JPH0644601U - 自動車用空気調和装置のヒータユニット - Google Patents

自動車用空気調和装置のヒータユニット

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JPH0644601U
JPH0644601U JP8177292U JP8177292U JPH0644601U JP H0644601 U JPH0644601 U JP H0644601U JP 8177292 U JP8177292 U JP 8177292U JP 8177292 U JP8177292 U JP 8177292U JP H0644601 U JPH0644601 U JP H0644601U
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薫 伊藤
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カルソニック株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディストリビュータのミックス性能や温調
性能を維持したまま、最大冷房運転時におけるベント風
の通気抵抗の低減を図り得る「自動車用空気調和装置の
ヒータユニット」を提供すること 【構成】 混合室とサイドベントダクトとを連通するバ
イパス通路をディストリビュータに取り付け、ミックス
ドアがヒータコアの前面を閉じるフルクール位置に回動
したときに前記バイパス通路を開くバイパスドアを当該
バイパス通路に開閉自在に取り付ける。また、バイパス
通路に空気を取り込む空気取込口は、ディストリビュー
タの壁面のうち、迂回路を流れる空気の流れ方向に対し
て略直交する壁面に形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、本体部とこれに接続されるディストリビュータとを有する自動車用 空気調和装置のヒータユニットに係り、特に、最大冷房運転時におけるベント風 の通気抵抗の低減を図ったヒータユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の自動車用空気調和装置では風量の増加や低騒音化が要求されることから 、空気の流通抵抗を減少させるための種々の技術開発が進められている。例えば 、ヒータユニットにおける通気抵抗の低減を図るために、このヒータユニットを 、ヒータコアを備えた本体部と、切替機構を備えた分配箱(以下、ディストリビ ュータという)とから構成するようにしたものがある。この構成のヒータユニッ トは、ヒータコアで加熱された温風と未加熱の冷風とをディストリビュータに流 下させてミックスするようになっており、配風リブ等を極力廃止することによっ て通気抵抗の低減を達成している。
【0003】 この種のヒータユニット13を備えた自動車用空気調和装置10は図2に示す 通りである。自動車用空気調和装置10は、図示するように、車室内の空気と車 室外の空気とを選択的に取り込むインテークユニット11と、取り込んだ空気を 冷却するクーラユニット12と、クーラユニット12からの空気を適宜加熱して 所望の温度に調整した後に車室内に配風するヒータユニット13とを有している 。インテークユニット11には、モータ14により駆動されるファン15が設け られ、更に、内気導入口16と外気導入口17とを選択的に開閉するインテーク ドア18が開閉自在に設けられている。また、クーラユニット12内には、循環 する冷媒とインテークユニット11からの空気との間で熱交換を行って、該空気 を冷却するエバポレータ19が設けられている。ヒータユニット13は、図3( A)(B)にも示されるように、本体部20と、これに接続されるディストリビ ュータ21とから構成されている。
【0004】 図2及び図3(B)に示すように、本体部20には、空気を加熱するヒータコ ア22が迂回路23を有するように設けられ、このヒータコア22の前面にはミ ックスドア24が回動自在に取り付けられている。このミックスドア24を回動 することによって、ヒータコア22を通過する空気量と迂回路23を通過する空 気量との比率を制御して、車室内に配風される空気の温度調整が行われる。
【0005】 ディストリビュータ21は、本体部20に形成した空気流出口25に接続され 、略箱形状のケーシング26を有している。このケーシング26の一壁面には、 空気流出口25に連通する開口部27が形成されている。ディストリビュータ2 1内には、ヒータコア22で加熱された温風と迂回路23を通過した冷風とをミ ックスする混合室28が形成されている。また、ディストリビュータ21内の空 気を取り出すために、ケーシング26には、ベント口29と、デフロスト口30 と、フット口31がそれぞれ開設されている。これら各口29、30、31には 、ベントドア32、デフドア33、及び、フットドア34がそれぞれ回動自在に 取り付けられ、各ドア32、33、34を適宜開閉することによって、空気の取 出位置が選択されると共に取り出される空気量が制御される。
