JPH0645099Y2 - 密封装置 - Google Patents

密封装置

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JPH0645099Y2
JPH0645099Y2 JP1988066599U JP6659988U JPH0645099Y2 JP H0645099 Y2 JPH0645099 Y2 JP H0645099Y2 JP 1988066599 U JP1988066599 U JP 1988066599U JP 6659988 U JP6659988 U JP 6659988U JP H0645099 Y2 JPH0645099 Y2 JP H0645099Y2
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、回転軸の軸受部等のシールに用いられる回転
用の密封装置に関し、特にユニタイズ化された密封装置
に関する。
(従来の技術) 従来、この種の密封装置としては、たとえば第14図およ
び第15図に示すようなものがある。すなわち、100は装
置全体を示しており、概略回転軸101に嵌着される環状
の第1シール部材102と、ハウジング103内周に嵌着され
る環状の第2シール部材104とから構成されている。そ
して第1シール部材102には密封油Oをシールする主シ
ールリップ105が設けられていて、第2シール部材104の
摺動面に密封接触してメインシール部S1を構成してい
る。一方、第1および第2シール部材102,104の間には
メインシール部S1に対して油O側にバンパー106が介在
されていて、第1,第2シール部材102,104の軸方向の相
対的な位置決めを図っていた。このバンパー106の目的
は、軸101とハウジング103のボア間に組込まれた時に第
1,第2シール部材102,104間の接触部分を最小にして2
部材間の回転作動をスムーズにするためである。またバ
ンパー106を油O側に配置してバンパー接触面の摩擦を
低減させていた。
(考案が解決しようとする課題) しかし、斯かる従来技術の場合には、バンパー106が主
シールリップ105と同じ軟かい弾性材料より成形されて
いたので、組立時の第1,第2シール部材102,104の軸方
向の組立力によってバンパー106が軸方向に圧縮されて
つぶされ、第2シール部材104との接触面積が増大す
る。また、バンパー106が組立力によってつぶされると
いうことは、一方では組立力の大部分をバンパー106の
接触部で保持することになり、接触部に高い軸方向荷重
が作用することになる。そのため、回転が起きると、バ
ンパー106接触部に作用する摩擦力が大きくなり、接触
部が摩耗して摺動面にクリアランスができるまでの間に
高いレベルの発熱を結果としてもたらすことになる。そ
して回転速度が速い程発熱量も大きくなり、ゴム等の弾
性材のバンパー106では燃えて発煙し、さらに高熱は主
シールリップ105の伝達され、リップの硬化やシールさ
れる流体や予備潤滑の熱破壊の原因となる。また主シー
ルリップ105自身も摺動摩擦により発熱するため、主シ
ールリップ105の接触部分で潤滑油の熱破壊は最大とな
る。潤滑油は熱破壊すると、主シールリップ105の上、
または対応する第2シール部材104の表面に炭化または
コークス化して付着し、早期漏れを生じてしまう。
このような摩擦熱に対する対策として、バンパー106を
硬い樹脂等の低摩擦部材により成形することが考えられ
る。しかし、このような硬い部材により成形すると、そ
の摩耗粉が密封油Oに混入してシールリップ105に到達
し、リップの摩耗を促進してしまう。また、バンパー10
6が接触する第2シール部材104の表面がバッフルまたは
スリンガーのような作用をし、密封油Oが主シールリッ
プ105に到達するのを妨げて、主シールリップ105の摩耗
を助長してしまう。
一方、バンパー106に対する軸方向荷重を減らす他の方
法としては、たとえば第16図に示すように一方の第2シ
ール部材104と軸101の間にゴム等の弾性材107を介在さ
せ、その軸方向の弾性変形によって第1、第2シール部
材102,104間に介在するバンパー106の軸方向荷重を低減
する方法がある。しかし、弾性材107はオイルによって
潤滑しやすく、また高温では硬化しやすいことから第2
シール部材104の軸101に対する保持荷重を失うことにな
る。その結果、第2シール部材104がスリップを起した
り、共回りしたり、主シールリップ105を有する第1シ
ール部材102がハウジング103との間で相対的に滑りを生
じてしまうという問題を生じる。一方、低温では弾性材
