JPH0642750U - 錠剤包装シートの収納容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、常に携帯できるような小型で、しか
も、容易に錠剤の服用順と服用曜日が判かるようにし
て、錠剤包装シートをセットしたまま錠剤を取り出せる
ようにした錠剤包装シートの収納容器を提供する。 【構成】錠剤包装シートの収納容器(20)が、軸孔(12)を
有する円盤状の天板(11)と底板(11a) を半筒状の側壁(1
9)によって取り付けた容器本体(10)と、円形状の底盤(1
5)周縁に軸孔(12a) と複数個の錠剤取り出し孔(16)を設
け、該底盤(15)の外周縁には係止突起(17a) を有する側
板(17)を設けた引き出し容器(10a) からなり、前記容器
本体に引き出し容器を嵌合シャフト(S) で嵌合してなる
錠剤包装シートの収納容器。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、円形状シートの外周縁に係止孔と一定ピッチで順次密封してなる錠 剤を、個別に取り出し可能とした錠剤包装シートの収納容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、医薬品の錠剤やカプセルはガラス瓶やプラスチック容器に入れて市 販されているが、一担開栓すると耐水性、耐湿性の問題や、容器内で錠剤やカプ セルが壊れるなどの安全性に問題があった。近年において、前述の問題を解決す るため開発された錠剤包装シート（Press Through Pack）（例えば錠剤やカプセ ルを１錠単位で収納する形にプラスチックシートを成形し、それに熱可塑性物質 をコーティングしたアルミ箔を全面にヒートシールにより接着し、１錠単位でミ シン目線などで区画し、被包装物を指で押すとアルミ箔が破けて錠剤が出るよう になっている包装シート）が数多く使用されている。 更に、この錠剤を円形等間隔に配列して円形状の包装シートに形成し、錠剤を １個ずつ取り出す機構を備えた錠剤包装シートの収納容器が実開昭５６−８４９ ７９号公報で提案されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前述の提案は、錠剤取り出し機構である押し出し用ボタンによって１個ずつ錠 剤を容器から取り出していた。しかしながら、外出した際或いは長期に渡る旅行 等の場合、毎日１錠乃至複数錠必ず服用しなければならない場合に、服用するこ とを忘れたり或いは服用日、服用回数が判らなくなってしまい、確認することが できないという問題があった。

【０００４】 そこで本考案は、常に携帯できるような小型の容器で、しかも、容易に錠剤の 服用順と服用曜日が判かるようにした錠剤包装シートをセットし、押し出し用ボ タン等を使わずに錠剤を取り出せるようにした錠剤包装シートの収納容器を提供 するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

課題を解決するために本考案は、円形状シートの外周縁に、係止孔と一定ピッ チで順次密封された錠剤を有し、該錠剤の内周縁に識別シールを貼着し、錠剤を 個別に取り出し可能とした錠剤包装シートの収納容器であって、該収納容器(20) が、軸孔(12)を有する円盤状の天板(11)と底板(11a) を半筒状の側壁(19)で取り 付けた容器本体(10)と、円形状の底盤(15)周縁に軸孔(12a) と複数個の錠剤取り 出し孔(16)を設け、該底盤(15)の外周縁には係止突起(17a) を有する側板(17)を 設けた引き出し容器(10a) からなり、前記容器本体に引き出し容器を嵌合シャフ ト(S) によって嵌合した構成としたものである。

【０００６】 本考案を詳細に説明すると、本考案の錠剤包装シートの収納容器(20)は、底盤 (15)の周縁に軸孔(12)と複数個の錠剤取り出し孔(16)を設け、この外周縁には側 板(17)を立設し、この側板に係止突起(17a) を設けて引き出し容器(10a) とし、 この引き出し容器を複数個重ねて、容器本体(10)の軸孔(12)と引き出し容器の軸 孔(12a) に嵌合シャフト(S) を挿通し、上下から係止ピン(S1,S1) を嵌め込み組 立てたものである。

【０００７】 前記引き出し容器(10a) の係止突起(17a) は、底盤(15)に設けた軸孔(12a) に 対抗する位置の側板(17)外側に設けたもので、この突起に指を掛け手前に引くと 引き出し容器が容器本体から引き出され、押し込むと、この係止突起(17a) が容 器本体の側壁(19)縁部に当接してそれ以上入らないようになっている。

【０００８】 また、本考案に係わる錠剤包装シート(PT)は、図３に示すように円形状で１ヵ 所にＵ字状の係止孔(K) を有するシートで、外周縁には一定ピッチで一列に錠剤 を密封して、この錠剤包装シートの中央部に番号を印刷して、更に曜日等を印刷 した識別シール(18)をこの番号の周縁で錠剤の内周縁の余白に貼着したものであ る。この円形状の錠剤包装シート(PT)を引き出し容器１個に１シート、上から順 番に１番シート、２番シート…と順次収納する。この際、錠剤包装シート(PT)の 係止孔(K) を、挿通した嵌合シャフト(S) に嵌めると錠剤包装シートが引き出し 容器に固定される。

【０００９】 この引き出し容器(10a) の底盤(15)に設けた、複数個の錠剤取り出し孔(16)は 錠剤の包装ピッチに合わせて形成したもので、錠剤包装シートを固定すると、錠 剤(T) と錠剤取り出し孔(16)の位置が合致し、識別シールの曜日を確認して上か ら押すと錠剤のみが下の取り出し孔から排出される。

