JPH0643363U - 多板クラッチのドライブプレート係合構造 - Google Patents

多板クラッチのドライブプレート係合構造

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JPH0643363U
JPH0643363U JP7957792U JP7957792U JPH0643363U JP H0643363 U JPH0643363 U JP H0643363U JP 7957792 U JP7957792 U JP 7957792U JP 7957792 U JP7957792 U JP 7957792U JP H0643363 U JPH0643363 U JP H0643363U
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JP
Japan
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plate
clutch
drive plate
outer drum
engaging
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Pending
Application number
JP7957792U
Other languages
English (en)
Inventor
雅夫 嶋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
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Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸方向寸法を短縮でき、潤滑油を効果的に排
出できる多板クラッチのドライブプレート係合構造を提
供する。 【構成】 アウタドラム1をダイキャスト成形するとと
もに、係合溝3をクラッチ軸と直角方向に見てシリンダ
穴6と重なるように延長して延長凹部15を形成する。
そしてこの延長凹部15内にて係合溝3の加工に必要な
隅R1,R2を確保する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、車両用自動変速機において動力の接断を行う油圧多板クラッチに関 し、詳細にはドライブプレートを係合するためにアウタドラムの側壁の内周面に 設けた係合溝の構造の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動変速機用油圧多板クラッチのドライブプレートの係合構造としては 図3に示すようなものがある。図において、1はエンジンの動力が入力軸18を 介して伝達されるアウタドラムであり、該アウタドラム1の円筒状の側壁2の内 周面にクラッチ軸方向に形成された係合溝3にはドライブプレート4の外周縁が 係合している。また上記ドライブプレート4の間にはドリブンプレート8が配設 されており、該ドリブンプレート8の内周縁はインナドラム17に係合している 。
【0003】 また、上記クラッチドラム1の底壁5にはシリンダ穴6がクラッチ軸方向に形 成されており、該シリンダ穴6内にはピストン7が摺動自在に配設されている。 該ピストン7は供給油圧によりクッションプレート14を介して上記ドライブプ レート4を上記ドリブンプレート8に圧着して動力を伝達し、又は遮断するよう になっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
一般に車両用自動変速機では、搭載スペースが狭いことから可能な限りの小型 化が要請されるが、特に小型車や横置きエンジンを採用した車両では、軸方向長 さを極力短縮した自動変速機が要請される。そのためには上記多板クラッチにお いても軸方向長さを短縮する必要がある。
【0005】 ここで図4(a)は上記従来のアウタドラム1の係合溝部分の断面平面図であ り、(b)は該係合溝部分の断面側面図である。同図からも明らかなように、上 記従来のドライブプレート係合構造では、上記係合溝3を加工する際に工具の逃 げ等の理由により加工Rとして隅R1,R2が発生する。
【0006】 そして、図4(a)に示すように隅R1は、軸方向寸法としては長さm1とな り、図4(b)に示すように隅R2の軸方向寸法は長さm2となる。そのため上 記従来構造では、m1+m2の長さmが構造上及び生産上不可避な寸法として要 求されることとなり、アウタドラム1の軸方向寸法が上記長さmの分だけ長くな り、上記要請に応えることはできない。
