JPH0645094U - 門柱等に用いられる装飾パネル付き構造材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ファサードなど住宅の外構えにおいて、門柱
としてあるいは門柱の上端部同志を連結する水平連結材
等の構造材について、その正面部に凹部を設けて装飾パ
ネルを取り付ける。装飾パネルの種類を多くすることに
より、各戸について差別化、個別化を表現できる多種類
の門柱等の製品を用意することができて、門柱等に対す
るユーザーの好みに充分に対応する。ファサードなど住
宅の外構えを住宅周囲の景観、および母屋の装飾に充分
マッチさせる。門柱等の構成部材を工業製品化して、製
造コストを低減し、かつ製造および管理を簡単にする。 【構成】 門柱等に用いられる押出形材製構造材1 の正
面部に装飾パネル嵌込み用凹部5 が構造材1 の長手方向
に設けられている。該凹部5 に、装飾パネル4 が嵌め込
まれて構造材1 に取り付けられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えばファサードなど、住宅の外構えにおいて、門柱として、あ るいは相互に対向する一対の門柱の上端部同志を連結する水平連結材として用い られる装飾パネル付き構造材に関するものである。

【０００２】 この明細書において、アルミニウムとは、純アルミニウムの他にアルミニウム 合金を含んで意味するものとする。

【０００３】

【従来の技術】

従来、ファサードなど住宅の外構えは、門柱、門扉、フェンス、塀、あるいは カーポートなどの工業製品を集めて構成するか、またはオーダーメイドでつくら れていた。

【０００４】 また従来、左右の門柱部と天板部とを一体に有するアーチ形門体と、左右両門 柱部の中間に立設された中間門柱とよりなるユニット門が提案された（例えば実 公昭６１−３９８３０号公報参照）。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、オーダーメイドのファサードなど住宅の外構えは、勿論コスト が高くつくので、その構成部材を工業製品化することが望まれるが、従来、例え ば門柱は、門扉に対してその種類が少なく、ユーザーの好みに充分に対応するこ とはできず、また門柱や門扉、さらにフェンスあるいは塀等の工業製品を組み合 わせてファサードなど住宅の外構えを形成した状態で、これが住宅周囲の景観、 および母屋の装飾にマッチしていなければならず、門柱を含む材料の選択が非常 に難しいという問題があった。そのうえ、ユーザーは、近くに全く同じ製品があ ると、購入を避ける場合が多いため、門柱といえども、各戸について差別化、個 別化を表現できる多種・多様の製品を用意することが望まれていた。

【０００６】 また、従来提案されたユニット門は、確かに施工が簡単であり、かつ強度が大 きいものであるとともに、工業製品であるため、その製造コストが安くつくとい う利点があるが、ファサードなど住宅の外構えについてユーザーの多様なニーズ に対応するためには、大きさや装飾の異なる多種類のユニット門を用意しなけれ ばならなず、その製造および管理が非常に繁雑であるという問題があった。

【０００７】 この考案の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、門柱等に用いられる押出 形材製構造材の正面部に凹部を設けて、これに装飾パネルを嵌込み状に取り付け ることにより、門柱等の構成部材を工業製品化することができて、その製造コス トが安くつき、装飾パネルの種類を多くすることにより、各戸について差別化、 個別化を表現できる多種類の製品を用意することができて、門柱等に対するユー ザーの好みに充分に対応することができるとともに、門柱や門扉等の工業製品を 組み合わせてファサードなど住宅の外構えを形成した状態で、これを住宅周囲の 景観、および母屋の装飾に充分マッチさせることができ、しかも装飾の異なる多 種類の装飾パネルを用意するだけで良いので、その製造および管理が非常に簡単 である、門柱等に用いられる装飾パネル付き構造材を提供しようとするにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上記の目的を達成するために、門柱等に用いられる押出形材製構 造材の正面部に装飾パネル嵌込み用凹部が構造材の長手方向に設けられ、該凹部 に、装飾パネルが嵌め込まれて構造材に取り付けられている、門柱等に用いられ る装飾パネル付き構造材を要旨としている。

【０００９】 上記において、装飾パネルとしては、例えばみかげ石のような石模様、あるい はその他の模様などを有する装飾パネルを、数種類用意して、好みの装飾パネル を選択して取り付けるものである。

【００１０】

【作用】 上記門柱等に用いられる装飾パネル付き構造材によれば、門柱等に用いられる 押出形材製構造材の正面部に凹部を設けて、これに装飾パネルを嵌込み状に取り 付けている。従って、門柱等の構成部材を工業製品化することができることはも とより、装飾パネルを数種類用意して、好みの装飾パネルを選択して取り付ける ことにより、各戸について差別化、個別化を表現でき、門柱等に対するユーザー の好みに充分に対応することができるとともに、門柱や門扉等の工業製品を組み 合わせてファサードなど住宅の外構えを形成した状態で、これを住宅周囲の景観 、および母屋の装飾に充分マッチさせることができるものである。

【００１１】

【実施例】

つぎに、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

【００１２】 この明細書において、前後、左右は図１を基準とし、前とは図１の図面紙葉の 表側、後とは同裏側をいゝ、また左とは同図の左側、右とは同右側をいうものと する。

【００１３】 図１は、この考案による装飾パネル付き構造材(1) を、一般住宅の外構えすな わちファサードにおいて、門柱(1a)として、および相互に対向する一対の門柱(1 a)(1a)の上端部同志を連結する水平連結材（横材）(1b)として用いた例を示し、 図２は、その門柱(1a)部分の拡大断面を示すもので、本考案品が詳細に図示され ている。

【００１４】 まず図１において、一般住宅のファサードは、この考案による装飾パネル(4) 付き構造材(1) よりなる３本の門柱(1a)と、相互に対向する門柱(1a)(1a)の上端 部同志を連結する水平連結材(1b)とを備えており、左側門柱(1a)と中間門柱(1a) との間にガレージ・シャッター(2) が設けられ、中間門柱(1a)と右側門柱(1a)と の間に開き戸式の門扉(3) が設けられている。また各門柱(1a)の上端部と水平連 結材(1b)の接続端部とに合成樹脂製のカバー(6) が被せられている。ガレージ・ シャッター(2) の後方には、図示しないガレージまたは組立て式カーポートが設 置されている。

【００１５】 なお、３本の門柱(1a)と、これの上端部同志を連結する水平連結材(1b)とは、 相互に同じ構成を有しているので、以下に、一方の門柱(1a)について詳しく説明 する。

【００１６】 図２において、各門柱(1a)は、この実施例では、左右一対の第１および第２ア ルミニウム押出形材(11)(21)と、これらに取り付けられた例えばみかげ石の模様 を有する装飾パネル(4) とにより構成されている。

【００１７】 左側の第１押出形材(11)は水平断面略方形を有し、この第１押出形材(11)は、 地面に立設された鋼製支柱(10)に嵌め被せられており、その前後壁(11a)(11b)の 内面および右側壁(11d) の内面とに、鋼製支柱(10)の４つのコーナー部に位置す る内方凸部(12)が設けられている。第１押出形材(11)と鋼製支柱(10)とは、両者 の右側壁部分においてねじ(19)により相互に結合されている。

【００１８】 そして、第１押出形材(11)の前壁(11a) に、前方と右方に開放した凹陥部(13) が設けられ、該凹陥部(13)の底壁(13a) には、４つの凹溝(14)が長手方向にかつ 並列状に設けられている。また第１押出形材(11)の右側壁(11d) に、結合用外方 凸条(15)(15)が所定間隔おきにかつ右方突出状に設けられている。同左側壁(11c ) の内面に、横断面略Ｙ形のねじ挿入用凸条(16)(16)が所定間隔おきに設けられ ている。

【００１９】 これに対し、第２押出形材(21)の前壁(21a) に、前方と左方に開放した凹陥部 (23)が設けられ、該凹陥部(23)の底壁(23a) には、４つの凹溝(24)が長手方向に かつ並列状に設けられている。また第２押出形材(21)の左側壁(21c) に、結合用 外方凸条(25)(25)が所定間隔おきにかつ左方突出状に設けられている。同右側壁 (21d) の内面に、横断面略Ｙ形のねじ挿入用凸条(26)(26)が所定間隔おきに設け られている。

【００２０】 鋼製支柱(10)に固定された第１押出形材(11)に対して第２押出形材(21)が並列 状に配置されされ、これらの外方凸条(15)(25)同志が合わせられて、互いにねじ (19)(19)で止められることにより、両押出形材(11)(21)同志が結合されている。

【００２１】 第１押出形材(11)と第２押出形材(21)との正面部すなわち前面部には、これら の凹陥部(13)(23)によって装飾パネル嵌込み用凹部(5) が構造材(1) すなわち第 １押出形材(11)と第２押出形材(21)の長手方向に設けられ、該凹部(5) に、例え ばみかげ石模様を有する装飾パネル(4) が嵌め込まれて構造材(1) に取り付けら れている。

【００２２】 この実施例では、横断面略コ形の左右一対のアルミニウム押出形材製の取付具 (7)(7)が装飾パネル(4) の左右両側縁部に嵌め被せられ、両取付具(7)(7)の内側 取付基部(7a)(7a)がねじ(19)(19)によって凹陥部(13)(23)の底壁(13a)(23a)に固 定され、同取付具(7)(7)の外側押え部(7b)(7b)によって、装飾パネル(4) の左右 両側縁部が押え止められている。また装飾パネル(4) の左右両側縁部の裏面と、 凹陥部(13)(23)の底壁(13a)(23a)との間にスペーサ(8)(8)が介在され、かつ装飾 パネル(4) の左右両側縁寄り部分の裏面と、凹陥部(13)(23)の底壁(13a)(23a)と は、接着剤(9)(9)により相互に接合されている。