【0006】 ベント口29にはベントダクト35が接続されており、このベントダクト35 の下流域は、センターベントダクト36とサイドベントダクト37とに分岐して いる。センターベントダクト36及びサイドベントダクト37は、は、車室前方 のインストルメントパネル内に配設されている。インストルメントパネルの車幅 方向中央部分に設けられるセンターベント吹出口38は、センターベントダクト 36に連通しており、センターベント風を車室内に配風するようになっている。 また、インストルメントパネルの車幅方向両端に設けられるサイドベント吹出口 39は、サイドベントダクト37に連通しており、サイドベント風を車室内に配 風するようになっている。
【0007】 デフロスト口30にはデフダクト40が接続され、デフロスト口30から取出 した空気をウィンドの内面に向けて吹出すことによってウィンドの曇りを除去す るようになっている。また、フット口31にはフットダクト41が接続され、フ ット口31から取出した空気を乗員の足下に向けて吹出すようになっている。
【0008】 本体部20とディストリビュータ21とから構成されるヒータユニット13で は、温風と冷風とをディストリビュータ21内の混合室28でミックスして温度 調整をした後、このミックスされた空気を各口29、30、31から取出すと共 に各ダクト35〜37、40、41を介して車室内に配風している。一般に、こ のタイプのヒータユニットでは、ディストリビュータ21内におけるミックス性 能及び温調性能を維持するため、センターベントダクト36及びサイドベントダ クト37を個々にディストリビュータ21に接続するのではなく、上述したよう に、ディストリビュータ21に接続された1つのベントダクト35の下流域をセ ンターベントダクト36とサイドベントダクト37とに分岐させている。また、 このようにベントダクト35の下流域をセンターとサイドの両ベントダクト36 、37に分岐する構造では、図3(A)(B)に示されるように、ディストリビ ュータ21とベントダクト35との接続口であるベント口29は、ディストリビ ュータ21の上端壁面に設けられている。
【0009】 ところで、夏季等において車室内を急速に冷房したい場合には、ミックスドア 24がヒータコアの前面を閉じるフルクール位置Cに回動され、ファンモータ1 4が高速運転され、更に、空調モードがベントモードに設定されて、比較的高風 量のベント風が車室内に配風されるようになっている。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
ディストリビュータ21を備えた上記ヒータユニット13では、ベント口29 がディストリビュータ21の上端壁面に設けられているため、図3(A)に破線 で示すように、迂回路23を通った冷風は、ディストリビュータ21内に流下し た後その流れを上向きに変え、ベント口29を通ってベントダクト35に流下し ている。更に、ディストリビュータ21に接続されるベントダクト35が1つで あるため、ベント口29の開口面積はそれ程大きい開口面積とはならない。この ため、多量の空気をベントダクト35に取り込む際の通気抵抗が比較的大きくな り、最大冷房運転時におけるベント風量の増加や低騒音化を図る上で不利であっ た。
【0011】 ところで、ベント風を吹き出す際の通気抵抗を低減するため、例えばベント口 29の開口面積を大きく設定して、冷風をベント口29からベントダクト35に 取り込むようにすることも考えられる。しかしながら、ベント口29の開口面積 を、車室内を急速に冷房する最大冷房運転時のみを基準として決定すると、次の ような問題が生じる。つまり、ベント口29を大きくするのに伴ってベントドア 32が大きくなり、温調運転を行う際の通気抵抗が増大してディストリビュータ 21内でのミックス性能や温調性能が大きく変化して、乗員に不快感を与えると いう問題が生じる。
【0012】 このように、ヒータユニット13におけるベント口29の開口面積、あるいは 、本体部20及びディストリビュータ21の形状等は、ミックスドア位置や空調 モード等の運転条件が異なっても、それぞれの運転条件に応じた快適な車室内環 境を実現できるように設計しなければならず、最大冷房運転時のみの条件で設計 できるものではない。換言すれば、最大冷房運転時におけるベント風の通気抵抗 の低減を図るにあたっては、自動車用空気調和装置を他の運転条件で運転しても ディストリビュータ21のミックス性能や温調性能を維持できることが必要であ る。