【0007】 また、上記多板クラッチにおいては、潤滑油が上記入力軸18から油路12を 介して各プレート間に供給され、かつ図示矢印a方向に排出される。しかし従来 構造ではアウタドラム1の内端面1aとクッションプレート14との間に流入し た潤滑油はアウタドラム1の回転に伴ってつれ回り、該間隔内にとどまることか ら潤滑油の排出の効率が悪いという問題もある。
【0008】 本考案は上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、クラッチドラムの軸方向 寸法を極力短縮でき、またクラッチドラム内の潤滑油の流れをスムーズにし該油 を効率的に排出できる多板クラッチのドライブプレート係合構造を提供すること を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案は、アウタドラムの筒状の側壁の内周面に係合溝をクラッチ軸方向に延 びるよう形成し、該係合溝にドライブプレートの外周に形成された係合片を係合 し、該ドライブプレート間にドリブンプレートを配設するとともに該ドリブンプ レートの内周に形成された係合片をインナドラムに係合し、上記アウタドラムの 底壁にシリンダ穴を上記クラッチ軸方向に延びるよう形成し、該シリンダ穴内に 供給油圧により上記ドライブプレートをドリブンプレートに圧着するピストンを 摺動自在に配設した油圧多板クラッチのドライブプレート係合構造において、上 記アウタドラムをダイキャスト成形するとともに、上記係合溝を上記クラッチ軸 と直角方向に見て上記シリンダ穴と重なるように延長したことを特徴としている 。
【0010】
【作用】
本考案に係る多板クラッチのドライブプレート係合構造によれば、クラッチド ラムをダイキャスト成形するとともに、係合溝をクラッチ軸の直角方向に見て上 記シリンダ穴と重なるように延長したので、上述の隅R1,R2が無駄になるこ とがなく、従ってアウタドラムの軸方向寸法を極力短縮できる。
【0011】 また、アウタドラム1の内端面1aとクッションプレート14との間隔は従来 の狭い部分と上記係合溝の広い部分とが交互に存在することとなる。従って上記 ドラムと共につれ回る潤滑油についてみると、上記従来の幅狭の部分で抵抗が大 きくなることから、係合溝部分にて軸方向に強制的に押し出されることとなり、 結果的に潤滑油を効率良く排出できる。
【0012】
【実施例】
以下、本考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。 図1及び図2は、本考案の一実施例における多板クラッチのドライブプレート 係合構造を説明するための図であり、図1は自動変速機のクラッチ部分の断面側 面図、図2は図1のII−II線断面図である。
【0013】 図1において、1はエンジンの動力が入力軸18を介して伝達されるアウタド ラムであり、上記入力軸18は図示しないトルクコンバータに連結されている。 上記アウタドラム1の円筒状の側壁2の内周面には多数の係合溝3がクラッチ軸 方向に延びるように、かつ所定のピッチごとに形成されている。そしてこの各係 合溝3にはドライブプレート4の外周に所定ピッチで形成された各係合片4aが 軸方向に移動可能にかつ上記アウタドラム1と共に回転するよう係合している。 また上記ドライブプレート4の図示左方にはストッパプレート16が、右方には クッションプレート14がそれぞれ配置され、係合溝3に係合している。
【0014】 また上記ドライブプレート4,4間及びドライブプレート4とストッパプレー ト16との間にはドリブンプレート8が介設されている。このドリブンプレート 8の内周縁に形成された係止片8aはインナドラム17に係合しており、該イン ナドラム17は出力軸に連結されている。
【0015】 また、上記アウタドラム1の底壁5にはシリンダ穴6がクラッチ軸方向に形成 されており、該シリンダ穴6内にはピストン7が摺動自在に配設されている。該 ピストン7は環状のもので、上記シリンダ穴6の内面との間はシールリング11 でシールされている。またピストン7の底面とシリンダ穴6の底壁内面とで油室 10が形成されており、該油室10は油路9を介して入力軸18の油路に連通し ている。また、上記入力軸18の油路には油路12も連通しておりこの油路12 から上記アウタドラム1内に潤滑油が供給される。
【0016】 なお、上記ピストン7はスプリング13により底壁5方向に付勢されており、 また、該ピストン7の周壁はクラッチ接断時におけるショックを緩める上述のク ッションプレート14に対向しており、上記油室10内に作動油が供給されると 上記ピストン7がクッションプレート14を介してドライブプレート4をドリブ ンプレート8に圧着させる。
【0017】 ここで、上記係合溝3はクラッチ軸と直角方向に見て上記シリンダ穴6と重な るように、該クラッチ軸の方向に延長されており、これにより延長凹部15が形 成されている。上記アウタドラム1の内端面1aとクッションプレート14との 間隔は全体として見ると図2に示すようにuであるが、係合溝3部分における間 隔は上記延長凹部15が形成されていることにより、uより大きいvになってい る。
