JPH0645097Y2 - パッキン - Google Patents

パッキン

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JPH0645097Y2
JPH0645097Y2 JP1988066600U JP6660088U JPH0645097Y2 JP H0645097 Y2 JPH0645097 Y2 JP H0645097Y2 JP 1988066600 U JP1988066600 U JP 1988066600U JP 6660088 U JP6660088 U JP 6660088U JP H0645097 Y2 JPH0645097 Y2 JP H0645097Y2
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JP
Japan
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coating
packing
lip
oil
packing body
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JP1988066600U
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JPH01169668U (ja
Inventor
安雄 三上
Original Assignee
エヌオーケー株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、たとえばオイルシール等のパッキンに関す
る。
(従来の技術) 従来のオイルシールにあっては、シールリップの密封接
触部は、通常オイル等の密封流体の潤滑膜が形成されて
良好な流体潤滑状態となるが、使用初期にあっては密封
流体がまだ充分に回ってこないので、通常シールリップ
の予備潤滑用の油脂が塗布されている。
一方、ハウジングへの組込みの容易化を図るために、オ
イルシール外周のはめあい面にも油脂が塗布されてい
た。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、上記した従来技術の場合には、オイルシ
ールの取扱い段階において、また組立工程において、さ
らには組立後の機器の稼動中等の様々な環境下におい
て、油脂の塗布面に塵芥等の異物が付着しやすいという
問題があった。
たとえばシールリップに異物が付着すると、異物が密封
接触部にかみ込み、油漏れの原因となってしまう。その
ためオイルシールの取扱いを慎重に行なう必要があり、
取扱いが不便であった。
一方、異物がかみ込んだ場合、あるいは油脂の塗布量が
過多の場合には、機器のオイルシールの周辺が油脂で汚
れる場合があり、オイルシールからのシール漏れと誤認
されてしまうという問題があった。
これに対して、シールリップの初期潤滑剤として、ステ
アリン酸等を加熱して溶融したものを、シールリップに
ハケ塗りしてコーティングする方法もあるが、変形に対
してひび割れが発生し、剥れやすいという欠点があっ
た。これは、ステアリン酸等ではコーティングの膜厚が
厚くなるためであることがわかった。
本考案は、上記した従来技術の課題を解決するためにな
されたもので、その目的とするところは、異物が付着し
難くしかも剥れにくいコーティングを施したパッキンを
提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本考案にあっては、パッキ
ン本体表面の少なくとも密封接触部に使用初期における
予備潤滑のための低摩擦材より成る乾いた薄膜コーティ
ングをパラフィン系炭化水素にて施して成ることを特徴
としている。
(作用) 而して、薄膜コーティングは乾いているので、塵芥等の
異物は付着し難く、密封接触部への異物のかみ込みを防
止できる。また、コーティングは薄膜であるので、パッ
キン本体側の変形によりコーティング内部に生じる歪は
小さく、コーティングの剥れも防止できる。さらに、薄
膜コーティングはパラフィン系炭化水素にて施されてい
ることから、使用初期における例えば軸との摺動発熱に
より溶けるため、この溶けたパラフィン系炭化水素が潤
滑剤となり、改めて密封接触部に使用初期における予備
潤滑用の潤滑剤を塗布する必要がない。
(実施例) 以下に本考案を図示の実施例に基づいて説明する。第1
図および第2図には、本考案の一実施例に係るパッキン
としてオイルシールを例示している。すなわち、1はパ
ッキン本体であり、概略金属環2と、金属環2の内径端
部から密封流体側に延びる主シールリップ3と、大気側
に延びるダストリップ4とから構成されている。金属環
2は円筒部21と、円筒部21の一端から半径方向内方に向
かって延びるフランジ部22とから構成され、主シールリ
ップ3はフランジ部22内端から円筒部21内周面と向き合
うように延びている。一方、主シールリップ3のリップ
先端31には、その外周側に主シールリップ3に緊迫力を
付与するばね部材5が装着されている。さらに、ハウジ
ング6とのはめあい部7となる金属環2の外周側にはゴ
ム部8が被覆されている。
そして、このパッキン本体1の全体(範囲A)、または
一部(範囲B,C)に低摩擦材より成る乾いた薄膜コーテ
ィング10が施されている。
ここで、範囲Bはパッキン本体1のはめあい部7外周
と、金属環2のフランジ部22の大気側側面と、主シール
リップ3の大気側側面にかけた範囲である。一方、範囲
Cは、パッキン本体1の大気側端面9の外径端から内径
端部までの範囲である。
コーティング層10の膜厚はコーティング材料の種類、パ
ッキン本体の大きさ等が考慮されるが数〔μ〕〜数十
〔μ〕とすることが好ましい。
一方、コーティング厚10の材料としては、パラフィン系
炭化水素が用いられている。パラフィン系炭化水素を用
いれば薄膜の形成を容易に行なうことができる。
コーティング層10の形成は、本実施例では、パラフィン
系炭化水素をトリクロールエタン等の溶剤に溶かして液
化し、スプレーによるパッキン本体1に吹付ける方法を
とってもよく、また直接、パッキン本体1を溶液内に浸
漬する方法をとってもよい。このようにしてパラフィン
系炭化水素をパッキン本体に塗布した後で、乾燥させる
ことにより、パッキン本体1表面に極く薄いコーティン
グ層10を形成することができる。
コーティングを施す時期としては、予じめコーティング
を施しておくことはもちろんであるが、組立に際してコ
ーティングを施すようにしてもよく、また、パッキン本
体1を機器に組立てた後に部分コーティングするように
してもよい。
組立後にコーティングをする場合は、第2図に示したよ
うに大気側に面して露出する大気側端面9の範囲Cにコ
ーティングを施すことになる。
この場合には、主シールリップ3のリップ先端31にはコ
ーティングはされないがダストリップ4のリップ先端部
にコーティングがなされる。したがってダストリップ4
の接触面の予備潤滑の役目を果すことになる。またパッ
キン本体の大気側端面9には金属環2のフランジ部22の
金属面の一部が大気側に露出しているが、この部分がコ
ーティング層10によって被覆されるので発錆を防止する
ことができる。
上記構成のパッキンにあっては、全面コーティング(範
囲A)を施したもの、および半面コーティング(範囲
B)を施したものについて説明すると、組付け時にあっ
ては、その外周面、主シールリップ3およびダストリッ
プ4内周面に低摩擦材よりなる滑らかなコーティング層
10が設けられているので、ハウジング6内周面への組み
込み作業および軸11の挿入作業をスムーズに行なうこと
ができる。
一方、組付後の使用初期において、軸11表面に接触する
主シールリップ3およびダストリップ4内周のリップ先
端部はコーティング層10を介して接触している。したが
って密封流体が回り込んで流体潤滑膜が形成されるまで
の間、コーティング層10によって摺動摩擦を減ずること
ができる。また、このコーティング層10はパラフィン系
炭化水素にて形成されていることから、使用初期におい
て軸11との摺動発熱により溶けるため、この溶けたパラ
フィン系炭化水素が潤滑剤となる。そのため、改めて軸
11表面に接触する主シールリップ3およびダストリップ
4内周のリップ先端部に使用初期における予備潤滑用の
潤滑剤を塗布する必要がないので、コストの低減化が図
れる。
また、コーティング層10は極めて薄い薄膜になっている
ので、パッキン本体1側のゴムの変形によってコーティ
ング層10内部に生じる歪は小さく、コーティング層10は
剥れにくくなっており、通常の使用条件では剥れること
はほとんど無かった。
上記実施例では金属環2外周にゴムが被覆された外周ゴ
ム付タイプのオイルシールを例にとって説明したが、第
3図に示すように外周が金属面が露出している外周ゴム
無しタイプのオイルシールについても適用できることは
もちろんである。このような外周ゴム無しタイプのもの
では、金属露出面が広いので、コーティングを施すこと
により、防錆効果を得られる。
さらにパッキンとしては、オイルシールに限るものでは
なく、第4図および第5図に示すようなOリングやUリ
ング等の各種成形パッキン等にも適用し得るものであ
る。
(考案の効果) 本考案は以上の構成および作用から成るもので、パッキ
ン本体表面に少なくとも密封接触部に使用初期における
予備潤滑のための低摩擦材より成る乾いた薄膜コーティ
ングをパラフィン系炭化水素にて施したので、パッキン
本体が変形してもコーティング内部に生じる歪は小さ
く、コーティングの剥れ落ちがほとんどなくなる。した
がって、コーティングを施すことによって機器への組込
が容易に、かつ安定して行なうことができる。また、コ
ーティングは乾いているので、異物の付着を防止するこ
とができ、パッキン本体の密封接触部への異物のかみ込
みによるシール漏れを防止することができる。さらに従
来のように油脂の汚れによるシール漏れ誤認を防止する
ことができる。そして、コーティング層はパラフィン系
炭化水素にて形成されていることから、使用初期におい
て例えば軸との摺動発熱により溶けるため、この溶けた
パラフィン系炭化水素が潤滑剤となり、改めて密封接触
部に使用初期における予備潤滑用の潤滑剤を塗布する必
要がない。その結果、コストの低減化が図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本考案の一実施例に係るパッキン
を示しており、第1図はパッキン本体表面の拡大断面
図、第2図は要部縦断面図、第3図乃至第5図は他の種
々のパッキンを示す要部縦断面図である。 符号の説明 1…パッキン本体、2…金属環 21…円筒部、22…フランジ部 3…主シールリップ、4…ダストリップ 5…ばね部材、6…ハウジング 7…はめあい部、8…ゴム部 9…大気側端面、10…コーティング層 11…軸

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】パッキン本体表面の少なくとも密封接触部
    に使用初期における予備潤滑のための低摩擦材より成る
    乾いた薄膜コーティングをパラフィン系炭化水素にて施
    して成ることを特徴とするパッキン。
JP1988066600U 1988-05-20 1988-05-20 パッキン Expired - Lifetime JPH0645097Y2 (ja)

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JP1988066600U JPH0645097Y2 (ja) 1988-05-20 1988-05-20 パッキン

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JP1988066600U JPH0645097Y2 (ja) 1988-05-20 1988-05-20 パッキン

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JPH01169668U JPH01169668U (ja) 1989-11-30
JPH0645097Y2 true JPH0645097Y2 (ja) 1994-11-16

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