JPH0643931Y2 - 照明用透光性パネルの取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【産業上の利用分野】

本考案は、縦壁内に収納された光源の前方で縦壁に形成
された開口窓を閉塞するように透光性パネルを着脱自在
に取着する照明用透光性パネルの取付装置に関するもの
である。

【従来の技術】

従来より、浴室などにおいて、縦壁内に光源を配設し、
縦壁に設けた開口窓に透光性パネルを着脱自在に装着す
るようにした照明装置が提供されている。この種の照明
装置では、第６図に示すように、開口窓１の上下の内周
面にそれぞれ取付レール2a,2bを配設し、両取付レール2
a,2bに設けた保持溝３の中に透光性パネル４の上下両端
部をそれぞれ嵌め込むことにより、透光性パネル４を開
口窓１に着脱自在に装着するようにしている。このよう
な取付装置は、けんどん式と称するものであって、透光
性パネル４を着脱自在とするために、上側の取付レール
2aの高さ寸法H₁は、下側の取付レール2bの高さ寸法H₂よ
りも大きく設定されている（H₁＞H₂）。

【考案が解決しようとする課題】

上記従来構成では、縦壁５の開口窓１に装着される取付
レール2a,2bとして形状の異なるものが必要であって、
成形用の金型として２種類を要し、コスト高になるとい
う問題がある。 本考案は上記問題点の解決を目的とするものであり、透
光性パネルを着脱自在としながらも、開口窓に装着され
る取付レールの形状を１種類とし、金型費用等のコスト
を低減し、かつ生産性を向上させることができるように
した照明用透光性パネルの取付装置を提供しようとする
ものである。

【課題を解決するための手段】

本考案では、上記目的を達成するために、縦壁内に収納
された光源の前方で縦壁形成された開口窓を閉塞するよ
うに透光性パネルを着脱自在に取着する照明用透光性パ
ネルの取付装置において、透光性パネルの上下各端部が
それぞれ着脱自在に嵌め込まれる一対の取付レールが開
口窓の上下の内周面に装着され、取付レールは開口窓の
内周面に当接する基片に３本以上の縦片を立設して各一
対の縦片間が保持溝となる形状に形成され、取付レール
の幅方向の一端側の第１縦片は残りの縦片よりも高さ寸
法が小さく形成され、透光性パネルの下端部を保持する
取付レールは第１縦片を外面側とし、透光性パネルの上
端部を保持する取付レールは第１縦片を内面側とするよ
うにして配設されているのである。

【作用】

上記構成によれば、取付レールを、開口窓の内周面に当
接する基片に３本以上の縦片を立設して各一対の縦片間
が保持溝となる形状に形成し、取付レールの幅方向にお
ける一方の第１縦片を他の縦片よりも高さ寸法が小さく
なるように形成しているので、下側の取付レールでは第
１縦片を外面側とし、上側の取付レールでは第１縦片を
内面側として取り付ければ、外側面から見れば、下側の
取付レールの高さ寸法が上側の取付レールの高さ寸法よ
りも小さいことになり、従来と同様にけんどん式に透光
性パネルを装着することができるのである。また、上下
の取付レールは取付方向が異なるのみであって、同形状
に形成されているから、成形用の金型は１種類になり、
結果的にコストの低減および生産性の向上につながるの
である。

