JPH0641587B2 - 潜熱蓄熱材 - Google Patents
潜熱蓄熱材Info
- Publication number
- JPH0641587B2 JPH0641587B2 JP60220681A JP22068185A JPH0641587B2 JP H0641587 B2 JPH0641587 B2 JP H0641587B2 JP 60220681 A JP60220681 A JP 60220681A JP 22068185 A JP22068185 A JP 22068185A JP H0641587 B2 JPH0641587 B2 JP H0641587B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- latent heat
- heat storage
- storage material
- melting
- mgso
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子機器などを設置した密閉空間の温度調節
に用いられる潜熱蓄熱材に関するものである。
に用いられる潜熱蓄熱材に関するものである。
従来の技術 動作中に発熱をするたとえば交換器の様な電子機器を設
置した密閉空間の温度は、夏期の日中には30℃を越える
外気温と機器からの放熱によって50℃程度にまで達する
事があり、電子部品の安定動作のため空調機器を使用し
30℃程度を越えない様に調節されている。省エネルギー
を達成しつゝ斯かる空調を行なうには潜熱蓄熱材の適用
が有効であり、その検討が行なわれつゝある。
置した密閉空間の温度は、夏期の日中には30℃を越える
外気温と機器からの放熱によって50℃程度にまで達する
事があり、電子部品の安定動作のため空調機器を使用し
30℃程度を越えない様に調節されている。省エネルギー
を達成しつゝ斯かる空調を行なうには潜熱蓄熱材の適用
が有効であり、その検討が行なわれつゝある。
発明が解決しようとする問題点 被空調空間の温度を30℃程度に調節するには、潜熱蓄熱
材の融点は25℃程度以下にある事が必要である。当然の
事乍ら融点の低い潜熱蓄熱材を用いる程被空調空間の温
度を低く設定する事が可能となり上記目的の達成が容易
となるが、夜間外気と熱交換し外気に放熱して凝固し翌
日の吸熱・融解にそなえる事が困難となる。夜間の外気
温度を20℃程度と想定した場合、結局25℃程度の融点が
最適となる。
材の融点は25℃程度以下にある事が必要である。当然の
事乍ら融点の低い潜熱蓄熱材を用いる程被空調空間の温
度を低く設定する事が可能となり上記目的の達成が容易
となるが、夜間外気と熱交換し外気に放熱して凝固し翌
日の吸熱・融解にそなえる事が困難となる。夜間の外気
温度を20℃程度と想定した場合、結局25℃程度の融点が
最適となる。
数多くの潜熱蓄熱材のうちで、価格、不燃性、毒性、腐
蝕性などの面から最も実用的と考えられているものの1
つに硫酸ナトリウム10水塩(Na2SO4・10H2O)がある。こ
の材料の融点は32℃にあるため、上記目的に対しては適
当でなく融点を25℃程度に低下せしめる必要がある。
蝕性などの面から最も実用的と考えられているものの1
つに硫酸ナトリウム10水塩(Na2SO4・10H2O)がある。こ
の材料の融点は32℃にあるため、上記目的に対しては適
当でなく融点を25℃程度に低下せしめる必要がある。
本発明は、上記問題点を解決しNa2SO4・10H2Oを主材とし
た融点25℃程度の潜熱蓄熱材を提供する目的でなされた
ものである。
た融点25℃程度の潜熱蓄熱材を提供する目的でなされた
ものである。
問題点を解決するための手段 本発明による潜熱蓄熱材は、Na2SO4・10H2Oと硫酸マグネ
シウム7水塩(MgSO4・7H2O)とを少なくとも含む構成に
より上記目的を達成することができる。
シウム7水塩(MgSO4・7H2O)とを少なくとも含む構成に
より上記目的を達成することができる。
作用 本発明においてMgSO4・7H2OはNa2SO4・10H2Oの融点を低下
せしめる作用をし、Na2SO4・10H2O1モルに対しMgSO4・7H
2Oを0.7モル乃至1.5モル混合した場合には融点は約25℃
となった。
せしめる作用をし、Na2SO4・10H2O1モルに対しMgSO4・7H
2Oを0.7モル乃至1.5モル混合した場合には融点は約25℃
となった。
実施例 以下に本発明の実施例について説明する。
図に、Na2SO4・10H2OおよびNa2SO4・10H2OとMgSO4・7H2Oの
混合物の融解曲線を示す。32℃に融点をもつNa2SO4・10H
2OにMgSO4・7H2Oを混合すると、融解完了温度は図に示す
如くMgSO4・7H2Oの混合量と共に低下し、Na2SO4・10H2O1
モルに対しMgSO4・7H2Oを0.7モル混合した試料では約28
℃で融解が完了する。図に示される様に上記混合物の融
解開始温度は約22℃であり、融解開始と完了の間に約6
℃の温度差が生じ、この温度差はHa2SO4・10H2Oの単独の
場合の約2℃に比べかなり大きくなる。MgSO4・7H2Oの混
合量を増加しNa2SO4・10H2O:MgSO4・7H2O=1:1(モル
比)の混合物では融解完了温度は約25℃に低下し、か
つ、融解開始と完了の間の温度差も約3℃と小さくな
る。図では省略しているが、MgSO4・7H2Oの混合量をさら
に大きくすると融解完了温度が再び上昇し、かつ、融解
潜熱が次第に低下するのでNa2SO4・10H2O1モルに対して
MgSO4・7H2Oを1.5モル以上混合する事は望ましくない。
