JPH0641849B2 - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

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JPH0641849B2
JPH0641849B2 JP60042742A JP4274285A JPH0641849B2 JP H0641849 B2 JPH0641849 B2 JP H0641849B2 JP 60042742 A JP60042742 A JP 60042742A JP 4274285 A JP4274285 A JP 4274285A JP H0641849 B2 JPH0641849 B2 JP H0641849B2
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substrate
diffraction grating
diffracted light
optical system
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賢一 児玉
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Nippon Kogaku KK
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、半導体装置等の製造工程、特にフォトリソグ
ラフィ工程におけるマスク(レチクル)とウエハとのア
ライメントのための位置合わせなどに好適な位置検出装
置に関し、特に回折格子状の第1マークを有する第1基
板(例えばマスク)と別の回折格子状の第2マークを有
する第2基板(例えばウエハ)との相対的な位置を検出
するための位置検出装置に関するものである。
[従来の技術] 従来この種の位置検出装置としては投影型露光装置にT
TL方式として適用した場合に好適な次の方式の装置が
ある。すなわち、この方式は、レチクル上に形成された
回折格子マークの縮小像をウエハ上に形成し、これとウ
エハ上に形成された、縮小像と同じ大きさの回折格子マ
ークを重ね合わせると、両者の相対的な位置ずれにより
レチクルへ戻つてくる光量に変調がかかり、これによつ
て位置ずれ検出信号が得られる方式である。しかし、こ
の方式は、レチクルを水平方向に振動させてそれに同期
した検出信号を同期検波することにより零点検出を行な
つているが、レチクルを振動させることは、塵の発生、
振動停止時のレチクルの位置再現性の点で問題がある。
更に、機構系や電気的な処理系も複雑になるという問題
がある。また、位置ずれ方向を判別するためにウエハ上
の回折格子マークを碁盤の目状に形成しなければなら
ず、このためマークがプロセス上で変形しやすいという
問題もある。
また、他の位置検知方式、すなわち、ホログラムにより
等価的に形成された位置固定の回折格子マークとウエハ
上に実際に形成された回折格子マークの回折光どうしを
干渉させることによりウエハの位置検知信号を得る方式
として、特開昭59−192917号公報に示されてい
るホログラフイツクアライメント法がある。しかし、こ
の方式はオフアクシス方式による位置検出法であるた
め、ウエハとレチクルとの相対位置があいまいになると
いう問題がある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、上述の問題を解決し、マスクと基板と
の相対的な位置検出を高精度に行ない、かつ、その機構
系及び信号処理系も比較簡単な構造の位置検出装置を提
供するものである。
本発明の他の目的は、位置ずれ方向の判別を可能にし、
更に、位置合せマークの特定の条件及び変形による位置
合せ信号の劣化を改善した位置検出装置を提供するもの
である。
[課題を解決するための手段] 本願第1発明に係る位置検出装置は、回折格子状の第1
マークを有する第1基板と、回折格子状の第2マークを
有する第2基板との相対的な位置を検出する装置におい
て、前記第1マークと第2マークの各々に照明光を照射
する照明手段と、前記第1マークから発生した第1の回
折光と前記第2マークから発生した第2の回折光とを互