【0013】 本考案は、かかる要請に基づいてなされたものであり、ディストリビュータの ミックス性能や温調性能を維持したまま、最大冷房運転時におけるベント風の通 気抵抗の低減を図り得る自動車用空気調和装置のヒータユニットを提供すること を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成する本考案は、空気を加熱するヒータコアが迂回路を有するよ うに設けられると共に前記ヒータコアを通過する空気量と前記迂回路を通過する 空気量との比率を制御するミックスドアが開閉自在に設けられた本体部と、 この本体部に接続され、前記ヒータコアで加熱された温風と前記迂回路を通過 した冷風とをミックスする混合室が形成されたディストリビュータとを有するヒ ータユニットであって、 ディストリビュータ内の空気を取り出すため当該ディストリビュータに開設さ れたベント口にベントダクトを接続し、 このベントダクトの下流域をセンターベントダクトとサイドベントダクトとに 分岐し、前記センターベントダクトよりセンターベント風を車室内に配風すると 共に前記サイドベントダクトよりサイドベント風を車室内に配風するようにした 自動車用空気調和装置のヒータユニットにおいて、 前記混合室と前記サイドベントダクトとを連通するバイパス通路を前記ディス トリビュータに取り付け、 前記ミックスドアが前記ヒータコアの前面を閉じるフルクール位置に回動した ときに前記バイパス通路を開くバイパスドアを当該バイパス通路に開閉自在に取 り付けたことを特徴とする自動車用空気調和装置のヒータユニットである。
【0015】 また、前記バイパス通路に空気を取り込む空気取込口は、前記ディストリビュ ータの壁面のうち、前記迂回路を流れる空気の流れ方向に対して略直交する壁面 に形成すると良い。
【0016】
【作用】
ミックスドアがヒータコアの前面を閉じるフルクール位置に回動すると、空気 は、全て、本体部の迂回路を通過してディストリビュータ内に流下する。ディス トリビュータ内の空気は、ベント口から取り出されてベントダクトに流下し、そ の後、センターベントダクトとサイドベントダクトとに分岐して流れ、センター ベント風、サイドベント風として車室内に配風される。また、ミックスドアがフ ルクール位置に回動するのに伴って、バイパスドアが開いて、バイパス通路が開 かれる。従って、ディストリビュータ内の冷風の一部は、バイパス通路に取り込 まれてサイドベントダクトに流入し、ベントダクトから分岐して流れた冷風と合 流して、サイドベント風として車室内に配風される。このように、ミックスドア がフルクール位置に回動したときには、ディストリビュータ内の空気を取り込む 流路はベントダクトとバイパス通路との2つとなるため、空気を取り込む開口面 積が大きくなって通気抵抗が低減され、ベント風量が増加し、騒音も小さくなる 。また、ミックスドアがフルクール位置以外の位置に回動したときには、バイパ スドアが閉じて、バイパス通路が閉じられ、ディストリビュータのミックス性能 や温調性能が維持される。
【0017】 また、バイパス通路の空気取込口を、ディストリビュータの壁面のうち迂回路 を流れる空気の流れ方向に対して略直交する壁面に形成すると、空気取込口から 空気を取り込む際の圧力損失が小さくなり、通気抵抗が一層低減される。
【0018】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図1は、本考案の一実施例に係る自動車用空気調和装置を示し、図1(A)は この自動車用空気調和装置を示す正面図、同図(B)は(A)に示される自動車 用空気調和装置の内部構成を概略で示す平面図であり、図2、図3に示すものと 共通する部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0019】 図1(A)(B)に示すように、自動車用空気調和装置52は、インテークユ ニット11と、クーラユニット12と、ヒータユニット53とを有し、このヒー タユニット53は、本体部20と、これに接続されるディストリビュータ54と から構成されている。
【0020】 本体部20には、ヒータコア22が迂回路を有するように設けられると共にミ ックスドア24が開閉自在に設けられている。本体部20を構成するケーシング 55は、図1(B)に明らかなように、ヒータコア22との間で迂回路23を形 成する一側壁に空気流出口25が形成されている。
【0021】 ディストリビュータ54は、一壁面に開口部27が形成された略箱形状のケー シング56を有し、前記開口部27が本体部20の空気流出口25に連通するよ うに、本体部20に接続されている。ディストリビュータ54のケーシング56 内には、温風と冷風とをミックスする混合室28が形成されている。また、ディ ストリビュータ54内の空気を取り出すため、ケーシング56の上端壁面にはベ ント口29が開設され、このベント口29にベントダクト35が接続されている 。ベントダクト35の下流域は、センターベントダクト36と左右のサイドベン トダクト37とに分岐されている。センターベントダクト36に流下した空気は センターベント吹出口38からセンターベント風として車室内に配風され、左右 のサイドベントダクト37に流下した空気はサイドベント吹出口39からサイド ベント風として車室内に配風される。
