JPH0643501B2 - ポリマーマトリックス用の化学的に処理された成形体,充填材,および強化材 - Google Patents

ポリマーマトリックス用の化学的に処理された成形体,充填材,および強化材

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JPH0643501B2
JPH0643501B2 JP1183546A JP18354689A JPH0643501B2 JP H0643501 B2 JPH0643501 B2 JP H0643501B2 JP 1183546 A JP1183546 A JP 1183546A JP 18354689 A JP18354689 A JP 18354689A JP H0643501 B2 JPH0643501 B2 JP H0643501B2
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film
group
forming polymer
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chemically treated
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J5/00Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
    • C08J5/04Reinforcing macromolecular compounds with loose or coherent fibrous material
    • C08J5/06Reinforcing macromolecular compounds with loose or coherent fibrous material using pretreated fibrous materials
    • C08J5/08Reinforcing macromolecular compounds with loose or coherent fibrous material using pretreated fibrous materials glass fibres
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/10Coating
    • C03C25/24Coatings containing organic materials
    • C03C25/26Macromolecular compounds or prepolymers

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,強化ポリマー(RP)製品に用いられるポリマー
マトリックス用の化学的に処理された充填材または強化
材の成形体に関する。これら成形体には,繊維,繊維
束,ストランドおよびロービング,フレーク,ビーズが
含まれ,そして一般的には,任意の形状のポリマー用強
化材または充填材が含まれる。さらに詳しくは,本発明
は,RP製品を製造するための熱可塑性ポリエステル含有
ポリマーマトリックス用の化学的に処理された強化材ま
たは充填材の成形体に関する。
(従来の技術) 繊維強化プラスチック(FRP)工業において,ポリマーの
強化材および充填材は,主として繊維状,ビーズ状,お
よびフレーク状の材料として広く用いられている。ガラ
ス繊維は,FRPのポリマー用強化材の典型であり,ガラ
スフレークおよびガラスビーズは,FRPのポリマー用充
填材の典型である。ガラス繊維を製造するには,典型的
には,約15,000フィート/分までの速度でガラスの溶融
流から複数の繊維を形成することが必要である。ガラス
繊維には,製造中にフィラメント間の摩耗を防止する必
要があり,FRP製品には,親水性で滑らかな無機表面を
有する繊維および/または充填材と,親油性の有機ポリ
マーおよび樹脂との間の適合性を改良することが有益で
あり得る。繊維を成形する間に,化学的処理剤をこれら
繊維に塗布することにより,ある程度の摩耗防止性およ
び適合性がこれらの繊維に与えられる。化学的処理剤と
しては,典型的には,フィルム形成性ポリマー,カップ
リング剤または調節剤,潤滑剤,およびおそらく乳化
剤,潤滑剤または加工助剤を含有する,水溶液,水性乳
濁液,水性分散液,発泡体,またはゲルがある。
一般に,繊維強化熱可塑性ポリマー(FRTP)に対して有用
なガラス繊維には,様々な形状,大きさ,形態,および
化学的に処理したものが含まれる。化学的に処理したガ
ラス繊維は,切断ストランド(chopped strand)および連
続ストランドの両方の形態である。これらは複数の繊維
の集合体を切断するかまたは切断せずに束またはストラ
ンドにすることにより得られる。切断ストランドは射出
成形および圧縮成形に用いられ得る。他方,連続ストラ
ンドは圧縮成形に用いられ得る。同様に,切断ストラン
ドおよび/または連続ストランドのマットもまた使用可
能である。ここで,マットは,次のような構成を有す
る:ルーズストランド,切断ストランド,または連続ス
トランド;および/または混合(intermingled)および/
または結合(bended)切断ストランドおよび/または連続
ストランド。マット内のストランドを機械的および/ま
たは化学的に結合させることにより,ストランド間があ
る程度一体化されたマットが得られる。機械的に結合さ
れたガラス繊維ストランドマットの例は,連続ストラン
ド,切断ガラス繊維ストランド,またはこれらの混合物
のニードルマットである。ニードルパンチした連続スト
ランドマットの例示は,米国特許第4,335,176号(Bauman
n)に開示されている。混合マットおよび/または結合マ
ットの製造および用途には,完全なルーズ切断ストラン
ドマットまたはルーズ連続ストランドマットの製造およ
び用途において生じる問題点とは異なる問題点がある。
連続ストランドおよび/または切断ストランドのマット
(ここで,ストランドは混合されているか,および/ま
たは結合されている)を用いてポリマーを強化するため
には,そのマットを構成するガラス繊維にいくつかの要
求が生じる。ストランドはマット製造時に良好な加工性
を持たなければならない。また,ストランドは成形品中
でマトリックスポリマーと界面において良好な接触をす
る必要がある。ストランドのマットへの加工性は次のこ
とを包含している:ガラス繊維のストランドの原料から
ストランドを取り出すこと;ストランドをマットに分散
させること;数本のストランドを互いに混合または結合
すること。該マットと該マトリックスポリマーとの間の
界面における良好な接触を得るには,積層操作を行うの
が最も良い。積層操作を行えば,マットの内部に,マッ
トの周囲,およびマットを通してポリマーを充填するこ
とができる。また,成形操作を行っても,界面における
良好な接触が得られる。成形操作を行えば,金型の形状
に合わせてマットを充填することができる。積層工程お
よび成形工程の直前および/またはその間に,熱可塑性
ポリマーが溶融状態にある場合,マトリックスポリマー
とマットとの間の界面における最高の接触が達成され
る。このことは,特に高分子量の熱可塑性ポリマーの場
合に該当する。
ガラス繊維強化熱可塑性ポリエステル積層体(例えば,
ポリエチレンテレフタレート(PET)および/またはポリ
ブチレンテレフタレート(PBT))には,良好な高温安定
性を有するサイズの揃ったガラス繊維を使用する必要が
ある。PETおよび/またはPBT(PET/PBT)が,積層または
成形の間に融点付近またはほぼ融点に達する熱が発生す
る際に,ガラス繊維の周囲に存在するので,このような
条件が必要とされる。これは,熱成形法で成形される積
層体にサイズの揃ったガラス繊維を使用する場合の条件
でもある。上記の条件は,積層体がPET/PBTの融点より
高い温度で成形される場合や,積層体の成形部品が高温
の環境で長期間にわたって使用される場合にも必要とさ
れる。
本発明の目的は,強化もしくは充填ポリマーマトリック
ス用の化学的に処理されたガラスまたはガラス状成形体
を提供することにある。該処理成形体は,特に熱可塑性
ポリエステルポリマーを用いる場合に,良好な熱安定性
を有する。さらに本発明の他の目的は,良好な物性を維
持しながら,ガラス成形体をPET/PBT積層体および成形
部品用の強化材または充填材に加工する際の良好な加工
性を与えることにある。
(発明の要旨) 上記の目的は,本発明の化学的に処理されたガラス状成
形体によって達成される。該成形体は,少量の他の共重
合可能な材料を有する,結晶状および/またはアモルフ
ァス状の,ポリ(エチレンテレフタレータ)および/ま
たはポリ(ブチレンテレフタレート)のホモポリマー,
