JPH0644754U - 食品包装容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 衛生的であり、移動時などにおいても小容器
が凹部から脱落しない反面、凹部からの取り出しが容易
であり、しかも、製造が容易な小容器付の食品包装容器
を提供するものである。 【構成】 互いに衝合せしめて閉じる容器本体および蓋
を有するプラスチック製食品包装容器において、容器本
体1、蓋2および嵌入容器14，24からなり、該蓋の上面、
または、容器本体の底板に嵌入容器を収納する嵌入孔1
3，23が設けられ、該嵌入容器は該嵌入孔に、それらの
いずれか一方の周壁に設けられた突条と他方の周壁に設
けられた条溝とを互いに嵌合せしめることにより固定的
に収納され、かつ、該嵌入孔の周囲に取出孔が設けられ
ている食品包装容器。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、食品包装容器に関し、さらに詳細には、たとえば、サラダのような 食品と、たとえば、ドレッシングのような調味料類などとを同時に包装するため の包装容器に係わる。

【０００２】

【従来の技術、考案が解決しようとする課題】

食品である、たとえば、サラダと、その調味料である各種のドレッシング類と は同一の食品包装容器内に収納されることが必要とされている。 そのために、従来は、一般に、食品包装容器内に食品を収納した後の空間に、 プラスチック製の小容器または小袋に小分けして充填された調味料類などが収納 されている。しかしながらこの方法は不衛生となる危険性があるとして、近時、 禁止されることになる動向にある。 この方法における不衛生となる危険性を回避するための容器として、蓋体の上 面に凹部を設け、開口側に鍔部が形成された第２の容器を該凹部に挿入する容器 （たとえば、実開昭57-3654号公報）が知られているが、この容器は、 不衛生と なる危険性を回避することができるものの、輸送などの移動時において該容器が 激しく上下動したり逆になったりした場合には、第２の容器が該凹部から脱落し 、その反面、取り出し難いとの欠点があった。

【０００３】 さらに、前記のような容器において、蓋の外表面凹部に形成された凹部に収納 された小容器に備えられた突条または凹条と係合する係合片を蓋の外表面の開口 部周囲に係合片を配設した蓋付容器および前記の凹部に止着体を備えた蓋付容器 （特開平2-141632号公報）なども知られているが、これらの容器は、いずれも不 衛生となる危険性および輸送などの移動時において該容器が激しく上下動したり 逆になったりした場合でも、蓋の外表面凹部に挿入された小容器が蓋の凹部から 脱落するとの欠点を回避することができるものの、取り出し難く、かつ、製造が 困難であった。

【０００４】

【課題を解決するための手段、作用】

本考案は前記のような従来の小容器付の容器の欠点のすべてを解消し、衛生的 であり、移動時などにおいても小容器が凹部から脱落しない反面、凹部からの取 り出しが容易であり、しかも、製造が容易な小容器付の容器を開発すべく、鋭意 、研鑽を重ねた結果、本考案に到達した。 すなわち、本考案は、互いに衝合せしめて閉じる容器本体および蓋を有するプ ラスチック製食品包装容器において、容器本体、蓋および嵌入容器からなり、該 蓋の上面、または、容器本体の底板に嵌入容器を収納する嵌入孔が設けられ、該 嵌入容器は該嵌入孔に、それらの何れか一方の周壁に設けられた突条と他方の周 壁に設けられた条溝とを互いに嵌合せしめることにより固定的に収納され、かつ 、該蓋の嵌入孔の開口の周囲に取出孔が設けられてなることを特徴とする食品包 装容器である。