【0022】 特に、本実施例のヒータユニット53にあっては、ディストリビュータ54と 左右の各サイドベントダクト37との間に、混合室28とダクト37内通路とを 連通するバイパス通路60が取り付けられている。更に、バイパス通路60を開 閉するためのバイパスドア61がバイパス通路60の空気取込口62に開閉自在 に取り付けられている。このバイパスドア61は、ミックスドア24がフルクー ル位置Cに回動したときには、バイパス通路60を開く開位置Oに回動する。一 方、ミックスドア24が迂回路23を閉じるフルホット位置Hに回動し最大暖房 運転を行うとき、あるいはフルクール位置C、フルホット位置H以外の中間位置 Mに回動し温調運転を行うときには、バイパス通路60を閉じる閉位置Sに回動 するようになっている。
【0023】 混合室28の役割は、ミックスドア24が中間位置Mに回動して温調運転を行 うときに、温風と冷風とをミックスして、ベント口29から下流へ送風すること にある。このため、温調運転つまり温風と冷風とをミックスする必要がある場合 には、混合室28でミックスされた空気をベント口29から取り出し、このベン ト口29の下流でセンター及びサイドの各ダクト36、37により分岐する経路 構造が必要である。しかしながら、ミックスドア24がフルクール位置Cにある 場合には、冷温風のミックスを考慮する必要がないことから、通気抵抗が最良つ まり最低となるように、バイパス経路を設けることが可能である。ここに、ディ ストリビュータ54のケーシング56の壁面からバイパス経路を経てサイドベン トダクト37に達する経路が通気抵抗が最低となることから、本実施例のバイパ ス通路60は、ベントダクト35やセンターベント36に接続せず、サイドベン トダクト37に直接接続してある。
【0024】 また、バイパス通路60の空気取込口62は、ケーシング56の一壁面の全体 に拡大させて形成することもできる。このため、一般に分岐管の通気抵抗の要因 となっている根元の断面形状をラッパ管形状等に形成することができ、通気抵抗 の低減ないし改善を図ることができる。
【0025】 混合室28内の空気をバイパス通路60に取り込む前記空気取込口62は、デ ィストリビュータ54のケーシング56の壁面のうち、迂回路23を流れる空気 の流れ方向に対して略直交する壁面に形成するのが良い。通常、ディストリビュ ータ54は本体部20における迂回路側側面に接続されるものであるため、迂回 路23を流れる空気の流れ方向に対して略直交するディストリビュータ54の壁 面とは、本体部20の迂回路側側面に対して略直交する壁面を意味している。ま た、仮に、ディストリビュータ54が本体部20におけるヒータコア側側面に接 続されるのであれば、迂回路23を流れる空気の流れ方向に対して略直交するデ ィストリビュータ54の壁面とは、本体部20のヒータコア側側面に対して略直 交する壁面を意味している。バイパス通路60の空気取込口62を上述のような 位置でディストリビュータ54に形成すると、次ぎのような利点が生じる。つま り、迂回路23を通過した冷風は、図1(B)の破線で示すように、やや横方向 に流れを変えて本体部20の空気流出口25を通りディストリビュータ54内に 流下することになるが、冷風がディストリビュータ54内に流下した後でも、そ の速度は迂回路23を流れたときの流下方向に沿う成分の方が前記流下方向に対 して直交する方向に沿う成分よりも依然として大きい。このため、ディストリビ ュータ54の壁面のうち、迂回路23を流れたときの流下方向に対して略直交す る壁面から空気を取り込んだ方が、前記流下方向に沿う壁面や上下壁面から空気 を取り込むよりも圧力損失が小さく、通気抵抗の低減効果が高くなるという利点 が生じる。
【0026】 前記バイパスドア61は、上述したように、ミックスドア24の回動位置に連 動して回動駆動されるが、その構成は特に限定されるものではない。例えば、ミ ックスドア24の駆動軸とバイパスドア61の駆動軸とをリンク機構を介して連 結する構成が考えられる。また、オートエアコンの場合には、バイパスドア61 を駆動するための専用の電動アクチュエータを設け、オートアンプが演算した目 標エアミックスドア開度に応じて前記アクチュエータを作動させて、バイパスド ア61を開閉制御するようにした構成でも良い。
【0027】 また、本実施例のヒータユニット53では、ベント口29の開口面積、あるい は、本体部20及びディストリビュータ54の形状等は、ミックスドア位置や空 調モード等の運転条件が異なっても、それぞれの運転条件に応じた快適な車室内 環境を実現できるように設計されている。つまり、このヒータユニット53は、 最大冷房運転時の条件のみに基づいて設計されたものではない。