またはコポリマー(PET/PBT);および強化するに効果
的な量の化学的に処理されたガラス状繊維または充填す
るに効果的な量の化学的に処理されたガラス状成形体を
有する。化学的に処理されたガラス繊維または成形体
は,化学処理組成物の水分を減少させた残留物を有す
る。該組成物は,第1のフィルム形成性ポリマー(単独
の,もしくはエポキシ基含有フィルム形成性ポリマーと
混合した,1種またはそれ以上の水溶性,水分散性,ま
たは水乳化性の熱可塑性ビスフェノールA型ポリエステ
ルフィルム形成性ポリマー);第2のフィルム形成性ポ
リマー(少なくとも1種の付加重合性アクリルタイプモ
ノマーと,付加重合性であり,かつマトリックス樹脂と
混和し得る少なくとも1種のモノマーとのアクリル含有
コポリマー);エポキシ基官能性有機シランカップリン
グ材および/またはアミノ官能性有機シランカップリン
グ剤,あるいはこれらの混合物;そしてカチオン性潤滑
剤,および担体(通常,水である)を含有する。化学処
理組成物中のフィルム形成性材料の固形分を基準にする
と、熱可塑性ポリエステルフィルム形成剤のアクリルタ
イプモノマーを含有するコポリマーのフィルム形成剤に
対する量の比は約1:1〜約99:1の範囲内である。
本発明のある局面では,上記の化学処理組成物は,ガラ
ス繊維形成工程において,ガラス状成形体(つまり,ガ
ラス繊維)に塗布される。化学的に処理されたガラス繊
維を集束して,連続ガラス繊維の束またはストランドを
製造する。これらの連続した繊維束またはストランドを
巻回して連続繊維束またはストランドの多層パッケージ
とすることもできるし,切断して様々な長さの切断スト
ランドとすることもできる。連続ガラス繊維ストランド
または切断ガラス繊維ストランド,あるいはこれらの混
合物のいずれもが,連続マットまたは切断マット,ある
いは連続マットと切断マットとを組み合せたものに成形
され得る。マットの成形は,切断した形態または連続し
た形態のガラス繊維ストランドを可動コンベアに置くこ
とによって行われ,長さ当りある重量までストランドの
集積がコンベア上で行われる。マットをさらに一体化す
るために,マットのストランドを互いに化学的または機
械的に結合するなどの加工をさらにマットに施してもよ
い。このようなマットは,ポリマーマトリックスを強化
するのに有用である。マット強化材およびポリマーマト
リックスは積層体として存在し,この積層体は圧縮成形
によって所望の構造体および部品に成形される。積層体
は,熱可塑性ポリエステル材料(例えば,フィルム,シ
ート,および/または押出物)を,切断したガラス繊維
ストランド,および/または連続ストランド,または切
断したガラス繊維ストランドおよび/または連続ガラス
繊維ストランドからなるマット(ここで,マットは混合
ストランドおよび/または結合ストランドを有する)の
形態の化学的に処理されたガラス繊維と接触させること
により製造される。接触は,溶融した熱可塑性樹脂が,
適切な圧力の下で,化学的に処理されたガラス繊維と密
に接触する条件下で実施される。積層体の圧縮成形は,
熱成形のような成形操作を行うか,あるいはマトリック
スポリマーの融点より高い温度まで積層体を加熱した
後,圧縮成形操作を行うことにより実施される。
本発明の化学的に処理されたガラス成形体は,水分を含
有する水性化学処理組成物から水分を減少させた残留物
を表面薄膜として有する。該水分を含有する水性化学処
理組成物は以下の成分a,b,c,d,およびeを含有
する:a.極性官能基を有する熱可塑性ビスフェノール
Aポリエステルポリマーおよび高分子量飽和エポキシエ
ステルポリマーからなる群から選択される少なくとも一
種の熱可塑性ポリエステルである,第1のフィルム形成
性ポリマー;ここで該第1のフィルム形成性ポリマーは
水溶性,水分散性,または水乳化性である;b.少なく
とも一種のアクリルタイプモノマーと,ニトリル基含有
モノマーおよびエポキシ基含有モノマーからなる群から
選択される少なくとも一種の付加重合性コモノマーとの
付加重合により形成されるアクリルタイプコポリマーで
ある,第2のフィルム形成性ポリマー;ここで該第2の
フィルム形成性ポリマーは水溶性,水分散性,または水
乳化性であり,該第2のフィルム形成性ポリマーは該第
1のフィルム形成性ポリマーと相溶性であり,該第1の
フィルム形成性ポリマーと第2のフィルム形成性ポリマ
ーとの比は,固形分を基準として,約1:1〜約99:1
の範囲内である;c.エポキシ基含有有機官能性シラン
カップリング剤,アミノ基含有有機官能性シランカップ
リング剤,およびこれらの混合物からなる群から選択さ
れる少なくとも一種の,カップリングに効果的な量の有
機シランカップリング剤;d.潤滑に効果的な量のカチ
オン性潤滑剤;およびe.該ガラス成形体の処理を行う
のに効果的な量の水。
本発明の化学的に処理されたガラス繊維は,水分を含有
する水性化学処理組成物から水分を減少させた残留物を
有する。該水分を含有する水性化学処理組成物は以下の
成分a,b,c,d,およびeを含有する:a.ビスフ
ェノールAポリエステルである第1のフィルム形成性ポ
リマーの水性乳濁液または水性分散液;ここで該ポリマ
ーはエトキシル化によって内部乳化しており,そして約
30,000〜約45,000の範囲内の重量平均分子量を有する;
b.少なくとも一種のアクリルタイプモノマーと,ニト
リル基含有モノマーおよびエポキシ基含有モノマーから
なる群から選択される少なくとも一種の付加重合性コモ
ノマーとの付加重合により形成される自己架橋性アクリ
ルタイプコポリマーである第2のフィルム形成性ポリマ
ー,の水性乳濁液または水性分散液;ここで該ニトリル
基含有モノマーはアクリロニトリル,メタクリロニトリ
ル,およびC2〜C4のニトリル基を有するモノマーからな
る群から選択され;該第1のフィルム形成性ポリマーと
該第2のフィルム形成性ポリマーとの比は,該水性化学
処理組成物中に存在する両ポリマーの固形分総量を基準
として,約75:25〜約99:1の範囲内であり;そして該
組成物中に存在するフィルム形成性ポリマーの全量は,
該組成物中の全固形分の65〜90重量%の範囲内である;
c.エポキシ基含有有機官能性シランカップリング剤,
およびエポキシ基含有有機官能性シランカップリング剤
とアミノ基含有有機官能性シランカップリング剤との混
合物からなる群から選択される有機シランカップリング
剤;ここで該シランカップリング剤は該水性化学処理組
成物の固形分の約2〜約35重量%の量で存在する;d.
脂肪酸との縮合によって調製された,部分的にアミド化
されたポリアルキレンアミンである,ポリアミノアミド
カチオン性潤滑剤;ここで該脂肪酸の少なくとも一種は
ペラルゴン酸であり,該潤滑剤は該水性化学処理組成物
の固形分の約1〜約6重量%の量で存在する;および
e.該水性化学処理組成物の全固形分が約1〜約20重
量%の範囲となるような水;ここで乾燥した該残留物
は,約0.1〜約2重量%LOI(強熱減量)の量で該ガ
ラス繊維上に存在する。
本発明は,さらにこのような化学的に処理された連続ガ
ラス繊維を強化剤として有する強化された熱可塑性ポリ
エステルポリマーを提供する。
本発明は,さらにニードルマットの形状の化学的に処理
された連続ガラス繊維を提供する。該ガラス繊維上に存
在する化学処理剤は,以下の成分a,b,c,d,e,
およびfを含有する水性化学処理組成物から水を減少さ
せた残留物である:a.ビスフェノールAポリエステル
である第1のフィルム形成性ポリマーの水性乳濁液また
は水性分散液;ここで該ポリマーは,第1図のNMR曲
線を与え,内部乳化しており,約30,000〜約45,000の範
囲内の重量平均分子量を有し,そして該水性化学処理組
成物の固形分の大部分を占める;b.少なくとも一種の
付加重合性アクリルタイプモノマーと,ニトリル基含有
モノマーおよびエポシキ基含有モノマーからなる群から
選択される少なくとも一種の付加重合性コモノマーとの
付加重合により形成される自己架橋性アクリルタイプコ
ポリマーである第2のフィルム形成性ポリマーの,水性
乳濁液または水性分散液;ここで該ニトリル基含有モノ
マーはアクリロニトリル,メタクリロニトリル,および
C2〜C4のニトリル基を有するモノマーからなる群から選
択され;該第1のフィルム形成性ポリマーと該第2のフ
ィルム形成性ポリマーとの比は,該水性化学処理組成物
中に存在する両ポリマーの固形分総量を基準として,約
70:30〜約95:5の範囲内であり;そして該組成物中に
存在するフィルム形成性ポリマーの全量は,該組成物中
の全固形分の70〜85重合%の範囲内である;c.γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシランカップリング
剤;ここで該シランカップリング剤は該水性化学処理組
成物の固形分の約2〜約35重量%の量で存在する;d.
