JPH0643637B2 - プラズマ制御装置 - Google Patents
プラズマ制御装置Info
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- JPH0643637B2 JPH0643637B2 JP61123341A JP12334186A JPH0643637B2 JP H0643637 B2 JPH0643637 B2 JP H0643637B2 JP 61123341 A JP61123341 A JP 61123341A JP 12334186 A JP12334186 A JP 12334186A JP H0643637 B2 JPH0643637 B2 JP H0643637B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は半導体製造工程においてエッチング処理等を行
うプラズマ制御装置にかかわり、特に、微細なパターン
を形成するのに好適なプラズマ制御装置に関する。
うプラズマ制御装置にかかわり、特に、微細なパターン
を形成するのに好適なプラズマ制御装置に関する。
放電プラズマをエッチングに応用した技術分野におい
て、被エッチング物(例えば半導体ウエハ基板)を載置
する電極に対してプラズマ中のイオンを加速するための
高周波電源を備えたプラズマ処理装置であって、対向す
る電極間に被エッチング物を配置するものとして、特開
昭57−131374号公報,特開昭56−33839 号公報及び特開
昭60−160620号公報に記載のプラズマ処理装置がある。
て、被エッチング物(例えば半導体ウエハ基板)を載置
する電極に対してプラズマ中のイオンを加速するための
高周波電源を備えたプラズマ処理装置であって、対向す
る電極間に被エッチング物を配置するものとして、特開
昭57−131374号公報,特開昭56−33839 号公報及び特開
昭60−160620号公報に記載のプラズマ処理装置がある。
これらの装置は、対向する平板電極等の間に高周波電源
を接続してプラズマを発生させ、これとは別の周波数の
高周波電源を基板載置側の電極に接続して、基板に入射
するイオンエネルギーを制御するものである。
を接続してプラズマを発生させ、これとは別の周波数の
高周波電源を基板載置側の電極に接続して、基板に入射
するイオンエネルギーを制御するものである。
上記2つの高周波電源は共にプラズマに電力を供給する
構成となっており、その際、電源の各周波数に対し、電
極の1つを等価的にアース電位とみなせるよう、フィル
タ回路を具備している。
構成となっており、その際、電源の各周波数に対し、電
極の1つを等価的にアース電位とみなせるよう、フィル
タ回路を具備している。
この従来構成では、プラズマに安定して電力を供給する
ためには、プラズマのインピーダンスのみならず、上記
のフィルタ回路をも含めた総合インピーダンスに対し
て、各電源周波数のための整合回路が必要である。
ためには、プラズマのインピーダンスのみならず、上記
のフィルタ回路をも含めた総合インピーダンスに対し
て、各電源周波数のための整合回路が必要である。
以上のように従来のプラズマ処理装置に於ては、フィル
タ回路や整合回路がコイル,コンデンサを含むため、プ
ラズマに供給できる周波数帯域が制限され、特定の周波
数の正弦波以外の波形を印加することが困難であった。
タ回路や整合回路がコイル,コンデンサを含むため、プ
ラズマに供給できる周波数帯域が制限され、特定の周波
数の正弦波以外の波形を印加することが困難であった。
エッチングに要求される加工精度が、パターン寸法にし
て0.8μmないし1.3μm程度であることから、被
エッチング物(被覆材)と下地材とのエッチング選択比
(エッチング速度の相違から所定時間経過後の被覆材と
下地材とのエッチングの差)を増加すること、並びに高
い寸法精度でエッチングを行うこと等が必要である。
て0.8μmないし1.3μm程度であることから、被
エッチング物(被覆材)と下地材とのエッチング選択比
(エッチング速度の相違から所定時間経過後の被覆材と
下地材とのエッチングの差)を増加すること、並びに高
い寸法精度でエッチングを行うこと等が必要である。
こうしたエッチングを行うには、被エッチング物に入射
するイオンエネルギーの分布幅を狭くすること、プラズ