【０００５】 本考案の食品包装容器は容器本体および蓋ならびに容器本体の底板または蓋の 上面に設けられた嵌入孔に収納される嵌入容器からなる。 前記の容器本体および蓋は、互いに衝合せめて閉じられて食品包装容器とされ る。 容器本体と蓋とを衝合せしめる食品包装容器には、少なくとも次の様な２つの 種類がある。 すなわち、その１つは、容器本体および蓋がいずれも有底の中空体であり、容 器本体および蓋のそれぞれの開口を互いに衝合せしめて閉じられて食品包装容器 とされる。 これらの食品包装容器は、容器本体および蓋がいずれも有底の中空体であって 、それらの開口部を互いに衝合せしめて閉じられる容器であればよい。 この中空体は通常は、筒状乃至錐台状であるが、錐状であってもよい。 なお、錐台状の中空体では、下底（面積が大きいほうの底）が開口とされ、上 底には底板を有する。 これらの形状および大きさなどには特に制限はない。これらの開口の形状は、 通常は、円および楕円乃至長円などの円類、三角形、四角形、五角形、六角形お よび八角形などの多角形ならびにこれらの多角形の頂角を丸めた形状などとされ る。 中空体の開口の周縁に、開口の外方または内方に延在せしめた鍔を設けること ができる。外方に延在せしめた鍔が好ましい。 なお、鍔の形状には、特に制限はないが、前記の開口の形状と同様であり、該 開口の形状と同一であっても、また、相違してもよい。 また、この鍔の一部を外方にさらに張り出させて、蓋を開け易くするための舌 片を設けることもでき、しかも好ましい。 さらに、中空体の外周面は、通常は、後記の互いに嵌合せしめられる突条およ び条溝とは異なる突起および突条ならびに孔および凹条などが装飾的に設けられ ていない滑面とされるが、このような突起および突条ならびに孔および凹条など が装飾的に設けられていることを妨げない。

【０００６】 他の１つは、容器本体および蓋のいずれか一方が開口周縁に鍔を有する有底の 中空体であり、他方が板体であり、該鍔と該板体とを衝合せしめて開口を塞いで 閉じられる食品包装容器である。 この中空体は前記の中空体と同様である。 また、板体の大きさは中空体の開口を塞ぐのに十分なものであればよい。また 、その形状にも特に制限はないが、通常は、前記の開口の形状と同様とされるが 、一方の中空体の開口の形状または鍔を有する場合には鍔の形状と実質的に同じ くすることが好ましい。

【０００７】 これらの蓋の上面−蓋が板体の場合には、この板体自体−に、もしくは、容器 本体の底板には、嵌入容器を収納するための嵌入孔が設けられる。 また、蓋が有底の中空体でその開口が板体で塞がれている場合（この場合につ いて、本考案では、この板体も容器本体と看做される）には、嵌入孔は蓋の上面 もしくは板体に嵌入孔が設けられる。 この嵌入容器の形状には特に制限はなく、小型である以外は前記の中空体と同 様である。 嵌入容器は、その中に調味料などを充填した後、その開口は、プラスチック製 のフィルム（プラスチック製のシートも包含される 以下同様）、コート紙およ びアート紙ならびにプラスチック製のフィルム同士の積層体およびプラスチック 製のフィルムと紙などとの積層体などで作られた蓋板で塞がれる。 蓋板は、嵌入容器の開口を覆う大きさおよび形状であればよい。この蓋板は嵌 入容器の開口よりも僅かに大き目にすることが好ましく、嵌入容器の開口の周縁 に外方に張り出した鍔が設けられている場合にはこの鍔の形状と実質的に等しく することが好ましい。 蓋板にはその一部を外方に張り出させた舌片を設けることができ、しかも、好 ましい。 嵌入孔は、一般に、その周壁の全面またはその一部を除く全面が前記の嵌入容 器の周壁の外周面と実質的に接触する形状とされる。 また、嵌入孔の内周面は、前記の嵌入容器の外周面におけると同様に、通常は 、小突起および小突条ならびに小孔および小凹条が装飾的に設けられていない滑 面とされるが、小突起および小突条ならびに小孔および小凹条が装飾的に設けら れていることを妨げない。なお、前記の小突条および小凹条のそれぞれは、通常 は、嵌入孔および嵌入容器のそれぞれの長軸線に沿って設けられる。 なお、嵌入容器および嵌入孔がそれぞれ錐台状または錐状の場合には、これら は、いずれも逆錐台状または逆錐状とされる。ここで逆錐台状および逆錐状とは 、それぞれ上底および頂点が容器本体の中心側にあることを意味している。

