JPH0641199Y2 - 放射線防護用マット - Google Patents
放射線防護用マットInfo
- Publication number
- JPH0641199Y2 JPH0641199Y2 JP4855889U JP4855889U JPH0641199Y2 JP H0641199 Y2 JPH0641199 Y2 JP H0641199Y2 JP 4855889 U JP4855889 U JP 4855889U JP 4855889 U JP4855889 U JP 4855889U JP H0641199 Y2 JPH0641199 Y2 JP H0641199Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lead
- mat
- radiation protection
- rubber
- protection mat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は原子力発電所、その他原子力施設及び放射線を
発生する場所において人体を放射線から防護するために
用いる防護用マットに関するものである。
発生する場所において人体を放射線から防護するために
用いる防護用マットに関するものである。
[従来の技術] 原子力発電所や核燃料再生工場、その他の原子力施設で
は放射線防護のために恒久的な手段がとられている。し
かし、時には保守点検或は修理のためこれらの遮蔽構造
内で作業することもある。そのような場合には、放射線
の強度に応じて作業時間の調整、適当な遮蔽物の使用に
よって人体が必要以上の放射線を浴びないように管理さ
れている。マットはつるしたり、掛けたり、巻付けた
り、敷きつめたりして多くの用途がある。この目的に使
用されるマットは (1)遮蔽性にムラのないこと (2)柔軟性に優れ取扱の容易なこと (3)耐久性のあること (4)耐汚染性が良く洗浄可能なこと などが要求される。
は放射線防護のために恒久的な手段がとられている。し
かし、時には保守点検或は修理のためこれらの遮蔽構造
内で作業することもある。そのような場合には、放射線
の強度に応じて作業時間の調整、適当な遮蔽物の使用に
よって人体が必要以上の放射線を浴びないように管理さ
れている。マットはつるしたり、掛けたり、巻付けた
り、敷きつめたりして多くの用途がある。この目的に使
用されるマットは (1)遮蔽性にムラのないこと (2)柔軟性に優れ取扱の容易なこと (3)耐久性のあること (4)耐汚染性が良く洗浄可能なこと などが要求される。
従来これらの製品でパネルには鉛板を適当な厚みとし両
側を鉛以外の化粧シートで覆い板状にして使用されてお
りマットは鉛板及び鉛毛をマット状に重ねたものの両面
に天然又は合成樹脂の基布を複数かぶせ、その上を保護
フィルムで覆い端部を縫製した3重構造になっている。
又基布にガラスクロスを使用することもありその場合に
はガラスクロスの表面を合成樹脂やゴムでコーティング
した膜状として内部の鉛毛が洩れないようにしている。
側を鉛以外の化粧シートで覆い板状にして使用されてお
りマットは鉛板及び鉛毛をマット状に重ねたものの両面
に天然又は合成樹脂の基布を複数かぶせ、その上を保護
フィルムで覆い端部を縫製した3重構造になっている。
又基布にガラスクロスを使用することもありその場合に
はガラスクロスの表面を合成樹脂やゴムでコーティング
した膜状として内部の鉛毛が洩れないようにしている。
鉛毛は不織布状に重ねバインダーで鉛繊維がばらばらに
ならないように固定している。しかしくり返し折り曲げ
て使用されたりするとバインダーの効果がなくなり鉛繊
維が片寄って穴があき遮蔽性がなくなることもある。こ
れを防ぐためバインダーを多量に使用して固めてしまう
と全体として硬くなり柔軟性が失なわれる。
ならないように固定している。しかしくり返し折り曲げ
て使用されたりするとバインダーの効果がなくなり鉛繊
維が片寄って穴があき遮蔽性がなくなることもある。こ
れを防ぐためバインダーを多量に使用して固めてしまう
と全体として硬くなり柔軟性が失なわれる。
保護フィルムは汚れ防止と基布の破損防止のため0.1〜
0.3mm厚のポリエチレンシートが使用されるがあまり厚
くなるとマット全体の柔軟性が低下してくる。
0.3mm厚のポリエチレンシートが使用されるがあまり厚
くなるとマット全体の柔軟性が低下してくる。
