JPH0643679A - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
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- JPH0643679A JPH0643679A JP19562792A JP19562792A JPH0643679A JP H0643679 A JPH0643679 A JP H0643679A JP 19562792 A JP19562792 A JP 19562792A JP 19562792 A JP19562792 A JP 19562792A JP H0643679 A JPH0643679 A JP H0643679A
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- Japan
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- represented
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- hydrogen atom
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 一般式(1)で表されるビスアゾ顔料と、一般
式(2)で表されるジアミン系化合物とを含み、さらに安
定化剤として、一般式(3)で表されるポリエステルオリ
ゴマーであるポリエステル型アミン系酸化防止剤と、一
般式(4)で表されるスピロ型アミン系酸化防止剤と、そ
の他の特定の安定化剤とを含む感光層を有する電子写真
感光体。 (式中、A1およびA2はカップラー残基を、R1は水
素原子、アルキル基などを示し、nは0または1。) (式中、R2〜R7はアルキル基、アルコキシル基など
を示し、p,qは0〜3の整数を、k,l,m,oは0
〜2の整数。) 例えば 例えば
式(2)で表されるジアミン系化合物とを含み、さらに安
定化剤として、一般式(3)で表されるポリエステルオリ
ゴマーであるポリエステル型アミン系酸化防止剤と、一
般式(4)で表されるスピロ型アミン系酸化防止剤と、そ
の他の特定の安定化剤とを含む感光層を有する電子写真
感光体。 (式中、A1およびA2はカップラー残基を、R1は水
素原子、アルキル基などを示し、nは0または1。) (式中、R2〜R7はアルキル基、アルコキシル基など
を示し、p,qは0〜3の整数を、k,l,m,oは0
〜2の整数。) 例えば 例えば
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電式複写機やレーザ
ービームプリンタ等の、電子写真法を利用した画像形成
装置に利用される電子写真感光体に関するものである。
ービームプリンタ等の、電子写真法を利用した画像形成
装置に利用される電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来技術】カールソンプロセス等の電子写真法は、コ
ロナ放電により、電子写真感光体の表面を均一に帯電さ
せる工程と、帯電した電子写真感光体の表面を露光し
て、当該表面に静電潜像を形成する露光工程と、形成さ
れた静電潜像に現像剤を接触させて、この現像剤に含ま
れるトナーにより、静電潜像をトナー像に顕像化する現
像工程と、トナー像を紙等に転写する転写工程と、転写
されたトナー像を定着させる定着工程と、転写工程後、
感光体上に残留するトナーを除去するクリーニング工程
とを含んでいる。
ロナ放電により、電子写真感光体の表面を均一に帯電さ
せる工程と、帯電した電子写真感光体の表面を露光し
て、当該表面に静電潜像を形成する露光工程と、形成さ
れた静電潜像に現像剤を接触させて、この現像剤に含ま
れるトナーにより、静電潜像をトナー像に顕像化する現
像工程と、トナー像を紙等に転写する転写工程と、転写
されたトナー像を定着させる定着工程と、転写工程後、
感光体上に残留するトナーを除去するクリーニング工程
とを含んでいる。
【0003】近時、上記電子写真法に使用される電子写
真感光体には、毒性があるために取扱いが困難なセレ
ン、硫化カドミウム等の無機光導電体を主成分とするも
のに代わって、毒性の少ない有機光導電性化合物を使用
した、いわゆる有機感光体が種々提案されている。かか
る有機感光体は、加工性がよく、製造が容易であると共
に、機能設計が自由度が大きいという利点がある。
真感光体には、毒性があるために取扱いが困難なセレ
ン、硫化カドミウム等の無機光導電体を主成分とするも
のに代わって、毒性の少ない有機光導電性化合物を使用
した、いわゆる有機感光体が種々提案されている。かか
る有機感光体は、加工性がよく、製造が容易であると共
に、機能設計が自由度が大きいという利点がある。
【0004】このような有機感光体には、一般に、光照
射により電荷を発生させる電荷発生材料と、発生した電
荷を輸送する電荷輸送材料とを含む機能分離型の感光層
が多く使用されている。上記電子写真感光体に使用され
る電荷発生材料として、特開平1−202757号公報
には特定のビスアゾ顔料が開示されている。このビスア
ゾ顔料は、下記一般式(1) で表される。
射により電荷を発生させる電荷発生材料と、発生した電
荷を輸送する電荷輸送材料とを含む機能分離型の感光層
が多く使用されている。上記電子写真感光体に使用され
る電荷発生材料として、特開平1−202757号公報
には特定のビスアゾ顔料が開示されている。このビスア
ゾ顔料は、下記一般式(1) で表される。
【0005】
【化12】
【0006】(式中、A1 およびA2 は、同一または異
なってカップラー残基を示し、R1 は水素原子、アルキ
ル基、アリール基、または複素環式基を示す。アルキル
基、アリール基、複素環式基は置換基を有していてもよ
い。nは0または1を示す。)かかるビスアゾ顔料(1)
は、熱および光に対して安定で、高い電荷発生効率を有
し高感度で繰り返し特性にもすぐれているという利点を
有する。
なってカップラー残基を示し、R1 は水素原子、アルキ
ル基、アリール基、または複素環式基を示す。アルキル
基、アリール基、複素環式基は置換基を有していてもよ
い。nは0または1を示す。)かかるビスアゾ顔料(1)
は、熱および光に対して安定で、高い電荷発生効率を有
し高感度で繰り返し特性にもすぐれているという利点を
有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電荷発生材
料および電荷輸送材料を用いた機能分離型の有機感光体
を作成するためには、感度、電位保持性、電位安定性、
残留電位等の電子写真特性をすべて満足させるマッチン
グのよい材料を選択しなければならない。例えば、いく
ら電荷発生材料が充分な電荷を発生したとしても、その
電荷を効率よく注入し、搬送することが可能な電荷輸送
材料と組み合わせないと、満足のいく電子写真特性を得
ることが出来ない。
料および電荷輸送材料を用いた機能分離型の有機感光体
を作成するためには、感度、電位保持性、電位安定性、
残留電位等の電子写真特性をすべて満足させるマッチン
グのよい材料を選択しなければならない。例えば、いく
ら電荷発生材料が充分な電荷を発生したとしても、その
電荷を効率よく注入し、搬送することが可能な電荷輸送
材料と組み合わせないと、満足のいく電子写真特性を得
ることが出来ない。
【0008】前記特開平1−202757号公報によれ
ば、一般式(1) で表されるビスアゾ顔料を種々の電荷輸
送材料(キャリャ−移動物質)と組み合わせて使用する
ことにより、熱および光に対して安定な感光体が得られ
る旨が開示されている。しかし、前記公報に開示されて
いるビスアゾ顔料(1) は、通常使用される電荷発生材料
であるフタロシアニン系、ペリレン系の顔料、フルオレ
ノン型ビスアゾ顔料(特開昭57−96345号公
報)、ペリノン骨格を持ったカップラーを有するオキサ
ジアゾール型アゾ顔料(特開昭59−229564号公
報)等と比較して、複写機内で発生するオゾンや窒素酸
化物NOx 、光等により酸化劣化しやすく、感光体特性
の低下を引き起こしやすいという欠点がある。かかるビ
スアゾ顔料(1) の酸化劣化は、オゾン等がアゾ基に吸着
してアゾ基を分解するために生じると推測される。
ば、一般式(1) で表されるビスアゾ顔料を種々の電荷輸
送材料(キャリャ−移動物質)と組み合わせて使用する
ことにより、熱および光に対して安定な感光体が得られ
る旨が開示されている。しかし、前記公報に開示されて
いるビスアゾ顔料(1) は、通常使用される電荷発生材料
であるフタロシアニン系、ペリレン系の顔料、フルオレ
ノン型ビスアゾ顔料(特開昭57−96345号公
報)、ペリノン骨格を持ったカップラーを有するオキサ
ジアゾール型アゾ顔料(特開昭59−229564号公
報)等と比較して、複写機内で発生するオゾンや窒素酸
化物NOx 、光等により酸化劣化しやすく、感光体特性
の低下を引き起こしやすいという欠点がある。かかるビ
スアゾ顔料(1) の酸化劣化は、オゾン等がアゾ基に吸着
してアゾ基を分解するために生じると推測される。
【0009】このような酸化劣化は、上記ビスアゾ顔料
(1) を、電子供与性化合物である電荷輸送材料と組み合
わせて使用したときに促進される。これは、電子供与性
化合物の塩基性が強い場合、電子供与性化合物がアゾ基
に配位し、アゾ基の電子密度を増加させるため、オゾン
や窒素酸化物の攻撃を受けやすくなるためと考えられ
る。
(1) を、電子供与性化合物である電荷輸送材料と組み合
わせて使用したときに促進される。これは、電子供与性
化合物の塩基性が強い場合、電子供与性化合物がアゾ基
に配位し、アゾ基の電子密度を増加させるため、オゾン
や窒素酸化物の攻撃を受けやすくなるためと考えられ
る。
【0010】従って、上記ビスアゾ顔料(1) が有するす
ぐれた特性を損なわずに、高い感度と繰り返し特性を有
する感光体を得ることができなかった。本発明は上記の
ような事情に鑑みてなされたものであり、前記一般式
(1) で表されるビスアゾ顔料を電荷発生材料として用
い、高感度で耐久性にすぐれた高性能な電子写真感光体
を提供することを目的とする。
ぐれた特性を損なわずに、高い感度と繰り返し特性を有
する感光体を得ることができなかった。本発明は上記の
ような事情に鑑みてなされたものであり、前記一般式
(1) で表されるビスアゾ顔料を電荷発生材料として用
い、高感度で耐久性にすぐれた高性能な電子写真感光体
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者ら
は、上記ビスアゾ顔料と組み合わせて使用する電荷輸送
材料について鋭意研究を重ねた結果、電荷発生材料であ
る上記一般式(1) で表されるビスアゾ顔料と、電荷輸送
材料である一般式(2) :
は、上記ビスアゾ顔料と組み合わせて使用する電荷輸送
材料について鋭意研究を重ねた結果、電荷発生材料であ
る上記一般式(1) で表されるビスアゾ顔料と、電荷輸送
材料である一般式(2) :
【0012】
【化13】
【0013】(式中、R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 お
よびR7 は同一または異なってアルキル基、アルコキシ
ル基、ハロゲン原子、アリール基、ニトロ基、シアノ基
またはアルキルアミノ基を示す。p,qは0〜3の整数
を示す。k,l,mおよびoは0〜2の整数を示す。)
で表されるジアミン系化合物とを含有する感光層を導電
性基体上に設けた電子写真感光体は、オゾンや窒素酸化
物、さらに光による酸化劣化に対して安定であるため、
感度および繰り返し特性(耐久性)を従来の電子写真感
光体に比べて著しく向上させることができるという新た
な事実を見出した。
よびR7 は同一または異なってアルキル基、アルコキシ
ル基、ハロゲン原子、アリール基、ニトロ基、シアノ基
またはアルキルアミノ基を示す。p,qは0〜3の整数
を示す。k,l,mおよびoは0〜2の整数を示す。)
で表されるジアミン系化合物とを含有する感光層を導電