【００１０】

【作用】

本考案の錠剤包装シートの収納容器は、複数個の錠剤取り出し孔(16)と軸孔(1 2)を底盤(15)に設けた引き出し容器(10a) を、複数個重ねて容器本体(10)に嵌合 したもので、錠剤包装シート(PT)のＵ字状の係止孔(K) を各軸孔に挿通された嵌 合シャフト(S) に嵌め込み固定すると、引き出し容器の錠剤取り出し孔(16)と錠 剤(T) の位置が合致し、錠剤部分を上から押すことで取り出し孔から錠剤のみが 排出される。

【００１１】

【実施例】

本実施例を図に基づき説明する。図１は本考案の実施例における錠剤包装シー トの使用状態を示す収納容器の斜視図(a) と収納容器の側面図(b) である。図２ は収納容器の部品構成を示す斜視図であり、図３(a) は錠剤包装シートの平面図 であり、図３(b) は錠剤包装シートに貼着する曜日を印刷した識別シールの説明 図である。

【００１２】 本考案の錠剤包装シートの収納容器(20)は、図２に示すように、軸孔(12)を設 けた円盤状の天板(11)と底板(11a) を半筒状の側壁(19)によって取り付けた容器 本体(10)と、円形状の底盤(15)周縁に軸孔(12a) と複数個の錠剤取り出し孔(16) を設け、この外周縁には側板(17)を立設し、この側板外側で前記軸孔(12a) に対 抗する位置に係止突起(17a) を設けた引き出し容器(10a) と、引き出し容器を連 結する嵌合シャフト(S) とこれを係止する係止ピン(S1,S1) の部品構成からなっ ている。

【００１３】 また、本考案に係わる錠剤包装シート(PT)は、図３(a) に示すように、円形状 のシートの一部にＵ字状の係止孔(K) を設け、シート外周縁には一定ピッチで錠 剤(T) が包装されており、このシート中央に番号を入れて使用順番が判かるよう にした。この錠剤包装シートを使用する際に、図３(b) に示すように、曜日を印 刷した識別シール(18)を番号の周縁で、錠剤の内周縁の余白に貼着したものであ る。 この識別シール(18)は予め別添するもので、例えば１番の錠剤包装シートには 月曜日から土曜日まで、２番の錠剤包装シートには日曜日から金曜日までのよう にしたものである。

【００１４】 図１は、錠剤包装シートを収納して引き出し容器を引き出した様子を示したも のであるが、係止突起(17a) に指をかけて手前に引くと容器は嵌合シャフト(S) を軸して半回転して引き出されるので、シート番号、曜日を確認してから、錠剤 (T) を上から指で押すとシートの裏側が破れて錠剤のみが下に排出される。 尚本実施例においては、引き出し容器(10a) を複数個重ねて収納容器(20)とし たが、この引き出し容器の個数は限定するものではなく、例えば１個の引き出し 容器を備えた収納容器（図示をせず）でもよい。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は、錠剤包装シートの番号に合せて別添の曜日識別シールを貼着して、 Ｕ字状の係止孔を嵌合シャフトに嵌めると、引き出し容器の底盤に設けた錠剤取 り出し孔との位置決めができ、錠剤を上から指先で軽く押すだけで、錠剤だけを 個別に取り出すことができる収納容器である。 また、常に携帯できるように小型にも、少し大型にし家庭内に置く保管用にも なる収納容器で、且つ、錠剤の服用順や服用する曜日が判かる錠剤包装シートを セットしたまま錠剤のみを取り出すことができる便利な収納容器である。 更に、この収納容器に時計をセットしておけばアラームによって服用時間を知 らせることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例における錠剤包装シートの収納
容器の使用している様子を示す斜視図(a) と収納容器の
側面図(b) である。

【図２】本考案の錠剤包装シートの収納容器の部品構成
を示す斜視図である。

【図３】本考案の収納容器に用いる錠剤包装シートの一
例を示す説明図(a) とこの錠剤包装シートに貼着する曜
日を印刷した識別シールの一例を示す説明図(b)であ
る。

【符号の説明】

１０ …容器本体 １０ａ…引き出し容器 １１ …天板 １１ａ…底板 １２，１２ａ…軸孔 １５ …底盤 １６ …錠剤取り出し孔 １７ …側板 １７ａ…係止突起 １８ …曜日の識別シール １９ …側壁 ２０ …収納容器 Ｓ …嵌合シャフト Ｓ１ …係止ピン ＰＴ …錠剤包装シート Ｔ …錠剤 Ｋ …Ｕ字状の係止孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】円形状シートの外周縁に、係止孔と一定ピ
   ッチで順次密封された錠剤を有し、該錠剤の内周縁に識
   別シールを貼着して錠剤を個別に取り出し可能とした錠
   剤包装シートの収納容器であって、該収納容器(20)が、
   軸孔(12)を有する円盤状の天板(11)と底板(11a) を半筒
   状の側壁(19)で取り付けた容器本体(10)と、円形状の底
   盤(15)周縁に軸孔(12a) と複数個の錠剤取り出し孔(16)
   を設け、該底盤(15)の外周縁には係止突起(17a) を有す
   る側板(17)を設けた引き出し容器(10a) からなり、前記
   容器本体に引き出し容器を嵌合したことを特徴とする錠
   剤包装シートの収納容器。