JPH0642213Y2 - 電流センサ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はファラデー効果素子を用いた電流センサ、特に
その防水構造に係わる。

［従来技術と問題点］ ファラデー効果素子に光ファイバーを結合した電流計測
用のセンサには次のような構成のものが提案されてい
た。

第３図は断面図を示し、１は半環状のけい素鋼板積層の
分割鉄心であり、2,2′は同様にけい素鋼板積層の分割
鉄心であり、４はファラデー効果素子である。ファラデ
ー効果素子４には、光入力用の光ファイバ５と出力用の
光ファイバ５′が接続されている。

鉄心１の外周に半環状のベルト３をそえ、分割鉄心１の
接合端面を残し、成形型により、半環状の外周全体にゴ
ム又はウレタン等軟質樹脂で一体にモールドを施して樹
脂被覆６が形成され、他方分割鉄心2,2′及びファラデ
ー効果素子４を半環状に配し、光ファイバ5,5′ととも
に軟質樹脂で一体にモールドされ、その中心孔７に計測
すべき電流導体を嵌め、ベルト３の端部金具８をボル
ト．ナット等で締付け、各鉄心1,2,2′の接合端面を合
わせて固定していた。なお、図でＡ−Ａ′は接合面を示
し、ファラデー効果素子４は鉄心による磁気回路中にあ
る。

このように従来のファラデー効果素子を用いた電流セン
サは分割形となっており、これを覆うゴム又はウレタン
等樹脂による被覆６もこれに従うため、第４図に示すよ
うに、鉄心端面を接合させた場合、樹脂被覆６の端面間
に微小の隙間８ができ、この電流センサを屋外等で使用
するときは、水分が侵入し、鉄心が酸化するおそれがあ
る。

［考案の目的・構成］ 本考案は、このような隙間よりの水分の侵入を防止する
目的でなされたものであって分割鉄心間の鉄心の接合端
面より、樹脂による被覆端面を若干突出させ、鉄心の接
合端面の接合時に、前記樹脂による被服端面相互の圧接
により、鉄心への水分の侵入を防止できるように構成し
たものである。

第２図（イ）、（ロ）は本考案の実施例を示す。第３図
と同一部分は同一符号で示す。（イ）図、（ロ）図とも
接合部分のみを外観図及び側方よりみた断面図で示して
いる。全体としては第３図に示す従来の電流センサと接
合部分を除き、変るところはない。

分割鉄心１及び２の接合端面11,12に対してゴム、ウレ
タン等軟質樹脂よりなる被覆６の各端面13,13′は分割
鉄心の接合端面11,12よりαだけ突出して形成され、前
記接合端面11,12は被覆６の各端面13、13′のつくるく
ぼみにあるような形状となっている。

第１図は実施例を示し、第３図について説明したよう
に、分割鉄心１と分割鉄心2,2′及びファラデー効果素
子４を一体とした分割鉄心とをベルト等によって締付け
を終った時の状態を示している。図示のように、鉄心1,
2の接合端面11,12が接合の状態で、樹脂による被覆端面
13,13′は、互に圧接の形となり、接合面は若干側方に
突出し、鉄心１、２を密封する。

本考案の電流センサは、送電線や配電線の電流計測用に
用いることができるが、特に屋外計測用として好適であ
る。

［効果］ 本考案によれば、分割型鉄心にファラデー効果素子を組
合せた電流センサにおいて、鉄心への水分の侵入を防止
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を部分的に示す。第２図
（イ）、（ロ）は本考案実施例を分解して示し、（イ）
図は外観図、（ロ）図は側方よりみた断面図であり、い
ずれも接合部分を示している。 第３図は、従来の分割型鉄心にファラデー効果素子を組
合せた電流センサを示す。第４図は第３図電流センサに
おける鉄心端面接合の説明図である。 1,2,2′……分割鉄心、４……ファラデー効果素子、5,
5′……光ファイバ、６……樹脂、８……隙間、11、12
……鉄心接合端面、13,13′……樹脂被覆端面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】接合端面を残して樹脂被覆を施した半環状
   の分割鉄心と接合端面を残してファラデー効果素子とと
   もに一体に樹脂被覆を施した半環状の分割鉄心を接合し
   てなる電流センサにおいて、前記樹脂被覆の接合端面を
   分割鉄心の接合端面より突出させ、前記両分割鉄心端面
   を接合することを特徴とする電流センサ。