[解決しようとする問題点] 放射線遮蔽材として鉛は有効であるが人体には有害であ
りマットに使用される鉛毛は細い繊維からできているの
で縫製した基布、フィルムの孔より洩出することがあ
る。不織布状にしたマットは柔軟性は良いが厚くなるた
め取扱いにくくなる。又鉛板は鉛毛マットに比べると厚
みは薄いが曲げた時曲げくせがつき易い。保護フィルム
は汚れ防止のため使用しているがポリエチレンなどの柔
いプラスチックを使用しているため耐熱性に乏しく、機
械的強度も小さい。これを改良するためのフィルムの代
りに基布上にPVC、ゴムなどの皮膜で被覆したものもあ
るが汚れ易く、更にシリコーンで処理しても汚染性を完
全に防止できない。
りマットに使用される鉛毛は細い繊維からできているの
で縫製した基布、フィルムの孔より洩出することがあ
る。不織布状にしたマットは柔軟性は良いが厚くなるた
め取扱いにくくなる。又鉛板は鉛毛マットに比べると厚
みは薄いが曲げた時曲げくせがつき易い。保護フィルム
は汚れ防止のため使用しているがポリエチレンなどの柔
いプラスチックを使用しているため耐熱性に乏しく、機
械的強度も小さい。これを改良するためのフィルムの代
りに基布上にPVC、ゴムなどの皮膜で被覆したものもあ
るが汚れ易く、更にシリコーンで処理しても汚染性を完
全に防止できない。
[問題点を解決しようとする手段] これらの問題を解決するため本考案の要旨とするところ
は、含鉛ゴムシートを、表面がフッ素樹脂で被覆したガ
ラスクロスで覆い、端部を熱融着した放射線保護用マッ
トにある。
は、含鉛ゴムシートを、表面がフッ素樹脂で被覆したガ
ラスクロスで覆い、端部を熱融着した放射線保護用マッ
トにある。
本考案の含鉛ゴムシートには、例えば特開昭62-124133
号「粉箔鉛を含有するゴム組成物」によって得られるゴ
ム配合物のシートを用いることができる。このシート
は、粉箔鉛がゴム中に均一に分散されているため放射線
に対する遮蔽性のムラはなく、鉛が外部に遊離しないた
め安全性は高い。シートは柔軟性に富み、くり返し曲げ
によって切断することがなく、更に難燃性ゴムを使用し
ているためシートも難燃性を有している。
号「粉箔鉛を含有するゴム組成物」によって得られるゴ
ム配合物のシートを用いることができる。このシート
は、粉箔鉛がゴム中に均一に分散されているため放射線
に対する遮蔽性のムラはなく、鉛が外部に遊離しないた
め安全性は高い。シートは柔軟性に富み、くり返し曲げ
によって切断することがなく、更に難燃性ゴムを使用し
ているためシートも難燃性を有している。
含鉛ゴムシートは、ゴム100重量部に対して粉箔鉛を100
0〜1800重量部好ましくは1200〜1500重量部の範囲で含
有させることがよい。1000重量部以下では放射線の遮蔽
性が十分でなく、また1800重量部以上では、成形性が悪
化し、シート化が困難になるという問題がある。また含
鉛ゴムシートには他に適宜必要に応じて硫酸バリウム、
カーボンブラック、酸化亜鉛、加硫促進剤、加硫剤等の
ゴム用配合剤を混合することもできる。
0〜1800重量部好ましくは1200〜1500重量部の範囲で含
有させることがよい。1000重量部以下では放射線の遮蔽
性が十分でなく、また1800重量部以上では、成形性が悪
化し、シート化が困難になるという問題がある。また含
鉛ゴムシートには他に適宜必要に応じて硫酸バリウム、
カーボンブラック、酸化亜鉛、加硫促進剤、加硫剤等の
ゴム用配合剤を混合することもできる。
含鉛ゴムシートをカバーするガラスクロスは、天然又は
合成繊維に比べて不燃性で機械的強度も大きく、滑り特
性、耐汚染性に富み、耐久性、耐熱性に勝れ、端部を熱
融着して気密性が良く内容物の洩出がない。しかも熱融
着部は軟化温度の高いフッ素樹脂を使用しているため、
強固であり、くり返し曲げ等の外力で剥離することもな
く、従来の鉛毛マットの縫製方法に比べて簡単で安全性
が高い。なお帯電防止の目的で導電性を付与したフッ素
樹脂被膜を用いることもできる。
合成繊維に比べて不燃性で機械的強度も大きく、滑り特
性、耐汚染性に富み、耐久性、耐熱性に勝れ、端部を熱
融着して気密性が良く内容物の洩出がない。しかも熱融
着部は軟化温度の高いフッ素樹脂を使用しているため、
強固であり、くり返し曲げ等の外力で剥離することもな
く、従来の鉛毛マットの縫製方法に比べて簡単で安全性
が高い。なお帯電防止の目的で導電性を付与したフッ素