マと電極との間の電界強度を一定にすること等が要求さ
れるが、このためには、まず、前記公報に記載された矩
形波,三角波,高次の周波数成分を含む特殊波形を、そ
の波形を鈍らせることなく電極に印加することが必須の
技術事項である。
するイオンエネルギーの分布幅を狭くすること、プラズ
マと電極との間の電界強度を一定にすること等が要求さ
れるが、このためには、まず、前記公報に記載された矩
形波,三角波,高次の周波数成分を含む特殊波形を、そ
の波形を鈍らせることなく電極に印加することが必須の
技術事項である。
本発明の目的は、プラズマ放電に悪影響を与えることな
く、電極の高次の周波数成分を含む特殊波形を印加可能
とするプラズマ処理装置を提供することにある。
く、電極の高次の周波数成分を含む特殊波形を印加可能
とするプラズマ処理装置を提供することにある。
電極を抵抗器を介して接地し、当該抵抗器に電力を与え
るための高周波電源(特殊波形発生電源)を接続する一
方で、プラズマを発生させるための高周波電源,整合回
路,電源側電極,プラズマ発生空間,接地側電極,ハイ
パスコンデンサから成る電気回路を分離した構成とする
電気系により問題点を解決する。
るための高周波電源(特殊波形発生電源)を接続する一
方で、プラズマを発生させるための高周波電源,整合回
路,電源側電極,プラズマ発生空間,接地側電極,ハイ
パスコンデンサから成る電気回路を分離した構成とする
電気系により問題点を解決する。
換言すれば、プラズマを発生させるための高周波電源,
整合回路,電源側電極,プラズマ発生空間,接地側電
極,前記高周波電源の周波数を通過させるハイパスフィ
ルターであって抵抗とコンデンサによって構成されるも
のから成るプラズマ発生電気系を設置し、前記ハイパス
フィルターの抵抗に接地側電極の電位を変動させるため
の高周波電源を重畳する構成を採ることが、解決手段で
ある。
整合回路,電源側電極,プラズマ発生空間,接地側電
極,前記高周波電源の周波数を通過させるハイパスフィ
ルターであって抵抗とコンデンサによって構成されるも
のから成るプラズマ発生電気系を設置し、前記ハイパス
フィルターの抵抗に接地側電極の電位を変動させるため
の高周波電源を重畳する構成を採ることが、解決手段で
ある。
上記の構成において特殊波形発生電源の出力インピーダ
ンスと前記抵抗器のインピーダンスとを整合しておけ
ば,電源の出力波形に忠実に接地側電極の電位を制御で
きる。抵抗器にインダクタンス分の極少な所定のものを
用いれば十分な制御性が付与され得る。
ンスと前記抵抗器のインピーダンスとを整合しておけ
ば,電源の出力波形に忠実に接地側電極の電位を制御で
きる。抵抗器にインダクタンス分の極少な所定のものを
用いれば十分な制御性が付与され得る。
プラズマの発生に寄与する高周波電源からの電力は、当
該周波数において十分低いインピーダンスとなるよう定
められたコンデンサを介して接地側電極が接地されるこ
とで、安定してプラズマを発生させる。更に、特殊波形
発生電源からの電力がプラズマに悪影響を及ぼすことも
防止できる。プラズマを介さず接地側電極の電位を制御
するためである。
該周波数において十分低いインピーダンスとなるよう定
められたコンデンサを介して接地側電極が接地されるこ
とで、安定してプラズマを発生させる。更に、特殊波形
発生電源からの電力がプラズマに悪影響を及ぼすことも
防止できる。プラズマを介さず接地側電極の電位を制御
するためである。
以下、抵抗やコンデンサの回路定数を決める上で便宜と
なるよう若干の説明を行った後、実施例の説明を行うこ
ととする。
なるよう若干の説明を行った後、実施例の説明を行うこ
ととする。
電極の電位のみを制御するには、プラズマを介して電力
を供給するまでもなく、電極と接地との間に電位差を生
ぜしめれば足りる。
を供給するまでもなく、電極と接地との間に電位差を生
ぜしめれば足りる。
従来は、高周波電力を全部プラズマに供給していたの
で、プラズマと高周波電源とでインピーダンス整合をと
っていた。いま、プラズマのインピーダンスをa+jb
(aは抵抗成分、bはリアクタンス成分)としたとき、
虚数成分jbは通常、容量性、誘導性に応じて1/jw
C,jwLといった具合に、周波数f(w=2πf)に依存
する量となる。このとき、電源インピーダンスがa−jb
となっていれば、リアクタンス成分が打ち消され、最大