性基体上に設けた電子写真感光体は、オゾンや窒素酸化
物、さらに光による酸化劣化に対して安定であるため、
感度および繰り返し特性(耐久性)を従来の電子写真感
光体に比べて著しく向上させることができるという新た
な事実を見出した。
【0014】本発明における上記電荷発生材料と電荷輸
送材料との組合せによる作用は必ずしも明らかではない
が、オゾンや窒素酸化物等によって引き起こされる酸化
劣化の抑制作用については、以下のように考えられる。
すなわち、電荷輸送材料として使用する前記ジアミン系
化合物(2) は電子の非局在化が進んでおり、かつ窒素原
子をフェニル基が取り囲んだ立体的な障害のため、ビス
アゾ顔料(1) のアゾ基への配位が阻害されており、その
ためアゾ基の電子密度を増加させることがないのでオゾ
ン等の攻撃を受けにくくなるためと考えられる。
送材料との組合せによる作用は必ずしも明らかではない
が、オゾンや窒素酸化物等によって引き起こされる酸化
劣化の抑制作用については、以下のように考えられる。
すなわち、電荷輸送材料として使用する前記ジアミン系
化合物(2) は電子の非局在化が進んでおり、かつ窒素原
子をフェニル基が取り囲んだ立体的な障害のため、ビス
アゾ顔料(1) のアゾ基への配位が阻害されており、その
ためアゾ基の電子密度を増加させることがないのでオゾ
ン等の攻撃を受けにくくなるためと考えられる。
【0015】さらに、上記ビスアゾ顔料(1) は高い電荷
発生効率を有し高感度であることと、上記ジアミン系化
合物(2) がイオン化ポテンシャルにおいてビスアゾ顔料
(1)と良い関係にあり、しかも耐光性、耐久性にすぐれ
移動度の電界強度依存性も少ないことから、これらの諸
特性が減じられることなく、最適な組み合わせとなって
電子写真感光体の高性能化となって発現したものと考え
られる。
発生効率を有し高感度であることと、上記ジアミン系化
合物(2) がイオン化ポテンシャルにおいてビスアゾ顔料
(1)と良い関係にあり、しかも耐光性、耐久性にすぐれ
移動度の電界強度依存性も少ないことから、これらの諸
特性が減じられることなく、最適な組み合わせとなって
電子写真感光体の高性能化となって発現したものと考え
られる。
【0016】しかし、このような電荷発生材料と電荷輸
送材料との組み合わせによっても、印刷速度が40〜5
0枚/分の高速複写機に使用した場合、機内で発生する
オゾンや窒素酸化物等が多く、また必要な光量も多くな
って、感光体はより苛酷な使用環境に曝されるため、オ
ゾンや窒素酸化物等に対するより一層の耐久性向上が望
まれる。
送材料との組み合わせによっても、印刷速度が40〜5
0枚/分の高速複写機に使用した場合、機内で発生する
オゾンや窒素酸化物等が多く、また必要な光量も多くな
って、感光体はより苛酷な使用環境に曝されるため、オ
ゾンや窒素酸化物等に対するより一層の耐久性向上が望
まれる。
【0017】そこで、本発明においては、上記特定の電
荷発生材料と電荷輸送材料との組み合わせに加えて、以
下の安定化剤(i) 〜(vi)のうちのいずれかを添加し、感
光層を構成する。安定化剤(i) 一般式(3) :
荷発生材料と電荷輸送材料との組み合わせに加えて、以
下の安定化剤(i) 〜(vi)のうちのいずれかを添加し、感
光層を構成する。安定化剤(i) 一般式(3) :
【0018】
【化14】
【0019】(式中、Y1 およびY2 は同一または異な
ってアルキレン基、R20, R21, R22, R23は同一また
は異なって水素原子またはアルキル基、R24は水素原
子、アラルキル基またはアリール基を示す。rは3〜4
0の整数である。)で表される、ポリエステルオリゴマ
ーであるポリエステル型アミン系酸化防止剤と、一般式
(4) :
ってアルキレン基、R20, R21, R22, R23は同一また
は異なって水素原子またはアルキル基、R24は水素原
子、アラルキル基またはアリール基を示す。rは3〜4
0の整数である。)で表される、ポリエステルオリゴマ
ーであるポリエステル型アミン系酸化防止剤と、一般式
(4) :
【0020】
【化15】
【0021】(式中、Z1 、Z2 およびZ3 はそれぞれ
水素原子または一価の有機基、R28、R29、R30および
R31は同一または異なって水素原子またはアルキル基、
R32またはR33は同一または異なって水素原子、アルキ
ル基、ハロゲン原子または水酸基を示す。)で表される
スピロ型アミン系酸化防止剤と、一般式(5) :
水素原子または一価の有機基、R28、R29、R30および
R31は同一または異なって水素原子またはアルキル基、
R32またはR33は同一または異なって水素原子、アルキ
ル基、ハロゲン原子または水酸基を示す。)で表される
スピロ型アミン系酸化防止剤と、一般式(5) :
【0022】
【化16】
【0023】(式中、R34、R35、R36、R37およびR
38は同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、水酸
基、アルキル基、アラルキル基またはアルコキシ基があ
げられ、アルキル基、アラルキル基またはアルコキシ基
は置換基を有していてもよい。)で表されるベンゾトリ
アゾール系紫外線吸収剤との組み合わせ。安定化剤(ii) 上記一般式(3) で表されるポリエステルオリゴマーであ
るアミン系酸化防止剤と、一般式(4) で表されるスピロ
型アミン系酸化防止剤と、一般式(6):
38は同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、水酸
基、アルキル基、アラルキル基またはアルコキシ基があ
げられ、アルキル基、アラルキル基またはアルコキシ基
は置換基を有していてもよい。)で表されるベンゾトリ
アゾール系紫外線吸収剤との組み合わせ。安定化剤(ii) 上記一般式(3) で表されるポリエステルオリゴマーであ
るアミン系酸化防止剤と、一般式(4) で表されるスピロ
型アミン系酸化防止剤と、一般式(6):
【0024】
【化17】
【0025】(式中、R41およびR42は同一または異な
って水素原子、アルキル基、シクロヘキシル基またはジ
メチルベンジルフェニル基、Eは基:
って水素原子、アルキル基、シクロヘキシル基またはジ
メチルベンジルフェニル基、Eは基:
【0026】
【化18】
【0027】(式中、R56は水素原子またはアルキル基
である。) 、Y6 はアルキレン基、アルキレンカルボニ
ルオキシアルキル基またはアルキレンオキシカルボニル
アルキル基である。)で表されるフェノール系酸化防止
剤との組み合わせ。安定化剤(iii) 上記一般式(3) で表されるポリエステルオリゴマーであ
るアミン系酸化防止剤と、一般式(4) で表されるスピロ
型アミン系酸化防止剤と、一般式(7):
である。) 、Y6 はアルキレン基、アルキレンカルボニ
ルオキシアルキル基またはアルキレンオキシカルボニル
アルキル基である。)で表されるフェノール系酸化防止
剤との組み合わせ。安定化剤(iii) 上記一般式(3) で表されるポリエステルオリゴマーであ
るアミン系酸化防止剤と、一般式(4) で表されるスピロ
型アミン系酸化防止剤と、一般式(7):
【0028】
【化19】
【0029】(式中、R41およびR42は前記と同じ、Y
4 はアルキレン基、Y5 はアルキレン基またはアルキレ
ングリコール残基である。) で表されるフェノール系酸
化防止剤との組み合わせ。安定化剤(iv) 上記一般式(3) で表されるポリエステルオリゴマーであ
るアミン系酸化防止剤と、一般式(4) で表されるスピロ
型アミン系酸化防止剤と、一般式(8) :
4 はアルキレン基、Y5 はアルキレン基またはアルキレ
ングリコール残基である。) で表されるフェノール系酸
化防止剤との組み合わせ。安定化剤(iv) 上記一般式(3) で表されるポリエステルオリゴマーであ
るアミン系酸化防止剤と、一般式(4) で表されるスピロ
型アミン系酸化防止剤と、一般式(8) :
【0030】
【化20】
【0031】(式中、R41およびR42は前記と同じ、Y
3 はアルキレン基である。) で表されるフェノール系酸
化防止剤との組み合わせ。安定化剤(V) 上記一般式(3) で表されるポリエステルオリゴマーであ
るアミン系酸化防止剤と、一般式(4) で表されるスピロ
型アミン系酸化防止剤と、一般式(9) :
3 はアルキレン基である。) で表されるフェノール系酸
化防止剤との組み合わせ。安定化剤(V) 上記一般式(3) で表されるポリエステルオリゴマーであ
るアミン系酸化防止剤と、一般式(4) で表されるスピロ
型アミン系酸化防止剤と、一般式(9) :
【0032】
【化21】
【0033】(式中、R50およびR51は同一または異な
って水素原子、アルキル基、シクロヘキシル基またはジ
メチルベンジルフェニル基、R52、R53、R54およびR
55は同一または異なって水素原子またはアルキル基、Y
7 ,Y8 およびY9 は同一または異なってアルキレン基
である。)で表されるピペリジン系酸化防止剤との組み
合わせ。安定化剤(vi) 上記一般式(3) で表されるポリエステルオリゴマーであ
るアミン系酸化防止剤と、一般式(4) で表されるスピロ
型アミン系酸化防止剤と、一般式(10-a),(10-b):
って水素原子、アルキル基、シクロヘキシル基またはジ
メチルベンジルフェニル基、R52、R53、R54およびR
55は同一または異なって水素原子またはアルキル基、Y
7 ,Y8 およびY9 は同一または異なってアルキレン基
である。)で表されるピペリジン系酸化防止剤との組み
合わせ。安定化剤(vi) 上記一般式(3) で表されるポリエステルオリゴマーであ
るアミン系酸化防止剤と、一般式(4) で表されるスピロ
型アミン系酸化防止剤と、一般式(10-a),(10-b):
【0034】
【化22】
【0035】(式中、R25およびR26はいずれか一方ま
たは両方がtert−ブチル基、tert−アミル基ま
たはα,α−ジメチルベンジルフェニル基であり、一方
がtert−ブチル基、tert−アミル基またはα,
α−ジメチルベンジルフェニル基であるとき、他方は水
素原子またはアルキル基であってもよい。R27は水素原
子、アルキル基またはハロゲン原子を示す。)のいずれ
かで表されるフェノール系酸化防止剤との組み合わせ。
たは両方がtert−ブチル基、tert−アミル基ま
たはα,α−ジメチルベンジルフェニル基であり、一方
がtert−ブチル基、tert−アミル基またはα,
α−ジメチルベンジルフェニル基であるとき、他方は水
素原子またはアルキル基であってもよい。R27は水素原
子、アルキル基またはハロゲン原子を示す。)のいずれ
かで表されるフェノール系酸化防止剤との組み合わせ。
【0036】但し、安定化剤(i) の組み合わせにおいて
は、さらに上記一般式(6) で表されるフェノール系酸化
防止剤あるいは、上記一般式(7) で表されるフェノール
系酸化防止剤を組み合わせてもよい。すなわち、これら
の安定化剤(i) 〜(vi)はいずれもオゾン、窒素酸化物、
さらに光に対する耐酸化劣化性を付与することを目的と
する。その際、各安定化剤(i) 〜(vi)に含有されるポリ
エステル型アミン系酸化防止剤(3) はオリゴマーで比較
的高分子量であるため、感光層の表面にブリードするの
が抑制されるのに対して、前記スピロ型アミン系酸化防
止剤(4) やベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(5) 等の
他の化合物は低分子量であるため表面にブリードしやす
いという特質がある。従って、これらの酸化防止剤を組
み合わせることにより、感光層の内部にはポリエステル
型アミン系酸化防止剤(3) が多く分散し、表面にはスピ
ロ型アミン系酸化防止剤(4) その他の酸化防止剤や紫外
線吸収剤が多く分散した状態となり、感光層の表面が長
期使用により摩耗して削られた場合にも、酸化防止効果
を損なうことがない。また、前記アミン系酸化防止剤
(3) はエステル結合をもったオリゴマーであるため、感