【0028】 次ぎに、本実施例の作用を説明する。
【0029】 夏季等において車室内を急速に冷房したい最大冷房運転時には、ミックスドア 24がフルクール位置Cに回動され、ファンモータ14が高速運転され、更に、 空調モードがベントドア32を最大に開くベントモードに設定される。また、ミ ックスドア24がフルクール位置Cに回動するのに連動し、バイパスドア61が 開位置Oに回動され、バイパス通路60が開かれる。インテークユニット11で 取り込んだ空気は、クーラユニット12のエバポレータ19を通過する際に冷却 されて冷風となる。この冷風は、全量、本体部20内の迂回路23を通り、更に 空気流出口25を通ってディストリビュータ54内に流下する。
【0030】 ディストリビュータ54内の冷風は、ベント口29から取り出されてベントダ クト35に流下し、その後、センターベントダクト36と左右のサイドベントダ クト37とに分岐して流れ、センターベント吹出口38及びサイドベント吹出口 39から車室内特に乗員の上半身に向けて配風される。更に、バイパスドア61 が開いているため、ディストリビュータ54内の冷風の一部は、空気取込口62 からバイパス通路60に取り込まれてこのバイパス通路60を流れ、サイドベン トダクト37に流入する。バイパス通路60からの冷風は、ベントダクト35か ら分岐して流れた冷風と合流して、サイドベント吹出口39から車室内に配風さ れる。
【0031】 この最大冷房運転時においては、ディストリビュータ54内の空気を取り込む 開口は、ベント口29とバイパス通路60の空気取込口62との2つとなるため 、通常のベントモード時に比べると空気を取り込む開口面積が大きくなる。更に 、バイパス通路60の空気取込口62は、ディストリビュータ54のケーシング 56の壁面のうち、迂回路23を流れる空気の流れ方向に対して略直交する壁面 に形成されているので、空気取込口62から空気を取り込む際の圧力損失が小さ くなる。従って、最大冷房運転時において、冷風の通気抵抗が低減されて多量の 冷風を取り込むことができ、ベント風量を増加でき、騒音を小さくすることがで きる。
【0032】 最大冷房運転以外の運転、つまり最大暖房運転や温調運転の場合には、ミック スドア24はフルホット位置Hや中間位置Mに回動し、空調モードは、フットド ア34を最大に開くフットモード、デフドア33を最大に開くデフロストモード 、フットドア34及びデフドア33を開くデフ/フットモード、ベントモード等 から、車室内外の環境条件に応じて適宜選択され設定される。また、ミックスド ア24がフルクール位置C以外の位置に回動するのに連動し、バイパスドア61 が閉位置Sに回動され、バイパス通路60が閉じられている。
【0033】 このように、最大冷房運転以外の他の運転の下では、バイパス通路60及びバ イパスドア61は何らの機能も発揮しない。更に、本実施例のヒータユニット5 3では、本体部20やディストリビュータ54の形状等は、運転条件が異なって もそれぞれの運転条件に応じた快適な車室内環境を実現できるように設計されて いる。従って、最大冷房運転以外の他の運転を行っても、バイパス通路60及び バイパスドア61は障害物とならないので、ヒータユニットの大きさを大型化す ることなく、ディストリビュータ54のミックス性能や温調性能を維持すること ができる。
【0034】 上述したように本実施例によれば、最大冷房運転のときには、バイパスドア6 1を開くことによってベント風の通気抵抗の低減を達成でき、他の運転のときに は、バイパスドア61を閉じることによってディストリビュータ54のミックス 性能や温調性能を維持することができる。
【0035】 尚、車室内の運転席側と助手席側とにそれぞれ独立して配風(左右独立配風) するために、ディストリビュータ内にベント配風可変ドアを設けたヒータユニッ トもある。このような構成のヒータユニットでは、ベント配風可変ドアを設ける ことによって、ディストリビュータ内におけるミックス性能・温調性能の維持と 、低通気抵抗化との両立が困難である。このため、本実施例のようなバイパス通 路60及びバイパスドア61が通気抵抗の低減を図る上で極めて有効な手段とな る。
【0036】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案によれば、ディストリビュータ内の混合室とサイ ドベントダクトとを連通するバイパス通路をディストリビュータに取り付け、ミ ックスドアがヒータコアの前面を閉じるフルクール位置に回動したときにバイパ ス通路を開くバイパスドアを当該バイパス通路に開閉自在に取り付けたので、ミ ックスドアをフルクール位置に回動して最大冷房運転を行う場合には、バイパス ドア及びバイパス通路が開かれて、ディストリビュータ内の空気は、ベントダク トとバイパス通路を通って流下し、ベント風として車室内に配風される。このた め、空気を取り込む開口面積が大きくなってベント風の通気抵抗が低減され、ベ ント風量の高風量化、低騒音化を達成することが可能となる。