【０００８】 嵌入容器の数は１個乃至２個以上であり、食品包装容器に収納される調味料類 の種類の数によって、適宜選択される。 嵌入容器の周壁には突条または条溝が設けられ、他方、嵌入孔の周壁には、前 記の嵌入容器の周壁に設けられた突条または条溝と互いに嵌合せしめられる条溝 または突条が設けられる。 突条および条溝のそれぞれの形状は、嵌入容器および嵌入孔のそれぞれの鉛直 断面（それぞれの長軸線を含む断面）における形状が、実質的な半円、半楕円お よび半長円などの半円類ならびに三角形、長方形、台形などの多角形および頂角 が丸められたこれらの多角形などとされる。半円類が好ましく、就中、実質的な 半円が最も好ましい。 突条および条溝は、通常は、嵌入容器および嵌入孔のそれぞれの長軸線に実質 的に直交する面に形成せしめられて、実質的に水平となるように設けられるが、 斜交する面に設けることもできる。後者の場合には、水平面とのなす角が小さい ほうが好ましい。この場合において、水平面とは嵌入容器の長軸線と直交する面 と定義される。 また、突条および条溝は、嵌入容器および嵌入孔のそれぞれの周壁の全周にわ たって連続して設けられてもよく、また、断続して設けられてもよい。 さらに、突条および条溝の数は１条でよいが、２条以上とすることを妨げない 。 嵌入容器を嵌入孔中に嵌入させ、嵌入容器の周壁の突条または条溝と、嵌入孔 の周壁の条溝または突条とを互いに嵌合させて嵌入容器は嵌入孔中に固定して収 納される。 このようにして、嵌合容器が嵌入孔中に固定して収納される結果、輸送などの 移動時においても、この嵌合容器は嵌合孔から脱落することなくなる。その反面 、嵌合孔からの嵌合容器の取り出しが困難となる。

【０００９】 嵌入孔からの嵌入容器の取り出しを容易にするために、嵌入孔の開口の周囲に 取出孔が設けられる。 取出孔の数は通常は２個でよいが、１個または３個以上とすることもできる。 ２個の取出孔は嵌入孔の開口における軸線に対して互いに対称的に設けられる ことが好ましい。 取出孔は、手指の先端を挿入し得る大きさおよび形状であればよい。その形状 は蓋の上面および容器本体の底板などのそれぞれに現れる開口の形状が、通常は 、円および楕円乃至長円などの円類、三角形、四角形、五角形、六角形および八 角形などの多角形ならびにこれらの多角形の頂角を丸めた形状などとされるが、 円が最も好ましい。 嵌入容器の開口周縁に鍔が設けられている場合および／または嵌入容器の開口 がこの開口より大きい蓋板で覆われ蓋板が鍔状に外方に張り出している場合には 、取出孔はその少なくとも一部が、この鍔および／または蓋板の鍔状部分と重合 するような位置に配設される。 嵌入容器の開口周縁に鍔が設けられてる場合もしくは鍔が設けられていない場 合、または、嵌入容器の開口がこの開口または開口周縁と等しいかまたは小さい 蓋板で覆われ蓋板が鍔状に外方に張り出している場合もしくは鍔状に外方に張り 出していない場合には、取出孔は嵌入孔の周壁と交わるように設けられ、取出孔 の周壁と嵌入孔の周壁とは両者ともこの部分が欠落して、嵌入容器の周壁は取出 孔のこの部分で露出せしめられることになる。

