JPH064369Y2 - 指揮棒 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、警察の機動隊等で使用される指揮棒に関す
るものである。

〔従来の技術およびその問題点〕

上記指揮棒は、軽量には作られているが、木製のため折
れやすく、金属性の武器に対してはきわめて弱いため耐
衝撃性に限界があり、指揮者の安全上問題があった。ま
た、夜間の使用においては認識性に欠け、指令を正確か
つ確実に伝達することができなかった。

〔考案の目的〕

そこで、この考案は上記の不都合を解消し、指揮棒の一
層の軽量化と耐衝撃性の向上とを図り、昼間は固より夜
間の使用においても指令を確実に伝達し得るようにする
ことを目的としている。

〔考案の構成〕

上記の目的を達成するために、この考案においては、チ
タン合金、アルミ合金、ステンレス等耐衝撃性に優れた
金属材料を素材とする内部中空の棒状体の内部に電池を
収納し、その電池を電源とする発光体と、その発光体を
覆い、外周一部に発光体の光を外部に放射する放射部が
設けられたカバーとを上記棒状体の先端部に取付け、棒
状体のグリップ部には、上記放射部と同一側に発光体点
滅用のスイッチを設けた構成としている。

〔作用〕

上記の構成から成る指揮棒の夜間での使用に際しては、
スイッチの操作により発光体を点灯し、その放射光を合
図として指令を伝達する。この場合、発光体を覆うカバ
ーの放射部とスイッチとが同一側に配置されているた
め、光の放射方向の確認を不要とすることができ、相手
方に気付かれずに合図を送ることができる。

〔実施例〕

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。

第１図に示すように、先端に向けて外径寸法が小さくな
るテーパ状の棒状体１は、チタン合金、アルミ合金、ス
テンレス等耐衝撃性に優れた金属材料を素材とし、内部
が中空になっている。この棒状体１の後端のグリップ部
２には、第４図に示すように、電池収納空間３が形成さ
れ、その収納空間３に収納した電池４は、収納空間３の
開放部にねじ係合した蓋体５によって抜け止めされてい
る。

また、棒状体１の先端部には、筒状のカバー６がねじ係
合され、そのカバー６の内部に、前記電池４を電源と
し、グリップ部２に設けたスイッチ７によって点滅され
る発光体８が組込まれている。

ここで、発光体８としては、発光ダイオードであっても
よく、あるいは電球であってもよい。この発光体８から
の光は、カバー６の外周一部に形成した放射部９から外
部に放射される。

上記の構成から成る指揮棒の夜間での使用に際しては、
スイッチ７の操作により発光体８を点灯し、カバー６の
放射部９から放射される光を合図として指令を伝達す
る。

ここで、スイッチ７と放射部９とは棒状体１の同一側に
設けられており、スイッチ７の取付け面側に光が放射さ
れるようになっている。このため、光の放射方向の確認
を不要とすることができ、相手方に気付かれずに指令を
送ることができる。

カバー６および発光体８は、棒状体１に対して着脱自在
であるため、昼間の使用に際しては取外しておき、カバ
ー６および発光体８の無駄な破損を避けるのがよい。こ
の場合、第６図に示すように、棒状体１の先端部に別の
キャップ体１０をねじ係合して外観の向上を図るのがよ
い。

第１図乃至第４図に示す実施例においては、グリップ部
２の内部に電池４を収納したものを示したが、電池４の
収納位置はこれに限定されず、例えば、第５図に示すよ
うに、棒状体１の先端部に内蔵してもよい。

〔効果〕

以上のように、この考案は、棒状体を内部中空とし、そ
の棒状体をチタン合金、アルミ合金、ステンレス等の金
属材料で形成したので、軽量であって操作性がよく、し
かも耐衝撃性に優れ、金属性の武器に対しても充分対応
することができる。

また、棒状体の先端部にスイッチの操作によって点滅す
る発光体を取付けたので、夜間の使用においても発光体
からの光を合図とし指令を確実に、かつ正確に伝達する
ことができる。特に、発光体からの光はカバーに形成し
た放射部のみから放射され、その放射部とスイッチとは
棒状体の同一側に配置されているため、光の放射方向の
確認を不要とすることができ、相手方に気付かれずに合
図を送ることができる。

さらに、カバーおよび発光体が棒状体に対して着脱自在
であるため、昼間の使用に際して取外しておくことによ
り、無駄な破損を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る指揮棒の一実施例を示す斜視
図、第２図は同上の発光体取付部の断面図、第３図は、
第２図の縦断側面図、第４図は同上の電池収納部の断面
図、第５図は同上指揮棒の他の実施例を示す断面図、第
６図は、カバーおよび発光体を取外してキャップを取付
けた状態を示す断面図である。 １……棒状体、２……グリップ部、 ４……電池、６……カバー、 ７……スイッチ、８……発光体、 ９……投光部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】金属材料から成る内部中空の棒状体の内部
   に電池を収納し、その電池を電源とする発光体と、その
   発光体を覆い、外周一部に発光体の光を外部に放射する
   放射部が設けられたカバーとを上記棒状体の先端部に取
   付け、棒状体のグリップ部には、上記放射部と同一側に
   発光体点滅用のスイッチを設けた指揮棒。
2. 【請求項２】発光体およびカバーを棒状体に着脱自在に
   取付けた実用新案登録請求の範囲第１項記載の指揮棒。