いに干渉させるように所定の像面上のほぼ同一の位置に
集光させる集光光学系と、前記第2マークから発生した
前記第2の回折光が前記第1基板上の前記第1マーク以
外の部分領域に照射されるような状態で前記第1基板と
第2基板とをその基板面とほぼ平行な方向に相対移動さ
せる移動手段と、前記像面内に配置され、前記移動手段
による相対移動に伴って生じる前記第1の回折光と第2
の回折光との干渉光の強度の変化に応じた光電信号を出
力する光電検出器とを備えており、前記光電信号に基づ
いて前記第1基板と第2基板との相対位置を検出するよ
うにようにして前述の課題を達成したものである。
また本願第2発明に係る位置検出装置は、マスクのパタ
ーンを投影光学系を介して基板に露光する装置に設けら
れ、回折格子状の第1マークと該第1マークの近傍に形
成された透明な窓とを有する前記マスクと、回折格子状
の第2マークを有する前記基板との相対的な位置を検出
する装置において、前記透明な窓と前記投影光学系とを
介して前記第2マークの計測方向とほぼ垂直な方向に関
して傾き且つ前記投影光学系の光軸に対して斜めの方向
から所定波長の照明光を前記第2マークに照射すると共
に前記第1マークに前記照明光を照射する対物光学系
と、前記第1マークから発生した第1の回折光と前記第
2マークから発生して前記投影光学系および前記透明な
窓を通過した第2の回折光とを前記対物光学系を介して
受光する光電検出器とを備えており、前記光電検出器か
ら出力される光電信号に基づいて前記マスクと前記基板
との相対位置を検出するようにして前述の課題を達成し
たものである。
[作用] 本願発明において、第1基板上の回折格子状の第1マー
クと、第2基板上の回折格子状の第2マークとの各々に
対して照明手段から照明光を照射すると、前記第1マー
クからは第1の回折光が発生し、前記第2マークからは
第2の回折光が発生する。これら第1と第2の回折光は
集光光学系により所定の像面上のほぼ同一の位置に集光
され、この像面上で両回折光が干渉を生じる。
例えば第1基板がマスク(レチクル)であり、第2基板
が投影光学系によって前記マスクのパターン像の露光を
受けるウエハである場合、照明光を受けたマスクの第1
マークから生じた第1の回折光(透過回折光)は投影光
学形によってウエハ上に像を結び、その反射光は入射光
路を戻ってマスク側に出てくる。またマスクへの照明光
の一部はマスクの第1マーク近傍の透過窓から投影光学
系を介してウエハ上の第2マークを照射し、そこで生じ
る第2の回折光(反射回折光)は入射光路を戻ってやは
りマスク側に出てくる。
集光光学系はこのようにして別々の光路を導かれた第1
と第2の回折光をそれらが互いに干渉するように例えば
照明光路外の所定位置に設定された前記像面上のほぼ同
一の位置に集光する。
移動手段は、前記第2マークから発生した前記第2の回
折光が前記第1基板上の前記第1マーク以外の部分領
域、例えば前記透過窓に照射されるような状態下で前記
第1基板と第2基板とをその基板面とほぼ平行な方向に
相対移動させる。
前記像面内に配置された光電検出手段は、前記移動手段
による相対移動に伴って生じる前記第1の回折光と第2
の回折光との干渉光の強度変化に応じた光電信号を出力
し、この光電信号に基づいて前記第1基板と第2基板と
の相対位置が検出される。この場合、前記光電信号の変
化は第1マークと第2マークとの位置ずれに対応してお
り、これは単純な正弦波状の信号となるので、波形の歪
みが少なく、従って検出精度の向上が果たせるものであ
る。また検出には正弦波の零点近傍における信号変化率
の大きい部分を利用できるので、ファインアライメント
の再現性も良好となり、しかもその信号をそのまま位置
合わせのサーボ制御に使用することもできる。
また本願第2発明に係る位置検出装置は、マスクのパタ
ーンを投影光学系を介して基板に露光する装置に設けら
れるものであり、回折格子状の第1マークと該第1マー
クの近傍に形成された透明な窓とを有する前記マスク
と、回折格子状の第2マークを有する前記基板との相対
的な位置を検出する。
対物光学系は、所定波長の照明光を第1と第2のマーク
に照射するが、この場合、第2マークには前記透明な窓