107は収縮して硬くなり、より大きな荷重を第2シール
部材104に与えることになる。
また、弾性材107のみで軸101に接触していることからこ
の弾性材107が第2シール部材104から軸101への熱伝達
を妨害することになって、主シールリップ105の発熱に
よる早期硬化を引き起こしてしまう。
一方、第16図および第17図に示すものでは、バンパー10
6接触部をメインシール部S1に対して大気側に配置して
摩耗したバンパー粉末を容易に外部に排除するようにし
ている。しかし、このようにすると、外部の異物がバン
パー106部分に到着することも許容することになり、バ
ンパー接触部分が摩耗してクリアランスが生じた後は、
外部異物が容易にクリアランスを通過して主シールリッ
プ105に到り、早期摩耗を招来して寿命が短くなってし
まう。
そこで第18図に示すように、メインシール部S1の他に、
外部からの異物の侵入をシールする補助シール部S2を設
けることも考えられる。しかし、バンパー106の摩耗粉
末が補助シール部S2に到り、補助シール部S2における補
助リップ108の摩耗を助長してしまう。また、補助リッ
プ108部が高速回転時にその遠心力によって半径方向外
方に開き勝手となり、補助シール部S2の面圧が高まって
摩擦による発熱が問題となる。
本考案は、上記した従来技術の課題を解決するためにな
されたもので、その目的とするところは、バンパーに自
己潤滑性材料を用いることにより、摩擦による発熱を低
減すると共に、摩擦粉のメインシール部への回り込みを
防止し、さらに異物排除能力を犠牲にすることなく、よ
り高速域で使用し得る密封装置を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本考案にあっては、互いに
同心的に相対回転可能に組付けられた環状の2つのシー
ル部材の間に、密封流体をシールするメインシール部
と、外部異物をシールする補助シール部とを設け、さら
に両シール部材の軸方向の相対位置を位置決め保持する
ためのバンパーを両シール部材の間に介在させた密封装
置において、 前記バンパーを自己潤滑性材料製とすると共に、バンパ
ーと前記補助シール部との間に異物を外部に除去する異
物除去部を設けて成ることを特徴とする。
(作用) 而して、バンパーに自己潤滑性材料を用いたので、組付
時の軸方向荷重に対して強く、接触部の面圧の増大は低
減されると共に、その自己潤滑性と相俟って回転摺動時
の発熱が低減される。
また、バンパーの摩耗粉や内部に入り込んだ異物は異物
除去部から外部に排出される。したがって異物がメイン
シール部に入り込むこともない。
(実施例) 以下に本考案を図示の実施例に基づいて説明する。第1
図(a)には本考案の第1実施例に係る密封装置が示さ
れている。この密封装置1はハウジング2内周に嵌着さ
れる環状の第1シール部材3と、内周が回転軸4に嵌着
される第2シール部材5とから構成されている。
第1シール部材3はハウジング2内周に嵌着される主リ
ップ保持ケース6と、主リップ保持ケース6内径端部に
設けられるゴム状弾性材製の主シールリップ7とから構
成されている。主リップ保持ケース6は、外周にゴムが
焼付けられた外筒部8と、外筒部8の内周側に配置さ
れ、上記外筒部8と密封油O側端縁で連結された断面略
「形の内筒部9と、外筒部8の大気側端縁から半径方向
外方に延びるフランジ部10とから構成されている。
一方、第2シール部材5は断面略L字形状で、軸4に嵌
着される円筒状のウェアスリーブ11と、ウェアスリーブ
11の大気側端縁から半径方向外方に向って延びるスリン
ガー12とから構成されていて、上記主シールリップ7が
ウェアスリーブ11の外周面に摺動自在に密封接触して潤
滑油をシールするメインシール部S10を構成している。
上記ウェアスリーブ11の内周面は、オイル側半分が金属
同士の接触で、大気側半分にはシール性を高めるゴム13
が焼付けられている。
一方、スリンガー12の外径端部には、第1シール部材3
の外筒部8のフランジ部10内周面に摺動自在に密封接触
する補助リップ14が設けられ、外部からの異物の侵入を
防止する補助シール部S20を構成している。
そして、第1シール部材3と第2シール部材5の間に
は、バンパー15が介在されている。本実施例では断面略
矩形状で、主リップ保持ケース6の外筒部8と内筒部9
間に挟まれて固定され、大気側端面が第2シール部材5
のスリンガー12に摺動自在に接触している。
バンパー材料としては、ベアリングへの応用に使われる
低摩擦係数をもった自己潤滑性材料、たとえばフェノー
ル樹脂、ナイロン、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)等が