電力がプラズマに損失なく供給される。これが一般的な
インピーダンス整合であり、公知の原理である。(例え
ば、ブライアン チャップマン(Brian chapman )著の
「グロー ディスチャージ プロセスィズ(Glow Disch
arge Processes)(1980)」 一方、負荷であるプラズマは、用いるガス種、圧力、供
給する電力等でインピーダンスが変化するので、通常、
変動する負荷に電源のインピーダンスをその都度合わせ
ることは難しく、コイルやコンデンサで構成された整合
回路を入れて、電源固有のインピーダンスZ0(出力イン
ピーダンス、Z0=r+j0)に合わせている。従って、広
い周波数成分の波形に対して印加を可能とするには、負
荷インピーダンスのリアクタンス成分と途中の整合回路
中のコイル、コンデンサのリアクタンス成分との合成リ
アクタンス成分を、抵抗成分に比べて十分小さくするこ
とが必要である。
で、プラズマと高周波電源とでインピーダンス整合をと
っていた。いま、プラズマのインピーダンスをa+jb
(aは抵抗成分、bはリアクタンス成分)としたとき、
虚数成分jbは通常、容量性、誘導性に応じて1/jw
C,jwLといった具合に、周波数f(w=2πf)に依存
する量となる。このとき、電源インピーダンスがa−jb
となっていれば、リアクタンス成分が打ち消され、最大
電力がプラズマに損失なく供給される。これが一般的な
インピーダンス整合であり、公知の原理である。(例え
ば、ブライアン チャップマン(Brian chapman )著の
「グロー ディスチャージ プロセスィズ(Glow Disch
arge Processes)(1980)」 一方、負荷であるプラズマは、用いるガス種、圧力、供
給する電力等でインピーダンスが変化するので、通常、
変動する負荷に電源のインピーダンスをその都度合わせ
ることは難しく、コイルやコンデンサで構成された整合
回路を入れて、電源固有のインピーダンスZ0(出力イン
ピーダンス、Z0=r+j0)に合わせている。従って、広
い周波数成分の波形に対して印加を可能とするには、負
荷インピーダンスのリアクタンス成分と途中の整合回路
中のコイル、コンデンサのリアクタンス成分との合成リ
アクタンス成分を、抵抗成分に比べて十分小さくするこ
とが必要である。
そこで既述のように、高周波電源側から、印加すべき電
極を見込んだときの負荷のインピーダンスが、リアクタ
ンス成分を含まないように構成すれば、問題点を解決で
きる。通常、電源の出力インピーダンスは抵抗成分で5
0Ω程度であるのに対し、プラズマのインピーダンス
は、抵抗成分で数百乃至数千Ω、リアクタンス成分で数
千Ωと高いので、プラズマのインピーダンスより小さい
値の抵抗を電極に接続すれば、プラズマのインピーダン
スの変動の影響を受けることなく、電極の電位を制御す
ることができる。しかも、その抵抗の抵抗値を電源の出
力インピーダンスと等しくすれば、整合回路なしで電力
を供給できる。
極を見込んだときの負荷のインピーダンスが、リアクタ
ンス成分を含まないように構成すれば、問題点を解決で
きる。通常、電源の出力インピーダンスは抵抗成分で5
0Ω程度であるのに対し、プラズマのインピーダンス
は、抵抗成分で数百乃至数千Ω、リアクタンス成分で数
千Ωと高いので、プラズマのインピーダンスより小さい
値の抵抗を電極に接続すれば、プラズマのインピーダン
スの変動の影響を受けることなく、電極の電位を制御す
ることができる。しかも、その抵抗の抵抗値を電源の出
力インピーダンスと等しくすれば、整合回路なしで電力
を供給できる。
以下、本発明の実施例を第1図ないし第5図を用いて説
明する。
明する。
第1図において、1は被エッチング物(例えば半導体ウ
エハ)、2,3は互いに対向する電極、4は高い周波数
fH(例えば13.56MHz)の高周波電源、5は高周波電源4
に対する整合回路、6は低い周波数fL(例えば100KHz)
の高周波電源、7は高周波電源6の出力インピーダンス
(例えば50Ω)と値の等しい抵抗器、8はコンデン
サ、9はプラズマである。また、高周波電源6は、信号
発生器6aと電力増幅器6bとによって構成されてい
る。コンデンサ8は、例えば容量値が3000pFのもので
あり、そのインピーダンスは、第2図に示すように、上