脂肪酸との縮合によって調製された,部分的にアミド化
されたポリアルキレンアミンである,ポリアミノアミド
カチオン性潤滑剤;ここで該脂肪酸の少なくとも一種は
ペラルゴン酸であり,該潤滑剤は該水性化学処理組成物
の固形分の約1〜約6重量%の量で存在する;e.該水
性化学処理組成物の全固形分が約1〜約20重量%と範
囲となるような水;ここで乾燥した該残留物は,約0.1
〜約2重量%LOI(強熱減量)の量で該ガラス繊維上
に存在する;およびf.効果的な量の消泡剤。
(発明の構成) フィルム形成性材料とは,ポリマーの乳濁液,分散液,
懸濁液,または溶液中に存在する任意の溶媒を除去する
ことによって、該ポリマーが繊維状材料の表面に合着し
てフィルムを形成し得ることを意味する。「ガラス状
の」という用語は,所望の成形体に成形可能なガラス組
成物,および無機酸化物の繊維および充填材(例えば,
シリカ,雲母,タルク,アルミナ,ケイ酸,粘土,硫酸
カルシウム,硫酸マグネシウムなど)を包含する。本願
で使用する「成形体」という用語は,繊維状の材料(例
えば,1本の繊維,複数の繊維,繊維の束,ストラン
ド,ロービング,および他のストランドや繊維の集合
体)を包含し,他の強化材料やポリマー充填材料(例え
ば,微細繊維,フレークス,ビーズなど)をも包含す
る。
本発明の化学的に処理されたガラス成形体は,化学処理
組成物(CTC)を空気乾燥または高温で乾燥して,水分を
減少させた残留物を有する。このCTCには,担体に加え
て,少なくとも2種のフィルム形成性ポリマーと,少な
くとも1種のシランカップリング剤,および少なくとも
1種のカチオン性潤滑剤とが使用されている。フィルム
形成剤を組み合わせて用いれば,ガラス成形体上の処理
剤から水分を適切に除くことにより,合着性(合着可
能)ではあるが,その時点ではガラス成形体上には合着
していないフィルムが提供され得る。このようなフィル
ムは,連続ストランドマットのようなガラス成形体製品
の製造を補助するために必要な場合には,引き続き加工
することにより合着し得る。
フィルム形成性ポリマーの一方は,水溶性,水分散性,
または水乳化性の,極性官能基を有する,熱可塑性ポリ
エステルフィルム形成性ポリマーである。適切な極性の
熱可塑性フィルム形成性ポリマーの一般的な例は,水溶
性,水分散性,または水乳化性のビスフェノールAポリ
エステルポリマー(例えば,ビスフェノールA,ブテン
ジオール,または無水マレイン酸またはマレイン酸,お
よびアジピン酸から形成されたもの)をポリアルキレン
ポリオール(例えば、ポリエチレングリコール)を用い
て,内部乳化および/または外部乳化したものである。
好ましくは該ポリエステルは,約30,000〜45,000の範囲
内の重量平均分子量を有するポリマーのエトキシル化に
より,内部乳化されており,9またはそれ以下,好まし
くは約5〜約9の多分散指数Mw/Mnを有し,約10,000セ
ンチポイズより小さい等価粘度を有する。このようなポ
リマーの例は、アルコキシル化されたビスフェノールA
ポリエステル樹脂の単独水性乳濁液である。この樹脂
は,DSM Italia社(Como,Italy)で製造され,Neoxil
954の商品名で市販されている。Neoxil 954樹脂
の特性を以下に示す:外観−乳状の液体,固形分含量−
46±3%,pH−3〜5,23℃での粘度−2,000±500cp
s。ブテンジオールまたはマレイン酸無水物あるいはマ
レイン酸によって上記ポリマーに脂肪族不飽和性を導入
する場合には、ポリマー1モル当り1.5個の二重結合よ
り多くない脂肪族不飽和性を導入すべきである。また,
脂肪族不飽和性の芳香族不飽和性に対する割合は,0.1
より小さく,好ましくは約0.07またはそれ以下である。
脂肪族不飽和性の量および割合は,重合に関する技術分
野の当業者に周知のいずれかの方法で制御され得る。例
えば,種々のモノマーの量は,脂肪族不飽和性を持つモ
ノマーと持たないモノマーとの比によって制御され得
る。Neoxil 954樹脂乳濁液のNMR曲線を第1図に示
す。このNMRは,Varian EM-360-MHzのプロトンNMRスペ
クトロメーターで測定される。掃引時間は5分,掃引幅
は10ppmであり,掃引の終端を0ppm,ゼロ基準をトリメ
チルシラン(TMS)とした。また,試料温度は,室温であ
り,CDCI3溶媒を用いた。水性CTC中に存在する極性の熱
可塑フィルム形成性ポリマーの量は,水性CTC中の固形
分の約1〜約20重量%の範囲内であり得る。
ビスフェノールAポリエステル樹脂の他の一般例とし
て,DSM Italia社から商品名Neoxil 952で入手し得
る水性乳濁液の形態のものがある。このNeoxil 952
材料の水性乳濁液はアニオン性乳濁液であり,液体で乳
状の外観を有し,固形分包量は,40±2%,pHは4〜5
の範囲内である。23℃での粘度は40〜100センチポンズ
であり,希釈乳濁液(8%の固形分を含有)の最低pHの
闘値は4である。Neoxil 952材料はスチレンによく
溶解し,ポリエステル樹脂と相溶性である。フィルム形
成性ポリマーの他の例は,高分子量の飽和エポキシエス
テルであり、これは水溶性,水乳化性,または水分散性
である。水性乳濁液として市販されている高分子量飽和
エポキシエステルは,DSM Italia社から商品名Neoxil
951で入手し得る。この材料は非イオン性乳濁液であ
り,乳液状の外観を持ち,固形分含量が30±2%で,pH
が4〜5.5の範囲内であり,23℃での粘度は200〜500セ
ンチポイズである。固形分樹脂は水酸基価が100±10,
酸価が10±2,そしてエポキシ当量が9,000±1000であ
る。一般に,アニオン性,非イオン性,またはカチオン
性の乳化剤を用いて,水に溶解、乳化,または分散させ
得る,ビスフェノールA型ポリエステル樹脂のいずれも
が使用可能であり,特に樹脂の不飽和性の量が1.5を越
えず,不飽和性の割合が0.1より小さい場合に使用可能
である。また,一般に,アニオン性,非イオン性,また
はカチオン性の乳化剤を用いて水に溶解,乳化,または
分散させ得る,エステル化されたエポキシ樹脂(特に,
不飽和性の量と割合が制御されているもの)が極性の熱
可塑性フィルム形成性ポリマーとして使用可能である。
水溶性、水分散性,または水乳化性のポリエステルおよ
び/またはエポキシ基含有ポリマーは,当業者に周知の
いずれかの適切な界面活性剤を用いて,乳濁液または分
散液とされ得る。エポキシ基含有ポリマーとポリエステ
ルフィルム形成性ポリマーとを混合して含有する単一の
乳濁液,または各ポリマーの個々の乳濁液を調製する際
には,あらゆる非イオン性,カチオン性,アニオン性,
または両性の乳化剤が使用可能である。好ましくは,混
合ポリマーのイオン特性に適合する範囲内のHLBを有す
る非イオン性乳化剤が使用される。例えば,プロピレン
グリコールとプロピレンオキシドとを縮合することによ
って得られた疎水性塩基とエチレンオキシドとの縮合物
である1種またはそれ以上の界面活性剤が用いられ得
る。例えば,Pluronic F−108界面活性剤(BASF W
yandotte Industrial Chemical Group社製)を用いて適
切な乳濁液または分散液を形成することができる。
上記のCTCは他のフィルム形成性ポリマーも含有する。
このポリマーは少なくとも1種のアクリルタイプモノマ
ーと,マトリックス樹脂と混和しうる付加重合性モノマ
ー(以下,「付加重合性コモノマー」と呼ぶ)とが付加
重合したコポリマーである。以下,「アクリルタイプコ
ポリマー」という用語は,上記の付加重合したコポリマ
ーを意味する。コポリマーを調製する際に用いられる少
なくとも1種のモノマーのタイプに関する。「アクリル
タイプ」という用語は,次式を有するアクリルモノマー
を意味する: ここで,Xは水素原子またはメチル基あるいは他の低級
アルキル基であり,Yは以下の基の1つから選択され
る:-COOH;-COOR;-COOROH,ここでRは,炭化水素
基,ヒドロキシメチル基,約1〜約20個の炭素原子を有
するヒドロキシアルキル基,および約1〜約20個の炭素
原子を有するアルコキシアルキル基からなる群から選択
される基である。また,アクリルタイプモノマーは,複
数の上記アクリルモノマーであり得る。これらのモノマ
ーの配合物または混合物を用いることによってコポリマ
ーの臨界温度を上昇させ,より熱安定性が高いコポリマ
ーが得られる。
付加重合性コモノマーは,1種またはそれ以上のアクリ
ルモノマーと共重合可能なモノマーであり,エチレン性
不飽和モノマーである。その一般例には,以下に示す
a)またはb)が包含される: a)式CH2=CQZ(式2)で表される化合物(ここで,
「Q」は水素原子またはメチル基であり、「Z」は−C
≡N),またはエチレン性不飽和結合を有するニトリル
基含有モノマー(例えば,アクリロニトリルおよびメタ
クリロニトリルなど);あるいは b)エチレン性不飽和結合を有するエポキシ基含有モノ
マー(例えば,アクリル酸グリシジルおよび/またはメ
タクリル酸グリシジルなど)である。これは式2におい
て,「Z」が以下のような構造を有する場合に相当す
る: 他の共重合性モノマーとしては,スチレン,ブタジエ
ン,ビニルトルエン,およびα−メチルスチレンなどが