【００１０】 本考案の食品包装容器は熱可塑性プラスチック薄肉シート製である。使用され る熱可塑性プラスチックとしては、たとえば、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン 樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル、アクリル系樹脂、ポリエチレンテ レフタレート樹脂およびセルロース系樹脂などである。 本考案の食品包装容器は、これらのプラスチックシートから、たとえば、真空 成形、圧空成形もしくは真空圧空併用成形またはプレス成形により容易に得られ る。

【００１１】 本考案の食品包装容器をより確実に閉じるために、容器本体および蓋のそれぞ れを、それぞれの開口付近で互いに嵌合させることが好ましい。そのために、た とえば、容器本体および蓋のそれぞれの開口の周縁に外方に延在せしめられた鍔 を設け、この鍔の周縁端に垂下部を設け、これらの垂下部の一方に突条を、他方 に条溝を設け、これらの突条と条溝とを互いに嵌合せしめる。 また、前記の鍔は、ヒンジによって互いに接続せしめることができる。 ヒンジが設けられる場合には、容器の開閉時において、嵌入容器の底が他方の 容器本体または蓋に当接しないように、嵌入容器の形状および大きさなどを適宜 選択する必要が有る。

【００１２】 本考案の食品包装容器には、食品と調味料などとが組合わされて収納されるが 、両者の組合わせには特に制限はない。 本考案の食品包装容器に収納される食品の代表例としては、サラダ類、刺身類 、生ずし類、天婦羅、コロッケおよびカツレツなどの揚物類、幕の内弁当および 松花堂弁当などの弁当類、トーストおよびサンドイッチなどのパン類、鰻丼およ びカツ丼などの丼物、きうりおよびトマトなどの生野菜類、惣菜類ならびにコー ヒーおよび紅茶などの加糖飲料などがある。 また、調味料類の代表例としては、各種ドレッシング類、ウースタソースなど のソース類、マヨネーズ、生クリーム、ジャム、バター、メープルシロップ、丼 物のたれ、山葵、練り辛子、マスタード、味噌、諸味、醤油、練りうに、粒うに 、酢、砂糖、食塩および胡椒などがあり、液体、ペースト状のものおよび粉体の 何れでもよい。 前記の食品は、通常は、本考案の食品包装容器の容器本体に収納され、また、 調味料などは、通常は、本考案の食品包装容器の嵌入容器に充填される。

【００１３】

【実施例】

本考案を図面に示された実施例によってさらに具体的に説明するが、本考案は これらの実施例に限定されるものではない。 なお、図面において、容器の肉厚は描画の都合上、実際よりも厚く記載されて いる。 図面で示された本考案の食品包装容器は、いずれも、ポリスチレン樹脂製のシ ートから真空圧空併用成形によって得られたものである。 図１乃至図６は中空の錐台状である蓋の上面に、嵌入孔が設けられた本考案の 食品包装容器を示す。 なお、図１は嵌入容器が嵌入孔から取り出され、かつ、嵌入容器の蓋板が剥離 された状態の本考案の食品包装容器の斜視図である。 図２および図３は、それぞれ開口が蓋板で覆われた嵌入容器が嵌入孔内に固定 的に収納された状態における前記の図１で示された本考案の食品包装容器のX-X 切断断面図およびY-Y切断断面図である。 図４は、嵌入容器が取り出された状態の蓋の上面が示されている前記の図１で 示された本考案の食品包装容器の平面図である。