と前記投影光学系とを介して前記第2マークの計測方向
とほぼ垂直な方向に関して傾き且つ前記投影光学系の光
軸に対して斜めの方向から照明光を照射する。これによ
って第2マークが段差をもつ場合にこの段差を前記傾斜
によって等価的に変化させ、照明光の前記波長に対して
前記段差が特定の値をもつ場合の検出感度の低下が軽減
される。
前記第1マークから発生した第1の回折光と前記第2マ
ークから発生して前記投影光学系および前記透明な窓を
通過した第2の回折光は前記対物光学系を介して光電検
出器により受光され、その干渉光の強度変化に応じた光
電信号に基づいて前記マスクと第2基板との相対位置が
検出される。
本発明を実施例図面と共に詳述すれば以下の通りであ
る。
〔実施例〕 第1図は本発明の一実施例に係る位置検出装置の基本構
成(但し、回折光の検出系を除く)を示した説明図で、
縮小投影露光装置に適用した例を示す。第2図はそのレ
チクルの平面説明図、第3図はそのウエハの平面説明
図、第4図は第1図の装置の動作原理を示した説明図、
第5図は前記位置検出装置の回折光の検出系の構成を示
した説明図である。
第1図において、(1)はレチクルで、その裏面にはクロ
ム等で構成されたパターン面(1a)が形成されてい
る。(2)は物体(レチクル)側が非テレセントリツク
で、像側がテレセントリツクな投影レンズ、(3)はウエ
ハである。レチクル(1)はレチクルホルダー(レチクル
ステージ)(30)に保持され、ウエハ(3)はウエハホルダ
ー(ウエハステージ)(31)に保持されている。ウエハホ
ルダー(31)にはステージ駆動モータ(32)が駆動軸を介し
て取付けられており、ウエハホルダー(31)の位置調整が
できるように構成されている。その移動量はレーザ干渉
測長器(33)により測定される。なお、図示しないが、ス
テージ駆動モータ(32)による移動方向と直交する方向に
ウエハホルダー(31)を移動させるステージ駆動モータ
と、この移動量を測定するレーザ干渉測長器も設けられ
ており、ウエハホルダー(31)すなわちウエハ(3)は2次
元に位置調整可能に構成されている。
レチクル(1)には回折格子マークRGと透明な窓として
のスリツトパターンRSとが1対となつて、第2図に示
すようにパターン領域の外側のx軸上及びy軸上にそれ
ぞれ1個ずつ設けられている。一方第3図に示すよう
に、ウエハ(3)上の複数のチツプのうち、チツプ
(C),(C),(C)はx軸方向に並置され、
各チツプの外側には回折格子マークWGがx軸上及びy
軸上にそれぞれ形成されており、後述するようにレチク
ル(1)の回折格子マークRGが回折格子マークWGの近
傍に投影されるように構成されている。
第1図の説明に戻つて、レーザビームLBを縮小投影レ
ンズ(2)の瞳面Spの中心に集光するように、レチクル
(1)上の回折格子マークRGとスリツトパターンRSに
照射すると、回折格子マークRGとスリツトパターンR
Sの縮小パターンがウエハ(3)上に投影される。このと
き、スリツトパターンRSの縮小パターンの位置とウエ
ハ(3)上に形成された回折格子マークWGの位置とは一
致し、回折格子マークRGの縮小マークRG′は回折格
子マークWGの近傍に結像する。この様子は第4図に詳
細に図示されているとおりである。ここで、回折格子マ
ークWGと回折格子マークRGの縮小マーク(以下単に
縮小マークという)RG′とのピツチPは互いに等し
く、両者の中心は互いに距離lだけ離れているものとす
る。また、DLはスリツトパターンRSの透過光で、Dw
+とDw-,Dw′+とDw′−はそれぞれ回折格子マークWG
の上面と下面による0次以外の回折光を表わしている。
Droは回折格子マークRGで発生した0次回折光で、Dr
+,Dr-は等価的に縮小マークRG′による回折光と考え
ることができる。
従つて、この時回折格子マークWGと縮小マークRG′
による同次数の回折角は等しいので、回折光Dw+,Dw′+
とDr+,Dw-,Dw′−とDr-が互いに干渉をおこす。回折光D
w+,Dw′+,Dr+,Dw-,Dw′-,Dr′−の振幅をそれぞれAw+,A
w′+,Ar+,Aw-,Aw′-,Ar′とすると、(+)と(-)方向の干
渉波の強度I+とI-は次の(1),(2)式のように表わされ
る。ここでは、格子の数が1個ずつの場合を考えるが、
格子の数が複数個あつても回折格子マークWGと縮小マ
ークRG′の干渉条件について考えるときはこれで十分
である。
=Aw+ +Aw′+ +Ar+ +2・Ar+・Aw+・cosk{l・sinθ+d(1+cosθ)} +2・Ar+・Aw′+・cosk{l・sinθ+(P/2)・sinθ)} +2・Aw+・Aw′+・cosk{d(1+cosθ)−(P/2)sin
θ} ……(1) I=Aw− +Aw′− +Ar− +2・Ar−・Aw−・cosk{l・sinθ−d(1+cosθ)} +2・Ar−・Aw′−・cosk{l・sinθ+(P/2)・sinθ)} +2・Aw−・Aw′−・cosk{d(1+cosθ)+(P/2)sin
θ} ……(2) 但し、l;回折格子マークWGと縮小マークRG′との
距離 P;回折格子マークのピツチ θ;回折角 d;回折格子マークWGの段差 k;2π/λ(λ:レーザの波長) 次に、n次回折光の回折角をθとすると、sinθ
nλ/Pとなり、通常低次回折光では、(nλ/P)≪
1、また、Aw+=Aw−,Aw′+=Aw′−、A
r+=Ar−であることを考慮して、ΔI=−(I
)を計算すると次の(3)式が得られる。
ΔI=4Ar+・Aw+・sin{(2π/λ)d(1+cosθ)}・sin {2π(nl/P)}≒4Ar+・Aw+・sin{2π(2d/λ)}・ sin{2π(nl/P)} ……(3) 上記(3)式はΔIがlを変数とした正弦波関数であり、
l=(P/2)×M(M;整数)のときに、ΔI=0
となることを示している。
従つて、第1図又は第4図においてウエハ(3)が左右に
動くと、回折格子マークWGのみが移動して、距離lが
変化するので、ΔIを計測すれば位置ずれ検出信号が得
られる。
このような回折光の検出系を示したのが第5図である。
光電素子Pd+,Pd-は縮小投影レンズ(2)の瞳面Spと共役
な面上に配置されている。図中で点線と実線で示した光
線は、それぞれ回折格子マークWGと縮小マークRG′
からの0次光及び、+,−n次光の回折光である。FP
は回折光の干渉波ができる像面であり、2つの光電素子
Pd+,Pd-はこの面に沿つて配置されている。従つて、レ
チクル(1)を透過してきた回折光は、ハーフミラー(4)に
よつてレンズ(5)へ導びかれ、光電素子Pd+,Pd-のそれぞ
れに+,−n次の回折光が集光するように構成されてい
る。図において、(20)は照明手段の一部を構成している
集光レンズである。
この光学系において、回折格子マークRGは透過形の回
折格子であるため、マークRGからは反射回折光と透過
回折光との両方が発生し、透過回折光はDro,Dr-,Dr+
してウエハ(3)面上で結像した後反射して回折格子マー
クRGに戻り、回折光Dr-,Dr+(±n次光)のみが光電
素子Pd-,Pd+に入射する。尚、回折格子マークRGから
の反射回折光は、レーザビームLBの主光線がパターン
面1aに対して垂直でないため、光電素子Pd+,Pd-には入
射しない。
ところで、第1図〜第3図に示したレチクル(1)上の回
折格子マークRGとウエハ(3)上の回折格子マークWG
は、第6図に示す構成をしており、レチクル(1)上の回
折格子マークRGとウエハ(3)上の回折格子マークWG
は相似形をなしている。そして、回折格子マークRGの
縮小像である縮小マークRG′は、本実施例では回折格
子マークWGと全く同一形状であり、レチクル(1)とウ
エハ(3)とを正確に位置合わせしたとき、距離lだけ離
れた位置に結像するようになされている。
なお、回折格子マークWGと縮小パターンRG′は、そ
のピツチPさえ同じ寸法であれば、必らずしも同一形状
である必要はない。
次に、以上の構成からなる本実施例の装置の位置検出及
び位置決めについて説明する。
光電素子Pd-,Pd+の出力の差となるΔIは、(3)式により
その符号は距離lのみならず、回折格子マークWGの段
差dによつても、例えばn次回折光を用いる場合には第
7図に示すように変化するので、実際の位置決めは次の
手順で行なう。第7図において、横軸は位置ずれを表わ
し、ΔIの零電位でもある。
まず、他の粗位置合わせ手段(図示せず)により第7図