光層を形成するための接着性にもすぐれているという利
点もある。
は、さらに上記一般式(6) で表されるフェノール系酸化
防止剤あるいは、上記一般式(7) で表されるフェノール
系酸化防止剤を組み合わせてもよい。すなわち、これら
の安定化剤(i) 〜(vi)はいずれもオゾン、窒素酸化物、
さらに光に対する耐酸化劣化性を付与することを目的と
する。その際、各安定化剤(i) 〜(vi)に含有されるポリ
エステル型アミン系酸化防止剤(3) はオリゴマーで比較
的高分子量であるため、感光層の表面にブリードするの
が抑制されるのに対して、前記スピロ型アミン系酸化防
止剤(4) やベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(5) 等の
他の化合物は低分子量であるため表面にブリードしやす
いという特質がある。従って、これらの酸化防止剤を組
み合わせることにより、感光層の内部にはポリエステル
型アミン系酸化防止剤(3) が多く分散し、表面にはスピ
ロ型アミン系酸化防止剤(4) その他の酸化防止剤や紫外
線吸収剤が多く分散した状態となり、感光層の表面が長
期使用により摩耗して削られた場合にも、酸化防止効果
を損なうことがない。また、前記アミン系酸化防止剤
(3) はエステル結合をもったオリゴマーであるため、感
光層を形成するための接着性にもすぐれているという利
点もある。
【0037】前記一般式(1) におけるアルキル基として
は、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基などの炭素数1〜6のアルキル基が
あげられる。アリール基としては、例えばフェニル基、
o−ターフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェ
ナントリル基等があげられる。複素環式基としては、例
えばチエニル基、ピロリル基、ピロリジニル基、オキサ
ゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチ
アゾリル基、イミダゾリル基、2H−イミダゾリル基、
ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピラ
ニル基、ピリジル基、ピベリジル基、ピペリジノ基、3
−モルホリニル基、モルホリノ基、チアゾリル基などが
あげられる。また、複素環式基は芳香族環と縮合したも
のであってもよい。
は、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基などの炭素数1〜6のアルキル基が
あげられる。アリール基としては、例えばフェニル基、
o−ターフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェ
ナントリル基等があげられる。複素環式基としては、例
えばチエニル基、ピロリル基、ピロリジニル基、オキサ
ゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチ
アゾリル基、イミダゾリル基、2H−イミダゾリル基、
ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピラ
ニル基、ピリジル基、ピベリジル基、ピペリジノ基、3
−モルホリニル基、モルホリノ基、チアゾリル基などが
あげられる。また、複素環式基は芳香族環と縮合したも
のであってもよい。
【0038】上記基に置換してもよい置換基としては、
例えばハロゲン原子、アミノ基、水酸基、エステル化さ
れてもよいカルボキシル基、シアノ基、炭素数1〜6の
アルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アリール基
を有することのある炭素数2〜6のアルケニル基等が挙
げられる。A1 、A2 で表されるカップラー残基として
は、例えば、一般式(a) 〜(g) に示す基が挙げられる。
例えばハロゲン原子、アミノ基、水酸基、エステル化さ
れてもよいカルボキシル基、シアノ基、炭素数1〜6の
アルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アリール基
を有することのある炭素数2〜6のアルケニル基等が挙
げられる。A1 、A2 で表されるカップラー残基として
は、例えば、一般式(a) 〜(g) に示す基が挙げられる。
【0039】
【化23】
【0040】各式中、R30は、カルバモイル基、スルフ
ァモイル基、アロファノイル基、オキサモイル基、アン
トラニロイル基、カルバゾイル基、グリシル基、ヒダン
トイル基、フタルアモイル基、および、スクシンアモイ
ル基を表す。これらの基は、ハロゲン原子、置換基を有
してもよいフェニル基、置換基を有してもよいナフチル
基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、
カルボニル基、カルボキシル基等の置換基を有していて
もよい。
ァモイル基、アロファノイル基、オキサモイル基、アン
トラニロイル基、カルバゾイル基、グリシル基、ヒダン
トイル基、フタルアモイル基、および、スクシンアモイ
ル基を表す。これらの基は、ハロゲン原子、置換基を有
してもよいフェニル基、置換基を有してもよいナフチル
基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、
カルボニル基、カルボキシル基等の置換基を有していて
もよい。
【0041】R31は、上記R30および水酸基を有するベ
ンゼン環と縮合して芳香族環、多環式炭化水素または複
素環を形成するのに必要な原子団を表し、これらの環は
前記と同様な置換基を有してもよい。R32は、酸素原
子、硫黄原子、または、イミノ基を表す。R33は、2価
の鎖式炭化水素または芳香族炭化水素を表し、これらの
基は前記と同様な置換基を有してもよい。
ンゼン環と縮合して芳香族環、多環式炭化水素または複
素環を形成するのに必要な原子団を表し、これらの環は
前記と同様な置換基を有してもよい。R32は、酸素原
子、硫黄原子、または、イミノ基を表す。R33は、2価
の鎖式炭化水素または芳香族炭化水素を表し、これらの
基は前記と同様な置換基を有してもよい。
【0042】R34は、アルキル基、アラルキル基、アリ
ール基、または、複素環基を表し、これらの基は前記と
同様な置換基を有してもよい。R35は、2価の鎖式炭化
水素、芳香族炭化水素、または、上記一般式(e)(f)中
の、下記式(h) :
ール基、または、複素環基を表し、これらの基は前記と
同様な置換基を有してもよい。R35は、2価の鎖式炭化
水素、芳香族炭化水素、または、上記一般式(e)(f)中
の、下記式(h) :
【0043】
【化24】
【0044】で表される部分とともに複素環を形成する
のに必要な原子団を表し、これらの環は前記と同様な置
換基を有してもよい。R36は、水素原子、アルキル基、
アミノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アロフ
ァノイル基、カルボキシル基、カルボキシル基のエステ
ル、アリール基、または、シアノ基を表し、水素原子以
外の基は前記と同様な置換基を有していてもよい。
のに必要な原子団を表し、これらの環は前記と同様な置
換基を有してもよい。R36は、水素原子、アルキル基、
アミノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アロフ
ァノイル基、カルボキシル基、カルボキシル基のエステ
ル、アリール基、または、シアノ基を表し、水素原子以
外の基は前記と同様な置換基を有していてもよい。
【0045】R37は、アルキル基またはアリール基を表
し、これらの基は前記と同様な置換基を有してもよい。
前記R31において、R30および水酸基を有するベンゼン
環と縮合して芳香族環を形成するのに必要な原子団とし
ては、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、
ブチレン基等のアルキレン基が挙げられる。
し、これらの基は前記と同様な置換基を有してもよい。
前記R31において、R30および水酸基を有するベンゼン
環と縮合して芳香族環を形成するのに必要な原子団とし
ては、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、
ブチレン基等のアルキレン基が挙げられる。
【0046】上記R31と、R30および水酸基を有するベ
ンゼン環との縮合により形成される芳香族環としては、
例えばナフタリン環、アントラセン環、フェナントレン
環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環等が挙げられ
る。前記R31において、R30および水酸基を有するベン
ゼン環と縮合して多環式炭化水素を形成するのに必要な
原子団としては、例えばメチレン基、エチレン基、プロ
ピレン基、ブチレン基等の、炭素数1〜4のアルキレン
基があげられる。
ンゼン環との縮合により形成される芳香族環としては、
例えばナフタリン環、アントラセン環、フェナントレン
環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環等が挙げられ
る。前記R31において、R30および水酸基を有するベン
ゼン環と縮合して多環式炭化水素を形成するのに必要な
原子団としては、例えばメチレン基、エチレン基、プロ
ピレン基、ブチレン基等の、炭素数1〜4のアルキレン
基があげられる。
【0047】前記R31において、R30および水酸基を有
するベンゼン環と縮合して多環式炭化水素としては、例
えばカルバゾール環、ベンゾカルバゾール環、ジベンゾ
フラン環等が挙げられる。また、R31において、R30お
よび水酸基を有するベンゼン環と縮合して複素環を形成
するのに必要な原子団としては、例えばベンゾフラニル
基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、1H−イン
ドリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル
基、1H−インダドリル基、ベンゾイミダゾリル基、ク
ロメニル基、クロマニル基、イソクロマニル基、キノリ
ニル基、イソキノリニル基、シンノリニル基、フタラジ
ニル基、キナゾニリル基、キノキサリニル基、ジベンゾ
フラニル基、カルバゾリル基、キサンテニル基、アクリ
ジニル基、フェナントリジニル基、フェナジニル基、フ
ェノキサジニル基、チアントレニル基等があげられる。
するベンゼン環と縮合して多環式炭化水素としては、例
えばカルバゾール環、ベンゾカルバゾール環、ジベンゾ
フラン環等が挙げられる。また、R31において、R30お
よび水酸基を有するベンゼン環と縮合して複素環を形成
するのに必要な原子団としては、例えばベンゾフラニル
基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、1H−イン
ドリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル
基、1H−インダドリル基、ベンゾイミダゾリル基、ク
ロメニル基、クロマニル基、イソクロマニル基、キノリ
ニル基、イソキノリニル基、シンノリニル基、フタラジ
ニル基、キナゾニリル基、キノキサリニル基、ジベンゾ
フラニル基、カルバゾリル基、キサンテニル基、アクリ
ジニル基、フェナントリジニル基、フェナジニル基、フ
ェノキサジニル基、チアントレニル基等があげられる。
【0048】上記R31と、R30および水酸基を有するベ
ンゼン環との縮合により形成される芳香族性複素環基と
しては、例えばチエニル基、フリル基、ピロリル基、オ
キサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イ
ソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリ
アゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、チアゾリル
基があげられる。また、さらに他の芳香族環と縮合した
複素環基(例えばベンゾフラニル基、ベンゾイミダゾリ
ル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キ
ノリル基など)であってもよい。
ンゼン環との縮合により形成される芳香族性複素環基と
しては、例えばチエニル基、フリル基、ピロリル基、オ
キサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イ
ソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリ
アゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、チアゾリル
基があげられる。また、さらに他の芳香族環と縮合した
複素環基(例えばベンゾフラニル基、ベンゾイミダゾリ
ル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キ
ノリル基など)であってもよい。
【0049】前記R33,R35において、2価の鎖式炭化
水素としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基
等が挙げられ、2価の芳香族炭化水素としては、フェニ
レン基、ナフチレン基、フェナントリレン基等があげら
れる。前記R34において、複素環基としては、ピリジル
基、ピラジル基、チエニル基、ピラニル基、インドリル
基等が挙げられる。
水素としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基
等が挙げられ、2価の芳香族炭化水素としては、フェニ
レン基、ナフチレン基、フェナントリレン基等があげら
れる。前記R34において、複素環基としては、ピリジル
基、ピラジル基、チエニル基、ピラニル基、インドリル
基等が挙げられる。
【0050】前記R35において、前記式(h) で表される
部分とともに複素環を形成するのに必要な原子団として
は、例えばフェニレン基、ナフチレン基、フェナントリ
レン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等があ
げられる。上記R35と、前記式(h) で表される部分とに
より形成される芳香族性複素環基としては、例えばベン
ゾイミダゾール基、ベンゾ〔f〕ベンゾイミダゾール
基、ジベンゾ〔e,g〕ベンゾイミダゾール基、ベンゾ
ピリミジン基等があげられる。これらの基は前記と同様
な置換基を有してもよい。
部分とともに複素環を形成するのに必要な原子団として
は、例えばフェニレン基、ナフチレン基、フェナントリ
レン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等があ
げられる。上記R35と、前記式(h) で表される部分とに
より形成される芳香族性複素環基としては、例えばベン
ゾイミダゾール基、ベンゾ〔f〕ベンゾイミダゾール
基、ジベンゾ〔e,g〕ベンゾイミダゾール基、ベンゾ
ピリミジン基等があげられる。これらの基は前記と同様
な置換基を有してもよい。
【0051】前記R36において、カルボキシル基のエス
テルとしては、メチルエステル、エチルエステル、プロ
ピルエステル、ブチルエステル等があげられる。上記一
般式(a) 〜(g) で表されるカップラー残基A1 ,A2 の
具体例としては、以下のような基が挙げられる。
テルとしては、メチルエステル、エチルエステル、プロ
ピルエステル、ブチルエステル等があげられる。上記一
般式(a) 〜(g) で表されるカップラー残基A1 ,A2 の
具体例としては、以下のような基が挙げられる。
【0052】
【化25】
【0053】
【化26】
【0054】
【化27】
【0055】
【化28】
【0056】上記ビスアゾ系化合物(1) の具体例として
は、例えば、下記式(B1)〜(B10)に示す化合物があげら
れる。
は、例えば、下記式(B1)〜(B10)に示す化合物があげら
れる。
【0057】
【化29】
【0058】
【化30】
【0059】
【化31】
【0060】前記一般式(2) で表されるジアミン系化合
物において、式中の基R2 〜R7 に相当するアルキル基
およびアリール基としては、例えば前記一般式(1) で示
した基と同様のものが挙げられる。ハロゲン原子として
は、塩素、ヨウ素、臭素、フッ素が挙げられる。アルコ
キシル基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、イ
ソプロポキシ基、ブトキシ基、t−ブトキシ基、ヘキシ
ルオキシ基等が挙げられる。
物において、式中の基R2 〜R7 に相当するアルキル基
およびアリール基としては、例えば前記一般式(1) で示
した基と同様のものが挙げられる。ハロゲン原子として
は、塩素、ヨウ素、臭素、フッ素が挙げられる。アルコ
キシル基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、イ
ソプロポキシ基、ブトキシ基、t−ブトキシ基、ヘキシ
ルオキシ基等が挙げられる。
【0061】アルキルアミノ基としては、例えばメチル
アミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチ
ルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ
基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、t−ブチル
アミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基などが
あげられる。前記一般式(2) で表されるジアミン系化合
物の具体的化合物としては、例えば表1に示すNo. A
1〜A15の化合物があげられる。なお、表中、例えば
「3−CH3 」はフェニル基の3位にメチル基が結合し
ていることを示しており、「3,5−CH3 」はフェニ
ル基の3位と5位にメチル基がそれぞれ結合しているこ
とを示している。
アミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチ
ルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ
基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、t−ブチル
アミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基などが
あげられる。前記一般式(2) で表されるジアミン系化合
物の具体的化合物としては、例えば表1に示すNo. A
1〜A15の化合物があげられる。なお、表中、例えば
「3−CH3 」はフェニル基の3位にメチル基が結合し
ていることを示しており、「3,5−CH3 」はフェニ
ル基の3位と5位にメチル基がそれぞれ結合しているこ
とを示している。
【0062】
【表1】
【0063】前記ジアミン系化合物(2) は、種々の方法
で合成することが可能であり、例えば、下記一般式(40)
で表される化合物と一般式(41)〜(44)で表される化合物
とを同時または順次反応させることにより製造すること
ができる。
で合成することが可能であり、例えば、下記一般式(40)
で表される化合物と一般式(41)〜(44)で表される化合物
とを同時または順次反応させることにより製造すること
ができる。
【0064】
【化32】
【0065】(式中、R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,
R7 ,k,l,m,o,p,およびqは前記に同じ。X
はハロゲン原子を示す。)上記一般式(40)で表される化
合物と一般式(41)〜(44)で表される化合物との反応は、
通常有機溶媒中で行われ、溶媒としてはこの反応に悪影
響を及ぼさない溶媒であればいずれの溶媒も使用でき、
例えば、ニトロベンゼン、ジクロロベンゼン、キノリ
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリ
ドン、ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒が例示され
る。反応は、通常、銅粉、酸化銅、ハロゲン化銅などの
触媒、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウムなどの塩基性物質の存在下、150〜250℃の
温度で行われる。
R7 ,k,l,m,o,p,およびqは前記に同じ。X
はハロゲン原子を示す。)上記一般式(40)で表される化
合物と一般式(41)〜(44)で表される化合物との反応は、
通常有機溶媒中で行われ、溶媒としてはこの反応に悪影
響を及ぼさない溶媒であればいずれの溶媒も使用でき、
例えば、ニトロベンゼン、ジクロロベンゼン、キノリ
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリ
ドン、ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒が例示され
る。反応は、通常、銅粉、酸化銅、ハロゲン化銅などの
触媒、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウムなどの塩基性物質の存在下、150〜250℃の
温度で行われる。
【0066】また、対称構造を有する一般式(2) で表さ
れる化合物は、置換基R2 ,R3 ,R4 およびR5 の置
換位置などが制御されており、例えば下記一般式(45)で
表される化合物と一般式(41),(43)で表される化合物と
の反応により下記一般式(46)で表される化合物を得、次
いで一般式(46)で表される化合物を加水分解して脱アシ
ル化し、下記一般式(47)で表される化合物を得た後、さ
らに一般式(42),(44)で表される化合物と反応させるこ
とにより製造することができる。
れる化合物は、置換基R2 ,R3 ,R4 およびR5 の置
換位置などが制御されており、例えば下記一般式(45)で
表される化合物と一般式(41),(43)で表される化合物と
の反応により下記一般式(46)で表される化合物を得、次
いで一般式(46)で表される化合物を加水分解して脱アシ
ル化し、下記一般式(47)で表される化合物を得た後、さ
らに一般式(42),(44)で表される化合物と反応させるこ
とにより製造することができる。
【0067】
【化33】
【0068】(式中、R8 およびR9 はアルキル基を示
し、R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 ,k,l,
m,o,p,およびqは前記に同じ。)上記一般式(45)
で表される化合物と一般式(41)(43)で表される化合物と
の反応は、前記一般式(40)で表される化合物と一般式(4
1)(42)(43)(44)で表される化合物との反応と同様にして
行うことができる。一般式(46)で表される化合物の加水
分解による脱アシル化反応は、塩基性触媒の存在下、常
法により行うことができる。また、上記一般式(47)で表
される化合物と一般式(42)(44)で表される化合物との反
応は、前記一般式(40)で表される化合物と一般式(41)(4
2)(43)(44)で表される化合物との反応と同様に行うこと
ができる。
し、R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 ,k,l,
m,o,p,およびqは前記に同じ。)上記一般式(45)
で表される化合物と一般式(41)(43)で表される化合物と
の反応は、前記一般式(40)で表される化合物と一般式(4
1)(42)(43)(44)で表される化合物との反応と同様にして
行うことができる。一般式(46)で表される化合物の加水