【００１４】 すなわち、図１乃至４において、食品包装容器は容器本体 1および蓋 2を有し ている。容器本体 1および蓋 2はいずれも有底の円錐台状であって、それぞれの 開口11および21を互いに衝合せしめて食品包装容器とされる。 蓋の上面22のほぼ中心には嵌入孔23が設けられている。この嵌入孔23には嵌入 容器24が収納される。嵌入容器24は逆円錐台状であって、その外周面は滑面とさ れ、その開口241の周縁には外方に張り出させて周縁の形状が円の鍔242が設けら れている。 また、嵌入容器24の開口241の下方の周壁に、嵌入容器の長軸線に ほぼ直交する面に設けられた実質的に水平な突条243が嵌入容器24の周壁の全周 にわたって設けられている。この突条243は嵌入容器24の周壁を下方に行くに従 って該嵌入容器24の外方に張り出させて形成されており、その鉛直断面の形状は 、頂角が丸められた三角形とされている。 嵌入容器の開口241は蓋板244で塞がれる。この蓋板244の形状はほぼ円であり 、その外周は嵌入容器の開口の鍔242の外周とほぼ一致せしめられている。また 、蓋板244の一部を外方に張り出させて舌片2441が形成されている。

【００１５】 嵌入孔23の形状は、その内周面が、前記の嵌入容器24の周壁の外周面に沿う形 状とされ、嵌入容器24を嵌入孔23内に収納した際に、嵌入孔23の周壁の内周面は 嵌入容器24の周壁の外周面に接触せしめられる。すなわち、嵌入孔23の形状は、 前記の嵌入容器24の形状と同様に逆円錐台状であって、その開口231の下方の周 壁に、嵌入孔23の長軸線にほぼ直交する面に設けられた実質的に水平な条溝232 が嵌入孔23の周壁の全周にわたって設けられている。この条溝232は嵌入孔23の 周壁を下方に行くに従って容器本体の内方に張り出させて形成されており、その 鉛直断面の形状は、頂角が丸められた三角形とされている。 この条溝232は、前記の嵌入容器24を嵌入孔23内に収納した際に該嵌入容器の 突条243と嵌合せしめられる。

【００１６】 前記の嵌入孔23の開口231の周囲には２個の取出孔233，233が設けられている 。これらの２個の取出孔233，233は、嵌入孔23の同一直径上に有る。取出孔233 は嵌入孔23の周壁と交叉せしめられており、取出孔233の周壁と嵌入孔23の周壁 とは両者ともこの部分で欠落せしめられている。嵌入容器24を嵌入孔23内に収納 した際に、嵌入容器24の周壁の外周面は取出孔233のこの部分で露出せしめられ る。 しかして、取出孔233の開口の形状は半長円状であり、その大きさは手指 の先端を容易に挿入し得る程の大きさとされている。

【００１７】 容器本体の開口11および蓋の開口21には、その周縁から外方に延在せしめられ た鍔15および25がそれぞれ設けられている。鍔15および25の外周縁の形状は両者 とも円である。鍔15および25の外周縁端から下方へ垂下部151および251がそれぞ れ延在せしめられている。垂下部151および251には互いに嵌合せしめられる条溝 152および突条252がそれぞれ設けられている。 また、蓋の鍔の垂下部251の下方周縁端の一部をさらに外方に張り出させて舌 片253が設けられている。

【００１８】 図５は、蓋 2の上面22のほぼ中心に設けられた逆円錐台状の嵌入孔23の開口23 1の周囲に、嵌入孔23から間隔をおいて、開口231の互いに直交する２本の直径上 に開口の形状が円である４個の取出孔233，233，233および233が配され、かつ、 ヒンジを欠いている以外は図１乃至４に示された食品包装容器と本質的に異なる 処はない食品包装容器の平面図であって、嵌入容器が嵌入孔から取り出された状 態の蓋の上面を示している。 しかして、取出孔233はいずれも、嵌入容器24が嵌入孔23内に収納された際に は、嵌入容器24の鍔242で、その一部が覆われるような位置に配されている。

【００１９】 図６は、容器本体 1および蓋 2がともに四角錐台状であり、蓋 2の上面22に、 蓋 2の同一対角線上に開口231の形状が頂角が丸められた正方形である嵌入孔23 が２個設けられており、これらの嵌入孔23の相対する２辺の外方に間隔をおいて 、開口の形状が頂角が丸められた正方形である取出孔233が１個づつ、計２個設 けられ、かつ、ヒンジを欠いている以外は図５に示された食品包装容器と本質的 に異なる処はない食品包装容器の平面図である。