記高い周波数fH13.56MHzに対しては3.9Ωと、抵抗器
7の抵抗値に比べて1/10と小さく(第2図A点)、上記
低い周波数fL100KHzに対しては530Ωと、抵抗器7の抵
抗値に比べて10倍以上の値となる(第2図B点)。
エハ)、2,3は互いに対向する電極、4は高い周波数
fH(例えば13.56MHz)の高周波電源、5は高周波電源4
に対する整合回路、6は低い周波数fL(例えば100KHz)
の高周波電源、7は高周波電源6の出力インピーダンス
(例えば50Ω)と値の等しい抵抗器、8はコンデン
サ、9はプラズマである。また、高周波電源6は、信号
発生器6aと電力増幅器6bとによって構成されてい
る。コンデンサ8は、例えば容量値が3000pFのもので
あり、そのインピーダンスは、第2図に示すように、上
記高い周波数fH13.56MHzに対しては3.9Ωと、抵抗器
7の抵抗値に比べて1/10と小さく(第2図A点)、上記
低い周波数fL100KHzに対しては530Ωと、抵抗器7の抵
抗値に比べて10倍以上の値となる(第2図B点)。
次に、第1図を用いて本実施例の動作を詳細に説明す
る。装置内は図示しない真空ポンプにより排気され、図
示しないガス容器から反応性ガス(例えば四塩化炭素、
フロンガス等)が導入され、図示しない圧力制御装置に
より所定の圧力(例えば1Paから数十Pa)に保たれる。
電極3に接続されたコンデンサ8は、高周波電源4の周
波数fHに対しては前述のように低インピーダンスである
ため、高周波電源4から電極2に高周波電力を投入する
と、電極2と電極3との間にプラズマ9が発生し、被エ
ッチング物1をエッチングする。このとき、高周波電源
4側から見た負荷は、プラズマ9とコンデンサ8との合
成負荷と考えることができ、その合成インピーダンス
は、整合回路5の回路定数を調整することにより、従来
と全く同様に高周波電源4の出力インピーダンスと整合
をとることができ、プラズマは安定して放電を維持す
る。整合回路の構成および動作やインピーダンス整合に
ついては、特開昭59−73900 号公報、特開昭59−130098
号公報や、前掲の「グロー ディスチャージ プロセス
ィズ」等に記載されており、公知の技術である。
る。装置内は図示しない真空ポンプにより排気され、図
示しないガス容器から反応性ガス(例えば四塩化炭素、
フロンガス等)が導入され、図示しない圧力制御装置に
より所定の圧力(例えば1Paから数十Pa)に保たれる。
電極3に接続されたコンデンサ8は、高周波電源4の周
波数fHに対しては前述のように低インピーダンスである
ため、高周波電源4から電極2に高周波電力を投入する
と、電極2と電極3との間にプラズマ9が発生し、被エ
ッチング物1をエッチングする。このとき、高周波電源
4側から見た負荷は、プラズマ9とコンデンサ8との合
成負荷と考えることができ、その合成インピーダンス
は、整合回路5の回路定数を調整することにより、従来
と全く同様に高周波電源4の出力インピーダンスと整合
をとることができ、プラズマは安定して放電を維持す
る。整合回路の構成および動作やインピーダンス整合に
ついては、特開昭59−73900 号公報、特開昭59−130098
号公報や、前掲の「グロー ディスチャージ プロセス
ィズ」等に記載されており、公知の技術である。
次に、高周波電源6から電極3に高周波電力が投入され
ると、電極3に接続されたコンデンサ8は、高周波電源
6の周波数fLに対しては前述のように高インピーダンス
となるため、高周波電源6からの電流のほとんどは抵抗
器7を流れ、抵抗器7の両端に電位が発生する。この場
合、高周波電源6の負荷は抵抗器7だけを考えればよ
く、抵抗器7の抵抗値を高周波電源6の出力インピーダ
ンス(例えば50Ω)と等しくしておけば、高い周波数
fH用の整合回路5に相当する低い周波数fL用の整合回路
は必要がない。従って周波数fLに対しては、抵抗器7の
抵抗値を選ぶことにより、印加した電力の周波数には関
係なく常にインピーダンス整合状態とすることができ
る。
ると、電極3に接続されたコンデンサ8は、高周波電源
6の周波数fLに対しては前述のように高インピーダンス
となるため、高周波電源6からの電流のほとんどは抵抗
器7を流れ、抵抗器7の両端に電位が発生する。この場
合、高周波電源6の負荷は抵抗器7だけを考えればよ