【００２３】 また上記のように、相互に対向する一対の門柱(1a)(1a)の上端部同志を連結す る水平連結材（横材）(1b)は、門柱(1a)と同じ構成を有するものであるが、例え ば右側門柱(1a)と水平連結材(1b)の右端部との連結について詳しく説明する。

【００２４】 図２に示すように、右側門柱(1a)の第１押出形材(11)上端部の外面に、平面よ りみて略コ形の取付ブラケット(30)が取り付けられ、この取付ブラケット(30)に 水平連結材(1b)の端部、詳しくはこれを構成する第１押出形材(11)の端部が嵌め 被せられて取り付けられている。すなわち、右側門柱(1a)の第１押出形材(11)上 端部の左側壁(11c) の外面に、平面よりみて略コ形の取付ブラケット(30)の中間 取付基部(30a) が、同第１押出形材(11)内の裏板(31)および左側壁(11c) を貫通 する所要数のボルト(32)によって取り付けられ、この取付ブラケット(30)に、水 平連結材(1b)を構成する第１押出形材(11)の端部が嵌め被せられ、該ブラケット (30)の前後張出部(30b)(30c)に、第１押出形材(11)端部前後両側壁が所要数のね じ(19)により取り付けられているものである。なお、これらのねじ(19)の頭部は 、第１押出形材(11)の凹陥部(13)の底壁(13a) に設けられた凹溝(14)内に収めら れて、外部より見えないように配慮されている。

【００２５】 上記においては、この考案による装飾パネル(4) 付き構造材(1) を、一般住宅 の外構えすなわちファサードにおいて、門柱(1a)および相互に対向する門柱(1a) (1a)の上端部同志を連結する水平連結材（横材）(1b)として用いており、かつ装 飾パネル(4) としてみかげ石模様を有するパネル(4) を用いている。

【００２６】 従って、装飾パネル(4) として他の石模様あるいはその他の模様を有するもの を数種類用意して、好みの装飾パネル(4) を選択して取り付けることにより、各 戸についてファサードを差別化、個別化して表現でき、これによって門柱(1a)等 に対するユーザーの好みに充分に対応することができるとともに、これらを組み 合わせてファサードなど住宅の外構えを形成した状態で、これを住宅周囲の景観 、および母屋の装飾に充分マッチさせることができる。

【００２７】 なお、上記実施例においては、門柱(1a)および水平連結材(1b)を構成する構造 材(1) が、一対の第１および第２アルミニウム押出形材(11)(21)により構成され ているが、構造材(1) は、１つの押出形材により構成されていて、これの正面部 に装飾パネル嵌込み用凹部(5) が構造材(1) の長手方向に設けられ、該凹部(5) に装飾パネル(4) が嵌め込まれるようになされていても、良い。

【００２８】 また、構造材(1) に対する装飾パネル(4) の取付け構造は、上記実施例のもの に限定されず、その他の構造により取り付けられていても、勿論良い。

【００２９】

【考案の効果】

この考案は、上述のように、門柱等に用いられる押出形材製構造材の正面部に 装飾パネル嵌込み用凹部が構造材の長手方向に設けられ、該凹部に、装飾パネル が嵌め込まれて構造材に取り付けられているものであるから、門柱等の構成部材 を工業製品化することができて、その製造コストが安くつき、工期の短縮化を図 ることができる。そして、装飾パネルを数種類用意して、好みの装飾パネルを選 択して取り付けることにより、各戸について差別化、個別化を表現できる多種類 の門柱等の製品を用意することができて、門柱等に対するユーザーの好みに充分 に対応することができるとともに、門柱や門扉等の工業製品を組み合わせてファ サードなど住宅の外構えを形成した状態で、これを住宅周囲の景観、および母屋 の装飾に充分マッチさせることができ、しかも門柱等に用いられる押出形材製構 造材自体の構成は同一のものとして、模様などが異なる数種の装飾パネルを用意 するだけで良いので、その製造および管理が非常に簡単であるという効果を奏す る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案品を用いた住宅のファサードの例を示す
正面図である。

【図２】図１のＡーＡ線に沿う拡大断面図である。

【符号の説明】

１ 押出形材製構造材 １ａ 門柱（押出形材製構造材） １ｂ 水平連結部材（押出形材製構造材） ２ ガレージ・シャッター ３ 門扉 ４ 装飾パネル ５ 装飾パネル嵌込み用凹部 １１ 第１アルミニウム押出形材 ２１ 第２アルミニウム押出形材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 門柱等に用いられる押出形材製構造材
   (1) の正面部に装飾パネル嵌込み用凹部(5) が構造材
   (1) の長手方向に設けられ、該凹部(5) に、装飾パネル
   (4) が嵌め込まれて構造材(1) に取り付けられている、
   門柱等に用いられる装飾パネル付き構造材。