樹脂被膜を用いることもできる。
[実施例] 以下実施例により本考案を具体的に説明する。
実施例1 第1表の配合によって得られた厚さ4.6mm,300×1000mm
の未加硫の含鉛ゴムシート1(鉛等量2.0mmpb)の両面
に、0.075mmの導電性のあるフッ素樹脂で表面コーティ
ングされたガラスクロス2(ケミグラス100-3 COND 日
東ケミファブ(株)製)を覆い、ガラスクロスの周囲を
ヒートシール部3で熱融着した。熱融着されたガラスク
ロスの接着力はJISK 6301で測定して18kg/cmであった。
の未加硫の含鉛ゴムシート1(鉛等量2.0mmpb)の両面
に、0.075mmの導電性のあるフッ素樹脂で表面コーティ
ングされたガラスクロス2(ケミグラス100-3 COND 日
東ケミファブ(株)製)を覆い、ガラスクロスの周囲を
ヒートシール部3で熱融着した。熱融着されたガラスク
ロスの接着力はJISK 6301で測定して18kg/cmであった。
表中、粉箔鉛は表面に酸化皮膜が殆んど存在しない銀灰
色で鱗片状を呈して、大きさ0.05〜0.5mmで厚さ平均0.2
5mmのものを使用した。
色で鱗片状を呈して、大きさ0.05〜0.5mmで厚さ平均0.2
5mmのものを使用した。
実施例2(加硫タイプ) 表2の配合によって得られた組成物をシート化した後、
加圧加熱して加硫し、厚さ4.6mm,300×1000mmの含鉛ゴ
ムシートとし実施例1と同様な方法によりガラスクロス
を被覆、ヒートシールして放射線防護マットとした。
加圧加熱して加硫し、厚さ4.6mm,300×1000mmの含鉛ゴ
ムシートとし実施例1と同様な方法によりガラスクロス
を被覆、ヒートシールして放射線防護マットとした。
実施例1及び2と下記の比較例の放射線防護マットの比
較試験を行った。試験試料は各マットの縫製面を含めて
200×500mmの大きさに切りとり、これを角度90°で500
回折り曲げた後評価を行った。
較試験を行った。試験試料は各マットの縫製面を含めて
200×500mmの大きさに切りとり、これを角度90°で500
回折り曲げた後評価を行った。
[比較例] 鉛等量2.0mmPbになるように直径0.15〜0.2mmの鉛繊維を
不織布状に重ね、天然ゴムラテックスを含浸して乾燥し
て鉛繊維を固定しマット4にした。この両面にポリエス
テル布と両面粘着テープを用いて接着し、更にエチレン
酢酸ビニル樹脂を塗布したビニロン製帆布(これを基布
5とする)、及び保護フィルム6として0.1mmのポリエ
チレンシートを重ね、ビニロン糸を用いて周囲を二重に
縫合7し、糸孔はシリコーン樹脂でシールし内容物が洩
れないように目止めをした。
不織布状に重ね、天然ゴムラテックスを含浸して乾燥し
て鉛繊維を固定しマット4にした。この両面にポリエス
テル布と両面粘着テープを用いて接着し、更にエチレン
酢酸ビニル樹脂を塗布したビニロン製帆布(これを基布
5とする)、及び保護フィルム6として0.1mmのポリエ
チレンシートを重ね、ビニロン糸を用いて周囲を二重に
縫合7し、糸孔はシリコーン樹脂でシールし内容物が洩
れないように目止めをした。
評価 (1)遮蔽安定性 屈曲部を中心にしてX線を照射し、X線が透過した試料
を×、透過しない試料を○とした。
を×、透過しない試料を○とした。
(2)しなやかさ 曲げ強さと屈曲後の折れぐせのつき方で判定した。曲げ
強さは何れも同程度の強度であったが比較例には折れぐ
せが見られた。
強さは何れも同程度の強度であったが比較例には折れぐ
せが見られた。
(3)耐屈曲性 比較例の鉛毛マットは屈曲部の鉛繊維がばらばらになっ
ていたため×と判定し、本考案実施例の非加硫タイプは
屈曲部分にしわが見られたので○、加硫タイプは外観に
変化が見られないので◎とした。
ていたため×と判定し、本考案実施例の非加硫タイプは
屈曲部分にしわが見られたので○、加硫タイプは外観に
変化が見られないので◎とした。
(4)加工性 比較例は鉛毛マットも厚く基布保護フィルムと重なって
いるため実施例に比べて厚くなり縫製加工がやりにく
い。しかも縫製が2重縫製のため工程が多くなってい
る。実施例はガラスクロスを熱融着するだけでシール、
縫製ができ一度で完了する。
いるため実施例に比べて厚くなり縫製加工がやりにく
い。しかも縫製が2重縫製のため工程が多くなってい
る。実施例はガラスクロスを熱融着するだけでシール、
縫製ができ一度で完了する。