用いられる。
一方、上記した第1シール部材3の主リップ保持ケース
6のフランジ部10には、外部と連通するための異物除去
部としてのドレーンホール16,…が円周方向に複数穿設
されている。このドレーンホール16の位置は第1シール
部材3の最大径部にあり、上記補助シールリップ14とバ
ンパー15との間に配置されている。
上記構成の密封装置1にあっては、予じめ第1シール部
材3と第2シール部材5が組付けられており、第1シー
ル部材3外周をハウジング2内周に嵌着した後に、軸4
を第2シール部材5の内周に挿入するか、あるいは第2
シール部材5内周を軸4に嵌着した後に、第1シール部
材3外周をハウジング2内周に装着して組付ける。
組付ける際に、バンパー15には軸方向の荷重が作用する
が、バンパー15は比較的硬い自己潤滑性材料から成って
いるので、この荷重に抵抗し接触面圧の増大は小さく抑
えられる。したがってバンパー15自体の自己潤滑性と相
俟って、回転時に発生する摩擦熱を小さくすることがで
き、より高速の回転部のシールとして用いることができ
る。
また、自己潤滑性材料として、樹脂製等の中間的な硬さ
のものを用いれば、バンパー15は早く摩耗し、接触後間
もなくバンパー表面と接触面との間にクリアランスを生
じる。したがってバンパー15の摩擦熱が発生する時間を
短くすることができる。
一方、バンパー15の摩擦粉は、遠心力によって回転する
スリンガー12に沿って半径方向外方に移動し、ドレーン
ホール16から外部に排出され、主シールリップ7側には
侵入しない。
また、補助シールリップ14によってバンパー15側への外
部異物の浸入を防止されているので、外部異物によりバ
ンパー15の摩耗を低減することができる。また仮に補助
シールリップ14から外部異物が浸入したとしても、ドレ
ーンホール16から外部に排除することができ、より一層
バンパー15および主シールリップ7の摩耗を防止するこ
とができる。
さらに、この実施例にあっては、第1シール部材3と第
2シール部材5の組立にあたって、補助シールリップ14
が各シール部材3,5を一体化するのに利用される。すな
わち、第1図(b)に示すように補助シールリップ14は
フレキシブルであり、硬いフランジ部10先端に設けたク
リンプ部10aに沿って変形してクリンプ部10aを容易に通
過することができ、通過後原形に復帰する。
したがって両シール部材3,5の組付作業は、単に軸方向
に押し込むだけの作業で済み、作業が極めて簡単にな
る。そして、補助シールリップ14によって一体に保持さ
れ、両シール部材3,5に意図的に大きな力が加わらない
限り分離しない。一方、補助シールリップ14はフレキシ
ブルであるので、必要に応じて分離することも可能であ
る。
第2図には本考案の第2実施例が示されている。本第2
実施例において、第1実施例と同一の符号を付して説明
すると、本第2実施例にあっては、補助シールリップ14
が第1シール部材3の主リップ保持ケース6のフランジ
部10に上端が組付けられた補助リップ保持板17の内径端
部に保持されている。
また、バンパー15はワッシャ状で、補助リップ保持板17
と共に上端部がフランジ部10に組付けられるバンパー保
持ケース18に保持されていて、スリンガー12に摺接して
いる。
そして、バンパー保持ケース18上端部にはフランジ部10
に設けたドレーンホール16とバンパー15部とを連通する
切欠き19,…が形成されている。
この第2実施例にあっては、第2図(c)に示すよう
に、第1シール部材3と第2シール部材5を組付ける際
には、補助シールリップ14が第2シール部材5のスリン
ガー12上端によって曲げ返されて、組付け後補助シール
リップ14が原位置に復帰する。その他の構成および作用
については、第1実施例と同様であるので、説明を省略
する。
第3図には本考案の第3実施例を示している。本第3実
施例において、第1実施例と同一の構成部分については
同一の符号を付して説明すると、本第3実施例にあって
は、第4図(a)に示すように、バンパー15が接触する
スリンガー12に回転時に接触部の流体を半径方向外方に
移動させるようなねじポンプ機能を果たす螺旋状溝20を
形成している。この溝20により、バンパー15の摩耗粉を
ドレーンホール16から押し出すのを助ける。特に低速回
転時に効果的である。
螺旋状溝20に限らず、第4図(b)に示すように、2方
向に傾斜させたリブ21を設けてもよく、また類似する各
種パターンを形成してもよい。
また、このようなパターン、溝、リブは、第5図
(a),(b),(c)に示すようにバンパー15に設け
るようにしてもよい。