【0018】 次に本実施例における作用効果を説明する。 本実施例のドライブプレート係合構造では、油室10内に油圧が供給されてい ない時点では、ピストン7がスプリング13で後退し、クラッチはオフとなって いる。油室10内に油圧が供給されるとピストン7が前進し、ドライブプレート 4がドリブンプレート8に圧着しこれにより動力が伝達される。
【0019】 また、油路12より供給された潤滑油は、遠心力によりアウタドラム1の側壁 2内周面に向けて流動し、またアウタドラム1の回転運動に伴ってクッションプ レート14とアウタドラム1の内端面1aとの間を図2の矢印(イ)方向に流動 する。この時、クッションプレート14と上記内端面1aとの間隔は、従来は長 さu一定であったものが、長さuとvとに交互に変化している。そのため上記潤 滑油の流れは延長凹部15による広い間隔v部分から狭い間隔u部分に絞られる 際に抵抗が大きくなり、そのため作動油は矢印(ロ)方向に強制的に押し出され ることとなり、結果的に効率良く排出されることとなる。
【0020】 このように本実施例では、係合溝3をクラッチ軸と直角方向に見てシリンダ穴 6と重なるように延長して延長凹部15を形成したので、係合溝3の加工におい て不可避である隅R1,R2をシリンダ穴6に重ねて配置することができ、上記 R1,R2による無駄な軸方向寸法を削減でき、その結果アウタドラム1の軸方 向寸法を短くすることができる。またダイキャスト成形を採用したので、上記隅 R1,R2のシリンダ穴6との重ね合わせを容易に実現できる。
【0021】 また、上記延長凹部15により潤滑油を軸方向に強制的に押し流すことができ 、潤滑油を効率良く排出できる。
【0022】
【考案の効果】
以上のように本考案に係る多板クラッチのドライブプレート係合構造によれば 、クラッチドラムをダイキャスト成形するとともに、係合溝をクラッチ軸と直角 方向に見てシリンダ穴と重なるように延長したので、アウタドラムの軸方向寸法 を短くできる効果があるとともに、該アウタドラム内の潤滑油を効率良く排出で きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例における多板クラッチのドラ
イブプレート係合構造の断面側面図である。
【図2】図1におけるII−II線断面図である。
【図3】従来例の多板クラッチのドライブプレート係合
構造の断面側面図である。
【図4】上記従来例の問題点を説明するための要部拡大
である。
【符号の説明】
1 アウタドラム 2 側壁 3 係合溝 4 ドライブプレート 4a ドライブプレートの外周に形成された係合片 5 底壁 6 シリンダ穴 7 ピストン 8 ドリブンプレート 8a ドリブンプレートの内周に形成された係合片 17 インナドラム

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アウタドラムの筒状の側壁の内周面に係
    合溝をクラッチ軸方向に延びるように形成し、該係合溝
    にドライブプレートの外周に形成された係合片を係合
    し、該ドライブプレート間にドリブンプレートを配設す
    るとともに該ドリブンプレートの内周に形成された係合
    片をインナドラムに係合し、上記アウタドラムの底壁に
    シリンダ穴を上記クラッチ軸方向に延びるよう形成し、
    該シリンダ穴内に供給油圧により上記ドライブプレート
    をドリブンプレートに圧着するピストンを摺動自在に配
    設した油圧多板クラッチのドライブプレート係合構造に
    おいて、上記アウタドラムをダイキャスト成形するとと
    もに、上記係合溝を上記クラッチ軸と直角方向に見て上
    記シリンダ穴と重なるように延長したことを特徴とする
    油圧多板クラッチのドライブプレート係合構造。
JP7957792U 1992-11-18 1992-11-18 多板クラッチのドライブプレート係合構造 Pending JPH0643363U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014185767A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Honda Motor Co Ltd 駆動力伝達装置の潤滑構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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