[効果] 本考案は鉛箔を均一に分散した含鉛ゴムを導電性のある
フッ素樹脂で処理したガラスクロスで覆っているため、
放射線遮蔽性のムラもなく耐汚染性、静電防止性に勝
れ、鉛はゴム中に混合されているため飛散しなく、安全
である。又製品の厚みも薄く取扱いが容易で放射線防護
マットとして好適な材料で原子力産業に貢献するところ
が大である。
フッ素樹脂で処理したガラスクロスで覆っているため、
放射線遮蔽性のムラもなく耐汚染性、静電防止性に勝
れ、鉛はゴム中に混合されているため飛散しなく、安全
である。又製品の厚みも薄く取扱いが容易で放射線防護
マットとして好適な材料で原子力産業に貢献するところ
が大である。
第1図は本考案による放射線防護用マットの断面図であ
り、第2図は従来から用いられているマットの断面図で
ある。 1……含鉛ゴム 2……フッ素樹脂コーティングガラスクロス 3……ヒートシール加工部 4……鉛毛、5……基布 6……ポリエチレン保護フィルム 7……縫製加工部
り、第2図は従来から用いられているマットの断面図で
ある。 1……含鉛ゴム 2……フッ素樹脂コーティングガラスクロス 3……ヒートシール加工部 4……鉛毛、5……基布 6……ポリエチレン保護フィルム 7……縫製加工部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 恩田 伸一 千葉県柏市十余二348 昭和ゴム株式会社 柏工場内 (56)参考文献 特開 昭62−177497(JP,A) 特開 昭62−212465(JP,A) 実開 平2−30093(JP,U)
Claims (2)
- 【請求項1】含鉛ゴムシートを、表面がフッ素樹脂で被
覆されたガラスクロスで覆い端部を熱融着した放射線防
護用マット - 【請求項2】含鉛ゴムシートは、ゴム100重量部に対し
表面酸化皮膜が殆んど存在しない粉箔鉛を1000〜1800重
量部、及びゴム用配合剤を混合したものである請求項1
項記載の放射線防護用マット
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4855889U JPH0641199Y2 (ja) | 1989-04-25 | 1989-04-25 | 放射線防護用マット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4855889U JPH0641199Y2 (ja) | 1989-04-25 | 1989-04-25 | 放射線防護用マット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02140500U JPH02140500U (ja) | 1990-11-26 |
JPH0641199Y2 true JPH0641199Y2 (ja) | 1994-10-26 |
Family
ID=31565473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4855889U Expired - Lifetime JPH0641199Y2 (ja) | 1989-04-25 | 1989-04-25 | 放射線防護用マット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0641199Y2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU2003220914A1 (en) * | 2003-03-18 | 2004-10-11 | Nippon Tungsten Co., Ltd. | Shield material |
JP7187801B2 (ja) * | 2018-04-04 | 2022-12-13 | 横浜ゴム株式会社 | 放射線遮蔽パネル |
JP7114999B2 (ja) * | 2018-04-04 | 2022-08-09 | 横浜ゴム株式会社 | 地中埋設型核シェルター |
-
1989
- 1989-04-25 JP JP4855889U patent/JPH0641199Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02140500U (ja) | 1990-11-26 |
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