において、(P/n)×(N−1/2)<l<(P/n)
×N(N;整数)となるように、レチクル(1)に対して
ウエハ(3)を位置合わせする。この位置合わせは、ステ
ージ駆動モータ(32)を駆動させて、ウエハホルダー(31)
を移動させることにより行なう。
次に、この粗位置合わせをした後、本実施例の位置検出
装置の出力に基づいて位置合わせを行なう。まず、照明
手段(図示せず)によりレンズ(20)を介してレーザビー
ムLBをレチクル(1)上の回折格子マーク(RG),ス
リツトパターン(RS)に照射すると、回折格子マーク
WGの回折光と縮小マークRG′の回折光はレチクル
(1)を透過してハーフミラー(4)で反射し、レンズ(5)を
通つて光電素子Pd+,Pd-に+,−n次の回折光が集光
し、光電素子Pd+,Pd-の出力を読み取つてその差(Δ
I)を求めると、それは(3)式によりレチクル(1)とウエ
ハ(3)の相対距離を示すものとなる。次に、この時のΔ
Iの符号を記憶し矢印方向(第7図)にウエハ(3)を動
かして、ΔI=0、つまりl=(P/n)×Nとなると
ころで停止させることで位置合わせを行なう。勿論この
時のウエハ(3)の移動はステージ駆動モータ(32)の駆動
によりなされる。もし、ΔI=0となる点を通り過ぎる
とΔIの符号が反転するので、逆に動かせばよくずれ方
向の判別も容易にできる。ウエハ(3)の移動方向は、第
7図の矢印の方向だけでなく、その反対方向にしても同
様に位置合わせができることはいうまでもない。
次に、回折格子が非対象に形成されている場合の事を考
慮した、本発明の他の実施例に係る位置検出装置につい
て説明する。
上述の実施例は回折光子が理想的に形成されている場合
を前提としたものであるが、実際のプロセスでは格子の
一本一本が位置検出方向に関して非対称になる場合があ
り、回折光も+方向と−方向とで異なつてくる。この
時、(1)式,(2)式において、Aw+とAw-,Aw′+とAw′-
等しくならずに位置検知に誤差を生じるが、第8図に示
した実施例によればその誤差を軽減できる。
この実施例は、比較的太くて平行なレーザビーム(9)が
レンズ(7),(8)で構成された逆ビームエクスパンダによ
り、投影レンズ(2)の瞳(SP)の中心に収束するよう
な光LBに変換され、レチクル(1)上の回折格子マーク
RGとスリツトパターンRSに入射する光学系を有す
る。そして、レーザビーム(9)の途中に、回折格子マー
クRG側のビームのみを必要に応じて遮断できるように
した遮断器(10)を挿入してある。遮断器(10)としては、
機械的チヨツパあるいは液晶等で構成することが考えら
れる。尚、レンズ(8)は第5図中の集光レンズ(20)に相
当し、レンズ(8)とレチクル(1)との間に第5図と同様の
ハーフミラー(4)が設けられている。
まず、第8図において、遮断器(10)により回折格子マー
クRG側のビーム(9)を遮断してスリツトパターンRS
のみを照明し、その時の回折格子マークWGからの+と
−方向の回折光強度を半導体メモリ、あるいはサンプル
ホールド回路に記憶し、それぞれをJ,Jとする。
(1)式,(2)式においてAr+=Ar-=0とおくと、次の(4),
(5)式が得られる。
=Aw+ +Aw′+ +2Aw+・Aw′+・cosk{d(1+cos
θ) −(P/2)sinθ} ……(4) J=Aw− +Aw′− +2Aw−・Aw′−・cosk{d(1+cos
θ) +(P/2)sinθ} ……(5) 次に、遮断器(10)をはずして回折格子マークRG側にも
レーザビームLBを入射させた時、+と−方向の回折光
強度I,Iはそれぞれ(1),(2)式で与えられるの
で、両者の値からビームLBを一部遮断したときの値を
差し引くと次の(6),(7)式のようになる。
−J=Ar+ +2Ar+・Aw+・cosk{l・sinθ+d(1+cosθ)} +2Ar+・Aw′+・cosk{l・sinθ+(P/2)・sinθ}
……(6) I−J=Ar− +2Ar−・Aw−・cosk{l・sinθ−d(1+cosθ)} +2Ar−・Aw′−・cosk{l・sinθ+(P/2)・sinθ}
……(7) そして(6)式の結果から(7)式の結果を減算すと位置信号