【0037】 更に、バイパス通路に空気を取り込む空気取込口を、ディストリビュータの壁 面のうち、迂回路を流れる空気の流れ方向に対して略直交する壁面に形成すると 、空気取込口から空気を取り込む際の圧力損失が小さくなり、通気抵抗が一層低 減されて、ベント風量の高風量化、低騒音化を一層進めることができる。
【0038】 また、ミックスドアがフルクール位置以外の位置に回動したときには、バイパ スドアが閉じてバイパス通路が閉じられるため、ディストリビュータのミックス 性能や温調性能が所定のものに維持される。
【0039】 すなわち、本考案によれば、ミックス性能や温調性能の維持と、最大冷房運転 時におけるベント風の通気抵抗の低減とを、高い次元で両立させることができる という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例に係る自動車用空気調和装
置を示し、図1(A)はこの自動車用空気調和装置を示
す正面図、同図(B)は(A)に示される自動車用空気
調和装置の内部構成を概略で示す平面図
【図2】 本体部とこれに接続されるディストリビュー
タとからヒータユニットが構成される自動車用空気調和
装置を示す概略構成図
【図3】 本体部とこれに接続されるディストリビュー
タとからヒータユニットが構成される自動車用空気調和
装置を示し、図3(A)はこの自動車用空気調和装置を
示す正面図、同図(B)は(A)に示される自動車用空
気調和装置の内部構成を概略で示す平面図
【符号の説明】
13、53…ヒータユニット 20…本体部 21、54…ディストリビュータ 22…ヒータコア 23…迂回路 24…ミックスド
ア 28…混合室 29…ベント口 35…ベントダクト 36…センターベ
ントダクト 37…サイドベントダクト 60…バイパス通
路 61…バイパスドア 62…空気取込口 C…フルクール位置

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気を加熱するヒータコア(22)が迂回路(2
    3)を有するように設けられると共に前記ヒータコア(22)
    を通過する空気量と前記迂回路を通過する空気量との比
    率を制御するミックスドア(24)が開閉自在に設けられた
    本体部(20)と、 この本体部(20)に接続され、前記ヒータコア(22)で加熱
    された温風と前記迂回路(23)を通過した冷風とをミック
    スする混合室(28)が形成されたディストリビュータ(54)
    とを有するヒータユニット(53)であって、 ディストリビュータ(54)内の空気を取り出すため当該デ
    ィストリビュータ(54)に開設されたベント口(29)にベン
    トダクト(35)を接続し、 このベントダクト(35)の下流域をセンターベントダクト
    (36)とサイドベントダクト(37)とに分岐し、前記センタ
    ーベントダクト(36)よりセンターベント風を車室内に配
    風すると共に前記サイドベントダクト(37)よりサイドベ
    ント風を車室内に配風するようにした自動車用空気調和
    装置のヒータユニットにおいて、 前記混合室(28)と前記サイドベントダクト(37)とを連通
    するバイパス通路(60)を前記ディストリビュータ(54)に
    取り付け、 前記ミックスドア(24)が前記ヒータコア(22)の前面を閉
    じるフルクール位置(C) に回動したときに前記バイパス
    通路(60)を開くバイパスドア(61)を当該バイパス通路(6
    0)に開閉自在に取り付けたことを特徴とする自動車用空
    気調和装置のヒータユニット。
  2. 【請求項2】前記バイパス通路(60)に空気を取り込む空
    気取込口(62)は、前記ディストリビュータ(54)の壁面の
    うち、前記迂回路(23)を流れる空気の流れ方向に対して
    略直交する壁面に形成されてなる請求項1記載の自動車
    用空気調和装置のヒータユニット。
JP8177292U 1992-11-26 1992-11-26 自動車用空気調和装置のヒータユニット Pending JPH0644601U (ja)

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JP8177292U JPH0644601U (ja) 1992-11-26 1992-11-26 自動車用空気調和装置のヒータユニット

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