また、MgSO4・7H2Oの混合量が0.7モル以下になると融解
完了温度が28℃以上高くなりすぎ、また、融解開始と完
了の間の温度差が大きくなりすぎるため、実用的にはNa
2SO4・10H2O1モルに対し0.7モル乃至1.5モルのMgSO4・7H
2Oを混合する事が望ましい。
混合物の融解曲線を示す。32℃に融点をもつNa2SO4・10H
2OにMgSO4・7H2Oを混合すると、融解完了温度は図に示す
如くMgSO4・7H2Oの混合量と共に低下し、Na2SO4・10H2O1
モルに対しMgSO4・7H2Oを0.7モル混合した試料では約28
℃で融解が完了する。図に示される様に上記混合物の融
解開始温度は約22℃であり、融解開始と完了の間に約6
℃の温度差が生じ、この温度差はHa2SO4・10H2Oの単独の
場合の約2℃に比べかなり大きくなる。MgSO4・7H2Oの混
合量を増加しNa2SO4・10H2O:MgSO4・7H2O=1:1(モル
比)の混合物では融解完了温度は約25℃に低下し、か
つ、融解開始と完了の間の温度差も約3℃と小さくな
る。図では省略しているが、MgSO4・7H2Oの混合量をさら
に大きくすると融解完了温度が再び上昇し、かつ、融解
潜熱が次第に低下するのでNa2SO4・10H2O1モルに対して
MgSO4・7H2Oを1.5モル以上混合する事は望ましくない。
また、MgSO4・7H2Oの混合量が0.7モル以下になると融解
完了温度が28℃以上高くなりすぎ、また、融解開始と完
了の間の温度差が大きくなりすぎるため、実用的にはNa
2SO4・10H2O1モルに対し0.7モル乃至1.5モルのMgSO4・7H
2Oを混合する事が望ましい。
なお、この系は非調和融解を示すため、試料の作成には
相分離防止剤として架橋型アクリル酸重合体を2重量%
添加し、同時に、過冷却防止剤としてホウ砂を3重量%
添加したが、添加物としてはこれ以外のものでも良くこ
れらの添加物の有無は本発明の主旨を逸脱するものでは
ない。
相分離防止剤として架橋型アクリル酸重合体を2重量%
添加し、同時に、過冷却防止剤としてホウ砂を3重量%
添加したが、添加物としてはこれ以外のものでも良くこ
れらの添加物の有無は本発明の主旨を逸脱するものでは
ない。
発明の効果 以上の様に本発明はNa2SO4・10H2OとMgSO4・7H2Oとを少な
くとも含む潜熱蓄熱材を提供するもので、融解開始を約
22℃以上、融解完了を約28℃以下に設定する事が可能で
あり、さらに、本発明で使用されたNa2SO4・10H2O,MgSO
4・7H2Oはいずれも安価に、かつ、大量に入手可能な材料
であり、毒性もなく不燃性である事から、本発明による
潜熱蓄熱材は電子機器などを設置した密閉空間の温度調
節用に有用である。
くとも含む潜熱蓄熱材を提供するもので、融解開始を約
22℃以上、融解完了を約28℃以下に設定する事が可能で
あり、さらに、本発明で使用されたNa2SO4・10H2O,MgSO
4・7H2Oはいずれも安価に、かつ、大量に入手可能な材料
であり、毒性もなく不燃性である事から、本発明による
潜熱蓄熱材は電子機器などを設置した密閉空間の温度調
節用に有用である。
図は、Na2SO4・10H2OおよびNa2SO4・10H2OとMgSO4・10H2O
の混合物の融解曲線を示す図である。
の混合物の融解曲線を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】硫酸ナトリウム10水塩と硫酸マグネシウム
7水塩とを少なくとも含む事を特徴とする潜熱蓄熱材。 - 【請求項2】硫酸ナトリウム10水塩1モルに対し0.7モ
ル乃至1.5モルの硫酸マグネシウム7水塩が混合された
事を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の潜熱蓄熱
材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60220681A JPH0641587B2 (ja) | 1985-10-03 | 1985-10-03 | 潜熱蓄熱材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60220681A JPH0641587B2 (ja) | 1985-10-03 | 1985-10-03 | 潜熱蓄熱材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6281481A JPS6281481A (ja) | 1987-04-14 |
JPH0641587B2 true JPH0641587B2 (ja) | 1994-06-01 |
Family
ID=16754799
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60220681A Expired - Lifetime JPH0641587B2 (ja) | 1985-10-03 | 1985-10-03 | 潜熱蓄熱材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0641587B2 (ja) |
-
1985
- 1985-10-03 JP JP60220681A patent/JPH0641587B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6281481A (ja) | 1987-04-14 |
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