【実施例】

第１図に示すように、蛍光ランプ等の光源や点灯装置を
保持した器具本体６を備え、器具本体６の前面に形成さ
れた開口窓１を覆う形でアクリル等よりなる透光性パネ
ル４が装着される。開口窓１の上下の内周面にはそれぞ
れ取付レール２が装着されるのであって、取付レール２
は、第２図に示すような断面形状を有している。すなわ
ち、開口窓１の内周面に当接する基片７に複数の縦片8a
〜8dを立設して各一対の縦片8a〜8dの間が保持溝３とな
るように形成されている。本実施例では、縦片8a〜8dは
４本設けられ、保持溝３は３個となっているが、縦片は
３本以上であればよい。取付レール２の幅方向における
一端側の第１縦片8aの基片７からの高さ寸法h₁は、残り
の縦片8b〜8dの高さ寸法h₂よりも小さく設定されている
（h₁＜h₂）。このような形状の取付レール２を器具本体
６に装着するにあたっては、第１図に示すように、下側
の取付レール２では第１縦片8aが外面側になり、上側の
取付レール２では第１縦片8aが内面側になるようにす
る。また、３個の保持溝３のうち中央の保持溝３にビス
（図示せず）を通して取付レール２を器具本体６に固定
する。 以上の構成を有することにより、第３図（ａ）に示すよ
うに、上側の取付レール２の最外列の保持溝３に斜め下
方から透光性パネル４の上端部を挿入し、透光性パネル
４の下端部を下側の取付レール２の最外列の保持溝３に
対応させておいて第３図（ｂ）のように透光性パネル４
を下に落とせば、両取付レール２の間に透光性パネル４
が保持されるのである。透光性パネル４を外すときに
は、上方に持ち上げた後、下端部を前方に引き出せばよ
い。このようにして、透光性パネル４を着脱自在に装着
することができるのである。 器具本体６は、たとえば第４図のように浴室Ａ内の縦壁
５に埋め込まれて間接照明を行うのであり、光源の交換
や保守点検などの際には、上述のようにして透光性パネ
ル４を着脱することができるのである。また、上下の取
付レール２は同形状に形成されており、取付方向が異な
るのみであるから、成形用の金型は１種類になり、コス
トの低減および生産性の向上につながるのである。 ところで、器具本体６における開口窓１のコーナ部分
は、第５図（ａ）のように湾曲して形成されるのが一般
的であって、取付レール２の端部をこの湾曲部分に合わ
せるように加工するには手間がかかるものである。そこ
で、一般には取付レール２の端部と開口窓１の端部との
間には隙間が形成されることになるが、このような形状
では優れた外観を呈することができないという問題があ
る。しかるに、第５図（ｂ）のように、透光性パネル４
の左右両端部に合成樹脂の縁材９を設け、透光性パネル
４を器具本体６に装着したときに、第５図（ｃ）のよう
に、上記隙間が縁材９で覆われるようにするのが望まし
い。このように、縁材９を設けることで、取付レール２
の端部と開口窓１の内周面との間の隙間が覆われること
になり、優れた外観に仕上げることができ、しかも、隙
間からの光漏れが防止できるのである。また、縁材９は
透光性パネル４よりも外面側に突出しているから、透光
性パネル４の着脱の際の把手としても機能し、着脱作業
が容易になるのである。

【考案の効果】 本考案は上述のように、取付レールを、開口窓の内周面
に当接する基片に３本以上の縦片を立設して各一対の縦
片間が保持溝となる形状に形成し、取付レールの幅方向
における一方の第１縦片を他の縦片よりも高さ寸法が小
さくなるように形成しているので、下側の取付レールで
は第１縦片を外面側とし、上側の取付レールでは第１縦
片を内面側として取り付ければ、外側面から見れば、下
側の取付レールの高さ寸法が上側の取付レールの高さ寸
法よりも小さいことになり、従来と同様にけんどん式に
透光性パネルを装着することができるという利点があ
る。また、上下の取付レールは取付方向が異なるのみで
あって、同形状に形成されているから、成形要の金型は
１種類になり、結果的にコストの低減および生産性の向
上につながるという効果を奏するのである。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）は本考案の実施例を示す正面図、第１図
（ｂ）は同図（ａ）中Ｘ−Ｘ断面図、第２図は同上に用
いる取付レールの断面図、第３図は同上における透光性
パネルの装着手順を示す説明図、第４図は同上の使用例
を示す斜視図、第５図（ａ）は本考案の他の実施例に用
いる器具本体を示す正面図、第５図（ｂ）は同上に用い
る透光性パネルを示す正面図、第５図（ｃ）は同上の器
具本体に透光性パネルを装着した状態を示す正面図、第
６図は従来例における透光性パネルの装着手順を示す説
明図である。 １……開口窓、２……取付レール、３……保持溝、４…
…透光性パネル、５……縦壁、６……器具本体、７……
基片、8a……第１縦片、8b〜8d……縦片、９……縁材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】縦壁内に収納された光源の前方で縦壁に形
   成された開口窓を閉塞するように透光性パネルを着脱自
   在に取着する照明用透光性パネルの取付装置において、
   透光性パネルの上下各端部がそれぞれ着脱自在に嵌め込
   まれる一対の取付レールが開口窓の上下の内周面に装着
   され、取付レールは開口窓の内周面に当接する基片に３
   本以上の縦片を立設して各一対の縦片間が保持溝となる
   形状に形成され、取付レールの幅方向の一端側の第１縦
   片は残りの縦片よりも高さ寸法が小さく形成され、透光
   性パネルの下端部を保持する取付レールは第１縦片を外
   面側とし、透光性パネルの上端部を保持する取付レール
   は第１縦片を内面側とするようにして配設されて成る照
   明用透光性パネルの取付装置。