ある。
一般に,コポリマーの水性または水中油型の乳濁液また
は分散液は,少なくとも1種のアクリルタイプモノマー
の約10〜約99重量部と,付加重合性コモノマーの全モノ
マー混合物の約1〜約90重量部とを共重合することによ
って形成される。コポリマーは当業者に周知の付加重合
法(例えば、フリーラジカル機構またはアニオン機構の
いずれかによる,バルク重合,乳化重合,懸濁重合,溶
液重合,およびスラリ重合)あるいは電解調製法によっ
て水性乳濁液に調製され得る。例えば,75/27タクリレ
ート−アクリロニトリルコポリマーの水性乳濁液は,約
0.5〜約6%のアニオン性,カチオン性,または非イオ
ン性の分散剤を用いて,モノマーを乳化する乳化共重合
法によって調製される。このような混合物に対して,フ
リーラジカルタイプの重合開始剤(例えば,過硫酸アン
モニウムまたは過硫酸カリウム)を単独で導入するか,
または促進剤(例えば,メタ亜硫酸水素カリウムまたは
チオ硫酸ナトリウム)とともに導入する。これらの触媒
は,共重合するモノマーの重量を基準にして,各々0.5
〜2%の割合で用いられ得る。反応温度は室温から60℃
またはそれ以上である。適切なアニオン性分散剤には、
高級脂肪酸の硫酸エステルのナトリウム塩(例えば,ラ
ウリルアルコールの硫酸エステル塩など)または非イオ
ン型のいずれか(例えば,エチレンオキシドで修飾され
たアルキルフェノール類など)が包含され,用いられ得
る。
コポリマーの適切な例は,Rohm&Haas社(Philadelphia.P
ennsylvania)から商品名Rhop lex E-693で入手し得る
ものである。この材料は白色の乳濁液であり,固形分含
量が49.5〜50.5%,pHが4.5〜6.5そしてLVT(1),60rpm
での粘度が20〜60である。このポリマーはアニオン性乳
化型の自己架橋性アクリルタイプコポリマーであり,20
℃での密度が8.8ポンド/ガロンであり,最低フィルム
形成性温度が+12℃であり,温度300℃(T゜300)(こ
れは風乾したフィルムのネジレ弾性率(torsional modu
lus)が300Kg/cm2となる温度であって,フィルムの剛
性の相対的なパラメーターであり,低いT°300の値は
軟かいポリマーであることを示す)が24℃である。
好ましいアクリルタイプコポリマー乳濁液の他の好適な
例は,Rohm & Haas社から商品名Hhoplex TR-407で入手
可能なものである。この材料は第2図の赤外線スペクト
ル曲線を与える。このアニオン性乳濁液の固形分は45.5
重量%であり,pHは3.5,密度は8.9ポンド/米国ガロ
ン,比重は1.07,粘度は30センチポイズは,T°300は
+30である。乳濁液の外観は乳状の白い液体である。こ
の液体は,最低フィルム形成温度が+22℃の自己架橋性
乳濁液である。この乳濁液は本発明に使用される好適な
アクリルタイプコポリマーである。一般に,中程度から
堅固な硬さを有するフィルムを与えるアクリルタイプコ
ポリマーが使用され得る。他の一般例としては,Rhople
x AH−20アクリルタイプ乳濁液がある。
CTC中に存在する2種のフィルム形成剤の量の比は,2
種のフィルム形成性ポリマーの全量の固形分を基準にし
た,熱可塑性ポリエステルのアクリルタイプコポリマー
に対する比で約1:1〜99:1の広い範囲内であり、好
ましくは約70:30〜約95:5の範囲内である。アクリル
タイプコポリマーの量を,全フィルム形成性ポリマーの
25〜30重量%を越えて増加させると,化学的に処理され
たガラス繊維はけばだち(fuzzing)が増え,水分を保
持し得なくなる。けばだちが増えると,化学的に処理さ
れたガラス繊維またはストランドに加工上の問題が生じ
得る。このような問題は当業者に周知の適切な添加剤を
使用することによって解消することができる。繊維を処
理する場合には,アクリルタイプコポリマーの量が,2
種のフィルム形成性ポリマーの固形分の約25重量%を越
えないことが最も好ましい。また,2種のフィルム形成
剤の混合物を用いると,この混合物のガラス転移温度が
少なくとも室温付近になる。例えば,アクリルタイプコ
ポリマーは,好ましくは約32〜36℃の範囲内のTgを有す
るが,Neoxil 954ポリエステルと混合した場合に
は,混合物のTgは室温付近になる。好ましくは,CTC中
のフィルム形成性ポリマーの全量は、一般にCTCの固形
分の65〜90重量%の範囲内である。好ましくは,フィル
ム形成性ポリマーの全量が上記のような場合,熱可塑性
ビスフェノールポリエステルフィルム形成剤の量は水性
CTCの固形分の約55〜70重量%の範囲内であり,アクリ
ルモノマー含有コポリマーは水性CTCの約10〜約20重量
%の範囲内の量である。
水溶性,水分散性,または水乳化性のフィルム形成性ポ
リマーに加えて,水性CTCは,1種またはそれ以上のエ
ポキシ基含有有機官能性カップリング剤および/または
アミノ基含有有機官能性カップリング剤をも含有する。
これらのカップリング剤は,分子の有機官能性部分に,
1種またはそれ以上のエポキシ部分を有する,有機アル
コキシシラン化合物または有機官能性ワーナー(Werne
r)化合物などであり得る。
使用されるエポキシ基含有有機官能性アルコキシシラン
カップリング剤は次式で表わされる: ここで,R1は低級アルキル基または水素であり,(O
R1)は,水酸基,ハロゲン,アルコキシル基(好ましく
は,1〜5個の炭素原子を有する),およびアクリロキ
シ基のような加水分解し得る基となる。また,xは1〜
3の整数であり,yは1〜6の整数である。エポキシシ
ランの代表例としては,β−ヒドロキシエチルトリエト
キシシラン;γ−ヒドロキシブチルトリメトキシシラ
ン;2,3-エポキシプロピルトリメトキシシラン;3,4-エ
ポキシブチルトリエトキシシラン;ビス-(2,3-エポキシ
プロピル)ジメトキシシラン;グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン;および3,4-エポキシシクロヘキシル
トリエトキシシランがある。
アミノ有機アルコキシシランカップリング剤は,モノア
ミノ有機アルコキシシランおよびジアミノ有機アルコキ
シシランの群から選択され得る。さらに,潤滑剤で改質
されたアミノ有機アルコキシシランカップリング剤でも
良い。ここで,潤滑剤は当業者に周知の標準的な繊維用
潤滑剤である。モノアミノ官能基を持つ上記のタイプの
シランカップリング剤の両者は次式で示される: NH2R−Si(OR1 ここで,Rは2〜8個の炭素原子を有するアルキレン基
であり,R1は低級アルキル基または水素であり,ここで
低級アルキル基は1〜5個の炭素原子,好ましくは1個
または2個の炭素原子を有する。アミノシランの一般例
には,γ−アミノプロピルトリエトキシシラン,N-(ト
リメトキシシリルプロピル)エタンジアミンアクリルア
ミド,アミノメチルトリエトキシシラン,アミノプロピ
ルトリメトキシシラン,ジアミノプロピルジエトキシシ
ラン,トリアミノプロピルエトキシシランが含まれる。
1種またはそれ以上のアミノ基またはエポキシ基によっ
て置換された少なくとも1種の有機基を有する数多くの
他のシランも本発明に用いられ得る。このようなシラン
は当業者に良く知られている。当業者に認識されている
ように,上記のシランカップリング剤は,シランカップ
リング剤もしくはその部分的加水分解物または完全加水
分解物(シラノール)あるいはその重合生成物(ポリシ
ロキサン)として使用され得る。水性CTC中に存在する
シランカップリング剤の量は,水性CTCの約0.1〜約2重
量%,またはCTCの非水性(固形)成分の約2〜約35重
量%の範囲内である。
エポキシ官能性有機アルコキシシランカップリング剤と
アミン官能性有機アルコキシシランカップリング剤との
混合物もまた,許容し得る代用品である。これらの混合
物は,少なくとも約20重量%のエポキシ−有機官能性シ
ランを含有するが,エポキシ−有機官能性シランが主要
量であることが好ましい。
水性CTCの上記組成物に加えて、潤滑剤として効果的な
量のカチオン性潤滑剤が存在する。潤滑剤は事実上カチ
オン性であり、ガラス繊維およびガラス繊維やガラスス
トランドを集束した束に滑らかさを与える。例として,
酸に可溶化された脂肪酸アミド(例えば,ステアリン酸
アミド)がある。脂肪酸アミドは,飽和および不飽和の
どちらでもよく,その酸基は4〜24個の炭素原子を有
する。また,低分子量の不飽和脂肪酸アミドの酸可溶化
された無水ポリマーが包含される。脂肪酸とポリアルキ
レンポリアミンを閉環条件下で反応させることにより形
成するアルキルイミダゾリンもまた包含される。特に好
適なカチオン性潤滑剤は,アミン価が約200〜800のポリ
アミノアミド材料であり,好ましくは脂肪酸(少なくと
も1種はペラルゴン酸である)を用いて調製される。ま
た,上記の材料はさらに酢酸で可溶化され得る。このよ
うな材料の一般例には,脂肪酸(例えば,ペラルゴン
酸)で部分的にアミド化されたポリアルキレンイミン
(Emery Industries社からEmerylube 6717の商品
名で市販されている)である。この材料は粘性を有する
液体であり,流動点が55,1bs/ガロンによる密度が8.