ΔIが得られる。これは、直接(1)-(2)式の演算を行な
つて求める場合に比べて非対称性の影響が少なくなり、
位置検出誤差を軽減できる。
ところで、ΔIは(3)式により、ウエハ(3)上の回折格子
マークWGの段差dが(λ/4)の整数倍のときは、l
によらず0となり、検出感度が全く無くなる。しかし、
このような場合には、第9図に示すようにレーザビーム
(6)を回折格子マークWGに対して斜めに入射させる
と、等価的に段差dを変えることができ、段差dによる
検出感度の低下を軽減させることができる。これは、第
10図に示すようにレーザビーム(6)を角度だけ傾く
ように入射させると、回折格子マークWGの上面と下面
での反射光RtとRbの光路差が2dcosとなり、
=0°の場合に比べてcos倍だけ短くなるからであ
る。なお、レーザビームの傾きは位置合わせ方向に対し
て直角になつているので、位置検出の誤差となることは
ない。そこで、このようにレーザビームを位置合わせ方
向に直角な方向に傾けるようにした本発明の他の実施例
に係る位置検出装置について説明する。この実施例では
第11図に示すようにレーザビームLBを主光線l
で示したようにyz平面内で異なる角度で傾斜して
照射させた構造となつている。すなわち、回折格子マー
クRGの微小線要素の伸びる方向に傾けた光束を入射さ
せている。この場合ウエハ(3)上では第9図に示したの
と同様な状態になる。
以上の原理に基づいた具体的な光学配置例を第12図
(a),(b),(c)に示す。この実施例は、第8図の実施例に
おいてレンズ(7)と(8)との間の光路中に反射面(13)を挿
入して構成したものである。レンズ(8)の光軸がレチク
ル(1)と交わる点Pfがレンズ(8)の焦点と一致すように
配置されている。
第12図(a)は、縮小投影レンズ(2)の瞳面Spの中心に
レーザビーム(9)が集光されている場合を示している。
なお、図においてレーザビーム(9)の瞳面Sp上の集光
点は符号Pで示されている。次に、反射面(13)がその
面と垂直な方向(矢印の方向)へ平行移動すると、レン
ズ(8)から見た見かけ上のレーザビーム(9)の集光点P
は、レンズ(8)から見て反射面(13)に垂直な直線(14)上
を動くことになる。この時直線(14)と集光点Pの軌跡
のレンズ(8)の光軸に対する傾きがある特定の条件(こ
の条件は後述する)を満足するように設定すれば、レー
ザビーム(9)を常に瞳面S上に集光させることができ
る。また、レチクル(1)面上の点Pfはレンズ(8)の焦点
と一致しているので、反射面(13)が平行移動しても、レ
ーザビームの主光線が常にレチクル(1)面上の点Pfを
通ることになる。つまり、反射面(13)が図の左下方向
(矢印b方向)へ平行移動すると第12図(b)のように
なり、右上方向(矢印c方向)へ平行移動すると第12
図(c)のようになる。
更に、レチクル(1)面とウエハ(3)面とは共役な関係にあ
るので、レーザビームの主光線とウエハ(3)面とが交わ
る点Pwとレチクル(1)面上の点Pfとが共役となり、
点Pwは動くことがない。従つて第12図の実施例に示
した構成により、第9図(又は第11図)に示したレー
ザビーム(6)のように、ウエハ(3)上の回折格子マークW
Gを斜めからの平行ビームで照射することができる。
ここで、直線(14)と集光点Psの軌跡のレンズ(8)の光軸
に対する傾きに必要とされる条件を第13図に基づいて
説明する。同図中の座標(x,y)上の点Qと座
標(x,y)上の点Qは、焦点距離fのレンズ(1
5)に対して共役な関係にあるものとする。次に、点Q
が(i)式で与えられる直線(16)上を動く時の点Qの軌
跡を考える。
=ax+b(a,b;定数) ……(i) レンズの結像公式より次の(ii),(iii)式が得られる。
これら(i),(ii),(iii)式により、xとyの関係は次
の(iv)式で与えられる。これが点Q軌跡であり直線(1
7)となる。
従つて、第12図(a),(b),(c)中のレンズ(8)、点Ps,
Pcはそれぞれ第13図中のレンズ(15)、点Q,Q
に対応するものと考えればよく、点Psが(i)式で与え
られる直線上を動くと仮定した場合は、点Pcの軌跡(1
4)が(iv)式を満足するように反射面(13)を設定すればよ