分解による脱アシル化反応は、塩基性触媒の存在下、常
法により行うことができる。また、上記一般式(47)で表
される化合物と一般式(42)(44)で表される化合物との反
応は、前記一般式(40)で表される化合物と一般式(41)(4
2)(43)(44)で表される化合物との反応と同様に行うこと
ができる。
【0069】反応終了後、反応混合物を濃縮し、再結
晶、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー等の慣用の手
段で容易に分離精製することができる。次に、上記感光
層に添加される安定化剤について説明する。一般式(3)
のポリエステル型アミン系酸化防止剤におけるアルキル
基、アルコキシル基、アリール基の具体例としては、前
記一般式(1) または(2) の化合物におけるそれらの基と
同様の基があげられる。また、前記アラルキル基として
は、例えばベンジル基、ベンズヒドリル基、トリチル
基、フェネチル基等があげられる。
晶、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー等の慣用の手
段で容易に分離精製することができる。次に、上記感光
層に添加される安定化剤について説明する。一般式(3)
のポリエステル型アミン系酸化防止剤におけるアルキル
基、アルコキシル基、アリール基の具体例としては、前
記一般式(1) または(2) の化合物におけるそれらの基と
同様の基があげられる。また、前記アラルキル基として
は、例えばベンジル基、ベンズヒドリル基、トリチル
基、フェネチル基等があげられる。
【0070】前記ポリエステル型アミン系酸化防止剤
(3) の具体的化合物としては、例えば下記式で表される
(F1)〜(F6)の化合物があげられる。
(3) の具体的化合物としては、例えば下記式で表される
(F1)〜(F6)の化合物があげられる。
【0071】
【化34】
【0072】ポリエステル型アミン系酸化防止剤(3) の
添加量は、通常、バインダー樹脂100重量部に対して
0.5〜20重量部程度であればよい。前記スピロ型ア
ミン系酸化防止剤(4) としては、例えば下記式で表され
る(H1)〜(H6)の化合物があげられる。
添加量は、通常、バインダー樹脂100重量部に対して
0.5〜20重量部程度であればよい。前記スピロ型ア
ミン系酸化防止剤(4) としては、例えば下記式で表され
る(H1)〜(H6)の化合物があげられる。
【0073】
【化35】
【0074】スピロ型アミン系酸化防止剤(4) の添加量
は、通常、バインダー樹脂100重量部に対して0.5
〜20重量部程度であればよい。前記ベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤(5) としては、例えば下記式で表され
る(I1)〜(I7)の化合物があげられる。
は、通常、バインダー樹脂100重量部に対して0.5
〜20重量部程度であればよい。前記ベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤(5) としては、例えば下記式で表され
る(I1)〜(I7)の化合物があげられる。
【0075】
【化36】
【0076】かかるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
(5) の添加量は、通常、バインダー樹脂100重量部に
対して0.5〜20重量部程度であればよい。前記フェ
ノール系酸化防止剤(6) としては、例えば下記式で表さ
れる(J1)〜(J6)の化合物があげられる。
(5) の添加量は、通常、バインダー樹脂100重量部に
対して0.5〜20重量部程度であればよい。前記フェ
ノール系酸化防止剤(6) としては、例えば下記式で表さ
れる(J1)〜(J6)の化合物があげられる。
【0077】
【表2】
【0078】かかるフェノール系酸化防止剤(6) の添加
量は、通常、バインダー樹脂100重量部に対して0.
5〜20重量部程度であればよい。前記フェノール系酸
化防止剤(7) としては、例えば下記式で表される(K1)〜
(K8)の化合物があげられる。
量は、通常、バインダー樹脂100重量部に対して0.
5〜20重量部程度であればよい。前記フェノール系酸
化防止剤(7) としては、例えば下記式で表される(K1)〜
(K8)の化合物があげられる。
【0079】
【表3】
【0080】かかるフェノール系酸化防止剤(7) の添加
量は、通常、バインダー樹脂100重量部に対して0.
5〜20重量部程度であればよい。前記フェノール系酸
化防止剤(8) としては、例えば下記式で表される(L1)〜
(L10)の化合物があげられる。
量は、通常、バインダー樹脂100重量部に対して0.
5〜20重量部程度であればよい。前記フェノール系酸
化防止剤(8) としては、例えば下記式で表される(L1)〜
(L10)の化合物があげられる。
【0081】
【表4】
【0082】かかるフェノール系酸化防止剤(8) の添加
量は、通常、バインダー樹脂100重量部に対して0.
5〜20重量部程度であればよい。前記ピペリジン系酸
化防止剤(9) としては、例えば下記式で表される(M1)〜
(M8)の化合物があげられる。
量は、通常、バインダー樹脂100重量部に対して0.
5〜20重量部程度であればよい。前記ピペリジン系酸
化防止剤(9) としては、例えば下記式で表される(M1)〜
(M8)の化合物があげられる。
【0083】
【表5】
【0084】かかるピペリジン系酸化防止剤(9) の添加
量は、通常、バインダー樹脂100重量部に対して0.
5〜20重量部程度であればよい。前記フェノール系酸
化防止剤(10-a)または(10-b)としては、例えば下記式で
表される(N1)〜(N6)の化合物があげられる。
量は、通常、バインダー樹脂100重量部に対して0.
5〜20重量部程度であればよい。前記フェノール系酸
化防止剤(10-a)または(10-b)としては、例えば下記式で
表される(N1)〜(N6)の化合物があげられる。
【0085】
【化37】
【0086】かかるフェノール系酸化防止剤(10-a)また
は(10-b)の添加量は、通常、バインダー樹脂100重量
部に対して0.5〜20重量部程度であればよい。前記
アルキレン基としては、例えばメチレン基、エチレン
基、プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン
基、ヘキサメチレン基などがあげられる。前記アルキレ
ングリコール残基としては、例えば−Y5 −Y5 −とし
て、トリエチレングリコール残基、トリプロピレングリ
コール残基、テトラエチレングリコール残基、ペンタエ
チレングリコール残基等があげられる。
は(10-b)の添加量は、通常、バインダー樹脂100重量
部に対して0.5〜20重量部程度であればよい。前記
アルキレン基としては、例えばメチレン基、エチレン
基、プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン
基、ヘキサメチレン基などがあげられる。前記アルキレ
ングリコール残基としては、例えば−Y5 −Y5 −とし
て、トリエチレングリコール残基、トリプロピレングリ
コール残基、テトラエチレングリコール残基、ペンタエ
チレングリコール残基等があげられる。
【0087】前記アルキレンカルボニルオキシアルキル
基としては、例えばメチレンカルボニルオキシメチル
基、エチレンカルボニルオキシプロピル基、ブチレンカ
ルボニルオキシメチル基、ヘキサメチレンカルボニルオ
キシメチル基、メチレンカルボニルオキシプロピル基、
ペンタメチレンカルボニルオキシヘキシル基等があげら
れる。
基としては、例えばメチレンカルボニルオキシメチル
基、エチレンカルボニルオキシプロピル基、ブチレンカ
ルボニルオキシメチル基、ヘキサメチレンカルボニルオ
キシメチル基、メチレンカルボニルオキシプロピル基、
ペンタメチレンカルボニルオキシヘキシル基等があげら
れる。
【0088】また、前記アルキレンオキシカルボニルア
ルキル基としては、例えばメチレンオキシカルボニルメ
チル基、エチレンオキシカルボニルプロピル基、ブチレ
ンオキシカルボニルメチル基、ヘキサメチレンオキシカ
ルボニルメチル基、メチレンオキシカルボニルプロピル
基、ペンタメチレンオキシカルボニルヘキシル基等があ
げられる。
ルキル基としては、例えばメチレンオキシカルボニルメ
チル基、エチレンオキシカルボニルプロピル基、ブチレ
ンオキシカルボニルメチル基、ヘキサメチレンオキシカ
ルボニルメチル基、メチレンオキシカルボニルプロピル
基、ペンタメチレンオキシカルボニルヘキシル基等があ
げられる。
【0089】本発明の感光体は、感光層として単層型お
よび積層型の何れにも適応可能である。但し、電荷発生
材料と電荷輸送材料との組み合わせによる効果は、特に
両材料が同一の層内に含有された単層型感光層において
より顕著に顕れるので、本発明は、単層型感光層を備え
た電子写真感光体に適用するのがより好ましいといえ
る。
よび積層型の何れにも適応可能である。但し、電荷発生
材料と電荷輸送材料との組み合わせによる効果は、特に
両材料が同一の層内に含有された単層型感光層において
より顕著に顕れるので、本発明は、単層型感光層を備え
た電子写真感光体に適用するのがより好ましいといえ
る。
【0090】単層型の感光体を得るには、電荷発生材料
である前記ビスアゾ顔料(1) と、電荷輸送材料である前
記ジアミン系化合物(2) と、前述の安定化剤(i) 〜(vi)
のいずれかと、結着樹脂等とを含有する感光層を塗布等
の手段により導電性基体上に形成すればよい。また、積
層型の感光体を得るには、導電性基体上に、蒸着または
塗布等の手段により前記ビスアゾ顔料(1) と結着樹脂と
を含有する電荷発生層を形成し、この電荷発生層上に、
前記ジアミン系化合物(2) と結着樹脂とを含有する電荷
輸送層を形成すればよい。このとき、上記組み合わせ
(i) 〜(vi)から選ばれる安定化剤は上層である電荷輸送
層中に添加するのが、表面からの光などの侵入による感
光層の劣化を防止するうえで好ましい。一方、上記とは
逆に、導電性基体上に電荷輸送層を形成し、次いで電荷
発生層を形成してもよく、かかる場合には上層である電
荷発生層中に前記安定化剤を添加する。
である前記ビスアゾ顔料(1) と、電荷輸送材料である前
記ジアミン系化合物(2) と、前述の安定化剤(i) 〜(vi)
のいずれかと、結着樹脂等とを含有する感光層を塗布等
の手段により導電性基体上に形成すればよい。また、積
層型の感光体を得るには、導電性基体上に、蒸着または
塗布等の手段により前記ビスアゾ顔料(1) と結着樹脂と
を含有する電荷発生層を形成し、この電荷発生層上に、
前記ジアミン系化合物(2) と結着樹脂とを含有する電荷
輸送層を形成すればよい。このとき、上記組み合わせ
(i) 〜(vi)から選ばれる安定化剤は上層である電荷輸送
層中に添加するのが、表面からの光などの侵入による感
光層の劣化を防止するうえで好ましい。一方、上記とは
逆に、導電性基体上に電荷輸送層を形成し、次いで電荷
発生層を形成してもよく、かかる場合には上層である電
荷発生層中に前記安定化剤を添加する。
【0091】なお、電荷発生材料としては、前記ビスア
ゾ顔料(1) の他に、所望の領域に吸収波長域を有するよ
うに電子写真感光体の感度領域を拡げる等の目的の為、
さらに、従来公知の他の電荷発生材料を併用することも
できる。他の電荷発生材料としては、前記一般式(1) で
表されるものと化学構造が異なる他のアゾ顔料のほか、
セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、アモルファス
シリコン、ピリリウム塩、ペリレン系顔料、アンサンス
ロン系顔料、フタロシアニン系顔料、ナフタロシアン系
顔料、インジゴ系顔料、トリフェニルメタン系顔料、ス
レン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キ