3,ガードナーカラーが10,曇り点が25℃より低く、引火
点が540゜F(282℃)であり,水に可溶で,鉱油に分散し
得る。他の好適な材料はCirrasol 185Aの商品名で
製造されている,無水材料である。この材料は深い赤み
がかった琥珀色で,室温で粘性を有する液体である。こ
の材料は水分散性で,1%溶液は約8.9〜約9.4のpHを有
する。ガラス繊維潤滑剤が,反応性の窒素基を有する場
合,ガラス繊維潤滑剤の窒素含有基によっておこり得る
エポキシ基含有ポリマーの架橋反応を実質的に防止する
ために,この潤滑剤の効果量を制限すべきである。一般
に,ガラス繊維のカチオン性潤滑剤の効果的な量は,水
性CTCの約0.05〜約0.5重量%の範囲内,または水性CTC
の固形分の約1〜約6重量%の範囲内である。
本発明の水性CTCには,さらに他のフィルム形成性ポリ
マー,カップリング剤,潤滑剤,加工助剤,および増粘
剤を使用することができるが,この水性CTCは数種の異
なるタイプの材料を実質的に含まない。このような材料
の1つはエポキシ硬化剤であり,その唯一の機能は,エ
ポキシ基含有ポリマーまたはコポリマーを架橋させるこ
とである。実質的には存在しないことが好ましい他の材
料としては,ポリエステルフィルム形成性ポリマーまた
はアクリルタイプコポリマー,あるいはエポキシ基含有
ポリマーまたはコポリマーと,ポリエステルフィルム形
成性ポリマーとの混合物に可溶化しないものがあげられ
る。このような材料には,非イオン性の水に不溶な炭化
水素ガラス繊維潤滑剤(例えば,水素添加された炭化水
素油)がある。水に不溶な潤滑剤は,典型的には,グリ
セロールの水素添加された,すなわち飽和した脂肪酸エ
ステルである。また,湿気の高い環境で水分を引きつけ
たり,保持するような吸湿性成分も実質的には存在しな
いことが好ましい。
CTCはまた,この組成物に,ガラス繊維を,その成形時
に,水性,ゲル状,または泡状の化学処理組成物で処理
し得るのに充分な量の全固形分を与えるのに,充分な量
の担体を含有する。一般に,水性CTCの全固形分は,約
1〜約30重量%の範囲内であり,好ましくは約2〜約10
重量%である。いずれにしても,固形成分の量は,水性
CTCの粘度が20℃で約100センチポイズより大きくなるよ
うな量を越えてはならない。20℃で粘度が100センチポ
イズより大きくなると,ガラス繊維成形中にガラス繊維
を破損することなく処理することが困難になる。最良の
結果を得るには,20℃での粘度が1センチポイズと20セ
ンチポイズとの間であることが好ましい。CTCがチキソ
トロピーゲル化剤または発泡剤を含有する場合には,ガ
ラス繊維を処理するために用いるゲルおよび泡用として
周知の粘度を使用する。水性CTCのpHは,約7より低
く,好ましくは組成物の安定性を維持するために約4.5
〜約5の範囲内である。水性CTCは,成分を同時に,ま
たは順番に組み合わせて調製され得る。
水性CTCは,当業者に周知の方法で,ガラス繊維に塗布
される。例えば,ガラス繊維の成形時に,水性CTCを塗
布するのに充分な温度までガラス繊維が冷却された後に
塗布する。水性CTC(典型的には,サイジング(sizin
g)組成物と呼ばれている)は,ベルト,ロール,スプ
レーなどを有するアプリケーターによって,上記のガラ
ス繊維に塗布される。処理されたガラス繊維は1本また
はそれ以上のストランドに集束されて,一般に成形パッ
ケージと呼ばれるパッケージに集積され得る。また,ガ
ラス繊維は1本またはそれ以上のストランドに集積され
て,湿潤切断生成物として切断される。さらに,ガラス
繊維は1本またはそれ以上のストランドに集束されて,
ロービングとして集積される。いずれの形態のガラス繊
維も乾燥させて,その水分含量を減少させる。乾燥は,
室温での乾燥から,約135゜F(121℃)〜300゜F(149℃)未
満までの範囲の温度で約4〜約11時間の乾燥までの範囲
と等価な温度および時間の条件下で実施され得る。一般
に,この範囲内のより高い温度では,この範囲内のより
短い加熱時間が使われる。好ましくは,約22μmまたは
それ以上の粗い繊維でニードルマットを製造する場合,
これらのガラス繊維は上記の範囲内の低い温度および時
間の条件下で乾燥される。例えば,この場合,約155゜F
〜165゜Fの温度で5〜7時間乾燥すると,繊維上に合着
していない水分が減少した残留物が得られる。ストラン
ドが風乾される場合,水分含量は約8%またはそれ以下
の範囲内であり,より好ましくは約4〜6%である。乾
燥器で乾燥したストランドでは,水分含量は一般に約2
〜約4重量%である。細い繊維では,特に合着していな
いフィルムを形成する必要がない場合,温度および時間
の乾燥条件は,上記の範囲内のより高い値であり得る。
乾燥は,あらゆる通常のガラス繊維乾燥器(例えば,強
制空気乾燥器,誘電乾燥器など)で実施され得る。乾燥
ガラス繊維は,ストランドを構成しているガラス繊維の
表面上に,水性化学処理組成物の乾燥した残留物を有す
る。好ましくは,ガラス繊維上の水分を減少させた残留
物の量は約2.5〜約4重量%のLOI(強熱減量)の範囲内
である。
切断および/または連続マット形態の水分を減少さたガ
ラス繊維は有用な強化特性をポリマーに与える。これら
のマットは当業者に周知の方法で製造され得る。特に好
適なマットは,機械的結合または化学的結合のいずれか
によって得られた結合ストランドまたは混合ストランド
を有する。これらのマットは,一般に,切断したガラス
繊維ストランドおよび/または連続したガラス繊維スト
ランドを長さ当り所望の重量のストランドを調製する方
式で散布することによって製造される。このような方法
の1つでは,マットが集積される可動コンベヤー全体
に,ガラス繊維ストランドを散布する方法である。マッ
トのストランドが結合または混合される場合,このマッ
トを化学的な結合剤と(例えば,マット全体にスプレー
することにより)接触させるか,またはニードラーと接
触させる。このようなニードリング装置および方法は,
米国特許第4,277,531号の第1図および第4,692,375号に
記載されており,参考として本明細書中に援用されてい
る。また,ガラス繊維ストランドをトラバーシング(tr
aversing)する方法は,当業者に周知のいかなる方法で
もよい。その一例は米国特許法第3,915,681号であっ
て,マット形成するガラス繊維ストランドのトラバーシ
ングを開示するためにここに援用されている。連続スト
ランドマットがベルト式ストランド供給機を用いて成形
される場合,ストランドを水で前処理するのが好まし
い。前処理は,水の噴霧機またはキスロールアプリケー
タを用いて実施される。さらに,米国特許第4,158,557
号に開示されているような,ガラス繊維を形成する方法
で直接マットを形成することもできる。この方法は,参
考として本明細書中に援用されている。この後者の方法
によれば,ガラス繊維ストランドは成形パッケージに集
積されて乾燥されることはなく,直接トラバーシング散
布機に送られ,ガラス繊維ストランドは可動コンベヤー
ベルト上でマット形態になる。
本発明の積層体において,ガラス繊維はPET/PBTポリマ
ーを強化する。ここで,積層体または最終的な成形部品
中のPET/PBTポリマーは,アモルファス状,結晶状,ま
たは半結晶状の形態である。未使用のPET/PBTまたは回
収されたPET/PBTは,PET/PBTの結晶化速度を上昇させ
るために,試薬を含有するか,または処理されている。
PET/PBTは,当業者に周知の方法(例えば,バルク法ま
たは溶液法)で,ビニル芳香族化合物および/または
α,β−不飽和環状無水物のコポリマーと,ゴムで改質
されたコポリマー(ゴムがグラフトしているかまたはブ
レンドされている)とから調製され得る。PET/PBTはま
た,少量の他の共重合性材料とのコポリマーであっても
よい。そのような材料は,例えば,約0〜30モル%のセ
バシン酸エステルおよび/またはアゼライン酸エステル
のコポリマーまたはポリ(エチレンオキシド)を含むブ
ロックコポリマーである。また,PET/PBTは,0〜18%
の結晶化度と,5,000〜60,000の範囲内の重量平均分子
量とを有する,実質的なアモルファス状態であってもよ
い。
好ましくは,使用するPBTは,約130°〜210°の温度に
て,約20〜60秒の時間内で成形部品に型抜きできるよう
な結晶化速度を有する。このようなPBTを使用すれば,
少なくとも30〜50重量%の範囲の結晶化度を有する型抜
き部品を作製し得る。PBTは,射出成形,押出し成形,
または圧縮成形によって成形され,当業者に周知のこれ
らの成形可能なPBTのいずれもが使用可能である。
PETについては,結晶化速度を上昇させるために,当業
者に周知の方法が用いられ得る。例えば,このような方
法には以下の方法が包含される:結晶化速度を上昇させ
るために,PETの分子量または固有粘度を減少させるこ
と;PETの構造をランダムコポリマーまたはブロックコ
ポリマーに変えること;PETを製造するためのコモノマ
ーを多量に使用すること;PET溶融物に潤滑剤を添加す
ることによって溶融物内での拡散速度を上昇させるこ
と;有機または無機の核生成試薬を添加するたと;触媒
を用いてPETを製造する場合に,PET内に不溶の触媒の残
留分を保持すること;および280℃より低い温度での結
晶化速度を上昇させるために,強い核生成効果を有する
熱履歴を前もって行ったPETを用いることが包含され
る。
さらに,PBTポリマーは,収縮や結晶化に起因するクラ
ックに対する耐性を改善する試薬,衝撃強さを改善する
ためのポリオレフィンゴム,耐衝撃性を改善する試薬,
着色剤,紫外線および熱安定化剤,不透明化剤,熱酸化
安定化剤(例えば,エステル化されたヒンダードフェノ
ールおよびフェノール誘導体),および難燃剤を含有し
得る。
積層体は,いずれかの形態のガラス繊維ストランドを,
100重量部のPBTに対して約5〜約200重量部の量で有す
る。積層体は,いずれかの形態のガラス繊維をPET/PBT
と接触させることによって形成される。例えば,積層体