また、第6図(a)、乃至(d)は、本考案の第4実施
例を示している。この例もバンパー粉末を半径方向外方
のドレーンホール16へ移動させることを助けるものであ
る。すなわち、本第4実施例では、バンパー15とスリン
ガー12との摺動面に微小な角度(φ)を設けておき(第
6図(a)参照)、その接触面圧分布が最大荷重点が接
触中の最大径部になるように位置させている(第6図
(b)参照)。このようにすると、最大荷重点での摩耗
が最大となり、第6図(c)に示すようにクリアランス
22の形成が最外径部からスタートし、表面が摩耗するに
従って内側に及ぶようになる。したがって遠心力は摩耗
粉をクリアランスから外側に向って移動させることにな
る。
第7図(a),(b)には本考案の第5実施例が示され
ている。本実施例では、ドレーンホール16を遮蔽するた
めのゴム状弾性材のバルブリップ23を設けたものであ
る。ドレーンホール16を主リップ保持ケース6のフラン
ジ部10に配置してあり、バルブリップ23を構成する弾性
材を主リップ保持ケース6に一体にモールドしている。
そして、このバルブリップ23はフランジ部10の頂点から
さらに半径方向外方に延びている。
一方、ハウジング2の端面には、リブ、ステップまたは
突起等のリップ押え24が設けられており、ハウジング2
に組付けられた際に、バルブリップ23がリップ押え24に
よってドレーンホール16を遮蔽するように曲げられるよ
うになっている。
このバルブリップ23による遮蔽の他の態様としては、第
9図(a),(b)に示すようにバルブリップ23を主リ
ップ保持ケース6にフランジ部10を突出させないで、外
筒部8に対して直角にバルブリップ23を延長させてもよ
い。そして、ハウジング2には装着深さを調節できるよ
うにショルダー25が付けられ、深さは、弾性材のバルブ
リップ23の根元まで装着される深さにする。そこで、ハ
ウジングボア2aの面取りによってバルブリップ23がドレ
ーンホール16を遮蔽するように曲げられる。
上記第7図および第9図に示す装置は、ハウジング2が
回転するようになっており、第8図について説明する
と、第8図(b)に示すように、高速回転での遠心力に
よってバルブリップ23が持ち上り、ドレーンホール16か
らバンパー摩耗粉等の異物が容易に排出される。また、
バルブリップ23が開いていても、ドレーンホール16は回
転しているので、外部異物がドレーンホール16から内部
に侵入しない。
一方、外部異物が侵入しやすい低速回転域では第8図
(a)に示すようにバルブリップ23によってドレーンホ
ール16が遮蔽され、外部異物の侵入が防止される。
第7図および第9図の例ではハウジング2が回転する場
合について説明したが、第10図に示すように軸4が回転
する場合についても適用できる。
この場合、スリンガー12上端部に補助シールリップ14が
設けられ、第1シール部材3の主リップ保持ケース6の
フランジ部10には組付けられた補助板26に密封接触して
いる。そしてこの補助板26に穿設したドレーンホール16
を補助シールリップ14からさらに延長して形成したバル
ブリップ23によって遮蔽するようになっている。そして
このバルブリップ23に半径方向外方に向って軸方向ドレ
ーンホール16側に傾く傾斜が設けられていて、回転時に
バルブリップ23が遠心力によって開き勝手となるように
なっている。
第11図は本考案の第6実施例が示されている。本実施例
では第5実施例のバルブリップ23から突起23aが延びて
おり、この突起23aを介してバルブリップ23をドレーン
ホール16を遮蔽するように曲げるようになっている。
この突起23aは、本実施例ではバルブリップ23の加硫と
同時に成形され、ハウジング1端面に向き合う方向に延
びている。そして装置をハウジング1に装着した際に、
ハウジング1端面に干渉してバルブリップ23が突起23a
と反対側に曲がるように作用する。而して可撓性のバル
ブリップ23は、すぐ近傍のドレーンホール16を遮蔽する
ように作用する。
このように、バルブリップ23に突起23aを一体に設ける
ことにより、第5実施例のようにハウジング1端面にリ
ップ押え24やステップを形成する必要がなくなり、ハウ
ジング1の製作コストを削減することができる。また、
リップ押え24等を設けないのでハウジング1の重量も軽
減することができる。
その他の構成は、第5実施例と同様であるのでその説明
は省略する。
第12図および第13図には本考案の第7実施例が示されて
いる。この実施例にあっては第1シール部材3の補助シ
ール部S20の大気側に設けられるクリンプ部10aに、円周
方向に等配された切欠き27,…を有している。