い。
尚、第12図に示した光学系は、投影レンズ(2)に入射
する光束(レーザビーム等)のウエハ側でのテレセント
リシテイを調整するためのものとしても有効である。
なお、上述の実施例においては、光電検出器がレチクル
(1)の上部に設けられている場合について説明したが
(第5図)、第14図に示すように、回折光がレチクル
(1)を透過する前にハーフミラー(4)でレンズ(5)へ導
き、光電素子Pd−,Pd+上に、−,+n次の回折光
がそれぞれ集光するようにしてもよい。なお、図におい
てFPはウエハ(3)の表面と共役な面で、FPは投
影レンズ(2)の瞳面Spと共役な面である。この実施例
ではミラー(4)の配置がレチクル(1)の下方なので、縮小
マークRG′から2次的に発生する回折光と回折格子マ
ークWGからの回折光のみが干渉し、それが光電素子P
d−,Pd+で検出される。
また、回折格子マークRGからの反射回折光のみと、ウ
エハ(3)上の回折格子マークWGからの反射回折光のみ
とを干渉させるような光学系の構造にしてもよい。
回折格子マークRG,WGの構成は、第6図に示された
ものに限らず、第15図に示すように縮小マークRG′
の格子とウエハ(3)の回折格子パターンWGの格子が上
下に並ぶように配置してもよい。また、回折格子マーク
は適当な角度、例えば45°等の斜格子であつてもよ
い。回折格子マークを細長い格子の並びとして形成した
場合には、マークの端の部分がプロセス上で変形して
も、検出位置の誤差にはほとんど影響せず、また、マー
クの一部に欠陥が生じてもマーク全体としては平均化さ
れてあまり問題にならないという利点がある。
また、回折格子マークRGとスリツトパターンRSと
は、第6図及び第15図に示すように近接して設けず
に、レチクル(1)上でパターン領域をはさんだ両側に分
けてもよい。その場合は、回折格子マークRGからの回
折光(又は一度ウエハ(3)上で反射してきた回折光)と
ウエハ(3)上の回折格子マークWGからの回折光(又は
スリツトパターンRSを通つた回折光)とを干渉させる
ために、光学系の引き回しが必要となる。
照明光(レーザビームLB)が縮小投影レンズ(2)の色
収差(補正された)波長と異なる場合は、レチクル(1)
とウエハ(3)との共役がくずれるので、回折格子マーク
RGやスリツトパターンRSの下に色収差補正用のレン
ズやミラー、プリズム等を設ける必要がある。
尚、本実施例の投影レンズ(2)はレチクル(1)側が非テレ
セントリツクな光学系としたが、物体側と像側の両側が
テレセントリツクな光学系の投影レンズを使つてもよ
い。この場合、レチクル(1)を照明するレーザビームL
Bの主光線はパターン面1aと垂直になるので、回折格子
マークRGからの反射回折光と、ウエハ面で反射した透
過回折光との両方が光電検出器に入射することになる。
(第5図の場合)さらに反射回折光と透過回折光とを分
離して検出する場合は、偏光を用いればよい。
本発明に係る位置検出装置は、上述の投影露光方式以外
に、プロキシミテイ方式にても全く同様に利用でき、特
にX線露光装置の光学アライメントにも好適である。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、発明に係る位置検出装
置は、マスクの第1マーク(RG)の回折光の照射位置
とウエハの第2マーク(WG)とが重なり合わない位置
で、第1マーク(RG)及び第2マーク(WG)の各々
のからの回折光を干渉させることによつて、得られる光
電信号のレベルは、位置ずれに応じて変化し、しかも単
純な正弦波状に変化する。このため、従来のものに比べ
て波形の歪みが少なくなり、精度が向上している。ま
た、正弦波上の0点付近の信号変化率が大きい部分を使
えるので、フアインアライメントの再現性もよい。しか
もその信号をそのままサーボ制御に使える。そして、機
構系及び信号処理系も、図示の実施例から明らかなよう
に簡単な構成となつている。
また、光電信号は正弦波状に変化するので、位置ずれ方
向の判断を容易に行なうことができ、更に、位置合わせ
マークはいずれも回折格子状になつているので、一部に
変形や欠陥を生じても、主体として平均化されて位置検