を形成する射出成形、押出し成形,または圧縮成形の操
作中に,切断したガラス繊維ストランドをPET/PBTと接
触させる。射出成形および押出し成形では,切断したガ
ラス繊維を直接PET/PBT内に散布し,この積層体は以降
の成形操作の射出ブランク(injection blank)または
押出しブランク(extrusion blank)として成形され
る。連続ガラス繊維ストランドは,通常,マットの形態
であり,1枚またはそれ以上のマットを,1枚またはそ
れ以上のPET/PBTと接触させて,次いで圧縮成形または
熱成形あるいは冷間成形を行う積層ライン上に積層体を
形成する。
圧縮成形用積層体を成形するために,ガラス繊維ストラ
ンドからなる1枚またはそれ以上のマット(好ましく
は,乾燥したニードルマット)を積層機に供給する。1
枚またはそれ以上の樹脂オーバーレイがマットとともに
送られる。また,樹脂の押出物またはフィルムあるいは
シートを,積層機のベルトで圧縮される前に,マット間
に配置し得る。押出物は,典型的には,マットの幅にわ
たる樹脂層の形態であり,押出機のダイから系に連続的
に送り出される。押出物をマット間,またはマット間と
マットの上とに送ることが可能である。オーバーレイお
よびマットおよび押出物は,典型的には、高温で圧力を
加えることによって積層される。温度は,オーバーレイ
シートが確実に溶融するために充分に高く維持される。
滞留時間は重要ではないが,樹脂が充分にマットへ含侵
するように充分長くなければならない。次に,充分に振
動した樹脂−ガラス積層体は,通常,樹脂が凝固するま
で,積層体に圧力を加えたままで冷却される。得られた
製品は,その両方の主要な表面の下にマットを有する樹
脂シートである。マットおよび樹脂の多重層を用いるこ
とも可能である。ここで,数枚のマットは切断したガラ
ス繊維ストランドマットであり得る。このようなマット
は,米国特許第3,684,645号(Temple)に開示されてお
り,この米国特許は参考としてここに援用されている。
積層体はオーバーレイシートで調製されるが,押出物の
みを用いて調製してもよい。また,多重ダイを有する押
出機を用いるか,または多重押出機を用いて,押出物の
層を,マットの各面上であって,マットとマット中央の
第3の層との間に供給することも可能である。
積層体は、PETおよび/またはPBTを成形する,当業者に
周知のいずれの方法(特に,周知の圧縮成形方法)によ
って成形され得る。例えば,積層体がアモルファス状態
または実質的にアモルファス状態のPETからなる場合に
は,熱成形が用いられ得る。結晶性PET/PBTからなる積
層体を用いる場合には,当業者に周知の方法で成形され
る;その一例は,米国特許第3,621,092号および第3,62
6,053号に開示されており,これらの米国特許は参考と
してここに援用されている。
本発明の好ましい実施態様では,カルシウムアルミニウ
ムホウケイ酸ガラス繊維(「E-glass」または「621-gla
ss」)は溶融バッチから繊維化される。ガラス繊維は,
ガラス溶融炉のブッシングの多数の穴からガラス繊維を
形成する間に,ベルト型の結合剤アプリケーターによっ
て水性CTCで被覆される。
本発明の好ましい実施態様では,この水性CTCは,フィ
ルム形成のためのポリマー材料として,ビスフェノール
ポリエステルフィルム形成性ポリマー(DSM Italia社か
らNeoxil 954の商品名で入手可能)を含有する水性
乳濁液を含む。アクリルタイプコポリマー(Rhoplex T
R-407乳濁液)もまた存在する。ポリエステルフィルム
形成剤のアクリルタイプコポリマーフィルム形成剤に対
する量の比は,フィルム形成性ポリマーの全量の固形分
を基準にして約80:20である。フィルム形成性ポリマー
の全量は,好ましくは化学処理組成物の約70〜約85重量
%の範囲内である。水性CTCを調製するために存在する
水の量は,全固形分が,好ましくは水性化学処理組成物
の約5〜6重量%となるような量である。フィルム形成
性ポリマーの全量は,カップリング剤および潤滑剤の量
を除いた固形分の量である。水性化学処理組成物のpH
は,好ましくは約4〜約6の範囲内である。
本発明の好ましい実施態様では,水性CTCは,予備混合
槽内で,酢酸を用いてγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシランをを加水分解することによって調製され
る。酢酸の量は,約20gのシランに対して,約1m1であ
る。加水分解は,CTC調製時に用いる約10〜20重量%の
水に酢酸を添加し,この混合物に攪拌しながらシランを
添加することによって行われる。攪拌は加水分解が完結
するまで行う。カチオン性ガラス繊維潤滑剤を,170゜F
(76.7℃)の熱水に攪拌しながら添加する。ここで,水
の量は,予備混合槽内で水性CTCを調製する時に用いた
水の全量の約1%である。ビスフェノールポリエステル
の水性乳濁液(固形分約46%)を主混合槽に添加し,攪
拌する。アクリルタイプコポリマーの水性乳濁液を主混
合槽に添加し,攪拌する。加水分解したシランとガラス
繊維潤滑剤とを主混合槽に添加する。少量の消泡剤(例
えば,SAG10)を,混合前または混合後に添加してもよ
い。この消泡剤は,攪拌され,水で最終的に所望の用量
に希釈されている。次いで,水性CTCの最終的なpHを,
相溶性の有機酸(例えば,酢酸)を用いて,約4〜約6
の範囲内に調整する。
本発明の好ましい実施態様では,ガラス繊維は,当業者
に周知の直径を有するが,一般に繊維の直径は約10.3×
10-5〜約120×10-5インチまたはそれ以上の範囲であり
得る。水性CTCをガラス繊維に塗布することによって,
約0.5〜約1%LOI(強熱減量)の範囲内の化学処理組成
物が積層される。ガラス繊維(通常,最終的な積層体の
用途によって,G,K,またはT-繊維である)は,集束
されてストランドになる。ガラス繊維のストランドは,
成形パッケージを製造するために,ワインダー上に積層
され,多数の成形パッケージはミシガン乾燥器内で約13
5°〜170゜F(57〜77℃)の範囲内の温度で4〜10時間乾
燥される。そして,粗いガラス繊維は,平均してパッケ
ージの約2.5〜約4.0重量%の範囲内まで,ストランドの
水分含量が減少する。
本発明の好ましい実施態様では,乾燥したガラス繊維ス
トランドは,室温から約70〜80゜F(21〜27℃)の高温ま
での範囲の条件下で,3日以内の間保管することによっ
て熟成される。これらの熟成されたストランドは,トラ
バーシング散布機または供給機に水を供給するためのキ
スロール上に搬送される。このトラバーシング散布機ま
たは供給機は,可動コンベヤー(好ましくは,ワイヤー
ネックチェーン;例えば米国特許第4,615,717号に開示
されている;この特許は参考としてここに援用されてい
る)に下向きに突出している。ストランドはコンベヤー
の幅にわたって連続基盤上にトラバースされ,ガラス繊
維ストランドによりコンベヤーが覆われる。マットは,
複数のストランドによって,約3oz/fyという所望の重
量/長さを有するように積層され,典型的には,ある程
度の水分を含む(米国特許第4,404,717号)。乾燥した
ストランドのマットは,米国特許第4,404,717号(この
特許は参考としてここに援用されている)に開示されて
いるうよなニードラーに搬送され,ニードルパンチされ
る。マットが4〜15重量%の水分を含んでいる場合,こ
のマットは続いて乾燥器に供給される。この乾燥器内で
は,約70゜F〜120゜Fの温度の空気で,マットが乾燥され
る。乾燥器から搬出されたマット,または予め乾燥した
ストランドのマットは,このマットの重量を基準にし
て,約2%またはそれ以下の実質的に減少された水分含
量を有する。必要に応じて,70゜F〜120゜Fの空気を,こ
のマットの幅にわたって通過させ、マットの水分含量を
さらに減少させ、約0.5〜1%の水分含量でマットをニ
ードラーに入れる。ニードラーは,70〜120゜Fで60%よ
り低い相対湿度に制御された環境を有する。連続ストラ
ンドマットはニードルパンチされ,最終的な水分含量は
0.3%またはそれ以下になる。
上述の方法でニードルパンチされた連続ガラス繊維スト
ランドマットは,典型的には,結合状態でニードラーか
ら搬出される。このマットは,一般的には平らな形状を
歪めることなく取り扱えるほど充分に機械的に一体化さ
れている。特徴的には,これらのマットは,2つの主要
表面,2つの側端部,および先端部を有する。マットの
後端部は,マットが所望の長さに達した後に切断されて
形成される。典型的な製造方法では、連続ストランドマ
ットは連続して成形され,ニードルパンチ機を通って連
続的に供給される。このマットは,積層に使用するため
に箱の中に折り重ねられるか、あるいは同じ目的のため
に長いロールに好都合な長さで巻かれる。
(実施例) 本発明の範囲を限定することなく,さらに以下の実施例
によって本発明を例示する。
化学処理組成物に関する4つの実施例および本発明の範
囲外であるCTCの比較例を表1に示す。実施例1〜4の
組成物は,上記の好ましい実施態様で述べられた方法と
同様にして調製された。比較例の組成物は,それに含ま
れない物質を,上記の製造方法において指定された時点
に添加しなかったこと以外は,上記の好ましい実施態様
で述べられた方法と同様にして調製された。実施例1〜
4では,水性CTCに使用可能な2種のフィルム形成性ポ
リマー(すなわち,ポリエステルタイプフィルム形成性
ポリマーおよびアクリルタイプコポリマーフィルム形成
剤)の配合比の範囲が示されている。
実施例5 ガラス繊維処理用の他の水性CTCを,以下に示す成分量
で調製した。ここで,全量は100ガロン(378.5リット
ル)であった。以下の材料は,左側の数字と文字で示さ
れた順に,指定された量で添加することによって調製を
行った: 3A脱イオン水 150リットル 3Bγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(Z−
6040)カップリング剤 4.
18Kg 3C酢酸 190g 3D水(脱イオン化) 45.4リットル 4A部分的にアミド化されたポリアルキレンイミンのカチ
オン性潤滑剤(Emery 6717) 389g 4B熱水 7.57リットル 1AビスフェノールAポリエステルフィルム形成性ポリマ
ーの水性分散液Neoxil 954−固形分74±2% 2
9.08Kg 2Aアクリルタイプコポリマーの水性乳濁液Rhoplex 693
乳濁液(固形分50重量%) 7.27Kg 5ASAG-10消泡剤 4.0ml 「3」および「4」で分類された成分を,予備混合容器
内で別々に混合した。「1」および「2」で分類された
成分を,主混合容器に添加し,続いて「3」,「4」お
よび「5」で分類されたすべての成分を攪拌しながら加
えた。この混合物を,この最終的な容量まで希釈した。
実施例1〜4の水性CTCを,T-繊維直径を有するガラス
繊維に塗布し、ガラス繊維を集束してストランドにし,
そして成形パッケージ上に巻き取った。複数の成形パッ
ケージから移された複数のストランドを,上記の好まし
い実施態様の方法に従って,ガラス繊維ストランドのニ
ードルマットの製造に用いた。主コンベヤーは9.2フィ
ート/分±2フィート/分の速度で移動し,ニードラー
は19ケージの針を有し,平方インチ当り140の貫通点と1
6±1mmの針の貫通度とを有していた。マットの水分は
最大1%であった。
実施例1〜4および比較例1と2における化学的に処理
されたガラス繊維の性能を表2に示す。その性能は,連
続ストランドマットを形成する可動コンベヤー上に載置
するために供給機へ搬入されるストランドのベルトラッ
プ(belt wraps)の数によって測定された。また,繊維
およびストランド上に水性CTCのフィルムが合着してい
るかどうかを示すために,パッケード内の水分百分率を
表2に示す。表2には,さらに、ストランドから製造さ
れる連続ストランドマットの弾性を性能として示す。マ
ットの密度および張力も示されている。表2の加工性の
特徴には,実施例1〜4のストランドの温度変化に対す
る感応性が比較例1のストランドに比較して低いことが
示されている。良好な性能のマットは,時間当りのベル
トラップ数が低く,パッケージ内の水分百分率,弾性,
および密度が低すぎることも高すぎることもない。表2
から明らかなように,比較例が特定の良好な範囲に属す
るいくつかの値を示しているが,実施例1〜4は比較的
に比べて良好な製品に対応する多くの値を示している。
従って,全体的には,実施例1〜4の化学的に処理され
たガラス繊維は,比較例1および2より性能が良い。ま
た,表2には,ポリブチレンテレフタレート(PBT)を
強化する際のニードルパンチされた連続ストランドマッ
トの性能に関するデータも示されている。好ましい実施
態様の水性CTCを有するニードルマットは,比較例1の
マットに比べて,高い曲げ率,曲げ強さ,および引張強
さを示す。
表2の積層体はニードルマットおよびPBTを用いて製造
された。それぞれの2枚を乾燥して,0.2重量%の水分
含量とする。窒素加圧下,330゜Fにて6時間乾燥したPBT
ペレットから調製された10枚のフィルムと,これらを接
触させた。接触体の構造は,2枚のマットの各面に三枚
のPBTフィルムを接触させ,かつマット間に三枚のフィ
ルムを接触させることにより形成される。積層は、約56
0゜F(293℃)の温度にて,396〜510゜F(258℃〜266℃)の
樹脂温度で実施された。加熱ゾーンで充分な時間接触さ
せてマットにPBTを含浸させた後,1〜6゜F/秒の速さ
で積層体を冷却した。この冷却速度はPBT内に結晶を形
成させ得る。
実施例1に従って製造された積層体は,16インチ×16イ
ンチの大きさの平らなパネルに成形された。成形を行う
ために,積層体は4〜5分以内の滞留時間で約550゜Fの
温度に予備加熱された。これらの積層体は,250゜F〜300
゜Fの温度の加熱ダイ鋳型内にて,約100tの型打ちトン
数,100〜150t/ft2の圧力,および45秒の滞留時間で
成形された。成形パネルの強度特性は,引張り強さ,曲
げ強さ,および曲げ率に関する標準ASTM試験によって測
定された。得られた結果を表2に示す。表2は,本発明
の化学的に処理された繊維を用いた積層体の成形品が良
好な強度特性を有することを示している。
表3は,比較例1,好ましい実施態様,および実施例5
の水性CTCのキャストフィルムの等温熱重量分析の結果
を示す。アクリルコポリマー乳濁液および熱可塑性ポリ
エステル乳濁液のキャストフィルムも示されている。こ
れらのフィルムは,38℃で1日注型され,続いて110℃
で2時間加熱された。Perkin Elmerの示差走査熱量計を
用いて,300℃/8分の速さで温度を上げた。表3は,
本発明によるフィルムの熱安定性が比較例1のフィルム
の熱安定性に比べて改善されたことを示している。フィ
ルムの熱特性がこのように改善されることは,熱可塑性
ポリマーの溶融を包含する方法において,この熱可塑性
ポリマーを強化するために用いられるガラス繊維上のフ
ィルムの性能が良好であることを意味する。
(発明の要約) 化学的に処理されたガラス成形体は,以下の成分を含有
する化学処理組成物の,水分を減少させた残留物を含有
する:熱可塑性ポリエステルフィルム形成性ポリマーで
ある第1のフィルム形成性ポリマー;アクリルタイプポ
リマーである第2のフィルム形成性ポリマー;エポキシ
基官能性有機シランカップリング剤,アミノ基官能性有
機スランカップリング剤,およびこれらの混合物から選
択される少なくとも1種の有機シランカップリング剤;
少なくとも1種のカチオン性潤滑剤;および担体
(水)。第1のフィルム形成性ポリマーの第2のフィル
ム形成性ポリマーに対する量の比は,約1:1〜99:1
の範囲内である。化学的に処理された成形体の形状は,
ビーズ,フレーク,切断または粉砕された繊維,連続繊
維,ストランド,繊維や糸の束,および連続ストランド
および/または切断ストランドのマットであり得る。マ
ット状の化学的に処理されたガラス繊維は,熱可塑性ポ
リエステルポリマーを強化するのに特に好適である。該
ポリマーは,該強化材との積層体を圧縮成形することに
よって強化され得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は,DSM Italia社からNeoxil 954の商品名で
市販されているビスフェノール型ポリエステル樹脂の水
性乳濁液の核磁気共鳴曲線を示す図である。 第2図は,Rhoplex TR−407アクリル含有コポリ
マー乳濁液の赤外分光光度グラフである。このコポリマ
ーの乳濁液は,本発明の化学的に処理されたガラス状成
形体および繊維用の化学処理組成物の成分として有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:06 105:16 C08L 67:02 (56)参考文献 米国特許4518653(US,A) 米国特許4752527(US,A)

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水分を含有する水性化学処理組成物から水
    分を減少させた残留物を表面薄膜として有する化学的に
    処理されたガラス成形体であって, 該水分を含有する水性化学処理組成物が以下の成分a,
    b,c,d,およびeを含有する,化学的に処理された
    ガラス成形体: a.極性官能基を有する熱可塑性ビスフェノールAポリ
    エステルポリマーおよび高分子量飽和エポキシエステル
    ポリマーからなる群から選択される少なくとも一種であ
    る,第1のフィルム形成性ポリマー; ここで該第1のフィルム形成性ポリマーは水溶性,水分
    散性,または水乳化性である; b.少なくとも一種のアクリルタイプモノマーと,ニト
    リル基含有モノマーおよびエポシキ基含有モノマーから
    なる群から選択される少なくとも一種の付加重合性コモ
    ノマーとの付加重合により形成されるアクリルタイプコ
    ポリマーである,第2のフィルム形成性ポリマー; ここで該第2のフィルム形成性ポリマーは水溶性,水分
    散性,または水乳化性であり,該第2のフィルム形成性
    ポリマーは該第1のフィルム形成性ポリマーと相溶性で
    あり,該第1のフィルム形成性ポリマーと第2のフィル
    ム形成性ポリマーとの比は,固形分を基準として約1:
    1〜約99:1の範囲内である; c.エポキシ基含有有機官能性シランカップリング剤,
    アミノ基含有有機官能性シランカップリング剤,および
    これらの混合物からなる群から選択される少なくとも一
    種の,カップリングに効果的な量の有機シランカップリ
    ング剤; d.潤滑に効果的な量のカチオン性潤滑剤;および e.該ガラス成形体の処理を行うのに効果的な量の水。
  2. 【請求項2】前記水性化学処理組成物に含有される前記
    第2のフィルム形成性ポリマーbにおいて,該bを形成
    する前記アクリルタイプモノマーが以下の式1で示され
    る化合物の少なくとも一種である,請求項1に記載の化
    学的に処理されたガラス成形体。 ここで,Xは水素原子またはメチル基あるいは他の低級
    アルキル基であり,Yは以下の基の1つから選択され
    る:-COOH;−COOR;および-COOROH,ここでRは,炭化
    水素基,ヒドロキシメチル基,約1〜約20個の炭素原
    子を有するヒドロキシアルキル基,および約1〜約20個
    の炭素原子を有するアルコキシアルキル基からなる群か
    ら選択される基である。
  3. 【請求項3】前記水性化学処理組成物に含有される前記
    第2のフィルム形成性ポリマーbが,アクリルタイプモ
    ノマーとアクリロニトリルモノマーとのコポリマーであ
    り,該アクリルタイプモノマーに対する該アクリロニト
    リルモノマーの割合が,該コポリマー1分子当り少なく
    とも1個のアクリロニトリルモノマーを含むような範囲
    である,請求項1に記載の化学的に処理されたガラス成
    形体。
  4. 【請求項4】前記水性化学処理組成物に含有される前記
    eの水が,該水性化学処理組成物の主要量を占める,請
    求項1に記載の化学的に処理されたガラス成形体。
  5. 【請求項5】前記ガラス成形体がマット形状のガラス繊
    維ストランドであり,該マットが,機械的に結合された
    マットまたは化学的に結合されたマットである,請求項
    1に記載の化学的に処理されたガラス成形体。
  6. 【請求項6】前記残留物中に,第1図のNMR曲線を与え
    るビスフェノールAポリエステルフィルム形成性ポリマ
    ーを有する,請求項1に記載の化学的に処理されたガラ
    ス成形体。
  7. 【請求項7】前記水性化学処理組成物が該組成物の約0.
    1〜約1重量%の範囲内の量の有機シランカップリング
    剤を含有し,該組成物から得られた,残留物を有する前
    記ガラス成形体が,該残留物中に,ある量の有機シラン
    カップリング剤を有する,請求項1に記載の化学的に処
    理されたガラス成形体。
  8. 【請求項8】前記水性化学処理組成物に含有される前記
    カチオン性潤滑剤dが,ペラルゴン酸から調製されたポ
    リアミノアミド潤滑剤であり,該潤滑剤が該水性化学処
    理組成物の約0.05〜約0.5重量%の範囲内の量で存在す
    る,請求項1に記載の化学的に処理されたガラス成形
    体。
  9. 【請求項9】前記ガラス成形体が、少なくともひとつの
    ストランドまたは束の形状をした複数の連続繊維であ
    る,請求項1に記載の化学的に処理されたガラス成形
    体。
  10. 【請求項10】前記水分を減少させた残留物が,130〜1
    70゜Fの範囲の温度で4〜7時間水分を除去して得られる
    合着していないフィルムの形状で粗い繊維上に存在す
    る,請求項1に記載の化学的に処理されたガラス成形
    体。
  11. 【請求項11】前記第1のフィルム形成性ポリマーと前
    記第2のフィルム形成性ポリマーとの比が,前記水性化
    学処理組成物中に存在する両ポリマーの固形分総量を基
    準として,約75:25〜約99:1の範囲内である,請求項
    1に記載の化学的に処理されるガラス形成体。
  12. 【請求項12】前記第2のフィルム形成性ポリマーが,
    第2図の赤外分光光度曲線を与える,請求項1に記載の
    化学的に処理されたガラス成形体。
  13. 【請求項13】水分を含有する水性化学処理組成物から
    水分を減少させた残留物を有する,化学的に処理された
    ガラス繊維であって, 該水分を含有する水性化学処理組成物が以下の成分a,
    b,c,d,およびeを含有する,化学的に処理された
    ガラス繊維: a.ビスフェノールAポリエステルである第1のフィル
    ム形成性ポリマーの水性乳濁液または水性分散液; ここで該ポリマーはエトキシル化によって内部乳化して
    おり,そして約30,000〜約45,000の範囲内の重量平均分
    子量を有する; b.少なくとも一種のアクリルタイプモノマーと,ニト
    リル基含有モノマーおよびエポキシ基含有モノマーから
    なる群から選択される少なくとも一種の付加重合性コモ
    ノマーとの付加重合により形成される自己架橋性アクリ
    ルタイプコポリマーである第2のフィルム形成性ポリマ
    ーの,水性乳濁液または水性分散液; ここで該ニトリル基含有モノマーはアクリロニトリル,
    メタクリロニトリル,およびC2〜C4のニトリル基を有す
    るモノマーからなる群から選択され;該第1のフィルム
    形成性ポリマーと該第2のフィルム形成性ポリマーとの
    比は,該水性化学処理組成物中に存在する両ポリマーの
    固形分総量を基準として,約75:25〜約99:1の範囲内
    であり;そして該組成物中に存在するフィルム形成性ポ
    リマーの全量は,該組成物中の全固形分の65〜90重量%
    の範囲内である; c.エポキシ基含有有機官能性シランカップリング剤,
    およびエポキシ基含有有機官能性シランカップリング剤
    とアミノ基含有有機官能性シランカップリング剤との混
    合物からなる群から選択される有機シランカップリング
    剤; ここで該有機シランカップリング剤は該水性化学処理組
    成物の固形分の約2〜約35重量%の量で存在する; d.脂肪酸との縮合によって調製された,部分的にアミ
    ド化されたポリアルキレンアミンである,ポリアミノア
    ミドカチオン性潤滑剤; ここで該脂肪酸の少なくとも一種はペラルゴン酸であ
    り,該潤滑剤は該水性化学処理組成物の固形分の約1〜
    約6重量%の量で存在する;および e.該水性化学処理組成物の全固形分が約1〜約20重量
    %の範囲となるような水; ここで乾燥した該残留物は約0.1〜約2重量%LOI
    (強熱減量)の量で該ガラス繊維上に存在する。
  14. 【請求項14】前記水分を減少させた残留物が,130〜1
    70゜Fの範囲の温度で4〜6時間水分を除去して得られる
    合着していないフィルムの形状で粗い繊維上に存在す
    る,請求項13に記載の化学的に処理されたガラス繊
    維。
  15. 【請求項15】前記ガラス繊維が,一本の連続ガラス繊
    維,複数の連続ガラス繊維,連続ガラスストランド,お
    よび連続ガラス繊維束,およびこれらのストランドマッ
    ト,結合マット,およびニードルマットからなる群から
    選択される少なくとも一種の連続ガラス繊維の形状で存
    在する,請求項13に記載の化学的に処理されたガラス
    繊維。
  16. 【請求項16】前記第1のフィルム形成性ポリマーが前
    記水性化学処理組成物の55〜70%の量で存在し,前記第
    2のフィルム形成性ポリマーが該水性化学処理組成物の
    約10〜20%の範囲内の量で存在する,請求項13に記載
    の化学的に処理されたガラス繊維。
  17. 【請求項17】前記水性化学処理組成物に含有される前
    記第2のフィルム形成性ポリマーbにおいて,該bを形
    成する前記アクリルタイプモノマーが以下の式1で示さ
    れる化合物の少なくとも一種である,請求項13に記載
    の化学的に処理されたガラス繊維。 ここで,Xは水素原子またはメチル基あるいは他の低級
    アルキル基であり,Yは以下の基の1つから選択され
    る:-COOH;-COOR;および-COOROH,ここでRは,炭化
    水素基,ヒドロキシメチル基,約1〜約20個の炭素原子
    を有するヒドロキシアルキル基,および約1〜約20個の
    炭素原子を有するアルコキシアルキル基からなる群から
    選択される基である。
  18. 【請求項18】請求項13に記載の化学的に処理された
    ガラス繊維を強化材として有する強化された熱可塑性ポ
    リエステルポリマー。
  19. 【請求項19】前記水性化学処理組成物が該組成物の泡
    立ちを抑制するに効果的な量の消泡剤をさらに含有す
    る,請求項13に記載の化学的に処理されたガラス繊
    維。
  20. 【請求項20】ニードルマットの形状の化学的に処理さ
    れた連続ガラス繊維であって,該ガラス繊維上に存在す
    る化学処理剤が,以下の成分a,b,c,d,e,およ
    びfを含有する水性化学処理組成物から水を減少させた
    残留物である,化学的に処理された連続ガラス繊維: a.ビスフェノールAポリエステルである第1のフィル
    ム形成性ポリマーの水性乳濁液または水性分散液; ここで該ポリマーは,第1図のNMR曲線を与え,内部
    乳化しており,約30,000〜約45,000の範囲内の重量平均
    分子量を有し,そして該水性化学処理組成物の固形分の
    大部分を占める; b.少なくとも一種の付加重合性アクリルタイプモノマ
    ーと,ニトリル基含有モノマーおよびエポキシ基含有モ
    ノマーからなる群から選択される少なくとも一種の付加
    重合性コモノマーとの付加重合により形成される自己架
    橋性アクリルタイプコポリマーである第2のフィルム形
    成性ポリマーの,水性乳濁液または水性分散液; ここで該ニトリル基含有モノマーはアクリロニトリル,
    メタクリロニトリル,およびC2〜C4のニトリル基を有す
    るモノマーからなる群から選択され;該第1のフィルム
    形成性ポリマーと該第2のフィルム形成性ポリマーとの
    比は,該水性化学処理組成物中に存在する両ポリマーの
    固形分総量を基準として,約70:30〜約95:5の範囲内
    であり;そして該組成物中に存在するフィルム形成性ポ
    リマーの全量は,該組成物中の全固形分の70〜85重量%
    の範囲内である; c.γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランカッ
    プリング剤; ここで該シランカップリング剤は該水性化学処理組成物
    の固形分の約2〜約35重量%の量で存在する; d.脂肪酸との縮合によって調製された,部分的にアミ
    ド化されたポリアルキレンアミンである,ポリアミノア
    ミドカチオン性潤滑剤; ここで該脂肪酸の少なくとも一種はペラルゴン酸であ
    り,該潤滑剤は該水性化学処理組成物の固形分の約1〜
    約6重量%の量で存在する; e.該水性化学処理組成物の全固形分が約1〜約20重量
    %の範囲となるような水; ここで乾燥した該残留物は,約0.1〜約2重量%LOI
    (強熱減量)の量で該ガラス繊維上に存在する;および f.効果的な量の消泡剤。
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