2b）で補強されることになる。

従って、水栓器具（Ｂ）の荷重及び操作時の押下げ力
は、連絡管（b₁），締付ナット（６），フランジ付水栓
ソケット（５）を介して裏打体（２）にも分散され、パ
ネル屈曲部（105）に集中しなくなる。

更に、第４図に示すように、水栓器具取付面（103）
と、物載せ面（104）とのパネル屈曲部（105）を経て添
延部（2b）を上位方向に延設し、その上端を、物載せ面
（104）裏面の補強木（４）にビス（11）止めして、水
栓器具取付面（103）を挟む上位，下位のパネル屈曲部
（105）（105）双方を補強するようにしても良い。斯様
に構成すると、更にパネル屈曲部（105）（105）が増強
される。又、裏灯体（２）を鏡取付面（100）の下部か
らパネル屈曲部を経て水栓器具取付面（103）に亘って
設けても良い。

ちなみに、第２図，第４図の実施例共にチャンネル材を
用いている為、板状体で添延部を構成したものに比べて
軽重でありながら、優れた耐強度を発揮する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案壁取付型収納パネルの実施例を示し、第１
図は使用状態を示す斜視図、第２図は（２）−（２）線
拡大断面図、第３図は第２図の背面図で中間省略して示
す、第４図は別の実施例の（２）−（２）線拡大断面
図、第５図は従来例の要部の縦断面図である。 尚、図中 （Ａ）：パネル本体 （103）：水栓器具取付面 （２）：裏打体、（３）：水栓取付孔 （12）：挿通孔、（2a）：回転防止部 （105）：パネル屈曲部、（2b）：添延部 （Ｂ）：水栓器具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】水栓器具取付面を一体に有するパネル本体
   のその取付面を、裏打体で補強してなり、該裏打体を、
   水栓取付孔に臨んで挿通孔を開設した断面コ形の回転防
   止部と、水栓器具取付面に連続するパネル屈曲部を経て
   更に延設した回転防止部と一体な添延部とで形成したこ
   とを特徴とする壁取付型収納パネル。