【００２０】 図７は、蓋 2が、容器本体 1の開口11を覆う形状および大きさの板体であり、 該板体は容器本体 1の開口周縁の鍔15と衝合せしめられ、取出孔233，233が嵌入 孔の開口から間隔をおいて配されている以外は図１乃至４に示された食品包装容 器と本質的に異なる処はない食品包装容器の取出孔を通過する縦断面図である。

【００２１】 図８は容器本体 1が有底の円錐台状であり、蓋 2が有底の円筒状であり、容器 本体 1の底板12に、嵌入孔13が設けられ、該嵌入孔13の開口131の周囲に取出孔1 33が設けられ、該嵌入孔13内に嵌入容器14が収納された食品包装容器の取出孔13 3を通過する縦断面図である。 嵌入孔13、取出孔133および嵌入容器14は図１乃至４におけるものを上下を逆 にしただけであって、それぞれの形状および大きさならびに相互関係は、図１乃 至４におけるものと本質的に異なる処はない。 なお、容器本体 1の開口11の下方にはその周壁の全周にわたって条溝16が設け られており、蓋 2の開口21の上方にはその周壁に突条26が断続的に設けられてお り、容器の閉止時には、条溝16と突条26とは互いに嵌合せしめられる。

【００２２】

【本考案の効果】

本考案の食品包装容器は小容器付の容器であって、衛生的であり、移動時にお いても調味料などを充填した小容器がこれを収納している凹部から脱落すること はなく、その反面、凹部からの小容器の取り出しが容易であって、しかも、製造 が容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】嵌入容器が嵌入孔から取り出され、かつ、嵌入
容器の蓋板が剥離された状態の本考案の食品包装容器の
斜視図である。

【図２】開口が蓋板で覆われた嵌入容器が嵌入孔内に固
定して収納された状態における前記の図１で示された本
考案の食品包装容器のX-X切断断面図である。

【図３】開口が蓋板で覆われた嵌入容器が嵌入孔内に固
定して収納された状態における前記の図１で示された本
考案の食品包装容器のY-Y切断断面図である。

【図４】嵌入容器が取り出された状態の蓋の上面が示さ
れている前記の図１で示された本考案の食品包装容器の
平面図である。

【図５】取出孔が嵌入孔の開口から間隔をおいて設けら
れた食品包装容器の蓋の上面を示す本考案の食品包装容
器の平面図である。

【図６】容器本体および蓋が角錐台状であり、開口が頂
角が丸められた正方形である嵌入孔が設けられた食品包
装容器の蓋の上面を示す本考案の食品包装容器の平面図
である。

【図７】蓋が板体とされた本考案の食品包装容器の縦断
面図である。

【図８】容器本体の底板に設けられた嵌入孔内に嵌入容
器が収納された本考案の食品包装容器の縦断面図であ
る。

【符号の説明】

1 容器本体 11 容器本体の開口 12 容器本体の底板 13 容器本体の嵌入孔 131 容器本体の嵌入孔の開口 132 容器本体の嵌入孔の条溝 133 容器本体の取出孔 14 容器本体の嵌入容器 141 容器本体の嵌入容器の開口 142 容器本体の嵌入容器の鍔 143 容器本体の嵌入容器の突条 144 容器本体の嵌入容器の蓋板 1441 容器本体の嵌入容器の蓋板の舌片 15 容器本体の鍔 151 容器本体の垂下部 152 容器本体の垂下部の条溝 16 容器本体周壁の条溝 2 蓋 21 蓋の開口 22 蓋の上面 23 蓋の嵌入孔 231 蓋の嵌入孔の開口 232 蓋の嵌入孔の条溝 233 蓋の取出孔 24 蓋の嵌入容器 241 蓋の嵌入容器の開口 242 蓋の嵌入容器の鍔 243 蓋の嵌入容器の突条 244 蓋の嵌入容器の蓋板 2441 蓋の嵌入容器の蓋板の舌片 25 蓋の鍔 251 蓋の垂下部 252 蓋の垂下部の突条 253 蓋の舌片 26 蓋の周壁の突条 3 ヒンジ