く、抵抗器7の抵抗値を高周波電源6の出力インピーダ
ンス(例えば50Ω)と等しくしておけば、高い周波数
fH用の整合回路5に相当する低い周波数fL用の整合回路
は必要がない。従って周波数fLに対しては、抵抗器7の
抵抗値を選ぶことにより、印加した電力の周波数には関
係なく常にインピーダンス整合状態とすることができ
る。
以上のように本実施例では、従来は高周波電源6と負荷
(プラズマ)との間に不可欠であった整合回路が不要と
なる。さらに、2つの高周波電源4と6との相互影響を
防止するためのフィルタ回路も不要である。周波数fHの
高周波電力に対して電極3が等価的にアース電極と見な
せるように電極3に接続したコンデンサ8だけが必要と
なる。いま、高周波電源6からの出力が、例えば第3図
(a)のような100KHzのデューティ50%(T1=5μsec)の
矩形波(矩形波は最も高い周波数成分を含んでいる)で
あるとき、本実施例の3000pFのコンデンサ8の影響で、
波形は第3図(b)に示すようになる。このとき、時定数T
2は T2=CR=3000pF×50Ω=0.15μsec となり、波形の歪率(=T2/T1)はわずか3%にすぎ
ず、イオンを制御する印加波形として問題はない。ちな
みに、従来の構成では、整合回路やフィルタ回路のコイ
ルインダクタンスによって、波形は第3図(c)のよう
に、時定数はT3=1.2μsec、歪率で24%もあり、矩形
波は三角波は印加できなかった。
(プラズマ)との間に不可欠であった整合回路が不要と
なる。さらに、2つの高周波電源4と6との相互影響を
防止するためのフィルタ回路も不要である。周波数fHの
高周波電力に対して電極3が等価的にアース電極と見な
せるように電極3に接続したコンデンサ8だけが必要と
なる。いま、高周波電源6からの出力が、例えば第3図
(a)のような100KHzのデューティ50%(T1=5μsec)の
矩形波(矩形波は最も高い周波数成分を含んでいる)で
あるとき、本実施例の3000pFのコンデンサ8の影響で、
波形は第3図(b)に示すようになる。このとき、時定数T
2は T2=CR=3000pF×50Ω=0.15μsec となり、波形の歪率(=T2/T1)はわずか3%にすぎ
ず、イオンを制御する印加波形として問題はない。ちな
みに、従来の構成では、整合回路やフィルタ回路のコイ
ルインダクタンスによって、波形は第3図(c)のよう
に、時定数はT3=1.2μsec、歪率で24%もあり、矩形
波は三角波は印加できなかった。
以上の実施例は、プラズマを発生される高周波電源の周
波数fHを13.56MHz、基板載置側に設ける高周波電源の周
波数fLを基本周波数が100KHz、デューテイ50%の矩形
波、コンデンサ容量を3000pF電源の出力インピーダンス
を50Ωとして説明したが、各電源の周波数はこれに限
定されるものではなく、周波数がfLとfHとが2桁以上違
う2つの高周波電源であれば、適当なコンデンサ容量を
電源の出力インピーダンスとの関係で第2図に示すよう
に求めて、構成可能であることはもちろんである。な
お、本発明は、単に対向電極型のドライエッチング装置
に有効なだけでなく、μ波ECR(電子サイクロトロン
共鳴、Electron Cyclotron Resonance)方式のドライエ
ッチング装置にも適用できることは明らかである。これ
について、次に説明する。
波数fHを13.56MHz、基板載置側に設ける高周波電源の周
波数fLを基本周波数が100KHz、デューテイ50%の矩形
波、コンデンサ容量を3000pF電源の出力インピーダンス
を50Ωとして説明したが、各電源の周波数はこれに限
定されるものではなく、周波数がfLとfHとが2桁以上違
う2つの高周波電源であれば、適当なコンデンサ容量を
電源の出力インピーダンスとの関係で第2図に示すよう
に求めて、構成可能であることはもちろんである。な
お、本発明は、単に対向電極型のドライエッチング装置
に有効なだけでなく、μ波ECR(電子サイクロトロン
共鳴、Electron Cyclotron Resonance)方式のドライエ
ッチング装置にも適用できることは明らかである。これ
について、次に説明する。
第4図に本発明をμ波ECR方式ドライエッチング装置
に適用した場合を示す。第4図において第1図と同一符
号を付したものは、同一または均等部分を示す。第4図