ナクリドン系顔料、ジチオケトピロロピロール系顔料等
が挙げられる。
ゾ顔料(1) の他に、所望の領域に吸収波長域を有するよ
うに電子写真感光体の感度領域を拡げる等の目的の為、
さらに、従来公知の他の電荷発生材料を併用することも
できる。他の電荷発生材料としては、前記一般式(1) で
表されるものと化学構造が異なる他のアゾ顔料のほか、
セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、アモルファス
シリコン、ピリリウム塩、ペリレン系顔料、アンサンス
ロン系顔料、フタロシアニン系顔料、ナフタロシアン系
顔料、インジゴ系顔料、トリフェニルメタン系顔料、ス
レン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キ
ナクリドン系顔料、ジチオケトピロロピロール系顔料等
が挙げられる。
【0092】電荷輸送材料である前記ジアミン系化合物
(2) は、単独で使用する他、従来公知の他の電荷輸送材
料と組み合わせて使用することができる。従来公知の電
荷輸送材料としては、種々の電子吸引性化合物、電子供
与性化合物を用いることができる。電子吸引性化合物と
しては、例えば2,6−ジメチル−2, ,6, −ジte
rt−ジブチルジフェノキノン等のジフェノキノン誘導
体、マロノニトリル、チオピラン系化合物、テトラシア
ノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、
フルオレノン系化合物(3,4,5,7−テトラニトロ
−9−フルオレノン等)、ジニトロベンゼン、ジニトロ
アントラセン、ジニトロアクリジン、ニトロアントラキ
ノン、ジニトロアントラキノン、無水コハク酸、無水マ
レイン酸、ジブロモ無水マレイン酸等が例示される。
(2) は、単独で使用する他、従来公知の他の電荷輸送材
料と組み合わせて使用することができる。従来公知の電
荷輸送材料としては、種々の電子吸引性化合物、電子供
与性化合物を用いることができる。電子吸引性化合物と
しては、例えば2,6−ジメチル−2, ,6, −ジte
rt−ジブチルジフェノキノン等のジフェノキノン誘導
体、マロノニトリル、チオピラン系化合物、テトラシア
ノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、
フルオレノン系化合物(3,4,5,7−テトラニトロ
−9−フルオレノン等)、ジニトロベンゼン、ジニトロ
アントラセン、ジニトロアクリジン、ニトロアントラキ
ノン、ジニトロアントラキノン、無水コハク酸、無水マ
レイン酸、ジブロモ無水マレイン酸等が例示される。
【0093】また、電子供与性化合物としては、2,5
−ジ(4−メチルアミノフェニル)、1,3,4−オキ
サジアゾール等のオキサジアゾール系化合物、9−(4
−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル
系化合物、ポリビニルカルバゾール等のカルバゾール系
化合物、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェ
ニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、ヒドラゾン
系化合物、トリフェニルアミン系化合物、インドール系
化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化
合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、
イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾ
ール系化合物等の含窒素環式化合物、縮合多環式化合物
が例示されている。
−ジ(4−メチルアミノフェニル)、1,3,4−オキ
サジアゾール等のオキサジアゾール系化合物、9−(4
−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル
系化合物、ポリビニルカルバゾール等のカルバゾール系
化合物、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェ
ニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、ヒドラゾン
系化合物、トリフェニルアミン系化合物、インドール系
化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化
合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、
イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾ
ール系化合物等の含窒素環式化合物、縮合多環式化合物
が例示されている。
【0094】これらの電荷輸送材料は、1種または2種
以上混合して用いられる。なお、ポリビニルカルバゾー
ル等の成膜性を有する電荷輸送材料を用いる場合には、
結着樹脂は必ずしも必要でない。結着樹脂としては、種
々の樹脂を使用することができる。例えばスチレン系重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アク
リロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合
体、アクリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合
体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩
素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステルアルキ
ド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネー
ト、ポリアリレート、ポリスルホン、ジアリルフタレー
ト樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ
エーテル樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂や、
シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素
樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の熱硬化性樹脂、さ
らにエポキシアクリレート、ウレタン−アクリレート等
の光硬化性樹脂等があげられる。これらの結着樹脂は1
種または2種以上を混合して用いることができる。
以上混合して用いられる。なお、ポリビニルカルバゾー
ル等の成膜性を有する電荷輸送材料を用いる場合には、
結着樹脂は必ずしも必要でない。結着樹脂としては、種
々の樹脂を使用することができる。例えばスチレン系重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アク
リロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合
体、アクリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合
体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩
素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステルアルキ
ド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネー
ト、ポリアリレート、ポリスルホン、ジアリルフタレー
ト樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ
エーテル樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂や、
シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素
樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の熱硬化性樹脂、さ
らにエポキシアクリレート、ウレタン−アクリレート等
の光硬化性樹脂等があげられる。これらの結着樹脂は1
種または2種以上を混合して用いることができる。
【0095】単層型および積層型の各有機感光層には、
増感剤、フルオレノン系化合物、酸化防止剤、紫外線吸
収剤等の劣化防止剤、可塑剤等の添加剤を含有させるこ
とができる。また、電荷発生層の感度を向上させるため
に、例えばターフェニル、ハロナフトキノン類、アセナ
フチレン等の公知の増感剤を電荷発生材料と併用しても
よい。
増感剤、フルオレノン系化合物、酸化防止剤、紫外線吸
収剤等の劣化防止剤、可塑剤等の添加剤を含有させるこ
とができる。また、電荷発生層の感度を向上させるため
に、例えばターフェニル、ハロナフトキノン類、アセナ
フチレン等の公知の増感剤を電荷発生材料と併用しても
よい。
【0096】積層感光体において、電荷発生層を構成す
る電荷発生材料と結着樹脂とは、種々の割合で使用する
ことができるが、結着樹脂100重量部に対して、電荷
発生材料5〜1000重量部、特に30〜500重量部
の割合で用いるのが好ましい。電荷輸送層を構成する電
荷輸送材料と前記結着樹脂とは、電荷の輸送を阻害しな
い範囲および結晶化しない範囲で、種々の割合で使用す
ることができるが、光照射により電荷発生層で生じた電
荷が容易に輸送できるように、結着樹脂100重量部に
対して、電荷輸送材料10〜500重量部、特に25〜
200重量部の割合で用いるのが好ましい。
る電荷発生材料と結着樹脂とは、種々の割合で使用する
ことができるが、結着樹脂100重量部に対して、電荷
発生材料5〜1000重量部、特に30〜500重量部
の割合で用いるのが好ましい。電荷輸送層を構成する電
荷輸送材料と前記結着樹脂とは、電荷の輸送を阻害しな
い範囲および結晶化しない範囲で、種々の割合で使用す
ることができるが、光照射により電荷発生層で生じた電
荷が容易に輸送できるように、結着樹脂100重量部に
対して、電荷輸送材料10〜500重量部、特に25〜
200重量部の割合で用いるのが好ましい。
【0097】また、積層型の感光層の厚さは、電荷発生
層が0.01〜5μm程度、特に0.1〜3μm程度に
形成されるのが好ましく、電荷輸送層が2〜100μ
m、特に5〜50μm程度に形成されるのが好ましい。
単層型の感光体においては、結着樹脂100重量部に対
して電荷発生材料は0.1〜50重量部、特に0.5〜
30重量部、電荷輸送材料は20〜500重量部、特に
30〜200重量部であるのが適当である。また、単層
型の感光層の厚さは5〜100μm、特に10〜50μ
m程度に形成されるのが好ましい。
層が0.01〜5μm程度、特に0.1〜3μm程度に
形成されるのが好ましく、電荷輸送層が2〜100μ
m、特に5〜50μm程度に形成されるのが好ましい。
単層型の感光体においては、結着樹脂100重量部に対
して電荷発生材料は0.1〜50重量部、特に0.5〜
30重量部、電荷輸送材料は20〜500重量部、特に
30〜200重量部であるのが適当である。また、単層
型の感光層の厚さは5〜100μm、特に10〜50μ
m程度に形成されるのが好ましい。
【0098】単層型感光体にあっては、導電性基体と感
光層との間に、また、積層型感光体にあっては、導電性
基体と電荷発生層との間や、導電性基体と電荷輸送層と
の間、または電荷発生層と電荷輸送層との間に、感光体
の特性を阻害しない範囲でバリア層が形成されていても
よく、感光体の表面には、保護層が形成されていてもよ
い。
光層との間に、また、積層型感光体にあっては、導電性
基体と電荷発生層との間や、導電性基体と電荷輸送層と
の間、または電荷発生層と電荷輸送層との間に、感光体
