JPH064477U - 水道蛇口取付用タンク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トイレで手洗後，蛇口を閉じる際，再び手指
を蛇口握り部に触れることは不潔感を生じ易い。そこ
で，蛇口を閉じた後に少量の水が流れ出すべく構成し，
不潔感を減少させることを目的とする。 【構成】 通常の手洗作業時に水流の一部を蛇口本体か
ら導いた配管によりタンク内に溜める。このタンクには
空気穴と弁があるため，水は容易に溜まり，手洗作業終
了時，つまり閉栓時にはこの水が蛇口から流出するべく
構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は，上水道の水道蛇口に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の水道蛇口にて手を洗った後，蛇口を閉じる際，せっかく手を洗ったにも かかわらず蛇口握り部に手指を触れねばならず，不潔感が残ることがあった。特 にトイレの手洗い蛇口ではこの傾向が強く，人によっては手洗い中に蛇口握り部 に手ですくった水をかけ，少しでも不潔感を減らすことを試みる人もいる。

【０００３】 そこで，近年，電子回路を利用し，手を洗い場に差し出すと手が物に触れるこ となく自動的に水が出るものもあるが高価である。また，蛇口握り部をレバー状 にし，腕で作動させるタイプが病院等で見られるがレバーが大型化し，手洗場全 体も大型化するという欠点がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこで，本考案では手洗後，蛇口を閉じた後にも少量の水が蛇口から流れ出る ように構成し，この水で手指を洗い不潔感を減少させることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

蛇口の一部に配管を介し，通常手洗時，流出水の一部が別に設けたタンク内に 溜まるように構成する。

【０００６】

【作 用】

手洗作業中に，蛇口の一部から配管を介しタンク内に流出水の一部が入り込み 溜まる。手洗作業終了時，蛇口を閉じた直後にこの溜まった水が配管を経て蛇口 から流出する。

【０００７】

【実 施 例】

図１は本考案を水道蛇口に取り付けた実施例を示す。蛇口１の握り部２を左へ 回し（以後，開栓といい，逆操作を閉栓という），手洗中水流３の一部は配管４ を通りタンク５に溜まる。手洗終了後，閉栓した時，タンク５内に溜まった水は 配管４を通って流れ出る。この流れ出た水で最後に手指を洗うわけである。この 動作を図２に従いさらに詳説する。

【０００８】 蛇口１の本体側面６に設けられたネジ穴に対し，配管４ａに設けられたオネジ ７により配管４ａがシール材を伴って取り付けられる。配管４ａと４ｂはジョイ ント８で接合される。配管４ａの末端はヘラ状９となっており，蛇口１内部を流 れる水流を受け，配管４ａ内に水流が入り込み易い形状となっている。従ってヘ ラ部分は下流側となるべく取り付ける。ヘラ状部分の詳細を図３に示す。そこで 蛇口１を開栓し，水流３が生じると共にヘラ９により配管４ａ内に取り込まれた 水流は，配管４ｂを通りタンク５に入り，水位は上昇する。タンク５は５ａ及び ５ｂから成り，パッキン１０を介し一体構造となっている。タンク５ｂには弾性 体からなる弁１１が一端を取り付けられ，他端は自重により常時空気穴１２を開 いた状態となるべく構成されている。タンク内を上昇した水は満タンになる直前 に弁１１を押し上げ，空気穴１２を塞ぐため，水は空気穴１２から溢れ出ること はない。

【０００９】 手洗終了後，閉栓した後は，本来の上水道としての水流３が停止するため，タ ンク５内の水は自重落下する。つまり，空気穴１２を通った大気がタンク５内に 流れ込み，弁１１が下がり，タンク５内の水は配管４ａ，４ｂを通り，蛇口から 新たな水流として排出される。なお，もし空気穴１２が無く，タンク５が完全密 閉構造である場合，タンク５内に水はほとんど入り込まないため用をなさない。

【００１０】

【考案の効果】

以上説明した通り，本考案は，蛇口開栓時水流の一部が配管を介しタンク内に 溜まり，蛇口閉栓時この水がタンクから蛇口側に逆に流れ出す構造としたことを 特徴としたため，閉栓時に蛇口握り部に触れた手指をこの水でさらに洗うことが でき，不潔感を減少させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す斜視図。

【図２】本考案の構造を示す一部断面図。

【図３】ヘラ部分の形状を示す斜視図。

【符号の説明】

１ 蛇口 ２ 握り部 ３ 水流 ４ａ，４ｂ 配管 ５ａ，５ｂ タンク ６ 蛇口本体側面 ７ オネジ ８ ジョイント ９ ヘラ １０ パッキン １１ 弁 １２ 空気穴

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 タンク５の上部位置に空気穴１２を設
   け，この空気穴１２に対し，タンク５内に流入又は排出
   する液体の挙動に合わせて開閉する弁１１を設け，当該
   液体の流入又は排出のための配管４を当該タンク５の下
   部位置に取り付け，配管４の他端は一部がヘラ状９に形
   成され，液体の流れを受けた場合，配管４を経由して当
   該タンク５内に液体が流入し易いように構成されたこと
   を特徴とする水道蛇口取付用タンク。
2. 【請求項２】 実用新案登録請求の範囲第１項記載の水
   道蛇口取付用タンクを備えた水道蛇口。