において、20は導波管、21はマグネトロン、22はコイ
ル、23は処理室である。導波管20の一端にはマグネトロ
ン21が取り付けてあり、導波管20の他端は処理室23を覆
い、その周囲にコイル22がある。処理室23の下部には被
エッチング物1(基板)を載置した電極3がある。電極
3は高周波電源6に接続され、またダミーロードである
抵抗器7を介して接地されている。本装置のプラズマ
は、マグネトロン21で発生したμ波(例えば2.45GHz)
がコイル22の磁界により電子サイクロトロン共鳴して発
生する。この場合、無電極でプラズマが発生するため、
前の実施例のようなコンデンサを基板載置電極に接続す
る必要はなく、広い周波数成分をもつ波形の電力を電極
に印加することができる。
に適用した場合を示す。第4図において第1図と同一符
号を付したものは、同一または均等部分を示す。第4図
において、20は導波管、21はマグネトロン、22はコイ
ル、23は処理室である。導波管20の一端にはマグネトロ
ン21が取り付けてあり、導波管20の他端は処理室23を覆
い、その周囲にコイル22がある。処理室23の下部には被
エッチング物1(基板)を載置した電極3がある。電極
3は高周波電源6に接続され、またダミーロードである
抵抗器7を介して接地されている。本装置のプラズマ
は、マグネトロン21で発生したμ波(例えば2.45GHz)
がコイル22の磁界により電子サイクロトロン共鳴して発
生する。この場合、無電極でプラズマが発生するため、
前の実施例のようなコンデンサを基板載置電極に接続す
る必要はなく、広い周波数成分をもつ波形の電力を電極
に印加することができる。
以上述べたように、本発明はプラズマ発生方式によって
限定されるものではない。また、プラズマ処理も、エッ
チングのみならず、プラズマを応用したデポジション、
重合にも適用できることは明らかである。
限定されるものではない。また、プラズマ処理も、エッ
チングのみならず、プラズマを応用したデポジション、
重合にも適用できることは明らかである。
本発明の応用として、例えば高周波電源6を信号発生器
6aと電力増幅器6bとで構成し、信号発生器6aで、
プラズマ−電極間の電界強度を一定化する特開昭60−12
6832号公報に記載のイオンを制御する電位波形(以外、
イオン制御波形と称す)を発生し、この波形を基板を載
置する電極に印加すれば、基板に入射するイオンエネル
ギーの分布幅を狭くでき、エッチングの加工寸法精度や
被エッチング物と下地材とのエッチング速度比を数倍に
上げることが可能となる。
6aと電力増幅器6bとで構成し、信号発生器6aで、
プラズマ−電極間の電界強度を一定化する特開昭60−12
6832号公報に記載のイオンを制御する電位波形(以外、
イオン制御波形と称す)を発生し、この波形を基板を載
置する電極に印加すれば、基板に入射するイオンエネル
ギーの分布幅を狭くでき、エッチングの加工寸法精度や
被エッチング物と下地材とのエッチング速度比を数倍に
上げることが可能となる。
具体的に図面を用いて説明すると次のようである。
第5図(a),(b),(c)は、イオンを制御する波形30を高
周波電源6から被エッチング物1を載置した電極へ印加
した場合において、イオンを引き込む負電位をそれぞれ
−40,−80,−120ボルトとしたときの、被エッチング
物1の表面電位33,34,35の変化の様子を示した図であ
る。横軸に時間,縦軸に電位を採ってある。
周波電源6から被エッチング物1を載置した電極へ印加
した場合において、イオンを引き込む負電位をそれぞれ
−40,−80,−120ボルトとしたときの、被エッチング
物1の表面電位33,34,35の変化の様子を示した図であ
る。横軸に時間,縦軸に電位を採ってある。
第5図(a),(b),(c)いずれも第1図に示した実施例
で、C2clF5流量30sccm,圧力8Pa,プラズマを発生さ
せる高周波電源4の電力を250W(約1W/cm2)として
いる。基板を載置した電極3には、第5図(a),(b),
(c)のそれぞれ上側に示した基本周波数100KHzのイオン
制御波形30を、高周波電源6から出力して印加してい
る。
で、C2clF5流量30sccm,圧力8Pa,プラズマを発生さ
せる高周波電源4の電力を250W(約1W/cm2)として
いる。基板を載置した電極3には、第5図(a),(b),