の特性を阻害しない範囲でバリア層が形成されていても
よく、感光体の表面には、保護層が形成されていてもよ
い。
【0099】上記各層が形成される導電性基体として
は、導電性を有する種々の材料を使用することができ、
例えばアルミニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジウ
ム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケ
ル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等の
金属単体や、上記金属が蒸着またはラミネートされたプ
ラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化
インジウム等で被覆されたガラス等が例示される。
は、導電性を有する種々の材料を使用することができ、
例えばアルミニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジウ
ム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケ
ル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等の
金属単体や、上記金属が蒸着またはラミネートされたプ
ラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化
インジウム等で被覆されたガラス等が例示される。
【0100】導電性基体はシート状、ドラム状等の何れ
であってもよく、基体自体が導電性を有するか、あるい
は基体の表面が導電性を有していればよい。また、導電
性基体は、使用に際して、充分な機械的強度を有するも
のが好ましい。上記各層を、塗布の方法により形成する
場合には、前記例示の電荷発生材料、電荷輸送材料、結
着樹脂等を、適当な溶剤とともに、公知の方法、例え
ば、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシ
ェーカーあるいは超音波分散器等を用いて分散混合して
塗布液を調整し、これを公知の手段により塗布、乾燥す
ればよい。
であってもよく、基体自体が導電性を有するか、あるい
は基体の表面が導電性を有していればよい。また、導電
性基体は、使用に際して、充分な機械的強度を有するも
のが好ましい。上記各層を、塗布の方法により形成する
場合には、前記例示の電荷発生材料、電荷輸送材料、結
着樹脂等を、適当な溶剤とともに、公知の方法、例え
ば、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシ
ェーカーあるいは超音波分散器等を用いて分散混合して
塗布液を調整し、これを公知の手段により塗布、乾燥す
ればよい。
【0101】塗布液をつくるための溶剤としては、種々
の有機溶剤が使用可能で、例えばメタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、
n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、等の脂肪族
系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭
素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチル
エーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸
エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルホルムア
ルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド等があげられる。これらの溶剤は1種又は2種以上を
混合して用いることができる。
の有機溶剤が使用可能で、例えばメタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、
n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、等の脂肪族
系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭
素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチル
エーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸
エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルホルムア
ルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド等があげられる。これらの溶剤は1種又は2種以上を
混合して用いることができる。
【0102】さらに、電荷輸送材料や電荷発生材料の分
散性、感光層表面の平滑性をよくするために界面活性
剤、レベリング剤等を使用してもよい。
散性、感光層表面の平滑性をよくするために界面活性
剤、レベリング剤等を使用してもよい。
【0103】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
詳細に説明する。実施例1〜30(積層型感光体) 電荷発生材料であるビスアゾ顔料0.7重量部と、ポリ
ビニルブチラール樹脂1重量部および所定量のテトラヒ
ドロフランとを、ガラスビーズ(2mm径)を用いたペイ
ントシェーカーにて2時間分散させた。得られた分散液
をアルミニウム素管の表面に、浸漬塗工法を用いて塗工
し、100℃で1時間乾燥し、膜厚0.5μmの電荷発
生層を形成した。
詳細に説明する。実施例1〜30(積層型感光体) 電荷発生材料であるビスアゾ顔料0.7重量部と、ポリ
ビニルブチラール樹脂1重量部および所定量のテトラヒ
ドロフランとを、ガラスビーズ(2mm径)を用いたペイ
ントシェーカーにて2時間分散させた。得られた分散液
をアルミニウム素管の表面に、浸漬塗工法を用いて塗工
し、100℃で1時間乾燥し、膜厚0.5μmの電荷発
生層を形成した。
【0104】この電荷発生層上に、電荷輸送材料である
ジアミン系化合物1重量部およびビスフェノールA型ポ
リカーボネート樹脂1重量部を所定量のジクロルメタン
に溶解し、さらに表6〜表11に示す組み合わせの安定
化剤をそれらの表に示す割合で添加した溶液を浸漬塗工
法を用いて塗工し、100℃で1時間乾燥して膜厚が2
2μmである電荷輸送層を形成し、負帯電型の積層型電
子写真感光体を得た。各実施例で使用した電荷発生材料
および電荷輸送材料は、前記した各具体例の化合物番号
を用いて表6〜表11に示した。
ジアミン系化合物1重量部およびビスフェノールA型ポ
リカーボネート樹脂1重量部を所定量のジクロルメタン
に溶解し、さらに表6〜表11に示す組み合わせの安定
化剤をそれらの表に示す割合で添加した溶液を浸漬塗工
法を用いて塗工し、100℃で1時間乾燥して膜厚が2
2μmである電荷輸送層を形成し、負帯電型の積層型電
子写真感光体を得た。各実施例で使用した電荷発生材料
および電荷輸送材料は、前記した各具体例の化合物番号
を用いて表6〜表11に示した。
【0105】
【表6】
【0106】
【表7】
【0107】
【表8】
【0108】
【表9】
【0109】
【表10】
【0110】
【表11】
【0111】比較例1(積層型感光体) 安定化剤を添加せずに、表12に化合物番号で示すビス
アゾ顔料およびジアミン系化合物を使用したほかは、実
施例1〜30と同様にして負帯電型の積層型電子写真感
光体を得た。比較例2〜7(積層型感光体) 実施例1〜30で使用したジアミン系化合物に代えて、
下記式(D1)〜(D5)および(D11)で表される化合物をそれ
ぞれ用い、かつ安定化剤を添加しなかったほかは、実施
例1〜30と同様にして負帯電型の積層型電子写真感光
体を得た。
アゾ顔料およびジアミン系化合物を使用したほかは、実
施例1〜30と同様にして負帯電型の積層型電子写真感
光体を得た。比較例2〜7(積層型感光体) 実施例1〜30で使用したジアミン系化合物に代えて、
下記式(D1)〜(D5)および(D11)で表される化合物をそれ
ぞれ用い、かつ安定化剤を添加しなかったほかは、実施
例1〜30と同様にして負帯電型の積層型電子写真感光
体を得た。
【0112】
【化38】
【0113】
【化39】
【0114】
【表12】
【0115】実施例31〜60(単層型感光体) 電荷発生材料であるビスアゾ顔料3重量部と、電荷輸送
材料であるジアミン系化合物75重量部と、ビスフェノ
ールA型ポリカーボネート樹脂100重量部と、表13
〜表18に示す各種安定化剤の所定量とをジクロロメタ
ンに超音波分散機を用いて2分間分散させ、単層型感光
層用の塗布液を作成した。そして、この塗布液をアルミ
ニウム素管の表面に、浸漬塗工法によって塗工し、80
℃で120分間乾燥し、膜厚30μmの単層型感光層を
形成して、正帯電型の単層型電子写真感光体を得た。使
用した各電荷発生材料、電荷輸送材料合物および安定化
剤は、前記した各具体例の化合物番号を用いて表13〜
18に示した。
材料であるジアミン系化合物75重量部と、ビスフェノ
ールA型ポリカーボネート樹脂100重量部と、表13
〜表18に示す各種安定化剤の所定量とをジクロロメタ
ンに超音波分散機を用いて2分間分散させ、単層型感光
層用の塗布液を作成した。そして、この塗布液をアルミ
ニウム素管の表面に、浸漬塗工法によって塗工し、80
℃で120分間乾燥し、膜厚30μmの単層型感光層を
形成して、正帯電型の単層型電子写真感光体を得た。使
用した各電荷発生材料、電荷輸送材料合物および安定化
剤は、前記した各具体例の化合物番号を用いて表13〜
18に示した。
【0116】
【表13】
【0117】
【表14】
【0118】
【表15】
【0119】
【表16】
【0120】
【表17】
【0121】
【表18】
【0122】比較例8(単層型感光体) 安定化剤を添加せずに、表8に化合物番号で示すビスア
ゾ顔料およびジアミン系化合物を使用したほかは、実施
例31〜60と同様にして正帯電型の単層型電子写真感
光体を得た。比較例9〜14(単層型感光体) 実施例31〜60で使用したジアミン系化合物に代え
て、下記式(D6)〜(D11)で表される化合物をそれぞれ用
い、かつ安定化剤を添加しなかったほかは、実施例31
〜60と同様にして正帯電型の単層型電子写真感光体を
得た。
ゾ顔料およびジアミン系化合物を使用したほかは、実施
例31〜60と同様にして正帯電型の単層型電子写真感
光体を得た。比較例9〜14(単層型感光体) 実施例31〜60で使用したジアミン系化合物に代え
て、下記式(D6)〜(D11)で表される化合物をそれぞれ用
い、かつ安定化剤を添加しなかったほかは、実施例31
〜60と同様にして正帯電型の単層型電子写真感光体を
得た。
【0123】
【化40】
【0124】
【化41】
【0125】
【表19】
【0126】上記各実施例、比較例の電子写真感光体に
ついて以下の試験を行い、その特性を評価した。電気特性 各実施例および比較例で作成した電子写真感光体の表面
を±800V付近に帯電させた際の、表面電位(V)を
測定した後、PPC用感光体に最も必要な550nmの
光を用いて半減露光量の測定を行った。すなわち、キセ
ノンランプから分光器を用いて取り出した波長が550
nmの光を強度0.2mW/cm2 、露光時間1秒で露
光して、半減露光量(μJ/cm2 )を求めた。また、
光照射直後から0.5秒経過した時点の表面電位を露光
後電位(V)として求めた。繰り返し特性 静電複写機DC−1670M(三田工業(株)製)で1
0,000回印刷を繰り返した後の、表面電位(V),
半減露光量(μJ/cm2 ),露光後電位(V)を測定
した。
ついて以下の試験を行い、その特性を評価した。電気特性 各実施例および比較例で作成した電子写真感光体の表面