Claims (12)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 互いに衝合せしめて閉じる容器本体およ
   び蓋を有するプラスチック製食品包装容器において、容
   器本体、蓋および嵌入容器からなり、該蓋の上面に嵌入
   容器を収納する嵌入孔が設けられ、該嵌入容器は該嵌入
   孔に、それらの何れか一方の周壁に設けられた突条と他
   方の周壁に設けられた条溝とを互いに嵌合せしめること
   により固定的に収納され、かつ、該蓋の嵌入孔の開口の
   周囲に取出孔が設けられてなることを特徴とする食品包
   装容器。
2. 【請求項２】 互いに衝合せしめて閉じる容器本体およ
   び蓋を有するプラスチック製食品包装容器において、容
   器本体、蓋および嵌入容器からなり、該容器本体の底板
   に嵌入容器を収納する嵌入孔が設けられ、該嵌入容器は
   該嵌入孔に、それらの何れか一方の周壁に設けられた突
   条と他方の周壁に設けられた条溝とを互いに嵌合せしめ
   ることにより固定的に収納され、かつ、該容器本体の嵌
   入孔の開口の周囲に取出孔が設けられてなることを特徴
   とする食品包装容器。
3. 【請求項３】 容器本体および蓋がいずれも有底の中空
   体であり、容器本体および蓋のそれぞれの開口を互いに
   衝合せしめて閉じられる請求項１または２に記載された
   食品包装容器。
4. 【請求項４】 容器本体および蓋のいずれか一方がその
   開口周縁に鍔を有する有底の中空体であり、他方が板体
   であり、該鍔と該板体とを衝合せしめて閉じられる請求
   項１または２に記載された食品包装容器。
5. 【請求項５】 中空体が筒状、錐台状または錐状である
   請求項３または４に記載された食品包装容器。
6. 【請求項６】 嵌入容器の形状が逆円錐台状または逆円
   錐状である請求項１乃至５のいずれか１項に記載された
   食品包装容器。
7. 【請求項７】 嵌入容器の形状が逆角錐台状または逆角
   錐状である請求項１乃至５のいずれか１項に記載された
   食品包装容器。
8. 【請求項８】 取出孔の数が少なくとも２個である請求
   項１乃至７のいずれか１項に記載された食品包装容器。
9. 【請求項９】 嵌入容器の開口周縁に鍔が設けられた請
   求項１乃至８のいずれか１項に記載された食品包装容
   器。
10. 【請求項１０】 嵌入容器の周壁および嵌入孔の周壁
    に、互いに嵌合せしめられる突条および条溝がそれぞれ
    設けられた請求項１乃至９のいずれか１項に記載された
    食品包装容器。
11. 【請求項１１】 嵌入容器の周壁および嵌入孔の周壁
    に、互いに嵌合せしめられる条溝および突条がそれぞれ
    設けられた請求項１乃至９のいずれか１項に記載された
    食品包装容器。
12. 【請求項１２】 嵌入容器の周壁に下方に行くに従って
    該嵌入容器の外方に該周壁を張り出させて形成せしめて
    鉛直断面形状が実質的な三角形とされた突条が、他方、
    嵌入孔の周壁に下方に行くに従って該嵌入孔の外方に該
    周壁を張り出させて形成せしめて鉛直断面形状が実質的
    な三角形とされ該突条と嵌合せしめられる条溝がそれぞ
    れ設けられた請求項１乃至１１のいずれか１項に記載さ
    れた食品包装容器。