(c)のそれぞれ上側に示した基本周波数100KHzのイオン
制御波形30を、高周波電源6から出力して印加してい
る。
当該波形は31の部分をマイナス側に直線的に下げること
によって、プラズマ中の正電荷のイオンを引き込み、つ
いで、32の部分でプラス側に上げ、負電荷をもつ電子を
流入し、ウエハ表面の電荷を中和するよう成形されてい
る。
によって、プラズマ中の正電荷のイオンを引き込み、つ
いで、32の部分でプラス側に上げ、負電荷をもつ電子を
流入し、ウエハ表面の電荷を中和するよう成形されてい
る。
このとき、イオンを引き込む部分31の電圧を、(a),
(b),(c)のように−40V,−80V,−120Vと変えてい
くと、表面電位は33,34,35のように、それぞれ右上り
(イオンが流入して電位が上昇している状態)、平坦
(流入するイオンによる電荷がイオン制御波形の31の部
分で打ち消され、電位一定となる状態)、右下り(流入
するイオンによる電荷が、イオン制御波形の31の部分で
与えられる電荷より小さい状態)となる。すなわち、
(b)図の状態は、流入するイオンの量と制御波形による
供給電子量が拮抗し、基板表面の電荷が一定となる。イ
オンは、この一定電荷によって決まる電界で加速され
る。従って、基板に入射するイオンエネルギーは一定と
なり、加工寸法精度、下地膜との選択比の高いエッチン
グが可能となる。
(b),(c)のように−40V,−80V,−120Vと変えてい
くと、表面電位は33,34,35のように、それぞれ右上り
(イオンが流入して電位が上昇している状態)、平坦
(流入するイオンによる電荷がイオン制御波形の31の部
分で打ち消され、電位一定となる状態)、右下り(流入
するイオンによる電荷が、イオン制御波形の31の部分で
与えられる電荷より小さい状態)となる。すなわち、
(b)図の状態は、流入するイオンの量と制御波形による
供給電子量が拮抗し、基板表面の電荷が一定となる。イ
オンは、この一定電荷によって決まる電界で加速され
る。従って、基板に入射するイオンエネルギーは一定と
なり、加工寸法精度、下地膜との選択比の高いエッチン
グが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、プラズマ処理を
行う際、整合回路なしで電極に高周波電位を発生させる
ことができ、広い周波数成分の波形の電圧を印加するこ
とが可能となる。
行う際、整合回路なしで電極に高周波電位を発生させる
ことができ、広い周波数成分の波形の電圧を印加するこ
とが可能となる。
第1図は本発明の実施例を示す装置の要部構成図、第2
図は周波数とインピーダンスの関係を説明するための
図、第3図(a)は電極に印加すべく成形された矩形波を
示す図、第3図(b)は3000pFのコンデンサを介して電極
に印加したときの電位波形を示す図、第3図(c)は従来
の回路を介して(a)の波形を印加したときの電極の電位
波形を示す図、第4図は本発明の別の実施例を示す装置
の要部構成図、第5図はイオンを制御する波形30を電極
に印加したときの電位波形33〜35の変化を示す図であっ
て、(a),(b),(c)はそれぞれ負電位を−40,−80,−1
20ボルトとした場合の各々の関係を示す図である。 1……被エッチング物、 2,3……電極、 4……高周波電源、 5……整合回路、 6……高周波電源、 7……抵抗器、 8……コンデンサ、 9……プラズマ、 20……導波管、 21……マグネトロン、 22……コイル、 23……処理室。
図は周波数とインピーダンスの関係を説明するための
図、第3図(a)は電極に印加すべく成形された矩形波を
示す図、第3図(b)は3000pFのコンデンサを介して電極
に印加したときの電位波形を示す図、第3図(c)は従来
の回路を介して(a)の波形を印加したときの電極の電位
波形を示す図、第4図は本発明の別の実施例を示す装置
の要部構成図、第5図はイオンを制御する波形30を電極
に印加したときの電位波形33〜35の変化を示す図であっ
て、(a),(b),(c)はそれぞれ負電位を−40,−80,−1
20ボルトとした場合の各々の関係を示す図である。 1……被エッチング物、 2,3……電極、 4……高周波電源、 5……整合回路、 6……高周波電源、 7……抵抗器、 8……コンデンサ、 9……プラズマ、 20……導波管、 21……マグネトロン、 22……コイル、 23……処理室。