すなわち、外部異物がクリンプ部10aに堆積して補助シ
ールリップ14の異物除去作用を妨害しようとする傾向が
ある。切欠き27,…は、このようにクリンプ部10aに堆積
した外部異物Dを外部に排出する作用をなす。このよう
に外部異物の堆積を防止することにより、外部異物Dが
補助シールリップ14に作用することを防止して補助シー
ルリップ14のシール機能を助ける。
上記切欠き27は、クリンプ部10aを打ち抜きかるいは機
械加工することにより成形される。切欠き巾はケースの
端部がクリンプされたときに、切欠き27が変形すること
なく、切欠き27以外の部分が略90°折曲するのに十分な
幅である。この程度の幅とすることにより、外部異物が
容易に排出される。
このように、クリンプ部10aに切欠き27,…を設けること
により、シール性能と耐久性を改善することができ、集
積される外部異物の量は減少され、摂取されたあらゆる
外部異物を容易に排除することができる。
その他の構成および作用については、第1実施例と同様
であるので、同一の構成部分については同一の符号を付
してその説明を省略する。
尚、上記各実施例では、異物除去部としてドレーンホー
ルを設けた例について説明したが、ドレーンホールを設
けずに、たとえば、補助シール部のシールリップあるい
はリップ摺動面に螺旋状溝等を設け、内部異物を外部に
吐き出すような構成としてもよく、その他の構成をとっ
てもよい。
(考案の効果) 本考案は以上の構成および作用から成るもので、バンパ
ーに自己潤滑性材料を設けることにより、回転時の摩擦
熱を抑えることができ、高速回転のシール部に適用でき
る。また、自己潤滑性材料の摩耗粉や異物は異物除去部
から排除されるので、主シールリップが損傷することな
く、主シールリップの寿命が確保できる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本考案の第1実施例に係る密封装置の要
部縦断面図、第1図(b)は第1図(a)の補助シール
リップ部の部分縦断面図、第2図(a)は本考案の第2
実施例に係る密封装置の要部縦断面図、第2図(b)は
第2図(a)のバンパ保持ケースの部分斜視図、第2図
(c)は第2図(a)の補助シールリップの部分縦断面
図、第3図は本考案の第3実施例に係る密封装置の要部
縦断面図、第4図(a),(b)は第3図のスリンガー
の各種態様を示す部分斜視図、第5図(a)乃至(c)
は第3図のバンパーの各種態様を示す部分斜視図、第6
図(a)乃至(d)は本考案の第4実施例に係る密封装
置のスリンガーとバンパーとの接触状態を示す要部縦断
面図、第7図(a),(b)は本考案の第5実施例に係
る密封装置の装着前後の状態を示す要部縦断面図、第8
図(a),(b)は第7図の装置の回転前後の状態を示
すバルブリップ近傍の縦断面図、第9図(a),(b)
は本考案の第5実施例の他の態様を示す要部縦断面図、
第10図は本考案の第5実施例のさらに他の態様を示す要
部縦断面図、第11図は本考案の第6実施例に係る密封装
置の要部縦断面図、第12図は本考案の第7実施例に係る
密封装置の要部縦断面図、第13図は第12図の装置のクリ
ンプ部に設けた切欠きの要部斜視図、第14図乃至第18図
は従来の密封装置の要部縦断面図である。 符号の説明 1…密封装置、2…ハウジング 3…第1シール部材、4…軸 5…第2シール部材 6…主リップ保持ケース 7…主シールリップ、10…フランジ部 11…ウェアスリーブ、12…スリンガー 14…補助シールリップ 15…バンパー、16…ドレーンホール 18…バンパー保持ケース 20…螺旋状溝、21…リブ 23…バルブリップ、O…密封油 S10…メインシール部、S20…補助シール部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに同心的に相対回転可能に組付けられ
    た環状の2つのシール部材の間に、密封流体をシールす
    るメインシール部と、外部異物をシールする補助シール
    部とを設け、さらに両シール部材の軸方向の相対位置を
    位置決め保持するためのバンパーを両シール部材の間に
    介在させた密封装置において、 前記バンパーを自己潤滑性材料製とすると共に、バンパ
    ーと前記補助シール部との間に異物を外部に除去する異
    物除去部を設けて成ることを特徴とする密封装置。
JP1988066599U 1988-02-24 1988-05-20 密封装置 Expired - Lifetime JPH0645099Y2 (ja)

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