出信号の精度に大きな影響を与えない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る位置検出装置の基本構
成を示した説明図、第2図はそのレチクルの平面説明
図、第3図はそのウエハの説明図、第4図は第1図の装
置の動作原理を示した説明図、第5図は前記位置検出装
置の回折光の検出系の構成を示した説明図、第6図はレ
チクル上の回折格子マーク・スリツトパターン及びウエ
ハ上の回折格子マーク・縮小マークの平面説明図、第7
図は第1図の装置の位置検出信号の波形図である。第8
図はウエハの回折格子マークの非対称性による検出位置
の誤差の軽減を考慮した、本発明の他の実施例に係る位
置検出装置の説明図、第9図はウエハの回折格子マーク
の特定の段差における回折光量低下の軽減法を示した説
明図、第10図は第9図の効果を説明した原理図、第11
図は(第9図のような場合におけるレチクルへの)レー
ザビームの入射方法を示す説明図、第12図(a),(b),
(c)は第9図、第11図の原理に基づいた、本発明の他
の実施例に係る位置検出装置の説明図、第13図は第1
2図の装置の反射面の設置位置の条件を説明する説明
図、第14図は本発明の位置検出装置の検出系の他の例
を示した説明図、第15図はレチクル上の回折格子マーク
・スリツトパターン及びウエハ上の回折格子マーク・縮
小マークの他の配置を示した説明図である。 (1)……レチクル、(2)……縮小投影レンズ、(3)……ウ
エハ、(4)……ハーフミラー、(5)……レンズ、(6),(9)
……レーザビーム、(10)……光遮断器。 LB……レーザビーム、RG……レチクル上の回折格子
パターン、RS……レチクル上のスリツトパターン、W
G……ウエハ上の回折格子マーク、Pd+,Pd−……
光電素子。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回折格子状の第1マークを有する第1基板
    と、回折格子状の第2マークを有する第2基板との相対
    的な位置を検出する装置において、 前記第1マークと第2マークの各々に照明光を照射する
    照明手段と、 前記第1マークから発生した第1の回折光と前記第2マ
    ークから発生した第2の回折光とを、互いに干渉させる
    ように所定の像面上のほぼ同一の位置に集光させる集光
    光学系と、 前記第2マークから発生した前記第2の回折光が前記第
    1基板上の前記第1マーク以外の部分領域に照射される
    ような状態で、前記第1基板と第2基板とをその基板面
    とほぼ平行な方向に相対移動させる移動手段と、 前記像面内に配置され、前記移動手段による相対移動に
    伴って生じる前記第1の回折光と第2の回折光との干渉
    光の強度の変化に応じた光電信号を出力する光電検出器
    とを備え、 前記光電信号に基づいて前記第1基板と第2基板との相
    対位置を検出することを特徴とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】マスクのパターンを投影光学系を介して基
    板に露光する装置に設けられ、回折格子状の第1マーク
    と該第1マークの近傍に形成された透明な窓とを有する
    前記マスクと、回折格子状の第2マークを有する前記基
    板との相対的な位置を検出する装置において、 前記透明な窓と前記投影光学系とを介して、前記第2マ
    ークの計測方向とほぼ垂直な方向に関して傾き且つ前記
    投影光学系の光軸に対して斜めの方向から所定波長の照
    明光を前記第2マークに照射すると共に、前記第1マー
    クに前記照明光を照射する対物光学系と、 前記第1マークから発生した第1の回折光と、前記第2
    マークから発生して前記投影光学系および前記透明な窓
    を通過した第2の回折光とを、前記対物光学系を介して
    受光する光電検出器とを備え、 前記光電検出器から出力される光電信号に基づいて前記
    マスクと前記基板との相対位置を検出することを特徴と
    する位置検出装置。
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