を±800V付近に帯電させた際の、表面電位(V)を
測定した後、PPC用感光体に最も必要な550nmの
光を用いて半減露光量の測定を行った。すなわち、キセ
ノンランプから分光器を用いて取り出した波長が550
nmの光を強度0.2mW/cm2 、露光時間1秒で露
光して、半減露光量(μJ/cm2 )を求めた。また、
光照射直後から0.5秒経過した時点の表面電位を露光
後電位(V)として求めた。繰り返し特性 静電複写機DC−1670M(三田工業(株)製)で1
0,000回印刷を繰り返した後の、表面電位(V),
半減露光量(μJ/cm2 ),露光後電位(V)を測定
した。
【0127】以上の試験結果を表20〜表25に示し
た。
た。
【0128】
【表20】
【0129】
【表21】
【0130】
【表22】
【0131】
【表23】
【0132】
【表24】
【0133】
【表25】
【0134】表20〜表25から明らかなように、比較
例2〜7および9〜14で得た感光体はいずれも感度が
悪く、そのため印刷初期からカブリがあり、たとえ静電
複写機に標準装着されている露光ランプを最大出力にし
ても、白地に対応する電位が高くカブリが発生した。ま
た、繰り返し印刷後の画像確認では、表面電位の低下で
コントラスト電位が小さくなり、画像濃度も低下した。
一方、比較例1および8で得た感光体は、初期感度は実
施例と殆ど大差がないのに対して、繰り返し印刷後は感
度が著しく低下していた。
例2〜7および9〜14で得た感光体はいずれも感度が
悪く、そのため印刷初期からカブリがあり、たとえ静電
複写機に標準装着されている露光ランプを最大出力にし
ても、白地に対応する電位が高くカブリが発生した。ま
た、繰り返し印刷後の画像確認では、表面電位の低下で
コントラスト電位が小さくなり、画像濃度も低下した。
一方、比較例1および8で得た感光体は、初期感度は実
施例と殆ど大差がないのに対して、繰り返し印刷後は感
度が著しく低下していた。
【0135】これに対して、各実施例の感光体はいずれ
も感度が高く、通常の露光強度でも鮮明な画像が得ら
れ、また繰り返し印刷によっても良好な画像が得られ
た。
も感度が高く、通常の露光強度でも鮮明な画像が得ら
れ、また繰り返し印刷によっても良好な画像が得られ
た。
【0136】
【発明の効果】本発明によれば、電荷発生材料である一
般式(1) で表されるビスアゾ顔料と、電荷輸送材料であ
る前記一般式(2) で表されるジアミン系化合物とを用
い、さらに特定の酸化防止剤等の組み合わせからなる安
定化剤を添加することにより、高感度で繰り返し特性に
すぐれた有機感光体を得ることができる。
般式(1) で表されるビスアゾ顔料と、電荷輸送材料であ
る前記一般式(2) で表されるジアミン系化合物とを用
い、さらに特定の酸化防止剤等の組み合わせからなる安
定化剤を添加することにより、高感度で繰り返し特性に
すぐれた有機感光体を得ることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】電荷発生材料である一般式(1) : 【化1】 (式中、A1 およびA2 は同一または異なってカップラ
ー残基を示し、R1 は水素原子、アルキル基、アリール
基または複素環式基を示し、アルキル基、アリール基お
よび複素環式基は置換基を有していてもよい。nは0ま
たは1を示す。)で表されるビスアゾ顔料と、 電荷輸送材料である一般式(2) : 【化2】 (式中、R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 およびR7 は同
一または異なってアルキル基、アルコキシル基、ハロゲ
ン原子、アリール基、ニトロ基、シアノ基またはアルキ
ルアミノ基を示す。p,qは0〜3の整数を示す。k,
l,mおよびoは0〜2の整数を示す。)で表されるジ
アミン系化合物とを含み、 さらに安定化剤として、一般式(3) : 【化3】 (式中、Y1 およびY2 は同一または異なってアルキレ
ン基、R20, R21, R22, R23は同一または異なって水
素原子またはアルキル基、R24は水素原子、アラルキル
基またはアリール基を示す。rは3〜40の整数であ
る。)で表される、ポリエステルオリゴマーであるポリ
エステル型アミン系酸化防止剤と、一般式(4) : 【化4】 (式中、Z1 、Z2 およびZ3 はそれぞれ水素原子また
は一価の有機基、R28、R29、R30およびR31は同一ま
たは異なって水素原子またはアルキル基、R32またはR
33は同一または異なって水素原子、アルキル基、ハロゲ
ン原子または水酸基を示す。)で表されるスピロ型アミ
ン系酸化防止剤と、一般式(5) : 【化5】 (式中、R34、R35、R36、R37およびR38は同一また
は異なって水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アルキル
基、アラルキル基またはアルコキシ基があげられ、アル
キル基、アラルキル基またはアルコキシ基は置換基を有
していてもよい。)で表されるベンゾトリアゾール系紫
外線吸収剤とを含有する感光層を導電性基体上に設けた
ことを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項2】請求項1記載の電荷発生材料である一般式
(1) で表されるビスアゾ顔料と、請求項1記載の電荷輸
送材料である一般式(2) で表されるジアミン系化合物と
を含み、さらに安定化剤として請求項1記載の一般式
(3) で表されるポリエステル型アミン系酸化防止剤と、
一般式(4) で表されるスピロ型アミン系酸化防止剤と、
一般式(6): 【化6】 (式中、R41およびR42は同一または異なって水素原
子、アルキル基、シクロヘキシル基またはジメチルベン
ジルフェニル基、Eは基: 【化7】 (式中、R56は水素原子またはアルキル基である。) 、
Y6 はアルキレン基、アルキレンカルボニルオキシアル
キル基またはアルキレンオキシカルボニルアルキル基で
ある。)で表されるフェノール系酸化防止剤とを含有す
る感光層を導電性基体上に設けたことを特徴とする電子
写真感光体。 - 【請求項3】請求項1記載の電荷発生材料である一般式
(1) で表されるビスアゾ顔料と、請求項1記載の電荷輸
送材料である一般式(2) で表されるジアミン系化合物と
を含み、さらに安定化剤として請求項1記載の一般式
(3) で表されるポリエステル型アミン系酸化防止剤と、
一般式(4) で表されるスピロ型アミン系酸化防止剤と、
一般式(7): 【化8】 (式中、R41およびR42は請求項2で定義したものと同
じ、Y4 はアルキレン基、Y5 はアルキレン基またはア
ルキレングリコール残基である。) で表されるフェノー
ル系酸化防止剤とを含有する感光層を導電性基体上に設
けたことを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項4】請求項1記載の電荷発生材料である一般式
(1) で表されるビスアゾ顔料と、請求項1記載の電荷輸
送材料である一般式(2) で表されるジアミン系化合物と
を含み、さらに安定化剤として請求項1記載の一般式
(3) で表されるポリエステル型アミン系酸化防止剤と、
一般式(4) で表されるスピロ型アミン系酸化防止剤と、
一般式(8) : 【化9】 (式中、R41およびR42は請求項2で定義したものと同
じ、Y3 はアルキレン基である。) で表されるフェノー
ル系酸化防止剤とを含有する感光層を導電性基体上に設
けたことを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項5】請求項1記載の電荷発生材料である一般式
(1) で表されるビスアゾ顔料と、請求項1記載の電荷輸
送材料である一般式(2) で表されるジアミン系化合物と
を含み、さらに安定化剤として請求項1記載の一般式
(3) で表されるポリエステル型アミン系酸化防止剤と、
一般式(4) で表されるスピロ型アミン系酸化防止剤と、
一般式(9) : 【化10】 (式中、R50およびR51は同一または異なって水素原
子、アルキル基、シクロヘキシル基またはジメチルベン
ジルフェニル基、R52、R53、R54およびR55は同一ま
たは異なって水素原子またはアルキル基、Y7 ,Y8 お
よびY9 は同一または異なってアルキレン基である。)
で表されるピペリジン系酸化防止剤とを含有する感光層
を導電性基体上に設けたことを特徴とする電子写真感光
体。 - 【請求項6】請求項1記載の電荷発生材料である一般式
(1) で表されるビスアゾ顔料と、請求項1記載の電荷輸
送材料である一般式(2) で表されるジアミン系化合物と
を含み、さらに安定化剤として請求項1記載の一般式
(3) で表されるポリエステル型アミン系酸化防止剤と、
一般式(4) で表されるスピロ型アミン系酸化防止剤と、
一般式(10-a),(10-b): 【化11】 (式中、R25およびR26はいずれか一方または両方がt
ert−ブチル基、tert−アミル基またはα,α−
ジメチルベンジルフェニル基であり、一方がtert−
ブチル基、tert−アミル基またはα,α−ジメチル
ベンジルフェニル基であるとき、他方は水素原子または
アルキル基であってもよい。R27は水素原子、アルキル
基またはハロゲン原子を示す。)のいずれかで表される
フェノール系酸化防止剤とを含有する感光層を導電性基
体上に設けたことを特徴とする電子写真感光体。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19562792A JPH0643679A (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 電子写真感光体 |
DE69319936T DE69319936D1 (de) | 1992-01-22 | 1993-01-20 | Elektrophotoempfindliches Material |
EP97111024A EP0801331A3 (en) | 1992-01-22 | 1993-01-20 | Electrophotosensitive material |
EP93100805A EP0552740B1 (en) | 1992-01-22 | 1993-01-20 | Electrophotosensitive material |
US08/006,317 US5521044A (en) | 1992-01-22 | 1993-01-22 | Electrophotosensitive material |
US08/457,393 US5851712A (en) | 1992-01-22 | 1995-06-01 | Electrophotosensitive material |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19562792A JPH0643679A (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 電子写真感光体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0643679A true JPH0643679A (ja) | 1994-02-18 |
Family
ID=16344316
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19562792A Pending JPH0643679A (ja) | 1992-01-22 | 1992-07-22 | 電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0643679A (ja) |
-
1992
- 1992-07-22 JP JP19562792A patent/JPH0643679A/ja active Pending
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