Claims (2)
- 【請求項1】真空室内に配置された電極の間にプラズマ
を発生させるための電源と、 前記電源からの出力電力を効率よく前記プラズマに伝播
させるための整合回路と、 前記整合回路に接続される電極と、 プラズマに晒され処理される基板を載置する電極と、 前記基板を載置する電極に接続され前記電源からの出力
電力を接地するコンデンサーと、 前記プラズマを発生させるための電源の周波数より低い
周波数の電力を出力する第2の電源と、 前記第2の電源の出力インピーダンスの抵抗成分と整合
する純抵抗器であって、前記第2の電源と前記基板を載
置する電極とに一端を接続し、他端を接地したものとか
ら成るプラズマ制御装置。 - 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載のプラズマ制御
装置において、 前記プラズマを発生させるための電源は周波数13.56MHz
の高周波電源であり、 前記第2の電源は基本周波数100KHzの波形成形可能な高
周波電源であるプラズマ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61123341A JPH0643637B2 (ja) | 1986-05-30 | 1986-05-30 | プラズマ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61123341A JPH0643637B2 (ja) | 1986-05-30 | 1986-05-30 | プラズマ制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62280378A JPS62280378A (ja) | 1987-12-05 |
JPH0643637B2 true JPH0643637B2 (ja) | 1994-06-08 |
Family
ID=14858167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61123341A Expired - Lifetime JPH0643637B2 (ja) | 1986-05-30 | 1986-05-30 | プラズマ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0643637B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5688330A (en) * | 1992-05-13 | 1997-11-18 | Ohmi; Tadahiro | Process apparatus |
JP3122228B2 (ja) * | 1992-05-13 | 2001-01-09 | 忠弘 大見 | プロセス装置 |
US6902683B1 (en) | 1996-03-01 | 2005-06-07 | Hitachi, Ltd. | Plasma processing apparatus and plasma processing method |
TW335517B (en) | 1996-03-01 | 1998-07-01 | Hitachi Ltd | Apparatus and method for processing plasma |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60126832A (ja) * | 1983-12-14 | 1985-07-06 | Hitachi Ltd | ドライエツチング方法および装置 |
JPS60189925A (ja) * | 1984-03-10 | 1985-09-27 | Anelva Corp | 高周波放電反応装置 |
-
1986
- 1986-05-30 JP JP61123341A patent/JPH0643637B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62280378A (ja) | 1987-12-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |