JPH0643452A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH0643452A
JPH0643452A JP4198035A JP19803592A JPH0643452A JP H0643452 A JPH0643452 A JP H0643452A JP 4198035 A JP4198035 A JP 4198035A JP 19803592 A JP19803592 A JP 19803592A JP H0643452 A JPH0643452 A JP H0643452A
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JP
Japan
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liquid crystal
display device
crystal display
voltage
retardation plate
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JP4198035A
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English (en)
Inventor
Ikuo Hiyama
郁夫 檜山
Masaaki Kitajima
雅明 北島
Shinichi Komura
真一 小村
Hidetoshi Abe
英俊 阿部
Katsumi Kondo
克己 近藤
Junichi Hirakata
純一 平方
Kenkichi Suzuki
堅吉 鈴木
Hitomi Madokoro
比止美 間所
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Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
Japan Display Inc
Original Assignee
Hitachi Device Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 液晶層60を構成するツイストネマチック液
晶のツイスト角度θを、80度未満とし、かつ、液晶層
の屈折率異方性Δnを0.02〜0.12とし、液晶層
のリタデ−ションΔnd(μm)を0.2〜1.2と
し、位相差板20、21のリタデ−ションΔnd(μ
m)を0.01〜0.20とし、液晶駆動電圧を位相差
板がない時の電圧無印加状態に対して透過率が1%とな
る電圧以下とする。 【効果】 上記条件を満足する液晶表示装置は、従来の
TN方式以上の高コントラスト比を低電圧で達成でき、
また、低耐圧の駆動ICが使用できるために駆動回路の
低コスト化が達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置及びOH
P装置に関し、特に、高コントラストで低電圧駆動がで
きる液晶表示装置及びOHP装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、薄型、軽量で多色表示
が可能なことから、パ−ソナルコンピュ−タやワ−クス
テ−ションなどの表示装置としてCRTに置き変わって
きている。TFT−LCD(Thin Film Transitor - Li
quid Crystal Display)等のアクティブ素子を設けた液
晶表示装置に使用されている液晶は、ツイスト角が90
度のTN(Twisted Nematic)液晶で、コントラスト比1
00以上を得るためには、約5V以上の液晶駆動電圧が
必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、コントラスト比100以上を保ち、液晶駆動電圧を
低下させて、低コストで製造できる低耐圧のドライバ−
の使用が困難であった。特に、液晶のツイスト角を90
度より小さくすると、電圧印加時の正面における輝度の
浮き上がりが生じ、正面のコントラスト比が低下する。
例えば、60度ツイスト角液晶では、コントラスト比1
00以上を得るために15V以上の印加電圧が必要であ
った。これは、電圧印加時に液晶層界面付近の液晶分子
は、界面規制力を受けるために印加電圧を高くしない
と、基板と垂直方向に配向しないためである。従って、
低電圧で液晶素子を駆動するためには、電圧印加時の液
晶分子が基板に垂直に配向しないために生じる位相差を
補償することが必要である。また、位相差板を挿入し、
電圧印加時の光透過率を低下させ、電圧無印加時の透過
率の低下を防止させることにより、コントラスト比10
0以上を保ち、液晶駆動電圧を低下させて、低コストで
製造できる低耐圧のドライバ−の使用を可能にする。
【0004】本発明の目的は、従来の構成に位相差板を
付加し、ネマチック液晶のツイスト角とリタデ−ション
(屈折率異方性Δn×ギャップd)と、位相差板のリタ
デ−ションを特定することにより、高コントラスト比を
維持して、液晶駆動電圧の低減を図り、低耐圧で低コス
トの駆動用回路が利用できる液晶表示装置及びOHP装
置を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決すべくなされたものであり、その構成は、対向面に
電極を有する一対の基板と、該一対の基板の電極面にそ
れぞれある一定方向にラビングされた配向膜と、該配向
膜間に挟持された正の誘電率異方性を有するネマチック
液晶層と、該ネマチック液晶層を挟んで配置されたそれ
ぞれある一方向に偏光軸を持つ一対の偏光板とで構成さ
れる液晶表示装置であって、前記一対の偏光板の偏光軸
を液晶のしきい値電圧以下では光が透過するように配置
し、かつ該一対の偏光板間に複屈折性を有するフィルム
である位相差板を有し、前記液晶層の液晶分子のツイス
ト角は80度以下であり、該ネマチック液晶層の屈折率
異方性Δnは0.02〜0.12であり、該液晶層のギ
ャップdと屈折率異方性Δnの積Δndは0.2〜1.
2μmであり、該位相差板のΔndは0.005〜0.
2μmであり、かつ位相差板の光学軸がいずれか一方の
ラビング軸に交差して形成され、暗状態を表示する際に
液晶層へ印加する電圧は縦軸を透過率とし、横軸を印加
電圧とした場合の透過率−印加電圧曲線の極小値近傍で
あって透過率が明状態の1%以下となる値に設定された
ことを特徴とするものである。
【0006】前記液晶表示装置において、前記一対の偏
光板の偏光軸が80度〜90度の交差角を為し、前記位
相差板は2枚以上で構成され、一方の位相差板の光学軸
は一方の界面の液晶分子配向方向と60度〜90度を為
し、他方の位相差板の光学軸は他方の界面の液晶分子配
向方向と60度〜90度を為すように配置したものがよ
い。また、前記一対の偏光板の偏光軸が80度〜90度
の交差角を為し、前記位相差板は1枚で構成され、位相
差板の光学軸は両界面のラビング方向の為すベクトル和
の方向と60度〜90度を為すものがよい。また、前記
電極の少なくても一方にマトリクス状にアクティブ素子
を有し、該一対の偏光板間にカラ−フィルタを配置した
ものがよい。また、前記位相差板が2枚以上のΔndが
異なる位相差板から成り、その内少なくても2枚がその
光学軸を互いに交差させて積層しているものがよい。
【0007】また本発明は、画像信号発生装置からの信
号を受けて作動する液晶表示装置を有するOHP(オー
バー・ヘッド・プロジェクター)装置であって、前記液
晶表示装置は前記いずれかの液晶表示装置で形成された
ことを特徴とするOHP装置である。
【0008】
【作用】本発明は、電圧印加時の界面液晶分子よる残留
位相差を補償するために、両界面のラビング方向にそれ
ぞれ交差させて、二枚の位相差板を配置する方法と、両
ラビング方向のベクトル和の方向に垂直に一枚の位相差
板を配置する方法等がある。前者は、界面の液晶分子が
基板に垂直に配向しないために生じる残留位相差を、そ
れぞれの界面に対して位相差板を用いて光学補償するこ
とにより光の透過率の上昇を抑える。後者は、両界面の
残留位相差の和を両ラビング方向のベクトル和に垂直方
向に1枚の位相差板を配置することにより、光学的に残
留位相差を補償して、光の透過率の増加を抑えることに
より高コントラスト化を図る。
【0009】低Δndの位相差板の面内バラツキが出易
い場合には、後者のような方法で枚数を少なくすること
により輝度バラツキがより少なくなる。また、どちらの
方法においても、Δndの大きな位相フィルム2枚を利
用して、その光学軸を交差させて重ねることで、実質的
に低Δndの一枚の位相差板として、かつ、位相差がよ
り均一なフィルムを得ることができる。
【0010】従来の素子構成に位相差板を配置すること
により、電圧印加時の液晶層界面の残留位相差を補償
し、低電圧で暗状態の表示ができるために、低電圧駆動
で高コントラスト比を達成できる。また、液晶のリタデ
−ションΔnd、ツイスト角θ、位相差板の延伸軸方向
及びリタデ−ションΔndを最適化することにより、液
晶のしきい値電圧以下の駆動電圧で、透過率を最大に保
つことができる。従って、低電圧で駆動できるために、
低コストで製造できる低耐圧の駆動用ICを使用するこ
とができる。
【0011】以上より、本発明は、前記構成の液晶表示
装置とすることにより、界面液晶分子による残留位相差
を光学的に補償し、液晶層への印加電圧が上記構成で位
相差板のない時の電圧無印加時に対して透過率が1%に
なる電圧以下で、同一特性の液晶材料、配向膜、及び同
一の液晶ギャップ、ツイスト角で、高コントラスト比で
明るい液晶表示装置を達成でき、なお低耐圧の駆動用I
Cを使用できるために液晶表示装置のコスト低減を図れ
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。 〔実施例1〕本発明の第一の実施例について説明する。
液晶表示装置の構成を図1に示す。図1(a)におい
て、光学的に透明な基板30、31上に透明電極40、
41を形成し、前記基板30、31の外側にそれぞれ偏
光板10、11が配置されている。また、偏光板10、
11と基板30、31間に位相差板20、21が配置さ
れ、透明電極40、41の内側には配向膜50、51が
設けられ、この配向膜50、51間にネマチック液晶層
60が挟持される構成となっている。更に、液晶印加電
圧供給源を具備する。また、図1(b)において、1
2、13は偏光板の偏光軸、61、62は液晶層の液晶
分子配向方向、22、23は位相差板の光学軸、14は
液晶層のツイスト角、15は偏光板偏光軸の為す角度、
16は液晶層の液晶分子の配向方向と偏光板偏光軸の為
す角度を示す。また、透明電極40、41に液晶駆動電
圧を印加するための電圧供給源90を備える。
【0013】図1の構成において、偏光板の偏光軸の交
差角15を90度、液晶層のツイスト角14を80度、
偏光板偏光軸と液晶分子配向軸の為す角16を5度に設
定し、液晶はメルク社製ZLI1800−100(Δn
=0.0705)、偏光板は日東電工製G1220DU
(偏光度99.95%)、配向膜は日産化学製RN42
2を使用し、液晶層のギャップは、6.3μmとし、Δ
ndを0.44μmに設定した。位相差板は、Δndが
0.06μmの一軸延伸フィルムを2枚用いて、偏光板
の内側に一方の位相差板の光学軸を一方の液晶分子配向
方向と90度、他方の位相差板の光学軸を他方の液晶分
子配向方向と90度を為すように積層した液晶表示装置
である。
【0014】この時の電圧透過率特性を図3に示す。上
記構成で位相差板のない素子(比較例)は、電圧無印加
時に対して透過率が1%になる電圧は約8Vであった
が、本発明の上記構成とすることにより3.2Vでコン
トラスト比223を得た。液晶への印加電圧が0Vと3
Vではコントラスト比100以上を得ることができた。
また、透明電極40、41に、図9のような駆動電圧で
各々Vsig p-p=1.2V、Vcom p-p=5.2Vを印加
することにより、図3において実効値2Vから3.2V
の駆動ができ、その時のコントラスト比215を得た。
従って、従来の位相差板のない構成より駆動電圧の低電
圧化を図ることができた。また、しきい値電圧以下の透
過率は位相差板のない構成と同等であった。
【0015】〔実施例2〕本発明の第二の実施例につい
て説明する。図1(a)は本発明の液晶表示装置におけ
る代表的な例の断面図を示し、下記に示す構成及び構成
条件以外は実施例1と同等である。
【0016】図1の構成において、偏光板の偏光軸の交
差角15を90度、液晶層のツイスト角14を70度、
偏光板偏光軸と液晶分子配向軸の為す角16を10度に
設定し、液晶はメルク社製ZLI1646(Δn=0.
08)を使用し、液晶層のギャップは5.2μmとし、
すなわち、Δndが0.42μmに設定した。位相差板
は、Δndが0.05μmの一軸延伸フィルムを2枚用
いて、偏光板の内側に一方の位相差板の光学軸を一方の
液晶分子配向方向と90度、他方の位相差板の光学軸を
他方の液晶分子配向方向と90度を為すように積層した
液晶表示装置である。
【0017】この時の電圧透過率特性を図4に示す。上
記構成で位相差板のない素子(比較例)では、電圧無印
加時に対して透過率が1%になる電圧は8V以上である
が、本発明の上記構成とすることにより、3.3Vでコ
ントラスト比100が得られ、3.5Vではコントラス
ト比213を得た。また、透明電極40、41に図9の
ような駆動電圧でVsig p-p=1.5V、Vcom p-p=
5.5Vの電圧を印加することにより、図3における実
効値2.0Vから3.5Vの駆動ができ、その時のコン
トラスト比207を得た。従って、従来の位相差板のな
い構成より駆動電圧の低電圧化を図ることができた。ま
た、しきい値電圧以下の透過率は位相差板のない構成と
同等であった。
【0018】〔実施例3〕本発明の第三の実施例につい
て説明する。図2(a)は本発明の液晶表示装置におけ
る代表的な例の断面図を示し、下記に示す構成及び構成
条件以外は実施例2と同等である。
【0019】図2の構成において、偏光板の偏光軸の交
差角15を90度、液晶層のツイスト角14を60度、
偏光板偏光軸と液晶分子配向軸の為す角16を15度に
設定し、液晶はメルク社製ZLI1646(Δn=0.
08)を使用し、液晶層のギャップは4.5μmとし、
すなわち、Δndが0.36μmに設定した。位相差板
は、Δndが0.06μmの一軸延伸フィルムを1枚用
いて、偏光板の内側に液晶層両側の配向膜のラビング方
向のベクトル和の方向に垂直の位相差板の光軸を配置し
た液晶表示装置である。
【0020】この時の電圧透過率特性を図5に示す。上
記構成で位相差板のない素子(比較例)では、電圧無印
加時に対して透過率が1%になる電圧は20V以上で、
8Vのコントラスト比は40であるが、位相差板を配置
した上記構成とすることにより、4.5Vでコントラス
ト比100を得、5.0Vではコントラスト比205を
得た。また、透明電極40、41に図9のような駆動電
圧でVsig p-p=2.5V、Vcom p-p=6.5Vの電圧
を印加することにより、図3における実効値2Vから
5.0Vの駆動ができ、その時のコントラスト比200
を得た。従って、従来の位相差板のない構成より駆動電
圧の低電圧化を図ることができた。また、しきい値電圧
以下の透過率は位相差板のない構成と同等であった。
【0021】〔実施例4〕本発明の第四の実施例につい
て説明する。図2(a)は本発明の液晶表示装置におけ
る代表的な例の断面図を示し、下記に示す構成及び構成
条件以外は実施例3と同等である。
【0022】図2の構成において、偏光板の偏光軸の交
差角15を90度、液晶層のツイスト角14を30度、
偏光板偏光軸と液晶分子配向軸の為す角16を30度に
設定し、液晶はメルク社製ZLI3122(Δn=0.
0466)とし、液晶層のギャップは6.1μmとし、
すなわち、Δndが0.28μmに設定した。位相差板
は、Δndが0.58μmと0.5μmの一軸延伸性ポ
リカ−ボネイトフィルムを用い、該フィルムの延伸方向
を直交して積層した。該2枚からなるポリカ−ボネイト
フィルムは、0.58μmの延伸軸方向に光学軸を持
ち、その位相差は0.08μmであり、1枚の位相差板
として取り扱うことができる。この2枚からなる位相差
0.08μmの位相差板を偏光板の内側に液晶層両側の
配向膜のラビング方向のベクトル和の方向に垂直に配置
した液晶表示装置である。
【0023】この時の電圧透過率特性を図6に示す。上
記構成で位相差板のない従来素子(比較例)は、電圧無
印加時に対して透過率が1%になる電圧は20V以上
で、電圧8Vでもコントラスト比30であるが、位相差
板を配置した上記構成とすることにより、3.4Vでコ
ントラスト比100を得、4.0Vではコントラスト比
183を得た。また、透明電極40、41に、図9のよ
うな駆動電圧でVsig p-p=2.0V、Vcom p-p=6.
0Vの電圧を印加することにより、図3における実効値
2Vから4.0Vの駆動ができ、その時のコントラスト
比165を得た。従って、従来の位相差板のない構成よ
り駆動電圧の低電圧化を図ることができた。また、しき
い値電圧以下の透過率は位相差板のない構成と同等であ
った。
【0024】〔比較例1〕本発明の比較例について図2
を用いて説明する。下記に示す構成及び構成条件以外は
実施例3と同等である。図2の構成において、偏光板の
偏光軸の交差角15を90度、液晶層のツイスト角14
を60度、偏光板偏光軸と液晶分子配向軸の為す角16
を15度に設定し、液晶はメルク社製ZLI1646
(Δn=0.08)を使用し、液晶層のギャップは4.
5μmとし、すなわち、Δndが0.36μmに設定し
た。位相差板は、Δndが0.25μmの一軸延伸フィ
ルムを1枚用いて、偏光板の内側に液晶層両側の配向膜
のラビング方向のベクトル和の方向に垂直に位相差板の
光軸を配置した液晶表示装置である。
【0025】この時の電圧透過率特性を図7に示す。上
記構成で位相差板のΔndが0.06μmの実施例3で
は、電圧5Vでもコントラスト比205であるが、位相
差板のΔndを0.25μmとした上記構成とすると、
3.0Vで最大コントラスト比が得られるが、その時の
コントラスト比は15程度であり、また、しきい値電圧
以下の透過率が本発明の50%程度に低下した。液晶表
示装置としては、コントラスト比が100以上ないと、
多色表示時に階調間の判別ができる良好な特性を得るこ
とができない。更に、白表示時の透過率が低いことは、
バックライトの輝度を上げることが必要となり、結果と
して、消費電力の上昇につながる。つまり、本発明の実
施例のように位相差板の位相差を0.005μm以上
0.2μmとすることにより、液晶の透過率−印加電圧
特性をより急俊にして、コントラスト比100以上の印
加電圧を低減できる。
【0026】〔実施例5〕図10に本発明の実施例1〜
4の液晶表示装置をOHP(オーバー・ヘッド・ブロジ
ェクター)に応用した一実施例を示す。その構成は、本
発明の液晶表示装置100、パーソナル・コンピュータ
ー等の画像信号発生装置101、従来のOHP装置10
2及びスクリーン103からなる。
【0027】従来の液晶表示装置をOHP102に適用
すると、画像信号とは別に液晶駆動用電圧を画像信号発
生装置101又は外部電源から供給することが必要であ
った。ところが、本発明の液晶表示装置100を適用す
ると、本発明の液晶表示装置100は、液晶駆動電圧が
低いために、画像信号発生装置101のロジック電圧を
用いることができ、別に液晶用駆動電圧を供給する必要
がなくなる。従って、液晶表示装置の消費電力が少なく
なる。また、直視型液晶表示装置固有の問題である視野
角依存性のない液晶表示装置を得ることができる。
【0028】更に、OHPのみでなく光源も内蔵した液
晶プロジェクタに本発明の液晶表示装置を適用すると視
野角依存性がなく、明るく、消費電力の少ない液晶プロ
ジクタを得ることがてできる。特に、本発明の液晶表示
装置は、画素数が多い高精細表示の時の消費電力低減に
有効である。
【0029】上記実施例1から5は、図8に示すように
各画素毎に液晶への印加電圧を切り替えるアクティブ素
子を設け、共通電圧回路91、走査電圧、信号電圧回路
92を具備し、前記回路に制御信号、デ−タ信号及び電
源電圧を供給する供給源93を備える構成であることが
好ましい。特に、アクティブ素子がアモルファス−シリ
コン、ポリクリスタル−シリコンを用いて作成したTF
T(Thin Film Transistor)に用いることが好ましい。
【0030】実施例1から5の素子を図8の構成に用
い、画素電極42に、図9の信号電圧Vsig及び走査電
圧、対向電極40に共通電圧Vcomを印加することによ
り、対向電極一定の時に比較して信号電圧Vsigの低電
圧化を図ることができ、信号電圧Vsigは高々2.5V
であるので、低い耐圧のドライバ−を使用することがで
きる。また、カラ−フィルタを画素毎に配置することに
よりカラ−表示が可能である。信号電圧Vsigの電圧レ
ベルを可変にすることにより、多階調、多色表示ができ
る。なお、駆動周波数は、30Hzで実施したが、駆動
周波数はこれに限定されない。また駆動方法としては、
必ずしも共通電極電圧を交流化する必要はない。なお、
実施例においてはVsig(center)=Vcom(center)とした
が、アクティブ素子を用いた場合は必ずしも等しくする
必要はない。また、図3から図7においては、図4の比
較例における白表示の時の透過率を100と規格化して
いる。
【0031】それぞれの実施例で用いる位相差板は、そ
れぞれの光軸が交差するように2枚以上を重ねて使うこ
とも可能であるが、2枚以上を重ねた位相差板のΔnd
が、0.005μm以上0.2μm以下とする必要があ
る。従って、位相差板一枚のみのΔndが0.005μ
m以上0.2μm以下である必要はない。請求項での位
相差板のΔndは、同一位置に2枚以上重ねて使うこと
も可能であるが、一枚と換算したときのΔndを定義し
ている。
【0032】実施例で述べた電圧無印加時に対して透過
率が1%とは、位相差板を用いない同一構成において、
電圧無印加時の透過率の1%になる電圧である。
【0033】上記実施例は、ノ−ト型パ−ソナルコンピ
ュ−タ、ラップトップコンピュ−タ、ワ−ドプロセッ
サ、ワ−クステイション、テレビなどの表示装置として
利用することが可能である。また、上記液晶表示装置を
プロジェクタに利用することにより、液晶の視野角依存
性の影響も少なくなる。
【0034】
【発明の効果】本発明の液晶表示装置は、以上説明した
ように、液晶のしきい値電圧以下では、光が透過するよ
うに一対の偏光板の偏光軸の配置を特定し、また、液晶
層のツイスト角度θとリタデ−ションΔndと位相差板
のリタデ−ションΔndを特定し、位相差板の光軸方向
を特定することにより、しきい値電圧以下の時の透過率
の低下を補正し、電圧透過率特性を急峻にすることがで
きるために、低電圧駆動で高コントラストの液晶表示装
置を得ることができる。従って、低耐圧の駆動ICを使
用することができるため、液晶表示装置のコスト低減を
図ることができる。また本発明に係る液晶表示装置を備
えたOHP装置はコントラスト及びコストの面で従来よ
り優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の素子構成を示す図であり、
(a)は断面図であり、(b)は偏向板の偏向軸、位相
差板の光学軸及び液晶層のツイスト角等を示す図であ
る。
【図2】本発明の他の実施例の素子構成を示す図であ
り、(a)は断面図であり、(b)は偏向板の偏向軸、
位相差板の光学軸及び液晶層のツイスト角等を示す図で
ある。
【図3】本発明の一実施例の特性(透過率−印加電圧)
を示す図である。
【図4】本発明の他の実施例の特性(透過率−印加電
圧)を示す図である。
【図5】本発明の他の実施例の特性(透過率−印加電
圧)を示す図である。
【図6】本発明の他の実施例の特性(透過率−印加電
圧)を示す図である。
【図7】比較例の特性(透過率−印加電圧)を示す図で
ある。
【図8】本発明の一実施例のアクティブ素子を設けた構
成を示す図である。
【図9】本発明の一実施例の駆動電圧波形を示す図であ
る。
【図10】本発明に係るOHP装置の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
10、11 偏光板 12 出射側偏光板偏光軸 13 入射側偏光板偏光軸 14 液晶層のツイスト角度 15 偏光板の偏光軸の為す角度 16 偏光板偏光軸と液晶分子配向方向の為す角度 20、21 位相差板 22、23 位相差板の光軸 30、31 基板 40、41 透明電極 42 アクティブ素子(薄膜トランジスタ) 50、51 配向膜 60 ツイストネマチック液晶層 61 出射側液晶分子配向方向(ラビング方向) 62 入射側液晶分子配向方向(ラビング方向) 70 カラ−フィルタ 80 出射光 81 入射光 90 液晶印加電圧供給源 91 共通電圧供給回路 92 走査及び信号電圧供給回路 93 制御信号、デ−タ信号、電源電圧供給源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小村 真一 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 阿部 英俊 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 近藤 克己 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 平方 純一 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 鈴木 堅吉 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所茂原工場内 (72)発明者 間所 比止美 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向面に電極を有する一対の基板と、該
    一対の基板の電極面にそれぞれある一定方向にラビング
    された配向膜と、該配向膜間に挟持された正の誘電率異
    方性を有するネマチック液晶層と、該ネマチック液晶層
    を挟んで配置されたそれぞれある一方向に偏光軸を持つ
    一対の偏光板とで構成される液晶表示装置であって、 前記一対の偏光板の偏光軸を液晶のしきい値電圧以下で
    は光が透過するように配置し、かつ該一対の偏光板間に
    複屈折性を有するフィルムである位相差板を有し、前記
    液晶層の液晶分子のツイスト角は80度以下であり、該
    ネマチック液晶層の屈折率異方性Δnは0.02〜0.
    12であり、該液晶層のギャップdと屈折率異方性Δn
    の積Δndは0.2〜1.2μmであり、該位相差板の
    Δndは0.005〜0.2μmであり、かつ位相差板
    の光学軸がいずれか一方のラビング軸に交差して形成さ
    れ、 暗状態を表示する際に液晶層へ印加する電圧は縦軸を透
    過率とし、横軸を印加電圧とした場合の透過率−印加電
    圧曲線の極小値近傍であって透過率が明状態の1%以下
    となる値に設定されたことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液晶表示装置において、
    前記一対の偏光板の偏光軸が80度〜90度の交差角を
    為し、前記位相差板は2枚以上で構成され、一方の位相
    差板の光学軸は一方の界面の液晶分子配向方向と60度
    〜90度を為し、他方の位相差板の光学軸は他方の界面
    の液晶分子配向方向と60度〜90度を為すように配置
    したことを特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の液晶表示装置において、
    前記一対の偏光板の偏光軸が80度〜90度の交差角を
    為し、前記位相差板は1枚で構成され、位相差板の光学
    軸は両界面のラビング方向の為すベクトル和の方向と6
    0度〜90度を為すことを特徴とする液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の液晶表示装置
    において、前記電極の少なくても一方にマトリクス状に
    アクティブ素子を有し、該一対の偏光板間にカラ−フィ
    ルタを配置したことを特徴とする液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の液晶表示
    装置において、前記位相差板が2枚以上のΔndが異な
    る位相差板から成り、その内少なくても2枚がその光学
    軸を互いに交差させて積層していることを特徴とする液
    晶表示装置。
  6. 【請求項6】 画像信号発生装置からの信号を受けて作
    動する液晶表示装置を有するOHP(オーバー・ヘッド
    ・プロジェクター)装置であって、前記液晶表示装置は
    請求項1〜5のいずれかに記載の液晶表示装置で形成さ
    れたことを特徴とするOHP装置。
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Cited By (7)

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